JP2005232633A - インクジェット捺染装置を用いたプリント方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットヘッドからインクを吐出させて布部材に付着させて、所望の画像を、必要な領域に前処理剤を塗布して効率的にプリントする。
【解決手段】プリントする画像のデータに基づいて、各色のインク吐出用ヘッドによって形成するドットパターンのデータを作成し、このドットパターンのデータに応じて、インクを付着させる位置を少なくとも含む、前処理剤を付着させる位置のドットパターンを作成する。作成した、前処理剤を付着させる位置のドットパターンに応じて、前処理剤を吐出する前処理剤塗布用ヘッドによって前処理剤を布部材に付着させる処理と、作成した、インクを付着させるドットパターンに応じて、布部材の、前処理剤が付着させられた領域に、各色のインク吐出用ヘッドによってインクを付着させる処理を順に実行して、画像をプリントする。
【選択図】図2

Description

本発明は、衣類等の布部材に画像をプリントするインクジェット捺染システムに関し、より詳しくは、印刷ヘッドから捺染インクを吐出させ、布部材に画像をプリントする前、またはプリントした後に捺染インクを布部材に固着させるための処理剤を塗布する処理を実施するインクジェット捺染システム、それに組み込まれるインクジェット捺染装置、およびインクジェット捺染方法に関するものである。
インクジェット捺染装置により衣類等の布部材に画像をプリントするデジタル捺染は、アイロンプリントにはない風合いの良い画像をプリントできる、洗濯堅牢度が高い、スクリーン捺染では難しいグラデーションを出すことができる、同一の画像をプリントする布部材が1枚であっても、効率的なプリント処理が可能であるといった優れた特徴を有しており、近年注目されている。このデジタル捺染では、特許文献1や特許文献2に記載されているように、通常、前処理剤を布部材全体に塗布した後、染料インクを布部材全体に向かって吐出して画像をプリントし、その後、発色・洗濯を行い、縫製して衣服等に仕上げる方法が取られている。
また、既製の衣類等にインクジェット捺染装置により画像をプリントする方法が、特許文献3などに開示されている。同公報には、捺染インクを衣類等に固着させるための前処理剤を、事前に特定の印刷可能範囲を定め、その範囲全体にスプレー等で塗布し、乾燥させた後、処理剤を塗布した面にインクジェット捺染装置にて捺染インクを吐出し画像をプリントすることが開示されている。この方法では、処理剤の選定により、印刷後、後処理として処理剤を塗布し、その後発色工程を実施することも可能であるが、いずれにしろ、実際に画像をプリントする部分よりかなり広い範囲に処理剤を塗布する方法が取られている。
特公昭63−31594号公報 特公平3−46589号公報 特開2002−154246号公報 特開平07−195823号公報
近年、個性の尊重が尊ばれ、Tシャツ等の衣類へのオリジナルプリントのニーズが増えている。このようなニーズに答えるものとして、顧客から、プリントしたい画像・デザインを受け取り、それをオリジナルプリントしたTシャツ等を製作するサービスが実施されている。このようなサービスを、前述のように、布部材にプリントを実施した後、裁断、縫製などの処理をして実施していたのでは完成までに非常に時間がかかってしまう。また、少量の受注に対応して、裁断、縫製などの処理を少量ずつ実施していたのでは、非効率でコストが割高になってしまうという問題点がある。
これに対して、特許文献3に見られるように、捺染インクを衣類等に固着させるための処理剤を、事前に特定の印刷可能範囲を定め、その範囲全体にスプレー等で塗布し、インクジェット捺染装置にてプリントする方法は、予め縫製されたTシャツなどにオリジナルプリントを実施でき、上記のような問題点を解決する方法の一つである。
しかしながら、この方法では、予めプリント位置、MAXプリントサイズを定め、それによって定まる領域に前処理剤を塗布する処理が行われる。一方、プリントを要望される画像は、当然サイズがばらばらであり、そのため、小さな画像をプリントする場合には、画像をプリントする領域よりずっと広い、不必要な領域まで前処理剤が塗布されることになる。このため、前処理剤の塗布や乾燥に必要以上に時間がかかったり、必要以上に前処理剤を使用してしまったりという非効率が生じる。前処理剤をスプレー塗布するにしても大掛かりな装置が必要となる。
また、特に、プリント処理を出先も含め、いろいろな場所で実施する場合などには、事前に前処理済みの衣服や布を作り溜めしておく必要が生じる。この際、前処理剤を塗布した衣服や布では、長期保管した場合、塗布した前処理剤が酸化等で劣化し、その効果が失われやすいという問題も生じる。
また、前処理剤は、発色等の後処理を実施すると、塗布した所としない所で染料と生地の反応状態を変えてしまう場合がある。そのため、もともと染められていた衣類等にプリント処理を実施すると、前処理剤を塗布した領域で、素材の色が発色等の後処理の工程で変化し、見た目にも明らかな前処理跡として残ってしまうという問題が生じる場合もある。
いずれにしても、上述の従来技術は、染料インクによるインクジェット捺染技術であり、後処理に複雑な工程を必要とするため、観光地や街角で、オンデマンドの要望に答えて直ぐにオリジナルプリントした衣服などを提供するといったサービスには適さないものであった。
これに対して、近年、顔料インクによるインクジェット捺染技術が提案されている。このような技術としては、例えば、ガラス転移温度が−35℃〜45℃である熱可塑性の疎水性樹脂、および分子量900以下の低分子カチオン系界面活性剤により構成される前処理剤を塗布した被プリント材に、アニオン性基を有する分散剤および顔料を含むインクを吐出して画像をプリントする方法がある。この方法では、発色のためのスチーマ、洗濯などの、染料インクによるインクジェット捺染技術において必要とされる後処理工程が不要となり、後処理としては、加熱等による固着処理を実施すれば済む。したがって、顧客の要望に応じた画像をプリントした衣類などをその場で直ぐに提供するといった、真のオンデマンド化が可能となりつつある。
しかしながら、このような技術においても、上述の従来技術におけるように、予めプリント範囲を定めておき、その範囲全体にスプレー等で前処理を実施し、インクジェット捺染装置にてプリントする方法では、上述のような効率上の問題点や長期保管に関する問題点などはそのまま残ってしまう。また、前処理剤がカチオン系界面活性剤などを含んでいるため、画像をプリントするTシャツなどの表面に、前処理剤が塗布され、インクが付与されないまま残る部分が生じると、その部分で、汚れた水で洗濯を行うなどした際に、その汚れが活性剤のためにTシャツなどの表面に吸着し、部分的に汚れが生じてしまう恐れがある。特に、白素材の部分で、このような現象が発生すると、その汚れが目立ってしまい、一種の前処理跡となってしまうという問題がある。
また、前処理剤を予め想定される印刷領域に塗布しておいたのでは、オンデマンドで、想定外の箇所への画像プリントの要求や、想定した領域からはみでるようなサイズの画像プリントの要求があった場合には、その要求に対応できないという問題が生じる。
一方、インクジェット捺染技術とは別の技術であるが、類似する技術として、例えば特許文献4には、画像印刷位置のみに前処理を実施する技術が開示されている。同文献に開示された技術では、前駆物質(前処理剤)を紙表面に塗布して、紙表面の調子を整え高品質なインクジェット印刷を得ようとしている。しかしながら、この技術は、紙への印刷のための前処理に関するものであり、その開示内容も、紙についての説明がほとんどで、本発明において課題としている、布・衣服等への捺染における前処理には応用できない。
そこで、本発明の目的は、所望の画像を、必要な領域に前処理剤を塗布して効率的にプリントすることが可能なインクジェット捺染システム、それに組み込まれるインクジェット捺染装置、およびインクジェット捺染方法を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明のインクジェット捺染システムは、インクを吐出させ、布部材上に付着させて画像をプリントするインクジェット捺染システムであって、インクを布部材に固着させるための前処理剤を吐出する前処理剤塗布用ヘッドと、前処理剤塗布用ヘッドから布部材に吐出された前処理剤を乾燥させる乾燥手段と、インクを吐出するインク吐出用ヘッドと、プリントする画像のデータに基づいて、インクを付着させる位置に対応したインクドットパターンのデータを作成するインクデータ作成手段と、インクドットパターンのデータに応じて、インクを付着させる位置を少なくとも含む、前処理剤を付着させる位置に対応した前処理剤ドットパターンを作成する前処理剤データ作成手段とを有し、前記前処理剤データ作成手段により作成された前処理剤ドットパターンに応じて前処理剤塗布用ヘッドから前処理剤を吐出させて布部材に付着させた後、当該付着させた前処理剤を乾燥手段により乾燥させ、その後、インクデータ作成手段により作成されたインクドットパターンに応じてインク吐出用ヘッドからインクを吐出させて布部材に付着させることを特徴とする。
この構成によれば、画像をプリントするために布部材にインクを付着させる処理をする際、インクを付着させる前に、インクを付着させる位置に応じた必要最小限の領域に前処理剤を塗布することができる。
本発明において、インクを吐出するインク吐出用ヘッドとしては、複数色のインクのそれぞれを吐出する複数のインク吐出用ヘッドを用いることができ、この場合、前処理剤データ作成手段は、前処理剤ドットパターンとして、少なくとも、各色用のインクドットパターンの論理和をとったドットパターンのドット位置にドットを含むドットパターンを作成するように構成する。これによれば、少なくとも1色のインクを付着させる位置に前処理剤を塗布することができ、インクを確実に前処理剤が塗布された位置に付着させて、布部材に固着させることができる。
前処理剤は、インクを付着させる位置だけでなく、その周囲にも付着させてもよく、それによって、安定してインクを布部材に固着させることができる。
このように、インクを付着させる位置の周囲にも前処理剤を塗布するには、前処理剤ドットパターンを、インクドットパターンにおける各ドットの周囲の位置のドットも含むドットパターンとすればよい。あるいは、前処理剤塗布用ヘッドによって吐出され布部材に付着して形成される前処理剤のドットの大きさが、インク吐出用ヘッドよって吐出され布部材に付着して形成されるインクのドットの大きさよりも大きくなるようにしてもよい。
本発明においては、インクが、生乾きの前処理剤上に付着してにじまないようにするために、前処理剤を塗布した後インクを付着させる前に、前処理剤を乾燥させるのが好ましい。前処理剤を乾燥させるには、前処理剤の材質や塗布量によっては、前処理剤を塗布した後、インクを付着させるまでの間の時間で十分である場合もあるが、適宜、インクを付着させる前に一旦処理を停止して乾燥時間を設けたり、布部材の、前処理剤が塗布された面に温風をあてるなどの乾燥手段を用いたりして乾燥処理を実施するのが好ましい。この際、前処理剤を塗布する量を所定の領域毎に集計したデータを作成する手段を設け、このデータに応じて乾燥処理の切り替えを実施すれば、乾燥時間を必要最小限にしたり、乾燥手段の運転時間を必要最小限に抑えたりなど、乾燥処理の効率化を図ることができる。
本発明のインクジェット捺染装置は、布部材を搬送する搬送機構と、布部材の搬送経路上に配置された、インクを吐出するインク吐出用ヘッドとを有し、布部材を搬送しつつ、インク吐出用ヘッドから選択的にインクを吐出させ、布部材上に付着させることによって、布部材上に画像をプリントするインクジェット捺染装置であって、インクを布部材に固着させるための前処理剤を吐出する前処理剤塗布用ヘッドと、前処理剤塗布用ヘッドから布部材に吐出された前処理剤を乾燥させる乾燥手段とをさらに有し、前処理剤塗布用ヘッドは、布部材の搬送経路上の、前記インク吐出用ヘッドよりも、布部材の搬送方向における上流側に配置され、乾燥手段は、布部材の搬送経路上において、インク吐出用ヘッドよりも搬送方向の上流側且つ前処理剤塗布用ヘッドよりも搬送方向の下流側に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、インク吐出用ヘッドによってインクを布部材に付着させて画像をプリントする際、その前に、前処理剤塗布用ヘッドによって、インクを付着させる領域に前処理剤を塗布することができる。
本発明のインクジェット捺染方法は、インク吐出用ヘッドからインクを吐出させて布部材上に付着させて画像をプリントするインクジェット捺染方法であって、プリントする画像のデータに基づいて、インクを付着させる位置のドットパターンのデータを作成する工程と、インクを付着させる位置のドットパターンのデータに応じて、インクを付着させる位置を少なくとも含む、前処理剤を付着させる位置のドットパターンを作成する工程と、作成した、前処理剤を付着させる位置のドットパターンに応じて、前処理剤を吐出する前処理剤塗布用ヘッドから前処理剤を吐出させて布部材に付着させる工程と、前処理剤を付着させた後、作成した、インクを付着させる位置のドットパターンのデータに応じて、インク吐出用ヘッドからインクを吐出させて布部材に付着させる工程と、前記前処理剤塗布用ヘッドにより前処理剤が吐出された後であって、且つ前記インク吐出用ヘッドによりインクが吐出される前に、前記布部材に吐出された前処理剤を乾燥させる工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、衣類などの布部材にインクを付着させて画像をプリントする際、インクを付着させる前に、インクを付着させる位置に応じたパターンで前処理剤を吐出させて布部材に付着させることによって、必要最小限の領域に前処理剤を塗布することができる。したがって、前処理剤の使用量を必要最小限に抑え、また、前処理剤の塗布時間、乾燥時間などを短く抑えることができ、画像プリント処理の効率化を図ることができる。また、インクを付着させる位置に、確実に前処理剤を塗布することができるので、プリント画像の大きさやプリント位置についての様々な要求に対応することが可能となる。
また、必要以上に広い領域に前処理剤が塗布されることがないので、前処理跡ができたり、洗濯時に汚れが固着したりといった問題が生じるのを回避することができる。インクを付着させる際に、前処理剤を塗布するので、前処理した衣類や布を作り溜めしておく必要もなく、塗布した前処理剤の劣化の問題も生じない。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1〜6を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット捺染システムは、衣類などの布部材にインクを吐出して画像をプリントするインクジェット捺染装置15を有している。本実施形態において、インクジェット捺染装置15は、図6の平面図に示すように、インク用ヘッド部606に加えて、前処理用ヘッド部607を有しており、捺染用のインクに加えて、このインクを布部材608に固着させるための前処理剤の塗布も実施可能である。
すなわち、インク用ヘッド部606、前処理用ヘッド部607には、インク吐出用ヘッド、前処理剤吐出用ヘッドがそれぞれ搭載されるインク吐出用ヘッドキャリッジ603、前処理剤塗布用ヘッドキャリッジ602がそれぞれ設けられている。詳細には図示していないが、インク吐出用、前処理剤塗布用の各ヘッドは、下面側に吐出口を有し、下方に向かってインクを吐出する構成となっている。インク吐出用ヘッドキャリッジ603には、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のインク吐出用のヘッドが搭載される。
詳細には図示していないが、インク吐出用ヘッドキャリッジ603と前処理用ヘッドキャリッジ602は、それぞれガイド軸610,609に沿って主走査方向に往復移動可能に支持されており、駆動機構によって往復移動させられる。これらのキャリッジの下方には、布部材608を主走査方向に交差する副走査方向に搬送する搬送機構が設けられている。各キャリッジと搬送機構の位置関係は、各ヘッドの吐出口が開口する面と、搬送機構によって搬送される布部材708の上面とが所定の僅少なギャップを開けて対じする位置関係になっており、吐出口から吐出された前処理剤またはインクが布部材708の上面上に付着するようになっている。
前処理剤とインクを布部材608に付着させる処理は、各キャリッジを主走査方向に移動させつつ前処理剤またはインクを選択的に吐出して1パス分のドットパターンを形成することと、布部材608を副走査方向に搬送することとを交互に繰り返して実施される。それによって、画像データなどに応じた所定のドットパターンで、布部材608の所定の領域に前処理剤およびインクを付着させることができる。この際、前処理用ヘッド部607は、布部材608の搬送方向に見て、インク用ヘッド部606の上流側に設けられ、両者のキャリッジの主走査範囲は、布部材608の搬送方向に見て重なっており、したがって、前処理剤とインクを布部材608の同一の領域に付着させることができるようになっている。すなわち、布部材608には、前処理剤が付着させられ、前処理剤塗布用ヘッドキャリッジ602とインク吐出用ヘッドキャリッジ603の間の、搬送方向の所定の間隔に対応する量だけ搬送された後、インクが付着させられる。
前処理剤塗布用ヘッドキャリッジ602とインク吐出用ヘッドキャリッジ603の間には、布部材608の、前処理剤が付着させられた面に温風を吹き付けて、前処理剤を乾燥させる乾燥機604,605が、主走査方向の両側にそれぞれ設けられている。
本実施形態のインクジェット捺染システムは、図1に示すように、インクジェット捺染装置15とインターフェース17を介して接続されたパーソナルコンピュータ14をさらに含んでいる。パーソナルコンピュータ14は、後述するように、画像データに応じたインクと前処理剤の吐出用のデータを作成する働きをするものであり、このような処理を含む様々な処理を実行するためのソフトウェア(プログラム)がメモリ上に記憶されており、このソフトウェアに応じて動作する。インクジェット捺染装置15とパーソナルコンピュータ14間では、このインクと前処理剤の吐出用のデータや、インクジェット捺染装置15の動作状態などのデータがインターフェース17を介してやりとりされる。
パーソナルコンピュータ14は、LAN16を介して複数のパーソナルコンピュータと接続可能な構成としてもよい。図1では、3台のパーソナルコンピュータ11,12,13がLAN16を介してパーソナルコンピュータ14に接続されている例を示しているが、このようなパーソナルコンピュータは、LAN16を介して接続可能な限り、何台設けてもよいし、その設置場所もどこであってもよい。
次に、図2のフローチャートを参照して、本実施形態のインクジェット捺染方法の手順について説明する。
まず、プリントする所望の画像のデータをパーソナルコンピュータ14上に入力する(S201)。入力する画像データは、特に、顧客の要望する、一枚あるいはごく少数のプリントを行うための画像データであってよい。このような画像は、ディスク等を用いて入力したり、インターネットに接続可能なパーソナルコンピュータであれば、インターネット上のWebサイトからダウンロードして入力したりすることができる。また、画像の入力は、インクジェット捺染装置15に直接接続されたパーソナルコンピュータ14に直接入力するのではなく、これとLAN16を介して接続されたパーソナルコンピュータ11,12,13上に一旦入力して保管し、LAN16を介してパーソナルコンピュータ14に転送することによって実施してもよい。このようにして、複数の画像データを各所で入力して、効率的にパーソナルコンピュータ14上に取り込むことができ、パーソナルコンピュータ14は、入力された画像を適宜保管する構成とすることができる。
パーソナルコンピュータ14では、記憶されたソフトに従って動作することによって、また、必要に応じてオペレータが操作することによって、上述のように入力された画像データから、次にプリントする画像データを選択され、まず、この画像データの判別が行われる(S202)。この判別は、インクジェット捺染装置15が、前述のようにCMYKの各色のインクを吐出するインク吐出用ヘッドを搭載するものであれば、画像データが、この各色のドットパターンの形態のものであるかどうか、また、そのドットパターンの解像度がインクジェット捺染装置15の解像度に合ったものかどうかを判別するものである。画像データが、インクジェット捺染装置15に搭載されたインク吐出用ヘッドに対応した各色のドットパターンの形態のもので、解像度もインクジェット捺染装置15に合ったものであれば、このデータをそのままインク吐出制御用のデータとして用いることができ、次のステップに進む。一方、このような形態のデータでなければ、インクジェット捺染装置15の解像度に合った、各色のドットパターンのデータに変換(S204)した後、次のステップに進む。
次に、各色のドットパターンのデータに基づいて、同じ位置における各色のドット有無の論理和「OR」を算出し(S203)、これを、前処理剤を付着させるドットのパターンの一次データとする。図3は、この処理の原理を示す表であり、○はドット有り、×はドット無しを示しており、各位置についてのパターンを横に並べて示している。すなわち、この図3からも分かる通り、この論理和処理によって、CMYKのいずれか1つでもドットが形成される位置には、前処理剤のドットを形成し、CMYKのいずれのドットも形成されない位置には、前処理剤のドットを形成しない形態のドットパターンが算出される。
次に、ステップS203において算出した、前処理剤を付着させるドットのパターンの一次データから、最終的な前処理剤塗布データを作成する(S205)。前処理剤塗布データには、一次データをそのまま用い、すなわち、インクのドットが形成されるのと同じ位置に、前処理剤を塗布するようにしてもよいが、前処理剤は、インクを確実に安定して固着させるために、インクのドットが形成される領域の周囲にも塗布するのが好ましい。
このように、インクのドットが形成される領域の周囲まで前処理剤を塗布するための、前処理剤のドットの形成パターンの一例を図4に示す。図4において、黒く塗りつぶした丸は、各色のインクの少なくとも1つのドットが形成され、前処理剤のドットも形成される位置を示しており、一方、斜線をつけた丸は、インクのドットは形成されず、前処理剤のドットのみが形成される位置を示している。図4から分かるように、この例では、インクのドットが形成される位置に隣接する八方の位置にも前処理剤のドットを形成するパターンを前処理剤のドットパターンとしている。
あるいは、図5に示すように、前処理剤の吐出量をインクの吐出量よりも多くすることによって、インクのドットよりも、前処理剤のドットの方が大きくなるようにしてもよい。この場合、前処理剤のドット形成パターンとしては、一次データをそのまま用いることができる。この際、前処理剤によって形成されるドットは隣接するもの同士で互いに重なる場合があるが、前処理剤は画像を直接形成するものではないので、重なっても特に問題はない。
このような前処理剤の塗布範囲の制御については、どのような制御を行えば良好なプリント品質が得られるかは、インクの材質、前処理剤の材質、布部材608の材質、前処理における後述する乾燥時間など様々な要因に左右される。したがって、前処理剤の付着パターンや吐出量の制御は、適宜選択して用いるのが好ましい。このような制御の切り替えは、パーソナルコンピュータ14上でオペレータが選択操作を行うことによって、あるいは、パーソナルコンピュータ14上にインク、前処理剤、布部材などの情報を入力して、ソフト上で判定させて実施することができ、それによって、常に最適なプリント品質での出力を得ることができる。
また、この前処理剤塗布データの作成時に、所定の画像範囲、例えば、1回の主走査の間に前処理剤が塗布される範囲内での前処理剤の塗布量をカウントして、所定の範囲毎の、前処理剤の塗布量のデータを作成することもできる。
次に、パーソナルコンピュータ14上でのソフト処理によって作成された、各色のドットパターンのデータ、それに応じて作成した前処理剤の塗布データ、および所定領域毎にカウントした前処理剤の塗布量のデータをインクジェット捺染装置15にインターフェース17を介して転送する(S206)。インクジェット捺染装置15では、パーソナルコンピュータ14から転送されたデータを基に、プリント処理を開始する。
プリント処理では、まず、前処理剤塗布データに応じて、前処理剤塗布用ヘッドを使用して前処理剤の塗布処理が実行される(S207)。すなわち、前処理剤塗布用ヘッドキャリッジが主走査方向に移動させられるとともに、前処理剤塗布データに含まれるドットパターンに基づいて前処理剤塗布用ヘッドの各ノズルが選択的に駆動され、このドットパターンで、布部材608の、後でインクが塗布される領域上に前処理剤が付着させられる。この際、前述した図5に示すような前処理剤塗布制御を選択的に実行するために、前処理剤塗布データには1つのドットへの前処理剤の付着量についてのデータを含ませてもよく、このデータに応じて、各ノズルの駆動パルスを変化させるなどして、吐出量を変化させる制御を実施してもよい。
次に、インク吐出量ヘッドを用いてプリントを実行する前に、インクのにじみを防止するために、塗布した前処理剤を乾燥させる。この乾燥は、前処理剤の塗布量に応じて、適宜切り替えて実施するのが好ましい。すなわち、本実施形態の構成では、前述のように、前処理剤塗布用ヘッドキャリッジ602とインク吐出用ヘッドキャリッジ603の間に、布部材608の搬送方向に所定の間隔が取られているので、この間の搬送時間の間に、前処理剤をある程度乾燥させることができるが、乾燥機604,605を用いることによってさらに乾燥効果を高めることができる。
そこで、本実施形態では、ステップS208において、パーソナルコンピュータ14から転送された前処理剤の塗布量のデータに基づいて、乾燥機604,605による乾燥を実行するかどうかを判定している。すなわち、例えば、前処理剤塗布用キャリッジ602からインク吐出用ヘッドキャリッジ603までの間の領域に塗布された前処理剤の量が所定量以上の時には、乾燥機604,605を起動し(S209)、所定量以下の場合には、乾燥機604,605を起動させずに、自然乾燥のみによって前処理剤を乾燥させる。このようにすることによって、プリントの実行前に前処理剤を十分に乾燥させることができ、この際、適宜必要な時にのみ乾燥機604,605を動作させるので、その消費電力を低減することができる。
また、塗布量が多い場合には、前処理剤、インクの吐出、布部材608の搬送を所定時間停止させて乾燥を実施してもよく、また、この処理と、上述の乾燥機604,605のオンオフ制御とを組み合わせて乾燥を実行してもよい。また、図6の破線で示すように、前処理用ヘッド部607とインク用ヘッド部606を切離し可能とし、両者の間隔を広げることによって、乾燥時間をより長く確保できるようにしてもよい。この場合にも、上述のように、乾燥機604,605のオンオフ制御や、乾燥のための一時的な停止処理を組み合わせて実施してもよく、この際には、これらの処理は、前処理用ヘッド部607とインク用ヘッド部606の距離に応じてその実行条件を適当に調節可能とするのが好ましい。それによって、前処理剤の乾燥時間に比べて、布部材608の搬送速度が速い場合などでも、予め所定の距離だけ前処理用ヘッド部607とインク用ヘッド部606を離しておくことにより、上述のような停止処理や乾燥機の起動処理を頻繁に実行しなくても前処理剤を十分に乾燥させることが可能になる。
最後に、上述のようにして画像に応じたパターンで前処理剤が塗布され、乾燥させられた布部材608上に、インク吐出用ヘッドを用いてプリント処理を実行する(S210)。なお、その後、前処理剤の塗布、乾燥、プリントの各処理は、図6に示す、インクジェット捺染装置15の構成から理解されるように、並行して実施される。このように、各処理を並行して実施することによって、効率的な処理が可能となり、したがってプリント時間を最小限に抑えることができる。
以上説明した本実施形態の構成によれば、布部材608にプリントする画像に応じたパターンで前処理剤を塗布しているので、前処理剤の使用量を必要最小限に抑えることができ、また、前処理剤の塗布時間、乾燥時間も必要最小限に抑えることができるなど、効率的な処理が可能である。特に、インクとして顔料インクを用いれば、前述のようにプリント後の後処理も容易に短時間で実施可能となり、店頭などで、顧客の要望に応じてその場でプリントして、オリジナルプリントした衣類などを直ぐに提供するといった使用の仕方も可能となる。
また、プリントする位置に前処理剤を塗布するので、顧客から、多種多様なサイズの画像を様々なプリント位置にプリントすることを要求されても、それに対応することが可能となる。特に小さい画像をプリントする場合、従来技術におけるように、事前に前処理剤を塗布しておく方法に比べて、前処理剤の塗布量を大幅に低減でき、プリント処理を大幅に効率化することができる。
また、プリントされない部分には、前処理剤を塗布しないので、プリントする衣類等の素材、色がどのようなものであっても、目立った前処理剤跡が形成されることはなく、洗濯時に汚れが固着するということもない。したがって、プリントする衣類などの種類の選択幅が広くなる。
また、プリント時に前処理剤の塗布も並行して実施することができるので、事前に前処理済みの衣服や布を作り溜めしておく必要がなくなり、前処理剤の劣化の問題が生じることもなくなる。
なお、本実施形態において、インクとして染料インクを用いる場合には、前処理剤としては、撥水剤および水溶性樹脂の少なくとも一方に、ノニオン系界面活性剤またはアニオン系界面活性剤を添加したものを用いるのが好ましい。一方、インクとして顔料インクを用いる場合には、前処理剤としては、ガラス転移温度が所定の温度である熱可塑性の疎水性樹脂および分子量900以下の低分子系界面活性剤を有するものを用いるのが好ましい。
インク吐出用ヘッドとしては、例えば、インクを過熱し、発泡させて、発泡時に発生する圧力によってインクを吐出させる構成のものを用いることができるが、前処理剤塗布用ヘッドとしては、前処理剤への影響を軽減するために、ピエゾ素子の発生する圧力を利用して前処理剤を吐出させるピエゾヘッドを用いるのが好ましい。乾燥機604,605としては、本実施形態では、温風を吹き付ける構成のものを用いる例を示したが、単純な送風機や、ヒーターを用いてもよく、また、設置台数も変化させてもよい。
また、本実施形態では、画像データをインク吐出用ヘッドの動作制御に使用可能な各色のドットパターンデータに変換する処理(S202,S204)、この各色のドットパターンデータから前処理剤の塗布データを作成する処理(S203,S205)、および前処理剤の塗布量をカウントする処理をパーソナルコンピュータ14上でソフト処理によって実行する例を示したが、これらの処理は、インクジェット捺染装置15内で実行する構成としてもよい。この場合、パーソナルコンピュータ14からインクジェット捺染装置へは、単に未処理の画像データがそのまま転送される。インクジェット捺染装置15における各処理はソフト処理で実施する構成としてもよいが、論理和回路やカウンター回路などを有するハード的な処理手段を用いて実施する構成としてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図7を参照して説明する。図7は、本実施形態のインクジェット捺染システムに組み込まれるインクジェット捺染装置701の平面図である。
第1の実施形態では、前処理剤塗布用のヘッドとインク吐出用のヘッドが別々のキャリッジに搭載される構成を示したが、本実施形態では、前処理剤塗布用ヘッド703とインク吐出用ヘッドが共通のヘッドキャリッジ702に搭載されている。インク吐出用ヘッドとしては、KCMYの各色用に4つのインク吐出用ヘッド704,705,706,707が用いられている。
詳細には図示していないが、ヘッドキャリッジ702はガイド軸709に沿って主走査方向に往復移動可能に支持されており、駆動機構によって駆動される。ヘッドキャリッジ702の主走査される部分の下方には、布部材708を主走査方向に交差する副走査方向に搬送する搬送機構が設けられている。各ヘッドは、下面に吐出口を有し、各ヘッドの吐出口が開口する面と、搬送機構によって搬送される布部材708の上面とが所定の僅少なギャップを開けて対じするようになっており、主走査時に吐出口から吐出された前処理剤またはインクが布部材708に付着させられる。
本実施形態のインクジェット捺染方法の手順において、画像データの変換、前処理剤塗布データの作成、所定の領域毎の前処理剤塗布量の算出などは、第1の実施形態と同様に実施することができる。
前処理剤の塗布とプリントの処理は、ヘッドキャリッジ702の主走査の往路で前処理剤を吐出させ、復路で各色のインクを吐出させて実施する。この際、前処理剤を乾燥させるために、主走査の往路で布部材708に前処理剤を付着させた後、直ぐに主走査の復路の動作を実施せずに、一旦停止させて乾燥時間をとる。この乾燥時間は、往路での前処理剤の塗布量に応じて調整するのが好ましい。このような乾燥時間の調整は、前処理剤塗布データの作成時にカウントした、所定の領域毎の前処理剤塗布量のデータに基づいて、ソフト処理によって、またはハード回路を用いて実施することができる。
本実施形態の構成でも、前処理剤は、プリントする画像に応じて、インクを付着させる位置、および場合によってはその周囲の領域にのみ塗布される。それによって、前処理剤の使用量を抑えることができ、効率的な処理を実施することができ、また、前処理跡が残るといった問題の発生を防止することができる。
なお、本実施形態において、インク吐出用ヘッドは4つである構成を示したが、これに限られることはなく、ヘッドキャリッジ702に複数のヘッドを搭載し、そのうちの1つを前処理剤塗布用とすればよい。
本発明の第1の実施形態のインクジェット捺染システムの全体構成図である。 図1のインクジェット捺染システムを用いた捺染方法の手順を示すフローチャートである。 前処理剤を付着させるドットパターンの一次データの作成原理を示す表である。 前処理剤塗布ドットパターンの例を示す図である。 前処理剤塗布ドットパターンの他の例を示す図である。 図1のインクジェット捺染システムに組み込まれるインクジェット捺染装置の平面図である。 本発明の第2の実施形態のインクジェット捺染システムに組み込まれるインクジェット捺染装置の平面図である。
符号の説明
11,12,13,14 パーソナルコンピュータ
15,701 インクジェット捺染装置
16 LAN
17 インターフェース
602 前処理剤塗布用ヘッドキャリッジ
603 インク吐出用ヘッドキャリッジ
604,605 乾燥器
606 インク用ヘッド部
607 前処理用ヘッド部
608,708 布部材
609,610,709 ガイド軸
702 ヘッドキャリッジ
703 前処理剤塗布用ヘッド
704,705,706,707 インク吐出用ヘッド

Claims (13)

  1. インクを吐出させ、布部材上に付着させて画像をプリントするインクジェット捺染システムであって、
    前記インクを前記布部材に固着させるための前処理剤を吐出する前処理剤塗布用ヘッドと、
    前記前処理剤塗布用ヘッドから前記布部材に吐出された前処理剤を乾燥させる乾燥手段と、
    前記インクを吐出するインク吐出用ヘッドと、
    プリントする画像のデータに基づいて、前記インクを付着させる位置に対応したインクドットパターンのデータを作成するインクデータ作成手段と、
    前記インクドットパターンのデータに応じて、前記インクを付着させる位置を少なくとも含む、前記前処理剤を付着させる位置に対応した前処理剤ドットパターンを作成する前処理剤データ作成手段とを有し、
    前記前処理剤データ作成手段により作成された前処理剤ドットパターンに応じて前記前処理剤塗布用ヘッドから前記前処理剤を吐出させて前記布部材に付着させた後、当該付着させた前処理剤を前記乾燥手段により乾燥させ、その後、前記インクデータ作成手段により作成された前記インクドットパターンに応じて前記インク吐出用ヘッドから前記インクを吐出させて前記布部材に付着させるインクジェット捺染システム。
  2. 前記インクを吐出するインク吐出用ヘッドとして、複数色のインクのそれぞれを吐出する複数のインク吐出用ヘッドを含み、前記インクデータ作成手段は、各色用のインクドットパターンを作成し、前記前処理剤データ作成手段は、各色用のインクドットパターンの論理和をとったドットパターンのドット位置を少なくとも含む、前記前処理剤を付着させる位置のドットパターンを作成する、請求項1に記載のインクジェット捺染システム。
  3. 前記前処理剤を、前記インクドットパターンにおける、前記インクを付着させる各位置の周囲の領域にも付着させる、請求項1または2に記載のインクジェット捺染システム。
  4. 前記前処理剤ドットパターンとして、前記インクドットパターンにおける各ドットの周囲の位置のドットも含むドットパターンを作成する、請求項3に記載のインクジェット捺染システム。
  5. 前記前処理剤塗布用ヘッドによって吐出され前記布部材に付着して形成される前記前処理剤のドットの大きさが、前記インク吐出用ヘッドよって吐出され前記布部材に付着して形成される前記インクのドットの大きさよりも大きい、請求項3または4に記載のインクジェット捺染システム。
  6. 前記前処理剤を塗布する量を所定の領域毎に集計したデータを作成する手段をさらに有し、所定の領域毎の、前記前処理剤の塗布量のデータに応じて、前記乾燥手段により前記前処理剤の乾燥処理が切り替えられる、請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット捺染システム。
  7. 前記前処理剤を付着させた後、前記インクを付着させる前に一旦処理を停止することによって前記乾燥手段により前処理剤の乾燥処理が実施され、前記インクを付着させる前に一旦処理を停止する時間が、所定の領域毎の、前記前処理剤の塗布量のデータに応じて変化させられる、請求項6に記載のインクジェット捺染システム。
  8. 前記乾燥手段は、所定の領域毎の、前記前処理剤の塗布量のデータに応じてオンとオフが切り替えられる、請求項6または7に記載のインクジェット捺染システム。
  9. 前記インクは染料インクであり、前記前処理剤は、撥水剤および水溶性樹脂の少なくとも一方に、ノニオン系界面活性剤またはアニオン系界面活性剤を添加して構成されている、請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット捺染システム。
  10. 前記インクは顔料インクであり、前記前処理剤は、ガラス転移温度が所定の温度である熱可塑性の疎水性樹脂および分子量900以下の低分子系界面活性剤を有する、請求項1から8のいずれか1項に記載のインクジェット捺染システム。
  11. 前記前処理剤塗布用ヘッドはピエゾヘッドである、請求項1から10のいずれか1項に記載のインクジェット捺染システム。
  12. 布部材を搬送する搬送機構と、
    前記布部材の搬送経路上に配置された、インクを吐出するインク吐出用ヘッドとを有し、
    前記布部材を搬送しつつ、前記インク吐出用ヘッドから選択的にインクを吐出させ、前記布部材上に付着させることによって、前記布部材上に画像をプリントするインクジェット捺染装置であって、
    前記インクを前記布部材に固着させるための前処理剤を吐出する前処理剤塗布用ヘッドと、前記前処理剤塗布用ヘッドから前記布部材に吐出された前処理剤を乾燥させる乾燥手段とをさらに有し、
    前記前処理剤塗布用ヘッドは、前記布部材の搬送経路上の、前記インク吐出用ヘッドよりも、前記布部材の搬送方向における上流側に配置され、
    前記乾燥手段は、前記布部材の搬送経路上において、前記インク吐出用ヘッドよりも前記搬送方向の上流側且つ前記前処理剤塗布用ヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配置されているインクジェット捺染装置。
  13. インク吐出用ヘッドからインクを吐出させて布部材上に付着させて画像をプリントするインクジェット捺染方法であって、
    プリントする画像のデータに基づいて、前記インクを付着させる位置のドットパターンのデータを作成する工程と、
    前記インクを付着させる位置のドットパターンのデータに応じて、前記インクを付着させる位置を少なくとも含む、前処理剤を付着させる位置のドットパターンを作成する工程と、
    作成した前記前処理剤を付着させる位置のドットパターンに応じて、前記前処理剤を吐出する前処理剤塗布用ヘッドから前記前処理剤を吐出させて前記布部材に付着させる工程と、
    前記前処理剤を付着させた後、作成した前記インクを付着させる位置のドットパターンのデータに応じて、前記インク吐出用ヘッドから前記インクを吐出させて前記布部材に付着させる工程と、
    前記前処理剤塗布用ヘッドにより前処理剤が吐出された後であって、且つ前記インク吐出用ヘッドによりインクが吐出される前に、前記布部材に吐出された前処理剤を乾燥させる工程と、
    を有するインクジェット捺染方法。
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