JP2005232103A - 光学活性なビシナルジアミンおよびその製造方法 - Google Patents

光学活性なビシナルジアミンおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光学活性なビシナルジアミン、およびその製造方法を提供することにある。また、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基、およびその製造方法を提供すること、さらには、光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基、およびその製造方法を提供することにある。
【解決手段】 光学活性なビシナルアミンおよびその製造方法が開示されている。本発明は、アミノ酸アミドのシッフ塩基と有機ハロゲン化物とを無期塩基の存在下、以下の構造:
【化1】
Figure 2005232103

を有する四級アンモニウム塩の存在下にて反応させて、光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を得、当該置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を加水分解を行って得られた生成物に、水素化金属を作用する事により、光学活性なビシナルジアミンを得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学活性なビシナルジアミンおよびその製造方法に関し、より詳細には、アミノ酸アミドのシッフ塩基と有機ハロゲン化物との反応により生成する置換アミノ酸アミドのシッフ塩基、および当該シッフ塩基を効率よく得るための製造方法、さらには光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基およびその製造方法、および光学活性なビシナルジアミンを効率よく得る方法に関する。
α−アミノ酸は、生理活性ポリペプチドの構成成分として重要であり、α−アミノ酸およびその誘導体は、医薬および農薬等の中間物質として広く用いられている。α−位を置換された光学活性なアミノ酸およびその誘導体は、生理活性物質の合成および立体選択的な種々の化合物を得るための中間物質として、種々の合成の検討が行われている。しかし、光学活性なα−置換アミノ酸誘導体は、ラセミ体の光学分割によって得られているのがほとんどである。触媒法による効率的な光学活性なα−置換アミノ酸誘導体の合成が試みられている。
光学活性なビシナルジアミンは、生理活性のある種々の化合物の合成に用いられ、医薬分野等で中間物質として用いられている。また、不斉触媒のリガンドおよび不斉補助基として用いられている。触媒法による効率的な合成が試みられている。
そのため、当該分野においては、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基、特に光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を得ること、および効率よく生成しうる手法を確立することが所望されている。また、光学活性なビシナルジアミンを効率よく生成しうる手法を確立することが所望されている。
E.T.Michalson,J.Szmuszkovicz,Prog.Drug.Res.1989,33,135. A.Togni,L.M.Venanzi,Angew.Chem.1994,106,517.
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、光学活性なビシナルジアミン、およびその製造方法を提供することにある。また、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基、およびその製造方法を提供すること、さらには、光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基、およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の式(I):
Figure 2005232103
(ここで、Rは、水素原子;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rは、Rが水素原子である場合、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であるか;もしくはRが、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;あるいはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;である場合、水素原子であるか、であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、そして、Rは、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基である)で表される、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基である。
好ましい実施態様では、上記式(I)で表される化合物のRおよびRが互いに異なる基である光学活性な化合物である。
さらに好ましい実施態様では、上記式(I)のRが水素原子である場合は、Rが分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rがメチル基である場合は、Rが分岐または環を形成していてもよいC2〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基である光学活性な化合物である。
本発明は、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基の製造方法であって、以下の式(II):
Figure 2005232103
(ここで、Rは、水素原子;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rは、Rが水素原子である場合、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であるか;もしくはRが、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;あるいはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;である場合、水素原子であるか、であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基である)で表される、シッフ塩基を、相間移動触媒の存在下にて有機ハロゲン化物と反応させる工程、を包含する、方法である。
好ましい実施態様では、上記有機ハロゲン化物は、以下の式(III):
Figure 2005232103
(ここで、R6は、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基;およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、そしてYは、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子からなる群より選択されるハロゲン原子である)で表される化合物である。
さらに好ましい実施態様では、上記式(III)で表される化合物におけるR6が、n−プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ブテニル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロオクチル基、ベンジル基、フェネチル基およびナフチルメチル基からなる群より選択される基であり、そしてYが臭素原子、またはヨウ素原子であるハロゲン原子である。
好ましい実施態様では、上記相間移動触媒は、四級アンモニウム塩である。
さらに好ましい実施態様では、上記四級アンモニウム塩は、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドまたはベンジルトリブチルアンモニウムクロリドである。
さらに好ましい実施態様では、上記四級アンモニウム塩は、以下の式(IV):
Figure 2005232103
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である)で表される化合物、もしくは、以下の式(IV’):
Figure 2005232103
(ここで、R1’、R2’、R3’およびR4’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、ヘテロアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、ヘテロアリール基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である)で表される化合物である。
またさらに好ましい実施態様では、上記式(IV)で表される化合物または上記式(IV’)で表される化合物のRおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基である。
またさらに好ましい実施態様では、上記式(IV)で表される化合物の立体配置が(S,S)または(R,R)である。
好ましい実施態様では、上記式(I)で表される光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基である。
本発明は、以下式(V):
Figure 2005232103
(ここで、Rは、水素原子;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、そして、Rは、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、RおよびRが互いに異なる基である)で表される、光学活性なビシナルジアミンである。
好ましい実施態様では、上記式(V)のRが水素原子である場合は、Rが分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rがメチル基である場合は、Rが分岐または環を形成していてもよいC2〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基である化合物である。
本発明は、光学活性なビシナルジアミンの製造方法であって、以下の式(II):
Figure 2005232103
(ここで、Rは、水素原子;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rは、Rが水素原子である場合、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であるか;もしくはRが、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;あるいはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;である場合、水素原子であるか、であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基である)で表される、シッフ塩基を、式(IV):
Figure 2005232103
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である)で表される相間移動触媒、もしくは、以下の式(IV’):
Figure 2005232103
(ここで、R1’、R2’、R3’およびR4’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、ヘテロアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、ヘテロアリール基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である)で表される相間移動触媒の存在下にて、式(III):
Figure 2005232103
(ここで、R6は、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基;およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、そしてYは、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子からなる群より選択されるハロゲン原子である)で表される有機ハロゲン化物と反応させ置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を得る工程;ならびに該置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を加水分解し、そして還元する工程;を包含する、方法である。
好ましい実施態様では、上記式(III)で表される化合物におけるR6が、n−プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ブテニル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロオクチル基、ベンジル基、フェネチル基およびナフチルメチル基からなる群より選択される基であり、そしてYが臭素原子、またはヨウ素原子であるハロゲン原子である。
好ましい実施態様では、上記式(IV)で表される化合物または上記式(IV’)で表される化合物のRおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基である。
さら好ましい実施態様では、上記式(IV)で表される化合物の立体配置が(S,S)または(R,R)である。
以下、本明細書中に用いられる用語を定義する。
用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基」は、任意の炭素数1〜8を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルキル基を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロへキシル、ヘプチル、オクチルおよびシクロオクチルが挙げられる。
用語「分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基」は、任意の炭素数2〜8を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルケニル基を包含する。例えば、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、シクロブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、ヘプテニルおよびオクテニルが挙げられる。
用語「分岐または環構造を含んでいてもよいC〜Cのアルキニル基」は、任意の炭素数2〜8を有する、直鎖、分岐鎖および環状アルキニル基を包含する。例えば、エチニル、プロピニル、シクロプロピルエチニル、ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、ペンチニル、シクロブチルエチニル、ヘキシニル、ヘプチニルおよびオクチニルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「アラルキル基」の例としては、ベンジル、フェネチル、およびナフチルメチルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「アラルキルオキシ基」の例としては、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、およびナフチルメチルオキシが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「ヘテロアラルキル基」の例としては、ピリジルメチル、インドリルメチル、フリルメチル、チエニルメチルおよびピロリルメチルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「アリール基」の例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。また、本明細書中に用いられる用語「ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基」とは、アリール基の少なくともひとつの水素原子が他のアリール基で置換されていてもよい基であって、かつ、該他のアリール基の少なくともひとつの水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基である。「ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基」の例としては、フェニル、ナフチル、3,5−ジフェニルフェニル、3,5−ジ(3,5−ジtert−ブチルフェニル)フェニル、および3,5−ビス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)フェニルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「ヘテロアリール基」の例としては、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、フリル、インドリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、およびテトラゾリルが挙げられる。
本明細書中に用いられる用語「ハロゲン原子」の例としては、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素が挙げられる。
本発明の光学活性なビシナルジアミンおよび置換アミノ酸アミドのシッフ塩基は、例えば、医薬品、農薬等の中間物質として、特に有用である。また、本発明によれば、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を高収率で製造することができる。特に、本発明の光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を前駆体として光学活性なビシナルジアミンを高収率かつ高純度で製造することができる。
本発明の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基は、以下式(I):
Figure 2005232103
(ここで、Rは、水素原子;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基;からなる群れより選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rは、Rが水素原子である場合、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であるか;もしくはRが、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;あるいはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアラルキル基;である場合、水素原子であるか、であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、そして、Rは、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基である)で表される化合物である。
本発明の上記式(I)で表される化合物は、Rが水素原子の場合は、RおよびRがそれぞれ独立して、C〜Cアルキル基置換されていてもよいアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基であることが好ましく、Rが分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基の場合は、Rが水素原子であり、Rがハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基であることが好ましい。
本発明の上記式(I)で表される置換アミノ酸アミドのシッフ塩基としては、例えば、
Figure 2005232103
Figure 2005232103
および
Figure 2005232103
が挙げられる。
本発明の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基は、医薬、農薬等の中間物質として用いられる。また、ビシナルジアミンの前駆体としても有用である。
さらに、光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基は、生理活性物質の合成および立体選択的な医薬、農薬等の中間物質として有用であり、光学活性なビシナルジアミンの前駆体としても有用である。
本発明の上記式(I)で表される光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基としては、例えば、
Figure 2005232103
Figure 2005232103
および
Figure 2005232103
が挙げられる。
本発明の上記式(I)で表される光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基は、上記に挙げた化合物の絶対配置に限定されるものではない。
上記の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を製造するにあたり、本発明においては、シッフ塩基と有機ハロゲン化物とを、有機溶媒と水とを含有する二相系溶媒中において相間移動触媒の存在下、反応させて、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を生成させる。
本発明に用いられるシッフ塩基は、以下式(II):
Figure 2005232103
(ここで、Rは、水素原子;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rは、Rが水素原子である場合、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であるか;もしくはRが、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;あるいはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;である場合、水素原子であるか、であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基である)で表される化合物である。
本発明の上記式(II)で表される化合物は、Rが水素原子の場合は、RおよびRがそれぞれ独立して、C〜Cアルキル基置換されていてもよいアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基であることが好ましく、Rが分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基の場合は、Rが水素原子であり、Rがハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基であることが好ましい。
上記式(II)で表されるシッフ塩基の例としては、グリシンベンジルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基、グリシンジフェニルメチルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基、アラニンベンジルアミド−p−クロロフェニルアルジミンシッフ塩基およびアラニンジフェニルメチルアミド−p−クロロフェニルアルジミンシッフ塩基が挙げられが、特にこれらに限定されない。
本発明に用いられる上記式(II)のシッフ塩基は、周知の方法で、当業者に容易に製造され得る。
本発明に用いられる有機ハロゲン化物の一例としては、式(III):
Figure 2005232103
(ここで、R6は、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、そしてYは、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子からなる群より選択されるハロゲン原子である)で表される化合物である。
式(III)で表される化合物のR6の例としては、n−プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ブテニル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロオクチル基、ベンジル基、フェネチル基およびナフチルメチル基が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
式(III)で表される有機ハロゲン化物の例としては、ベンジルブロミド、3−ブロモ−1−プロペン、1−ブロモプロパン、1−ブロモブタン、1−ブロモペンタン、1−ブロモヘキサン、1−ブロモヘプタン、1−ブロモオクタン、1−ヨードプロパン、1−ヨードブタン、1−ヨードペンタン、1−ヨードヘキサン、1−ヨードヘプタン、1−ヨードオクタン、2−ブロモプロパン、2−ヨードプロパン、ヨードシクロペンタン、ヨードシクロヘキサン、ヨードシクロヘプタン、ヨードシクロオクタン、ブロモシクロペンタン、ブロモシクロヘキサン、ブロモシクロヘプタン、ブロモシクロオクタン、3−ブロモ−1−プロペン、4−ブロモ−1−ブテン、5−ブロモ−1−ペンテン、6−ブロモ−1−ヘキセン、7−ブロモ−1−ヘプテン、8−ブロモ−1−オクテンおよびベンジルブロミドが、挙げられるが、特にこれらに限定されない。
本発明においては、有機ハロゲン化物は、例えば、上記式(II)で表されるシッフ塩基1モルに対して、0.5モル〜20モルが使用される。上記の有機ハロゲン化物の使用量は、その反応温度および反応時間等の反応条件により変動し得るので、必ずしもこれに限定されるものではなく、当業者によって、適切に選択され得る。
本発明に用いられる相間移動触媒は、好ましくは四級アンモニウム塩である。
本発明に用いられる四級アンモニウム塩のより好ましい例としては、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドおよびベンジルトリブチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
また、本発明に用いられる四級アンモニウム塩のより好ましい例としては、式(IV):
Figure 2005232103
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘ、テロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である)で表される化合物が挙げられる。
上記式(IV)表される化合物のうち、RおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基であることが好ましく、RおよびRが同一であることがより好ましい。さらにより好ましい当該四級アンモニウム塩は、上記式(VI)で表される化合物のRおよびRがともに、3,5−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)フェニルである。
さらに、上記式(IV)で表される化合物は(S,S)または(R,R)のいずれの立体配置をも有していてもよい。
上記式(IV)で表される四級アンモニウム塩は当業者に公知であり、例えば、特開2001−48866号公報および特開2003−081976号公報に記載の方法に従って、当業者によって容易に製造され得る。
また、本発明に用いられる四級アンモニウム塩のより好ましい例としては、式(IV’):
Figure 2005232103
(ここで、R1’、R2’、R3’およびR4’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていても良よいアリール基で置換された、ヘテロアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、ヘテロアリール基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である)で表される化合物が挙げられる。
上記式(IV’)表される化合物のうち、RおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基であることが好ましく、RおよびRが同一であることがより好ましい。
上記式(IV’)で表される四級アンモニウム塩は当業者に公知であり、例えば、特開2002−326992号公報に記載の方法によって、当業者によって容易に製造され得る。
本発明に用いられる上記四級アンモニウム塩は、上記式(I)の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基をより効率的に生成し得る相間移動触媒である。
本発明に用いられる上記四級アンモニウム塩は、上記式(II)で表されるシッフ塩基1モルに対し、好ましくは0.01モル%〜30モル%、より好ましくは0.1モル%〜10モル%使用される。
本発明においては、上記式(II)のシッフ塩基と有機ハロゲン化物と相間移動触媒を適切な有機溶媒に仕込み、無機塩基を含有する水を添加し、撹拌混合することにより、反応が起こり、上記式(I)の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基が生成される。
または、上記式(II)のシッフ塩基と相間移動触媒を適切な有機溶媒に仕込み、有機ハロゲン化物と無機塩基を含有する水を添加し、撹拌混合することにより、反応が起こり、上記式(I)の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基が生成される。
この撹拌混合において設定される温度は、例えば、−30℃〜10℃である。また、この撹拌混合において設定される時間は、例えば、0.5時間〜10時間である。上記温度および時間は、他の反応条件により変動し得るので、必ずしもこれらに限定されるものではない。
使用される有機溶剤の例としては、上記式(II)のシッフ塩基と有機ハロゲン化物との反応に影響を及ぼさないものであれば、その種類は特に限定されない。このような溶媒の例としては、トルエン、ベンゼン、キシレンおよびメシチレンなどが挙げられる。他方、水に添加される無機塩基の例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化セシウムなどが挙げられる。水中への上記無機塩基の含有量は特に限定されず、当業者によって適切に選択され得る。
このようにして本発明の上記式(I)で表される置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を、効率よく得ることが出来る。
本発明においては、60%以上、好ましくは70%以上の下限、かつ、100%以下の上限でなる収率で、上記式(I)の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を、効率よく得ることが可能となる。
さらには、本発明に用いられる上記式(IV)および上記式(IV’)で表される四級アンモニウム塩は、光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基をより効率的に生成し得る相間移動触媒である。
光学活性な上記式(I)の化合物は、70%ee以上、好ましくは80%ee以上の下限、かつ、100%ee以下の上限でなる光学純度を有する。
本発明の光学活性なビシナルジアミンは、式(V):
Figure 2005232103
(ここで、Rは、水素原子;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、そして、Rは、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、RおよびRが互いに異なる基である)で表される化合物である。
好ましくは、上記式(V)の、RおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rが水素原子である場合は、Rが分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rがメチル基である場合は、Rが分岐または環を形成していてもよいC12〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基でり、RおよびRが互いに異なる基である化合物である。
本発明の上記式(V)で表される光学活性なビシナルジアミンとしては、例えば、
Figure 2005232103
Figure 2005232103
および
Figure 2005232103
が挙げられる。
本発明においては、上記にて得られた光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を、加水分解し、次いで還元することにより、光学活性なビシナルジアミンを得ることができる。
上記光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基の加水分解は、当該置換アミノ酸アミドのシッフ塩基に酸を作用することにより達成され得る。
上記加水分解に使用され得る酸には、塩酸、硫酸、および硝酸が上げられる。加水分解に用いられる酸の種類、使用量および反応条件は、当業者によって適切に選択され得るので特に限定されない。
加水分解を行って得られた生成物に、水素化金属を作用することにより光学活性なビシナルジアミンを得ることができる。
上記生成物の還元に使用され得る水素化金属としては、例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムが挙げられる。還元に用いられる水素化金属の種類、使用量および反応条件は、当業者によって適切に選択され得るので特に限定されない。
このようにして光学活性なビシナルジアミンを効率よく製造することができる。
本発明においては、上記で得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基よりの単離収率は、75%以上、好ましくは85%以上の下限、かつ、100%以下の上限でなる収率で、光学活性なビシナルジアミンを、効率よく得ることが可能となる。
以下、本発明の実施例を記載する。しかし、これによって本発明は特に限定されない。
<参考例1;グリシンベンジルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基(1)の合成>
Z−グリシン(10mmol)およびN−メチルモルホリン(11mmol)のジクロロメタン溶液(30mL)に、エチルクロロホルメート(11mmol)を0℃にてアルゴン雰囲気下で添加し、そして混合物を30分間撹拌した。ベンジルアミン(11mmol)のジクロロメタン溶液(5mL)を、0℃で滴下し、混合物全体を室温まで加温した。5時間撹拌した後、得られた混合物を水に注いだ。ジクロロメタンを用いて抽出操作を行い、そして合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過およびエバポレーションにより得られた残渣を、エーテルで希釈し、次いで沈殿した物質を濾過により集めた。得られた固形物およびPd/C触媒(50mg)を、メタノール(10mL)および酢酸エチル(10mL)中、水素ガス雰囲気下、室温にて懸濁させ、そして混合物を10時間撹拌した。濾過した後、溶液を減圧下にて濃縮し、そしてメタノール(20mL)中の1Nの塩酸を用いて室温にて処理した。溶液を再度濃縮し、そしてエーテルで希釈した。次いで、得られた白色の沈殿物を濾過により集めた。ジクロロメタン(20mL)中の固形物のスラリーに、アルゴン雰囲気下にてベンゾフェノンイミンを室温にて滴下し、そして混合物を10時間激しく撹拌した。得られた混合物を濾過して塩を除去し、そして濾液を濃縮した。ジクロロメタン/ヘキサンから残渣を再結晶し、グリシンベンジルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基(1)を、無色結晶として得た。得られたグリシンベンジルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基については、更なる精製を施すことなく、後述する実施例に使用した。
得られたグリシンベンジルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基(1)の分析結果を表1に示す。
Figure 2005232103
<参考例2;グリシンジフェニルメチルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基の合成>
参考例1におけるベンジルアミンの代わりにジフェニルメチルアミンを用いたこと以外は、参考例1と同様にして、グリシンジフェニルメチルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基(2)を得た。
得られたグリシンジフェニルメチルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基(2)の分析結果を表2に示す。
Figure 2005232103
<参考例3;アラニンジフェニルメチルアミド−p−クロロフェニルアルジミンシッフ塩基(3)の合成>
Z−アラニン(10mmol)およびN−メチルモルホリン(11mmol)のジクロロメタン溶液(30mL)に、エチルクロロホルメート(11mmol)を0℃にてアルゴン雰囲気下で添加し、そして混合物を30分間撹拌した。ジフェニルメチルアミン(11mmol)のジクロロメタン溶液(5mL)を、0℃で滴下し、混合物全体を室温まで加温した。3時間撹拌した後、得られた混合物を水に注いだ。ジクロロメタンを用いて抽出操作を行い、そして合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過およびエバポレーションにより得られた残渣を、ヘキサンで希釈し、次いで沈殿した物質を濾過により集めた。得られた固形物およびPd/C触媒(213mg、0.2mmol)を、メタノール(20mL)中、水素ガス雰囲気下、室温にて懸濁させ、そして混合物を1日間撹拌した。濾過した後、溶液を減圧下にて濃縮し、そして残渣をベンゼン(12mL)中に溶解した。溶液に、オルトメチルホルメート(1.4mL、13mmol)およびp−クロロベンズアルデヒド(591mg,4.2mmol)を、室温にてアルゴン雰囲気下にて添加し、そして混合物を10時間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=3:1)(溶離液))による残渣の精製を行い、アラニンジフェニルメチルアミド−p−クロロフェニルアルジミンシッフ塩基(3)を白色固体として得た。
得られたアラニンジフェニルメチルアミド−p−クロロフェニルアルジミンシッフ塩基(3)の分析結果を表3に示す。
Figure 2005232103
<実施例1:置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(4)の合成>
参考例1で得られたシッフ塩基(33mg,0.1mmol)およびテトラブチルアンモニウムブロミド(3.2mg,0.01mmol)のトルエン溶液(1mL)に、78%水酸化セシウム水溶液(30μL)および2−ヨードプロパン(50μL,0.5mmol)を0℃にてアルゴン雰囲気下で順次添加し、そして反応混合物を2時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、そしてエーテルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒のエバポレーションと、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5:1(溶離液))による残渣の精製とを行い、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(4)を収率82%で得た。
Figure 2005232103
<実施例2:置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(5)の合成>
参考例1で得られたシッフ塩基の代わりに、参考例2で得られたシッフ塩基(40mg,0.1mmol)を使用した以外は、実施例1と同様にして、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(5)を収率87%で得た。
Figure 2005232103
<比較例1:アルキル化されたアミノ酸エステルのシッフ塩基(7)の合成>
参考例1で得られたシッフ塩基の代わりに、tert−ブチルグリシネート−ベンゾフェノンシッフ塩基(6)を使用し、78%水酸化セシウム水溶液の代わりに、50%水酸化カリウム水溶液を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、アルキル化されたアミノ酸エステルのシッフ塩基(7)を収率1%以下で得た。
Figure 2005232103
<比較例2:アルキル化されたアミノ酸エステルのシッフ塩基の合成>
参考例1で得られたシッフ塩基の代わりに、tert−ブチルグリシネート−ベンゾフェノン シッフ塩基(6)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、アルキル化されたアミノ酸エステルのシッフ塩基(7)を収率28%で得た。
実施例1〜2および比較例1〜2で得られた生成物の製造条件と収率の関係を表4に示す。
Figure 2005232103
表4に示されるように、本発明において、アミノ酸アミドのシッフ塩基を用いる事により、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を高収率で製造されることが分かる。
<実施例3:置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(9)の合成>
参考例2で得られたシッフ塩基(2)(40mg、0.1mmol)および特開2003−081976号公報に記載の方法に基づいて製造された以下の化合物(8):
Figure 2005232103
(3.2mg,0.002mmol)のトルエン溶液(0.75mL)に、50%水酸化カリウム水溶液(0.25mL)およびベンジルブロミド(14μL,0.12mmol)を0℃にてアルゴン雰囲気下で順次添加し、そして反応混合物を3時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、そしてエーテルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒のエバポレーションと、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5:1(溶離液))による残渣の精製とを行い、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(9)を得た。得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(9)は、収率98%であり、光学純度は92%eeであった。
得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(9)の分析結果を、表5に示す。
Figure 2005232103
<実施例4:置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(10)の合成>
参考例2で得られたシッフ塩基(2)の代わりに、参考例1で得られたシッフ塩基(1)を使用したこと以外は、実施例3と同様にして、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(10)を光学純度69%で得た。
Figure 2005232103
<比較例3>
参考例2で得られたシッフ塩基(2)の代わりに、参考例1で得られたシッフ塩基(1)を使用し、特開2003−081976号公報に記載の方法に基づいて製造された化合物(8)の代わりに、特開2003−081976号公報に記載の方法に基づいて製造された以下の化合物(11):
Figure 2005232103
を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(10)を光学純度36%で得た。
<比較例4>
参考例2で得られたシッフ塩基(2)の代わりに、参考例1で得られたシッフ塩基(1)を使用し、反応混合物の撹拌を3時間行った代わりに10時間行い、特開2003−081976号公報に記載の方法に基づいて製造された化合物(8)の代わりに、特開2001−48866号公報に記載の方法に基づいて製造された以下の化合物(12):
Figure 2005232103
を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(10)を微量得た。
実施例3〜4および比較例4〜5の製造原料と光学純度の関係を表6に示す。
Figure 2005232103
表6に示されるように、本発明においては、相間移動触媒としては、特開2003−081976号公報に記載の方法に基づいて製造された化合物(8)が、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を、高い光学純度で、製造できることが分かる。
<実施例5〜13:置換アミノ酸アミドのシッフ塩基の合成>
表7に示す製造原料を使用し、表8に示す製造条件で製造を行ったこと以外は、実施例3と同様にして、実施例5〜13を行い、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(13)〜(19)を得た。
Figure 2005232103
Figure 2005232103
実施例5で得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(13)の分析結果を、表9に示す。
Figure 2005232103
実施例6で得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(14)の分析結果を、表10に示す。
Figure 2005232103
実施例7得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(15)の分析結果を、表11に示す。
Figure 2005232103
実施例9で得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(16)の分析結果を、表12に示す。
Figure 2005232103
実施例11で得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(17)の分析結果を、表13に示す。
Figure 2005232103
実施例12で得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(18)の分析結果を、表14に示す。
Figure 2005232103
実施例13で得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(19)の分析結果を、表15に示す。
Figure 2005232103
<実施例14>
参考例3で得られたシッフ塩基(3)(75mg,0.2mmmol)、ヨードシクロペンタン(116μL、1.0mmol)および特開2003−081976号公報に記載の方法に基づいて製造された以下の化合物(8):
Figure 2005232103
(6.2mg,0.004mmol)のメシチレン溶液(2mL)に、水酸化セリウム一水和物を0℃にてアルゴン雰囲気下で順次添加し、そして反応フラスコをアルゴンで直ちにフラッシュした。3時間撹拌した後、反応混合物を水で希釈し、そしてエーテルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=8:1(溶離液))による残渣の精製とを行い、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(20)を得た。得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(20)は、収率98%であり、光学純度は93%eeであった。
得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(20)の分析結果を、表16に示す。
Figure 2005232103
実施例3および実施例5〜14で得られた置換アミノ酸アミドのシッフ塩基の収率と光学純度を表17に示す。
Figure 2005232103
表17に示されるように、本発明の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基は、本発明の方法により、いずれも高い収率で製造可能であり、かつ、高い光学純度を有していることがわかる。
<実施例15:光学活性なビシナルジアミンの合成>
実施例3で得られた光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(9)(99mg、0.2mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)に、室温で、1規定の塩酸を加え、その混合物を1時間撹拌した。水層をエーテルで洗浄し、1モル濃度の水酸化ナトリウムで、塩基性にした。酢酸エチルを用いて抽出し、次いで、エバポレーションにより、白色固体として脱保護されたα−アミノ酸アミドを得た。そして、得られた固形物を、水素化アルミニウムリチウム(30.4mg、0.8mmol)のシクロペンチル メチル エーテル溶液(3mL)で、100℃にて2時間還元を行った。フッ化ナトリウム(134mg、3.2mmol)と水(43.2μL、2.4mmol)を順次加えて、0℃で急冷し、1時間撹拌した。得られた灰色の沈殿物をセライトのパッドで濾過し、濾液を濃縮した。シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=4:1(溶離液))による残渣の精製を行い、光学活性なビシナルジアミン(21)を収率96%で得た。
得られた光学活性なビシナルジアミン(21)の分析結果を、表18に示す。
Figure 2005232103
<実施例16〜22:ビシナルジアミンの合成>
実施例3で得られた光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(9)の代わりに、実施例5〜13で得られた光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基(13)〜(19)をそれぞれ使用した事以外は、実施例15と同様して、実施例16〜22を行い、光学活性なビシナルジアミン(22)〜(28)を得た。
実施例16で得られた光学活性なビシナルジアミン(22)の分析結果を、表19に示す。
Figure 2005232103
実施例17で得られた光学活性なビシナルジアミン(23)の分析結果を、表20に示す。
Figure 2005232103
実施例18で得られた光学活性なビシナルジアミン(24)の分析結果を、表21に示す。
Figure 2005232103
実施例19で得られた光学活性なビシナルジアミン(25)の分析結果を、表22に示す。
Figure 2005232103
実施例20で得られた光学活性なビシナルジアミン(26)の分析結果を、表23に示す。
Figure 2005232103
実施例21で得られた光学活性なビシナルジアミン(27)の分析結果を、表24に示す。
Figure 2005232103
実施例22で得られた光学活性なビシナルジアミン(28)の分析結果を、表25に示す。
Figure 2005232103
実施例15〜22に使用した光学活性な置換アミノ酸アミドのシッフ塩基、得られた光学活性なビシナルジアミンおよびその収率を表26に示す。
Figure 2005232103
表26に示されるように、本発明の方法を用いて製造された光学活性なビシナルジアミンは、いずれも高い収率で製造可能であることがわかる。
グリシンジフェニルメチルアミド−ベンゾフェノンシッフ塩基と表に示す有機ハロゲン化物より製造された置換アミノ酸アミドのシッフ塩基の収率およびその光学純度、および置換アミノ酸アミドのシッフ塩基より製造された光学活性なビシナルジアミンの単離収率を表27に示す。
Figure 2005232103
表27に示されるように本発明において、アミノ酸アミドのシッフ塩基および有機ハロゲン化物より、高い光学純度の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を、高い収率で製造することが可能であり、得られた高い光学純度の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基より、高い収率で光学活性なビシナルジアミンを得ることができる。

Claims (17)

  1. 以下の式(I):
    Figure 2005232103
    ここで、Rは、水素原子;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rは、Rが水素原子である場合、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であるか;もしくはRが、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;あるいはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;である場合、水素原子であるか、であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、そして、Rは、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基である、で表される、置換アミノ酸アミドのシッフ塩基。
  2. 上記式(I)で表される化合物のRおよびRが互いに異なる基である光学活性な化合物である、請求項1に記載の置換アミノ酸アミドのシッフ塩基。
  3. 置換アミノ酸アミドのシッフ塩基の製造方法であって、以下の式(II):
    Figure 2005232103
    ここで、Rは、水素原子;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rは、Rが水素原子である場合、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であるか;もしくはRが、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアラルキル基;あるいはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;である場合、水素原子であるか、であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基である、で表される、シッフ塩基を、相間移動触媒の存在下にて有機ハロゲン化物と反応させる工程、を包含する、方法。
  4. 前記有機ハロゲン化物が、以下の式(III):
    Figure 2005232103
    ここで、R6は、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基;およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、そしてYは、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子からなる群より選択されるハロゲン原子である、で表される化合物である、請求項3に記載の方法。
  5. 6が、n−プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ブテニル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロオクチル基、ベンジル基、フェネチル基およびナフチルメチル基からなる群より選択される基であり、そしてYが臭素原子、またはヨウ素原子であるハロゲン原子である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記相間移動触媒が四級アンモニウム塩である、請求項3から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記四級アンモニウム塩が、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドまたはベンジルトリブチルアンモニウムクロリドである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記四級アンモニウム塩が、以下の式(IV):
    Figure 2005232103
    ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である、で表される化合物、もしくは、以下の式(IV’):
    Figure 2005232103
    ここで、R1’、R2’、R3’およびR4’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、ヘテロアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、ヘテロアリール基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である、で表される化合物である、請求項6に記載の方法。
  9. 前記式(IV)で表される化合物または前記式(IV’)で表される化合物のRおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記式(IV)で表される化合物の立体配置が(S,S)または(R,R)である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記置換アミノ酸アミドのシッフ塩基が、光学活性な化合物である請求項3に記載の方法。
  12. 以下の式(V):
    Figure 2005232103
    ここで、Rは、水素原子;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、そして、Rは、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基:およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、RおよびRが互いに異なる基である、で表される光学活性なビシナルジアミン。
  13. 光学活性なビシナルジアミンの製造方法であって、以下の式(II):
    Figure 2005232103
    ここで、Rは、水素原子;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;からなる群より選択される基であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であり、Rは、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;およびハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;からなる群より選択される基であり、Rは、Rが水素原子である場合、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基であるか;もしくはRが、分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;あるいはハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;である場合、水素原子であるか、であり、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基である、で表される、シッフ塩基を、式(IV):
    Figure 2005232103
    ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である、で表される相間移動触媒、もしくは 以下の式(IV’):
    Figure 2005232103
    ここで、R1’、R2’、R3’およびR4’はそれぞれ独立して、水素原子;C〜Cのアルキル基;C〜Cのアルコキシ基;C〜Cのアルケニル基;C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、アリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;C〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基で置換された、ヘテロアリール基;あるいはC〜Cのアルキル基、C〜Cのアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよいヘテロアリール基で置換された、ヘテロアリール基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルケニル基;分岐または環を形成していてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい、C〜Cのアルキニル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアラルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換された、アリール基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルコシキ基、またはハロゲン原子で置換されていてもよい、ヘテロアリール基;(C〜Cアルコキシ)カルボニル基;カルバモイル基;N−(C〜Cアルキル)カルバモイル基;ならびにN,N−ジ(C〜Cアルキル)カルバモイル基(ここで、C〜Cアルキル基は、互いに同じでも異なっていてもよい)からなる群より選択される基であり、そしてXは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である、で表される相間移動触媒の存在下にて、有機ハロゲン化物と反応させ置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を得る工程;ならびに置換アミノ酸アミドのシッフ塩基を加水分解し、そして還元する工程;を包含する、方法。
  14. 前記有機ハロゲン化物が、式(III):
    Figure 2005232103
    ここで、R6は、分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルキル基;分岐または環を形成していてもよいC〜Cのアルケニル基;およびC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアラルキル基;からなる群より選択される基であり、そしてYは、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子からなる群より選択されるハロゲン原子である、で表される化合物である、請求項13に記載の方法。
  15. 6が、n−プロピル基、イソプロピル基、プロペニル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ブテニル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロオクチル基、ベンジル基、フェネチル基およびナフチルメチル基からなる群より選択される基であり、そしてYが臭素原子、またはヨウ素原子であるハロゲン原子である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記式(IV)で表される化合物または前記式(IV’)で表される化合物のRおよびRがそれぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cのアルキル基で置換されていてもよいアリール基で置換されたアリール基である、請求項13に記載の方法。
  17. 前記式(IV)で表される化合物の立体配置が(S,S)または(R,R)である、請求項13に記載の方法。

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