JP2003261522A - 光学活性フェニルアラニン誘導体の製造方法 - Google Patents
光学活性フェニルアラニン誘導体の製造方法Info
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Abstract
物を高収率かつ安価に製造する方法を提供する。 【解決手段】 式(I)(R1は1から5個のアミノ基
又はアルキル基などの置換基;R2は0〜4個の水酸
基;R3はアルカノイル基;*はS−又はR−配置の炭
素原子を示す)で表される化合物の製造方法であって、
式(II)(R1〜R3は上記の定義と同義;波線はZ、
E、又はそれらの混合物であることを示す)で表される
化合物を式(III)(R4はアルキルオキシカルボニル基
又はアルキルカルバモイル基など;*が付された2個の
炭素原子はともにS配置又はともにR配置である)で表
される化合物及びロジウム化合物の存在下で還元する工
程を含む方法。 【化1】 【化2】 【化3】
Description
ルアラニン骨格を有する化合物又はその塩の製造方法に
関するものである。さらに詳しくは、医薬品などの製造
において有用な製造用中間体であるフェニルアラニン骨
格を持つ化合物又はその塩を光学的に極めて高い純度
で、かつ工業的に有利に製造する方法に関する。
を持つ化合物の不斉合成方法としては、アミノアシラー
ゼ等の酵素によりN-アセチルフェニルアラニン骨格を
持つ化合物のラセミ体から光学対掌体の一方を選択的に
加水分解する方法が知られているが、この方法では酵素
の反応基質に対する特異性が限定されたり、得られるフ
ェニルアラニン骨格を持つ化合物の絶対配置が特定のも
のに限られるという問題があった。
の炭素−炭素二重結合を不斉水素化する方法としては、
例えば、1−t−ブトキシカルボニル−2−ジフェニル
ホスフィノメチル−4−ジフェニルホスフィノピロリジ
ン)を用いる方法(特公昭61−3777号公報;J.
Am.Chem.Soc.,98,8265−826
6,1976;Chem.Lett.,305−30
8,1989;Tetrahedron Asymme
try,3,555−566,1992)などが知られ
ている。しかしながら、これらの方法は光学収率や配位
子化合物の入手性に問題を有しており、いずれも工業的
に満足すべき方法とは言えない。
の手段】本発明の課題は、光学活性なフェニルアラニン
骨格をもつ化合物又はその塩を不斉水素化によって選択
的かつ高収率に製造する方法を提供することにある。本
発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、
下記一般式(II)で示されるα−アルカノイルアミノ桂
皮酸骨格を有する化合物又はその塩を原料として用い、
下記一般式(III)で示される光学活性なホスフィン化
合物とロジウム化合物の存在下に還元を行うことによ
り、光学的に純粋なN−アルカノイルフェニルアラニン
骨格を有する化合物又はその塩を高収率で製造できるこ
とを見出した。本発明は上記の知見を基にして完成され
たものである。
(I):
から5個の置換基であって、保護基を有していてもよい
アミノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、置換基を有していて
もよい複素環基、置換基を有していてもよいアラルキル
基、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよ
いアルコキシル基を示し、R1が2個以上存在する場合
にはそれらは同一でも異なっていてもよく;R2はフェ
ニル基上の任意の位置に存在する0〜4個の保護基を有
していてもよい水酸基を示し、R2が2個以上存在する
場合にはそれらは同一でも異なっていてもよく;R3は
アルカノイル基を示し;*はS−又はR−配置の炭素原
子を示す)で表される化合物又はその塩の製造方法であ
って、下記の一般式(II):
り;波線は二重結合の立体化学がZ型、E型、又はそれ
らの混合物であることを示す)で表される化合物又はそ
の塩を下記の一般式(III):
ボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルバモ
イル基、置換基を有していてもよいアリールカルバモイ
ル基を示すが、R4がt−ブトキシカルボニル基である
ことはなく;*が付された2個の炭素原子はともにS配
置であるか、又はともにR配置である)で表される化合
物及びロジウム化合物の存在下で還元する工程を含む方
法を提供するものである。
V):
ある)で表される化合物又はその塩の製造方法であっ
て、下記の工程: (A)上記の一般式(II)(式中、R1、R2、及びR3
は上記の定義と同義である)で表される化合物又はその
塩を上記の一般式(III)(式中、R4及び*は上記の定
義と同義である)で表される化合物及びロジウム化合物
の存在下で還元して上記の一般式(I)(式中、R1、
R2、R3、及び*は上記の定義と同義である)で表され
る化合物又はその塩を製造する工程;及び(B)上記工
程(A)で得られた一般式(I)で表される化合物又は
その塩を酸性条件下で加水分解する工程を含む方法が提
供される。
がアセチル基である上記の方法;鉱酸の存在下に加水分
解を行う上記の方法;及びR4がアリールカルバモイル
基である上記の方法が提供される。また、上記の方法に
より製造された一般式(I)の化合物又はその塩;及び
上記の方法により製造された一般式(IV)の化合物又は
その塩も本発明により提供される。
(I)で表されるN−α−アルカノイルフェニルアラニ
ン骨格を有する化合物又はその塩を製造するにあたり、
上記の一般式(II)で表されるα−アルカノイルアミノ
桂皮酸骨格を有する化合物又はその塩を上記の一般式
(III)で表される光学活性なホスフィン化合物及びロ
ジウム化合物の存在下で還元することを特徴としてい
る。また、本発明により提供されるもう一つの方法は、
上記の一般式(IV)で表される化合物又はその塩を製造
するにあたり、上記の方法により製造された一般式
(I)で表される化合物又はその塩を酸性条件下で加水
分解することを特徴としている。
る1から5個の置換基であって、保護基を有していても
よいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、
置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有して
いてもよい複素環基、置換基を有していてもよいアラル
キル基、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していて
もよいアルコキシル基を示し、R1が2個以上存在する
場合にはそれらは同一でも異なっていてもよい。
合、保護基としては例えばホルミル基又はアセチル基な
どのアルカノイル基、ベンゾイル基などのアリールカル
ボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基などのアルキ
ルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基な
どのアラルキルオキシカルボニル基、ベンジル基などの
アラルキル基、又はアリル基などのアルケニル基などが
挙げられる。R1が示すアルキル基としては、例えばメ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
シクロヘキシル基などの鎖状、分枝鎖状、環状およびこ
れらを併せ持つ炭素数が1から20までのアルキル基な
どが挙げられる。本明細書において言及する他のアルキ
ル基又はアルキル部分を有する他の置換基(例えばアル
コキシル基など)におけるアルキル部分についても同様
である、アルキル基に置換基が存在する場合、置換基の
種類、個数、及び置換位置は特に限定されないが、置換
基として、例えば、水酸基、保護された水酸基、アミノ
基、保護基又は置換基を有するアミノ基、ハロゲン原
子、シアノ基、フェニル基などのアリール基、ニトロ基
などが挙げられる。
は多環性アリール基のいずれであってもよい。より具体
的には、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げら
れる。アリール部分を有する置換基におけるアリール部
分についても同様である。R1が示すアリール基が置換
基を有する場合、置換基の種類、個数、及び置換位置は
特に限定されないが、置換基としては、例えば、アルキ
ル基、水酸基、保護された水酸基、アミノ基、保護され
たアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基など
のアリール基、ニトロ基などが挙げられる。
原子として、例えば、酸素原子、窒素原子、および硫黄
原子からなる群から選ばれるヘテロ原子を少なくとも1
つ含む複素環を意味しており、環は単環性又は多環性の
いずれでもよく、芳香族、部分飽和、又は飽和のいずれ
であってもよい。具体的には、フリル基、ピロリル基、
チアゾリル基、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾ
リル基、ピリジル基などが挙げられる。複素環基が置換
基を有する場合、置換基の種類、個数、及び置換位置は
特に限定されないが、例えば、アルキル基、水酸基、保
護又は置換された水酸基、アミノ基、保護又は置換され
たアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル基など
のアリール基、ニトロ基などが挙げられる。
アルキル基に上記のアリール基が1個又は2個以上置換
した基を意味しており、より具体的には、例えば、ベン
ジル基、2−フェニルエチル基、ジフェニルメチル基、
ナフチルメチル基などが挙げられる。アラルキル基が置
換基を有する場合、置換基の種類、個数、及び置換位置
は特に限定されないが、置換基として、例えば、水酸
基、保護又は置換された水酸基、アミノ基、保護又は置
換されたアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、フェニル
基などのアリール基、ニトロ基などが挙げられる。本明
細書において、ハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子のいずれでもよい。R 1が示すア
ルコキシル基としては、例えば、メトキシ基又はエトキ
シ基などが挙げられる。R2が示す水酸基が置換基を有
する場合、置換基の種類は特に限定されないが、例え
ば、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、t−ブチ
ル基、ベンジル基、アリル基などが挙げられる。R3が
示すアルカノイル基は、上記のアルキル基が置換したカ
ルボニル基を意味しており、より具体的には、アセチル
基、プロパノイル基などが挙げられ、アセチル基が特に
好ましい。
アミノ桂皮酸骨格を有する化合物は一般的によく知られ
たエルレンマイヤー法で製造できる。すなわち、任意の
置換基を持つベンズアルデヒド類とN−アルカノイルグ
リシンを無水酢酸と塩基の存在下に反応させることでア
ズラクトン化合物を合成し、これを加水分解することに
よって製造できる。一般式(II)で表される化合物として
は、二重結合に基づく幾何異性体のいずれか一方(純粋
な形態のE型又はZ型異性体)又は上記幾何異性体の任
意の混合物を用いてもよい。一般式(II)で表される化
合物の塩の種類は特に限定されず、任意の塩基付加塩を
用いることができる。例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩などの金属塩、アンモニウム塩、トリ
エチルアミン塩などの有機アミン塩などを例示できる。
一般式(I)で表される化合物及び一般式(IV)で表さ
れる化合物の塩についても同様である。
ィン化合物は、ピロリジン環を構成する窒素原子にR4
で表される置換基が結合した(2S,4S)−2−ジフ
ェニルホスフィノメチル−4−ジフェニルホスフィノピ
ロリジン又は(2R、4R)−2−ジフェニルホスフィノ
メチル−4−ジフェニルホスフィノピロリジンである。
R4は置換基を有していてもよいアルキルオキシカルボ
ニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルバモイ
ル基、置換基を有していてもよいアリールカルバモイル
基を示すが、t−ブトキシカルボニル基であることはな
い。
しては、例えばメチルオキシカルボニル基、エチルオキ
シカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、イ
ソプロピルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシ
カルボニル基などのアルキルオキシカルボニル基などが
挙げられる。アルキルオキシカルボニル基が置換基を有
する場合、置換基の種類、個数、及び置換位置は特に限
定されないが、置換基としては、例えば、ハロゲン原
子、ニトロ基、若しくはアルキル基などの置換基を有し
ていてもよいフェニル基などのアリール基、又はハロゲ
ン原子などが挙げられる。より具体的には、トリフルオ
ロメチルオキシカルボニル基、フェニルメチルオキシカ
ルボニル基、p−ニトロフェニルメチルオキシカルボニ
ル基、p−クロロフェニルメチルオキシカルボニル基、
p−メチルフェニルメチルオキシカルボニル基、2−フ
ェニルエチルカルボニル基などが挙げられる。
は、例えば、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイ
ル基、n−プロピルカルバモイル基、イソプロピルカル
バモイル基、t−ブチルカルバモイル基、シクロヘキシ
ルカルバモイル基などのアルキルカルバモイル基などが
挙げられる。アルキルカルバモイル基が置換基を有する
場合、置換基の種類、個数、及び置換位置は特に限定さ
れないが、置換基として、例えば、ハロゲン原子若しく
はニトロ基などの置換基を有していてもよいフェニル基
などのアリール基、又はハロゲン原子などが挙げられ
る。より具体的には、トリクロロメチルカルバモイル
基、ベンジルカルバモイル基、p−ニトロフェニルメチ
ルカルバモイル基、p-クロロフェニルメチルカルバモイ
ルなどが挙げられる。R4が示すアリールカルバモイル
基としては、例えば、フェニルカルバモイル基、ナフチ
ルカルバモイル基などが挙げられる。アリールカルバモ
イル基が置換基を有する場合、置換基の種類、個数、及
び置換位置は特に限定されないが、置換基として、例え
ば、アルキル基、フェニル基などのアリール基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基などが挙げられる。より具体的には、
p−メチルフェニルカルバモイル基、p−クロロフェニ
ルカルバモイル基、m−クロロフェニルカルバモイル
基、ビフェニルカルバモイル基などが挙げられる。
ルキルカルバモイル基などが好ましい。一般式(III)
で表される光学活性ホスフィン化合物の好ましい例とし
て、例えば、N−フェニルカルバモイル−2−ジフェニ
ルホスフィノメチル−4−ジフェニルホスフィノピロリ
ジン、N−t−ブチルカルバモイル−2−ジフェニルホ
スフィノメチル−4−ジフェニルホスフィノピロリジン
などを挙げることができるが、これらに限定されること
はない。本発明の方法における上記の光学活性ホスフィ
ン化合物の使用量は特に限定されず、温度や水素圧など
の反応条件、還元基質の純度、還元基質の性質および還
元装置であるオートクレーブの仕様などによって適宜選
択可能であるが、例えば、ロジウム化合物に対するモル
比として、通常1〜10倍量程度用いることができ、好
ましくは1.01〜2.4倍量程度の範囲である。
の種類は特に限定されず、各種のロジウム化合物を用い
ることができる。ロジウム化合物は他のロジウム化合物
を原料として合成により調製したものであってもよい。
ロジウム化合物の具体例としては、例えば、塩化ロジウ
ム(III)水和物、臭化ロジウム(III)水和物、ヨウ化ロジ
ウム(III)水和物、ジ−μ−クロロ−ビス((1,5−シクロ
オクタジエン)ロジウム(I))、ジ−μ−クロロ−ビス
((1,5−シクロヘキサジエン)ロジウム(I))、ジ−μ−
クロロ−ビス((ノルボルナジエン)ロジウム(I))、ビス
(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)過塩素酸
塩、ビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)過塩素酸
塩、ビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)テトラフ
ルオロホウ酸塩、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ロ
ジウム(I)テトラフルオロホウ酸塩、ビス(1,5−シ
クロオクタジエン)ロジウム(I)トリフルオロメタン
スルホン酸塩、ビス(ノルボルナジエン)ロジウム
(I)トリフルオロメタンスルホン酸塩などが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。好ましくは、
ジ−μ−クロロ−ビス((1,5−シクロオクタジエン)ロジ
ウム(I))、ジ−μ−クロロ−ビス((ノルボルナジエン)
ロジウム(I))、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ロジ
ウム(I)過塩素酸塩、ビス(ノルボルナジエン)ロジ
ウム(I)過塩素酸塩、ビス(ノルボルナジエン)ロジ
ウム(I)テトラフルオロホウ酸塩、ビス(1,5−シク
ロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロホウ酸
塩、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)
トリフルオロメタンスルホン酸塩、ビス(ノルボルナジ
エン)ロジウム(I)トリフルオロメタンスルホン酸塩
などを用いることができる。
されず、温度や水素圧などの反応条件、還元基質の純
度、還元基質の性質および還元装置であるオートクレー
ブの仕様などによって適宜選択可能であるが、反応基質
である一般式(II)で表される化合物に対するモル比と
して、例えば、1/1,000〜1/200,000の
範囲を例示することができ、好ましくは1/5,000
〜1/40,000程度の範囲である。
き、必要に応じて触媒量の塩基の存在下で行ってもよ
い。塩基の種類は特に限定されないが、例えば、トリエ
チルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、エチルジ
イソプロピルアミンなどの3級アミン類、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
金属の水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキ
シドなどのアルカリ金属アルコキシドが例示され、好ま
しくはトリエチルアミンである。塩基を用いる場合、塩
基の量は特に限定されず、温度や水素圧などの反応条
件、還元基質の純度、還元基質の性質および還元装置で
あるオートクレーブの仕様などにより適宜選択可能であ
る。通常は反応基質である一般式(II)で表される化合
物に対するモル比として1/10〜1/1,000程
度、好ましくは1/50〜1/100程度の範囲の量を
用いればよい。
ば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール
などのアルコール系溶媒、ジオキサン、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキ
シド(DMSO)などヘテロ原子を含む有機溶媒、テトラヒ
ドロフラン、メチルt-ブチルエーテルなどのエーテル系
溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,1,1-トリクロ
ロエタンなどのハロゲン含有炭化水素溶媒、トルエン、
キシレンなどの芳香族溶媒を用いることができる。これ
らの溶媒は単独で用いてもよく、あるいは混合溶媒とし
て用いることもできる。好ましくはメタノールを単独で
用いるか、あるいはメタノールと他の溶媒との混合溶媒
を用いることができる。溶媒の使用量は特に限定され
ず、反応基質の溶解度、反応性、安定性および経済性な
どにより適宜選択することができる。
ず、温度や溶媒などの反応条件、還元基質の純度、還元
基質の性質および還元装置であるオートクレーブの仕様
などによって適宜選択できるが、通常は0.1〜20M
Pa程度の範囲であり、好ましくは0.2〜5MPa程
度の範囲である。還元反応は、通常0℃〜100℃程度
の温度範囲で行うことができるが、経済性を考慮して、
通常は15〜80℃程度、好ましくは20〜40℃の範
囲の反応を行うことができる。反応時間は、反応基質濃
度、温度、水素圧力、反応溶媒などの反応条件、及び還
元装置であるオートクレーブなどの仕様によって適宜選
択可能であるが、通常は1〜48時間程度である。な
お、還元反応はバッチ式又は連続式のいずれの方式で行
ってもよい。
適宜の精製を行うことにより一般式(I)で表される光
学活性なN−α−アセチルフェニルアラニン骨格を有す
る化合物が得られる。精製の手段は特に限定されず、有
機化学の分野において通常用いられる精製手段を適宜選
択することができ、2以上の手段を組み合わせることも
できる。例えば、水、メタノール若しくは2−プロパノ
ール等のアルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピル
などのエステル系溶媒、ヘキサン、トルエン等の炭化水
素系溶媒、t−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエ
ーテル等のエーテル系溶媒などの有機溶媒を単独で用い
て、あるいは2種以上の溶媒を含む混合溶媒を用いて再
結晶を行うことにより、純度及び光学純度を高めること
ができる。
しては、例えば、N−α−アセチル−3−アセチルアミ
ノフェニルアラニン、N−α−アセチル−3−アセチル
アミノ−2−クロロフェニルアラニン、N−α−アセチ
ル−3−t−ブチルオキシカルボニルアミノ−4−シア
ノフェニルアラニン、N−α−アセチル−4−アセチル
アミノフェニルアラニン、N−α−アセチル−4−(N,
N−ジベンジルアミノ)フェニルアラニン、N−α−ア
セチル−4−アセチルアミノ−3−メチルフェニルアラ
ニン、N−α−アセチル−4−メチルフェニルアラニ
ン、N−α−アセチル−4−アセチルオキシ−3−メチ
ルフェニルアラニン、N−α−アセチル−3−トリフル
オロメチルフェニルアラニン、N−α−アセチル−3−
メトキシメチルフェニルアラニン、N−α−アセチル−
2−メチルフェニルアラニン、N−α−アセチル−4−
イソプロピルフェニルアラニン、N−α−アセチル−3
−イソプロピル−4−ヒドロキシ−5−クロロフェニル
アラニン、N−α−アセチル−4−シクロヘキシルフェ
ニルアラニン、N−α−アセチル−2−トリフルオロメ
チル−3−メチルフェニルアラニン、N−α−アセチル
−3−(2‘−アセチルオキシエチル)フェニルアラニ
ン、N−α−アセチル−4−アセチルアミノエチルフェ
ニルアラニン、N−α−アセチル−4−フェニルフェニ
ルアラニン、N−α−アセチル−4−チアゾリルフェニ
ルアラニン、N−α−アセチル−3−フリルフェニルア
ラニン、N−α−アセチル−3−ピロリルフェニルアラ
ニン、N−α−アセチル−4−チエニルフェニルアラニ
ン、N−α−アセチル−4−(3'−クロロフェニル)
フェニルアラニン、N−α−アセチル−4−ブロモフェ
ニルアラニン、N−α−アセチル−3−ブロモフェニル
アラニン、N−α−アセチル−2−ブロモフェニルアラ
ニン、N−α−アセチル−4−シアノフェニルアラニ
ン、N−α−アセチル−3−シアノフェニルアラニン、
N−α−アセチル−2−シアノフェニルアラニン、N−
α−アセチル−3,5−ジシアノフェニルアラニン、N
−α−アセチル−4−フルオロフェニルアラニン、N−
α−アセチル−3−フルオロフェニルアラニン、N−α
−アセチル−2−フルオロフェニルアラニン、N−α−
アセチル−4−クロロフェニルアラニン、N−α−アセ
チル−3−クロロフェニルアラニン、N−α−アセチル
−2−クロロフェニルアラニン、N−α−アセチル−
3,4−ジクロロフェニルアラニン、N−α−アセチル
−2−フルオロ−3−ブロモフェニルアラニン、N−α
−アセチル−2−フルオロ−4−シアノフェニルアラニ
ン、N−α−アセチル−3−ブロモ−4−アセチルオキ
シフェニルアラニン、N−α−アセチル−3,4−ジク
ロロフェニルアラニン、N−α−アセチル−2,3,
4,5,6−ペンタフルオロフェニルアラニン、N−α
−アセチル−3−ベンジルフェニルアラニン、N−α−
アセチル−4−(3’−ニトロベンジル)フェニルアラ
ニン、N−α−アセチル−4−メトキシフェニルアラニ
ン、N−α−アセチル−4−エトキシフェニルアラニ
ン、N−α−アセチル−4−シアノ−3−ベンゾイルオ
キシフェニルアラニン、N−α−アセチル−3−t−ブ
チルオキシ−4−シアノフェニルアラニン、N−α−ア
セチル−4−シクロヘキシル−3−アセチルオキシフェ
ニルアラニン、N−α−アセチル−3−メチル−2,6
−ジフルオロフェニルアラニン、N−α−アセチル−4
−アセチルオキシ−3,5−ジメチルオキシフェニルア
ラニンなどが挙げられるが、これらに限定されることは
ない。
さらに必要に応じて加水分解工程にふすことにより一般
式(IV)で表される化合物を製造することができる。加
水分解工程は、通常は酸性条件下に行うことができ、好
ましくは鉱酸の存在下に行うことができる。鉱酸の種類
は特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸、臭化水素
酸、フッ化水素酸、燐酸、硝酸などが挙げられ、好まし
くは塩酸、硫酸である。鉱酸の濃度も特に限定されない
が、一般的には経済性及び反応性を考慮して適宜選択可
能であり、好ましくは0.5規定以上である。続いて、
塩基及び必要に応じてさらに酸を用いて反応溶液のpH
を調整することによって一般式(IV)で表される光学活
性なフェニルアラニン骨格を有する化合物を得ることが
できる。
料である一般式(I)の化合物の種類などに応じて適宜
選択できるが、通常は0〜150℃程度、好ましくは5
0〜100℃程度である。反応時間も特に限定されず、
原料である一般式(I)の化合物の種類、用いる酸の濃
度、反応温度などの条件によって適宜選択可能である
が、通常は1〜12時間程度である。反応を加熱下に行
い、反応終了後に反応液の温度を室温まで冷却すること
により、目的物である一般式(IV)で表される化合物の
鉱酸塩結晶が得られる場合には、目的物の鉱酸塩結晶を
濾取又は遠心分離などの操作により反応系から分離すれ
ばよい。均一な加水分解液が得られる場合には、塩基及
び必要に応じて酸を用いて反応液のpHを2〜11の範
囲で目的物の等電点付近となるpHに調整することによ
り、遊離形態の目的物が通常は結晶として析出するの
で、これを濾取又は遠心分離などの操作により反応系か
ら分離すればよい。pHの調整に用いる塩基としては、
例えば、アンモニア、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、水酸化カルシウムなどの水溶液のほか、アンモニ
ア、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウムなどのメタノールまたはエタノー
ル溶液などを挙げることができる。pHの調整に用いる
酸としては、例えば塩酸、硫酸、燐酸、臭化水素酸など
の鉱酸、酢酸、蟻酸などの有機酸を挙げることができ
る。
例えば、3−アミノフェニルアラニン、3−アミノ−2
−クロロフェニルアラニン、3−アミノ−4−シアノフ
ェニルアラニン、4−アミノフェニルアラニン、4−
(N,N−ジベンジルアミノ)フェニルアラニン、4−ア
ミノ−3−メチルフェニルアラニン、4−メチルフェニ
ルアラニン、4−アセチルオキシ−3−メチルフェニル
アラニン、3−トリフルオロメチルフェニルアラニン、
3−メトキシメチルフェニルアラニン、2−メチルフェ
ニルアラニン、4−イソプロピルフェニルアラニン、3
−イソプロピル−4−ヒドロキシ−5−クロロフェニル
アラニン、4−シクロヘキシルフェニルアラニン、2−
トリフルオロメチル−3−メチルフェニルアラニン、3
−(2’−ヒドロキシエチル)フェニルアラニン、4−
アミノエチルフェニルアラニン、4−フェニルフェニル
アラニン、4−チアゾリルフェニルアラニン、3−フリ
ルフェニルアラニン、3−ピロリルフェニルアラニン、
4−チエニルフェニルアラニン、4−(3'−クロロフ
ェニル)フェニルアラニン、4−ブロモフェニルアラニ
ン、3−ブロモフェニルアラニン、2−ブロモフェニル
アラニン、4−シアノフェニルアラニン、3−シアノフ
ェニルアラニン、2−シアノフェニルアラニン、3,5
−ジシアノフェニルアラニン、4−フルオロフェニルア
ラニン、3−フルオロフェニルアラニン、2−フルオロ
フェニルアラニン、4−クロロフェニルアラニン、3−
クロロフェニルアラニン、2−クロロフェニルアラニ
ン、3,4−ジクロロフェニルアラニン、2−フルオロ
−3−ブロモフェニルアラニン、2−フルオロ−4−シ
アノフェニルアラニン、3−ブロモ−4−ヒドロキシフ
ェニルアラニン、3,4−ジクロロフェニルアラニン、
2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルアラニ
ン、3−ベンジルフェニルアラニン、4−(3’−ニト
ロベンジル)フェニルアラニン、4−メトキシフェニル
アラニン、4−エトキシフェニルアラニン、4−シアノ
−3−ベンゾイルオキシフェニルアラニン、3−t−ブ
チルオキシ−4−シアノフェニルアラニン、4−シクロ
ヘキシル−3−ヒドロキシフェニルアラニン、3−メチ
ル−2,6−ジフルオロフェニルアラニン、4−ヒドロ
キシ−3,5−ジメチルオキシフェニルアラニンなどが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
応系から単離した後、必要に応じてさらに精製工程に付
することができる。精製の手段は特に限定されず、有機
化学の分野において通常用いられる精製手段を適宜選択
することができ、2以上の手段を組み合わせることもで
きる。例えば、水、メタノール若しくは2−プロパノー
ル等のアルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸プロピルな
どのエステル系溶媒、ヘキサン、トルエン等の炭化水素
系溶媒、t−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエー
テル等のエーテル系溶媒などの有機溶媒を単独で用い
て、あるいは2種以上の溶媒を含む混合溶媒を用いて再
結晶を行うことにより、純度及び光学純度を高めること
ができる。
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。 参考例1:3−フルオロ−α−アセチルアミノ桂皮酸の
合成 3-フルオロベンズアルデヒド 25 ml(236 mmol)、N−
アセチルグリシン35.9 g(307 mmol)、無水酢酸ナトリウ
ム19.4 g (236 mmol)に無水酢酸73 mlを加え、100℃で
4時間加熱撹拌した。室温付近まで冷却後、水100 mlを
加えて約1時間撹拌し、アズラクトン化合物を濾取し
た。これに水125 mlとアセトン125 mlを加え、70℃で1
時間撹拌加熱還流した。アセトンを常圧留去した後、室
温まで冷却し、粗体の3−フルオロ−α−アセチルアミ
ノ桂皮酸を濾取した。得られた粗体を2−プロパノール
160 mlに加熱溶解し、活性炭2.5 gを加えて10分間撹拌
加熱還流した。熱時濾過した後、濾液を5℃程度まで冷
却し、結晶を濾取した。これを減圧乾燥し3−フルオロ
−α−アセチルアミノ桂皮酸29.8 g(収率57%)を得た。
ノ桂皮酸の合成 4−シアノベンズアルデヒド100 g (763 mmol)、N−ア
セチルグリシン116.1 g(991 mmol)、無水酢酸ナトリウ
ム62.6 g (763 mmol)に無水酢酸360 mlを加え、100℃で
2.5時間加熱撹拌した。室温付近まで冷却後、水250 ml
を加えて約1時間撹拌し、アズラクトン化合物を濾取し
た。これに水500 mlとアセトン600 mlを加え、70℃で3
時間撹拌加熱還流した。アセトンを常圧留去した後、ク
ロロホルム1200 mlと5%重曹水1200 mlを加え、炭酸ガス
の発生が止むまで撹拌した。静置分液し、水層を6N-塩
酸でpH2とし、生じた結晶を濾取した。これを減圧乾燥
し4−シアノ−α−アセチルアミノ桂皮酸131.7 g (収
率75%)を得た。
ロ−L−フェニルアラニンの合成 500 mlのオートクレーブに3−フルオロ−α−アセチル
アミノ桂皮酸29.8 g (134 mmol)とトリエチルアミン0.1
9 ml (1.34 mmol)、酸素を除いたメタノール120ml (4
v/w)を入れて、内部を窒素で置換した。これとは別
に、窒素で置換した10 mlのナス型フラスコに(2R,
4R)−N−フェニルカルバモイル−2−ジフェニルホ
スフィノメチル−4−ジフェニルホスフィノピロリジン
8.4 mg (15μmol)とジ−μ−クロロ−ビス((1,5−シ
クロオクタジエン)ロジウム(I)) 3.3mg (6.7μmol)を
計り取り、酸素を除いたメタノール2 mlを加えて溶解
し、触媒溶液とした。この触媒溶液を先のオートクレー
ブに加え、十分に水素置換したのちに0.8 MPaの水素圧
をかけて、40℃で撹拌した。3時間後、積算流量計によ
り水素の吸収量が定量に達したことを確認してオートク
レーブを常圧に戻し、中の反応液を減圧濃縮した。濃縮
残分は水酸化ナトリウム5.4 g (134 mmol)と水50 mlを
加えて溶解し、酢酸エチル50 mlで洗浄した。水層を分
取し6N-塩酸でpH2とし、生じた油状物を酢酸エチル50 m
lで抽出した。溶媒を減圧留去して、N−α−アセチル
−3−フルオロ−L−フェニルアラニン27.4g(収率91%)
を得た。
ェニルアラニンの分析 不斉水素化して得られたN−α−アセチル−3−フルオ
ロ−L−フェニルアラニン 2 mgを0.5 mlのメタノール
と約0.5 mlの酢酸エチルに溶解し、トリメチルシリルジ
アゾメタンの10% n-ヘキサン溶液0.5 mlを加えてメチル
エステルとした。溶媒を減圧濃縮し、n-ヘキサン:2−
プロパノール=9:1溶液1 mlに溶解した。この溶液を以下
の条件のHPLCにて分析した。L体で92%eeであった。 分析条件: カラム:ダイセル社製CHIRALCEL-OD(4.6×250 mm) カラム温度:40℃ 移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール=9/1 流速:1 ml/分 220 nm検出器
ミノ桂皮酸の不斉水素化によるN−α−アセチル−3−
フルオロ−D−フェニルアラニンの合成 配位子として(2S,4S)−N−フェニルカルバモイ
ル−2−ジフェニルホスフィノメチル−4−ジフェニル
ホスフィノピロリジンを用いる以外は、実施例1と全く
同様にして不斉水素化を行った。実施例1と同様にし
て、HPLC分析を行ったところD体は92%eeであった。
酸化合物の不斉水素化によるL−フェニルアラニン化合
物の合成 実施例3〜12では、実施例1の方法で不斉水素化を行
い、L−フェニルアラニン化合物を得た。反応条件は特
に明記しない限り、実施例1と同じである。表中、置換
基R1, R2は一般式(II)で表される化合物のフェニル基
上の置換基を示す。%eeは実施例1と同様にHPLCにより
決定した。
ラニンの合成 実施例4の方法で得られたN−α−アセチル−4−ブロ
モ−L−フェニルアラニン 20.1 g (70.4 mmol、L体 93
%ee)に3N-塩酸100 mlを加え、攪拌しながら2時間加熱
還流した。室温付近まで冷却後、析出した結晶を濾取、
水洗、減圧乾燥し、4−ブロモ−L−フェニルアラニン
13.5 g(収率79%)を得た。以下の分析条件でHPLC分析し
た結果、L体は99%eeであった。 分析条件 カラム:ダイセル工業社製CROWNPACK-CR(+) 0.4×15 cm カラム温度:40℃ 移動相:10%メタノール水溶液(pH=2.0 HClO4) 流速 0.7 ml/分 220nm検出器
化合物の合成 実施例17〜29では、不斉水素化により得られたN−
α−アセチル−L−フェニルアラニン化合物の加水分解
を行い、L−フェニルアラニン化合物を得た。反応条件
は特に明記しない限り、実施例16と同じである。表
中、置換基R1, R2は一般式(IV)で表される化合物のフ
ェニル基上の置換基を示す。%eeは実施例16と同様にH
PLCにより決定した。
ン骨格を有する光学活性化合物を高収率かつ安価に製造
することができ、得られる目的物は高い光学純度を有す
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記の一般式(I): 【化1】 (式中、R1はフェニル基上の任意の位置に存在する1
から5個の置換基であって、保護基を有していてもよい
アミノ基、置換基を有していてもよいアルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、置換基を有していて
もよい複素環基、置換基を有していてもよいアラルキル
基、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよ
いアルコキシル基を示し、R1が2個以上存在する場合
にはそれらは同一でも異なっていてもよく;R2はフェ
ニル基上の任意の位置に存在する0〜4個の保護基を有
していてもよい水酸基を示し、R2が2個以上存在する
場合にはそれらは同一でも異なっていてもよく;R3は
アルカノイル基を示し;*はS−又はR−配置の炭素原
子を示す)で表される化合物又はその塩の製造方法であ
って、下記の一般式(II): 【化2】 (式中、R1、R2、及びR3は上記の定義と同義であ
り;波線は二重結合の立体化学がZ型、E型、又はそれ
らの混合物であることを示す)で表される化合物又はそ
の塩を下記の一般式(III): 【化3】 (R4は置換基を有していてもよいアルキルオキシカル
ボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルバモ
イル基、置換基を有していてもよいアリールカルバモイ
ル基を示すが、R4がt−ブトキシカルボニル基である
ことはなく;*が付された2個の炭素原子はともにS配
置であるか、又はともにR配置である)で表される化合
物及びロジウム化合物の存在下で還元する工程を含む方
法。 - 【請求項2】 下記の一般式(IV): 【化4】 (式中、R1、R2、R3、及び*は上記の定義と同義で
ある)で表される化合物又はその塩の製造方法であっ
て、下記の工程: (A)請求項1に記載の一般式(II)(式中、R1、
R2、及びR3は上記の定義と同義である)で表される化
合物又はその塩を請求項1に記載の一般式(III)(式
中、R4及び*は上記の定義と同義である)で表される
化合物及びロジウム化合物の存在下で還元して請求項1
に記載の一般式(I)(式中、R1、R2、R 3、及び*
は上記の定義と同義である)で表される化合物又はその
塩を製造する工程;及び(B)上記工程(A)で得られ
た一般式(I)で表される化合物又はその塩を酸性条件
下で加水分解する工程を含む方法。 - 【請求項3】 R3がアセチル基である請求項1又は2
に記載の方法。 - 【請求項4】 鉱酸の存在下に加水分解を行う請求項2
又は3に記載の方法。 - 【請求項5】 R4がアリールカルバモイル基である請
求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
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