JP2008143786A - 光学分割方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アミド化合物を経由して効率的にアミノ化合物を光学分割する方法を提供する。
【解決手段】アミノ化合物の光学分割方法であって、下記の工程:
(a)下記の一般式(I):
Figure 2008143786

(式中、R1は水素原子、C1-4アルキル基、又はアラルキル基を示し、*はS-配置又はR-配置のいずれかの配置の不斉炭素を示す)で表される光学活性パントラクトン化合物とエナンチオマー混合物であるアミノ化合物とを加熱により反応させて、二種類のジアステレオマーの混合物であるパントアミド化合物を得る工程;(b)上記のジアステレオマー混合物から一方のジアステレオマーを分離する工程;及び(c)分離された一方のジアステレオマーであるパントアミド化合物を酸により加水分解して光学活性アミノ化合物を得る工程を含む方法。
【選択図】なし

Description

本発明はアミノ化合物の光学分割方法に関するものである。
光学活性アミノ化合物を得る方法として光学分割は極めて有効であり当業界で広く用いられている。光学活性アミノ化合物を得るための光学分割法としては、ラセミ体であるアミノ化合物を原料として光学活性な酸化合物(光学分割剤)との間で2種類のジアステレオマー塩の混合物を形成した後、一方のジアステレオマー塩を分別晶出させ、目的の光学活性アミノ化合物を含む塩を単離・精製した後に中和処理により遊離塩基に変換して光学活性アミノ化合物を回収する方法が利用されている。この方法は操作が簡便であることから、ほとんどの工業的な光学分割操作においてこの方法が採用されている。
アミノ化合物の光学分割法として、ラセミ体であるアミノ化合物と光学活性な酸化合物とを反応させてジアステレオマー混合物であるアミド化合物を生成させた後、一方のジアステレオマーを分離し、該ジアステレオマーを加水分解して目的の光学活性アミノ化合物を得る方法もある。しかしながら、アミド化合物を経由するこの方法は酸無水物や酸クロライドなどの反応性カルボン酸誘導体を調製してアミノ化合物と反応させる工程が必要であり、さらに酸を用いて加水分解反応を行う必要も生じるので、工程数が長くなり不利であることから、工業的に利用されている例はほとんどない。
一方、光学分割剤としてO-アルキルパントラクトンを用い、ラセミ体のアミノ化合物から光学活性アミノ化合物を製造する方法が提案されている(特許第3088777号)。この方法は、O-アルキルパントラクトンを塩基で処理して開環させて生じるパント酸とアミノ化合物とによりジアステレオマー塩を生成させる工程を含んでおり、ラクトン体であるO-アルキルパントラクトンを光学分割剤として用いることに特徴を有するものの、従来広く用いられているジアステレオマー塩の分別晶出を伴う光学分割方法であり、アミド体の生成を経る光学分割方法ではない。
特許第3088777号
本発明の課題はアミノ化合物の光学分割方法を提供することにある。より具体的には、アミド化合物を経由して効率的にアミノ化合物を光学分割する方法を提供することが本発明の課題である。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、従来、ジアステレオマー塩を生成させる工程を含む光学分割に利用されていたパントラクトン類を用いて、光学活性パントラクトン類とラセミ体であるアミノ化合物とを反応させると極めて高収率にジアステレオマー混合物であるアミド化合物(パントアミド化合物)を生成させることができること、及び得られたパントアミド化合物のうちの一方を収率よく分離することができ、緩和な条件化でパントアミド化合物を加水分解して目的物である光学活性アミノ化合物を極めて効率的に得ることができることを見出した。本発明は上記の知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明により、アミノ化合物の光学分割方法であって、下記の工程:
(a)下記の一般式(I):
Figure 2008143786
(式中、R1は水素原子、C1-4アルキル基、又はアラルキル基を示し、*はS-配置又はR-配置のいずれかの配置の不斉炭素を示す)で表される光学活性パントラクトン化合物とエナンチオマー混合物であるアミノ化合物とを加熱により反応させて、二種類のジアステレオマーの混合物であるパントアミド化合物を得る工程;
(b)上記のジアステレオマー混合物から一方のジアステレオマーを分離する工程;及び
(c)分離された一方のジアステレオマーであるパントアミド化合物を酸により加水分解して光学活性アミノ化合物を得る工程
を含む方法が提供される。
上記方法の好ましい態様では、上記工程(b)において、一方のジアステレオマーを分別晶出させることにより分離する工程を含む。
別の観点からは、アミド化合物を形成させるための光学分割試薬であって、上記一般式(I)で表される光学活性パントラクトン化合物からなる試薬が提供される。
本発明の方法によれば、特許第3088777号に開示されたジアステレオマー塩を生成させる工程を含む方法に比べて、パントラクトンを塩基で処理して開環したパント酸を生成させる工程を省略することができ、作業工程を一工程短縮できるという特徴がある。しかも、パントラクトン化合物とアミノ化合物との反応は極めて速やかに高収率に進行し、二種類のジアステレオマーの混合物であるパントアミド化合物から分離された一方のジアステレオマーから光学活性アミノ化合物を回収する工程も加水分解により高収率で行うことができ、極めて高収率かつ簡便にアミノ化合物の光学分割を達成し、かつ加水分解と同時に閉環するパントラクトンを効率的に回収することができる。さらに、本発明の方法によれば、パントアミド化合物の分離を従来の晶出法だけでなく、カラムクロマトグラフィー法においても行うことができ、結晶化しないパントアミド化合物を分離することも可能になるという利点もある。
一般式(I)で表されるパントラクトンは公知化合物であり、また、O-アルキル光学活性パントラクトンは、例えば、特許第3088777号に記載されているので、当業者は該化合物を容易に入手することができる。R1が示すC1-4アルキル基は炭素数1〜4個の直鎖、分枝鎖、環状、又はそれらの組み合わせからなるアルキル基を意味しており、より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基などを挙げることができる。R1が示すアラルキル基はC1-4アルキル基上にアリール基(例えばフェニル基など)が置換した基を意味する。
本発明の方法により光学分割すべきアミノ化合物の種類は特に限定されず、1個以上の不斉炭素を有するアミノ化合物であればいかなる化合物を光学分割の対象としてもよい。出発原料として用いるアミノ化合物は、2種類のエナンチオマーを含むエナンチオマー混合物である。エナンチオマー混合物としては、通常は2種類のエナンチオマーの等量混合物であるラセミ体を用いることができるが、2種類のエナンチオマーの非等量混合物を用いてもよい。
例えば、アミノ化合物として、下記の一般式(II):R4-NH-CH(R2)(R3)(式中、R2及びR3 はそれぞれ独立にC1-4アルキル基、アラルキル基、又はアリル基を示し(ただしR2及びR3 は同一となることはない)、R4は水素原子又はC1-4アルキル基を示す)で表される化合物を挙げることができるが、この化合物に限定されることはない。C1-4アルキル基及びアラルキル基は上記に説明したものと同様であり、1又は2以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、水酸基又はハロゲン原子などが好ましいが、これらに限定されることはない。、アミノ化合物として、より好ましくは、例えばα−メチルベンジルアミン、α−エチルベンジルアミン、1−(1−ナフチル)エチルアミン、1−メチル−3−フェニルプロピルアミン、又は2−アミノ−1−ブタノール等を挙げることができるが、これらに限定されることはない。
本発明の方法の工程(a)では、上記光学活性パントラクトン化合物とエナンチオマー混合物であるアミノ化合物とを加熱により反応させて、二種類のジアステレオマーの混合物であるパントアミド化合物を得る。この工程は、溶媒の非存在下で行うことができるが、溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、例えば、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、クロロホルムなど通常用いられる不活性溶媒を用いることができる。反応は50℃〜150℃程度の温度範囲で行うことができ、二種類のジアステレオマーの混合物であるパントアミド化合物を高収率で得ることができる。
本発明の方法の工程(b)は、上記工程(a)で得られたジアステレオマー混合物から一方のジアステレオマーを分離する工程である。分離工程としては、例えば、2種類のジアステレオマーの溶解度差を利用した分別晶出や、カラムクロマトグラフィーなどの手段を採用することができるが、分離すべきジアステレオマーが結晶化する場合には、好ましくは分別晶出を行うことができる。分別晶出に用いる溶媒は特に限定されないが、2種類のジアステレオマーの溶解度差を十分に利用できるように、ジアステレオマーの性質に応じて適宜の溶媒を選択することが望ましい。例えば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、アセトンなどの汎用の有機溶媒や水、又はこれらの混合物を適宜用いることができる。分別晶出は、例えば、適宜の溶媒に上記工程(a)で得られたジアステレオマー混合物を加熱溶解し、種結晶を加えた後に室温に戻すなどの通常の操作により行うことができる。
本発明の方法の工程(c)は、上記工程(b)で分離された一方のジアステレオマーであるパントアミド化合物を酸により加水分解して光学活性アミノ化合物を得る工程である。加水分解に用いる酸の種類は特に限定されないが、例えば、塩酸、硫酸などの鉱酸類を用いることが好ましい。この加水分解工程は、通常は室温ないし加温下に行うことができ、50℃〜150℃程度の加温下に行うことが好ましい。この工程において、加水分解により生じたパント酸は閉環して出発原料である光学活性パントラクトンを再生するので、抽出等により容易に回収して濃縮等の簡単な処理を施すことにより再利用できる。加水分解後の酸溶液を水酸化ナトリウムなどの塩基を用いてアルカリ性とし、トルエン等の有機溶媒で抽出することにより目的の光学活性アミノ化合物を回収することができる。水溶性のアミノ化合物については、濃縮や蒸留、必要に応じて再結晶などの通常の操作により光学活性アミノ化合物を収率よく得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
例1
dl−α−メチルベンジルアミン6.06gと(R)−(−)−パントラクトン7.16gを25mlナス型フラスコに入れ、密栓しスターラー攪拌しながら、外浴60℃で4時間、80℃で2時間加熱攪拌した。シリカゲルTLC(酢酸エチル)で(R)−パント酸−(RS) −α−エチルベンジルアミドはRf 0.42と0.54の2スポットである。酢酸エチル5mlを加え溶解後、n−ヘキサン10mlを加えた。2層に分かれるので、下層を取り、酢酸エチル3mlを加え、(R)−パント酸−(S) −α−メチルベンジルアミド結晶を種結晶として入れ、室温で30分攪拌後、結晶を濾取し(R)−パント酸−(S) −α−メチルベンジルアミド結晶4.23gを得た。融点128〜130℃、[α]D −43.8゜(c2 メタノール,22℃)、TLC Rf0.42。
また、濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(R)−パント酸−(R) −α−メチルベンジルアミド結晶を得た。融点66.5〜67℃、[α]D +119.6゜(c2 メタノール,23℃)、TLC Rf0.54。
例2
dl−α−メチルベンジルアミン6.06gと(S)−(+)−パントラクトン7.16gを25mlナス型フラスコに入れ、密栓しスターラー攪拌しながら、外浴70℃で1時間、80℃で1時間、90℃で2時間、100℃で2時間加熱攪拌した。シリカゲルTLC(酢酸エチル)で(S)−パント酸−(RS) −α−エチルベンジルアミドはRf 0.42と0.54の2スポットである。トルエン25mlを加えて溶解後、(S)−パント酸−(R) −α−メチルベンジルアミド結晶を種結晶として入れ、室温で30分攪拌後、一夜静置した。結晶を濾取し、(S)−パント酸−(R) −α−メチルベンジルアミド結晶4.38gを得た。融点128〜130℃、[α]D +43.6゜(c2 メタノール,22℃)、TLC Rf0.42。
濾液を濃縮し、6N塩酸10mlを加えて2時間加熱還流し、減圧濃縮してエタノールを加え、再度濃縮した後、酢酸エチル30mlを加えた。15〜20℃で3時間攪拌晶出後、結晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄後、乾燥し、(S)−α−メチルベンジルアミン塩酸塩2.26gを得た。[α]D −3.8゜(c2 メタノール,22℃)。
例3
dl−2−アミノ−1−ブタノール4.46gと(R)−(−)−パントラクトン7.16gを25mlナス型フラスコに入れ、密栓しスターラー攪拌しながら、外浴70℃で2時間、90℃で4.5時間加熱攪拌した。シリカゲルTLC(EtOH/酢酸エチル=1/8)で(R)−パント酸−(RS)−1−ヒドロキルメチルプロピルアミドはRf 0.51と0.60の2スポットである。酢酸エチル22mlを加え、溶解後、(R)−パント酸−(S)−1−ヒドロキルメチルプロピルアミド結晶を種結晶として入れ、32〜35℃で7時間攪拌後、一夜静置する。結晶を濾取し、(R)−パント酸−(S)−1−ヒドロキルメチルプロピルアミド1.71gを得た。融点88〜90℃、[α]D +18.9゜(c2 メタノール,22℃)、TLC Rf0.60。
濾液を濃縮後、酢酸エチル22mlとn−ヘキサン5mlを加え、溶解後、(R)−パント酸−(S)−1−ヒドロキルメチルプロピルアミド結晶を種結晶として入れ、30〜35℃で3時間攪拌後、一夜静置した。結晶を濾取し、(R)−パント酸−(S)−1−ヒドロキルメチルプロピルアミドの第二晶1.95gを得た。濾液を濃縮後、6N塩酸11mlを加え2時間加熱還流した。減圧濃縮し、エタノールを加え、再度濃縮した後、酢酸エチル25mlを加えた。15〜20℃で2時間攪拌晶出後、結晶を濾取し、酢酸エチルで洗浄後、乾燥して(R)−2−アミノ−1−ブタノール塩酸塩結晶3.78gを得た。[α]D −6.9゜(c2 メタノール,22℃)。
例4
dl−α−エチルベンジルアミン13.52gと(S)−(+)−パントラクトン13.15gを100mlナス型フラスコに入れ、密栓してスターラー攪拌しながら、外浴70→100℃3時間、100℃で3時間加熱攪拌した。シリカゲルTLC(酢酸エチル)で(S)−パント酸−(RS) −α−エチルベンジルアミドはRf 0.55と0.63の2スポットである。上記反応液に酢酸エチル20ml及びn−ヘキサン40mlを加え、全体を70.8gとした。このうちの2.60gをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して(S)−パント酸−(S) −α−エチルベンジルアミド0.43g(融点76.0〜77.5℃、[α]D −118.7゜(c2 メタノール,23℃)、TLC Rf0.63)、及び(S)−パント酸−(R)−α−エチルベンジルアミド0.45g、TLC Rf0.55)を得た。
上記反応溶液の残り68.2gに(S)−パント酸−(R) −α−エチルベンジルアミド結晶を種結晶として加え、室温で数日放置後、30gまで濃縮し、n−ヘキサン5mlを加えて濾過し、(S)−パント酸−(R) −α−エチルベンジルアミド結晶5.04gを得た、融点87.5〜88.4℃、[α]D +49.4゜(c2 メタノール,23℃)、TLC Rf0.55。
例5
dl−α−エチルベンジルアミン1.35gと(R)−(+)−O−メチルパントラクトン1.51gを25mlナス型フラスコに入れ、密栓してスターラー攪拌しながら、外浴80→110℃/1.5時間、110℃で5時間加熱攪拌した。シリカゲルTLC(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1)で(R)−2−メトキシ−3,3−ジメチル−4−ヒドロキシ酪酸−(RS) −α−エチルベンジルアミドはRf 0.27と0.32の2スポットである。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(R)−2−メトキシ−3,3−ジメチル−4−ヒドロキシ酪酸−(R)−α−エチルベンジルアミド0.63g([α]D +131.2゜(c2 メタノール,25℃)、Rf 0.32)、及び(R)−2−メトキシ−3,3−ジメチル−4−ヒドロキシ酪酸−(S) −α−エチルベンジルアミド0.61g([α]D −27.3゜(c2 メタノール,25℃)、Rf 0.27)を得た。
例6
dl−1−メチル−3−フェニルプロピルアミン7.46gと(R)−(−)−パントラクトン7.16gを100mlナス型フラスコに入れ、密栓してスターラー攪拌しながら、外浴70℃→100℃/2時間、100℃で2時間加熱攪拌した。シリカゲルTLC(酢酸エチル)で(R)−パント酸−(RS)−1−メチル−3−フェニルプロピルアミドはRf 0.55と0.63の2スポットである。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(R)−パント酸−(S)−1−メチル−3−フェニルプロピルアミド結晶(融点86.8〜87.3℃、[α]D +47.1゜(c2 メタノール,25℃)、TLC Rf0.63)および(R)−パント酸−(R)−1−メチル−3−フェニルプロピルアミド結晶(融点77.4〜78.4℃、[α]D +20.6゜(c2 メタノール,25℃)、TLC Rf0.55)を得た。
例7
例3と同様の方法で製造した(R)−パント酸−(S)−1−ヒドロキルメチルプロピルアミド結晶2.19gと6N塩酸5.0mlを25mlフラスコに入れ、2時間加熱還流した。室温まで冷却後、塩化メチレン5mlで3回抽出した。塩化メチレン層を濃縮乾固し、(R)−パントラクトン1.10gを回収した。水層を濃縮し、エタノールを加え、再濃縮した。酢酸エチル4mlを加え、5℃で静置して晶出させ、結晶を濾取して(S)−(+)−2−アミノ−1−ブタノール塩酸塩0.96gを得た。融点96.5〜97.8℃、[α]D +12.5゜(c2 メタノール,23℃)。

Claims (5)

  1. アミノ化合物の光学分割方法であって、下記の工程:
    (a)下記の一般式(I):
    Figure 2008143786
    (式中、R1は水素原子、C1-4アルキル基、又はアラルキル基を示し、*はS-配置又はR-配置のいずれかの配置の不斉炭素を示す)で表される光学活性パントラクトン化合物とエナンチオマー混合物であるアミノ化合物とを加熱により反応させて、二種類のジアステレオマーの混合物であるパントアミド化合物を得る工程;
    (b)上記のジアステレオマー混合物から一方のジアステレオマーを分離する工程;及び
    (c)分離された一方のジアステレオマーであるパントアミド化合物を酸により加水分解して光学活性アミノ化合物を得る工程
    を含む方法。
  2. 上記工程(b)において、一方のジアステレオマーを分別晶出させることにより分離する工程を含む請求項1に記載の方法。
  3. アミノ化合物が、下記の一般式(II):R4-NH-CH(R2)(R3)(式中、R2及びR3 はそれぞれ独立にC1-4アルキル基、アラルキル基、又はアリル基を示し(ただしR2及びR3 は同一となることはない)、R4は水素原子又はC1-4アルキル基を示す)で表される化合物である請求項1又は2に記載の方法。
  4. アミノ化合物がα−メチルベンジルアミン、α−エチルベンジルアミン、1−(1−ナフチル)エチルアミン、1−メチル−3−フェニルプロピルアミン、又は2−アミノ−1−ブタノール等である請求項1又は2に記載の方法。
  5. アミド化合物を形成させるための光学分割試薬であって、請求項1に記載の一般式(I)で表される光学活性パントラクトン化合物からなる試薬。
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