JP2005230853A - トランスファ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明に係るトランスファ装置20では、各スライドベース22X,22Y,22Zと固定ベース23との間にそれぞれ第2揺動部材70X,70Y,70Zが備えられ、スライドベース22X,22Y,22Zの直動に伴って各第2揺動部材70X,70Y,70Zが揺動する。そして、隣り合った第2揺動部材70X,70Y(70Y,70Z)同士は、変速用第1リンク部材74にて連結されて異なったストロークで揺動し、これに伴い複数のスライドベース22X,22Y,22Zが異なったピッチで直動する。これにより、各スライドベース22X,22Y,22Zに備えた複数のフィンガー21により、複数のワークを異なるピッチで搬送することができる。
【選択図】 図1
Description
請求項1のトランスファ装置では、各スライドベースと固定ベースとの間にそれぞれ第2揺動部材が備えられ、スライドベースの直動に伴って各第2揺動部材が揺動する。ここで、隣り合った第2揺動部材のうち一方の第2揺動部材の揺動中心から所定揺動半径だけ離れた位置と、他方の第2揺動部材の揺動中心から所定揺動半径と異なる揺動半径だけ離れた位置とが変速用第1リンク部材によって連結されているので、隣り合った第2揺動部材が異なったストロークで揺動し、これに伴い複数のスライドベースが異なったピッチで直動する。そして、これらスライドベースに備えた複数のフィンガーにより、複数のワークを異なるピッチで搬送することができる。即ち、本発明によれば、従来のようにストッパやギヤ又追加の駆動源を設けずに、複数のワークを異なるピッチで搬送することができ、従来のものより高速運転が可能になる。
スライドベースの直動に伴い、スライドベースと固定ベースとの間の直線距離が変化する。そして、請求項2のトランスファ装置では、スライドベースと固定ベースとの間に第2揺動部材と揺動補助部材とが連結され、それら第2揺動部材と揺動補助部材との屈曲角の変化によって、前記直線距離の変化を吸収することができる。このように本発明の構成によれば、長孔構造を設けずに、回動可能な軸支構造だけで、スライドベースと固定ベースとの間の直線距離の変化を吸収することができるので、がたが少なくなり、安定してスライドベースを直動することができる。
請求項3のトランスファ装置では、第3揺動部材と各スライドベースとが、複数の変速用第2リンク部材によって連結されている。ここで、第3揺動部材における複数の変速用第2リンク部材との連結位置は、第3揺動部材の揺動中心から異なる揺動半径の複数位置に分散配置されているので、複数のスライドベースは、異なったピッチで直動する。そして、これらスライドベースに備えた複数のフィンガーにより、複数のワークを異なるピッチで搬送することができる。即ち、本発明によれば、従来のようにストッパやギヤ又追加の駆動源を設けずに、複数のワークを異なるピッチで搬送することができ、従来のものより高速運転が可能になる。
請求項4のトランスファ装置は、ワーク搬送方向の始端部に配置されたスライドベースの直動ピッチが最も大きいので、複数の加工工程の最初の加工工程においてワークを板材から打ち抜くプレス機に適する。そして、最初の加工工程間のピッチ以外の各加工工程間のピッチを、全ての加工工程間のピッチを同じにした場合のものより小さくすることが可能なので、トランスファ装置及びプレス機をワーク搬送方向でコンパクトな構成にすることができる。
請求項5のトランスファ装置は、ワーク搬送方向の終端側に向かうに従い、スライドベースの直動ピッチが小さくなるので、複数の加工工程を経てワークを徐々に細くしていくプレス機に適する。そして、各加工工程間のピッチを徐々に小さくすることが可能なので、全ての加工工程間のピッチを同じにした場合に比べて、トランスファ装置及びプレス機をワーク搬送方向でコンパクトな構成にすることができる。
請求項6のトランスファ装置では、各フィンガー駆動部の往復運動が、第1揺動部材の軸力として把持動作変換機構に伝達されて、各フィンガーに備えた1対のフィンガー部材が回動される。これにより、両フィンガー部材に備えた1対のワーク把持部が開閉され、ワークを確実に把持又は解放することができる。
請求項7のトランスファ装置では、ワーク把持部を開いた状態にすれば、フィンガー部材とパンチとがワーク搬送方向で干渉しなくなり、フィンガーをワーク搬送方向と直交する方向に昇降動作させなくても、ワーク把持部の開閉動作とスライドベースの往復動作だけで、ワークを順次隣の加工工程に搬送することができる。
請求項8のトランスファ装置における把持動作変換機構では、摺動用の長孔構造を要さず、回動可能な軸支構造だけで構成したので、がたが少なくなり、安定してワークを把持・搬送することができる。
[請求項9の発明]
以下、プレス機に組み付けられた本発明のトランスファ装置20に係る実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1に示すように、プレス機のダイホルダー11Aには、例えば複数のダイ11が水平方向に並べて設けられている。各ダイ11には、それぞれ成形孔19が設けられ、プレス機に備えた図示しない可動台に固定された複数のパンチ12(図4参照)が、各成形孔19に突入可能となっている。そして、このプレス機では、上記した各パンチ12と各ダイ11とからなる複数の加工ステージ毎に加工工程が分けられ、ワークを各加工ステージ(各加工工程)に順番に搬送することでワークに複数回のプレス加工が施され、最終的に筒状のワークが成形される。
プレス機が作動すると、各加工工程に備えた各ダイ11の各成形孔19にパンチ12(図4参照)がそれぞれ突入することにより、ワークにプレス加工(例えば絞り加工)が施される。最初の加工工程では、図示しない打ち抜きパンチと打ち抜きダイとで打ち抜かれたブランクを、パンチ12とダイ11とで絞り加工する。このとき、スライドベース22X,22Y,22Zは、図1に示すように直動可能なピッチのうちワーク搬送方向の始端側(図1における右側)に位置し、各フィンガー21のワーク把持部25H,26Hが閉じられ、それらワーク把持部25H,26Hの内側空間をパンチ12が貫通した状態になっている。そして、パンチ12が退避すると共に、ノックアウトがワークを成形孔19から押し出す。これにより、ワークがワーク把持部25H,26Hの間に押し込まれる。ここで、ワーク把持部25H,26Hは圧縮コイルバネ54の弾発力によってワークを把持するので、ワークの大きさのばらつきが、圧縮コイルバネ54によって吸収されワークの変形が防がれる。また、図1において左端の成形孔19で成形されていたワークは、ノックアウトによって押し出され、プレス完成品として例えば図示しないシュートにて所定の回収容器に集められる。
本実施形態のトランスファ装置20’は、図7〜図12に示されている。以下、第1実施形態と同一の構成に関しては、同一符号を付して重複説明は省略し、異なる構成に関して重点的に説明する。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1実施形態では、押下レバー55の往復回動により、プランジャ50を往復直動させていたが、押下レバー55の回動端部に直に第1揺動部材28の下端部を連結してもよい。
12 パンチ
20,20’ トランスファ装置
21 フィンガー
22X,22Y,22Z スライドベース
22X’,22Y’,22Z’ スライドベース
23,23’ 固定ベース
25,26 フィンガー部材
25’,26’ フィンガー部材
25H,26H ワーク把持部
27 フィンガーリンク部材
28 第1揺動部材
29 把持動作変換機構
50 プランジャ(フィンガー駆動部)
53 調整ボルト
54 圧縮コイルバネ(弾性部材)
60 従動カムレバー
70X,70Y,70Z 第2揺動部材
71 揺動補助部材
74 変速用第1リンク部材
77 第3揺動部材
78,79 変速用第2リンク部材
P1,P2,P3,P11,P12 ピッチ
r1〜r6 揺動半径
Claims (9)
- 1列に並んだ複数のフィンガーによって複数のワークを異なるピッチで搬送するトランスファ装置であって、
前記フィンガーがそれぞれ取り付けられかつ前記異なるピッチでワーク搬送方向に直動可能な複数のスライドベースと、
前記各フィンガーを駆動するための複数のフィンガー駆動部と、
前記複数のフィンガー駆動部を前記ワーク搬送方向に移動不能に保持しかつ前記ワーク搬送方向と直交する方向に移動可能に案内する固定ベースと、
前記各フィンガーと前記各フィンガー駆動部との間に連結されて前記スライドベースの直動に伴って揺動すると共に、前記フィンガー駆動部の駆動力を前記フィンガーに伝達する複数の第1揺動部材と、
前記各スライドベースと前記固定ベースとの間に連結され、前記スライドベースの直動に伴って揺動する複数の第2揺動部材と、
隣り合った前記第2揺動部材のうち一方の前記第2揺動部材において揺動中心から所定揺動半径だけ離れた位置と、他方の前記第2揺動部材において揺動中心から前記所定揺動半径と異なる揺動半径だけ離れた位置とを連結する変速用第1リンク部材とを備えたことを特徴とするトランスファ装置。 - 前記各スライドベースに一端が回動可能に連結されかつ他端が前記第2揺動部材に回動可能に連結された揺動補助部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載のトランスファ装置。
- 1列に並んだ複数のフィンガーによって複数のワークを異なるピッチで搬送するトランスファ装置であって、
前記フィンガーがそれぞれ取り付けられかつ前記異なるピッチでワーク搬送方向に直動可能な複数のスライドベースと、
前記各フィンガーを駆動するための複数のフィンガー駆動部と、
前記複数のフィンガー駆動部を前記ワーク搬送方向に移動不能に保持しかつ前記ワーク搬送方向と直交する方向に移動可能に案内する固定ベースと、
前記各フィンガーと前記各フィンガー駆動部との間に連結されて前記スライドベースの直動に伴って揺動すると共に、前記フィンガー駆動部の駆動力を前記フィンガーに伝達する複数の第1揺動部材と、
前記ワーク搬送方向において前記スライドベースから離れた位置に配置され、所定の駆動源からの駆動力を受けて揺動される第3揺動部材と、
前記各スライドベースと前記第3揺動部材の間に連結された複数の変速用第2リンク部材とを備え、
前記第3揺動部材における前記複数の変速用第2リンク部材との連結位置を、前記第3揺動部材の揺動中心から異なる揺動半径の複数位置に分散配置したことを特徴とするトランスファ装置。 - 前記ワーク搬送方向の始端部に配置された前記スライドベースの直動ピッチを最も大きくしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のトランスファ装置。
- 前記ワーク搬送方向の終端側に向かうに従い、前記スライドベースの直動ピッチを小さくしかつ隣り合った前記フィンガーの間隔を狭くしたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のトランスファ装置。
- 前記各フィンガーに設けられ、前記スライドベースに回動可能に軸支された1対のフィンガー部材と、
前記1対のフィンガー部材のそれぞれに形成されて互いに対向し、間に前記ワークを挟んで把持する1対のワーク把持部と、
前記各フィンガーに設けられ、前記各フィンガー駆動部の往復運動を、前記第1揺動部材の軸方向で受け、前記1対のワーク把持部の開閉運動に変換する把持動作変換機構とを備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のトランスファ装置。 - 前記ワークは、前記トランスファ装置により間欠的に搬送された位置においてパンチ及びダイによって成形され、前記ワーク把持部が開いた状態で前記スライドベースを往復動させたときに前記フィンガー部材が、前記パンチから離れた位置を通過するように構成したことを特徴とする請求項6に記載のトランスファ装置。
- 前記1対のフィンガー部材を前記スライドベースに回動可能に軸支すると共に鋏状に交差させて、その交差部分より先端側の前記ワーク把持部同士を対向配置し、
一方と他方の前記フィンガー部材に両端部が回動可能に連結されたフィンガーリンク部材を設け、さらに、前記フィンガーリンク部材及び/又は一方の前記フィンガー部材に、前記第1揺動部材の一端を回動可能に連結して前記把持動作変換機構が構成されたことを特徴とする請求項6又は7に記載のトランスファ装置。 - 前記フィンガー駆動部が一方向に移動するときに弾性変形される弾性部材を備え、前記フィンガー駆動部が他方向に移動するときの前記弾性部材の弾発力によって、前記1対のワーク把持部が閉じられるように構成したことを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載のトランスファ装置。
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