JP4700382B2 - トランスファ装置 - Google Patents
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Description
請求項1,7及び8に記載のトランスファ装置では、第1てこ部材と第1スライドベースとが第1リンク部材で、第2てこ部材と第2スライドベースとが第2リンク部材で連結され、それぞれ個別に駆動される。第1スライドベースは第1てこ部材の揺動により第1リンク部材を介して固定ベースに案内されてワーク搬送方向に直動し、第2スライドベースは第2てこ部材の揺動により第2リンク部材を介して第1スライドベースに同一直線状に並んだ状態で案内されてワーク搬送方向に直動し、複数のフィンガー駆動部が固定ベースにワーク搬送方向に移動不能に保持されてワーク搬送方向と直交する方向に移動し複数の揺動部材を介することにより、第1スライドベースと第2スライドベースに取り付けられた各フィンガーは、それぞれ異なるピッチでワーク搬送方向に直動し開閉駆動され、これら複数のフィンガーにより、複数のワークを異なるピッチで搬送することができる。
ここで、第1てこ部材の他方端の第1リンク部材との連結位置と、第2てこ部材の他方端の第2リンク部材との連結位置とは、揺動中心から異なる揺動半径の位置に配置されている(請求項7の発明)ので、第1スライドベースと第2スライドベースを異なるピッチで直動することが可能となる。また、第1てこ部材と第2てこ部材は所定の駆動源からそれぞれ個別のカムを介して揺動される(請求項8の発明)ので、第1てこ部材と第2てこ部材の揺動角度はそれぞれのカムによって設定可能となり、第1スライドベースと第2スライドベースの直動の送りピッチを異なるピッチで搬送することが可能となる。そして、これらスライドベースに備えた複数のフィンガーにより、複数のワークを異なるピッチで搬送することができる。即ち、本発明によれば、従来のようにストッパやギヤ又追加の駆動源を設けずに、複数のワークを異なるピッチで搬送することができ、従来のものより高速運転が可能になる。
請求項2に記載のトランスファ装置は、ワーク搬送方向の始端部に配置された第2スライドベースの直動ピッチが大きいので、複数の加工工程の最初の加工工程においてワークを板材から打ち抜くプレス機に適する。そして、最初の加工工程間のピッチ以外の各加工工程間のピッチを、全ての加工工程間のピッチを同じにした場合のものより小さくすることが可能なので、トランスファ装置及びプレス機をワーク搬送方向でコンパクトな構成にすることができる。
請求項3に記載のトランスファ装置では、各フィンガー駆動部の往復運動が、揺動部材の軸力として把持動作変換機構に伝達されて、各フィンガーに備えた1対のフィンガー部材が回動される。これにより、両フィンガー部材に備えた1対のワーク把持部が開閉され、ワークを確実に把持又は解放することができる。
請求項4に記載のトランスファ装置では、ワーク把持部を開いた状態にすれば、フィンガー部材とパンチとがワーク搬送方向で干渉しなくなり、フィンガーをワーク搬送方向と直交する方向に昇降動作させなくても、ワーク把持部の開閉動作と各スライドベースの往復動作だけで、ワークを順次隣の加工工程に搬送することができる。
請求項5に記載のトランスファ装置における把持動作変換機構では、摺動用の長孔構造を要さず、回動可能な軸支構造だけで構成したので、がたが少なくなり、安定してワークを把持・搬送することができる。
請求項6に記載のトランスファ装置では、弾性部材の弾発力によって1対のワーク把持部が閉じられるので、ワークを把持する際の衝撃及びワークの大きさのばらつきを、弾性部材の変形によって吸収することができる。
請求項9に記載のトランスファ装置では、第1リンク部材及び/又は第2リンク部材にはリンク長さを調整するための長さ調整手段を設けたので、第1スライドベース又は第2スライドベースの直動の送り位置を調整することが可能となる。そして、これらスライドベースに備えた複数のフィンガーの送り位置を微調整することが簡単になる。
以下、プレス機に組み付けられた本発明のトランスファ装置20に係る実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1は本発明に係るトランスファ装置の正面図、図2はトランスファ装置の主要部を示す正面図、図3は図1のA−A断面図、図4は図1のB−B断面図、図5は図1のC矢視図、図6はフィンガーの分解斜視図、図7(A)はフィンガーが閉じた状態の正面図、図7(B)はフィンガーが開いた状態の正面図、図8は各スライドベースがワーク搬送方向の前方に移動した状態のトランスファ装置の正面図である。
図1に示すように、プレス機のダイホルダー11Aには、例えば複数のダイ11が水平方向に並べて設けられている。各ダイ11には、それぞれ成形孔19が設けられ、プレス機に備えた図示しない可動台に固定された複数のパンチ12(図3参照)が、各成形孔19に突入可能となっている。そして、このプレス機では、上記した各パンチ12と各ダイ11とからなる複数の加工ステージ毎に加工工程が分けられ、ワークを各加工ステージ(各加工工程)に、図示矢印X方向に順番に搬送することでワークに複数回のプレス加工が施され、最終的に筒状のワークが成形される。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態では、押下レバー55の往復回動により、プランジャ50を往復直動させていたが、押下レバー55の回動端部に直に揺動部材28の下端部を連結してもよい。
10A 係合溝
11 ダイ
12 パンチ
20 トランスファ装置
21 フィンガー
22 第1スライドベース
23 第2スライドベース
25,26 フィンガー部材
25H,26H ワーク把持部
27 フィンガーリンク部材
28 揺動部材
29 把持動作変換機構
46 プランジャ収容部屋
48 ガイド孔
50 プランジャ(フィンガー駆動部)
53 調整ボルト
54 圧縮コイルバネ(弾性部材)
55 押下レバー
61 第2カムシャフト
77 第1てこ部材
78 第1リンク部材
79 第2リンク部材
80 揺動中心
81A,81B カム
87 第2てこ部材
98 カム
99 第1カムシャフト
P1,P2 ピッチ
r5〜r6 揺動半径
Claims (9)
- 1列に並んだ複数のフィンガーによって複数のワークを異なるピッチで搬送するトランスファ装置であって、
設定されたピッチでワーク搬送方向に直動可能で前記フィンガーが取り付けられた第1スライドベースと、
前記第1スライドベースに同一直線状に並んだ状態で案内されて相対移動可能に取り付けられ、前記第1のスライドベースとは前記異なるピッチでワーク搬送方向に直動可能でかつ前記フィンガーが取り付けられた第2スライドベースと、
前記第1スライドベース及び前記第2スライドベースに取り付けられた各フィンガーを開閉駆動するための複数のフィンガー駆動部と、
前記第1スライドベースをワーク搬送方向に直動可能に案内するとともに、前記複数のフィンガー駆動部を前記ワーク搬送方向に移動不能に保持しかつ前記ワーク搬送方向と直交する方向に移動可能に案内する固定ベースと、
前記各フィンガーと前記各フィンガー駆動部との間に連結されて前記各スライドベースの直動に伴って揺動するとともに、前記フィンガー駆動部の駆動力を前記各フィンガーに伝達する複数の揺動部材と、
前記ワーク搬送方向において前記第1スライドベースから離れた位置に配置され、所定の駆動源からの駆動力を受けて揺動される第1てこ部材と、
前記第1てこ部材に隣接して配置され、前記駆動源からの駆動力を受けて揺動される第2てこ部材と、
前記第1スライドベースと前記第1てこ部材の間に連結された第1リンク部材と、
前記第2スライドベースと前記第2てこ部材の間に連結された第2リンク部材とを備え、
前記第1スライドベースは前記第1てこ部材の揺動により前記第1リンク部材を介して前記固定ベースに案内されてワーク搬送方向に直動し、前記第2スライドベースは前記第2てこ部材の揺動により前記第2リンク部材を介して前記第1スライドベースに同一直線状に並んだ状態で案内されてワーク搬送方向に直動し、前記複数のフィンガー駆動部が前記固定ベースにワーク搬送方向に移動不能に保持されてワーク搬送方向と直交する方向に移動し前記複数の揺動部材を介することにより、前記第1スライドベースと前記第2スライドベースに取り付けられた各フィンガーは、それぞれ前記異なるピッチでワーク搬送方向に直動し開閉駆動されるようにしたことを特徴とするトランスファ装置。 - 前記ワーク搬送方向の始端部に配置された前記第2スライドベースの直動ピッチは、前記第1スライドベースの直動ピッチよりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のトランスファ装置。
- 前記各フィンガーに設けられ、前記第1スライドベース及び前記第2スライドベースに回動可能に軸支された1対のフィンガー部材と、
前記1対のフィンガー部材のそれぞれに形成されて互いに対向し、間に前記ワークを挟んで把持する1対のワーク把持部と、
前記各フィンガーに設けられ、前記各フィンガー駆動部の往復運動を、前記揺動部材の軸方向で受け、前記1対のワーク把持部の開閉運動に変換する把持動作変換機構とを備えたことを特徴とする請求項1乃至2の何れかに記載のトランスファ装置。 - 前記ワークは、前記トランスファ装置により間欠的に搬送された位置においてパンチ及びダイによって成形され、前記ワーク把持部が開いた状態で前記各スライドベースを往復動させたときに前記フィンガー部材が、前記パンチから離れた位置を通過するように構成したことを特徴とする請求項3に記載のトランスファ装置。
- 前記1対のフィンガー部材を前記スライドベースに回動可能に軸支すると共に鋏状に交差させて、その交差部分より先端側の前記ワーク把持部同士を対向配置し、
一方と他方の前記フィンガー部材に両端部が回動可能に連結されたフィンガーリンク部材を設け、さらに、前記フィンガーリンク部材及び/又は一方の前記フィンガー部材に、前記揺動部材の一端を回動可能に連結して前記把持動作変換機構が構成されたことを特徴とする請求項3又は4に記載のトランスファ装置。 - 前記フィンガー駆動部が一方向に移動するときに弾性変形される弾性部材を備え、前記フィンガー駆動部が他方向に移動するときの前記弾性部材の弾発力によって、前記1対のワーク把持部が閉じられるように構成したことを特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載のトランスファ装置。
- 前記第1てこ部材と前記第2てこ部材とは、カムの回転に従動するカムフォロアを一方端に取り付け、共通の揺動中心で揺動可能に支持され,前記第1てこ部材の他方端の前記第1リンク部材との連結位置と,前記第2てこ部材の他方端の前記第2リンク部材との連結位置とは、前記揺動中心からの距離が異なるように構成したことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のトランスファ装置。
- 前記第1てこ部材と前記第2てこ部材は前記所定の駆動源からそれぞれ個別の前記カムを介して揺動されるように構成したことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のトランスファ装置。
- 前記第1リンク部材及び/又は前記第2リンク部材にはリンク長さを調整するための長さ調整手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のトランスファ装置。
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