JP7331287B1 - 工具移動装置及び線材成形機 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の工具移動装置に対し、工具保持部の動作の自由度を高くしかつ、それに伴う動作速度の低下を抑えることが可能な技術の開発が求められている。【解決手段】本実施形態の工具移動装置10Aは、第1リンク23を回転駆動させる第1駆動源21と、スライドガイド33を回転駆動させる第2駆動源31とを備え、第1リンク23と、スライドガイド33をスライドするスライダー35Vとが第2リンク25よって連結され、特殊なスライダーリンク機構29が形成されている。そして、このスライダーリンク機構のうち、第1駆動源21及び第2駆動源31の動力により二次元の任意の位置に移動可能な部位に成形工具37Vを保持する工具保持部36Vが設けられている。【選択図】図2

Description

本開示は、駆動源からの動力をリンク機構を介して工具保持部に伝達する工具移動装置及びそのような工具移動装置を有する線材成形機に関する。
この種の工具移動装置として、例えばスライダーリンク機構や平行リンク機構を備えて、工具保持部が直線動作又は回転動作するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-275942号公報(段落[0006]及び図10)
上記した従来の工具移動装置に対し、工具保持部の動作の自由度を高くすることが可能な技術の開発が求められている。
本開示の工具移動装置は、第1駆動源と、前記第1駆動源によって回転駆動される第1リンクと、スライドガイドと、前記スライドガイドにスライド可能に支持されるスライダーと、前記第1リンクと前記スライダーとに回転可能に連結される第2リンクとを含み、前記第1駆動源の動力により前記スライダーを前記スライドガイドに沿って移動可能なスライダーリンク機構と、前記スライドガイドを、前記第1リンクの回転軸と平行な回転軸を中心に回転駆動可能な第2駆動源と、前記スライダーリンク機構のうち前記第1駆動源及び前記第2駆動源の動力により二次元の任意の位置に移動可能な部位に設けられ、工具を保持する工具保持部と、を備える工具移動装置である。
本開示の工具移動装置は、第1駆動源の動力によってスライダーがスライドガイドに沿ってスライドすると共に、そのスライドガイドが第2駆動源の動力によって回転駆動される特殊なスライダーリンク機構を備える。そして、この特殊なスライダーリンク機構のうち第1駆動源及び第2駆動源の動力により二次元の任意の位置に移動可能な部位に工具保持部が備えられているので、工具保持部の動作の自由度が従来より高くなる。
図1は、第1実施形態の工具移動装置の斜視図 図2は、第1のスライダーを備える工具移動装置の斜視図 図3は、第2のスライダーを備える工具移動装置の斜視図 図4Aは、スライダーがスライド可能な状態のスライダーリンク機構の概念図,図4Bは、スライダーがスライド不能な状態のスライダーリンク機構の概念図 図5は、第2実施形態の線材成形機の平面図 図6は、U形成形体とU形成形体になる前の一定長の線材の斜視図 図7Aは、工具保持部の軌跡パターンの概念図、図7Bは、工具保持部の別の軌跡パターンの概念図 図8は、第3実施形態の線材成形機の平面図
[第1実施形態]
以下、図1~図4を参照して本開示に係る第1実施形態の工具移動装置10Aについて説明する。図1に示すように、工具移動装置10Aは、第1駆動源ユニット20及び第2駆動源ユニット30と、それらが固定される固定ベース11とを備えている。
第1駆動源ユニット20は、サーボモータである第1駆動源21と、その同軸上方に配置されて第1駆動源21の回転出力を減速して出力する第1減速機22とを有する。また、第2駆動源ユニット30も同様に、サーボモータである第2駆動源31と第2減速機32とを有する。また、第1及び第2の各減速機22,32の側面上部からは、フランジ22F,32Fが側方に張り出している。
なお、本実施形態では、第1駆動源ユニット20のうち第1駆動源21と第1減速機22との間には、第1駆動源21の出力部を第1減速機22の入力部に接続するための中継ボックス20Cが設けられているが、中継ボックス20Cを有さず、第1駆動源21の端面が第1減速機22の端面に重ねて固定され、第1駆動源21の出力部が第1減速機22内に受容された状態で第1減速機22の入力部に接続される構造であってもよい。第2駆動源ユニット30に関しても同様である。また、第1と第2の駆動源21,31、及び、第1と第2の減速機22,32は、同じものであるが異なるものであってもよい。さらには、第1と第2の減速機22,32の一方又は両方を備えず、第1と第2の駆動源21,31の一方又は両方の出力が減速されずに後述する第1リンク23及びスライドガイド33に付与される構成としてもよい。
図2に示すように、固定ベース11は、長方形の板状をなしている。固定ベース11には、1対の図示しない貫通孔が、長手方向に並べて設けられ、それら1対の貫通孔に第1と第2の駆動源ユニット20,30が上方から挿入され、それらのフランジ22F,32Fが固定ベース11の上面に重ねられて固定されている。
第1減速機22の上面の図示しない出力部には、第1リンク23が固定されている。第1リンク23は、円板部23Aの中心から離れた位置から第1シャフト23Bが起立した構造をなし、円板部23Aの中心を回転中心にして回転駆動される。
第2減速機32の上面の図示しない出力部には、スライドガイド33が固定されている。スライドガイド33は、円板部33Aの上面にガイド溝33Bを備えた構造をなしている。また、ガイド溝33Bの幅方向及び長手方向の中心は、円板部33Aの中心と重なるように配置されている。そして、スライドガイド33は、円板部33Aの中心を回転中心にして回転駆動される。さらに、図では詳細に示されていないが、ガイド溝33Bは、例えば、上端の開口幅より下側が幅広な、所謂、アリ溝構造をなしている。さらには、ガイド溝33Bの長手方向の両端部には、後述するスライダー35V,35Wが当接する1対のストッパ33Sが備えられている。
なお、本実施形態では、ガイド溝33Bの幅方向及び長手方向の中心と、スライドガイド33の回転中心とが重なっているが、そうでなくてもよい。具体的には、ガイド溝33Bが、スライドガイド33の回転中心を含まないようにオフセットした位置に配置されていてもよいし、ガイド溝33Bが、スライドガイド33の回転中心から両方向に均等の長さで延びるのではなく、一方のみに延びていてもよい。また、1対のストッパ33Sは、ガイド溝33B内に配置されているが、スライドガイド33のうちガイド溝33B外の場所に配置されていてもよい。より具体的には、例えば、スライドガイド33の円板部33Aから上方に突出するように1対のストッパ33Sを設けて、それらに後述するスライダー35V,35Wが当接するようにしてもよい。さらには、1対のストッパ33Sがスライドガイド33に備えられてない構成としてもよい。
スライドガイド33には、スライダー35Vがスライド可能に係合している。スライダー35Vの下部は、ガイド溝33Bにスライド可能に係合するスライド係合部35Aと、スライド係合部35Aから上方に延びる第2シャフト35Bとを有する。
図3には、上述したスライダー35Vとは異なるスライダー35Wの一例が示されている。このスライダー35Wは、例えば、スライドガイド33と平行に延びるブロック状のスライダー本体35Hの下面にガイド溝33Bと係合するスライド係合部35Aを備える。また、スライダー本体35Hの長手方向の一端は段付き状に低くなっていて、そこから上方に第2シャフト35Bが突出している。以下、スライダー35V,35Wを区別する場合にのみ、一方を「第1のスライダー35V」といい、他方を「第2のスライダー35W」ということとする。
なお、本実施形態では、スライドガイド33にガイド溝33Bが備えられて、スライダー35V,35Wのスライド係合部35Aと係合しているが、例えば、スライドガイド33にガイドレールが備えられ、それと係合するスライド係合溝がスライダー35V,35Wに備えられた構成としてもよいし、断面非円形の1つのバー又は平行に延びる1対のバーが、両端部を支持された状態でスライドガイド33に備えられ、そのようなバーが貫通する係合孔がスライダー35V,35Wに設けられた構成としてもよい。さらには、本実施形態では、第2シャフト35Bの中心がガイド溝33Bの幅方向の中心に配置されているが、ガイド溝33Bの幅方向の中心からずれた位置に配置されていてもよい。
図2及び図3に示すように、第1リンク23とスライダー35V,35Wとは、第2リンク25によって連結されている。第2リンク25は、水平方向に延び、両端部に1対の貫通孔を備える。そして、それら1対の貫通孔内に備えた図示しない軸受を、第1リンク23の第1シャフト23Bとスライダー35V,35Wの第2シャフト35Bとが貫通して、第2リンク25の両端部が第1リンク23とスライダー35V,35Wとに回転可能に連結されている。これにより、第1リンク23と第2リンク25とスライドガイド33とスライダー35V,35Wとを含みかつスライドガイド33が回転可能となった特殊なスライダーリンク機構29が形成されている。
なお、本実施形態では、図4Aに示すように、第1リンク23及び第2リンク25の連結部分の回転中心軸と第2リンク25及びスライダー35Vの連結部分の回転中心軸との軸間距離L11は、第1リンク23の回転中心軸とスライドガイド33の回転中心軸との軸間距離L10と異なっているが、それら軸間距離L10,L11は同じであってもよい。また、本実施形態では、第1リンク23及び第2リンク25の連結部分の回転中心軸と第1リンク23の回転中心軸との軸間距離L12とスライダー35Vが1対のストッパ33Sの何れかと当接した状態における第2リンク25及びスライダー35Vの連結部分の回転中心軸とスライドガイド33の回転中心との軸間距離L13は異なっているが、同じであってもよい。さらには本実施形態では、第2リンク25は板状であるが、棒状であってもよい。さらには、第2リンク25は、本実施形態のように真っ直ぐ延びていてもよいし、湾曲していてもよい。
図2に示すように、第1のスライダー35Vでは、第2シャフト35Bの上部が第2リンク25より上方に突出して円柱状の工具保持部36Vになっている。そして、この工具保持部36Vに、例えば、ローラ状の成形工具37Vが回転可能に保持される。また、成形工具37Vの外周面には、環状溝37Aが形成されている。
図3に示すように、第2のスライダー35Wでは、スライダー本体35Hのうち第2シャフト35Bから離れた位置に工具保持部36Wが備えられている。この工具保持部36Wは、例えば角柱状の工具をスライダー本体35Hと押え板35Pとで上下方向から挟んでボルトBにて締め付ける構造をなしている。角柱状の工具としては、例えば、角柱体の先端に溝37Nを有する成形工具37Wや、例えば、角柱体の先端を斜めにカットして切断刃37Bを備えた切断工具37X等が挙げられる。
図1に示すように、固定ベース11の上面からは1対の対向壁26Aが起立している。それら1対の対向壁26Aは、固定ベース11の幅方向で、第1減速機22を挟んで対向し、それら1対の対向壁26Aの上端部の間には天井壁26Bが差し渡されている。また、天井壁26Bには、第1リンク23の回転中心の同軸上に図示しない貫通孔が形成され、その貫通孔内に備えた図示しない軸受に補助リンク27が回転可能に支持されている。
補助リンク27には、天井壁26Bの下方となる位置に、第1リンク23の円板部23Aと略同一の外径の円板部27Aが備えられている。また、円板部27Aのうち回転中心から離れた位置には図示しない連結孔が形成され、その連結孔に第1リンク23の第1シャフト23Bのうち第2リンク25より上方に突出した部分が回転不能に連結されている。これにより、第1リンク23と補助リンク27とからクランク構造部品27Sが形成されて、そのクランク構造部品27Sが両持ち状態で回転可能に支持された構造になっている。
図4A及び図4Bには、上述した特殊なスライダーリンク機構29が概念的に示されている。ここで、説明の便宜上、第1リンク23の回転中心軸とスライドガイド33の回転中心軸とに直交する水平方向を「X方向」といい(図では符号「X」として示す)、そのX方向と直交する水平方向を「Y方向」といい(図では符号「Y」として示す)、スライドガイド33によりスライダー35V,35Wがガイドされる水平方向(ガイド溝33Bが延びる方向)を「スライドガイド方向S」といい、第1及び第2のシャフト23B,35Bと直交する直線状の線分を「中継線T1」ということとして、スライダーリンク機構29の動作の一例を説明する。
図4Aに示すように、スライドガイド方向Sが、X方向と平行になった状態で第2駆動源31によってスライドガイド33が回転不能にロックされると、スライダーリンク機構29は、一般的なスライダーリンク機構として機能し、第1駆動源21による第1リンク23の回転位置の位置制御によって、スライダー35Vをスライドガイド方向Sにおける任意のスライド位置に移動することができる。また、スライドガイド方向SがX方向と平行になっていなくても、図4Bに示すように中継線T1がスライドガイド方向Sと直交する特異点に位置していない限り、第1駆動源21によって工具保持部36Vを任意のスライド位置に移動することができる。また、第2駆動源31によるスライドガイド33の回転位置の位置制御によって、スライダー35Vをスライドガイド33の回転中心の回りの任意の位置に移動することができる。つまり、スライダー35Vは、第1駆動源21及び第2駆動源31の制御により、スライドガイド33の回転中心軸と直交する二次元平面における任意の位置に配置することができると共に、その二次元平面において任意の軌跡を描くように移動することができる。もう一方のスライダー35Wに関しても同様である。そして、スライダー35V,35Wに工具保持部36V,36Wが備えられている。
このように本実施形態の工具移動装置10Aは、第1駆動源21及び第2駆動源31の動力によって駆動される特殊なスライダーリンク機構29のうち第1駆動源21及び第2駆動源31の動力により二次元の任意の位置に移動可能な部位に工具保持部36V,36Wが備えられているので、工具保持部36V,36Wの動作の自由度が従来より高くなる。
また、この特殊なスライダーリンク機構29は、第1駆動源21を駆動源とする一般的なスライダーリンク機構29に対して第2駆動源31を追加した構造であるが、第1駆動源21及び第2駆動源31の一方によって駆動される部分に他方が搭載されるという機構ではないので、第2駆動源31による重量増加に起因する工具保持部36V,36Wの動作の加速度の低下が抑えられる。さらには、動作によっては、第1駆動源21及び第2駆動源31の両方の動力を使用して工具保持部36V,36Wを動作させることもでき、これにより、動作の加速度を従来より上げたり、ワークに対する押圧力等を従来より上げることもできる。
さらには、工具保持部36V,36Wは、第1駆動源21及び第2駆動源31により二次元の任意の位置に移動可能な部位であれば、スライダー35V,35Wに設けられていてもよいし、第2リンク25に設けられていてもよいが、第1のスライダー35Vを有する工具移動装置10Aでは、スライダー35V及び第2リンク25を回転可能に連結する部分の回転中心の同軸上に工具保持部36Vが配置されているので、工具移動装置10Aの構造が簡素になる。
また、本実施形態の工具移動装置10Aは、第1駆動源ユニット20と第2駆動源ユニット30とをX方向に並んだ状態に備えているので、X方向とそれと直交するY方向でコンパクトになる。これにより、工具移動装置10AをY方向に複数並べたときの設置スペースを小さくすることができる。
また、第1のスライダー35Vを備える工具移動装置10Aにおいては、成形工具37Vがローラ形状をなして工具保持部36Vに回転可能に保持されているので、成形工具37Vの移動に際し、成形工具37Vを所定の向きにしなければならないという制約を受けず、成形工具37Vの動作設定(例えば、ティーチング処理)を容易に行うことができる。
[第2実施形態]
以下、図5~図7を参照して本開示に係る第2実施形態の線材成形機40について説明する。図5に示すように、線材成形機40は、前記第1実施形態で説明した工具移動装置10Aと、線材送給装置41と、工具移動装置10Aと線材送給装置41とを制御する制御部45とを備えている。そして、図6に示された線材90を曲げ加工してモータのコイルの一部となるU形成形体91(一般的には、「セグメントコイル」と呼ばれている)に成形する。なお、線材90は、断面四角形をなしている。
具体的には、線材送給装置41は、線材90が通過可能な断面四角形の線材ガイド孔42Aを有するクイル42と、その線材ガイド孔42Aを延長した線材送給ライン42Gを挟んで対称的に配置されて、対称回転する1対又は複数対の送給ローラ43と、それら送給ローラ43を駆動するサーボモータである第3駆動源44とを備える。また、線材送給装置41には、複数の線材90が予め一定長に切断された状態で順次供給されるようになっている。そして、線材送給装置41は、送給ローラ43により複数の線材90を1つずつクイル42の線材ガイド孔42Aに向けて送給する。なお、送給ローラ43から離れた線材90は、その次に送給ローラ43によって送給される線材90に押されてクイル42から離れる位置まで送給される。
本実施形態の工具移動装置10Aは、前記第1実施形態で説明した第1のスライダー35Vを有し、ローラ形状の成形工具37Vを保持している。また、成形工具37Vの環状溝37Aは、線材90が丁度収まる角溝状になっている。また、工具移動装置10Aは、第1駆動源ユニット20と第2駆動源ユニット30とが線材送給ライン42Gと平行な方向に並びかつ、第2駆動源ユニット30がクイル42側に位置するように配置されている。さらには、成形工具37Vの環状溝37Aは、クイル42の線材ガイド孔42Aと同じ高さに配置されている。そして、以下のように工具移動装置10Aが動作して線材90がU形成形体91に成形されるように制御部45にて第1駆動源21,第2駆動源31,第3駆動源44が制御される。
具体的には、線材成形機40の線材送給装置41は、線材90が図6に示された規定長L1,L2,L3ずつクイル42の先端から送出されて、その都度停止するように制御される。そして、線材送給装置41の停止中に、成形工具37Vが線材90のうちクイル42の先端から真っ直ぐ延びる部分を側方から押圧するように移動し、線材90の複数箇所が折り曲げられてU形成形体91に成形される。その成形工具37Vの動作としては、例えば、図7A及び図7Bのパターンが例示される。
図7Aのパターンでは、例えば、スライドガイド方向Sが線材送給ライン42Gに対して略直交しかつ成形工具37Vが線材送給ライン42Gより一方側の側方(図7Aの右側)に配置される第1位置P1で線材90がクイル42から送出されるのを待ち、線材90が所定長だけ送出されて停止すると、例えば、スライドガイド33が180度回転して成形工具37Vがクイル42から離れるように円弧を描いて第2位置P2に移動する。これにより、線材90のうちクイル42から送出された部分がクイル42内に残る部分に対して曲げられる。そして、線材90のスプリングバックを考慮して成形工具37Vが線材90を更に押圧するように所定量だけスライドガイド33が回転して第2位置P2から第3位置P3に移動する。そして、ここまでの動作と逆の動作が行われて成形工具37Vが第3位置P3から第1位置P1まで戻る。このパターンの成形工具37Vの動作は、円弧軌道を往復するだけの動作であり、スライダー35V(図5参照)をスライドガイド33に対して固定して第2駆動源31にて回転駆動するだけでも実現可能であるが、第2駆動源31と第1駆動源21との合力によって成形工具37Vを線材90に押し付けることができる。これにより、第2駆動源31と第1駆動源21のぞれぞれの負担が抑えられ、オーバーヒート等の不具合の発生が防がれる。
図7Bのパターンでは、成形工具37Vが第1位置、第2位置、第3位置へと移動し、第2位置に戻るまでの動作は、前述した図7Aのパターンと同じである。その後、スライドガイド33が停止した状態で、第1駆動源21によって成形工具37Vがスライドガイド33のガイド溝33Bに沿ってスライド移動し、第1位置P1に戻る。このパターンでも、図7Aのパターンと同様の効果を奏すると共に、成形工具37Vの移動軌跡を短くして動作時間の短縮が図られる。
このように、本実施形態の線材成形機40によれば、第1実施形態で説明した工具移動装置10Aを備えることで、U形成形体91を成形する際の自由度が高くなり、従来とは異なる態様でU形成形体91を成形することが可能になる。
[第3実施形態]
以下、図8を参照して本開示に係る第3実施形態の線材成形機50について説明する。この線材成形機50は、線材92からコイルバネ93を成形するものであり、そのために例えば第1実施形態で説明した第2のスライダー35Wを有して成形工具37Wを保持した2つの工具移動装置10Aと、第2のスライダー35Wを有して切断工具37Xを保持した1つの工具移動装置10Aとの計3つの工具移動装置10Aを備える。これら工具移動装置10Aの構造以外の線材成形機50の基本構造は、例えば、特開2015-150583号公報、特開2022-153842号公報等に記載されたものと同じ構造になっている。
この線材成形機50では、例えば、切断工具37Xを保持する工具移動装置10Aにおいては、スライドガイド33を所定角度で往復回動させながらスライダー35Wをガイド溝33B(図3参照)に沿ってスライドさせることで、切断工具37Xの刃先が円弧軌跡を描くように動作させることができる。これにより、従来よりバリの低減を図ることができる。また、例えば、成形工具37Wにおいては、スライドガイド33の回転位置を適宜変更することで、成形工具37Wのうち線材と当接する面の角度を適宜変更することができ、従前は、工具保持部36Wに対する成形工具37Wの取り付け姿勢の変更でしか行うことができなかった調整を容易に行うことができる。
[他の実施形態]
前記第1実施形態の工具移動装置10Aは、工具保持部36V,36Wが、スライダー35V,35Wに備えられていたが、例えば、第2リンク25におけるスライダー35V,35W寄り位置に工具保持部が備えられていていてもよい。即ち、上述の特殊なスライダーリンク機構29のうち第1駆動源21と第2駆動源31との制御により2次元平面における任意の位置に配置可能な部分であれば、工具保持部が上述の特殊なスライダーリンク機構29におけるどのような位置に配置されていても、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。
前記第1実施形態の工具移動装置10Aでは、第2駆動源ユニット30の第2減速機32の出力部にスライドガイド33が固定されていたが、例えばスライドガイド33が固定ベース11に回転可能に支持され、そのスライドガイド33の動力源となる第2駆動源31が、スライドガイド33の同軸上とは別の位置に配置されてギヤやリンク等でスライドガイド33に連結された構造としてもよい。第1駆動源ユニット20に関しても同様である。
前記第1実施形態の工具移動装置10Aは、第1駆動源21と第2駆動源31とが共にサーボモータであったが、例えば、第2駆動源31がエアーモータ又は油圧モータであり、スライドガイド33が一方向に回転して第1回転位置に配置されたときに当接する第1ストッパと、スライドガイド33が他方向に回転して第2回転位置に配置されたときに当接する第2ストッパとを備えた構成としてもよい。また、第2駆動源31として、モータではなく、油圧シリンダ又はエアーシリンダを備えて同様の構成としてもよい。このような構成とした場合、第2駆動源31のみによってスライドガイド33が変更され得る位置は、第1回転位置と第2回転位置の2つではあるものの、第1駆動源21による任意のスライド位置と併せることで、工具保持部36V、36Wは2次元的に任意の位置に配置される。
<付記>
以下、上記実施形態から抽出される特徴を含んだ本開示に係る特徴群について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下では、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成の符号を括弧書きで示すが、これら特徴群は、この括弧書きで示した符号の構成に限定されるものではない。
[特徴1]
第1駆動源(21)と、前記第1駆動源(21)によって回転駆動される第1リンク(23)と、スライドガイド(33)と、前記スライドガイド(33)にスライド可能に支持されるスライダー(35V,35W)と、前記第1リンク(23)と前記スライダー(35V,35W)とに回転可能に連結される第2リンク(25)とを含み、前記第1駆動源(21)の動力により前記スライダー(35V,35W)を前記スライドガイド(33)に沿って移動可能なスライダーリンク機構(29)と、前記スライドガイド(33)を、前記第1リンク(23)の回転軸と平行な回転軸を中心に回転駆動可能な第2駆動源(31)と、前記スライダーリンク機構(29)のうち前記第1駆動源(21)及び前記第2駆動源(31)の動力により二次元の任意の位置に移動可能な部位に設けられ、工具(37V,37W,37X)を保持する工具保持部(36V,36W)と、を備える工具移動装置(10A)。
特徴1の工具移動装置は、第1駆動源の動力によってスライダーがスライドガイドに沿ってスライドすると共に、そのスライドガイドが第2駆動源の動力によって回転駆動される特殊なスライダーリンク機構を備える。そして、この特殊なスライダーリンク機構のうち第1駆動源及び第2駆動源の動力により二次元の任意の位置に移動可能な部位に工具保持部が備えられているので、工具保持部の動作の自由度が従来より高くなる。また、この特殊なスライダーリンク機構は、第1駆動源を駆動源とする一般的なスライダーリンク機構に対して第2駆動源を追加した構造であるが、第1駆動源及び第2駆動源の一方によって駆動される部分に他方が搭載されるという機構ではないので、第2駆動源による重量増加に起因する工具保持部の動作の加速度の低下が抑えられる。さらには、動作によっては、第1駆動源及び第2駆動源の両方の動力を使用して工具保持部を動作させることもでき、これにより、動作の加速度を従来より上げたり、ワークに対する押圧力等を従来より上げることもできる。
[特徴2]
前記第1駆動源(21)の同軸上に配置されて前記第1駆動源(21)から受ける回転出力を減速して出力する第1減速機(22)と、前記第2駆動源(31)の同軸上に配置されて前記第2駆動源(31)から受ける回転出力を減速して出力する第2減速機(32)と、前記第1減速機(22)及び前記第2減速機(32)を平行に並んだ状態に固定する固定ベース(11)と、を備え、前記第1リンク(23)は、前記第1減速機(22)の出力部に固定され、前記スライドガイド(33)は、前記第2減速機(32)の出力部に固定されている特徴1に記載の工具移動装置(10A)。
特徴2の工具移動装置は、第1減速機及び第2減速機が並ぶ方向と直交する方向(以下、「横方向」という)でコンパクトになる。これにより、工具移動装置を横方向に複数並べたときの設置スペースを小さくすることができる。
[特徴3]
前記工具保持部(36V)は、ローラ形状の前記工具(37V)を、前記第1リンク(23)の回転軸と平行な回転軸を中心に回転可能に保持する特徴1又は2に記載の工具移動装置(10A)。
特徴3の工具移動装置では、工具がローラ形状をなして工具保持部に回転可能に保持されているので、工具を所定の向きにしなければならないという制約を受けずに、工具の動作の設定(例えば、ティーチング処理)を容易に行うことができる。
[特徴4]
前記工具保持部(36V)は、前記スライダー(35V)及び前記第2リンク(25)を回転可能に連結する部分の回転中心の同軸上に配置されている特徴3に記載の工具移動装置(10A)。
工具保持部は、第1駆動源及び第2駆動源により二次元の任意の位置に移動可能な部位であれば、スライダーに設けられていてもよいし、第2リンクに設けられていてもよいが、特徴4の工具移動装置のように、スライダー及び第2リンクを回転可能に連結する部分の回転中心の同軸上に工具保持部を配置すれば、工具移動装置の構造が簡素になる。
[特徴5]
一定長の直線状の線材(90)を曲げ加工して、モータのコイルの一部となるU形成形体(91)に成形する線材成形機(40)であって、特徴1から4の何れか1の特徴に記載の工具移動装置(10A)と、前記線材(90)を案内するクイル(42)を有して、そのクイル(42)の先端から前記第1リンク(23)の回転軸と直交する方向に線材(90)を送出可能な線材送給装置(41)と、前記工具(37V)が、前記クイル(42)の先端から延びる前記線材(90)を側方から押して曲げるように前記第1駆動源(21)及び前記第2駆動源(31)を制御する制御部(45)と、を備える線材成形機(40)。
特徴5の線材成形機は、上記した工具移動装置を備えることで、U形成形体を成形する際の自由度が高くなり、従来とは異なる態様でU形成形体を成形することが可能になる。
なお、本明細書及び図面には、特許請求の範囲に含まれる技術の具体例が開示されているが、特許請求の範囲に記載の技術は、これら具体例に限定されるものではなく、具体例を様々に変形、変更したものも含み、また、具体例から一部を単独で取り出したものも含む。
10A 工具移動装置
11 固定ベース
21 第1駆動源
22 第1減速機
23 第1リンク
25 第2リンク
29 スライダーリンク機構
31 第2駆動源
32 第2減速機
33 スライドガイド
35V,35W スライダー
36V,36W 工具保持部
37A 環状溝
37V,37W 成形工具
37X 切断工具
40,50 線材成形機
41 線材送給装置
42 クイル
44 第3駆動源
45 制御部
90 線材
91 U形成形体

Claims (5)

  1. 第1駆動源と、前記第1駆動源によって回転駆動される第1リンクと、スライドガイドと、前記スライドガイドにスライド可能に支持されるスライダーと、前記第1リンクと前記スライダーとに回転可能に連結される第2リンクとを含み、前記第1駆動源の動力により前記スライダーを前記スライドガイドに沿って移動可能なスライダーリンク機構と、
    前記スライドガイドを、前記第1リンクの回転軸と平行な回転軸を中心に回転駆動可能な第2駆動源と、
    前記スライダーリンク機構のうち前記第1駆動源及び前記第2駆動源の動力により二次元の任意の位置に移動可能な部位に設けられ、工具を保持する工具保持部と、を備える工具移動装置。
  2. 前記第1駆動源の同軸上に配置されて前記第1駆動源から受ける回転出力を減速して出力する第1減速機と、
    前記第2駆動源の同軸上に配置されて前記第2駆動源から受ける回転出力を減速して出力する第2減速機と、
    前記第1減速機及び前記第2減速機を平行に並んだ状態に固定する固定ベースと、を備え、
    前記第1リンクは、前記第1減速機の出力部に固定され、
    前記スライドガイドは、前記第2減速機の出力部に固定されている請求項1に記載の工具移動装置。
  3. 前記工具保持部は、ローラ形状の前記工具を、前記第1リンクの回転軸と平行な回転軸を中心に回転可能に保持する請求項1に記載の工具移動装置。
  4. 前記工具保持部は、前記スライダー及び前記第2リンクを回転可能に連結する部分の回転中心の同軸上に配置されている請求項3に記載の工具移動装置。
  5. 一定長の直線状の線材を曲げ加工して、モータのコイルの一部となるU形成形体に成形する線材成形機であって、
    請求項1から4の何れか1の請求項に記載の工具移動装置と、
    前記線材を案内するクイルを有して、そのクイルの先端から前記第1リンクの回転軸と直交する方向に線材を送出可能な線材送給装置と、
    前記工具が、前記クイルの先端から延びる前記線材を側方から押して曲げるように前記第1駆動源及び前記第2駆動源を制御する制御部と、を備える線材成形機。
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