JP2005230329A - 食品加熱システム及び食品加熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 炭火焼特有の食感や風味が得られるとともに調理作業が簡単で調理者の技量も必要としない食品加熱システムを提供する。
【解決手段】 本システムは、加熱の熱源である炭を載置する炭載置手段(耐火ボックス3)、及び炭載置手段の上方に設けられ且つ食品を搬送する食品搬送手段(チェーンコンベア2)を備える第1食品加熱装置(1)と、この第1食品加熱装置の下流側に設けられ、且つ、この第1食品加熱装置と同じ構成である第2食品加熱装置(7)と、第1食品加熱装置と第2食品加熱装置との間に設けられ、且つ、第1食品加熱装置から受け渡された食品を反転させ、その反転された食品を第2食品加熱装置に受け渡すことができる反転装置(8)と、を具備する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、食品を加熱調理する食品加熱システム及び食品加熱方法に関し、さらに詳しくは、食品の食感や風味を損なうことがなく、しかも大量に調理することができる食品加熱システム及び食品加熱方法に関する。
従来より、食品を加熱調理する食品加熱装置として、例えば、加熱炉に食品を供給する供給手段と、加熱の熱源である燃料ガス又は電気ヒーターとを備えることを特徴とする食品加熱装置が知られている。このような食品加熱装置で調理される食品は電気ヒーターの熱源で焼かれることになる。
また、食品を加熱調理する手段として炭火を用いる方法もよく知られているが、その調理方法はあくまで従来からの手作業である。
ここで、上記従来からの食品加熱装置では、炭火焼き特有の食感や風味が得られず、物足りないとの声があった。また、炭火で焼くにはすべて手作業のため、調理者が常に炭火の近くで作業しなければならず、煩雑であるとともに、調理者の技量も高度なものでなければならなかった。
以上より本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、炭火焼特有の食感や風味が得られるとともに調理作業が簡単で調理者の技量も必要とせず大量に調理することができる食品加熱システム及び食品加熱方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
[1] 加熱の熱源である炭を載置する炭載置手段と、該炭載置手段の上方に設けられ且つ食品を搬送する食品搬送手段と、を備える第1食品加熱装置(1)と、
前記第1食品加熱装置の下流側に設けられ、且つ、加熱の熱源である炭を載置する炭載置手段と、該炭載置手段の上方に設けられ且つ食品を搬送する食品搬送手段と、を備える第2食品加熱装置(7)と、
前記第1食品加熱装置と前記第2食品加熱装置との間に設けられ、且つ、前記第1食品加熱装置から受け渡された前記食品を反転させ、その反転された該食品を該第2食品加熱装置に受け渡すことができる反転装置(8)と、を具備することを特徴とする食品加熱システム。
[2] 前記第2食品加熱装置の下流側に設けられ、且つ、該第2食品加熱装置から受け渡された前記食品を搬送する仕上げ用食品搬送手段と、該仕上げ用食品搬送手段で搬送される該食品を加熱する仕上げ用加熱手段と、を備える仕上げ用食品加熱装置(9)を更に具備する上記[1]記載の食品加熱システム。
[3] 前記第2食品加熱装置が、前記食品搬送手段で搬送される前記食品に近接する位置に設けられる第2温度検出手段を更に備え、前記仕上げ用加熱手段が、該第2温度検出手段で検出される温度情報に基づいて出力調整される上記[2]記載の食品加熱システム。
[4] 前記第2温度検出手段及び前記仕上げ用加熱手段が、前記食品の搬送幅方向に沿って複数設けられている上記[3]記載の食品加熱システム。
[5] 前記仕上げ用加熱手段が、前記仕上げ用食品搬送手段で搬送される前記食品の下側に設けられる下側仕上げ用加熱手段と、前記仕上げ用食品搬送手段で搬送される前記食品の上側に設けられる上側仕上げ用加熱手段と、を有する上記[2]乃至[4]のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
[6] 前記仕上げ用加熱手段が、遠赤外線ヒーターである上記[2]乃至[5]のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
[7] 前記第1食品加熱装置が、前記食品搬送手段で搬送される前記食品に近接する位置に設けられる第1温度検出手段と、該第1温度検出手段で検出される温度情報に基づいて前記炭載置手段を上下動させる上下駆動手段と、を更に備え、前記第2加熱装置が、前記第2温度検出で検出される温度情報に基づいて前記炭載置手段を上下動させる上下駆動手段を更に備える上記[2]乃至[6]のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
[8] 前記第1食品加熱装置が、前記食品搬送手段の上方に設けられ且つ該食品搬送手段により搬送される前記食品を覆う覆い手段を更に備え、前記第2食品加熱装置が、前記食品搬送手段の上方に設けられ且つ該食品搬送手段により搬送される前記食品を覆う覆い手段を更に備える上記[1]乃至[7]のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
[9] 前記反転装置が、前記食品を収容可能な収容体と、該収容体を前記食品の搬送幅方向の軸心回りに回動させる回動駆動手段と、を備える上記[1]乃至[8]のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
[10] 前記反転装置が、前記食品を前記収容体に収容・解除させるように搬送する収容・解除用搬送手段を更に備える上記[9]記載の食品加熱システム。
[11] 上記[1]乃至[10]のいずれか一項に記載の食品加熱システムを用いた食品加熱方法であって、
前記第1食品加熱装置(1)よって、前記食品を、着火された前記炭を載置した前記炭載置手段の上方を搬送させる工程と、
前記反転装置(8)によって、前記第1食品加熱装置から受け渡された前記食品を反転させ、その反転された該食品を前記第2食品加熱装置に受け渡す工程と、
前記第2食品加熱装置(7)によって、前記反転装置から受け渡された前記食品を、着火された前記炭を載置した前記炭載置手段の上方を搬送させる工程と、を具備することを特徴とする食品加熱方法。
[12] 前記第2食品加熱装置の下流側に設けられる仕上げ用食品加熱装置(9)によって、前記第2食品加熱装置から受け渡された前記食品を搬送させつつ仕上げ用加熱手段で加熱する工程を更に具備する上記[11]記載の食品加熱方法。
本発明の食品加熱システムによれば、先ず、第1食品加熱装置よって、食品が、着火された炭を載置した炭載置手段の上方を搬送され、主にその食品の一方の片面が焼かれ、その後、反転装置によって、第1食品加熱装置から受け渡された食品が裏返しに反転され、その反転された食品が第2食品加熱装置に受け渡され、次いで、第2食品加熱装置によって、反転装置から受け渡された食品が、着火された炭を載置した炭載置手段の上方を搬送され、主にその食品の他方の片面が焼かれる。その結果、両面焼きされた食品に、炭火焼特有の食感や風味が得られるとともに、調理が簡単で、調理者の技量も必要としない。また、量産も可能である。
また、仕上げ用加熱装置を更に具備する場合は、第2食品加熱装置から受け渡された食品を搬送させつつ仕上げ用加熱手段で好適に仕上げ加熱できる。
また、前記第2食品加熱装置が、第2温度検出手段を更に備え、前記仕上げ用加熱装置の前記仕上げ用加熱手段が、該第2温度検出手段で検出される温度情報に基づいて出力調整される場合は、焼き残しや焼きムラ等を極力なくすことができる。
また、前記第2温度検出手段及び前記仕上げ用加熱手段が、前記食品の搬送幅方向に沿って複数設けられている場合は、さらに確実に焼き残しや焼きムラ等の発生を防止できる。
また、前記仕上げ用加熱手段が、下側仕上げ用加熱手段と、上側仕上げ用加熱手段と、を有する場合は、食品の両面において、焼き残しや焼きムラ等を極力なくすことができる。
また、前記仕上げ用加熱手段が、遠赤外線ヒーターである場合は、より迅速に加熱することができる。
また、前記第1食品加熱装置が、第1温度検出手段と、上下駆動手段と、を更に備え、前記第2加熱装置が、第2温度検出手段と、上下駆動手段と、を更に備える場合は、第1及び第2食品加熱装置において、炭載置手段を昇降させることによって、食品を常に最適温度で加熱することができる。
また、前記第1食品加熱装置が、覆い手段を更に備え、前記第2食品加熱装置が、覆い手段を更に備える場合は、食品の両面を更に好適に焼き上げることができる。また、周囲環境に対する断熱効果を発揮することができる。
また、前記反転装置が、前記食品を収容可能な収容体と、該収容体を前記食品の搬送幅方向の軸心回りに回動させる回動駆動手段と、を備える場合は、反転装置を簡易・安価な構造とすることができる。
前記反転装置が、前記食品を前記収容体に収容・解除させるように搬送する収容・解除用搬送手段を更に備える場合は、食品をより確実に収容体に収容・解除させることができる。
本発明の食品加熱方法によれば、先ず、第1食品加熱装置よって、食品が、着火された炭を載置した炭載置手段の上方を搬送され、主にその食品の一方の片面が焼かれ、その後、反転装置によって、第1食品加熱装置から受け渡された食品が裏返しに反転され、その反転された食品が第2食品加熱装置に受け渡され、次いで、第2食品加熱装置によって、反転装置から受け渡された食品が、着火された炭を載置した炭載置手段の上方を搬送され、主にその食品の他方の片面が焼かれる。その結果、両面焼きされた食品に、炭火焼特有の食感や風味が得られるとともに、調理が簡単で、調理者の技量も必要としない。また、量産も可能である。
また、前記第2食品加熱装置の下流側に設けられる仕上げ用食品加熱装置によって、前記第2食品加熱装置から受け渡された前記食品を搬送させつつ、仕上げ用加熱手段で加熱する工程を更に具備する場合は、より好適に焼き上げることができる。
1.食品加熱システム
本実施形態に係る食品加熱システムは、以下に述べる第1食品加熱装置、第2食品加熱装置、及び反転装置を備えている。この食品加熱システムは、例えば、後述する仕上げ加熱装置を更に備えることができる。
上記「第1食品加熱装置」及び「第2食品加熱装置」は、略同じ構成であり、以下に述べる炭載置手段及び食品搬送手段を備えている。この第2食品加熱装置は、第1食品加熱装置の下流側に配設されている。また、これら第1及び第2食品加熱装置は、例えば、後述する覆い手段、駆動手段、上下駆動手段、温度検出手段、着火手段、及び密閉手段のうちの少なくとも1種を更に備えることができる。
なお、上記「食品」の種類、大きさ、個数等は特に問わない。この食品は、例えば、金網等の食品保持具で保持されていることができる。
また、上記「炭」の種類、大きさ、個数等は特に問わない。この炭の種類としては、例えば、ウバメカシ、ナラ、カシ等を1000℃以上の高温で焼いた白炭、クヌギ、コナラ、カシ等を400〜700℃の温度で焼いた黒炭等を挙げることができる。特に、ウバメカシを原料とした備長炭であることが好ましい。また、炭の大きさは、例えば、直径3〜5cmで且つ長さ15〜20cmであることが好ましい。
上記「炭載置手段」は、複数の炭を載置できる限り、その構造、形状、大きさ等は特に問わない。この炭載置手段の形状としては、例えば、上方を開放した箱状、トレー状、平板状等を挙げることができる。より多くの炭を段積収容(好ましくは、3段積収容)できるといった観点から、箱状であることが好ましい。また、この炭載置手段は、例えば、所定の高さ位置に固定して配設されていることができるが、後述する上下駆動手段によって昇降し得るように、上下移動自在に支持されていることが好ましい。なお、上記炭載置手段に載置される炭は、通常、着火前の炭であるが、着火後の炭であってもよい。
また、この炭載置手段を構成する底部は、例えば、開閉可能であることができる。これにより、使用後の炭を容易・迅速に取り除くことができる。この開閉方式としては、例えば、揺動式、スライド式、着脱式等を挙げることができる。また、上記底部には、通常、多数の空気穴が形成されている。そして、この底部には、例えば、空気穴の縁側に上方に向って突出する突出部が形成されていることができる。これにより、底部に載置される炭で空気穴が塞がれてしまうことを防止できる。また、突出部の形状としては、例えば、環状、棒状、板状等を挙げることができる。加工性といった観点から、環状であることが好ましい。また、上記多数の空気穴の全てが同じ大きさ(例えば、直径)で形成されていてもよいが、多数の空気穴のうちで、食品の搬送幅方向の中央側に配設される空気穴の大きさが、食品の搬送幅方向の両側方側に配設される空気穴の大きさより小さな値に設定されていることが好ましい。載置される複数の炭を一様に燃焼させ得るためである。
なお、上記「食品の搬送幅方向」とは、食品の搬送方向と直交する方向を意味する。
また、上述のように炭載置手段が箱状である場合には、この炭載置手段を構成する側部に空気取入口が形成され、この空気取入口の開口量を調整する開口量調整部材を設けることが好ましい。これにより、食品の加熱温度を容易・迅速に調整することができる。なお、開口量調整部材は、例えば、人手により調整したり、後述する温度検出手段により検出される温度情報に基づいて自動調整されたりすることができる。
上記「食品搬送手段」は、炭載置手段の上方に設けられ且つ食品を搬送できる限り、その構造、大きさ等は特に問わない。この食品搬送手段としては、例えば、チェーンコンベア、ネットコンベア、ベルトコンベア、プッシュ・プル機構、ロボットアーム等を挙げることができる。食品の取扱い易さといった観点から、チェーンコンベア、ネットコンベア、又はベルトコンベアであることが好ましい。また、これらのコンベアは、例えば、間欠周回されたり、連続周回されたりすることができる。また、この食品搬送手段は、例えば、所定の高さ位置に固定して配設されていることができるが、後述する駆動手段によって昇降し得るように、上下移動自在に支持されていることが好ましい。
上記「覆い手段」は、食品搬送手段の上方に設けられ且つこの食品搬送手段により搬送される食品を覆い得る限り、その形状、大きさ等は特に問わない。この覆い手段の形状としては、例えば、下方を開放してなる箱状、トレー状、平板状等を挙げることができる。また、この覆い手段は、例えば、耐熱部材によりなることができる。これにより、周囲環境に対する断熱効果を向上させることができる。この耐熱部材としては、例えば、キャスタブル耐火物、耐火レンガ、耐火セラミック等を挙げることができる。また、この覆い手段は、例えば、中空層を有する断熱構造を有することができる。これにより、より断熱効果を高めることができる。さらに、この覆い手段は、例えば、遠赤外線放熱板を有することができる。これにより、食品の両面をより好適に焼くことができる。この遠赤外線放射板は、通常、食品搬送手段により搬送される食品の上面と対向する位置に配設される。また、この覆い手段は、例えば、所定の高さ位置に固定して配設されていることができるが、後述する駆動手段によって昇降し得るように、上述のように上下移動自在に支持された上記食品搬送手段に一体に設けられていることが好ましい。
上記「駆動手段」は、上記覆い手段及び上記食品搬送手段を一体として昇降させ得る限り、その構造、駆動形態等は特に問わない。これにより、炭載置手段に対する炭の載置が容易で、掃除も楽にできる。この駆動手段は、例えば、駆動モーター等の駆動源と、この駆動源により巻取り・巻戻し可能で且つ覆い手段及び食品搬送手段を吊下するローラチェーン等の吊下部材と、を有することができる。
上記「上下駆動手段」は、上記炭載置手段を昇降させ得る限り、その構造、駆動形態等は特に問わない。これにより、食品の加熱温度を容易に調整できる。この上下駆動手段は、例えば、駆動モーター等の駆動源と、この駆動源により昇降可能で且つ炭載置手段を下方より持ち上げ可能なリンク機構等の昇降機構と、を有することができる。
上記「温度検出手段」は、上記食品搬送手段による食品の搬送軌跡に近接する位置に設けられている限り、その種類、個数、検出形態等は特に問わない。この温度検出手段で検出される温度情報に基づいて、例えば、上述の上下駆動手段を自動的に駆動させることができる。これにより、食品を常に最適温度で加熱することができる。この温度検出手段は、例えば、食品の搬送方向及び/又は食品の搬送幅方向に沿って複数配設されていることができる。これにより、加熱領域の全域の温度を精度良く検出することができる。なお、上記食品加熱装置は、例えば、上記温度検出手段と、この温度検出手段で検出された温度情報を表示する表示手段(例えば、表示モニタ、プリンタ等)と、を備えることができる。更に、その温度情報を記憶する記憶手段を備えることができる。
上記「着火手段」は、炭載置手段に載置された炭を着火できる限り、その種類、大きさ、個数等は特に問わない。これにより、炭載置手段に載置された炭を容易・迅速に着火することができる。着火性といった観点から、この着火手段がガスバーナーであることが好ましい。なお、上記食品加熱装置は、例えば、上記着火手段を、上記炭載置手段の下面側に対向する対向位置とその下面側と対向しない非対向位置との間で移動させる移動駆動手段を更に備えることができる。これにより、上記炭載置手段の昇降動作を円滑に行うことができる。
上記「密閉手段」は、上記炭載置手段との間で炭を密閉する密閉空間を形成するための手段である限り、その構造、形状、密閉形態等は特に問わない。この密閉手段は、その密閉空間内に窒素ガス等の不活性ガスを供給するガス供給手段を有している。これにより、使用後の炭を容易・迅速に消火することができる。このガス供給手段は、例えば、不活性ガス供給源に連なる配管が接続される接続口部と、この接続口部に連なり不活性ガスが供給されるガス供給室と、このガス供給室に連なり且つ密閉手段により形成される密閉空間に開口するガス供給口と、を有することができる。この場合、上記ガス供給室が、補強リブによって複数のガス供給室に仕切られ、上記ガス供給口が、これら複数のガス供給室に対応して複数設けられていることが好ましい。この補強リブには、複数の貫通穴が形成されていることが好ましい。また、上記密閉手段は、例えば、上述のように箱状の炭載置手段の上方開口部を塞ぐ密閉蓋具(図12及び図13参照)であることができる。
上記「反転装置」は、上記第1食品加熱装置から受け渡された食品を反転させ、その反転された食品を上記第2食品加熱装置に受け渡すことができる限り、その構造、大きさ、反転形態等は特に問わない。この反転装置は、上記第1食品加熱装置と上記第2食品加熱装置との間に配設されている。
この反転装置は、例えば、食品(又上述の食品保持具)の一部又は全部を収容する収容体と、この収容体を食品の搬送幅方向の軸心回りに回動させる回動駆動手段と、を備えることができる。この収容体は、例えば、食品(又は上述の食品保持具)の一部又は全部が収容された状態を検知する検知手段を有することができる。これにより、検知手段の検知情報に基づいて上記回動駆動手段を駆動させることができ、食品の反転動作をより確実に行わせることができる。また、上記回動駆動手段は、例えば、収容体に一体に固定され且つ食品の搬送幅方向(水平方向)を軸心として回動自在に支持された駆動軸と、この駆動軸を回動させる駆動モーター等の駆動源と、を有することができる。
また、この反転装置は、例えば、上記第1食品加熱装置から受け渡された食品を上記収容体に収容させるように搬送すると共に、収容体に収容された食品をその収容を解除させるように搬送する収容・解除用搬送手段を更に備えることができる。この収容・解除用搬送手段は、例えば、上記収容体と一体に設けられていることができる。また、この収容・解除用搬送手段としては、例えば、例えば、チェーンコンベア、ネットコンベア、ベルトコンベア、プッシュ・プル機構、ロボットアーム等を挙げることができる。食品の取扱い易さといった観点から、チェーンコンベア、ネットコンベア、又はベルトコンベアであることが好ましい。この場合、コンベアの駆動軸と、上述の回動駆動手段を構成する駆動軸とが同軸上に配設されていることが好ましい。食品の反転動作をより確実に行わせるためである。
上記「仕上げ用食品加熱装置」は、以下に述べる仕上げ用食品搬送手段、及び仕上げ用加熱手段を備えている。この仕上げ用食品加熱装置は、上記第2食品加熱装置の下流側に配設されている。
上記「仕上げ用食品搬送手段」は、第2食品加熱装置から受け渡された食品を搬送し得る限り、その構造、大きさ、搬送形態等は特に問わない。この仕上げ用食品搬送手段としては、例えば、例えば、チェーンコンベア、ネットコンベア、ベルトコンベア、プッシュ・プル機構、ロボットアーム等を挙げることができる。食品の取扱い易さといった観点から、チェーンコンベア、ネットコンベア、又はベルトコンベアであることが好ましい。
上記「仕上げ用加熱手段」は、上記仕上げ用食品搬送手段で搬送される食品を加熱し得る限り、その構造、個数、加熱形態等は特に問わない。加熱性といった観点から、この仕上げ用加熱手段が遠赤外線ヒーターであることが好ましい。また、この仕上げ用加熱手段は、例えば、上述の第2食品加熱装置に設けられた温度検出手段で検出される温度情報に基づいて出力調整されることができる。この場合、第2食品加熱装置の温度検出手段及びこの仕上げ用加熱手段が、食品の搬送幅方向に沿って複数設けられていることが好ましい。これにより、第2食品加熱装置において、複数の温度検出手段によって搬送幅方向の火力の弱い部分を検出でき、仕上げ用食品加熱装置において、出力調整された複数の仕上げ用加熱手段によって焼きムラを無くすことができる。
また、この仕上げ用加熱手段は、例えば、仕上げ用食品搬送手段による食品の搬送軌跡の下方側に設けられる下側仕上げ用加熱手段と、仕上げ用食品搬送手段による食品の搬送軌跡の上方側に設けられる上側仕上げ用加熱手段と、を有することができる。この場合、上記仕上げ用食品加熱装置が、この上側仕上げ用加熱手段を昇降させる昇降駆動手段を更に備えることが好ましい。これにより、食品の加熱温度を容易・迅速に調整できる。
なお、上記仕上げ用食品加熱装置は、例えば、上記仕上げ用食品搬送手段による食品の搬送軌跡に近接する位置に設けられる温度検出手段と、この温度検出手段で検出された温度情報を表示する表示手段(例えば、表示モニタ、プリンタ等)と、を備えることができる。更に、その温度情報を記憶する記憶手段を備えることができる。
2.食品加熱方法
本実施形態に係る食品加熱方法は、上述の食品加熱システムを用いた食品加熱方法であって、前記第1食品加熱装置よって、前記食品を、着火された前記炭を載置した前記炭載置手段の上方を搬送させる工程と、前記反転装置によって、前記第1食品加熱装置から受け渡された前記食品を反転させ、その反転された該食品を前記第2食品加熱装置に受け渡す工程と、前記第2食品加熱装置によって、前記反転装置から受け渡された前記食品を、着火された前記炭を載置した前記炭載置手段の上方を搬送させる工程と、を具備することを特徴とする。
この食品加熱方法は、例えば、前記第2食品加熱装置の下流側に設けられる仕上げ用食品加熱装置によって、前記第2食品加熱装置から受け渡された前記食品を搬送させつつ仕上げ用加熱手段で加熱する工程を更に具備することができる。
また、この食品加熱方法は、例えば、前記第1食品加熱装置及び第2食品加熱装置において、密閉手段によって、それぞれの前記炭載置手段前記炭載置手段に載置された炭を密閉すると共に、不活性ガス供給手段によって、その密閉空間に不活性ガスを供給して、使用後の炭を消火することができる。この場合、作業性といった観点から、上記覆い手段及び上記食品搬送手段を一体として上昇させて、両手段を炭載置手段から所定間隔をもって離間させ、その状態で、密閉手段によって、炭載置手段との間に炭を密閉した密閉空間を形成することが好ましい。
以下、図面に基づいて実施例により本発明を具体的に説明する。
本実施例に係る食品加熱システムは、図10及び図11に示すように、第1食品加熱装置1と、この第1食品加熱装置1の下流側に配設される反転装置8と、この反転装置の下流側に配設される第2食品加熱装置7と、この第2食品加熱装置7の下流側に配設される仕上げ用加熱装置9と、を具備して構成されている。
(1)第1食品加熱装置の構造
本実施例に係る第1食品加熱装置1は、図1から図3に示すように、耐熱キャスタ(キャスタブル耐火物等)よりなる覆い具10(本発明に係る「覆い手段」として例示する。)と、食品を保持した専用の金網6を搬送するチェーンコンベア2(本発明に係る「食品搬送手段」として例示する。)と、木炭を載置する耐熱ボックス3(本発明に係る「炭載置手段」として例示する。)と、ガスバーナー4(本発明に係る「着火手段」として例示する。)と、を備えている。
なお、本実施例で用いられる木炭は白炭(備長炭)で、原材料はウバメガシ、サイズは直径3−5cm、長さ15―20cmである。成分の約95%が炭素のため、燃焼時は無臭である。また水素が1―3%と少なく、炭火の燃焼においては水分が少ない特性がある。また、火力が強く、燃焼性に優れており、高温で長時間燃焼する。熱量は1gあたり7000カロリー、硬度が15度以上である。
覆い具10は、下方を開口した箱状をなし、中空層を有する2重断熱構造を有している。
チェーンコンベア2は、一対のローラ24,24にチェーン21を巻回してなり、チェーン21は駆動モーター22により水平に投入側から出側に駆動され、食品を保持した金網6を搬送する。また、このチェーンコンベア2の本体に、上記覆い具10が固定されている。また、チェーンコンベア2は、架台5に昇降自在に支持されていると共に、チェーンコンベア2の本体にはローラチェーン26の下端側が連結されている。また、チェーンコンベア2の本体には、上側のチェーン21の下方に、食品の搬送方向及び搬送幅方向に沿って複数(本実施例では8個とする。)の温度センサー70(本発明に係る「第1温度検出手段」として例示する。)が配設されている(図2参照)。また、熱効率をよくするため、覆い具10には食品と対向する位置に遠赤外線放熱板80(酸化アルミナ系セラミックス板)が取付けられている。
架台5の上部には上記ローラチェーン26の巻きつけられた一対の滑車25,25が取付けられ、駆動モーター23により、このローラチェーン26を巻上げ・巻戻すことにより、覆い具10及びチェーンコンベア2が同時に上下に移動できるようになっている。
耐熱ボックス3は、側部が耐火キャスタからなり、底板31が鉄板からなり、上方を開放した箱状を有している。この底板31は、図1に示すように、2枚で構成され、レバーにより開閉自在になっている。また、この底板31には、図4、図5に示すように、多数の空気穴32が設けられており、空気穴32の上面側周囲は環状の突出部33が形成されている。また、これら多数の空気穴32のうちで、食品の搬送幅方向の中央側に設けられる空気穴32の直径が、食品の搬送幅方向の両側方側に設けられる空気穴32の直径より小さな値に設定されている。
また、この耐熱ボックス3の側部下方には左右各2箇所に空気取入れ口34が設けられている。この空気取入れ口34は、スライドダンパ(図示せず)によってその開口量を調整し得るようになっている。また、補助火種として耐熱ボックス3の上端面には、4本の遠赤外線ヒーター90が、耐熱ボックス3の開口を取り囲むように取付けられている。
さらに、耐熱ボックス3は、その下部に駆動モーター36により駆動される上下駆動機構35が設けられており、食品搬送部2に設けられた8個の温度センサー70で検出された温度情報に基づき上下に駆動制御される。これら上記駆動モーター36及び上下駆動機構35等の作用によって、消火炭入れ箱3aを介して、耐熱ボックス3の下側が密閉状態とされ空気取入れ口34の効果(空気取入れ効果等)を高めることができる。ここで、上記駆動モーター36、上下駆動機構35等によって本発明に係る「上下駆動手段」が構成されていると言える。
また、ガスバーナー4は、ガイド41によりスライドできるように左右一対取付けられている(図2参照)。
(2)第2食品加熱装置の構造
本実施例に係る第2食品加熱装置7は、上述の第1食品加熱装置1と略同じ構造であり、上述の第1食品加熱装置1と同様にして、覆い具10、チェーンコンベア2、耐熱ボックス3、及びガスバーナー4を備えている。また、チェーンコンベア2の本体には、上側のチェーン21の下方に、食品の搬送方向及び搬送幅方向に沿って複数(本実施例では8個とする。)の温度センサー70(本発明に係る「第2温度検出手段」として例示する。)が配設されている。
但し、第1及び第2食品加熱装置1,7の相違点としては、第2食品加熱装置7には、第1食品加熱装置1に設けられている遠赤外線ヒーター90が設けられていない。また、第2食品加熱装置7のチェーンコンベア2の高さ位置が、第1食品加熱装置1のチェーンコンベア2の高さ位置より低い値に設定されている(図10参照)。
(3)反転装置の構造
上記反転装置8は、図6及び図7に示すように、鋼材を枠組みしてなり且つ床面を転動可能なキャスタ81aを設けてなる脚体81を備えている。この脚体81の上部には、軸受88aを介して一対の筒状の駆動軸88,88が回転自在に支持されている。これら各駆動軸88,88には、支持枠体83が一体に固定されている。この支持枠体83には、上記金網の一部を収容保持し得るように一方を開口した箱状の収容容器85(本発明に係る「収容体」として例示する。)が一体に固定されている。また、一方の駆動軸88には、駆動モーター84の出力軸が連結されている。従って、駆動モーター84の作動によって駆動軸88が回動され、支持枠体83と共に収容容器85が水平軸回りに第1水平状態aと第2水平状態bとの間(180度)で揺動するようになっている。
ここで、上記駆動軸88、駆動モーター84等によって本発明に係る「回動駆動手段」が構成されていると言える。
また、上記各駆動軸88,88の内周側には、すべり軸受82a,82aを介して食品の搬送幅方向に延びる一本の駆動軸82が回転自在に支持されている。また、上記支持枠体83には、支持軸89が回転自在に支持されている。これらの駆動軸82及び支持軸89の外周側には複数のローラ86aが一体に固定され、これらのローラ86a間にはチェーン86bが巻き回され、チェーンコンベア86(本発明に係る「収容・解除用搬送手段」として例示する。)が構成されている。また、上記駆動軸82の一端側には、駆動モーター87の出力軸が連結されている。従って、駆動モーター87の作動によって駆動軸82が回動され、チェーン86bが周回駆動されるようになっている。その結果、第1水平状態aのチェーンコンベア86において、このチェーンコンベア86上に載置された金網6の先端部が収容容器85に収容されたり、第2水平状態bのチェーンコンベア86において、収容容器85に収容された金網6がその収容状態を脱出(収容解除)されたりする。
ここで、図6に示すように、上記反転装置8のチェーンコンベア86(第1水平状態)の高さ位置と、上記第1食品加熱装置1におけるチェーンコンベア2の高さ位置とが略同じ値に設定されている。これにより、第1食品加熱装置1のチェーンコンベア2で搬送される金網6が、反転装置8のチェーンコンベア86に受け渡されることとなる。また、反転装置8のチェーンコンベア86(第2水平状態b)の高さ位置が、上記第2食品加熱装置7のチェーンコンベア2の高さ位置より高い値に設定されている。これにより、反転装置8のチェーンコンベア86で搬送される金網6が、第2食品加熱装置7のチェーンコンベア2に受け渡されることとなる。
(4)仕上げ用加熱装置の構造
上記仕上げ用加熱装置9は、図8及び図9に示すように、架台94の上部に取り付けられた蓋具91と、金網6を搬送するチェーンコンベア92(本発明に係る「仕上げ用食品搬送手段」として例示する。)と、遠赤外線ヒーター93(本発明に係る「下側仕上げ用加熱手段」として例示する。)と、を備えている。この蓋具91の下面には放射管ヒーター97(本発明に係る「上側仕上げ用加熱手段」として例示する。)が装着されている。また、蓋具91は上下に昇降自在に支持されており、ハンドル95を操作することによって、蓋具91と共に放射管ヒーター97が昇降されることとなる。
尚、上記仕上げ用加熱装置9のチェーンコンベア92の高さ位置と、上記第2食品加熱装置7のチェーンコンベア2の高さ位置とは略同じ値に設定されている(図10参照)。
また、上記遠赤外線ヒーター93は、上記チェーンコンベア92を構成する上側のチェーン92aの下方で、食品の搬送方向及び搬送幅方向に沿って複数個が配設されている。これら複数の遠赤外線ヒーター93は、図8に示すように、食品の搬送幅方向に沿って左右の領域で分けられる第1遠赤外線ヒーター群93aと、第2遠赤外線ヒーター群93bとからなる。さらに、複数の上記放射管ヒーター97は、遠赤外線ヒーター93と同様にして、食品の搬送幅方向に沿って左右の領域で分けられる第1放射管ヒーター群97aと、第2放射管ヒーター群97bとからなる。そして、第1及び第2遠赤外線ヒーター群93a,93b、並びに第1及び第2放射管ヒーター群97a,97bは、上記第2食品加熱装置7の複数の温度センサー70からの温度情報に基づいて適宜電力調整器(図示せず)を介して出力調整されるようになっている。
(5)第1及び第2食品加熱装置の運転準備
第1及び第2食品加熱装置1,7の夫々において、先ず、駆動モーター23によって、ローラチェーン26を巻上げて覆い具10及びチェーンコンベア2を上昇させ、その状態より、耐熱ボックス3内に炭を載置する。このとき、炭の収容形態としては、3段積で収容され、且つ、互いに積層される炭の軸方向が交差されていることが好ましい。その後、ガスバーナー4をチェーン21の流れ方向(食品の搬送方向)の両サイドよりスライド移動させて耐熱ボックス3の真下まで挿入し、このガスバーナー4で耐熱ボックス3内に収容された炭を着火する。次いで、覆い部材10及びチェーンコンベア2を元の作用位置まで降ろし、チェーンコンベア2が駆動可能な状態とされる。
(6)食品の加熱
以下に食品加熱システムによる食品の加熱手順について説明する。
先ず、図10及び図11に示すように、第1食品加熱装置1において、食品を挟持した金網6をチェーンコンベア2の投入側に載置し、このチェーンコンベア2を駆動させる。すると、金網6は、チェーンコンベア2で耐熱ボックス3と覆い具10との間を搬送され、主に食品の炭火と対向する側の片面が加熱されることとなる。その後、金網6は、チェーンコンベア2の出側に搬送され、反転装置8のチェーンコンベア86(第1水平状態a)の投入側に受け渡される。
次いで、反転装置8において、金網6は、チェーンコンベア86で搬送され、その先端部が収容容器85内に収容保持される(図6参照)。次に、駆動モーター84の作動によって、金網6を収容保持した収容容器85と共にチェーンコンベア86が第2水平状態bとなるまで180度反転される。その後、裏返された金網6は、チェーンコンベア86で搬送されて収容容器85から脱出され、更なるチェーンコンベア86の搬送によって、第2食品加熱装置7のチェーンコンベア2の投入側に受け渡される。
次いで、第2食品加熱装置7において、金網6は、チェーンコンベア2で耐熱ボックス3と覆い具10との間を搬送され、主に食品の炭火と対向する側の片面が加熱されることとなる。その後、金網6は、チェーンコンベア2の出側に搬送され、仕上げ用加熱装置9のチェーンコンベア92の投入側に受け渡される。
次いで、仕上げ用加熱装置9において、金網6は、放射管ヒーター97と遠赤外線ヒーター97との間を搬送され、食品の両面が仕上げ加熱されることとなる。その後、金網6は、チェーンコンベア92の出側に搬送され一連の加熱調理が終了することとなる。
尚、上述の一連の加熱調理は、連続的に行うことができ、第1食品加熱装置1、第2食品加熱装置7、及び仕上げ用加熱装置9が同時進行で食品を加熱することができる。
(7)加熱の温度調整
第1及び第2食品加熱装置1,7では、図1に示すように、耐熱ボックス3に設けた空気取入れ口34の開口量を調整して、加熱温度がコントロールされる。また、8個の温度センサー70で検出される温度情報に基づいて、自動的に耐熱ボックス3を上下させて(駆動モーター36により上下駆動機構35が駆動する)、加熱温度がコントロールされる。特に、第1食品加熱装置1では、温度センサー70で検出される温度情報に基づいて、遠赤外線ヒーター90の出力制御を行って、火力の弱い部分が補われる。
仕上げ用加熱装置9では、図8及び図9に示すように、第2食品加熱装置7の温度センサー70で検出された温度情報に基づいて、第1遠赤外線ヒーター群93aと第2遠赤外線ヒーター群93bとが別々に出力調整されると共に、第1放射管ヒーター群97aと第2放射管ヒーター群97bとが別々に出力調整され、火力の弱い部分が補われる。さらに、手動で蓋具91が昇降されて、放射管ヒーター97による加熱温度がコントロールされる。
尚、上記仕上げ用加熱装置9では、特に食品の焼き色や焦げ目等が適宜調整される。
(8)第1及び第2食品加熱装置の消火
先ず、図1に示すように、駆動モーター23を駆動して覆い具10及びチェーンコンベア2を上昇させる。その状態より、耐熱ボックス3の空気取入れ口34を完全に閉じ、専用の蓋を上部に被せる。その後、蓋に装着された窒素ノズルより窒素を噴出し(温度250度にて約5分程度)、炭を消火する。次いで、専用別置きのベンチュリースクラバー方式の掃除機で灰のみを吸引し、灰の飛散を防止する。そして、底板31を開放させることによって、耐熱ボックス3の下側に上下駆動機構35を介して取付けられた消火炭取入れ箱3aに消火済みの炭が落とされる。その後、この消火炭取入れ箱3aを床面上を走行させて、消火済みの炭が装置の外部に取り出されることとなる。
上記専用の蓋として、図12及び図13に示すように、耐熱ボックス3の上方開口部を塞ぎ得る密閉蓋具100を例示することができる。この密閉蓋具100は、トレー状部材101と平板状部材102とを複数の補強リブ103を介して溶着してなり、これら両部材101,102間に複数に仕切られたガス供給室104が形成されている。この平板状部材102には、窒素タンク(図示せず)に連絡された配管(図示せず)が接続される接続口部105が設けられている。また、このトレー状部材101には、複数のガス供給室104に対応して複数のガス供給口106が形成されている。このように構成された密閉蓋具100によって、使用済みの炭を収容した耐熱ボックス3の上方開口部を閉鎖し、その密閉蓋具100のガス供給室104及びガス供給口106を介して密閉空間内に窒素ガス等の不活性ガスを供給し、使用済みの炭を容易・迅速に消火することができる。尚、上記補強リブには、多数の貫通穴107が形成されている。
(9)実施例の効果
本実施例の食品加熱システムによれば、先ず、第1食品加熱装置1よって、食品の一方の片面が炭火により焼かれ、その後、反転装置8によって、第1食品加熱装置1から受け渡された食品が裏返しに反転され、その反転された食品が第2食品加熱装置7に受け渡され、次いで、第2食品加熱装置7によって、反転装置8から受け渡された食品の他方の片面が焼かれる。その結果、両面焼きされた食品に、炭火焼特有の食感や風味が得られるとともに、調理が簡単で、調理者の技量も必要としない。また、量産も可能である。
また、本実施例では、仕上げ用加熱装置9によって、第2食品加熱装置7から受け渡された食品を仕上げ加熱するようにしたので、特に焼き上がりの見た目(例えば、焼き色、焦げ目等)を良好なものとすることができる。また、第2食品加熱装置7に設けられた複数の温度センサー70で検出される温度情報に基づいて、第1遠赤外線ヒーター群93aと第2遠赤外線ヒーター群93bとを別々に出力調整すると共に、第1放射管ヒーター群97aと第2放射管ヒーター群97bとを別々に出力調整するようにしたので、焼き残しや焼きムラ等を極力なくすことができる。
また、本実施例では、反転装置8において、先ず、チェーンコンベア86の搬送によって食品の先端側を収容容器85に収容保持させ、その後、その収容状態を保って、収容容器85と共にチェーンコンベア86を180度反転させ、次いで、チェーンコンベア86の搬送によって食品を収容容器85から脱出させるようにしたので、反転装置8を簡易・安価な構造とすることができると共に、収容容器85に対して食品をより確実に収容・解除することができる。
また、本実施例では、第1及び第2食品加熱装置1,7において、温度センサー70で検出される温度情報に基づいて、耐熱ボックス3を昇降させるようにしたので、食品を常に最適温度で加熱することができる。さらに、耐火ボックス3の側部に形成された空気取入れ口34の開口量を、スライドダンパによって調整するようにしたので、食品を更に最適温度で加熱することができる。また、覆い具10とチェーンコンベア2とを一体として上下動させる駆動手段(駆動モーター23、ローラチェーン26等)を更に備えたので、炭の載置が容易で、掃除も楽にできる。また、耐火ボックス3の底板31を開閉可能としたので、使用済み炭を容易に取り除くことができる。
また、本実施例では、第1及び第2食品加熱装置1,7において、耐火ボックス3の底板31には、多数の空気穴32の外周縁側に突出部33を形成したので、耐火ボックス3内に収容される炭で空気穴32を塞いでしまうことを防止でき、炭をより良好に燃焼させることができる。また、多数の空気穴32のうちで、食品の搬送幅方向の中央側に設けられる空気穴32の直径が、食品の搬送幅方向の両側方側に設けられる空気穴の直径より小さな値に設定されているので、耐火ボックス3内に収容される炭を一様に燃焼させることができる。また、覆い具10を、耐熱キャスタからなり且つ中空層を形成する2重断熱構造としたので、周囲環境に対する高い断熱効果が得られる。さらに、覆い具10に遠赤外線放熱板80を設けたので、食品の両面をより好適に焼くことができる。
炭火焼の食感と風味が好まれる食品の加熱システムの用途として使用される。
実施例に係る第1食品加熱装置(第2食品加熱装置)の正面図である。 図1のA矢視図である。 図1のB矢視図である。 実施例に係る底板の平面図である。 実施例に係る底板の正面図である。 本実施例に係る反転装置の側面図である。 本実施例に係る反転装置の正面図である。 本実施例に係る仕上げ用加熱装置の正面図である。 本実施例に係る仕上げ用加熱装置の側面図である。 本実施例に係る食品加熱システムを示す側面から見た配置図である。 図10の平面図である。 本実施例に係る密閉蓋具の平面図である。 図12のC矢視図である。
符号の説明
1;第1食品加熱装置、10;覆い具、2;チェーンコンベア、3;耐熱ボックス、6;金網、7;第2食品加熱装置、70;温度センサー、8;反転装置、84;駆動モーター、85;収容容器、86;チェーンコンベア、88;駆動軸、9;仕上げ用加熱装置、92;チェーンコンベア、93;遠赤外線ヒーター、97;放射管ヒーター。

Claims (12)

  1. 加熱の熱源である炭を載置する炭載置手段と、該炭載置手段の上方に設けられ且つ食品を搬送する食品搬送手段と、を備える第1食品加熱装置(1)と、
    前記第1食品加熱装置の下流側に設けられ、且つ、加熱の熱源である炭を載置する炭載置手段と、該炭載置手段の上方に設けられ且つ食品を搬送する食品搬送手段と、を備える第2食品加熱装置(7)と、
    前記第1食品加熱装置と前記第2食品加熱装置との間に設けられ、且つ、前記第1食品加熱装置から受け渡された前記食品を反転させ、その反転された該食品を該第2食品加熱装置に受け渡すことができる反転装置(8)と、を具備することを特徴とする食品加熱システム。
  2. 前記第2食品加熱装置の下流側に設けられ、且つ、該第2食品加熱装置から受け渡された前記食品を搬送する仕上げ用食品搬送手段と、該仕上げ用食品搬送手段で搬送される該食品を加熱する仕上げ用加熱手段と、を備える仕上げ用食品加熱装置(9)を更に具備する請求項1記載の食品加熱システム。
  3. 前記第2食品加熱装置が、前記食品搬送手段で搬送される前記食品に近接する位置に設けられる第2温度検出手段を更に備え、前記仕上げ用加熱手段が、該第2温度検出手段で検出される温度情報に基づいて出力調整される請求項2記載の食品加熱システム。
  4. 前記第2温度検出手段及び前記仕上げ用加熱手段が、前記食品の搬送幅方向に沿って複数設けられている請求項3記載の食品加熱システム。
  5. 前記仕上げ用加熱手段が、前記仕上げ用食品搬送手段で搬送される前記食品の下側に設けられる下側仕上げ用加熱手段と、前記仕上げ用食品搬送手段で搬送される前記食品の上側に設けられる上側仕上げ用加熱手段と、を有する請求項2乃至4のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
  6. 前記仕上げ用加熱手段が、遠赤外線ヒーターである請求項2乃至5のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
  7. 前記第1食品加熱装置が、前記食品搬送手段で搬送される前記食品に近接する位置に設けられる第1温度検出手段と、該第1温度検出手段で検出される温度情報に基づいて前記炭載置手段を上下動させる上下駆動手段と、を更に備え、前記第2加熱装置が、前記第2温度検出で検出される温度情報に基づいて前記炭載置手段を上下動させる上下駆動手段を更に備える請求項2乃至6のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
  8. 前記第1食品加熱装置が、前記食品搬送手段の上方に設けられ且つ該食品搬送手段により搬送される前記食品を覆う覆い手段を更に備え、前記第2食品加熱装置が、前記食品搬送手段の上方に設けられ且つ該食品搬送手段により搬送される前記食品を覆う覆い手段を更に備える請求項1乃至7のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
  9. 前記反転装置が、前記食品を収容可能な収容体と、該収容体を前記食品の搬送幅方向の軸心回りに回動させる回動駆動手段と、を備える請求項1乃至8のいずれか一項に記載の食品加熱システム。
  10. 前記反転装置が、前記食品を前記収容体に収容・解除させるように搬送する収容・解除用搬送手段を更に備える請求項9記載の食品加熱システム。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の食品加熱システムを用いた食品加熱方法であって、
    前記第1食品加熱装置(1)よって、前記食品を、着火された前記炭を載置した前記炭載置手段の上方を搬送させる工程と、
    前記反転装置(8)によって、前記第1食品加熱装置から受け渡された前記食品を反転させ、その反転された該食品を前記第2食品加熱装置に受け渡す工程と、
    前記第2食品加熱装置(7)によって、前記反転装置から受け渡された前記食品を、着火された前記炭を載置した前記炭載置手段の上方を搬送させる工程と、を具備することを特徴とする食品加熱方法。
  12. 前記第2食品加熱装置の下流側に設けられる仕上げ用食品加熱装置(9)によって、前記第2食品加熱装置から受け渡された前記食品を搬送させつつ仕上げ用加熱手段で加熱する工程を更に具備する請求項11記載の食品加熱方法。
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