JP2005228372A - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 サイクル動作を高速化できる半導体メモリを有した半導体集積回路装置を提供すること。
【解決手段】 複数のセンスアンプ線対(n1,n2,n5,n6)と、これらセンスアンプ線対(n1,n2,n5,n6)それぞれに接続された複数のセンスアンプラッチ回路(116)と、これらセンスアンプラッチ回路(116)に対してセンスアンプ活性化信号(n3,n4,n7,n8)を供給するセンスアンプドライバー回路(113)とを具備する。センスアンプドライバー回路(113)は複数のセンスアンプラッチ回路(116)毎に設けられ、センスアンプドライバー回路(113)はセンスアンプ活性化信号(n3,n4,n7,n8)を複数のセンスアンプラッチ回路(116)毎に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体集積回路装置に係わり、特に、半導体メモリを備えた半導体集積回路装置に関する。
半導体メモリ、例えば、DRAMにおいて、メモリセルにデータの書き込むときに、メモリセルに記憶されていたデータと外部から入力されたデータが異なっている場合、センスアンプでは保持しているデータの出力状態を反転する必要がある。
図14にビット線データの書き込み時における波形例を示す。
図示せぬローアドレス信号よって指定されたワード線WL<0>がハイレベルとなり、そのワード線に対応するメモリセルのデータがビット線BL<0>に読み出されセンスアンプによって増幅される。ここで、DRAMが書き込み動作になっていると、センスアンプとデータ線間に接続されている図示せぬカラム選択トランジスタをオンすることによって、外部から入力されたデータがセンスアンプに書き込まれる。この際に、メモリセルから読み出されたデータと、外部から入力されたデータが異なる場合はセンスアンプの出力状態を反転してビット線対の電位関係を逆転させる必要があり、その分書き込み時間が長くなる。
そこで、書き込み動作時に、センスアンプが活性化し、増幅完了する前にデータをビット線に転送し、ビット線対のレベル変化がフル振幅されていない状態で書き込みデータに応じた電位にビット線対を設定し、この電位をセンスアンプで増幅するという技術が特許文献1に記載されている。特許文献1によると、カラムセレクト信号の入力タイミングを読み出しと書き込みでは異なるタイミングで発行し、書き込み時の入力タイミングを早くしている。
ワード線がハイレベルとなり、そのワード線に対応するメモリセルのデータがビット線に微小電位として表れ、センスアンプによって増幅を開始するが、DRAMが書き込み動作になっていると、センスアンプによってデータの増幅が完了される前に外部から入力されたデータがビット線へ書き込まれる。この場合、図14に示す波形に比べセンスアンプの出力反転に要する時間が短くなり、その分書き込み時間が短くなる。
特開平2−226581号公報
ところが、図14や、特許文献1のような波形でビット線を動かす場合、ワード線がハイレベルとなってからメモリセルのデータを反転するような書き込み動作を行い、新しいデータをメモリセルに書き込むまでにはまだまだ時間がかかり、サイクル動作が遅くなってしまう。特に、ネットワーク機器やキャッシュメモリ等の高速なサイクル動作を要求される製品ではその要求に応えることができないという事情があった。
この発明は上記事情に鑑み為されたもので、その目的は、サイクル動作を高速化できる半導体メモリを有した半導体集積回路装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明の一態様に係る半導体集積回路装置は、複数のワード線、複数のビット線対、及びこれら複数のワード線と複数のビット線対との交点に配置されたメモリセルを含むメモリセルアレイと、前記複数のビット線対それぞれに接続された複数のセンスアンプ線対と、前記複数のセンスアンプ線対それぞれに接続され、前記メモリセルのデータを増幅し、保持する複数のセンスアンプラッチ回路と、前記複数のセンスアンプラッチ回路に対してセンスアンプ活性化信号を供給するセンスアンプドライバー回路とを具備し、前記センスアンプドライバー回路は前記複数のセンスアンプラッチ回路毎に設けられ、前記センスアンプドライバー回路は前記センスアンプ活性化信号を前記複数のセンスアンプラッチ回路毎に供給することを特徴とする。
この発明によれば、サイクル動作を高速化できる半導体メモリを有した半導体集積回路装置を提供できる。
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
図1は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのメモリセルアレイ部及びセンスアンプ部の構成例を概略的に示すブロック図である。
図1に示すように、半導体メモリは、メモリセルアレイ部10、センスアンプ部11、を有する。メモリセルアレイ部10やセンスアンプ部11の周りにはローデコーダやカラムデコーダ、センスアンプ制御回路といったメモリコアの制御回路が設けられる。図1では、ローデコーダ、カラムデコーダ、及びセンスアンプ制御回路の図示は省略する。
メモリセルアレイ部10には4対の相補ビット線対BL0〜BL3、/BL0〜/BL3、8本のワード線WL0、WL1、…、WL254〜WL257、…、WL510、WL511が例示的に示されている。各ワード線とビット線の交点にはメモリセルが設けられている。メモリセルはトランジスタとキャパシタとにより構成されており、トランジスタのゲートは、ワード線と接続される。同図においては便宜上4対の相補ビット線を示しているが、これは説明を容易にするためであり、相補ビット線対の本数はその限りではない。相補ビット線対のうち、ビット線対BL0、/BL0、及びBL2、/BL2は、ワード線WL0〜WL511間の一箇所で(図1ではWL255とWL266との間)、相補のビット線対が交差して入れ替わるツイスト方式により構成されている。これに対し、ビット線対BL1、/BL1、及びBL3、/BL3は、ワード線WL0〜WL511間の二箇所で(例えば、図示せぬWL127とWL128との間、及び図示せぬWL383とWL384との間)、相補のビット線対が交差して入れ替わるツイスト方式により構成されている。
センスアンプ部11はビット線対イコライズ回路111-1および111-2、トランスファーゲート112-1、112-2、センスアンプドライバー回路及びセンスアンプ線対イコライズ回路113、リードゲート回路114、ライトバッファ回路115、及びセンスアンプラッチ回路(S.A.)116により構成されている。
センスアンプ部11は、例えば、シェアード型のセンスアンプ部であり、図示してはいないがセンスアンプ部11の反対側にはメモリセルアレイ部が存在している。ビット線対イコライズ回路111-1、及び111-2には、それぞれのイコライズ制御信号EQL0p、EQL0n、及びEQL1p、EQL1nが入力され、メモリセルアレイ部10上のビット線を中間の電位にイコライズする。トランスファーゲート112-1、及び112-2には、それぞれの制御信号MUX0p、MUX0n、及びMUX1p、MUX1nが入力され、ビット線のデータをセンスアンプ線へ転送するか否かを制御する。センスアンプ線は、例えば、センスアンプ部11においてセンスアンプラッチ回路116に接続されたビット線である。センスアンプドライバー回路及びセンスアンプ線対イコライズ回路113は、センスアンプドライバーを制御する信号SENp、SEPn、及びセンスアンプ線対のイコライズを制御する信号EQLSAp、EQLSAnが入力され、センスアンプラッチ回路116を動作させるための電位を供給する機能と、センスアンプ線対をイコライズする機能を有する。リードゲート回路114には、それぞれのリードセレクト信号RSLp<0>〜<4>が入力され、選択されたリードセレクト信号によりセンスアンプラッチ回路116より増幅されたデータを、図示せぬ読み出し用データ線に転送する。ライトバッファ回路115には、それぞれのライトセレクト信号WSLp<0>〜<4>が入力され、選択されたライトセレクト信号により書き込み用データ線のデータをビット線に書き込む。センスアンプラッチ回路116は、相補のセンスアンプ線対に接続され、センスアンプドライバー回路及びセンスアンプ線対イコライズ回路113から供給される信号(例えば、n3,n4,n7,n8)が入力される。そして、メモリセルから読み出されたデータ、あるいはメモリセルに書き込むデータを増幅する。
図2には、図1に示したセンスアンプ部11におけるビット線対イコライズ回路111-1、111-2、トランスファーゲート112-1、112-2、センスアンプドライバー回路及びセンスアンプ線対イコライズ回路113、リードゲート回路114、ライトバッファ回路115、センスアンプラッチ116、の詳細な構成例をビット線BL1及びおよび/BL1に着目して示している。
ビット線対イコライズ回路111-1は、イコライズ制御信号EQL0pで制御されるNチャネル型MOSトランジスタ(以下NMOS)M2、M3、M4と、相補のイコライズ制御信号EQL0nで制御されるPチャネル型MOSトランジスタ(以下PMOS)M1とで構成される。PMOS M1、及びNMOS M2は、ビット線BL1、/BL1間に並列に接続され、NMOS M3、M4は、ビット線BL1、/BL1間に直列に接続されている。NMOSM3、M4の接続点にはイコライズ電位VBLが供給される。イコライズ電位VBLの一例は、例えば、接地電位VSS〜電源電位VDD間の電圧の中間にある電圧である。例えば、VDD/2である。ビット線BL1、/BL1は、イコライズ制御信号EQL0pがハイレベル、相補のイコライズ制御信号EQL0nがローレベルになったときに、イコライズ電位VBLになるように制御される。イコライズ制御信号EQL0p、EQL0nには、昇圧電位を用いなくてもかまわない。昇圧電位の一例は、例えば、ワード線を駆動する電位である。
ビット線対イコライズ回路111-2は、ビット線対イコライズ回路111-1と同様の構成である。ビット線対イコライズ回路111-2のNMOS M32、M30、M31は、それぞれNMOS M2、M3、M4に対応し、PMOS M33は、PMOS M1に対応する。NMOS M32、M30、M31はイコライズ制御信号EQL1pによって制御され、PMOS M33は、イコライズ制御信号EQL1nによって制御される。
トランスファーゲート112-1は、一端がビット線BL1に接続されたPMOS M5、及びNMOS M6と、一端がビット線/BL1に接続されたPMOS M7、及びNMOS M8とで構成される。PMOS M5、M7のゲートには制御信号MUX0pが供給され、NMOS M6、M8のゲートには相補の制御信号MUX0nが供給される。PMOS M5、及びNMOS M6の他端にはセンスアンプ線n1が接続され、PMOS M7、及びNMOS M8の他端にはセンスアンプ線n2が接続されている。このように本例のトランスファーゲート112-1は、CMOSタイプのトランスファーゲートである。CMOSタイプのトランスファーゲートは、ビット線からの電位をセンスアンプ線に転送するときの閾値落ちを防ぐ効果がある。従って、制御信号MUX0p、MUX0nには、昇圧電位を用いなくてもかまわない。
トランスファ−ゲート112-2は、トランスファ−ゲート112-1と同様の構成である。トランスファ−ゲート112-2のPMOS M26、M28は、それぞれPMOS M5、M7に対応し、NMOS M27、M29は、それぞれNMOS M6、M8に対応する。PMOS M26、M28は、制御信号MUX1pによって制御され、NMOS M27、M29は、制御信号MUX1nによって制御される。
センスアンプラッチ回路116は、センスアンプ線対n1、n2に接続されている。センスアンプラッチ回路116は、ビット線対BL1、/BL1からセンスアンプ線対n1、n2へ転送されたデータを増幅し、かつ、増幅したデータを保持(ラッチ)する。センスアンプラッチ回路116は、NMOS M9、M10、PMOS M13、M14から構成される。NMOS M9、M10は、センスアンプ線対n1、n2間に直列に接続され、NMOS M9のゲートはセンスアンプ線n2に、NMOS M10のゲートはセンスアンプ線n1に接続される。同様に、PMOS M13、M14は、センスアンプ線対n1、n2間に直列に接続され、PMOS M13のゲートはセンスアンプ線n2に、PMOS M14のゲートはセンスアンプ線n1に接続される。NMOS M9とM10との接続点にはセンスアンプ活性化信号n3が供給され、PMOS M13とM14との接続点にはセンスアンプ活性化信号n4が供給される。センスアンプ活性化信号n3、n4はそれぞれ、センスアンプドライバー及びセンスアンプ線対イコライズ回路113から出力される。センスアンプラッチ回路116のPMOS M13、M14のサイズを、同じくセンスアンプラッチ回路116のNMOS M9、M10のサイズよりも大きくすると、センスアンプラッチ回路116のデータの増幅能力が上がり、増幅動作を速くできる。これは、サイクル動作の時間を短縮する際に有利であり、サイクル動作が高速な、例えば、高周波クロック(高速クロック)の半導体メモリに有用である。なお、サイズの一例は、MOSトランジスタのゲート幅であり、PMOS M13、M14それぞれのゲート幅を、NMOS M9、M10それぞれのゲート幅を大きくすれば良い。
センスアンプドライバー及びセンスアンプ線対イコライズ回路113は、センスアンプドライバー回路部と、センスアンプ線対イコライズ回路部とを含む。本例では、NMOS M34、及びPMOS M37がセンスアンプドライバー回路部を構成し、NMOS M11、M35、M38、PMOS M12、M36がセンスアンプ線対イコライズ回路部を構成する。
センスアンプドライバー回路部のNMOS M34は、制御信号SENpにより制御され、その一端に接地電位VSSを受け、その他端からセンスアンプ活性化信号n3を出力する。制御信号SENpをオンオフすることで、NMOS M34は、接地電位VSSを、センスアンプ活性化信号n3としてセンスアンプラッチ回路116に供給する。これにより、センスアンプラッチ回路116のNチャネル側回路部は駆動される。同じくPMOS M37は、制御信号SEPnにより制御され、その一端に電源電位VDDを受け、その他端からセンスアンプ活性化信号n4を出力する。制御信号SEPnをオンオフすることで、PMOS M37は、電源電位VDDを、センスアンプ活性化信号n4としてセンスアンプラッチ回路116に供給する。これにより、センスアンプラッチ回路116のPチャネル側回路部は駆動される。
センスアンプ線対イコライズ回路部のNMOS M11、及びPMOS M12はそれぞれ、センスアンプ線対n1、n2間に並列に接続される。同じくNMOS M35、及びPMOS M36はそれぞれ、センスアンプ活性化信号n3、n4が伝わる配線間に直列に接続される。同じくNMOS M38は、センスアンプ活性化信号n3、n4が伝わる配線間に接続される。イコライズ電位VBLは、NMOS M35とPMOS M36との接続点に供給される。
NMOS M11、M35、M38は、センスアンプイコライズ信号EQLSApにより制御され、PMOS M12、M36は、信号EQLSApの反転信号EQLSAnにより制御される。センスアンプイコライズ信号EQLSAp、反転信号EQLSAnをオンオフすることで、NMOSM35、及びPMOSM36はそれぞれ、イコライズ電位VBLをセンスアンプ活性化信号n3、n4が伝わる配線それぞれに供給し、NMOS M38は、センスアンプ活性化信号n3、n4が伝わる配線間を短絡する。これにより、センスアンプ活性化信号n3、n4が伝わる配線はそれぞれ、イコライズ電位VBLにイコライズされる。また、NMOS M11、及びPMOS M12はそれぞれ、センスアンプ線対n1、n2間を短絡する。これにより、センスアンプ線対n1、n2は、イコライズされる。
リードゲート回路114は、NMOS M15、M16、M17を用いて構成される。NMOS M15の一端には出力データ線LDOtが接続され、NMOS M16の一端には相補の出力データ線LDOcが接続される。NMOS M17の一端には接地電位VSSが供給される。センスアンプ線n1は、NMOS M15のゲートに接続され、センスアンプ線n2は、NMOS M16のゲートに接続される。NMOS M17のゲートには、リードセレクト信号RSLp(RSLp<1>を図示)が供給され、NMOS M17は、リードセレクト信号RSLpにより制御される。NMOS M15、M16、M17それぞれの他端は、共通のノードとして互いに接続される。
ライトバッファ回路115は、PMOS M18、M19、M20、M21、NMOS M22、M23、M24、M25を用いて構成される。
PMOS M18〜M21は、センスアンプ線対n1、n2間に直列に接続される。PMOS M18のゲートは入力データ線LDItに接続される。PMOS M19、M20のゲートにはそれぞれ、ライトセレクト信号WSLn(WSLn<1>を図示)が供給され、PMOS M19、M20はそれぞれ、ライトセレクト信号WSLnにより制御される。PMOS M19とM20との接続ノードには、例えば、センスアンプ線対n1、n2、及びビット線対BL1、/BL1のハイレベルの電位が供給される。ハイレベルの電位の一例は、電源電位VDDである。PMOS M21のゲートは入力データ線LDIcに接続される。
NMOS M22、M23は、センスアンプ線n1と入力データ線LDIcとの間に直列に接続される。NMOS M24、M25は、入力データ線LDItとセンスアンプ線n2との間に直列に接続される。NMOS M22、M25のゲートにはそれぞれ、データマスク信号LDVpが供給される。NMOS M23、M24のゲートにはそれぞれ、ライトセレクト信号WSLp(WSLp<1>を図示)が供給され、NMOS M23、M24はそれぞれ、ライトセレクト信号WSLpにより制御される。ライトセレクト信号WSLpは、ライトセレクト信号WSLnと相補な信号である。
ライトバッファ回路115は、ライトセレクト信号WSLp、WSLnのオンオフに基づいて、入力データ線対LDIt、LDIcの書き込みデータを、センスアンプ対線n1、n2へ転送するかどうかを決定する。本例のライトバッファ回路115は、データマスク機能を備えており、データマスク信号LDVpをローレベルにすると、ライトセレクト信号WSLpおよびWSLnがオンの場合でも、書き込みデータは、センスアンプ線対n1、n2に転送されない。
一実施形態に係る半導体メモリは、センスアンプドライバー回路113、本例ではセンスアンプドライバー回路及びセンスアンプ線対イコライズ回路113を、複数のセンスアンプラッチ回路116毎に設ける。センスアンプドライバー回路113は、複数のセンスアンプラッチ回路116に対してセンスアンプ活性化信号n3、n4を供給する。
このように、センスアンプドライバー回路113を複数のセンスアンプラッチ回路116毎に設け、センスアンプ活性化信号n3、n4を複数のセンスアンプラッチ回路116毎に供給することで、センスアンプ活性化信号n3、n4が伝わる配線の長さを短くでき、例えば、センスアンプドライバー回路113を、いくつかのセンスアンプラッチ回路116毎に共通に設けた半導体メモリに比較して、センスアンプラッチ回路116を高速に活性化させることができる。センスアンプラッチ回路116を高速に活性化できることで、サイクル動作の高速化を図ることができる。
次に、一実施形態に係る半導体メモリの動作の一例を説明する。本動作の一例についても、サイクル動作の高速化を図るための工夫が為されている。
図3は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリの動作の一例を示す動作波形図、図4は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリの、図3に示す動作の一例に従ったワード線、及びビット線対の電位変化を示す電位波形図である。
図3のtRCはサイクル動作の期間を示している。以下、図3、図4を基に、この発明におけるサイクル動作の例をビット線BL1、/BL1に着目して説明する。
(書き込み動作)
データ書き込み時、図示せぬローアドレス信号よって指定されたワード線WL0がハイレベルとなると、図3、及び図4に示すように、このワード線WL0の切り替わりと、例えば、ほぼ同時に、ライトセレクト信号WSLp<1>がハイレベル、WSLn<1>がローレベルとなり、ビット線対BL1、/BL1に書き込みデータが転送される。このとき、センスアンプラッチ回路116は活性化されていない((I)Write)。また、このとき、ライトセレクト信号により選択されたビット線対BL1、及び/BL1以外のビット線対(図4ではBL0、/BL0のみを示す)は、読み出し動作となっている。
次に、ワード線WL0が、例えば、十分にハイレベルになった後、センスアンプドライバー制御信号SENpをハイレベル、SEPnをローレベルとする。これにより、センスアンプラッチ回路116は活性化され、センスアンプラッチ回路116は、増幅動作を開始する。センスアンプラッチ回路116は、メモリセルから、ビット線対(図4ではBL0、/BL0)、及びトランスファーゲート回路112を介してセンスアンプ線対n1、n2に読み出された微小電位差のデータを増幅、及び保持する((II)Sense)。
次に、ビット線のデータの増幅、及び保持が完了し、ワード線WL0に接続されるメモリセルへのデータ書き込み、及びデータ再書き込みが完了すると、ワード線WL0をローレベルとし、イコライズ信号EQL0p、EQL0n、EQLSAp、EQLSAn、及びトランスファーゲート制御信号MUX0p、MUX0nを活性化してイコライズ動作を行う((III)Equalize)。
(読み出し動作)
データ読み出し時、図示せぬローアドレス信号よって指定されたワード線WL0がハイレベルとなると、メモリセルから読み出されたデータが、ビット線対(図4では、BL0、/BL0、BL1、/BL1を図示)、及びトランスファーゲート回路112を介してセンスアンプ線対n1、n2に微小電位差となって現れる((IV)Read)。
次に、センスアンプ線対n1、n2の電位差が十分になると、センスアンプドライバー制御信号SENpをハイレベル、SEPnをローレベルとする。このとき、書き込み動作と同様に、センスアンプラッチ回路116は活性化され、センスアンプラッチ回路116は、増幅動作を開始する。センスアンプラッチ回路116は、センスアンプ線対n1、n2に読み出された微小電位差のデータを増幅、及び保持する。増幅、及び保持した読み出しデータを出力する場合には、リードセレクト信号RSLp<1>をハイレベルとする。これにより、センスアンプ線対n1、n2のデータは、リードゲート回路114を介して、出力データ線対LDOt、LDOcに出力される((V)Sense)。
なお、データを出力しない場合には、リードセレクト信号RSLp<1>をローレベルのままとする。この場合、増幅、保持したデータがメモリセルに再書き込みされるだけである。所謂データのリフレッシュである。
この後、書き込み動作と同様に、ワード線WL0をローレベルとし、イコライズ信号EQL0p、EQL0n、EQLSAp、EQLSAn、及びトランスファーゲート制御信号MUX0p、MUX0nを活性化してイコライズ動作を行う((VI)Equalize)。
動作の一例は、データ書き込み時、書き込みデータを、センスアンプ線対n1、n2から複数のビット線対のうち、選択されたビット線対BL1、/BLに対し、センスアンプラッチ回路116を活性化する前に転送する。このため、例えば、図14に示した、データ書き込み時に、選択されたビット線対BL1、/BL1の電位を反転させる動作を、無くすことができる。従って、図14や、特許文献1の半導体メモリに比較して、書き込み動作を高速化でき、サイクル動作の、更なる高速化を図ることができる。
次に、一実施形態に係る半導体メモリのセンスアンプ部11の、配線レイアウトの一例を説明する。本配線レイアウトの一例についても、サイクル動作の高速化を図るための工夫が為されている。
図5は、センスアンプ部11の配線レイアウトを概略的に示す平面図である。
図5に示すように、本例の、サイクル動作の高速化を実現するための工夫は、一つはツイスト構造、もう一つシールド配線である。
(ツイスト構造)
図5に示すように、センスアンプ線n2は、3つの部分n2a、n2b、n2cを含む。部分n2aはコンタクトc1を介して部分n2bに接続され、部分n2bはコンタクトc2を介して部分n2cに接続される。部分n2a、n2cは同一層にある配線であり、部分n2bは、部分n2a、n2cと異なる層にある配線であり、部分n2bは、例えば、部分n2a、n2cの上層にある配線である。
センスアンプ線n1(n1a)は、部分n2a、n2cと同一層にある配線である。センスアンプ線n1は、センスアンプ線n2の部分n2bと交差する。これにより、センスアンプ線n1の配置位置が、センスアンプ線n2の配置位置と入れ替わり、センスアンプ線対n1、n2がツイスト構造になる。
センスアンプ線対n1、n2に隣接するセンスアンプ線対n5、n6もまた、センスアンプ線対n1、n2と同様のツイスト構造である。本例のセンスアンプ線対n5、n6は、隣接するセンスアンプ線対n1、n2と線対称になっている。
センスアンプ線対をツイスト構造とすることで、センスアンプ部11内におけるセンスアンプ線対同士のカップリングを抑制できる。
(シールド配線)
図5に示すように、センスアンプ部11では、互いに隣接するセンスアンプ線対が、配線レイアウト上、隣り合わないようにシールドする。シールドの一例は、互いに隣接するセンスアンプ線対間に、センスアンプ部11で使用される信号が伝わる配線や、固定電位が与えられている配線を配置することである。本例では、固定電位が与えられる配線、例えば、接地電位VSSが与えられる配線(VSS)を、センスアンプ線n2とセンスアンプ線n5との間に配置する。さらに、センスアンプ部11で使用される信号が伝わる配線、例えば、センスアンプ活性化信号n3が伝わる配線(n3)を、センスアンプ線n1と図示せぬセンスアンプ線との間に配置し、同様にセンスアンプ活性化信号n7が伝わる配線(n7)を、センスアンプ線n1と図示せぬセンスアンプ線との間に配置する。接地電位VSSが与えられる配線(VSS)、センスアンプ活性化信号n3が伝わる配線(n3)、及びセンスアンプ活性化信号n7が伝わる配線(n7)は、例えば、センスアンプ線n1(n1a)、センスアンプ線n2の部分n2a、n2cと同一層にある配線である。
このように、センスアンプ線対同士が、直接に隣り合わないように、レイアウトを工夫することで、センスアンプ線対同士のカップリングを抑制することができる。
なお、シールドする配線は、本例に限らず、イコライズ電位VBL等の固定電位、あるいはセンスアンプ部11に存在する他の配線であってもかまわない。
次に、一実施形態に係る半導体メモリのビット線対イコライズ回路を説明する。
図2に示したように、ビット線対イコライズ回路111(111-1、111-2)は、CMOSタイプのトランスファーゲートを含んでいる。図2には、PMOS M1、及びNMOS M2で構成されたCMOSタイプのトランスファーゲートと、NMOS M32及びPMOS M33で構成されたCOMSタイプのトランスファーゲートとが示されている。
CMOSタイプのトランスファーゲートの利点は、例えば、NMOSのみで構成されたトランスファーゲートに比較して、転送電位がNMOSのしきい値分低下する、いわゆる“しきい値落ち”が無いことである。このため、ビット線対イコライズ回路111に供給されるビット線対イコライズ制御信号EQLp、EQLnに、しきい値落ちを抑制するための昇圧電位を使用せずに済む。半導体メモリでは、例えば、ワード線WLを駆動する電位に、昇圧電位を使用する場合が多い。このため、ビット線対イコライズ制御信号EQLp、EQLnの電位は、ワード線WLを駆動する電位と同じにすることが一般的である。図6に、一般的なビット線対イコライズ制御信号EQLpの電位波形を示す。
図6に示すように、ビット線対イコライズ制御信号EQLpの電位が、例えば、ワード線WLを駆動する電位と同じである場合、ビット線対イコライズ制御信号EQLpのハイレベルとローレベルとの間の振幅が非常に大きい。このため、例えば、ビット線対イコライズ制御信号EQLpがハイレベルからローレベルに遷移する際に、ビット線対に容量カップリングが発生し、ビット線対の電位がイコライズ電位VBLよりも下がってしまう。ビット線対の電位がイコライズ電位VBLよりも下がってしまうと、微小な電位であるメモリセルからのデータ読み出しに時間がかかってしまう。最悪の場合には、例えば、データの誤読み出しに発展する可能性がある。
そこで、一実施形態に係る半導体メモリでは、ビット線対イコライズ回路111に、CMOSタイプのトランスファーゲートを使用する。
さらに、図7に示すように、ビット線対イコライズ制御信号EQLp、EQLn(図7ではEQLpのみ示す)の電位を、例えば、ワード線WLを駆動する電位よりも低くする。電位の一例は、図7に示すように、ビット線対(図7ではBL0、BL1を示す)の電位と同じ電位である。
ビット線対イコライズ制御信号EQLp、EQLnの電位を、例えば、ワード線WLを駆動する電位よりも低くすることで、ビット線対イコライズ制御信号EQLp、EQLnのハイレベルとローレベルとの間の振幅が小さくできる。従って、ビット線対イコライズ制御信号EQLp、EQLnがハイレベルからローレベルに遷移する際の、ビット線対に容量カップリングを抑制できる。
一実施形態に係る半導体メモリでは、同様の工夫が、センスアンプ線対イコライズ回路113、及びトランスファーゲート112(112-1、112-2)にも為されている。
即ち、センスアンプ線対イコライズ回路113は、PMOS M11、及びNMOS M12で構成されたCOMSタイプのトランスファーゲートを含む。センスアンプ線対イコライズ制御信号EQLSAp、制御信号EQLSAnの電位はそれぞれ、ワード線を駆動する電位より低い。
また、トランスファーゲート112-1は、PMOS M5、及びNMOS M6で構成されたCOMOSタイプのトランスファーゲートと、PMOS M7、及びNMOS M8で構成されたCMOSタイプのトランスファーゲートとを含む。トランスファーゲート制御信号MUX0p、MUX0nの電位はそれぞれ、ワード線を駆動する電位より低い。
同様に、トランスファーゲート112-2は、PMOS M26、及びNMOS M27で構成されたCOMOSタイプのトランスファーゲートと、PMOS M28、及びNMOS M29で構成されたCMOSタイプのトランスファーゲートとを含む。トランスファーゲート制御信号MUX1p、MUX1nの電位はそれぞれ、ワード線を駆動する電位より低い。
さらに、CMOSタイプのトランスファーゲートには、以下のような利点もある。
一般的に、トランジスタは使用する電圧によって種類が異なる。具体的には、トランジスタの、例えば、ゲート絶縁膜の厚みは使用する電圧によってそれぞれ異なる。異なった種類のトランジスタ間には、同じ種類のトランジスタ間のスペースよりも広いスペースが必要である。しかし、例えば、トランスファ−ゲート112に、CMOSタイプのトランスファーゲートを使用すれば、制御信号MUX0p、MUX0nに対して、例えば、センスアンプラッチ回路116のトランジスタに用いられる電位と同レベルの電位を用いることができる。このため、トランスファ−ゲート112には、センスアンプラッチ回路116に使用するトランジスタと同じ種類のトランジスタを使用することができる。これにより、トランスファ−ゲート112とセンスアンプラッチ回路116との間に、広いスペースを空ける必要が無くなり、回路面積、例えば、センスアンプ部11における回路面積を削減することが可能となる。
上記面積削減に関する利点は、トランスファーゲート112ばかりでなく、ビット線対イコライズ回路111(111-1、111-2)、センスアンプ線対イコライズ回路113それぞれにおいても、CMOSタイプのトランスファーゲートを使用し、これらの回路111.113を制御する制御信号の電位を、センスアンプラッチ回路116のトランジスタに用いられる電位と同レベルの電位にすることによって、同様に得ることができる。
さらに、ビット線対イコライズ回路111、トランスファーゲート112、センスアンプ線対イコライズ回路113、センスアンプラッチ回路116を、同じ種類のトランジスタを使用して構成することにより、集積度が高く、面積が小さいセンスアンプ部11を得ることができる。面積が小さいセンスアンプ部11は、例えば、動作を高速にするために、メモリセルアレイ部10を細分化、例えば、マトリクス状に細分化した半導体メモリ、例えば、セグメントアレイ方式の半導体メモリに対して有利に使用できる。同じ種類のトランジスタの一例は、例えば、ゲート絶縁膜の厚さが同じトランジスタである。
次に、一実施形態に係る半導体メモリのライトバッファ回路115について説明する。
図8、及び図9は、ライトバッファ回路115の、データ書き込み動作時における電位状態の一例を示す回路図である。
まず、図8に示すように、入力データ線対LDIt、LDIcに対して、真の入力データ線LDItが“H”、相補の入力データ線LDICが“L”の書き込みデータが入力されたとする。ライトバッファ回路115は、データマスク信号LDVpが“H”、ライトセレクト信号WSLp<1>が“H”、及びライトセレクト信号WSLn<1>が“L”の各制御信号を受ける。
ライトバッファ回路115は、CMOS回路である。
NMOS M22、M25はそれぞれ、それらのゲートに“LDVp=H”を受け、オンする。同様に、NMOS M23、M24はそれぞれ、それらのゲートに“WSLp<1>=H”を受け、オンする。NMOS M24、M25がオンすることで、“LDIt=H”が真のセンスアンプ線n2にNMOS M24、M25を介して伝わる。同様に、NMOS M22、M23がオンすることで、“LDIc=L”が相補のセンスアンプ線n1にNMOS M23、M22を介して伝わる。このとき、NMOS M22とM23との相互接続ノードn100の電位は“L”となり、NMOS M24とM25との相互接続ノードn101の電位は“H”となる。
さらに、PMOS M18は、そのゲートに“LDIt=H”を受け、オフする。PMOS M19〜M21はそれぞれ、それらのゲートに“WSLn<1>=L”、“LDIc=L”を受け、オンする。PMOS M20、M21がオンすることで、電源電位VDDが真のセンスアンプ線n2に、PMOS M20、M21を介して伝わる。このとき、PMOS M20とM21との相互接続ノードn103の電位は“H”となる。また、PMOS M19もオンしているので、PMOS M19とM18との相互接続ノードn102の電位も“H”となる。
この後、特に、図示しないが、データマスク信号LDVpを“L”、ライトセレクト信号WSLp<1>を“L”、及びライトセレクト信号WSLn<1>を“H”とし、入力データ線対LDIt、LDIcを、センスアンプ線対n1、n2から切断する。さらに、真の入力データ線LDIt、及び相補の入力データ線LDICの双方を“H”にプリチャージする。
ライトバッファ回路115は、データ書き込み時に、上記動作を行う。この動作の際に、直列接続されたNMOS M22とM23との相互接続ノードn100の電位が、例えば、“L”、同じく直列接続されたNMOS24とM25との相互接続ノードn101の電位が、例えば、“H”となる。これらの電位が、次のデータ書き込みまで、相互接続ノードn100、n101それぞれに残ってしまう可能性がある。もし、電位が残ってしまった場合、同じデータが書き込まれるのであれば問題は無いが、異なるデータが書き込まれるのであればデータの伝達動作に影響を与える可能性がある。
例えば、図9に示すように、相互接続ノードn100に“L”の電位が残り、相互接続ノードn101に“H”の電位が残っている、と仮定する。そして、真の入力データ線LDItが“L”、相補の入力データ線LDICが“H”の書き込みデータが入力されたとする。この場合、相互接続ノードn100の電位は“L”から“H”へ遷移し、同じく相互接続ノードn101の電位は“H”から“L”へ遷移する。つまり、図14に示したビット線対の電位関係を逆転させる動作と同様な動作が、ライトバッファ回路115内の、あるノード、本例では、相互接続ノードn100、n101において発生する。ライトバッファ回路115内の、あるノードにおいて、電位関係を逆転させる動作が発生すると、入力データ線対LDIt、LDIcからセンスアンプ線対n1、n2へのデータ伝達動作を遅らせてしまう。
上記現象の発生が顕著化し、サイクル動作の短縮化に影響が出てきた場合には、ライトバッファ回路115を、例えば、次のように動作させると良い。
簡単には、ライトバッファ回路115内の、あるノードの電位を、ビット線対イコライズ回路111、及びセンスアンプ線対イコライズ回路113の少なくともいずれか一方を使用して、イコライズする。以下、ライトバッファ回路115の、改良されたデータ書き込み動作の一例を、ビット線対イコライズ回路111を使用したことを前提に説明する。
図10、図11、及び図12は、ライトバッファ回路115の、改良されたデータ書き込み動作時における電位状態の一例を示す回路図、図13は、改良されたデータ書き込み動作の一例を示す動作波形図である。
図10は、書き込みデータが、入力データ線対LDIt、LDIcから、センスアンプ線対n1、n2、及びビット線対BL1、/BL1に伝達された状態の一例を示している。図10に示す一例では、真の入力データ線LDItが“H”、相補の入力データ線LDICが“L”の書き込みデータが入力された状態を示す。ライトバッファ回路115は、ライトセレクト信号WSLn<1>が“L”、WSLp<1>が“H”であり、活性である。また、データマスク信号LDVpは“H”であり、センスアンプ線対n1、n2、及びビット線対BL1、/BL1に対するライトマスクはされていない。ビット線対イコライズ回路111は、ビット線対イコライズ制御信号EQL0nが“H”、EQL0pが“L”であり、非活性である。
この場合、真のセンスアンプ線n2の電位、及び真のビット線/BL1の電位はそれぞれ、“H”となり、相補のセンスアンプ線n1の電位、及び相補のビット線BL1の電位はそれぞれ、“L”となる。そして、相互接続ノードn100の電位は“L”であり、n101の電位は“H”である。なお、相互接続ノードn102の電位、及びn103の電位はそれぞれ、“H”である。
この後、特に、図示しないが、データマスク信号LDVpを“L”、ライトセレクト信号WSLp<1>を“L”、及びWSLn<1>を“H”とし、入力データ線対LDIt、LDIcを、センスアンプ線対n1、n2から切断する。さらに、真の入力データ線LDIt、及び相補の入力データ線LDICの双方を“H”にプリチャージする。さらに、ビット線対イコライズ制御信号EQL0nを“L”、EQL0pを“H”とし、ビット線対BL1、/BL1をイコライズ電位VBLにイコライズする。さらに、図示せぬセンスアンプ線対イコライズ回路113を使用して、センスアンプ線対n1、n2もイコライズ電位VBLにイコライズする。
次に、図11に示すように、ライトバッファ回路115に、真の入力データ線LDItが“L”、相補の入力データ線LDICが“H”の書き込みデータが入力されたとする。このとき、データマスク信号LDVpを“H”とし、NMOS M22、M25をオンさせ、相互接続ノードn100をセンスアンプ線n1に接続し、相互接続ノードn2をセンスアンプ線n2に接続する。ライトセレクト信号WSLn<1>は“H”、WSLp<1>は“L”のままとし、PMOS M19、M20、NMOS M23、M24はそれぞれオフさせる。ビット線対イコライズ制御信号EQL0nは“L”、EQL0pは“H”のままとし、ビット線対イコライズ回路111は活性状態とする。なお、図示せぬセンスアンプ線対イコライズ回路113も、例えば、活性状態とする。
これにより、相互接続ノードn100の電位は、“L”からイコライズ電位VBLに遷移し、同じく相互接続ノードn101の電位は、“H”からイコライズ電位VBLに遷移する。なお、PMOS M18は、そのゲートに“LDIt=L”を受け、オンするので、相互接続ノードn102の電位は、“H”からイコライズ電位VBLに遷移する。
次に、図12に示すように、ビット線対イコライズ制御信号EQL0nを“H”、EQL0pを“L”とし、ビット線対イコライズ回路111は非活性化させる。なお、図示せぬセンスアンプ線対イコライズ回路113も、非活性化させる。ライトセレクト信号WSLn<1>を“L”、WSLp<1>を“H”とし、PMOS M19、M20、NMOS M23、M24はそれぞれオンさせる。
これにより、相互接続ノードn100の電位はイコライズ電位VBLから“H”に遷移し、相互接続ノードn101の電位はイコライズ電位VBLから“L”に遷移する。
このように改良された動作の一例では、ライトセレクト信号WSLp、WSLnを、ライトバッファ回路115に入力する前に、データマスク信号LDVpを入力し、相互接続ノードn100の電位、及びn101の電位を、ビット線対イコライズ回路111、及びセンスアンプ線対イコライズ回路113の少なくともいずれか一方を使用して、イコライズする。
例えば、図13に示すように、ライトセレクト信号WSLp、WSLnを、ライトバッファ回路115に入力する前に、ライトバッファ回路115をイコライズする期間(ライトバッファイコライズ)を設けることで、ライトバッファ回路115内の、あるノードにおいて、電位関係を逆転させる動作を発生させずに済む。従って、ライトセレクト信号WSLp、WSLnを、ライトバッファ回路115に入力してから、書き込みデータが、入力データ線対LDIt、LDIcからセンスアンプ線対n1、n2に伝達されるまで時間を短縮でき、動作の遅延を抑制することができる。
このように、この発明の一実施形態によれば、サイクル動作を高速化できる半導体メモリを有した半導体集積回路装置を提供できる。
さらに、この発明の一実施形態に係る半導体メモリは、サイクル動作を高速化できるので、特に、ネットワーク機器やキャッシュメモリ等の高速なサイクル動作を要求される製品に有用である。
以上、この発明を一実施形態により説明したが、この発明は一実施形態に限定されるものではなく、その実施にあたっては発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。もちろん、一実施形態が、唯一の実施形態でもない。例えば、メモリセルは、DRAMや、PSRAM(Pseudo-SRAM:擬似SRAM)に使用されるダイナミック型のメモリセルを例示したが、ダイナミック型以外のメモリセルでも良い。
また、一実施形態は種々の段階の発明を含んでおり、一実施形態において開示した複数の構成要件の適宜な組み合わせにより、種々の段階の発明を抽出することが可能である。
また、実施形態は、この発明を半導体メモリに適用した例に基づき説明したが、この発明は半導体メモリに限られるものではなく、半導体メモリを内蔵した半導体集積回路装置、例えば、プロセッサ、システムLSI等もまた、この発明の範疇である。
図1は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのメモリセルアレイ部及びセンスアンプ部の構成例を概略的に示すブロック図 図2は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのセンスアンプ部の回路例を示す回路図 図3は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリの動作の一例を示す動作波形図 図4は、図3に示す動作の一例に従ったワード線及びビット線対の電位変化を示す電位波形図 図5は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのセンスアンプ部の配線レイアウトを示す平面図 図6は、一般的な半導体メモリのビット線対イコライズ制御信号の電位変化を示す電位波形図 図7は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのビット線対イコライズ制御信号の電位変化を示す電位波形図 図8は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのライトバッファ回路の、データ書き込み動作時における電位状態の一例を示す回路図 図9は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのライトバッファ回路の、データ書き込み動作時における電位状態の一例を示す回路図 図10は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのライトバッファ回路の、改良されたデータ書き込み動作時における電位状態の一例を示す回路図 図11は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのライトバッファ回路の、改良されたデータ書き込み動作時における電位状態の一例を示す回路図 図12は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリのライトバッファ回路の、改良されたデータ書き込み動作時における電位状態の一例を示す回路図 図13は、この発明の一実施形態に係る半導体メモリの、改良されたデータ書き込み動作の一例を示す動作波形図 図14は、従来の半導体メモリの動作を示す動作波形図
符号の説明
10…メモリセルアレイ部、11…センスアンプ部、111、111-1、111-2…ビット線対イコライズ回路、112、112-1、112-2…トランスファーゲート、113…センスアンプドライバー回路及びセンスアンプ線対イコライズ回路、114…リードゲート回路、115…ライトバッファ回路、116…センスアンプラッチ回路

Claims (7)

  1. 複数のワード線、複数のビット線対、及びこれら複数のワード線と複数のビット線対との交点に配置されたメモリセルを含むメモリセルアレイと、
    前記複数のビット線対それぞれに接続された複数のセンスアンプ線対と、
    前記複数のセンスアンプ線対それぞれに接続され、前記メモリセルのデータを増幅し、保持する複数のセンスアンプラッチ回路と、
    前記複数のセンスアンプラッチ回路に対してセンスアンプ活性化信号を供給するセンスアンプドライバー回路とを具備し、
    前記センスアンプドライバー回路は前記複数のセンスアンプラッチ回路毎に設けられ、
    前記センスアンプドライバー回路は前記センスアンプ活性化信号を前記複数のセンスアンプラッチ回路毎に供給することを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. データ書き込み時、前記複数のセンスアンプ線対のうち、選択されたセンスアンプ線対に対する書き込みデータの転送は、前記センスアンプラッチ回路を活性化する前に開始されることを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 前記センスアンプ線対は、ツイスト構造であることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
  4. 前記複数のセンスアンプ線対同士の間それぞれには、前記センスアンプラッチ回路で必要とする信号線、あるいは固定電位が与えられている配線が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
  5. 前記複数のビット線対毎に設けられたビット線対イコライズ回路と、
    前記複数のセンスアンプ線対毎に設けられたセンスアンプ線対イコライズ回路とを、さらに備え、
    前記ビット線対イコライズ回路、及び前記センスアンプ線対イコライズ回路はそれぞれ、CMOSタイプのトランスファーゲートを含み、
    前記ビット線対イコライズ回路に供給されるビット線対イコライズ制御信号の電位、及び前記センスアンプ線対イコライズ回路に供給されるセンスアンプ線対イコライズ制御信号の電位はそれぞれ、前記複数のワード線を駆動する電位より低いことを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
  6. 前記複数のセンスアンプ線対と前記複数のビット線との間に設けられたトランスファーゲートを、さらに備え、
    前記トランスファーゲートはCMOSタイプのトランスファーゲートを含み、
    前記トランスファーゲートに供給されるトランスファーゲート制御信号の電位は、前記複数のワード線を駆動する電位より低いことを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
  7. 前記複数のビット線対毎に設けられたビット線対イコライズ回路と、
    前記複数のセンスアンプ線対毎に設けられたセンスアンプ線対イコライズ回路と、
    前記複数のセンスアンプ線対毎に設けられたライトバッファ回路とを、さらに備え、
    前記ライトバッファ回路は、真のセンスアンプ線と真のライトデータ線との間に直列に接続された第1直列接続トランジスタ、及び相補のセンスアンプ線と相補のライトデータ線との間に直列に接続された第2直列接続トランジスタを含み、
    前記ライトバッファ回路は、書き込みデータを、前記真のセンスアンプ線、及び前記相補のセンスアンプ線に、前記第1直列接続トランジスタ、及び前記第2直列接続トランジスタを介して伝える前に、
    前記第1直列接続トランジスタ内の相互接続ノードの電位、及び前記第2直列接続トランジスタ内の相互接続ノードの電位をそれぞれ、前記ビット線対イコライズ回路、及び前記センスアンプ線対イコライズ回路の少なくともいずれか一方を使用して、イコライズすることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
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