JP2005227901A - 自動販売機 - Google Patents

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Abstract

【課題】商品搬送機構における商品売り切れを効率的に検出する。
【解決手段】商品収納庫内に設けた商品棚と、商品棚上に載置されている商品列を先頭商品側へ搬送する商品搬送機構と、商品搬送機構によって搬送された商品列の先頭商品を取得して払い出すべく商品搬送機構の先頭商品側を水平方向および垂直方向へ移動可能なバケットと、バケットを水平方向と垂直方向へ移動させるバケット駆動機構と、を有する自動販売機において、バケットの所定位置に設けられた、先頭商品に続く次販商品を検出するための非接触センサと、バケットが先頭商品の取得動作終了後、非接触センサが次販商品と対向する位置までバケット駆動機構を移動させ、非接触センサが次販商品を検出しないとき、商品搬送機構における商品を売り切れと判別する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図16

Description

本発明は、商品列からバケットで商品を取得することによって当該商品を販売する自動販売機、特にシースルー型の自動販売機に適用するときに有効となる技術に関する。
シースルー型の自動販売機とは、商品収納庫内の垂直方向に設けられている複数段の商品棚と、これらの複数段の商品棚上に載置されている商品列を先頭商品側へ搬送する複数の商品搬送機構と、この商品搬送機構によって搬送された商品列の先頭商品を取得して払い出すべく、水平方向および垂直方向を移動可能なバケットと、バケットを水平方向と垂直方向へ移動させるバケット駆動機構と、を有するものである。顧客は、商品収納庫を閉塞する前扉(前面パネル)の広範囲に亘って設けられている透視可能な窓(ガラス、樹脂等)を通して陳列されている実際の商品群を確認し、購入したい商品を指定することとなる。これにより、バケット駆動機構にて駆動されるバケットが、該当する商品を搬送する商品搬送機構のところまで移動して当該商品を取得し、その後、商品払出口のところまで移動して商品を払い出すこととなる。
特開2000−113306号公報
シースルー型自動販売機では、前扉に商品を確認するための広範囲に亘る窓が設けられているため、商品収納庫に収納されている種々の商品群の中で何れの商品が売り切れであるのかについて、顧客は顧客自身の視覚で確認することが可能である。そのため、従来のシースルー型自動販売機では一般に、どの商品搬送機構における商品が売り切れているのかを顧客に前もって知らせる手段を有していない。
シースルー型自動販売機における個々の商品搬送機構には販売する商品を識別するための番号や記号が付されている(例えば1,2,3・・・やA,B,C・・・など)。顧客は、商品を確認するための窓を介して商品が売り切れていない商品搬送機構に付されている番号を確認し、前扉に設けられている商品釦(例えばテンキー等)を操作して、購入したい商品がある商品搬送機構に対応する番号や記号を入力することとなる。
しかし、顧客自身の視覚で売り切れている商品搬送機構を確認できるにも関わらず、顧客が誤って商品売り切れ中の商品搬送機構を商品釦で選択する可能性がある。もし、顧客が商品売り切れ中の商品搬送機構を誤って選択した場合、バケットは商品売り切れ中の当該商品搬送機構と対向する位置まで待機位置から移動し、商品がバケット内に取り込まれることがないことを検出して商品売り切れと判別し、待機位置へ再度戻って、投入金銭(またはカード等にチャージされている金銭価値情報)を返却するか或いは別商品の購入を勧める表示を行う等していた。
商品売り切れ中の商品搬送機構に対してバケットが上記の移動を行うと、顧客は、投入金額の返却にしても、別商品の購入にしても、バケットが待機位置から商品売り切れの商品搬送機構を経由して当該待機位置へ再度戻ってくるまでの比較的長い時間、自動販売機と対面して待たなければならず、顧客が多大な迷惑を被る問題があった。特に、顧客が別商品を購入する意志がない場合にはただ単に待たされるだけで、その顧客が当該自動販売機でその後も商品を購入するという意志を削ぐ可能性もあり、早急な改善が望まれていた。
そこで、本発明は、商品搬送機構における商品売り切れを効果的に検出し、顧客に迷惑をかけることのない自動販売機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための主たる発明は、商品収納庫内に設けられた商品棚と、前記商品棚上に載置されている商品列を先頭商品側へ搬送する商品搬送機構と、前記商品搬送機構によって搬送された前記商品列の先頭商品を取得して払い出すべく、前記商品搬送機構の前記先頭商品側を水平方向および垂直方向へ移動可能なバケットと、前記バケットを水平方向と垂直方向へ移動させるバケット駆動機構と、を有する自動販売機において、前記バケットの所定位置に設けられた、前記先頭商品に続く次販商品を検知するための非接触センサと、前記バケットが前記先頭商品の取得動作終了後、前記非接触センサが前記次販商品と対向する位置まで前記バケット駆動機構を移動させ、前記非接触センサが前記次販商品を検知しないとき、前記商品搬送機構における商品を売り切れと判別する制御部と、を備えたことを特徴とする。この自動販売機によれば、バケットが先頭商品を取得しにいく動作を利用して、次販商品の有無の検知動作を実行するため、わざわざ商品の売り切れ検知のための独立した動作を設定することなく、次販商品の有無を効率的に検出することが可能となる。なお、前記非接触センサは、前記バケットが前記商品搬送機構から前記先頭商品を取得して払い出すための径路を除く当該バケットの所定位置に設けられることが望ましい。これにより、バケットが商品搬送機構から先頭商品を取得する動作過程を、非接触センサが邪魔することはなく、バケットは商品を確実に取得することが可能となる。
また、かかる自動販売機において、前記商品搬送機構における商品を販売するための商品釦を有し、前記制御部は、前記商品搬送機構における商品を売り切れと判別したときの判別結果に基づいて、以後の前記商品釦の操作を無効にするとともに前記バケット駆動機構の移動を禁止する、ことを特徴とする。この自動販売機によれば、例えば顧客が商品売り切れ中の商品搬送機構に対応する商品釦を操作しても、バケットは移動することなく顧客に対して商品の売り切れを早期に理解させることが可能となる。なお、顧客に当該商品搬送機構における商品の売り切れを告知する方法として、後述するドアに表示部を設け、その表示部に売り切れ表示をすることも可能である。
更に、かかる自動販売機において、前記制御部は、前記商品収納庫を閉塞するためのドアを開閉する都度、前記商品搬送機構における商品を売り切れと判別した前記判別結果を無効とすることを特徴とする。ドアを開閉するのは、商品棚に商品を補充したりすることが主である。そこで、制御部が商品搬送機構における商品を売り切れと判別した判別結果を、ドアの開閉の都度無効(リセット)とする。これにより、ドアを閉じる前に商品売り切れであった商品搬送機構に対し、ドアを閉じた後、当該商品搬送機構が指定された場合にはバケットは当該商品搬送機構と対向する位置まで移動して次販商品の有無を検知することとなる。ドアの開閉が行われたときは、当該商品搬送機構によって搬送される商品が補充されている可能性が極めて高いため、非常に有効な動作となる。
本発明によれば、先頭商品に続く次販商品の有無を効率的に検出できる。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===自動販売機の構成===
図1の正面図に例示されるように、本実施の形態の自動販売機は、例えば、缶、ビン、ペットボトル、紙パックに封入された飲料、カップ等の容器に収容された乳製品や菓子等、様々な形状及び大きさを有する商品40を販売できるものである。本実施の形態の自動販売機の外観構成は、主として、筐体10と、当該筐体10の前面に開閉可能に設けられた扉式の前面パネル13(ドア)とからなっている。また、本実施の形態の自動販売機は、所謂シースルー型であるため、前面パネル13には透明板が組み込まれていて顧客が自動販売機の内部に収納されている商品40や当該商品40の販売動作等を外から透視できるようになっている。更に、前面パネル13の透明板以外の部分には、購買しようとする商品40の選択に際して顧客が操作する操作パネル14(商品釦)、投入金額・釣銭金額・商品番号などの各種情報が表示される表示パネル15(表示部)、紙幣及びコインの収受を行う金銭収受装置16、顧客が商品40を取り出すための商品払出部17、釣銭を返却するための釣銭払出部18、施錠装置19、等が設けられている。
自動販売機の内部の商品収納庫12(図12)は、上下(Y方向)にわたる複数の収納棚50から形成されている。各収納棚50には、自動販売機の前後方向(Z方向)に摺動可能に商品ケース30(商品棚)が収納されている。この商品ケース30の内部には、当該商品ケース30内の空間を左右方向(X方向)に仕切る仕切板65が設けられ、当該仕切板65によって、商品40を収納するためのスペースである複数の商品コラム39が形成されている。商品40は、商品コラム39に前後方向に縦列された状態で収容されている。また、前面パネル13と収納棚50の前端との間の空間内には、この空間内をXY方向に移動し、商品40を商品払出部17の位置まで搬送するためのバケット90が設けられている。
<<<商品搬送機構>>>
図2は、前述した商品ケース30及びその周辺部の構成を前方側斜め上方から見た分解斜視図である。商品ケース30は、主として、略長方形状をなす底面板31と、当該底面板31の後端部に形成された所定高さの背板32と、当該底面板31の両端部に形成された所定高さの側板33とからなる。前述した仕切板65は、略長方形状をなし、その前後方向(Z方向)に、商品ケース30の奥行長と略同じ長さを有する。また、仕切板65には、下端の所定位置にてL字状の鍵部66が形成され、後方端にて突板部67が形成されている。更に、仕切板65は、商品ケース30の底面板31に設けられているスリット35に鍵部66を挿入し、且つ、商品ケース30の背板32に形成されているスリット34に突板部67を挿入することにより商品ケース30に装着されるようになっている。このような構成により、仕切板65は、商品ケース30の任意の位置に容易に装着可能となっている。
また、図2に示されるように、商品ケース30の底部には、商品40を前後方向(Z方向)に移動させるためのコンベアユニット41(商品搬送機構)が装着されている。
このコンベアユニット41は、前後方向に駆動される無端(エンドレス)のベルト43と、当該ベルト43を支持するコンベア基台45とを有している。ベルト43は、商品40を載置して前方(+Z方向)に搬送するためのものであり、合成繊維の帯状織布が環状に繋がれ、その両端部に沿って、例えば後述する背凭れ板60を当該ベルト43の所定位置に固定するためのスプロケット穴44が一定の間隔で設けられたものである。このベルト43は、コンベア基台45の前端側及び後端側にそれぞれ設けられている駆動プーリ54及び従動プーリ55に張架されている。また、コンベア基台45の下部にはL字状の鍵部42が設けられ、当該鍵部42を商品ケース30のスリット35に嵌入させることにより、コンベアユニット41は、商品ケース30の底面板31に装着可能となっている。つまり、コンベアユニット41は、商品40の大きさや商品40の種類等に応じて商品ケース30の任意の位置に装着可能となっている。以上から、本実施の形態においては、商品ケース30に対して一定間隔又は異なる間隔で複数のコンベアユニット41を装着できることとなる。
また、コンベアユニット41の前端部に設けられた駆動プーリ54には、これと同軸に、バケット90側からベルト43を駆動させる動力を受けるベルト用歯車53が固設されている。このベルト用歯車53は、バケット90に設けられている歯車機構99(図5及び図6)と噛合されて、ベルト43を動かすための動力を当該バケット90から伝達するものである。また、コンベアユニット41の前端部には、従列の先頭をなす商品40(先頭商品)をコンベアユニット41の前端位置にて停止させるための可動ストッパ70が、後述する受渡部材71を介して設けられている。尚、図2においては、可動ストッパ70が商品40を位置規制すべく上側(+Y側)に位置した状態が例示されている。
背凭れ板60は、直立した状態でコンベア基台45に装着されて、当該背凭れ板60からの押出力によって商品40を前方側(+Z側)に繰り出すものである。この背凭れ板60は、その底部にて突起部(不図示)を有し、当該突起部をベルト43のスプロケット穴44に嵌入することにより、コンベア基台45に装着されるものである。また、背凭れ板60は、商品列の最後尾に載置された商品40に当接しつつ、ベルト43の駆動にともなって前方向に移動する。これにより、商品40は、確実に自動販売機の前方側に繰り出される。
更に、収納棚50の両側部からY方向に立設する側板51a、51bは、商品ケース30をZ方向に対して摺動自在に保持するものである。つまり、商品ケース30は、+Z方向に引き出されるとともに−Z方向に収納されることとなる。一方の側板51aは、−X方向に突出する突片51cを有する。突片51cは、収納棚50に収納された状態の商品ケース30の垂直位置を検出するためのものである。X方向に延在する鉛直移動機構81は、電動モータ915の駆動力が伝達されることにより、Y方向を移動するものである。これにより、鉛直移動機構81の案内レール81a上に装着されるバケット90は、X方向およびY方向を自在に移動することとなる。また、鉛直移動機構81は、Y方向を移動する過程において、商品棚50の突片51cの有無を非接触で検出する位置検出センサ81bを有する。位置検出センサ81bは、光信号(例えば赤外光)を発光する発光素子81cと、この光信号を受光する受光素子81dとを有しており、Y方向を移動する過程において突片51cが発光素子81cと受光素子81dの間の信号経路に介在する位置に固定される。つまり、受光素子81dが発光素子81cからの光信号を受光不可能である場合、突片51cが発光素子81cと受光素子81dの間の信号経路に介在して当該信号経路を遮断しており、収納棚50に収納された状態の商品ケース30の垂直位置を検出することが可能となる(図3(a)参照)。一方、受光素子81dが発光素子81cからの光信号を受光可能である場合、突片51cが発光素子81cと受光素子81dの間の信号経路に介在していない(図3(b)参照)。
図4の正面図に例示されるように、前述した受渡部材71は、駆動プーリ54を覆うように凹形状をなして、コンベアユニット41の前端部に固定されるものである。この受渡部材71の正面には、可動ストッパ70を支持する支持面72aとともに、当該支持面72aの下側(−Y側)に後述する反射面72hが形成されている。この反射面72hは略正方形状をなし、垂直辺Pは、商品ケース30に対するコンベアユニット41のX方向の装着位置を定める際の基準となるものであり、水平辺Hは、商品ケース30に対するコンベアユニット41のY方向の装着位置を定める際の基準となるものである。
<<<バケット>>>
図5は、バケット90を商品取得口側から見た斜視図である。バケット90は、コンベアユニット41からベルト43によって前面方向(+Z方向)に押し出された商品40が収容される空間をなす収容部91を備えている。また、バケット90は、可動ストッパ70をコンベアユニット41の下方側に退避させるためのレバー機構95を備えている。このレバー機構95は、図5の収容部91の下側(−Y側)に示される、略正方形状の板材からなるレバー部材93を有し、当該レバー部材93をレバー部材用軸部93aの周りに回動させつつ同図の右側(−X側)に移動させるものである。これにより、図2に開示される可動ストッパ70は、受渡部材71に軸支されるとともに軸70aを中心に時計方向に回動し、−Y方向に待避してコンベアユニット41からバケット90への商品40の受け渡しを可能とする。また、バケット90は、当該バケット90がコンベアユニット41の前端に位置している際にコンベアユニット41のベルト用歯車53に噛合される歯車機構99と、この歯車機構99を駆動するための適宜な電動モータ(不図示)とを備えている。また、バケット90は、収容部91に収容された商品40を商品払出部17(図1)に払い出す際にバケット用ベルト92を駆動するためのバケット用ベルト駆動機構(不図示)等を備えている。また、バケット90は、バケット用ベルト92の下側中央部に位置検出センサ902(非接触型反射センサ)を備え、コンベアユニット41の受渡部材71の反射面72hと対向して投光し、当該反射面72hからの反射光を受光するようになっている。
図6に示されるように、本実施の形態の歯車機構99は、バケット90の商品取得口の下側(−Y側)から突出してコンベアユニット41のベルト用歯車53に噛合し、商品40の搬送後には当該バケット90の下側に退避するようになっている。このような歯車機構99の動作によって、歯車機構99とベルト用歯車53との間には、搬送方向(Z方向)の力が作用しないようになっている。尚、図6は、バケット90がコンベアユニット41に対向したときの当該バケット90及びコンベアユニット41の配置を示す側面図である。
また、図6に示されるように、本実施の形態の位置検出センサ902(非接触センサ)は、発光素子902aと、当該発光素子902aからの反射光を受光する受光素子902bとから構成されている。この発光素子902a及び受光素子902bは、同一のX方向位置において互いに異なるY方向位置に並設されている。これにより、発光素子902aから投光された赤外光(図6におけるIL)が受渡部材71の反射面72hにて反射され、且つ当該反射された赤外光が受光素子902bに受光されたときに、位置検出センサ902は検出信号を出力するようになっている。ここで、位置検出センサ902は、反射面72hのみを選択的に検出するために、発光素子902a及び受光素子902bの対が反射面72hと平行になるように+Z方向に傾斜して配設されている。例えば、発光素子902aからの赤外光が受光素子902bにて受光されなくなる位置(図6)が、Y方向におけるバケット90の停止位置とする。
一方、前述したように、自動販売機の前面パネル13と収納棚50の前端との間の空間内において、バケット90は、XY方向、即ち、複数のコンベアユニット41の前面側全体にわたって移動するようになっている(図1参照)。つまり、自動販売機の筐体10内には、バケット90を自動販売機の幅方向(X方向)に移動させる後述する水平移動機構と、当該バケット90を上下(Y方向)に移動させる鉛直移動機構81とが設けられ、当該バケット90はこれらからなるバケット駆動機構によって支持されている。
また、図5および図7(a)に示すように、バケット90の−Z方向側における両側板には発光素子93aおよび受光素子93bが設けられている。受光素子93bは発光素子93aからの発光光路を受光する位置に設けられており、商品40が通過したかどうかを判別するために用いられる。つまり、発光素子93aおよび受光素子93b間の光路が透過、遮断、透過となることにより、バケット90に商品40が取り込まれたものと判別することができる。
図7及び図8に示されるように、バケット90は、当該バケット90に設けられた回転自在の4つのローラ950が案内レール81aにおいて転がることにより、X方向に可動となっている。
また、図7(b)に示されるように、バケット90には、バケット用ベルト92の下側(−Y側)に電動モータ910が設けられている。電動モータ910の回転駆動力は、同じくバケット用ベルト92の下側に設けられ互いに噛合するピニオン機構部によってギア912からギア918aまで伝達される。ここで、図8に示されるピニオン918bは、図7(b)に示されるギア918aに対して同軸に固設され、ともに回転するものである。よって、電動モータ910の回転駆動力はピニオン918bまで伝達される。図8に示されるように、ピニオン918bは案内レール81aに敷設されたラック810と噛合している。これにより、本実施の形態においては、電動モータ910が所定回数だけ回転すると、前述した駆動力伝達によってピニオン918bも所定回数だけ回転し、バケット90が案内レール81aに対してX方向に所定距離だけ移動するようになっている。
更に、図7(b)に示されるように、バケット90には、ギア914と対向してパルスエンコーダ920が設けられている。このパルスエンコーダ920は、放射状をなしてエンコーダ用スリット920bが穿設された回転子920aと、当該エンコーダ用スリット920bを通過する光を検出する毎にパルス信号を発生するエンコーダ用光検出器920cとから構成されている。尚、本実施の形態の電動モータ910の回転量に応じた数をもってパルス信号はパルスエンコーダ920によって出力されるが、これに限定されるものではない。例えば、図7(b)に示される電動モータ910がステッピングモータであれば、当該ステッピングモータが自身の回転量に応じた数をもってパルス信号を出力する機能を有することとなる。よって、この場合、パルス用エンコーダ920を特に設ける必要はない。前述した水平移動機構の構成により、バケット90は、案内レール81aの上をX方向に前記のパルス信号数に相当する距離だけ移動可能となる。一方、案内レール81aを有する鉛直移動機構も、水平移動機構と同様、電動モータ915(図1参照)の回転動作によってY方向に所定距離だけ移動するものであって、適宜なパルスエンコーダ990(図9参照)を備えている。
<<<バケットの停止位置を求める制御構成>>>
図9は、本実施の形態におけるコンベアユニット41の位置を検出するための制御手段の一例を説明するブロック図である。同図に示される制御部200は、位置検出センサ902からの反射面72hの有無を示す検出信号を受信し、更にパルスエンコーダ920からのバケット90のX方向位置に相当するパルス信号を受信し、これにより、バケット90のX方向の動作を制御する。同様に、制御部200は、位置検出センサ81bからの突片51cの有無を示す検出信号を受信し、更にパルスエンコーダ990からのバケット90のY方向位置に相当するパルス信号を受信し、これにより、バケット90のY方向の動作を制御する。尚、本実施の形態の制御部200は、バケット90を移動させて商品ケース30におけるコンベアユニット41の位置を検出する検出制御を行うとともに、商品40を販売するために当該バケット90の商品取得口をコンベアユニット41の開口部まで移動させて販売機構202を制御する販売制御を行うものである。
RAM204は、X方向及びY方向における全コンベアユニット41の装着位置に対応するパルス信号数等を記憶するものであり、ROM206は、前述した制御部200を動作させる適宜なプログラムを記憶するものである。尚、ROM206は、データを製造工程で焼き付け固定するマスクROM、データを紫外線消去することによりデータを繰り返し書き込み/読み出しできるEPROM、データを電気消去することによりデータを繰り返し書き込み/読み出しできるEEPROM等の不揮発性記憶素子で構成される。また、RAM204は、EPROM、EEPROM等の不揮発性記憶素子又はSRAM等の揮発性記憶素子で構成される。RAM204は、揮発性記憶素子で構成される場合、RAM204のデータはバックアップ電源により保持される。
リモコン210は、例えば、自動販売機の出荷時や商品変更時等に、商品ケース30に対するコンベアユニット41の位置が変更になったとき、例えば作業員が、当該変更された位置に関するデータを制御部200に入力するための端末をなすものである。リモコン210は、商品ケース30に対するコンベアユニット41の位置を適宜のタイミングで検出するための操作釦212を備えている。
前面パネルスイッチ214は、前面パネル13が開放されたときにオンし、前面パネル13が閉じられたときにオフするものである。前面パネル13が開放し閉じられたときのオンオフ信号は制御部200に供給される。
===商品搬送機構の位置検出動作===
前述した構成を有する自動販売機の制御手段が、バケット90を移動させてコンベアユニット41の位置を検出する動作について、図10乃至図13を参照しつつ説明する。
図10は、本実施の形態の自動販売機の商品ケース30とバケット90との関係を説明するための平面図である。図10に示される商品ケース30には、X方向に例えば8列のコンベアユニット411、412、413、414、415、416、417、418が並設されるものとする。尚、本実施の形態においては、各コンベアユニット411乃至418がX方向に一定の幅を有するように、商品ケース30が仕切板65にて仕切られている。しかし、商品ケース30に対するコンベアユニット411乃至418の装着位置はこれに限定されるものではなく、仕切板65とともにX方向の異なる位置に装着可能である。案内レール81aにおけるバケット90のX方向位置は、バケット90の図10における右端(BR)から左側に向かって増大するパルスエンコーダ920からのパルス信号数によって表される。ここで、例えば、バケット90が案内レール81a上に設けられた右限スイッチ81eを押下することによって、前記の右端(BR)にてバケット90のX方向の移動を停止させるものとする。同様に、例えば、バケット90が案内レール81a上に設けられた左限スイッチ81fを押下することによって、前記の左端(BL)にてバケット90のX方向の移動を停止させるものとする。前記のBRからBLの範囲内でバケット90がX方向に移動するとき、前述した位置検出センサ902は、その受光素子902bが反射面72hを介して所定の閾値以上の受光強度をもって光を感知したとき、検出信号を制御部200(図9)に出力する。
また、図10の“BC”に示される例においては、バケット90は、当該バケット90の商品取得口がコンベアユニット414の開口部と対向する位置にある。このとき、位置検出センサ902は、受光素子902bがコンベアユニット414の受渡部材71の反射面72hからの反射光を受光することによって、検出信号を制御部200に出力する。この検出信号を受信した制御部200は、パルスエンコーダ920からの電動モータ910の回転数に相当するパルス信号数をRAM204に記憶させる。
図11は、コンベアユニット418からコンベアユニット411までバケット90が右端の初期位置から−X方向に移動するときの位置検出センサ902からの検出信号と、パルスエンコーダ920からのパルス信号とを示す図である。尚、バケット90が右端から左端に移動する際の右端の初期位置において、パルスエンコーダ920のパルス信号の値はその都度リセットされる。
同図によれば、例えば検出信号C4は、パルス信号が28パルス目でローレベル(low level)からハイレベル(high level)となり、パルス信号が32パルス目でハイレベルからローレベルとなる。換言すると、位置検出センサ902が反射板72hの図4右側の垂直辺Pの位置まで移動して反射光を受光したとき、検出信号C4はローレベルからハイレベルへ変化し、一方、位置検出センサ902が反射板72hの図4左側の垂直辺Pの位置まで更に移動して反射光を予め定められた閾値以上で受光できなくなったとき、検出信号C4はハイレベルからローレベルへ変化する。制御部200は、ROM206に記憶された適宜なプログラムに基づいて、例えば、前記の“28パルス”と“32パルス”との平均値“30(=(28+32)/2)パルス”を、コンベアユニット414の水平位置の情報としてRAM204に記憶させる。尚、RAM204に記憶されるコンベアユニット411乃至418のX方向の装着位置情報のうちのパルス数(平均値)は、反射板72hの図4右側及び左側の垂直辺Pの中間位置を示すパルス数である。また、これに限定されず、図4右側の垂直辺Pを検出した時点のパルス数と一定パルス数を加算したパルス数を、コンベアユニット41の水平位置の情報としてRAM204に記憶させても良い。
図12において、より具体的に示されるように、商品ケース30に対するコンベアユニット41のX方向及びY方向の装着位置に関するデータは、8段分の商品ケース30について取得される。同図は、本実施の形態の自動販売機による全コンベアユニット41の装着位置を検出する初期動作についてバケット90の移動経路の一例を示す図である。例えば作業員によって前面パネル13が開放され、例えば当該前面パネル13の背面側に設けられたリモコン210の操作釦212が押下されたものとする。待機位置にあったバケット90の対角移動は、例えば適宜なパルスエンコーダを備えた電動モータ915(図1)等の駆動手段による案内レール81aのY方向の移動と、電動モータ910(図7)によるバケット90のX方向の移動によって実現される。より具体的には、作業員等が商品の入れ替え作業等を行う際に、商品の大きさに応じて商品ケース30に対するコンベアユニット41のX方向の装着位置を変更した場合、変更後のコンベアユニット41のX方向及びY方向の装着位置に関するデータをRAM204に記憶し直さない限り、バケット90は装着位置変更後のコンベアユニット41に対して商品を取得できる適切な位置で対向することができない。このような場合、作業員等によるリモコン210の操作によって、鉛直移動機構81のY方向の移動及びバケット90にX方向の移動を行い、8段分の商品ケース30に装着される全コンベアユニット41のX方向及びX方向の絶対位置情報を検出し、RAM204に記憶することとなる。
先ず、鉛直移動機構81及びバケット90が図12の待機位置にある状態から、鉛直移動機構81が電動モータ915の駆動力によってY方向に上昇し始め、再下段の収納棚50から突出する突片51cが位置検出センサ81bの発光素子81c及び受光素子81dの間に介在したときに上昇を停止する。つまり、位置検出センサ81bに形成される信号経路が突片51cで遮断されるため、このときの位置検出センサ81bの検出信号を制御部200が受信することにより、鉛直移動機構81のY方向の移動は停止する。パルスエンコーダ990のパルス数は初期状態においてリセットされており、鉛直移動機構81が停止したときのパルス数が、再下段の収納棚50内の商品ケース30に装着されるコンベアユニット481乃至485のY方向の位置情報となる。この状態において、バケット90は電動モータ910の駆動力によって図12の右端から左端へ移動し、位置検出センサ81bが反射板72hからの赤外光の反射の有無を検出し、再下段の収納棚50内の商品ケース30に装着されるコンベアユニット481乃至485のX方向の位置をパルス数で検出する。こうして検出されたコンベアユニット481乃至485のX方向及びY方向の位置情報(パルス数)はRAM204に記憶される。但し、上記したように、X方向の位置情報は、反射板72hの中間位置にあたるパルス数である。上記した鉛直移動機構81のY方向への移動及びコンベア90のX方向への移動を最上段の収納棚50まで図12に示す軌跡で繰り返すことにより、全コンベアユニット411乃至485のX方向及びY方向の位置情報を取得できることとなる。鉛直移動機構81及びコンベア90は、コンベアユニット411が装着されたX方向及びY方向の位置まで移動した後、待機位置へ戻ることとなる。
図13は、コンベアユニット41をX方向位置及びY方向位置で特定した位置に関するデータの一例を示す図である。このデータはRAM204に記憶される。一例として、コンベアユニット414を特定する検出データは、当該コンベアユニット414が図12において上から数えて第1段目の商品ケース30の左端から4番目に位置するために、“14”とされる。これに対して、X方向位置に相当するパルスエンコーダ920からのパルス信号数は、例えば前述した“30”である。一方、図12に示されるように、本実施の形態においては、Y方向位置に相当するパルスエンコーダ990からのパルス信号数は例えば“138”としている。この“138”は、鉛直移動機構81における位置検出センサ81bの信号経路が最上段の収納棚50から突出する突片51cにて遮断された位置に対応する、パルスエンコーダ990のパルス数である。以上から、コンベアユニット414を特定するバケット90の位置データは、“30、138”である。
===次販商品の有無検出動作===
図1、図6、図7、図9、図14乃至図17を参照しつつ、コンベアユニット41に載置されている先頭商品に続く次販商品が存在するかどうかを検出する動作について説明する。図14は、バケットが指定された商品コラムの先頭商品を取得する際の移動軌跡を示す図である。なお、図14では、説明を分かりやすくするために前面パネル13を省略した簡略図面となっている。また、図15は、バケットが商品を取得するためにコンベアユニットと対向した状態を図14の−Z方向に向かって見た図である。また、図16は、バケットが先頭商品を取得した後に次販商品を検出した状態を図14の−Z方向に向かって見た図である。更に、図17は、バケットが先頭商品を取得した後に次販商品が存在しない状態を図14の−Z方向に向かって見た図である。
先ず、操作パネル14において何れか1個のコンベアユニット41に載置された商品が指定されたとする。本実施の形態では、例えば、上から4段目の商品ケース30におけるコンベアユニット443が指定されたこととする。制御部200では、操作パネル14からの当該コンベアユニット443に対応する出力を受け取ることによって、バケット90をコンベアユニット443と対向させるべく移動させるための制御信号を出力する。X方向の電動モータ910およびY方向の電動モータ915はこの制御信号に従って駆動され、これによりバケット90は待機位置P1からコンベアユニット443と対向する位置P2まで−X方向および+Y方向を同時に移動する。このときのコンベアユニット443とバケット90の対向関係を示すのが図15である。図15の状態から、可動ストッパ70が軸70aを中心に時計方向に回動してコンベアユニット443からバケット90への先頭商品40の受け渡しを可能とし、歯車機構99がベルト用歯車53と噛み合って先頭商品40を図14の+Z方向へ移動させるための駆動力を伝達し、ベルト43およびバケット用ベルト92の上面が+Z方向へ移動し、これにより先頭商品40はバケット90の収容部91に取り込まれることとなる。このとき、制御部200では、先頭商品40がコンベアユニット443からバケット90へ受け渡される径路を交差する発光素子93aおよび受光素子93b間の光路が、一度遮断されたことを検出し、バケット90の収納部91に先頭商品40が取り込まれたことと判別する。
バケット90では先頭商品40を受け取った後、歯車機構99はベルト用歯車53から離間してバケット用ベルト92の下部に収容され、バケット90とコンベアユニット443との結合は解除される。更に、可動ストッパ70は、弾性力を受けて図15の位置まで反時計方向に回動して停止する。その後、位置検出センサ902が受け取り済みの先頭商品40に続く次販商品40を検出できる位置、つまりY方向において可動ストッパ70の上部となる図16の位置となるまで、制御部200からの制御信号によってY方向の電動モータ915を駆動し、バケット90を図16の位置P2′まで移動させる。このとき、図16に示すように、次販商品40が存在していれば、位置検出センサ902における発光素子902aからの赤外光が次販商品40の+Z方向の面を反射面として受光素子902bにて受光され、この検出出力が制御部200に供給される。これにより、制御部200は、コンベアユニット443には次販商品40が存在することと判別し、商品売り切れとは判別しない。
ところが、図17に示すように、先頭商品40がコンベアユニット443における最後の販売商品であって、先頭商品40に続く次販商品が存在していなかった場合、バケット90は図16と同じ位置P2′で停止する訳ではあるが、位置検出センサ902における発光素子902aからの赤外光は、+Z方向における図16の次販商品40の反射面がないことに起因して、コンベアユニット443の−Z方向側へ通過してしまう。これにより、受光素子902bは、発光素子902aからの赤外光の反射を図16と同様には受光できなくなる。詳しくは、図16の場合、受光素子902bが受光する反射光のレベルは予め定められた閾値レベルを超えるものであり、これにより制御部200は次販商品40が存在するものと判別する。しかし、図17の場合、受光素子902bが受光する反射光のレベルは予め定められた閾値レベルを超えることはなく、これにより制御部200は次販商品40が存在しないものと判別する。なお、位置検出センサ902に設定される前記閾値レベルは、位置検出センサ902と先頭商品の位置まで移動した次販商品40との間のZ方向の距離に応じて適宜設定可能である。制御部200がコンベアユニット443において次販商品が存在しないものと判別した場合、制御部200はコンベアユニット443が商品売り切れ状態であることを示す判別結果(例えばコンベアユニット443に対応付けたフラグ)をRAM204に記憶する。
その後、制御部200では、バケット90を位置P2′から商品払出部17が設けられている位置P3まで移動させるための制御信号を出力し、この制御信号に従って電動モータ910、915は駆動される。これにより、バケット90は、電動モータ910、915からの駆動力が伝達されて+X方向および−Y方向を同時に移動し、位置P2′から位置P3まで移動する。この位置P3においてバケット90は既に位置P2で受け取っている先頭商品40を商品払出部17に払い出すこととなる。
バケット90による先頭商品40の払出後、制御部200では、バケット90を位置P3から待機位置P1まで移動させるための制御信号を出力し、この制御信号に従って電動モータ910、915は駆動される。これにより、バケット90は、電動モータ910、915の駆動力が伝達されて位置P3から待機位置P1まで移動して停止する。なお、図14では、位置P3および待機位置P1におけるX方向の位置は同一であり、この場合、バケット90が位置P3から待機位置P1へ移動する過程でX方向用の電動モータ910は停止していることとなる。
以上説明したように、商品を販売するときに移動するバケット90の移動過程に位置P2′を追加するだけで、バケット90の移動軌跡を効率よく利用して、コンベアユニット41における商品売り切れを判別することが可能となる。しかも、コンベアユニット41における商品売り切れを一度検出してしまえば、該当するコンベアユニット41の商品売り切れを示す判別結果をRAM204に記憶させるため、制御部200の制御信号によって、このコンベアユニット41を指定する操作パネル14の操作を無効とし、つまりバケットが商品売り切れ中のコンベアユニット41に向かって移動することを防止できる。これにより、顧客としては、従来のようなバケットが待機位置から指定されたコンベアユニットの位置を経由して待機位置へ再び移動するなどという動作もなく、それに要する時間を待たなくて済むので、迷惑を被ることがなくなる。更に、顧客にとって売り切れていない別の商品を購入する操作へ即座に移行できることとなる。
また、制御部200は、何れかのコンベアユニット41における商品が売り切れているものと判別した場合、RAM204に記憶されている当該コンベアユニット41の商品売り切れを示す判別結果に基づいて、当該コンベアユニット41の商品売り切れを表示パネル15に表示させることも可能である。この場合、顧客は、表示パネル15の内容を見て商品売り切れのコンベアユニット41を迅速且つ確実に把握することができ、また、商品売り切れ中のコンベアユニット41に対応する番号や記号を操作パネル14から入力してしまった場合でも、バケット90が移動しないことと相まって、売り切れていない別の商品を購入する操作へ即座に移行できることとなる。
また、コンベアユニット41の位置を検出するための位置検出センサ902を、次販商品40の有無を検出するためのセンサとして兼用するため、自動販売機のコストを抑えることが可能となる。
なお、バケット90が図15の位置から図16の位置へ移動する際、Y方向の電動モータの駆動力によって垂直方向を上昇することとした。商品40の+Z方向における面を位置検出センサ902が反射面とすることができれば問題ないのであるが、商品40のX方向への載置ずれを考慮すると、位置検出センサ902の発光素子902aが赤外光を照射する商品40の+Z方向面の照射ポイントは、コンベアユニット41のX方向における中心ポイントであることが望ましい。そこで、バケット90が図15の位置P2から図16、図17の位置P2′へ移動した後、位置検出センサ902が図16の破線に示す位置となるように、X方向の電動モータ910を駆動し、バケット90を−X方向に移動させても良い。
===前面パネルの開閉動作と次販商品の有無検出動作との関係===
前面パネル13の裏面には、前面パネルスイッチ214(図9)が設けられている。この前面パネルスイッチ214は、前面パネル13が開放されたときにオンし、前面パネル13が閉じられたときにオフするものである。前面パネル13が開放し閉じられたときのオンオフ信号は制御部200に供給される。制御部200は、前面パネルスイッチ214のオン信号を受信したとき、RAM204に記憶されているコンベアユニット41の商品売り切れに関する情報を全てリセット(無効)する。ここで、前面パネル13を開閉するのは、商品ケース30に商品40を補充したりすることが主な目的である。そこで、制御部200がコンベアユニット41における商品40を売り切れと判別した判別結果を、前面パネル13の開閉の都度リセットする。これにより、前面パネル13を閉じる前に商品売り切れであったコンベアユニット41に対し、前面パネル13を閉じた後、当該コンベアユニット41が指定された場合にはバケット90は当該コンベアユニット41と対向する位置まで移動して次販商品40の有無を検出することとなる。前面パネル13の開閉が行われたときは、当該コンベアユニット41によって搬送される商品が補充されている可能性が極めて高いため、非常に有効な動作となる。
===その他の実施の形態===
前述した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
例えば、位置検出センサ902とは独立したセンサを、コンベアユニット41からバケット90へ商品を受け渡すための径路以外の部位、特に、バケット90が位置P2から位置P2′へ移動する距離がより短くなる部位に設け、バケット90が指定されたコンベアユニット41から商品40を取得して払い出し、待機位置P1へ戻る時間を、位置P2′を経由しない時間により近づけることも可能である。この場合、顧客にとっては、バケット90の移動時間の増加について、より気がつき難くなる。また、次販商品40を検出する非接触センサは、本実施の形態で開示する赤外光の反射型に限定されるものではなく、例えば静電容量センサ、磁気センサ等を使用することも可能である。
また、コンベアユニット41上における商品の有無を検出するための非接触センサを、バケット90がコンベアユニット41から先頭の商品40を取得する径路のうち、商品40を検出することのない位置が存在するならば当該位置に設けることも可能である。この場合、バケット90が商品40を取得してから次販商品を検出するために移動する距離を極めて短く設定することが可能となる。
本実施の形態にかかる自動販売機の外観構成を示す正面図である。 本実施の形態にかかる商品ケースを前方斜め上方から見た分解斜視図である。 本実施の形態にかかるY方向の位置検出センサを示す図である。 本実施の形態にかかる受渡部材を示す正面図である。 本実施の形態のバケットを商品取得口側から見た斜視図である。 本実施の形態のバケット及びコンベアユニットの側面図である。 本実施の形態のバケット及び案内レールの斜視図である。 本実施の形態のバケット及び案内レールのもう一つの斜視図である。 本実施の形態の制御機構を示すブロック図である。 本実施の形態のコンベアユニットとバケットとの関係を説明するための平面図である。 本実施の形態のバケット移動時の位置検出センサからの検出信号とパルスエンコーダからのパルス信号とを示す図である。 本実施の形態のコンベアユニットの位置検出時のバケットの移動経路の一例を示す図である。 本実施の形態のコンベアユニットの位置に関するデータの一例を示す図である。 本実施の形態において、バケットが任意のコンベアユニットの商品を取得して払い出す際の移動軌跡を示す図である。 本実施の形態において、バケットが特定のコンベアユニットと対向した状態を示す要部拡大図である。 本実施の形態において、次販商品を有と検出することを示す要部拡大図である。 本実施の形態において、次販商品を無と検出することを示す要部拡大図である。
符号の説明
14 操作パネル 30 商品ケース
40 商品 41 コンベアユニット
70 可動ストッパ 72h 反射面
81 可動架台 81a 案内レール
81b 位置検出センサ 90 バケット
200 制御部 202 販売機構
204 RAM 206 ROM
210 リモコン 212 識別釦
214 前面パネルスイッチ 902 位置検知センサ
910 X方向の電動モータ 915 Y方向の電動モータ

Claims (4)

  1. 商品収納庫内に設けられた商品棚と、前記商品棚上に載置されている商品列を先頭商品側へ搬送する商品搬送機構と、前記商品搬送機構によって搬送された前記商品列の先頭商品を取得して払い出すべく、前記商品搬送機構の前記先頭商品側を水平方向および垂直方向へ移動可能なバケットと、前記バケットを水平方向と垂直方向へ移動させるバケット駆動機構と、を有する自動販売機において、
    前記バケットの所定位置に設けられた、前記先頭商品に続く次販商品を検出するための非接触センサと、
    前記バケットが前記先頭商品の取得動作終了後、前記非接触センサが前記次販商品と対向する位置まで前記バケット駆動機構を移動させ、前記非接触センサが前記次販商品を検出しないとき、前記商品搬送機構における商品を売り切れと判別する制御部と、
    を備えたことを特徴とする自動販売機。
  2. 前記非接触センサは、前記バケットが前記商品搬送機構から前記先頭商品を取得して払い出すための径路を除く当該バケットの所定位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
  3. 前記商品搬送機構における商品を販売するための商品釦を有し、
    前記制御部は、前記商品搬送機構における商品を売り切れと判別したときの判別結果に基づいて、以後の前記商品釦の操作を無効にするとともに前記バケット駆動機構の移動を禁止する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の自動販売機。
  4. 前記制御部は、前記商品収納庫を閉塞するためのドアを開閉する都度、前記商品搬送機構における商品を売り切れと判別した前記判別結果を無効とすることを特徴とする請求項3に記載の自動販売機。

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