JP2005226860A - 調理機器と連動する換気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】調理の終了時に手動操作による換気運転の切り替えを行う必要がなく、調理の終了と連動して自動的に排出装置が常時換気運転を開始することのできる換気装置を提供することを目的とする。
【解決手段】送風機4を設け調理時に使用される調理機器1と連動して運転する排出装置5と、この排出装置5に調理機器1から発信されその運転の信号および停止の信号を受信するために設けられた受信部6が受信した信号に基づいて排出装置5の換気運転を判定する換気運転判定手段7と、この判定に基づいて送風機4の運転を制御する制御部8とを備え、受信した信号が調理機器1の運転の停止信号のときには換気運転判定手段7により排出装置5の運転を低風量の常時換気運転とすることと判定して常時換気運転を開始する構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、調理時に発生する油煙等を排出する送風機に油煙等を排出するための局所換気運転と定常的な換気を行なう常時換気運転とを備えた換気装置に関する。
近年、建築材から発生する化学物質等により汚染された空気を換気するために、定常的な換気を行なう換気装置が要望されており、調理機器を使用する台所や厨房などに、調理時に発生する油煙を排出するための送風機を設けた換気装置にもこのような運転を果たすものが普及してきている。
従来、この種の換気装置は、図8に示されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、その構成について図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、調理時に発生する油煙等を排出するようにコンロ(図示せず)の上方に設けられて、内部に送風機101を設けたフード状の排出装置102に、送風機101の運転状態を手動操作で変更するスイッチ操作部103を設けて換気装置を構成していた。
特開2000−230736号公報
しかしながら、このような従来の換気装置では、調理時に発生する油煙等を排出するための局所換気運転と、それ以外の時に建築材から発生する化学物質等により汚染された空気を換気する常時換気運転とを排出装置102に設けたスイッチ操作部103を手動操作することによって切り替えるというものであったので、調理の開始時および終了時に換気運転の切り替えが面倒であるという課題があり、面倒な切り替え操作をなくすことが要求されている。
本発明は、上記課題を解決するものであり、調理状態に対応する換気運転の切り替えを行う必要がなく、調理機器から発信される信号により、自動的に排出装置が常時換気運転を開始することのできる換気装置を提供することを目的とする。
本発明の換気装置は上記目的を達成するために、調理時に発生する油煙等を排出するように送風機を設け、調理時に使用される調理機器と連動して運転する排出装置と、この排出装置に前記調理機器から発信されその運転の信号および停止の信号を受信するために設けられた受信部と、この受信部が受信した信号に基づいて前記排出装置の換気運転を判定する換気運転判定手段と、この換気運転判定手段による判定に基づいて前記送風機の運転を制御する制御部とを備えた換気装置であって、前記受信部が受信した信号が前記調理機器の運転を停止したことを知らす信号のときには前記換気運転判定手段により前記排出装置の運転を低風量の常時換気運転とすることと判定して前記制御部により常時換気運転を開始することを特徴としたものである。
この手段により、調理状態に対応する換気運転の切り替えを行う必要がなく、調理機器から発信される信号により自動的に排出装置が常時換気運転を開始することのできる換気装置が得られる。
また、前記制御部を介し手動操作による操作で前記送風機の運転を変更できるスイッチ操作部を備え、前記スイッチ操作部を所定の操作をすることにより、調理機器の停止に連動して前記排出装置が常時換気運転を開始する自動運転に設定できることを特徴としたものである。
また、受信部が受信した信号が調理機器を運転する信号のときには換気運転判定手段により排出装置の運転を前記常時換気運転よりも風量の多い局所換気運転とすることと判定して、制御部により前記調理機器の運転開始信号を受信してから所定時間経過後に前記局所換気運転を開始することを特徴としたものである。
また、受信部が受信した信号が調理機器を運転する信号のときには換気運転判定手段により排出装置の運転を前記常時換気運転よりも風量の多い局所換気運転とすることと判定して、制御部により前記調理機器の運転開始信号を受信すると前記局所換気運転を開始するとともに、前記調理機器の運転の停止信号を受信してから所定時間経過後に常時換気運転を開始することを特徴としたものである。
また、調理機器に設けられた調理機器スイッチ操作部を構成し手動で前記調理機器の運転を行なう運転スイッチが操作されたことによる信号、並びにあらかじめ決めらている調理メニューに対応して自動で前記調理機器の運転を行うために設けられた調理スイッチが操作されたことによる信号に基づいて、前記調理機器の運転開始信号を受信したときに開始する局所換気運転から、前記調理機器の運転の停止信号を受信したときに開始する常時換気運転に切り替わるまでの遅延時間を決定する遅延時間決定手段を設けたことを特徴としたものである。
また、前記遅延時間決定手段で決定される遅延時間を記憶する遅延時間記憶手段を備え、前記調理機器から調理終了の信号を受けたときに、終了した調理メニューの遅延時間が前記遅延時間記憶手段に記憶されている最大の時間の場合はこの遅延時間の計測を開始し、前記遅延時間の計測中に停止信号を受信し、前記遅延時間の残時間が最後に終了した調理メニューの遅延時間よりも大きい場合はこの残時間を局所換気運転から常時換気運転に切り替えるまでの遅延時間に設定し、逆に小さい場合は最後に終了した前記調理メニューの遅延時間を局所換気運転から常時換気運転に切り替えるまでの遅延時間に設定することを特徴としたものである。
また、常時換気運転の風量を決定する常時換気風量決定手段を設けて常時換気運転の風量を設定自在とすることを特徴としたものである。
また、制御部を介し手動操作による操作で送風機の運転を変更できるスイッチ操作部のスイッチを複数組合せて押すことで常時換気運転の風量を設定自在にしたことを特徴としたものである。
また、常時換気運転の風量を外気温の低い冬期のみ少なくする冬期仕様設定手段を設けたことを特徴としたものである。
また、前記冬期仕様設定手段は、温度センサーの検知結果に基づいて冬期仕様の風量に設定することを特徴としたものである。
本発明の換気装置によれば、調理機器から発信される信号により自動的に排出装置の運転を常時換気運転で開始させることができるので、調理の終了時に別途換気装置に対する面倒な手動操作による切り替えを不要とした換気装置を提供することができる。
また、調理機器の運転または停止信号を受信してから所定時間経過後に、送風機が局所換気運転または常時換気運転を開始するので、必要な場合に適切な換気運転をすされることになり、換気の効率がよく省エネルギー効果のある換気装置を提供することができる。
また、使用環境に合わせて常時換気運転時の風量を選択できるので、様々な使用環境に適応した常時換気運転ができる換気装置を提供することができる。
本発明の請求項1記載の換気装置によれば、調理時に発生する油煙等を排出する送風機を設け、調理時に使用される調理機器と連動して運転する排出装置と、この排出装置に前記調理機器から発信されその運転の信号および停止の信号を受信するために設けられた受信部と、この受信部が受信した信号に基づいて前記排出装置の換気運転を判定する換気運転判定手段と、この換気運転判定手段による判定に基づいて前記送風機の運転を制御する制御部とを備えた換気装置であって、前記受信部が受信した信号が前記調理機器の運転を停止したことを知らす信号のときには前記換気運転判定手段により前記排出装置の運転を低風量の常時換気運転とすることと判定して前記制御部により常時換気運転を開始することを特徴とするので、調理の終了時に面倒な手動操作による換気運転の切り替えが不要で、常時換気運転への切り替え忘れを防止できるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項2記載の換気装置によれば、前記制御部を介し手動操作による操作で前記送風機の運転を変更できるスイッチ操作部を備え、前記スイッチ操作部を所定の操作をすることにより、調理機器の停止に連動して前記排出装置が常時換気運転を開始する自動運転に設定できることを特徴とするので、仮に調理機器の停止に連動して排出装置が常時換気運転を開始する自動運転が解除された状態になったとしても、容易に手動運転から自動運転への移行ができ、調理の終了時に面倒な手動操作による換気運転の切り替えが不要である換気装置を維持できるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項3記載の換気装置によれば、受信部が受信した信号が調理機器を運転する信号のときには換気運転判定手段により排出装置の運転を前記常時換気運転よりも風量の多い局所換気運転とすることと判定して、制御部により前記調理機器の運転開始信号を受信してから所定時間経過後に前記局所換気運転を開始することを特徴とするので、鍋等を温めている間や調理を始めて間もない頃の湯気や油煙の発生がなく局所換気運転を必要としない場合に、不必要に室内の空気を排出することを防ぎ、必要な場合のみ局所換気運転を行なうことができるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項4記載の換気装置によれば、受信部が受信した信号が調理機器を運転する信号のときには換気運転判定手段により排出装置の運転を前記常時換気運転よりも風量の多い局所換気運転とすることと判定して、制御部により前記調理機器の運転開始信号を受信すると前記局所換気運転を開始するとともに、前記調理機器の運転の停止信号を受信してから所定時間経過後に常時換気運転を開始することを特徴とするので、調理終了後にも油煙や調理臭などが残っている場合に、素早く屋外へ排出することができるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項5記載の換気装置によれば、調理機器に設けられた調理機器スイッチ操作部を構成し手動で前記調理機器の運転を行なう運転スイッチが操作されたことによる信号、並びにあらかじめ決められている調理メニューに対応して自動で前記調理機器の運転を行うために設けられた調理スイッチが操作されたことによる信号に基づいて、前記調理機器の運転開始信号を受信したときに開始する局所換気運転から、前記調理機器の運転の停止信号を受信したときに開始する常時換気運転に切り替わるまでの遅延時間を決定する遅延時間決定手段を設けたことを特徴とするので、揚げ物、焼き魚、湯沸し等の調理メニューごとに発生する油煙などの状態を考慮した適切な局所換気運転の遅延運転を自動的に行なうことができるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項6記載の換気装置によれば、前記遅延時間決定手段で決定される遅延時間を記憶する遅延時間記憶手段を備え、前記調理機器から調理終了の信号を受けたときに、終了した調理メニューの遅延時間が前記遅延時間記憶手段に記憶されている最大の時間の場合はこの遅延時間の計測を開始し、前記遅延時間の計測中に停止信号を受信し、前記遅延時間の残時間が最後に終了した調理メニューの遅延時間よりも大きい場合はこの残時間を局所換気運転から常時換気運転に切り替えるまでの遅延時間に設定し、逆に小さい場合は最後に終了した前記調理メニューの遅延時間を局所換気運転から常時換気運転に切り替えるまでの遅延時間に設定することを特徴とするので、複数の異なる調理メニューの調理を同時に行う場合には、全ての調理が終了したときの状態に応じて遅延時間が設定されるため、使い勝手がよく無駄のない局所換気運転の遅延運転ができるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項7記載の換気装置によれば、常時換気運転の風量を決定する常時換気風量決定手段を設けて常時換気運転の風量を設定自在とすることを特徴とするので、設置される部屋の広さの違いによる換気不足や換気過度を改善しやすくなり、適切な風量で常時換気運転させることができるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項8記載の換気装置によれば、スイッチ操作部のスイッチを複数組合せて押すことで常時換気運転の風量を設定自在とすることを特徴とするので、使用者が容易に常時換気運転の風量を設定することができ、使用環境や使用者の要求に合わせて自由に変更することもできるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項9記載の換気装置によれば、常時換気運転の風量を外気温の低い冬期のみ少なくする冬期仕様設定手段を設けたことを特徴とするので、室内と室外の温度差の大きい冬期に発生しやすいコールドドラフトを抑制して、使用者の快適性を向上させるという作用効果を有する。
また、本発明の請求項10記載の換気装置によれば、前記冬期仕様設定手段は、温度センサーの検知結果に基づいて冬期仕様の風量に設定することを特徴とするので、外気温の変化に応じて通常仕様と冬期仕様とを自動で切り替えることができ、使用者が寒さを感じてから冬期仕様に設定するということが不要となり、コールドドラフトを効率よく抑制できるとともに、冬期仕様から通常仕様への切り替え忘れを防止することができるという作用効果有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3に示すように、調理台に加熱調理を行なうための調理機器1を埋設し、調理機器1に調理機器1の運転または停止や火力等を操作する調理機器スイッチ操作部2を設け、調理機器スイッチ操作部2の操作状態を赤外線等の信号で送信する送信部3を調理機器1の天面に設ける。調理機器1としてはガスコンロやIHクッキングヒーターが用いられるものである。また、調理機器1を使用して調理したときに発生する油煙等を屋外に排出する送風機4を内部に設け、調理機器1と連動して運転するフード形状の排出装置5を調理機器1の上方に配設する。排出装置5は調理機器1に向かって開口する吸込口を有し、内部に備えた送風機4の吐出口に接続されたダクトを介して屋外と連通している。
排出装置5には調理機器1に設けられた送信部3から送られてきた信号を受信するための受信部6を排出装置5の前面に設け、受信部6に受信された信号に基づいて送風機4の換気運転を局所換気運転であるか常時換気運転であるかを判定する換気運転判定手段7を設け、換気運転判定手段7の判定に基づいて送風機4による換気風量等を制御する制御部8を電子回路で構成して設ける。
排出装置5の前面に設けられたスイッチ操作部9は制御部8を介し送風機4の運転を手動操作による操作で制御できるように設け、また、スイッチ操作部9が操作されたことをブザー音で報知する報知手段10を設ける。図3は、スイッチ操作部9の詳細を示しており、切スイッチを操作することで送風機4は停止し、常時スイッチ11を操作することで送風機4は常時換気運転し、弱スイッチを操作することで送風機4は局所換気運転の弱ノッチで運転し、強スイッチを操作することで送風機4は局所換気運転の強ノッチで運転する。また、受信部6は切スイッチと一体となって構成されている。
なお、ここでいう常時換気運転とは、建築材から発生する化学物質等により汚染された室内の空気を低風量で定常的に換気する換気運転である。また、局所換気運転とは、調理時に発生する油煙や調理臭等を常時換気運転よりも多い風量で素早く排出する換気運転である。
上記構成において、例えば送風機4が停止または常時換気運転しているとき、調理を開始するために調理機器スイッチ操作部2を操作し調理機器1を運転させると、送信部3から調理機器スイッチ操作部2の操作に伴い調理機器1の運転開始を示す運転開始信号が発信され、その信号を受信部6が受信すると換気運転判定手段7は局所換気運転と判定し、制御部8は送風機4を調理時に発生する油煙や調理臭等を排出する局所換気運転の風量(例えば強ノッチ)での運転を開始させる。その後に調理が終了し調理機器スイッチ操作部2を操作して調理機器1を停止させると、調理機器スイッチ操作部2の操作に伴い送信部3から調理機器1の停止状態を示す停止信号が発信され、その信号を受信部6が受信すると換気運転判定手段7は常時換気運転と判定し、制御部8は送風機4を建築材から発生する化学物質等により汚染された室内の空気を低風量で換気する常時換気運転の風量での運転を開始させることとなるので、手動操作による換気運転の切り替えが不要となる。
なお、調理の終了を知らせるために調理機器1から送信する手段としては、調理者が積極的に調理機器スイッチ操作部2を操作することの他、調理機器1の自動運転により調理機器1を止めてしまう場合も含んでいる。例えば、鍋底の温度を検知して自動停止する場合や、タイマー運転による停止の場合、調理メニューに則した運転停止の場合などである。
また、使用者が部屋の空気を入れかえるために窓を開けて換気する場合や、換気により寒さを感じる場合等に、常時換気運転を積極的に停止したいときがある。このとき、使用者が、スイッチ操作部9に構成される常時換気運転用の常時スイッチ11を所定時間(例えば通常のスイッチ操作と区別するために3秒程度)押し続ける等の所定の操作をすることで、調理機器1の停止に連動して排出装置5の常時換気運転を開始させる自動運転を解除することができる。この解除がされると、運転中の排出装置5は調理機器1の停止に連動して常時換気運転を開始しないで停止することになる。また、再度、同様の操作をすることにより、調理機器1の停止に連動して排出装置5の常時換気運転を開始させる自動運転に設定することができる。さらに自動運転の設定または解除を報知するために報知手段10によりブザーを鳴動させるので、使用者の要求に応じて自動運転を解除できるとともに容易に手動運転から自動運転へ移行ができ、確実に自動運転が設定または解除されたことを使用者が確認することができる。
(実施の形態2)
図4および図5に示すように、調理機器1Aの運転開始信号または停止信号を受信部6が受信し、換気運転判定手段7が局所換気運転または常時換気運転と判定してから所定時間経過後に送風機4が局所換気運転または常時換気運転を開始するような遅延制御を行なう遅延制御手段12を排出装置5Aに設ける。
また、調理機器スイッチ操作部2Aに手動操作で火力調整して調理を行なう運転スイッチ13と、あらかじめ決められている調理メニューに対応して自動で火力調整して調理を行なうことができる調理スイッチ14を設け、運転スイッチ13からの運転の信号または調理スイッチ14からの調理メニューの信号に基づいて、排出装置5Aが調理機器1Aの運転開始信号を受信したときに開始する局所換気運転から、調理機器1Aの運転の停止信号を受信したときに開始する常時換気運転に切り替わるまでの遅延時間を決定する遅延時間決定手段15を設ける。
また、調理機器1Aの運転中、遅延時間決定手段15で選択される調理メニューごとの遅延時間を全て記憶可能な遅延時間記憶手段16を設け、複数種類の調理を行なっている場合に1つの調理が終了し、その終了した調理メニューの終了の信号を受信部6が受信したとき、終了した調理メニューの遅延時間が遅延時間記憶手段16に記憶されている最大の時間のときはこの遅延時間の計測を開始し、最大の時間でない場合は遅延時間の計測をせずに遅延時間記憶手段16に記憶されている終了した調理メニューの遅延時間を削除する。
遅延時間の計測中に調理が全て終了し調理機器1Aの停止の信号を受信したとき、計測中の遅延時間の残時間が最後に終了した調理メニューの遅延時間よりも大きい場合はこの残時間を局所換気運転から常時換気運転に切り替えるまでの遅延時間に設定し、逆に小さい場合は最後に終了した調理メニューの遅延時間を局所換気運転から常時換気運転に切り替えるまでの遅延時間に設定するようにする。
なお、本実施の形態で説明した構成要素のうち、実施の形態1で説明した構成要素と同符号のものは同一構成要素であり、その説明は省略する。
上記構成において、調理機器1Aから運転開始信号が送信部3から発信され、受信部6が受信すると、換気運転判定手段7は局所換気運転と判定し、制御部8Aは直ちに送風機4を局所換気運転させるのではなく、例えば送風機4が停止している場合は停止状態を維持し、常時換気運転している場合は常時換気運転を維持させ、遅延制御手段12を介して所定時間(例えば鍋を温めたり、湯気や油煙が発生するまでの10秒〜1分程度)遅延させた後に送風機4を局所換気運転させることで、空調機などで快適にした室内の空気を不必要に排出することを防ぐことができる。
同様に、調理機器1Aから運転開始信号が送信部3から発信され、受信部6が受信すると、換気運転判定手段7は局所換気運転と判定し、制御部8Aは送風機4を局所換気運転させ、その後に調理機器1Aから停止状態を示す停止信号が送信部3から発信され、受信部6が受信すると、換気運転判定手段7は常時換気運転と判定し、制御部8Aは直ちに送風機4を常時換気運転させるのではなく、遅延制御手段12を介して所定時間(例えば調理臭をなくすための3分程度)の局所換気運転の遅延運転を行なった後に、送風機4を常時換気運転させることとなる。このように即時に常時換気運転に移行せず局所換気運転を所定時間の継続することで、調理終了時にまだ油煙や調理臭が残っている場合にはその状態を改善して局所換気運転の役割を果たした後、常時換気運転に移行させることができる。
また、調理機器スイッチ操作部2Aに設けられた手動操作で火力調整して調理を行なう運転スイッチ13を操作して調理を開始すると、通常の運転信号が送信部3より発信され、あらかじめ決められている調理メニュー(例えば、揚げ物、魚焼き、湯沸しなど)に基づき自動で火力調整して調理を行うことができる調理スイッチ14を操作して調理をすると、それぞれの調理メニューに応じた信号が送信部3から発信される。そして、受信部6が受信した信号に基づき遅延時間決定手段15は、調理機器1Aの運転の停止信号を受信したときに開始する常時換気運転に切り替わるまでのあらかじめ定められた遅延時間(例えば通常の運転信号であれば3分、天ぷらなどの揚げ物の調理信号であれば5分、焼き魚の調理信号であれば8分、湯沸しであれば2分と設定する)から選択し遅延時間を決定することとなるので、使用者が調理メニューごとに局所換気運転の遅延運転を変更することは不要となる。
複数の調理を同時に行うときの動作について説明する。例えば、焼き魚と湯沸しを同時に行なうときは、焼き魚の調理スイッチ14Bと湯沸しの調理スイッチ14Bを操作して調理を開始することで、送信部3から焼き魚の信号と湯沸しの信号が発信される。そして、受信部6が焼き魚の信号と湯沸しの信号を受信すると遅延時間決定手段15はそれぞれの信号に基づく遅延時間8分と2分を選択し、遅延時間記憶手段16に記憶させる。そして、最初に焼き魚が終了した場合、焼き魚の終了の信号を受信部6が受信すると、焼き魚の遅延時間は8分であり、遅延時間記憶手段16に記憶されている遅延時間のうち最大の時間であるため、遅延時間制御手段12は遅延時間8分の計測を開始する。この遅延時間の計測中に湯沸しが終了し全ての調理が終了すると、調理機器1Aの運転の停止信号が送信部3から発信され、受信部6が受信し遅延制御手段12は計測中の遅延時間8分の残時間と湯沸しの遅延時間2分とを比較し、残時間が2分以上の場合は遅延時間の計測を続け、2分未満の場合は遅延時間を2分に再設定して計測を開始する。また、遅延時間の計測中に湯沸しが終了せず、調理機器1Aの停止の信号を受信しなかった場合は、遅延時間記憶手段16から遅延時間8分は削除される。
逆に、最初に湯沸しが終了し、湯沸しの終了の信号を受信部6が受信したときは、湯沸しの遅延時間2分は遅延時間記憶手段16に記憶されている遅延時間のうち最大の時間ではないため遅延時間記憶手段16から遅延時間2分は削除される。
このように複数の調理を行う場合には、調理の経過と共に遅延時間を決定し、局所換気運転の遅延運転をするので、調理臭や油煙や湯気が残ることを防ぐことができるとともに、使い勝手がよく無駄の無い局所換気運転の遅延運転ができる。
(実施の形態3)
図6および図7に示すように、調理機器1Bの送信部3からの停止信号を受信部6が受信し、換気運転判定手段7が常時換気運転と判定したときに、常時換気運転をするときの送風機4の換気風量を複数から1つ選択し決定する常時換気風量決定手段17を設ける。
また、スイッチ操作部9Aのスイッチを複数組合せて長押しすることで常時換気風量決定手段17で決定される常時換気運転の換気風量を設定できる構成とする。
また、外気温の低い冬期のみ常時換気運転の風量を少なくする冬期仕様に設定する冬期仕様設定手段18を設け、さらに冬期仕様設定手段18を介して外気温を測定する温度センサー19を備え、温度センサー19で測定される温度に基づいて自動的に冬期仕様に設定される構成とする。なお、本実施の形態で説明した構成要素のうち、実施の形態1で説明した構成要素と同符号のものは同一構成要素であり、その説明は省略する。
上記構成において、調理機器1Bの停止の信号が送信部3から発信され、受信部6が受信し、換気運転判定手段7が常時換気運転と判定し、送風機4が常時換気運転をするときの風量は、常時換気風量決定手段17を構成する電圧調整用のコンデンサの容量を切替スイッチ(図示せず)を操作し変更することにより、キッチンおよびダイニングといった比較的広い範囲の常時換気運転の風量である常時(強)、またはキッチンのみのような比較的狭い範囲の常時換気運転の風量である常時(弱)のうちから選択できる。常時換気風量決定手段17は選択された常時換気運転の風量で制御部8Bが送風機4を常時換気運転させるようにするので、換気する部屋の広さに応じて常時換気運転の風量を設定することができ、換気不足や換気過度を改善しやすくなり、使用環境に応じた適切な風量で常時換気運転させることができる。
また、常時換気風量決定手段17で決定される常時換気運転の風量の設定は、スイッチ操作部9Aのスイッチを構成する常時スイッチ11Aと弱スイッチ20を組み合わせて同時に長押しすることで常時換気運転の風量を常時(弱)に設定することができ、常時スイッチ11Aと強スイッチ21を組み合わせて同時に長押しすることで常時換気運転の風量は常時(強)に設定できるので、使用者が容易に常時換気運転の風量を設定することができ、使用者が常時換気運転の風量が多いため寒さを感じるような場合に風量を少なくしたり、常時換気運転の風量が少なく不快感を感じるような場合に風量を大きくしたりと自由に変更することもできる。
また、外気温の低い冬期に常時換気運転の風量が多いために室内の暖かい空気が過度に排出されて寒さを感じるような場合には、例えば冬期仕様スイッチを操作してスイッチをON状態にすることにより冬期仕様設定手段18は冬期仕様に設定し、常時換気運転の風量を通常よりも少なくすることができるので、コールドドラフトを抑制することができる。
また、冬期仕様に設定する別の手段として温度センサー19で外気温を測定してその検知結果を活用する場合には、温度センサー19で検知した外気温が例えば10℃以下になったときに冬期仕様設定手段18は自動で冬期仕様に設定するので、使用者が寒さを感じてから冬期仕様に設定するということが不要となり、コールドドラフトを効率よく抑制することができる。
なお、実施の形態3では選択できる常時換気運転の風量を常時(弱)、常時(強)として説明したが、4.5畳用、6畳用、8畳用等とそれぞれの換気風量を設定しておくことで、部屋の広さで換気風量を選択できるようにしても同様の作用効果を奏するものである。
本発明は、卓上で使用するホットプレートやカセットコンロなどの調理機器の運転または停止と連動させて、居室等に設置された換気装置を運転または停止させたり、常時換気運転または常時換気運転よりも風量の多い強運転をさせるような用途として有用である。
本発明の実施の形態1の換気装置の構成を示す正面図 同換気装置の構成を示すブロック図 同換気装置のスイッチ操作部の構成を示す正面図 本発明の実施の形態2の換気装置の構成を示すブロック図 同換気装置の調理機器スイッチ操作部の構成を示す正面図 本発明の実施の形態3の換気装置の構成を示すブロック図 同換気装置のスイッチ操作部の構成を示す正面図 従来の換気装置を示す正面図
符号の説明
1 調理機器
1A 調理機器
1B 調理機器
2 調理機器スイッチ操作部
2A 調理機器スイッチ操作部
2B 調理機器スイッチ操作部
3 送信部
4 送風機
5 排出装置
5A 排出装置
5B 排出装置
6 受信部
7 換気運転判定手段
8 制御部
8A 制御部
8B 制御部
9 スイッチ操作部
9A スイッチ操作部
13 運転スイッチ
14 調理スイッチ
15 遅延時間決定手段
16 遅延時間記憶手段
17 常時換気風量決定手段
18 冬期仕様設定手段
19 温度センサー

Claims (10)

  1. 調理時に発生する油煙等を排出する送風機を設け、調理時に使用される調理機器と連動して運転する排出装置と、この排出装置に前記調理機器から発信されその運転の信号および停止の信号を受信するために設けられた受信部と、この受信部が受信した信号に基づいて前記排出装置の換気運転を判定する換気運転判定手段と、この換気運転判定手段による判定に基づいて前記送風機の運転を制御する制御部とを備えた換気装置であって、前記受信部が受信した信号が前記調理機器の運転を停止したことを知らす信号のときには前記換気運転判定手段により前記排出装置の運転を低風量の常時換気運転とすることと判定して前記制御部により常時換気運転を開始することを特徴とする換気装置。
  2. 前記制御部を介し手動操作による操作で前記送風機の運転を変更できるスイッチ操作部を備え、前記スイッチ操作部を所定の操作をすることにより、調理機器の停止に連動して前記排出装置が常時換気運転を開始する自動運転に設定できることを特徴とする請求項1記載の換気装置。
  3. 受信部が受信した信号が調理機器を運転する信号のときには換気運転判定手段により排出装置の運転を前記常時換気運転よりも風量の多い局所換気運転とすることと判定して、制御部により前記調理機器の運転開始信号を受信してから所定時間経過後に前記局所換気運転を開始することを特徴とする請求項1または2記載の換気装置。
  4. 受信部が受信した信号が調理機器を運転する信号のときには換気運転判定手段により排出装置の運転を前記常時換気運転よりも風量の多い局所換気運転とすることと判定して、制御部により前記調理機器の運転開始信号を受信すると前記局所換気運転を開始するとともに、前記調理機器の運転の停止信号を受信してから所定時間経過後に常時換気運転を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の換気装置。
  5. 調理機器に設けられた調理機器スイッチ操作部を構成し手動で前記調理機器の運転を行なう運転スイッチが操作されたことによる信号、およびあらかじめ決められた調理メニューに対応して自動で前記調理機器の運転を行うために設けられた調理スイッチが操作されたことによる信号に基づいて、前記調理機器の運転信号を受信したときに開始する局所換気運転から、前記調理機器の運転の停止信号を受信したときに開始する常時換気運転に切り替わるまでの遅延時間を決定する遅延時間決定手段を設けたことを特徴とする請求項3記載の換気装置。
  6. 前記遅延時間決定手段で決定される遅延時間を記憶する遅延時間記憶手段を備え、前記調理機器から調理終了の信号を受けたときに、終了した調理メニューの遅延時間が前記遅延時間記憶手段に記憶されている最大の時間の場合はこの遅延時間の計測を開始し、前記遅延時間の計測中に停止信号を受信し、前記遅延時間の残時間が最後に終了した調理メニューの遅延時間よりも大きい場合はこの残時間を局所換気運転から常時換気運転に切替えるまでの遅延時間に設定し、逆に小さい場合は最後に終了した前記調理メニューの遅延時間を局所換気運転から常時換気運転に切替えるまでの遅延時間に設定することを特徴とする請求項5記載の換気装置。
  7. 常時換気運転の風量を決定する常時換気風量決定手段を設けて常時換気運転の風量を設定自在とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の換気装置。
  8. スイッチ操作部のスイッチを複数組合せて押すことで常時換気運転の風量を設定自在にしたことを特徴とする請求項7記載の換気装置。
  9. 常時換気運転の風量を外気温の低い冬期のみ小さくする冬期仕様設定手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の換気装置。
  10. 前記冬期仕様設定手段は、温度センサーの検知結果に基づいて冬期仕様の風量に設定することを特徴とする請求項9記載の換気装置。
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