JP2005223043A - 光集積デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 逆バイアスされる半導体光素子と順(又はゼロ)バイアスされる半導体光素子の活性層どうしを突合せ接合している光集積デバイスにおいて、大きな逆バイアス動作や超高速変調をしても、高速なデバイス動作速度を確保する。
【解決手段】 共通の基板11上にpin構造のDFBレーザとpin構造のEA変調器が構成され、両素子の活性層構造13,19が突合せ接合されている。p型の上部クラッド層15のうち、接続部分の真上の部分112は、n型の下部クラッド層12と同じ導電形(n型)で構成している。n電極18を接地し、p電極17に正電圧を印加し、p電極110に負電圧(逆バイアス)を印加したとき、n型層112とp型上部クラッド層15により構成されるpn接合部分にのみ電圧印加がされ、その下部に位置する活性層構造19には電圧が印加されず、良好な応答特性が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信分野の光源及び受光素子として最適な光集積デバイスに関する。
半導体レーザ素子、例えば分布帰還型半導体レーザ素子(DFBレーザ)に電界吸収型光変調器(EA変調器)を突き合わせ接合方式で結合した光集積デバイスが、光通信用光源として注目されている(例えば非特許文献1参照)。
図2は、DFBレーザをEA変調器に結合した光集積デバイスの一例の構成を示すリッジストライプに沿った方向の断面図である。DFBレーザにEA変調器を突き合わせ接合方式で結合した光集積デバイスは、図2に示すように、共通のn−InP基板21のDFBレーザ領域21a上に形成されたDFBレーザと、n−InP基板21のEA変調器領域21b上に形成され、DFBレーザに光結合されているEA変調器とから構成されている。
DFBレーザは、n−InP基板21のDFBレーザ領域21a上に、n−InP下部クラッド層22、両側がInGaAsPからなるセパレートコンファインメントヘテロストラクチャー(SCH)層で挟まれたMQW活性層構造23、InGaAsPからなる回折格子24、回折格子24上のp−InP上部クラッド層25、及びp−InGaAsPコンタクト層26の積層構造よりなる。p−InGaAsPコンタクト層26上にはp電極27が、n−InP基板21の裏面には共通のn電極28が形成されている。p−InP上部クラッド層25とMQW活性層構造23とn−InP下部クラッド層22とからpin構造が構成される。
EA変調器は、n−InP基板21のEA変調器領域21b上に、DFBレーザと共通のn−InP下部クラッド層22、光変調層を構成する両側をSCH層で挟まれたMQW活性層構造29、共通のp−InP上部クラッド層25、及びp−InGaAsPコンタクト層26の積層構造よりなる。SCH−MQW活性層構造29は、バンドギャップ波長1.49μmの活性層を有する。p−InGaAsPコンタクト層26上にはp電極210が形成されている。p−InP上部クラッド層25とMQW活性層構造29とn−InP下部クラッド層22とからpin構造が構成される。
なお、DFBレーザ及びEA変調器は、リッジストライプ(図示せず)に成形され、導波路を形成している。リッジストライプの両脇は、FeドープInPからなる高抵抗層(図示せず)で埋め込まれている。
DFBレーザのSCH−MQW活性層構造23と、EA変調器のSCH−MQW活性層構造29とは、突き合わせ接合方式により結合されている。EA変調器とDFBレーザとの間には、分離溝211が設けてあり、EA変調器とDFBレーザとをp−InP上部クラッド層25部により発生する抵抗によって擬似的に分離している。
「Very High-Speed Light-Source Module up to 40 Gb/s Containing an MQW Electroabsorption Modulator integrated with DFB Laser」 IEEE J. Selected Topics in Quantum Electronics,vol.3,No.2,pp.336-343,1997.
DFBレーザは、順バイアスして電流注入し、レーザ発振させるため、n−InP基板21の裏面のn電極28を接地した時、レーザ側のp電極27は、正の電圧を印加することになる。一方、EA変調器は、逆バイアスして使用し、逆バイアスの小さい時は、ほとんど光吸収がないが、電圧増大により急峻に光吸収が増大し、これにより、光の透過が減少し、逆バイアスの変調により、光透過強度の変調が可能となる素子である。このため、n−InP基板21の裏面のn電極28を接地した時、EA変調器側のp電極210は、負の電圧(逆バイアス)を印加することになる。
EA変調器とDFBレーザとの間には、分離溝211が設けてあり、EA変調器とDFBレーザとをp−InP上部クラッド層25の部分により発生する抵抗によって擬似的に分離されているが、電気的に完全に分離されているわけではないため、EA変調器側のp側電極210に負の電圧を印加して、変調動作を行う時、電界はEA変調器の直下部分だけでなく、上記分離溝211の直下の変調器層にも電界が発生し光吸収が起こるが、光吸収により発生したキャリアはEA変調器側のp電極210まで、長い距離を走行し電極より吐き出さねばならず、応答速度を低下させる要因となる。
特に、大きな逆バイアス動作状態や、超高速の変調を行う場合に、この応答速度劣化要因がデバイス動作速度の低下を引き起こすという問題があった。
本発明は、上記従来技術に鑑み、分離溝の直下の変調器層や吸収層には電界がほとんど発生せず、したがって、光吸収によるキャリアの発生がほとんどなく、大きな逆バイアス動作状態や、超高速の変調を行う場合に、この光吸収により発生したキャリアによる応答速度劣化要因が十分抑制され、デバイス動作速度の大幅な低下を引き起こすことがほとんどない、超高速動作が可能な光集積デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明は、半導体基板上に、pin構造よりなる第1の半導体光素子とpin構造よりなる第2の半導体光素子が配置され、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが接続されている光集積デバイスにおいて、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが接続されている接続部分の上部クラッド層の一部が、下部クラッド層と同一の導電形で構成され、前記接続部分の活性層に外部から印加電圧が印加されないように構成されていることを特徴とする。
また第2の発明は、半導体基板上に、pin構造よりなる第1の半導体光素子とpin構造よりなる第2の半導体光素子が配置され、前記第1の半導体光素子は、前記半導体基板上に下部クラッド層,活性層,上部クラッド層を積層してなる構造となっており、前記第2の半導体光素子は、前記半導体基板上に下部クラッド層,活性層,上部クラッド層を積層してなる構造となっており、しかも、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが突き合せ接合されている光集積デバイスにおいて、
前記上部クラッド層のうち、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが接続されている接続部分の上にある一部が、下部クラッド層と同一の導電形で構成されていることを特徴とする。
また、第3の発明は、前記第1の発明の光集積デバイスにおいて、第1の半導体光素子が電界吸収型光変調器であり、第2の半導体光素子が半導体レーザであることを特徴とする。
また、第4の発明は、前記第1の発明の光集積デバイスにおいて、第1の半導体光素子が電界吸収型光変調器であり、第2の半導体光素子が光導波路であることを特徴とする。
また、第5の発明は、前記第1の発明の光集積デバイスにおいて、第1の半導体光素子が半導体受光素子であり、第2の半導体光素子が光導波路であることを特徴とする。
ここで前記第1の半導体光素子が半導体受光素子の場合は、前記第1の半導体光素子の活性層は半導体発光素子の光受光層を意味する。また前記第2の半導体光素子が光導波路の場合は、前記第2の半導体光素子の活性層は光導波路の光導波路層を意味する。
このように、本発明では、pin構造よりなる第1の半導体光素子の活性層が、pin構造よりなる第2の半導体光素子の活性層と接続されている光集積デバイスにおいて、その接続部分における活性層に外部からの印加電圧がほとんど印加されず、等電位となるようにその部分における上部クラッド層の一部が下部クラッド層と同一の導電形で構成されているため、下部電極と上部電極に電圧を印加しても、上部クラッド中にある、導電形の異なる接合部分にしか電圧は印加されず、従って、その部分の下に存在する活性層には、印加電圧とそれによる電界が一切発生しない。このため、光吸収によるキャリアの発生がほとんどなく、大きな逆バイアス動作状態や、超高速の変調を行う場合に、この光吸収により発生したキャリアによる応答速度劣化要因が十分抑制され、広い電圧範囲において、高速動作が可能となる。
本発明の光集積デバイスにおいては、半導体基板上に、pin構造よりなる第1の半導体光素子とpin構造よりなる第2の半導体光素子が配置され、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが接続されている光集積デバイスにおいて、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが接続されている接続部分の上部クラッド層の一部が、下部クラッド層と同一の導電形で構成され、前記接続部分の活性層に外部から印加電圧が印加されないように構成されているため、n電極とp電極間に電圧を印加しても、上部クラッド中にある、導電形の異なる接合部分にしか電圧は印加されず、従って、その部分の下に存在する活性層には、印加電圧とそれによる電界が一切発生しない。
このため、光吸収によるキャリアの発生がほとんどなく、大きな逆バイアス動作状態や、超高速の変調や受光を行う場合に、この光吸収により発生したキャリアによる応答速度劣化要因が十分抑制され、広い電圧範囲において、高速動作が可能となる。また、高光強度の動作が可能となると共に、高バイアス、高光強度の動作においても、素子動作の安定性や信頼性の向上が可能となる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づき説明する。
まず、本発明の実施例1について図1を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、DFBレーザは、n−InP基板11のDFBレーザ領域11a上に、n−InP下部クラッド層12、両側がInGaAsPからなるSCH層で挟まれたMQW活性層構造13、InGaAsPからなる回折格子14、回折格子14上のp−InP上部クラッド層15、及びp−InGaAsPコンタクト層16の積層構造よりなる。p−InGaAsPコンタクト層16上にはp電極17が、n−InP基板11の裏面には共通のn電極18が形成されている。
EA変調器は、n−InP基板11のEA変調器領域11b上に、DFBレーザと共通のn−InP下部クラッド層12、光変調層を構成する両側をSCH層で挟まれたMQW活性層構造19、MQW活性層構造(光変調層)19上の、DFBレーザと共通のp−InP上部クラッド層15、及びp−InGaAsPコンタクト層16の積層構造よりなる。MQW活性層構造19は、バンドギャップ波長1.49μmの活性層を有する。p−InGaAsPコンタクト層16上にはp電極110が形成されている。
なお、DFBレーザ及びEA変調器は、リッジストライプ(図示せず)に成形され、導波路を形成している。リッジストライプの両脇は、ポリイミドからなる高抵抗層(図示せず)で埋め込まれている。
DFBレーザのMQW活性層構造13と、EA変調器のMQW活性層構造19とは、突き合わせ接合方式により結合されている。EA変調器とDFBレーザとの間には、分離溝111が設けてあり、EA変調器とDFBレーザとをp−InP上部クラッド層15の部分により発生する抵抗によって擬似的に分離している。
DFBレーザは、n−InP基板11の裏面のn電極18を接地し、レーザ側のp電極17に正の電圧を印加することにより順バイアスして電流注入し、レーザ発振させる。
一方、EA変調器は、逆バイアスして使用し、逆バイアスの小さい時は、ほとんど光吸収がないが、電圧増大により急峻に光吸収が増大し、これにより、光の透過が減少し、逆バイアスの変調により、光透過強度の変調が可能となる。このため、n−InP基板11の裏面のn電極18を接地し、EA変調器側のp電極110は、負の電圧(逆バイアス)を印加することになる。
EA変調器とDFBレーザとの間には、分離溝111が設けてあり、EA変調器とDFBレーザとをp−InP上部クラッド層15の部分により発生する抵抗によって擬似的に分離されているが、電気的に完全に分離されているわけではないため、EA変調器側のp電極110に負の電圧を印加して、変調動作を行う時、電界はEA変調器の直下部分だけでなく、上記分離溝111の下の部分にも印加されることになる。
しかしながら、本実施例では、分離溝111の直下部分のみに光変調層を構成するMQW活性層構造19上にn−InP層112を上部クラッド層の一部として設けており、このn−InP層112とこの上のp−InP上部クラッド層15より構成されるpn接合部分にしか電圧は印加されないため、その下部に位置する(n−InP層112の下に存在する)光変調層(MQW活性層構造)19の部分には、電圧が印加されず、従って、印加電圧による電界も発生しないため、付加的な光吸収も逆バイアスを大きく変化させても起きない。
このため、従来素子に見られるような、逆バイアスが大きくなり、分離溝直下部分におけるフォトキャリアの発生もなく、従って、この成分による、光キャリア蓄積、キャリア走行速度律速による応答速度劣化がみられず、高バイアス領域まで、良好な応答特性が得られた。
本実施例では、リッジストライプの両脇はポリイミドにより埋め込まれているが、FeやRu等をドープした半絶縁性のInPからなる半導体高抵抗層で埋め込まれてもよい。
この実施例では、基板としてn−InPを用いているが、半絶縁性InP基板を用い、その上にn−InPまたはn−InGaAsPコンタクト層を設け、これに同様にn電極を形成するような形態であっても、同様な特性が得られることは言うまでもない。
またこの実施例では、基板としてn−InPを用いているが、p−InPを用い、上述の実施例におけるpとnを交換する構成にしてもよい。さらに、半絶縁性InP基板を用い、上述のp−InP基板の場合と同様に、その上にp−InPまたはp−InGaAsPコンタクト層を設け、これに同様にp電極を形成するような形態であっても、同様な特性が得られることは言うまでもない。
また、本実施例は、InGaAsP材料系を用いた例であるが、InGaAlAs系、AlGaAs系、InGaNAs系やInGaAsSb系など、他の材料系でも同様に適用可能である。
上記例は、半導体レーザと光変調器の集積に関するものであるが、半導体レーザと半導体光増幅器は同様に順バイアスして使用する形態であるので、半導体レーザ部分を半導体光増幅器に置き換えても、同様に適用可能である。
次に、本発明の実施例2について図3を参照して詳細に説明する。
光導波路は、n−InP基板31の光導波路領域31a上に、EA変調器と共通のn−InP下部クラッド層32、光導波路層33、p−InP上部クラッド層35、及びp−InGaAsPコンタクト層36の積層構造よりなる。p−InGaAsPコンタクト層36上にはp電極37が、n−InP基板31の裏面には共通のn電極38が形成されている。
EA変調器は、n−InP基板31のEA変調器領域31b上に、光導波路と共通のn−InP下部クラッド層32、光変調層を構成する両側をSCH層で挟まれたMQW活性層構造39、MQW活性層構造(光変調層)39上のp−InP上部クラッド層35、及びp−InGaAsPコンタクト層36の積層構造よりなる。SCH−MQW活性層構造39は、バンドギャップ波長1.49μmの活性層を有する。p−InGaAsPコンタクト層36上にはp電極310が形成されている。
なお、光導波路及びEA変調器は、リッジストライプ(図示せず)に成形され、EA変調器の両側に導波路を形成している。リッジストライプの両脇は、ポリイミドからなる高抵抗層(図示せず)で埋め込まれている。
光導波路層33と、EA変調器のSCH−MQW活性層構造39とは、共通の層構造により結合されている。EA変調器と光導波路との間には、分離溝311が設けてあり、EA変調器と光導波路とをp−InP上部クラッド層35の部分により発生する抵抗によって擬似的に分離している。
光導波路は、n−InP基板31の裏面のn電極38を接地し、光導波路側のp電極37も接地することによりゼロバイアスして光吸収がほとんどない状態にしている。
一方、EA変調器は、逆バイアスして使用し、逆バイアスの小さい時は、ほとんど光吸収がないが、電圧増大により急峻に光吸収が増大し、これにより、光の透過が減少し、逆バイアスの変調により、光透過強度の変調が可能となる。このため、n−InP基板31の裏面のn電極38を接地し、EA変調器側のp電極310は、負の電圧(逆バイアス)を印加することになる。
EA変調器と光導波路との間には、分離溝311が設けてあり、EA変調器と光導波路とをp−InP上部クラッド層35の部分により発生する抵抗によって擬似的に分離されているが、電気的に完全に分離されているわけではないため、EA変調器側のp電極310に負の電圧を印加して、変調動作を行う時、電界はEA変調器の直下部分だけでなく、上記分離溝311の下の部分にも印加されることになる。
しかしながら、本実施例では、分離溝311の直下部分のみに光変調層を構成するMQW活性層構造39上にn−InP層312を上部クラッド層の一部として設けており、このn−InP層312とこの上のp−InP上部クラッド層35より構成されるpn接合部分にしか電圧は印加されないため、その下部に位置する(n−InP層312の下に存在する)SCH−MQW活性層構造(光変調層)39の部分には、電圧が印加されず、従って、印加電圧による電界も発生しないため、付加的な光吸収も逆バイアスを大きく変化させても起きない。
このため、従来素子に見られるような、逆バイアスが大きくなり、分離溝直下部分におけるフォトキャリアの発生もなく、従って、この成分による、光キャリア蓄積、キャリア走行速度律速による応答速度劣化がみられず、高バイアス領域まで、良好な応答特性が得られた。
本実施例では、光導波路層33と、EA変調器のSCH−MQW活性層構造39とは、共通の層構造により結合されているが、光導波路のSCH−MQW活性層構造33を透過光に対して吸収のない組成のMQW半導体層や、均一組成のバルク半導体層で構成してもよいことは言うまでもない。
本実施例では、リッジストライプの両脇はポリイミドにより埋め込まれているが、FeやRu等をドープした半絶縁性のInPからなる半導体高抵抗層で埋め込まれてもよい。
この実施例では、基板としてn−InPを用いているが、半絶縁性InP基板を用い、その上にn−InPまたはn−InGaAsPコンタクト層を設け、これに同様にn電極を形成するような形態であっても、同様な特性が得られることは言うまでもない。
またこの実施例では、基板としてn−InPを用いているが、p−InPを用い、上述の実施例におけるpとnを交換する構成にしてもよい。さらに、半絶縁性InP基板を用い、上述のp−InP基板の場合と同様に、その上にp−InPまたはp−InGaAsPコンタクト層を設け、これに同様にp電極を形成するような形態であっても、同様な特性が得られることは言うまでもない。
また、本実施例は、InGaAsP材料系を用いた例であるが、InGaAlAs系、AlGaAs系、InGaNAs系やInGaAsSb系など、他の材料系でも同様に適用可能である。
次に、本発明の実施例3について図4を参照して詳細に説明する。
光導波路は、n−InP基板41の光導波路領域41a上に、光受光器と共通のn−InP下部クラッド層42、光導波路層43、p−InP上部クラッド層45、及びp−InGaAsPコンタクト層46の積層構造よりなる。光導波路層43は、バンドギャップ波長1.25μm組成の半導体よりなる。p−InGaAsPコンタクト層46上にはp電極47が、n−InP基板41の裏面には共通のn電極48が形成されている。
光受光器は、n−InP基板41の光受光器領域41b上に、光導波路と共通のn−InP下部クラッド層42、MQW活性層構造(光受光層)49、光受光層49上のp−InP上部クラッド層45、及びp−InGaAsPコンタクト層46の積層構造よりなる。光受光層49は、両側をInGaAsPで挟まれたInGaAsよりなる。p−InGaAsPコンタクト層46上にはp電極410が形成されている。
なお、光導波路及び光受光器は、リッジストライプ(図示せず)に成形され、光受光器の両側に導波路を形成している。リッジストライプの両脇は、ポリイミドからなる高抵抗層(図示せず)で埋め込まれている。
光受光器と光導波路との間には、分離溝411が設けてあり、光受光器と光導波路とをp−InP上部クラッド層45の部分により発生する抵抗によって擬似的に分離している。
光導波路は、n−InP基板41の裏面のn電極48を接地し、光導波路側のp電極47も接地することによりゼロバイアスした状態にしている。
一方、光受光器は、逆バイアスして使用し、十分な逆バイアス印加により光吸収が飽和し、安定な受光が可能となる。このため、n−InP基板41の裏面のn電極48を接地し、光受光器側のp電極410は、負の電圧(逆バイアス)を印加することになる。
光受光器と光導波路との間には、分離溝411が設けてあり、光受光器と光導波路とをp−InP上部クラッド層45の部分により発生する抵抗によって擬似的に分離されているが、電気的に完全に分離されているわけではないため、光受光器側のp電極410に負の電圧を印加して、受光動作を行う時、電界は光受光器の直下部分だけでなく、上記分離溝411の下の部分にも印加されることになる。
しかしながら、本実施例では、分離溝411の直下部分のみに光受光層構造49上にn−InP層412を上部クラッド層の一部として設けており、このn−InP層412とこの上のp−InP上部クラッド層45より構成されるpn接合部分にしか電圧は印加されないため、その下部に位置する(n−InP層412の下に存在する)変調器層49の部分には、電圧が印加されず、従って、印加電圧による電界も発生しないため、付加的な光吸収も逆バイアスを大きく変化させても起きない。
このため、従来素子に見られるような、逆バイアスが大きくなり、分離溝直下部分におけるフォトキャリアの発生もなく、従って、この成分による、光キャリア蓄積、キャリア走行速度律速による応答速度劣化がみられず、高バイアス領域まで、良好な応答特性が得られた。
本実施例では、光導波路層構造43と、光受光器の光受光層構造49とは、異なる層構造により結合されているが、光導波路層構造43を透過光に対して吸収のまったくない組成のMQW半導体層や、均一組成のバルク半導体層あるいは、光受光層と同じ層で構成してもよいことは言うまでもない。
本実施例では、リッジストライプの両脇はポリイミドにより埋め込まれているが、FeやRu等をドープした半絶縁性のInPからなる半導体高抵抗層で埋め込まれてもよい。
この実施例では、基板としてn−InPを用いているが、半絶縁性InP基板を用い、その上にn−InPまたはn−InGaAsPコンタクト層を設け、これに同様にn電極を形成するような形態であっても、同様な特性が得られることは言うまでもない。
またこの実施例では、基板としてn−InPを用いているが、p−InPを用い、上述の実施例におけるpとnを交換する構成にしてもよい。さらに、半絶縁性InP基板を用い、上述のp−InP基板の場合と同様に、その上にp−InPまたはp−InGaAsPコンタクト層を設け、これに同様にp電極を形成するような形態であっても、同様な特性が得られることは言うまでもない。
また、本実施例は、InGaAsP材料系を用いた例であるが、InGaAlAs系、AlGaAs系、InGaNAs系やInGaAsSb系など、他の材料系でも同様に適用可能である。
上記実施例1,2,3は、半導体レーザと光変調器、光変調器や受光器と光導波路の2組のデバイスが集積された構造のみについて示しているが、組み合わせとしては、半導体レーザと受光器でもよく、また、長い光導波路中に半導体レーザや光変調器、受光器や半導体光増幅器などが複数個集積されたような構造であっても、それぞれの間に同様の構成を適用すればよいことは言うまでもない。
本発明は、同一基板上に、逆バイアスされる半導体光素子(例えばEA変調や受光素子)と順(又はゼロ)バイアスされる半導体光素子(例えば半導体レーザや光導波路)を形成し、両素子の活性層どうしを突合せ接合している光集積デバイスに適用することができ、大きな逆バイアス動作や超高速変調をしても、高速なデバイス動作速度を確保することができる。
本発明の実施例1に係わる光集積デバイスの概略構造図。 従来の光集積デバイスの概略構造図。 本発明の実施例2に係わる光集積デバイスの概略構造図。 本発明の実施例3に係わる光集積デバイスの概略構造図。
符号の説明
11,21,31,41 n−InP基板
12,22,32,42 n−InP下部クラッド層
13,23 MQW活性層構造
33,43 光導波路層
14,24 回折格子
15,25,35,45 p−InP上部クラッド層
16,26,36,46 コンタクト層
17,27,37,47 p電極
18,28,38,48 n電極
19,29,39 MQW活性層構造
49 光受光層
110,210,310,410 p電極
111,211,311,411 分離溝
112,212,312,412 n−InP層

Claims (5)

  1. 半導体基板上に、pin構造よりなる第1の半導体光素子とpin構造よりなる第2の半導体光素子が配置され、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが接続されている光集積デバイスにおいて、
    前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが接続されている接続部分の上部クラッド層の一部が、下部クラッド層と同一の導電形で構成され、
    前記接続部分の活性層に外部から印加電圧が印加されないように構成されていることを特徴とする光集積デバイス。
  2. 半導体基板上に、pin構造よりなる第1の半導体光素子とpin構造よりなる第2の半導体光素子が配置され、前記第1の半導体光素子は、前記半導体基板上に下部クラッド層,活性層,上部クラッド層を積層してなる構造となっており、前記第2の半導体光素子は、前記半導体基板上に下部クラッド層,活性層,上部クラッド層を積層してなる構造となっており、しかも、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが突き合せ接合されている光集積デバイスにおいて、
    前記上部クラッド層のうち、前記第1の半導体光素子の活性層と前記第2の半導体光素子の活性層とが接続されている接続部分の上にある一部が、下部クラッド層と同一の導電形で構成されていることを特徴とする光集積デバイス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光集積デバイスにおいて、
    第1の半導体光素子が電界吸収型光変調器であり、第2の半導体光素子が半導体レーザであることを特徴とする光集積デバイス。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の光集積デバイスにおいて、
    第1の半導体光素子が電界吸収型光変調器であり、第2の半導体光素子が光導波路であることを特徴とする光集積デバイス。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の光集積デバイスにおいて、
    第1の半導体光素子が半導体受光素子であり、第2の半導体光素子が光導波路であることを特徴とする光集積デバイス。
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