JP2000089181A - 半導体光変調デバイス - Google Patents
半導体光変調デバイスInfo
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- JP2000089181A JP2000089181A JP26059398A JP26059398A JP2000089181A JP 2000089181 A JP2000089181 A JP 2000089181A JP 26059398 A JP26059398 A JP 26059398A JP 26059398 A JP26059398 A JP 26059398A JP 2000089181 A JP2000089181 A JP 2000089181A
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- phase modulation
- optical
- optical waveguide
- light
- electrode
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小形で広い波長帯域において低駆動電圧で動
作する半導体光変調デバイスを提供する。 【解決手段】 入力用光導波路、2本以上の位相変調用
光導波路、前記位相変調用光導波路の少なくとも1本に
電圧を印加するための位相変調用電極、および出力用光
導波路を具備する半導体光変調用デバイスの前記2本以
上の位相変調用光導波路の入射側また出射側連結部分の
少なくとも一方に、光を吸収するための1本もしくは2
本以上の吸収用光導波路が設けられるとともに、前記2
本以上の吸収用光導波路に電圧を印加するための光吸収
用電極を設ける。
作する半導体光変調デバイスを提供する。 【解決手段】 入力用光導波路、2本以上の位相変調用
光導波路、前記位相変調用光導波路の少なくとも1本に
電圧を印加するための位相変調用電極、および出力用光
導波路を具備する半導体光変調用デバイスの前記2本以
上の位相変調用光導波路の入射側また出射側連結部分の
少なくとも一方に、光を吸収するための1本もしくは2
本以上の吸収用光導波路が設けられるとともに、前記2
本以上の吸収用光導波路に電圧を印加するための光吸収
用電極を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小形で広い波長帯
域において低駆動電圧で動作する半導体光変調デバイス
に関する。
域において低駆動電圧で動作する半導体光変調デバイス
に関する。
【0002】
【従来の技術】波長多重(Wavelength Division Multip
lexing:WDM )方式では、いくつかの波長を用いて光信
号を伝送する。従来の屈折率変調形光変調器の実施例と
してマッハツェンダ形光変調器を例にとり、その斜視図
を図9に示す。ここで、aは光信号入力部であり、入力
用光導波路Iと入力側3dBカプラIIからなる。III は
位相変調部を表わす。bは光信号出力部であり、出力側
3dBカプラIVと出力用光導波路Vからなる。また、1
はp+ −InGaAsキャップ層、2はp−InPクラ
ッド層、3はi−InGaAlAs/InAlAs多重
量子井戸(Multiple - quantum well: MQW)コア層、4
はn−InPバッファ層、5はn+ InP基板、6は位
相変調用電極、7は電気的分離溝、8はn側電極であ
る。ここで、i−InGaAlAs/InAlAsMQ
Wの井戸層とバリア層の厚みは各々13nmと5nmと
する。この場合のエキシトンピーク波長は、例えば、
1.41μmとする。
lexing:WDM )方式では、いくつかの波長を用いて光信
号を伝送する。従来の屈折率変調形光変調器の実施例と
してマッハツェンダ形光変調器を例にとり、その斜視図
を図9に示す。ここで、aは光信号入力部であり、入力
用光導波路Iと入力側3dBカプラIIからなる。III は
位相変調部を表わす。bは光信号出力部であり、出力側
3dBカプラIVと出力用光導波路Vからなる。また、1
はp+ −InGaAsキャップ層、2はp−InPクラ
ッド層、3はi−InGaAlAs/InAlAs多重
量子井戸(Multiple - quantum well: MQW)コア層、4
はn−InPバッファ層、5はn+ InP基板、6は位
相変調用電極、7は電気的分離溝、8はn側電極であ
る。ここで、i−InGaAlAs/InAlAsMQ
Wの井戸層とバリア層の厚みは各々13nmと5nmと
する。この場合のエキシトンピーク波長は、例えば、
1.41μmとする。
【0003】ここで、図9のA−A′における断面図を
図10に示す。光導波路としてはハイメサ光導波路を用
いた。また、図9のB−B′における断面図を図11に
示す。これらの図からわかるように、i−MQWコア層
3の厚みは、位相変調用光導波路III 、出力用光導波路
Vにおいて同じである。なお、例えば、ハイメサ光導波
路のメサ幅は2μm、i−MQWコア層3の厚みと位相
変調用光導波路III の長さは各々0.4μm、1mmと
する。
図10に示す。光導波路としてはハイメサ光導波路を用
いた。また、図9のB−B′における断面図を図11に
示す。これらの図からわかるように、i−MQWコア層
3の厚みは、位相変調用光導波路III 、出力用光導波路
Vにおいて同じである。なお、例えば、ハイメサ光導波
路のメサ幅は2μm、i−MQWコア層3の厚みと位相
変調用光導波路III の長さは各々0.4μm、1mmと
する。
【0004】次に、本従来例の動作を説明する。光導波
路端面から入射した信号光は、入力側3dBカプラIIで
2等分され位相変調用光導波路III へ送られる。位相変
調用光導波路III の2本の光導波路の長さが等しい場合
には、電極6へ電圧を印加しなければONとなる。つま
り、電圧を印加しない場合には2分された光は同位相の
状態で出力側3dBカプラIVへ伝搬した後、元のパワー
に合成され、ON状態として出射される。一方、OFF
時には、電極6へ逆バイアスを印加することにより、位
相変調用光導波路III において電極6がある方の光導波
路の位相をπずらす(この時に必要な電圧を半波長電圧
Vπと呼ぶ)。つまり、光の出力側3dBカプラIVに入
射する直前における2本の光導波路を伝搬する光の位相
は互いにπずれた状態となる。そのため、出力側3dB
カプラIVで合波した結果、出射光はOFF状態となる。
路端面から入射した信号光は、入力側3dBカプラIIで
2等分され位相変調用光導波路III へ送られる。位相変
調用光導波路III の2本の光導波路の長さが等しい場合
には、電極6へ電圧を印加しなければONとなる。つま
り、電圧を印加しない場合には2分された光は同位相の
状態で出力側3dBカプラIVへ伝搬した後、元のパワー
に合成され、ON状態として出射される。一方、OFF
時には、電極6へ逆バイアスを印加することにより、位
相変調用光導波路III において電極6がある方の光導波
路の位相をπずらす(この時に必要な電圧を半波長電圧
Vπと呼ぶ)。つまり、光の出力側3dBカプラIVに入
射する直前における2本の光導波路を伝搬する光の位相
は互いにπずれた状態となる。そのため、出力側3dB
カプラIVで合波した結果、出射光はOFF状態となる。
【0005】印加逆バイアス電圧に対する光出力特性の
変化を図12に示す。図中、動作波長をパラメータとし
1.53μm、1.54μm、1.55μm、1.56
μmとした。前述のように、マッハツェンダ形光変調器
の場合には2本の光導波路を伝搬する光の位相が互いに
πずれると光出力が最小となり、その時の印加電圧を半
波長電圧(Vπ)と呼ぶ。
変化を図12に示す。図中、動作波長をパラメータとし
1.53μm、1.54μm、1.55μm、1.56
μmとした。前述のように、マッハツェンダ形光変調器
の場合には2本の光導波路を伝搬する光の位相が互いに
πずれると光出力が最小となり、その時の印加電圧を半
波長電圧(Vπ)と呼ぶ。
【0006】また、この他の方法として、後述の実施形
態例1において詳細に説明するように、導波路に電圧を
印加することにより光吸収係数を増大させ(図3,
4)、消光を行う方法もある。
態例1において詳細に説明するように、導波路に電圧を
印加することにより光吸収係数を増大させ(図3,
4)、消光を行う方法もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図12からわかるよう
に、半波長電圧Vπは、各動作波長において異なってい
るとともに、光出力は印加逆バイアスの周期関数となっ
ている。従って、例えば、−4Vの電圧を印加した場合
には、1.55μmにおいて光出力が最小となるが、
1.53μm、1.54μmあるいは1.56μm等の
他の波長においては、光出力が生じてしまい、光信号が
OFFとならない。その結果、広い波長帯域において同
じ動作電圧が要求されるWDM光伝送方式にマッハツェ
ンダ形光変調器を適用することは困難であり、その解決
が望まれていた。なお、実際の動作時には、電圧を印加
した光導波路において若干の吸収が生じるため、2本の
光導波路において光強度分布がアンバランスとなり、そ
の結果、OFF時においても完全には消光せず、図12
に示すように、若干の漏れ光が生じる。なお、位相変調
を利用して光信号をOFFにするその他の光変調器であ
る方向性結合器形光変調器もマッハツェンダ形光変調器
と同じ問題点を有している。
に、半波長電圧Vπは、各動作波長において異なってい
るとともに、光出力は印加逆バイアスの周期関数となっ
ている。従って、例えば、−4Vの電圧を印加した場合
には、1.55μmにおいて光出力が最小となるが、
1.53μm、1.54μmあるいは1.56μm等の
他の波長においては、光出力が生じてしまい、光信号が
OFFとならない。その結果、広い波長帯域において同
じ動作電圧が要求されるWDM光伝送方式にマッハツェ
ンダ形光変調器を適用することは困難であり、その解決
が望まれていた。なお、実際の動作時には、電圧を印加
した光導波路において若干の吸収が生じるため、2本の
光導波路において光強度分布がアンバランスとなり、そ
の結果、OFF時においても完全には消光せず、図12
に示すように、若干の漏れ光が生じる。なお、位相変調
を利用して光信号をOFFにするその他の光変調器であ
る方向性結合器形光変調器もマッハツェンダ形光変調器
と同じ問題点を有している。
【0008】また、全て光吸収で消光させる方法は、チ
ャーピングによる波形伝送特性の劣化が問題となる。
ャーピングによる波形伝送特性の劣化が問題となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】これを解決するため、請
求項1の発明は、入力用光導波路、2本以上の位相変調
用光導波路、該位相変調用光導波路の少なくとも1本に
電圧を印加するための位相変調用電極、および出力用光
導波路を具備し、前記位相変調用電極に電圧を印加し、
前記位相変調用光導波路の屈折率を変化させることによ
り前記2本以上の位相変調用光導波路を伝搬する光信号
の位相差を互いに異ならしめ、前記光信号のON,OF
Fの切り替えを行う半導体光変調デバイスにおいて、前
記2本以上の位相変調用光導波路の入力側または出力側
連結部分の少なくとも一方に、光を吸収するための1本
もしくは2本以上の吸収用光導波路が設けられるととも
に、該2本以上の吸収用光導波路に電圧を印加するため
の光吸収用電極が設けられ、前記光信号のOFF時には
前記位相変調用電極と前記光吸収用電極の両方に電圧が
印加されることにより、前記光信号の一部を前記吸収用
光導波路において吸収させ、位相変調と吸収により前記
光信号を消光させることを特徴とし、請求項2の発明
は、請求項1に記載の半導体光変調デバイスにおいて、
前記位相変調用電極と前記光吸収用電極が電気的に連結
されていることを特徴とし、請求項3の発明は、請求項
1または請求項2に記載の半導体光変調デバイスにおい
て、2本以上の前記光吸収用電極が電気的に互いに連結
されていることを特徴とし、請求項4の発明は、請求項
1ないし3のいずれかに記載の半導体光変調デバイスに
おいて、電界印加時に前記吸収用光導波路のコア内の電
界強度が前記位相変調用光導波路のコア内の電界強度よ
りも大きくなるように、前記吸収用光導波路のコアの厚
みを前記位相変調用光導波路のコアの厚みよりも薄くし
たことを特徴とし、請求項5の発明は、請求項1ないし
4のいずれかに記載の半導体光変調デバイスにおいて、
少なくとも1個の3dBカプラを具備するとともに、前
記3dBカプラの少なくとも一部に前記光吸収用電極を
具備したことを特徴とし、請求項6の発明は、請求項1
ないし5のいずれかに記載の半導体光変調デバイスにお
いて、光吸収のみを用いて前記光信号のON,OFFの
切り替えを行う場合よりも、前記光信号のチャーピング
による波形伝送特性の劣化が小さくなるように、前記位
相変調と前記光吸収により前記光信号のON,OFFの
切り替えを行うことを特徴とし、請求項7の発明は、請
求項1ないし6のいずれかに記載の半導体光変調デバイ
スにおいて、前記吸収用光導波路のコアのバンドギャッ
プ波長が前記位相変調用光導波路のコアのバンドギャッ
プ波長よりも長いことを特徴とする。
求項1の発明は、入力用光導波路、2本以上の位相変調
用光導波路、該位相変調用光導波路の少なくとも1本に
電圧を印加するための位相変調用電極、および出力用光
導波路を具備し、前記位相変調用電極に電圧を印加し、
前記位相変調用光導波路の屈折率を変化させることによ
り前記2本以上の位相変調用光導波路を伝搬する光信号
の位相差を互いに異ならしめ、前記光信号のON,OF
Fの切り替えを行う半導体光変調デバイスにおいて、前
記2本以上の位相変調用光導波路の入力側または出力側
連結部分の少なくとも一方に、光を吸収するための1本
もしくは2本以上の吸収用光導波路が設けられるととも
に、該2本以上の吸収用光導波路に電圧を印加するため
の光吸収用電極が設けられ、前記光信号のOFF時には
前記位相変調用電極と前記光吸収用電極の両方に電圧が
印加されることにより、前記光信号の一部を前記吸収用
光導波路において吸収させ、位相変調と吸収により前記
光信号を消光させることを特徴とし、請求項2の発明
は、請求項1に記載の半導体光変調デバイスにおいて、
前記位相変調用電極と前記光吸収用電極が電気的に連結
されていることを特徴とし、請求項3の発明は、請求項
1または請求項2に記載の半導体光変調デバイスにおい
て、2本以上の前記光吸収用電極が電気的に互いに連結
されていることを特徴とし、請求項4の発明は、請求項
1ないし3のいずれかに記載の半導体光変調デバイスに
おいて、電界印加時に前記吸収用光導波路のコア内の電
界強度が前記位相変調用光導波路のコア内の電界強度よ
りも大きくなるように、前記吸収用光導波路のコアの厚
みを前記位相変調用光導波路のコアの厚みよりも薄くし
たことを特徴とし、請求項5の発明は、請求項1ないし
4のいずれかに記載の半導体光変調デバイスにおいて、
少なくとも1個の3dBカプラを具備するとともに、前
記3dBカプラの少なくとも一部に前記光吸収用電極を
具備したことを特徴とし、請求項6の発明は、請求項1
ないし5のいずれかに記載の半導体光変調デバイスにお
いて、光吸収のみを用いて前記光信号のON,OFFの
切り替えを行う場合よりも、前記光信号のチャーピング
による波形伝送特性の劣化が小さくなるように、前記位
相変調と前記光吸収により前記光信号のON,OFFの
切り替えを行うことを特徴とし、請求項7の発明は、請
求項1ないし6のいずれかに記載の半導体光変調デバイ
スにおいて、前記吸収用光導波路のコアのバンドギャッ
プ波長が前記位相変調用光導波路のコアのバンドギャッ
プ波長よりも長いことを特徴とする。
【0010】
【作用】これにより、マッハツェンダ形光変調器や方向
性結合器光変調器等のように、複数の光導波路を伝搬す
る光の位相差を利用して光信号を制御する半導体光変調
デバイスにおいて、各位相変調用光導波路と連結する部
分において光吸収も利用するため、光出力の印加電圧に
対する周期性をなくすことができる。従って、本発明を
適用することにより、波長多重伝送方式用の光変調器と
して極めて有用な、広い波長帯域において光信号をO
N,OFFできる光変調器を提供できる。また、従来構
造のマッハツェンダ形光変調器や方向性結合器では得る
ことができなかった大きな消光比を実現することができ
るし、さらに光吸収のみを利用して光信号を制御する場
合よりもチャーピングによる波形伝送特性劣化を大幅に
改善できる利点もある。
性結合器光変調器等のように、複数の光導波路を伝搬す
る光の位相差を利用して光信号を制御する半導体光変調
デバイスにおいて、各位相変調用光導波路と連結する部
分において光吸収も利用するため、光出力の印加電圧に
対する周期性をなくすことができる。従って、本発明を
適用することにより、波長多重伝送方式用の光変調器と
して極めて有用な、広い波長帯域において光信号をO
N,OFFできる光変調器を提供できる。また、従来構
造のマッハツェンダ形光変調器や方向性結合器では得る
ことができなかった大きな消光比を実現することができ
るし、さらに光吸収のみを利用して光信号を制御する場
合よりもチャーピングによる波形伝送特性劣化を大幅に
改善できる利点もある。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1に、本発明
を1.55μm帯でのマッハツェンダ形光変調器に適用
した実施形態例の斜視図を示す。ここで、aは光信号入
力部であり、入力用光導波路Iと入力側3dBカプラII
からなる。III は位相変調用光導波路を表わす。bは光
信号出力部であり、出力側3dBカプラIVと出力用光導
波路Vからなる。さらに、本実施例は位相変調用光導波
路III が構成要素となっている両方の光導波路に光吸収
部VIを有している。
を1.55μm帯でのマッハツェンダ形光変調器に適用
した実施形態例の斜視図を示す。ここで、aは光信号入
力部であり、入力用光導波路Iと入力側3dBカプラII
からなる。III は位相変調用光導波路を表わす。bは光
信号出力部であり、出力側3dBカプラIVと出力用光導
波路Vからなる。さらに、本実施例は位相変調用光導波
路III が構成要素となっている両方の光導波路に光吸収
部VIを有している。
【0012】従来の実施例と同様に、1はp+ −InG
aAsキャップ層、2はp−InPクラッド層、3はi
−InGaAlAs/InAlAs多重量子井戸(Mult
iple- quantum well: MQW)コア層であり、i−InG
aAlAs/InAlAsMQWの井戸層とバリア層の
厚みは各々13nmと5nm、この場合のエキシトンピ
ーク波長は1.41μmとする。4はn−InPバッフ
ァ層、5はn+ −InP基板、7は電気的分離溝、8は
n側電極である。また、9はp側電極であるが、従来の
実施例とは異なり、従来の実施例での位相変調用電極6
と同じ役目の他に、光吸収部VIにも電圧を印加する役目
も有している。また、両方の光導波路に設けた光吸収部
VIは電気的に連結されている。
aAsキャップ層、2はp−InPクラッド層、3はi
−InGaAlAs/InAlAs多重量子井戸(Mult
iple- quantum well: MQW)コア層であり、i−InG
aAlAs/InAlAsMQWの井戸層とバリア層の
厚みは各々13nmと5nm、この場合のエキシトンピ
ーク波長は1.41μmとする。4はn−InPバッフ
ァ層、5はn+ −InP基板、7は電気的分離溝、8は
n側電極である。また、9はp側電極であるが、従来の
実施例とは異なり、従来の実施例での位相変調用電極6
と同じ役目の他に、光吸収部VIにも電圧を印加する役目
も有している。また、両方の光導波路に設けた光吸収部
VIは電気的に連結されている。
【0013】さて、ここで、図1のB−B′における断
面図を図2に示す。本実施例の図2と従来の実施例の図
10との比較からわかるように、本実施例はi−MQW
コア層3の厚みが位相変調用光導波路III と比較して薄
い光吸収部VIを有している。なお、例えば、ハイメサ光
導波路のメサ幅は2μm、位相変調用光導波路III のi
−MQWコア3の厚みと長さは各々0.4μm、1mm
とする。長さ500μm程度の光吸収部VIのi−MQW
コア3の厚みは0.2μmとする。
面図を図2に示す。本実施例の図2と従来の実施例の図
10との比較からわかるように、本実施例はi−MQW
コア層3の厚みが位相変調用光導波路III と比較して薄
い光吸収部VIを有している。なお、例えば、ハイメサ光
導波路のメサ幅は2μm、位相変調用光導波路III のi
−MQWコア3の厚みと長さは各々0.4μm、1mm
とする。長さ500μm程度の光吸収部VIのi−MQW
コア3の厚みは0.2μmとする。
【0014】さて、図1や図2からわかるように、光吸
収部VIではi−MQWコア層3の厚みを位相変調用光導
波路III においてよりも薄くしている(ここでは半分と
した)。従って、次式からわかるように、光吸収部VIに
おけるi−MQWコア層3内の内部電界強度は、位相変
調用光導波路III でのi−MQWコア層3内の内部電界
強度の約2倍となる。
収部VIではi−MQWコア層3の厚みを位相変調用光導
波路III においてよりも薄くしている(ここでは半分と
した)。従って、次式からわかるように、光吸収部VIに
おけるi−MQWコア層3内の内部電界強度は、位相変
調用光導波路III でのi−MQWコア層3内の内部電界
強度の約2倍となる。
【0015】 E=V/D (1) ここで、Eはi−MQWコア層3内の内部電界強度、V
は印加逆バイアス電圧、Dはノンドープ層であるi−M
QWコア層3の厚みである。
は印加逆バイアス電圧、Dはノンドープ層であるi−M
QWコア層3の厚みである。
【0016】図3には内部電界強度をパラメータとした
場合の光吸収スペクトルを示す。図3に示すように、i
−MQWコア3では電圧を印加すると、各印加逆バイア
ス電圧に対してp1 ,p2 ,p3 として示したエキシト
ンピークを含む吸収スペクトル全体が長波長側にシフト
するために、光変調器を使用する波長(ここでは、1.
55μmとした)における光の吸収係数を大きくするこ
とができる。また、図4には、使用波長1.55μmに
おける内部電界強度に対する光導波路の吸収損失の増加
量を示す。前述のように、OFF状態とするため、Vπ
(ここでは、−4V)を印加すると、位相変調用光導波
路III のMQWコア層3の厚みは0.4μmであるか
ら、その内部電界強度は10KV/mとなり(図3中の
E3 )図3や図4からわかるように、位相変調用光導波
路III における吸収は少ない。ところが、光吸収部VIで
はMQWコア層3の厚みが半分、つまり0.2μmであ
るため、内部電界強度は2倍の20KV/mとなり(図
3中のE2 )大きな吸収を得ることができる。さらに、
両方の光導波路に設けた光吸収部VIは電気的に互いに連
結されているので、p側電極に逆バイアス電圧を印加す
ると、光信号が出力側3dBカプラIVに入射する前に、
両方の光導波路に設けた光吸収部VIにおいてかなり吸収
される。さらに2本の光導波路を伝搬する光信号は位相
変調用光導波路III において、位相がπずれているた
め、出力側3dBカプラIVにおいて合波することにより
OFFにできる。
場合の光吸収スペクトルを示す。図3に示すように、i
−MQWコア3では電圧を印加すると、各印加逆バイア
ス電圧に対してp1 ,p2 ,p3 として示したエキシト
ンピークを含む吸収スペクトル全体が長波長側にシフト
するために、光変調器を使用する波長(ここでは、1.
55μmとした)における光の吸収係数を大きくするこ
とができる。また、図4には、使用波長1.55μmに
おける内部電界強度に対する光導波路の吸収損失の増加
量を示す。前述のように、OFF状態とするため、Vπ
(ここでは、−4V)を印加すると、位相変調用光導波
路III のMQWコア層3の厚みは0.4μmであるか
ら、その内部電界強度は10KV/mとなり(図3中の
E3 )図3や図4からわかるように、位相変調用光導波
路III における吸収は少ない。ところが、光吸収部VIで
はMQWコア層3の厚みが半分、つまり0.2μmであ
るため、内部電界強度は2倍の20KV/mとなり(図
3中のE2 )大きな吸収を得ることができる。さらに、
両方の光導波路に設けた光吸収部VIは電気的に互いに連
結されているので、p側電極に逆バイアス電圧を印加す
ると、光信号が出力側3dBカプラIVに入射する前に、
両方の光導波路に設けた光吸収部VIにおいてかなり吸収
される。さらに2本の光導波路を伝搬する光信号は位相
変調用光導波路III において、位相がπずれているた
め、出力側3dBカプラIVにおいて合波することにより
OFFにできる。
【0017】図5には、動作波長が1.53μm,1.
54μm,1.55μm,1.56μmの場合における
逆バイアス印加時の本実施例の動作を示す。図5からわ
かるように、各波長に対して光信号はほぼ完全に吸収さ
れるのでほぼ完全にOFF状態となり、40dBから5
0dB以上の消光比を容易に得ることが可能となる。例
えば−5V程度の逆バイアス電圧を加えれば、1.53
μm,1.54μm,1.55μm,1.56μmの全
ての波長において、光信号をOFFにできることにな
り、1つの動作電圧で全ての波長の光信号を制御でき
る。
54μm,1.55μm,1.56μmの場合における
逆バイアス印加時の本実施例の動作を示す。図5からわ
かるように、各波長に対して光信号はほぼ完全に吸収さ
れるのでほぼ完全にOFF状態となり、40dBから5
0dB以上の消光比を容易に得ることが可能となる。例
えば−5V程度の逆バイアス電圧を加えれば、1.53
μm,1.54μm,1.55μm,1.56μmの全
ての波長において、光信号をOFFにできることにな
り、1つの動作電圧で全ての波長の光信号を制御でき
る。
【0018】なお、図1から分かるように、2つの光吸
収部VI上の電極は電気的に連結されている。これらを電
気的に切り離しても上記で説明した動作は可能ではある
が、電気ドライバが2個必要になり、効率が悪くなる。
従って、実際のデバイスでは、電気的に連結しておくこ
とが望ましい。
収部VI上の電極は電気的に連結されている。これらを電
気的に切り離しても上記で説明した動作は可能ではある
が、電気ドライバが2個必要になり、効率が悪くなる。
従って、実際のデバイスでは、電気的に連結しておくこ
とが望ましい。
【0019】(実施の形態2)図6には、第2の実施形
態例の上面図を示す。この実施形態例はマッハツェンダ
構成ではあるが、光出力部Vに出力用光導波路が2本あ
る構造に本発明を適用している。その他の各部の構成は
図1の場合と同じである。
態例の上面図を示す。この実施形態例はマッハツェンダ
構成ではあるが、光出力部Vに出力用光導波路が2本あ
る構造に本発明を適用している。その他の各部の構成は
図1の場合と同じである。
【0020】(実施の形態3)図7には、図6に示した
第2の実施形態例において、位相変調用光導波路IIIと
光吸収部VIに各々位相変調用電極6と光吸収用電極10
を形成した第3の実施形態例の上面図を示す。但し、こ
の実施形態例では、位相変調用電極6と光吸収用電極1
0に各々逆バイアスを印加する必要があり、2個の電気
ドライバが必要となる。
第2の実施形態例において、位相変調用光導波路IIIと
光吸収部VIに各々位相変調用電極6と光吸収用電極10
を形成した第3の実施形態例の上面図を示す。但し、こ
の実施形態例では、位相変調用電極6と光吸収用電極1
0に各々逆バイアスを印加する必要があり、2個の電気
ドライバが必要となる。
【0021】なお、位相変調用電極6と光吸収部VIのi
−MQWコア層の厚みが同じ場合には本実施例の構成を
用い、かつ光吸収用電極10に位相変調用電極6よりも
大きな逆バイアス電圧を印加すれば良い。また、本実施
例は図1の第1の実施形態例に示した光出力部Vの出力
光導波路が1本の場合にも適用できる。
−MQWコア層の厚みが同じ場合には本実施例の構成を
用い、かつ光吸収用電極10に位相変調用電極6よりも
大きな逆バイアス電圧を印加すれば良い。また、本実施
例は図1の第1の実施形態例に示した光出力部Vの出力
光導波路が1本の場合にも適用できる。
【0022】以上の発明はマッハツェンダ形の構造のみ
ならず、位相変調を利用して光信号をOFFにするその
他の光変調器構造、例えば、方向性結合器形後続にも適
用可能であることは言うまでもない。
ならず、位相変調を利用して光信号をOFFにするその
他の光変調器構造、例えば、方向性結合器形後続にも適
用可能であることは言うまでもない。
【0023】(実施の形態4)図8には本発明の第4の
実施形態例を示す。本実施形態例では、2本の光導波路
では位相変調のみを行い、出力用3dBカプラIVの一部
において光吸収を行っている。すなわち、この出力用3
dBカプラIVの一部が本発明の構成要素である吸収用光
導波路となっている。なお、第1〜第3の実施形態例に
おいて本実施形態例と同様に、出力用3dBカプラIVに
も光吸収機能を付与させても良いことは言うまでもな
い。また、第3の実施形態例のように、位相変調用光導
波路III と光吸収の機能を持つ出力用3dBカプラVと
を電気的分離溝により電気的に分離し、各々に逆バイア
スを印加しても良い。
実施形態例を示す。本実施形態例では、2本の光導波路
では位相変調のみを行い、出力用3dBカプラIVの一部
において光吸収を行っている。すなわち、この出力用3
dBカプラIVの一部が本発明の構成要素である吸収用光
導波路となっている。なお、第1〜第3の実施形態例に
おいて本実施形態例と同様に、出力用3dBカプラIVに
も光吸収機能を付与させても良いことは言うまでもな
い。また、第3の実施形態例のように、位相変調用光導
波路III と光吸収の機能を持つ出力用3dBカプラVと
を電気的分離溝により電気的に分離し、各々に逆バイア
スを印加しても良い。
【0024】これまで、位相変調用光導波路III の長さ
は1mm、光吸収部VIの長さは500μmとして説明し
たが、各々例えば500μm、300μmのようにもっ
と短くしても良く、この場合にはキャパシタンスが減る
ので高速光変調が可能となる。なお、エキシトンピーク
波長を1.44μmや1.45μmのように使用波長
1.55μmにもっと近くなるように設定することによ
り、駆動電圧の増加を抑えることが可能である。また、
光吸収部VIを位相変調用光導波路III よりも長くしても
良い。
は1mm、光吸収部VIの長さは500μmとして説明し
たが、各々例えば500μm、300μmのようにもっ
と短くしても良く、この場合にはキャパシタンスが減る
ので高速光変調が可能となる。なお、エキシトンピーク
波長を1.44μmや1.45μmのように使用波長
1.55μmにもっと近くなるように設定することによ
り、駆動電圧の増加を抑えることが可能である。また、
光吸収部VIを位相変調用光導波路III よりも長くしても
良い。
【0025】さらに、第1の実施形態例から第4の実施
形態例において、入力側3dBカプラて分岐された2本
の光導波路両方に位相変調用電極を形成し、プッシュプ
ル動作により2本の光導波路を伝搬する光信号の位相を
πずらしても良い。
形態例において、入力側3dBカプラて分岐された2本
の光導波路両方に位相変調用電極を形成し、プッシュプ
ル動作により2本の光導波路を伝搬する光信号の位相を
πずらしても良い。
【0026】また、以上の説明では、光信号の進行方向
に対して光吸収部を位相変調用光導波路の後ろに形成し
たが、逆に、光信号の進行方向に対して位相変調用光導
波路の前もしくは前後両方に形成しても同じ効果を得ら
れることは言うまでもない。
に対して光吸収部を位相変調用光導波路の後ろに形成し
たが、逆に、光信号の進行方向に対して位相変調用光導
波路の前もしくは前後両方に形成しても同じ効果を得ら
れることは言うまでもない。
【0027】さらに、本発明はInGaAlAs/In
AlAs系のMQWのみでなくInP系のMQWにも適
用可能であるし、MQWコアではなく、InGaAsP
等パルク材料のコアにも適用可能であるし、方向性結合
器型光導波路構造にも適用できる。
AlAs系のMQWのみでなくInP系のMQWにも適
用可能であるし、MQWコアではなく、InGaAsP
等パルク材料のコアにも適用可能であるし、方向性結合
器型光導波路構造にも適用できる。
【0028】なお、本発明で光信号をOFFにする場合
は、光信号のかなりの部分を位相変調動作を用いて消光
させるので、全て光吸収で消光させる場合と比較してチ
ャーピングによる波形伝送特性の劣化を大幅に改善でき
る特徴を有する。
は、光信号のかなりの部分を位相変調動作を用いて消光
させるので、全て光吸収で消光させる場合と比較してチ
ャーピングによる波形伝送特性の劣化を大幅に改善でき
る特徴を有する。
【0029】また、以上に説明した本発明の実施例にお
いて、例えば領域選択成長技術などを用いて光吸収部の
コアのバンドギャップ波長を位相変調部のバンドギャッ
プ波長よりも長くすることにより、低い逆バイアス電圧
から光吸収を生じさせることができる。従って、この場
合には位相変調と光吸収による光信号をOFFにするた
めの印加電圧を小さくすることが可能である。
いて、例えば領域選択成長技術などを用いて光吸収部の
コアのバンドギャップ波長を位相変調部のバンドギャッ
プ波長よりも長くすることにより、低い逆バイアス電圧
から光吸収を生じさせることができる。従って、この場
合には位相変調と光吸収による光信号をOFFにするた
めの印加電圧を小さくすることが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、マッハ
ツェンダ形光変調器や方向性結合器光変調器等のよう
に、複数の光導波路を伝搬する光の位相差を利用して光
信号を制御する半導体光変調デバイスにおいて、各位相
変調光導波路と連結する部分において光吸収も利用する
ため、光出力の印加電圧に対する周期性をなくすことが
できる。従って、本発明を適用することにより、波長多
重伝送方式用の光変調器として極めて有用な、広い波長
帯域において光信号をON,OFFできる光変調器を提
供できる。また、従来構造のマッハツェンダ形光変調器
や方向性結合器では得ることができなかった大きな消光
比を実現することができるし、さらに光吸収のみを利用
して光信号を制御する場合よりもチャーピングによる波
形伝送特性劣化を大幅に改善でき、駆動電圧を低くでき
る等の利点もある。また、光吸収部のコアのバンドギャ
ップ波長が位相変調用光導波路のバンドギャップ波長よ
りも長い場合には、低い逆バイアス電圧から光吸収を生
じさせることができるので、位相変調と光吸収による光
信号のOFFのための印加電圧の値を小さくすることが
可能である。
ツェンダ形光変調器や方向性結合器光変調器等のよう
に、複数の光導波路を伝搬する光の位相差を利用して光
信号を制御する半導体光変調デバイスにおいて、各位相
変調光導波路と連結する部分において光吸収も利用する
ため、光出力の印加電圧に対する周期性をなくすことが
できる。従って、本発明を適用することにより、波長多
重伝送方式用の光変調器として極めて有用な、広い波長
帯域において光信号をON,OFFできる光変調器を提
供できる。また、従来構造のマッハツェンダ形光変調器
や方向性結合器では得ることができなかった大きな消光
比を実現することができるし、さらに光吸収のみを利用
して光信号を制御する場合よりもチャーピングによる波
形伝送特性劣化を大幅に改善でき、駆動電圧を低くでき
る等の利点もある。また、光吸収部のコアのバンドギャ
ップ波長が位相変調用光導波路のバンドギャップ波長よ
りも長い場合には、低い逆バイアス電圧から光吸収を生
じさせることができるので、位相変調と光吸収による光
信号のOFFのための印加電圧の値を小さくすることが
可能である。
【図1】本発明の実施形態例の斜視図である。
【図2】図1のB−B′における断面図である。
【図3】本発明の動作原理を説明する図である。
【図4】本発明の動作原理を説明する図である。
【図5】第1の実施形態例の特性を説明する図である。
【図6】第2の実施例の上面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態例を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施形態例を示す図である。
【図9】従来の実施例の斜視図である。
【図10】図9のA−A′における断面図である。
【図11】図9のB−B′における断面図である。
【図12】従来の実施例の特性を説明する図である。
1 p+ −InGaAsキャップ層 2 p−InPクラッド層 3 i−InGaAlAs/InAlAs多重量子井戸
(Multiple - quantumwell: MQW)コア層 4 n−InPバッファ層 5 n+ −InP基板 6 位相変調用電極 7 電気的分離溝 8 n側電極 9 p側電極 10 光吸収用電極 a 光信号入力部 b 光信号出力部 I 入力用光導波路 II 入力側3dBカプラ III 位相変調用光導波路 IV 出力側3dBカプラ(吸収用光導波路) V 出力用光導波路 VI 光吸収部(吸収用光導波路)
(Multiple - quantumwell: MQW)コア層 4 n−InPバッファ層 5 n+ −InP基板 6 位相変調用電極 7 電気的分離溝 8 n側電極 9 p側電極 10 光吸収用電極 a 光信号入力部 b 光信号出力部 I 入力用光導波路 II 入力側3dBカプラ III 位相変調用光導波路 IV 出力側3dBカプラ(吸収用光導波路) V 出力用光導波路 VI 光吸収部(吸収用光導波路)
Claims (7)
- 【請求項1】 入力用光導波路、2本以上の位相変調用
光導波路、出力用光導波路、および前記位相変調用光導
波路の少なくとも1本に電圧を印加するための位相変調
用電極を具備し、前記位相変調用電極に電圧を印加し、
前記位相変調用電極を有する位相変調用光導波路の屈折
率を変化させることにより前記2本以上の位相変調用光
導波路を伝搬する光信号の位相差を互いに異ならしめ、
前記光信号のON,OFFの切り替えを行う半導体光変
調デバイスにおいて、 前記2本以上の位相変調用光導波路の入力側または出力
側連結部分の少なくとも一方に、光を吸収するための1
本もしくは2本以上の吸収用光導波路が設けられるとと
もに、該2本以上の吸収用光導波路に電圧を印加するた
めの光吸収用電極が設けられ、前記光信号のOFF時に
は前記位相変調用電極と前記光吸収用電極の両方に電圧
が印加されることにより、前記光信号の一部を前記吸収
用光導波路において吸収させ、位相変調と光吸収により
前記光信号を消光させることを特徴とする半導体光変調
デバイス。 - 【請求項2】 前記位相変調用電極と前記光吸収用電極
とが電気的に連結されていることを特徴とする請求項1
に記載の半導体光変調デバイス。 - 【請求項3】 2本以上の前記光吸収用電極が電気的に
互いに連結されていることを特徴とする請求項1または
2に記載の半導体光変調デバイス。 - 【請求項4】 電界印加時に前記吸収用光導波路のコア
内の電界強度が前記位相変調用光導波路のコア内の電界
強度よりも大きくなるように、前記吸収用光導波路のコ
アの厚みを前記位相変調用光導波路のコアの厚みよりも
薄くしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
に記載の半導体光変調デバイス。 - 【請求項5】 さらに、少なくとも1個の3dBカプラ
を具備するとともに、該3dBカプラの少なくとも一部
に前記光吸収用電極を設けたことを特徴とする請求項1
ないし4のいずれかに記載の半導体光変調デバイス。 - 【請求項6】 前記光信号のON,OFFの切り替えを
光吸収のみを用いて行なう場合に比べてチャーピングに
よる波形伝送特性の劣化が小さくなるように、前記位相
変調と前記光吸収とにより前記光信号のON,OFFが
行なわれることを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
かに記載の半導体光変調デバイス。 - 【請求項7】 前記吸収用光導波路のコアのバンドギャ
ップ波長が前記位相変調用光導波路のコアのバンドギャ
ップ波長よりも長いことを特徴とする請求項1ないし6
のいずれかに記載の半導体光変調デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26059398A JP2000089181A (ja) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | 半導体光変調デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26059398A JP2000089181A (ja) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | 半導体光変調デバイス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000089181A true JP2000089181A (ja) | 2000-03-31 |
Family
ID=17350115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26059398A Pending JP2000089181A (ja) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | 半導体光変調デバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000089181A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005223043A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光集積デバイス |
JP2011186057A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Fujitsu Ltd | 半導体マッハツェンダ型光変調器、光伝送装置、半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法及び半導体マッハツェンダ型光変調器の駆動方法 |
JP2012098533A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Fujitsu Optical Components Ltd | 光送信器及び光伝送装置 |
JP2012119482A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-06-21 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 波長可変レーザ装置およびその制御方法 |
-
1998
- 1998-09-14 JP JP26059398A patent/JP2000089181A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005223043A (ja) * | 2004-02-04 | 2005-08-18 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光集積デバイス |
JP4629346B2 (ja) * | 2004-02-04 | 2011-02-09 | 日本電信電話株式会社 | 光集積デバイス |
JP2011186057A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Fujitsu Ltd | 半導体マッハツェンダ型光変調器、光伝送装置、半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法及び半導体マッハツェンダ型光変調器の駆動方法 |
JP2012098533A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Fujitsu Optical Components Ltd | 光送信器及び光伝送装置 |
US8843001B2 (en) | 2010-11-02 | 2014-09-23 | Fujitsu Optical Components Limited | Optical transmitter and optical transmission apparatus |
JP2012119482A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-06-21 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 波長可変レーザ装置およびその制御方法 |
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