JPH05167096A - 半導体光検出器 - Google Patents

半導体光検出器

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JPH05167096A
JPH05167096A JP3332277A JP33227791A JPH05167096A JP H05167096 A JPH05167096 A JP H05167096A JP 3332277 A JP3332277 A JP 3332277A JP 33227791 A JP33227791 A JP 33227791A JP H05167096 A JPH05167096 A JP H05167096A
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semiconductor
light
light receiving
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waveguide type
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JP3332277A
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Susumu Hata
進 秦
Kazutoshi Kato
和利 加藤
Masahiro Yuda
正宏 湯田
Junichi Yoshida
淳一 吉田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本願の半導体光検出器21は、半導体基板2
2上に入射光の伝搬方向に沿って形成された複数の導波
路型受光素子24〜26と、これら間に形成された半導
体光導波路27とを具備し、受光素子24〜26は、そ
の光吸収層のバンドギャップエネルギが入射光が伝搬す
る方向に向かって順次小さくなる様に配列されている。
また、複数の半導体光導波路のコア層およびクラッド層
のバンドギャップエネルギが、複数の受光素子の光吸収
層のバンドギャップエネルギよりも大である。また、各
々の半導体光導波路のコア層の少なくとも一部分が入射
光の伝搬方向に対して前に位置する受光素子の吸収層と
同一の半導体層からなる。 【効果】 複数の波長光から構成される入射光信号を短
波長光から順次検出することができ、光吸収効率を劣化
させずキャリア走行時間を短縮することができ、受光素
子の集積数を増加させることがきわめて容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の波長を各波長毎
に個別に検出することができる半導体光検出器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の半導体光検出器として
は、例えば、図5に示す様な多波長構造の半導体光検出
器1が知られている(特願昭58−222750号公報
『半導体受光素子およびその製造方法』参照)。この半
導体光検出器1は二波長光検出器の一種で、半絶縁性I
nP基板2上にn-−InGaAs第2光吸収層3、n+
−InPバッファ層4、n-−InGaAsP第1光吸
収層5が順次積層され、n-−InGaAs第2光吸収
層3内にはpn接合6が、またn-−InGaAsP第
1光吸収層5内にはpn接合7がそれぞれ形成されてい
る。そして、第1光吸収層5の表面の所定位置には、誘
電体絶縁膜8、誘電体膜9、p電極10及びn電極11
がそれぞれ設けられ、一方半絶縁性InP基板2の裏面
にはp電極12が設けられている。この半導体光検出器
1は二種の受光素子を半導体基板に縦方向に集積化した
構成を有している。すなわち、第1光吸収層5、p電極
10及びn電極11からなる受光素子E1と、第2光吸
収層3、p電極12及びn電極11からなる受光素子E
2とが集積化されている。
【0003】次に、この半導体光検出器1の動作につい
て説明する。n電極11を共通端子とし、p電極10及
びp電極12にそれぞれ−5Vを印加する。入射光信号
13は1.3μm波長光と1.55μm波長光より構成
され、受光素子E1側より誘電体膜9を透過し入射され
る。ここでは、受光素子E1のn-−InGaAsP層は
1.3μmの波長光を吸収するが、1.55μmの波長
光に対しては透明であるため、この受光素子E1からは
1.3μmの波長光による信号のみが得られる。一方、
受光素子E2のn-−InGaAs層は1.3μm及び
1.55μmの両波長光を吸収するが、1.3μmの波
長光は既に受光素子E1により吸収されているために残
った1.55μmの波長光を吸収することとなる。した
がって、受光素子E1において1.3μmの波長光が完
全に吸収されれば受光素子E2には1.55μmの波長
光のみによる光信号が入射される結果、同波長光のみの
信号が得られることになる。以上の様に、この半導体光
検出器1は二波長からなる光信号を個別に分けて検出す
ることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この半
導体光検出器1には以下に述べるような問題点がある。
まず、第一の問題点は、検出する波長数をさらに増加さ
せることが極めて困難な点である。その理由は、この半
導体光検出器1においては2個の受光素子E1,E2が半
絶縁性InP基板2に対して縦方向(図5中上下方向)
に集積化されているために、さらに縦方向に受光素子を
集積化することは半導体の構成および端子の取り出し等
を非常に複雑にし製造上の困難が大幅に増すこととな
り、実現性が極めて困難なためである。
【0005】また、第二の問題点は、個々の受光素子E
1(E2)の高速応答化が図り難いことである。一般に、
受光素子の応答速度が入射光で励起されたキャリアの走
行時間及び受光素子回路の応答時間により制限されるこ
とはよく知られている。このうちキャリア走行時間を短
縮するためには光吸収層の厚みを薄くする必要がある
が、これは非吸収光を増やすこととなり、例えば上記の
受光素子E2では入射される1.3μmの波長光の増
加、すなわち受光素子E2の漏話量の増加をもたらすこ
ととなる。以上の二点が従来の多波長構造の半導体光検
出器1が有する問題点である。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、上記の問題点を解決するとともに複数の波
長を各波長毎に個別に検出することができる半導体光検
出器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様な半導体光検出器を採用した。すな
わち、請求項1記載の半導体光検出器は、半導体基板上
に入射光の伝搬方向に沿って形成された複数の導波路型
受光素子と、前記複数の導波路型受光素子のそれぞれの
間に形成された半導体光導波路とを具備し、これらの導
波路型受光素子は、その光吸収層をなす半導体層のバン
ドギャップエネルギが、入射光が伝搬する方向に向かっ
て順次小さくなる様に配列されていることを特徴として
いる。
【0008】また、請求項2記載の半導体光検出器は、
請求項1記載の半導体光検出器において、前記複数の半
導体光導波路のコア層およびクラッド層を形成する半導
体層のバンドギャップエネルギが、前記複数の導波路型
受光素子の光吸収層のバンドギャップエネルギよりも大
であることを特徴としている。
【0009】また、請求項3記載の半導体光検出器は、
請求項1記載の半導体光検出器において、前記各々の半
導体光導波路のコア層の少なくとも一部分が入射光の伝
搬方向に対して前に位置する導波路型受光素子の吸収層
と同一の半導体層からなることを特徴としている。
【0010】また、請求項4記載の半導体光検出器は、
半絶縁性InP基板上に入射光の伝搬方向に沿って形成
され、かつ該InP基板に格子整合されたGaxiIn
1-xiAsyi1-yi(0≦xi≦0.467,0≦yi≦
1,但しiはnまでの整数)半導体層を光吸収層とする
n個の導波路型受光素子と、前記n個の導波路型受光素
子のそれぞれの間に形成され、GauIn1-uAsv1-v
(0≦u≦0.467,0≦v≦1)半導体層をコア層
とする半導体光導波路とを具備し、前記導波路型受光素
子のGaxiIn1-xiAsyi1-yi光吸収半導体層が、入
射光が伝搬する方向に向かってy1<y2<…<yn、か
つ、v<yiとなるように配列されてなることを特徴と
している。
【0011】また、請求項5記載の半導体光検出器は、
半絶縁性InP基板上に入射光の伝搬方向に沿って形成
され、かつ該InP基板に格子整合されたGaxiIn
1-xiAsyi1-yi(0≦xi≦0.467,0≦yi≦
1,但しiはnまでの整数)半導体層を光吸収層とする
n個の導波路型受光素子を具備し、前記n個の導波路型
受光素子が入射光が伝搬する方向に向かってy1<y2
…<ynとなるように配列され、かつ、i番目の導波路
型受光素子とi+1番目の導波路型受光素子との間に形
成された半導体光導波路の少なくとも一部がGaxiIn
1-xiAsyi1-yi層をコア層とする光導波路からなるこ
とを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明の請求項1記載の半導体光検出器では、
前記複数の導波路型受光素子が、その光吸収層をなす半
導体層のバンドギャップエネルギが、入射光が伝搬する
方向に向かって順次小さくなる様に配列されていること
により、これらの半導体層のそれぞれの吸収端波長は入
射光の伝搬方向に対して順次長波長側にシフトする。し
たがって、この半導体光検出器は、複数の波長光から構
成される入射光信号のうち短波長光から順次検出する。
【0013】また、前記複数の導波路型受光素子は、半
導体基板上に入射光の伝搬方向に沿って形成されるた
め、さらに導波路型受光素子の集積数を増加させること
はきわめて容易となり、また、入射光の伝搬方向と光励
起キャリアの走行方向が異なるため、光吸収効率を劣化
させずにキャリア走行時間を短縮する。
【0014】また、請求項2記載の半導体光検出器で
は、前記複数の半導体光導波路のコア層およびクラッド
層を形成する半導体層のバンドギャップエネルギが、前
記複数の導波路型受光素子の光吸収層のバンドギャップ
エネルギよりも大であることにより、これらの半導体光
導波路のそれぞれの吸収端波長は前記複数の導波路型受
光素子のそれぞれの吸収端波長より短波長側にシフトす
る。したがって、これらの半導体光導波路は前記複数の
導波路型受光素子それぞれにおいて吸収される波長の光
信号を全く吸収せずに透過させる。
【0015】また、請求項3記載の半導体光検出器で
は、前記各々の半導体光導波路のコア層の少なくとも一
部分が入射光の伝搬方向に対して前に位置する導波路型
受光素子の吸収層と同一の半導体層からなることによ
り、この半導体光導波路は前記導波路型受光素子におい
て吸収されなかった波長の光信号を完全に吸収し、入射
光の伝搬方向に対して後に位置する導波路型受光素子に
当該光信号が入射することを防止する。
【0016】また、請求項4記載の半導体光検出器で
は、前記導波路型受光素子のGaxiIn1-xiAsyi
1-yi光吸収半導体層が、入射光が伝搬する方向に向かっ
てy1<y2<…<yn、かつ、v<yiとなるように配
列されてなることにより、GauIn1-uAsv1-v(0
≦u≦0.467,0≦v≦1)半導体層をコア層とす
る半導体光導波路のそれぞれの吸収端波長は前記複数の
導波路型受光素子のそれぞれの吸収端波長より短波長側
にシフトする。したがって、これらの半導体光導波路は
前記複数の導波路型受光素子それぞれにおいて吸収され
る波長の光信号を全く吸収せずに透過させる。
【0017】また、請求項5記載の半導体光検出器で
は、前記n個の導波路型受光素子が入射光が伝搬する方
向に向かってy1<y2<…<ynとなるように配列さ
れ、かつ、i番目の導波路型受光素子とi+1番目の導
波路型受光素子との間に形成された半導体光導波路の少
なくとも一部がGaxiIn1-xiAsyi1-yi層をコア層
とする光導波路からなることにより、この半導体光導波
路は前記導波路型受光素子において吸収されなかった波
長の光信号を完全に吸収し、入射光の伝搬方向に対して
後に位置する導波路型受光素子に当該光信号が入射する
ことを防止する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の各実施態様について説明す
る。 (第1実施例)図1は本発明の第1実施例である半導体
光検出器21を示す斜視図である。この半導体光検出器
21は、半絶縁性InP基板(半導体基板)22上に入
射信号光23の伝搬方向に沿って第1の導波路型受光素
子(以下、単に第1の受光素子と略称する)24、第2
の導波路型受光素子(第2の受光素子)25、第3の導
波路型受光素子(第3の受光素子)26が順次形成さ
れ、第1の受光素子24の入射信号光23側、これら第
1ないし第3の受光素子24〜26のそれぞれの間、第
3の受光素子26の出射光側それぞれに半導体光導波路
27が形成されている。
【0019】前記第1の受光素子24の光吸収層31は
吸収端波長が1.3μmのGa0.29In0.71As0.62
0.38層から、また、第2の受光素子25の光吸収層32
は吸収端波長が1.47μmのGa0.35In0.65As
0.750.25層から、また、第3の受光素子26の光吸収
層33は吸収端波長が1.65μmのGa0.47In0.53
As層からそれぞれ構成されている。また、半導体光導
波路27のコア層34は吸収端波長が1.13μmのG
0.17In0.83As0.370.63層から構成されている。
【0020】図2は、半導体光検出器21の第1の受光
素子24と前後に形成されている半導体光導波路27,
27の詳細な構造を示す部分斜視図である。この第1の
受光素子24は、半絶縁性InP基板22上に厚み2μ
m、キャリア濃度2×1018/cm3のn+−InP層4
1、厚み1μm、キャリア濃度2×1015/cm3 のn
-−Ga0.29In0.71As0.620.38光吸収層31、厚
み2μm、キャリア濃度5×1018/cm3のp+−In
P層42が積層されており、少なくとも光吸収層31と
+−InP層42は光の伝搬方向にストライプ状のメ
サ形43に加工されている。
【0021】このメサ形43の一端部43aはさらに半
絶縁性InP基板22まで除去され、ほぼp+−InP
層42の高さまでポリイミド層44で被覆されている。
このメサ形43のストライプ幅は約4μm、長さは約2
0μmである。そして、p+−InP層42上にはp電
極45が、また、n+−InP層41上にはn電極46
がそれぞれ形成されている。この第1の受光素子24
は、光導波路としてみれば、光吸収層31がコア層、n
+−InP層41とp+−InP層42がクラッド層とな
る。
【0022】また、半導体光導波路27は、半絶縁性I
nP基板22上にクラッド層となる厚み2μmのノンド
ープInP層51、厚み1μmのノンドープn−Ga
0.17In0.83As0.370.63コア層34、クラッド層と
なる厚み2μmのノンドープInP層52が積層され、
前記第1の受光素子24と同様にストライプ状にメサ加
工されている。
【0023】この半導体光導波路27は、すべてノンド
ープ層で構成する必要はなく、例えば、ノンドープIn
P層51をn形のドープ層としても同様の効果が得られ
る。また、第2の受光素子25及び第3の受光素子26
についても、光吸収層32,33の組成が異なる点を除
けば前記第1の受光素子24と同様の構造を有している
ので、これらの受光素子25,26については説明を省
略する。
【0024】図3は半導体光検出器21の第1ないし第
3の受光素子24〜26の光吸収層31〜33及び半導
体光導波路27のコア層34のそれぞれの光吸収特性を
示す図である。コア層34のバンドギャップエネルギ
は、光吸収層31〜33のいずれのバンドギャップエネ
ルギよりも大きく、その吸収端波長は最も短波長側にあ
る。また、前記光吸収層31〜33についてみると、光
吸収層31、光吸収層32、光吸収層33の順にバンド
ギャップエネルギが小さくなっており、したがって吸収
短波長は順次長くなっている。
【0025】次に、この半導体光検出器21の動作につ
いて図3を基に説明する。まず、第1ないし第3の受光
素子24〜26にそれぞれ逆方向のバイアス電圧を印加
した状態にしておき、1.25μm、1.40μm、
1.55μmの3波長からなる入射信号光23を半導体
光検出器21の一端部より入射させる。入射した入射信
号光23は光電変換作用により、波長1.25μmの光
信号は第1の受光素子24により、波長1.40μmの
光信号は第2の受光素子25により、さらに波長1.5
5μmの光信号は第3の受光素子26によりそれぞれ電
気信号に変換される。
【0026】第1の受光素子24の光吸収層31は1.
25μmの波長光を十分吸収できるが、1.40μm及
び1.55μmの波長光を全く吸収出来ないので、両波
長光に対しては透明になる。したがって、この第1の受
光素子24は1.25μmの波長のみの光信号を検出す
る。また、この第1の受光素子24の長さは約20μm
に設定されているため、1.25μmの波長光は該第1
の受光素子24において完全に吸収される。したがっ
て、第2の受光素子25には、1.25μmの波長光は
入射せず、1.40μmの波長光と1.55μmの波長
光が入射される。第2の受光素子25は、これら2種類
の光信号のうち1.40μmの波長光のみを完全に吸収
し光信号として検出する。最後の第3の受光素子26に
は、残った1.55μmの波長光のみが入射され、検出
される。
【0027】この半導体光検出器21においては、半導
体光導波路27のコア層34の吸収端波長は1.13μ
mであるから、前記入射信号光23のすべてに対して透
明であり、この入射信号光23を全く吸収しない。
【0028】以上説明した様に、この第1実施例の半導
体光検出器21によれば、第1ないし第3の受光素子2
4〜26の光吸収層31〜33のそれぞれの吸収端波長
を入射光の伝搬方向に対して順次長波長側にシフトさせ
ることができ、したがって、複数の波長光から構成され
る入射光信号を短波長光から順次検出することができ
る。
【0029】また、複数の受光素子24〜26は、半絶
縁性InP基板22上に入射光の伝搬方向に沿って形成
されるため、さらに受光素子の集積数を増加させること
はきわめて容易となり、また、入射光の伝搬方向と光励
起キャリアの走行方向が異なるため、光吸収効率を劣化
させずにキャリア走行時間を短縮することができる。
【0030】また、コア層34のバンドギャップエネル
ギは、光吸収層31〜33のいずれのバンドギャップエ
ネルギよりも大きく、その吸収端波長は最も短波長側に
あるので、半導体光導波路27のそれぞれの吸収端波長
は第1ないし第3の受光素子24〜26のそれぞれの吸
収端波長より短波長側にシフトさせることができ、した
がって、これらの半導体光導波路27は前記第1ないし
第3の受光素子24〜26それぞれにおいて吸収される
波長の光信号を全く吸収せずに透過させることができ、
非吸収光による他受光素子への漏話は生じない。
【0031】(第2実施例)図4は本発明の第2実施例
である半導体光検出器61を示す斜視図である。なお、
この半導体光検出器61は、第1実施例の半導体光検出
器21を変更したものであり、前記半導体光検出器21
と同一の構成要素については同一の符号を付し説明を省
略する。この半導体光検出器61が半導体光検出器21
と異なる点は、第1ないし第3の受光素子24〜26の
導波路長が短く波長光を完全に吸収できる長さ以下であ
ることと、半導体光導波路27のコア層34の一部に前
記受光素子24〜26の光吸収層31〜33と同一組成
の半導体層が用いられていることである。
【0032】すなわち、この半導体光検出器61は、入
射信号光23側からみて半導体光導波路27と第2の受
光素子25との間にそのコア層62が第1の受光素子2
4の光吸収層31と同一の半導体層からなる半導体光導
波路63が、また、半導体光導波路27と第3の受光素
子26との間にそのコア層64が第2の受光素子25の
光吸収層32と同一の半導体層からなる半導体光導波路
65がそれぞれ形成されている。
【0033】次に、この半導体光検出器61の動作につ
いて説明する。第1の受光素子24の素子長は1.25
μmの波長光を完全に吸収できる長さ以下であるから
1.25μmの波長光は完全に吸収されず、この第1の
受光素子24を透過した後に半導体光導波路27に入射
され、さらに半導体光導波路63へと伝搬される。
【0034】半導体光導波路63のコア層62は光吸収
層31と同一組成を有するため、1.25μm波長光を
吸収する。この結果、1.25μmの波長光は半導体光
導波路63のコア層62にて完全に吸収され第2の受光
素子25には入射されない。半導体光導波路63と第1
の受光素子24とは電気的に分離されているため、半導
体光導波路63で検出された1.25μmの光信号は第
1の受光素子24に付加されない。また、1.40μm
の波長の非吸収光については半導体光導波路65により
吸収、除去され第3の受光素子26に入射されることは
ない。
【0035】以上説明した様に、この第2実施例の半導
体光検出器61においても、第1実施例の半導体光検出
器21と同様の作用・効果を奏することができる。
【0036】なお、これらの半導体光検出器21,61
は、三波長の構成例について説明したものであるが、組
成の異なる光吸収層を有する受光素子をさらに集積化す
ることにより、四波長以上の分波機能を有する多波長の
半導体光検出器を構成することは容易である。
【0037】また、ダイオード容量の観点から導波路長
が制限されることも考えられる。この際に、非吸収光が
発生することは従来構造の光検出器と同様であるが、受
光素子の入射光側に形成された光導波路において漏話を
もたらす有害な非吸収光を除去するように構成できる。
すなわち、接続する光導波路のコア層の一部あるいは全
部を非吸収光を吸収する半導体層で構成すればよい。
【0038】また、上記各実施例では、半導体光導波路
27のコア層34のバンドギャップエネルギは、第1な
いし第3の受光素子24〜26の光吸収層31〜33の
いずれのバンドギャップエネルギよりも大きいとした
が、これに限らず光の進行方向に向かって入射光が最初
に入射・吸収されるべき、任意の受光素子の光吸収端よ
りも少なくとも大きいバンドギャップエネルギのコア層
を有する半導体光導波路が、該受光素子の入射側にくれ
ば良い。例えば、半導体光検出器21では、光吸収層3
1,32間のコア層34のバンドギャップエネルギは、
少なくとも光の進行方向に向かって入射光が次に入射さ
れるべき第2の受光素子25の光吸収層32のバンドギ
ャップエネルギよりも大きければ良い。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の半導体光検出器によれば、半導体基板上に入射光
の伝搬方向に沿って形成された複数の導波路型受光素子
と、前記複数の導波路型受光素子のそれぞれの間に形成
された半導体光導波路とを具備し、これらの導波路型受
光素子は、その光吸収層をなす半導体層のバンドギャッ
プエネルギが、入射光が伝搬する方向に向かって順次小
さくなる様に配列されることとしたので、これらの半導
体層のそれぞれの吸収端波長を入射光の伝搬方向に対し
て順次長波長側にシフトすることができ、したがって、
この半導体光検出器は、複数の波長光から構成される入
射光信号のうち短波長光から順次検出することができ
る。
【0040】また、前記複数の導波路型受光素子は、入
射光の伝搬方向と光励起キャリアの走行方向が異なるた
め、光吸収効率を劣化させずにキャリア走行時間を短縮
することができ、また、各受光素子が半導体基板上に入
射光の伝搬方向に沿って形成されるため、さらに導波路
型受光素子の集積数を増加させることがきわめて容易な
ものとなる。
【0041】また、請求項2記載の半導体光検出器によ
れば、請求項1記載の半導体光検出器において、前記複
数の半導体光導波路のコア層およびクラッド層を形成す
る半導体層のバンドギャップエネルギが、前記複数の導
波路型受光素子の光吸収層のバンドギャップエネルギよ
りも大であることとしたので、これらの半導体光導波路
のそれぞれの吸収端波長を前記複数の導波路型受光素子
のそれぞれの吸収端波長より短波長側にシフトすること
ができ、したがって、これらの半導体光導波路は前記複
数の導波路型受光素子それぞれにおいて吸収される波長
の光信号を全く吸収せずに透過させることができる。
【0042】また、請求項3記載の半導体光検出器によ
れば、請求項1記載の半導体光検出器において、前記各
々の半導体光導波路のコア層の少なくとも一部分が入射
光の伝搬方向に対して前に位置する導波路型受光素子の
吸収層と同一の半導体層からなることとしたので、この
半導体光導波路は前記導波路型受光素子において吸収さ
れなかった波長の光信号を完全に吸収することができ、
入射光の伝搬方向に対して後に位置する導波路型受光素
子に当該光信号が入射するのを防止することができる。
【0043】また、請求項4記載の半導体光検出器によ
れば、半絶縁性InP基板上に入射光の伝搬方向に沿っ
て形成され、かつ該InP基板に格子整合されたGaxi
In 1-xiAsyi1-yi(0≦xi≦0.467,0≦y
i≦1,但しiはnまでの整数)半導体層を光吸収層と
するn個の導波路型受光素子と、前記n個の導波路型受
光素子のそれぞれの間に形成され、GauIn1-uAsv
1-v(0≦u≦0.467,0≦v≦1)半導体層を
コア層とする半導体光導波路とを具備し、前記導波路型
受光素子のGaxiIn1-xiAsyi1-yi光吸収半導体層
が、入射光が伝搬する方向に向かってy1<y2<…<y
n、かつ、v<yiとなるように配列されてなることと
したので、前記GauIn1-uAsv1-v(0≦u≦0.
467,0≦v≦1)半導体層をコア層とする半導体光
導波路のそれぞれの吸収端波長を前記複数の導波路型受
光素子のそれぞれの吸収端波長より短波長側にシフトす
ることができ、したがって、これらの半導体光導波路は
前記複数の導波路型受光素子それぞれにおいて吸収され
る波長の光信号を全く吸収せずに透過させることができ
る。
【0044】また、請求項5記載の半導体光検出器によ
れば、半絶縁性InP基板上に入射光の伝搬方向に沿っ
て形成され、かつ該InP基板に格子整合されたGaxi
In1-xiAsyi1-yi(0≦xi≦0.467,0≦y
i≦1,但しiはnまでの整数)半導体層を光吸収層と
するn個の導波路型受光素子を具備し、前記n個の導波
路型受光素子が入射光が伝搬する方向に向かってy1
2<…<ynとなるように配列され、かつ、i番目の導
波路型受光素子とi+1番目の導波路型受光素子との間
に形成された半導体光導波路の少なくとも一部がGaxi
In1-xiAsyi1-yi層をコア層とする光導波路からな
ることとしたので、このGaxiIn1-xiAsyi1-yi
をコア層とする半導体光導波路は前記導波路型受光素子
において吸収されなかった波長の光信号を完全に吸収す
ることができ、入射光の伝搬方向に対して後に位置する
導波路型受光素子に当該光信号が入射するのを防止する
ことができる。
【0045】以上により、複数の波長を各波長毎に個別
に検出することができる半導体光検出器を提供すること
ができる。また、この半導体光検出器の受光素子は数十
GHz以上の広帯域応答が可能となるため、そのダイオ
ード容量低減の要請から素子長を十分な長さに設定出来
ない場合においても、漏話を生じさせないで動作させる
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の半導体光検出器を示す斜
視図である。
【図2】本発明の第1実施例の半導体光検出器の第1の
受光素子と前後に形成されている半導体光導波路の構造
を示す部分斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例の半導体光検出器の各受光
素子の光吸収層及び半導体光導波路のコア層のそれぞれ
の光吸収特性を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例の半導体光検出器を示す斜
視図である。
【図5】従来の多波長半導体光検出器を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
21 半導体光検出器 22 半絶縁性InP基板(半導体基板) 23 入射信号光 24 第1の導波路型受光素子 25 第2の導波路型受光素子 26 第3の導波路型受光素子 27 半導体光導波路 31,32,33 光吸収層 34 コア層 41 n+−InP層 42 p+−InP層 43 メサ形 44 ポリイミド層 45 p電極 46 n電極 51 ノンドープInP層 52 ノンドープInP層 61 半導体光検出器 62 コア層 63 半導体光導波路 64 コア層 65 半導体光導波路
フロントページの続き (72)発明者 吉田 淳一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に入射光の伝搬方向に沿っ
    て形成された複数の導波路型受光素子と、 前記複数の導波路型受光素子のそれぞれの間に形成され
    た半導体光導波路とを具備し、 これらの導波路型受光素子は、その光吸収層をなす半導
    体層のバンドギャップエネルギが、入射光が伝搬する方
    向に向かって順次小さくなる様に配列されていることを
    特徴とする半導体光検出器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体光検出器におい
    て、 前記複数の半導体光導波路のコア層およびクラッド層を
    形成する半導体層のバンドギャップエネルギが、前記複
    数の導波路型受光素子の光吸収層のバンドギャップエネ
    ルギよりも大であることを特徴とする半導体光検出器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体光検出器におい
    て、 前記各々の半導体光導波路のコア層の少なくとも一部分
    が入射光の伝搬方向に対して前に位置する導波路型受光
    素子の吸収層と同一の半導体層からなることを特徴とす
    る半導体光検出器。
  4. 【請求項4】 半絶縁性InP基板上に入射光の伝搬方
    向に沿って形成され、かつ該InP基板に格子整合され
    たGaxiIn1-xiAsyi1-yi(0≦xi≦0.46
    7,0≦yi≦1,但しiはnまでの整数)半導体層を
    光吸収層とするn個の導波路型受光素子と、 前記n個の導波路型受光素子のそれぞれの間に形成さ
    れ、GauIn1-uAsv1-v(0≦u≦0.467,0
    ≦v≦1)半導体層をコア層とする半導体光導波路とを
    具備し、 前記導波路型受光素子のGaxiIn1-xiAsyi1-yi
    吸収半導体層が、入射光が伝搬する方向に向かってy1
    <y2<…<yn、かつ、v<yiとなるように配列され
    てなることを特徴とする半導体光検出器。
  5. 【請求項5】 半絶縁性InP基板上に入射光の伝搬方
    向に沿って形成され、かつ該InP基板に格子整合され
    たGaxiIn1-xiAsyi1-yi(0≦xi≦0.46
    7,0≦yi≦1,但しiはnまでの整数)半導体層を
    光吸収層とするn個の導波路型受光素子を具備し、 前記n個の導波路型受光素子が入射光が伝搬する方向に
    向かってy1<y2<…<ynとなるように配列され、か
    つ、i番目の導波路型受光素子とi+1番目の導波路型
    受光素子との間に形成された半導体光導波路の少なくと
    も一部がGaxiIn1-xiAsyi1-yi層をコア層とする
    光導波路からなることを特徴とする半導体光検出器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005223043A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光集積デバイス
KR20180066516A (ko) * 2016-12-09 2018-06-19 조선대학교산학협력단 전이금속을 이용한 다파장 검출 광센서 및 이의 제조방법

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JP4629346B2 (ja) * 2004-02-04 2011-02-09 日本電信電話株式会社 光集積デバイス
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