JP2005221275A - 供試体拘束装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 試験中に供試体の挙動を安定させ、純粋な直接引張試験を確実に実現することが可能となる供試体拘束装置を提供する。
【解決手段】 直接引張試験を行う際に円柱供試体Kを拘束するための供試体拘束装置10であって、前記引張試験供試体の対向する面を挟持する第1挟持板11及び第2挟持板12と、前記供試体の周囲を取り囲むように前記第1挟持板の一面に取り付けられている少なくとも3本のガイド部材(ガイドロッド15)と、前記第1挟持板及び前記第2挟持板の前記一面には張力付与体接合部(載荷ロッド接合ボルト13)が突設され、かつ、他面には供試体取付部(埋込ボルト14)が突設されており、前記第2挟持板は、前記ガイド部材に沿って移動可能に設けられている供試体拘束装置とした。
【選択図】 図1
【解決手段】 直接引張試験を行う際に円柱供試体Kを拘束するための供試体拘束装置10であって、前記引張試験供試体の対向する面を挟持する第1挟持板11及び第2挟持板12と、前記供試体の周囲を取り囲むように前記第1挟持板の一面に取り付けられている少なくとも3本のガイド部材(ガイドロッド15)と、前記第1挟持板及び前記第2挟持板の前記一面には張力付与体接合部(載荷ロッド接合ボルト13)が突設され、かつ、他面には供試体取付部(埋込ボルト14)が突設されており、前記第2挟持板は、前記ガイド部材に沿って移動可能に設けられている供試体拘束装置とした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、直接引張試験において、供試体を拘束するための供試体拘束装置に関する。
セメント系混合材料から形成されるコンクリート構造物の安全性を確認することや、高強度鋼繊維補強セメント系の新材料の性能評価を行うためには、材料のひび割れから破壊までの挙動を事前に把握することが非常に重要である。一般的に、材料のひび割れから破壊までの挙動は、材料が引張力を受けたひび割れ後の引張応力と、ひび割れ開口量の関係を示す「引張軟化曲線」により表される。この引張軟化曲線を求める方法として、直接引張試験を行い、その結果から逆解析をする方法が存在している。この直接引張試験は、直接的に引張試験を行うために最も望ましい方法であり、これまでに種々の試験方法が提案されている。
例えば、図6に示すように、供試体90の両面を鋼板91で挟持し、当該供試体90と鋼板91とをボルト92,92’により固定するとともに、供試体90の表面において、長手方向に直交する向きにアルミテープ93及び連続繊維シート94を巻いて補強した状態で、引張力を作用させる方法が提案されている(非特許文献1)。
例えば、図6に示すように、供試体90の両面を鋼板91で挟持し、当該供試体90と鋼板91とをボルト92,92’により固定するとともに、供試体90の表面において、長手方向に直交する向きにアルミテープ93及び連続繊維シート94を巻いて補強した状態で、引張力を作用させる方法が提案されている(非特許文献1)。
青木優介・下村匠,「連続繊維シートを応用したコンクリートの一軸引張試験方法の開発」,土木学会論文集 No.739/V-60,2003.8,p.273-278
しかし、前記直接引張試験方法を含む種々の試験方法は、以下の点から実施が困難であり、未だに信頼性と普及性を同時に満足する試験方法が確立されていないという現状がある。そのため、それらを解決した新しい直接引張試験方法の開発が望まれている。
(1)セメント系混合材料等の不均一性に由来する、ひび割れ直後或いは最大荷重の近傍で生じる不均一損傷による断面内の応力不均一により2次曲げが生じ、これにより引張載荷軸と試験体軸がずれてしまうことから、供試体の挙動が不安定になる。
(2)ひび割れ直後には、応力の低下が急激に生じる場合が多く、この時の急激な応力開放により供試体を安定して引張ることができなくなることから、供試体の挙動が不安定になる。
(3)供試体の作成誤差や取付誤差等に起因して引張荷重の偏心が生じ、供試体断面に引張力以外の力が作用してしまうことから、純粋な直接引張試験を行うことができない。
(2)ひび割れ直後には、応力の低下が急激に生じる場合が多く、この時の急激な応力開放により供試体を安定して引張ることができなくなることから、供試体の挙動が不安定になる。
(3)供試体の作成誤差や取付誤差等に起因して引張荷重の偏心が生じ、供試体断面に引張力以外の力が作用してしまうことから、純粋な直接引張試験を行うことができない。
本発明は、前記の各問題点を解決するためになされたものであり、試験中に供試体の挙動を安定させ、純粋な直接引張試験を実現することが可能となる供試体拘束装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の供試体拘束装置は、直接引張試験を行う際に供試体を拘束するための供試体拘束装置であって、前記引張試験供試体の対向する面を挟持する第1挟持板及び第2挟持板と、前記供試体の周囲を取り囲むように前記第1挟持板の一面に取り付けられている少なくとも3本のガイド部材と、前記第1挟持板及び前記第2挟持板の前記一面には張力付与体接合部が突設され、かつ、他面には供試体取付部が突設されており、前記第2挟持板は、前記ガイド部材に沿って、前記第1挟持板に対して接離自在に設けられていること、を特徴としている。
本発明によれば、供試体の変形を抑制するためのガイド部材が、前記供試体の周囲を取り囲むように第1挟持板と第2挟持板との間に取り付けられているため、引張荷重の載荷時において、ひび割れ後に生じるひび割れ断面内の不均一応力により、供試体に2次曲げ変形が生じようとした場合であっても、その変形が拘束されて一様変形状態が保持される。従って、引張荷重の載荷時に供試体が変形することにより偏荷重が生じ、それに起因して当該供試体が不安定な挙動をすることが防止される。これにより、供試体に一様な開口変形を起こさせることができるため、直接引張試験において正確なデータを得ることができる。
また、前記引供試体拘束装置において、前記第1挟持板と前記第2挟持板との間に、少なくとも1枚の中間拘束板が前記ガイド部材に沿って移動可能かつ固定可能に設けられていること、とすれば好適である。
本発明によれば、第1挟持板と第2挟持板との間に、ガイド部材により移動が拘束されている中間拘束板を備えているため、引張荷重の載荷時に供試体が変形して、偏荷重が生じることをさらに効果的に防止することができる。
本発明の供試体拘束装置によれば、試験中に供試体の挙動を安定させ、純粋な直接引張試験を確実に実現することができる。
本発明を実施するための最良の一形態(以下「実施形態」という)について、図面を参照して詳細に説明する。
[供試体]
まず、供試体拘束装置10について説明する前に、使用する(拘束する)供試体に関して簡単に説明する。
直接引張試験には、所定形状の柱状供試体が用いられる。通常は、この柱状供試体としては、円柱供試体(通常は、直径50mm×長さ100mm)又は四角柱供試体(通常は、縦40mm×横40mm×長さ160mm)が用いられるが、以下の説明では、図1(b)に示す、円柱供試体Kの場合について説明する(前記供試体は、前記長さに拘束されるものではないが、後記挟持板等の剛性を勘案して適切に定める必要がある)。
この円柱供試体Kは、長さ方向の中間高さ位置に所定寸法(例えば、深さ5mm×幅4mm)の誘導切り欠き部K1が予め形成されている。また、両端部における円の中心部には、所定寸法のボルト挿通孔(K2,K3)が予め形成されている。
まず、供試体拘束装置10について説明する前に、使用する(拘束する)供試体に関して簡単に説明する。
直接引張試験には、所定形状の柱状供試体が用いられる。通常は、この柱状供試体としては、円柱供試体(通常は、直径50mm×長さ100mm)又は四角柱供試体(通常は、縦40mm×横40mm×長さ160mm)が用いられるが、以下の説明では、図1(b)に示す、円柱供試体Kの場合について説明する(前記供試体は、前記長さに拘束されるものではないが、後記挟持板等の剛性を勘案して適切に定める必要がある)。
この円柱供試体Kは、長さ方向の中間高さ位置に所定寸法(例えば、深さ5mm×幅4mm)の誘導切り欠き部K1が予め形成されている。また、両端部における円の中心部には、所定寸法のボルト挿通孔(K2,K3)が予め形成されている。
[供試体拘束装置]
図1(a)に示すように、本発明の供試体拘束装置10は、円柱供試体Kの対向する面を挟持する第1挟持板11及び第2挟持板12と、4本のガイドロッド15(ガイド部材)と、2枚の中間拘束板21と、を主要部としている。
図1(a)に示すように、本発明の供試体拘束装置10は、円柱供試体Kの対向する面を挟持する第1挟持板11及び第2挟持板12と、4本のガイドロッド15(ガイド部材)と、2枚の中間拘束板21と、を主要部としている。
図2に示すように、第1挟持板11と第2挟持板12はともに、所定厚さである正方形形状の板材であり、四隅にガイドロッド15を挿通するための円形の貫通孔11a,12aが形成されている。この貫通孔11a,12aは、ガイドロッド15の径より若干大径となるように形成されている。また、この第1挟持板11と第2挟持板12の一面における中央部には、載荷ロッド接合ボルト13(張力付与体接合部)が突設されており、他面には、載荷ロッド接合ボルト13より小径の埋込ボルト14(供試体取付部)が突設されている。そして、4本のガイドロッド15は、第1挟持板11の貫通孔11aに挿通された状態で固定されている。なお、この載荷ロッド接合ボルト13と埋込ボルト14は、1本のボルト部材により兼用されているが、別々のボルト部材を用いてもよい。
図3に示すように、各中間拘束板21は、第1挟持板11及び第2挟持板12と同一寸法である正方形形状の板材であり、その四隅は、直角二等辺三角形状の部分が切り取られ、面取りされることにより、変形八角形形状となっている。また、この中間拘束板21は、当該第1挟持板11及び第2挟持板12と同位置である四隅にガイドロッド15を挿通するための円形の端部孔21aが形成されている。そして、中間拘束板21の中央部には円柱供試体Kを挿通するための円形の中央孔21bが形成されている。この端部孔21aは、ガイドロッド15の径より若干大径となるように、また、中央孔21bは、円柱供試体Kを挿通した場合に、その周囲に充分な間隔を確保可能となるように、当該円柱供試体Kの径より充分余裕を持った大径となるように形成されている。
さらに、この中間拘束板21は、板厚方向に直交する向きに、それぞれ4箇所ずつ第1ネジ孔21c及び第2ネジ孔21dが設けられている。すなわち、第1ネジ孔21cは、面取りされた4箇所の隅角部に直交する向きであり、かつ、表面部から端部孔21aに至る位置に設けられている。また、第2ネジ孔21dは、面取りされた隅角部の間の各面に直交する向きであり、かつ、表面部から中央孔21bに至る位置に設けられている。
さらに、この中間拘束板21は、板厚方向に直交する向きに、それぞれ4箇所ずつ第1ネジ孔21c及び第2ネジ孔21dが設けられている。すなわち、第1ネジ孔21cは、面取りされた4箇所の隅角部に直交する向きであり、かつ、表面部から端部孔21aに至る位置に設けられている。また、第2ネジ孔21dは、面取りされた隅角部の間の各面に直交する向きであり、かつ、表面部から中央孔21bに至る位置に設けられている。
この第1ネジ孔21cは、端部孔21aにガイドロッド15が挿通された状態で、中間拘束板21の外側からガイドロッド固定ネジ25が螺挿されることにより、当該中間拘束板21の位置を固定することができるようになっている。また、第2ネジ孔21dは、中央孔21bに円柱供試体Kが挿通された状態で、中間拘束板21の外側から供試体制御ネジ26が挿されることにより、当該円柱供試体Kが側方から支持されて、変形が拘束されるようになっている。
そして、前記中間拘束板21は、ガイドロッド固定ネジ25と、供試体制御ネジ26を緩めることにより、ガイドロッド15に沿ってスライドさせ、その位置を自由に移動させることができるようになっている。
なお、円柱供試体Kの側面に当接する供試体制御ネジ26の先端部は、丸みを帯びるように加工されている。
そして、前記中間拘束板21は、ガイドロッド固定ネジ25と、供試体制御ネジ26を緩めることにより、ガイドロッド15に沿ってスライドさせ、その位置を自由に移動させることができるようになっている。
なお、円柱供試体Kの側面に当接する供試体制御ネジ26の先端部は、丸みを帯びるように加工されている。
第1挟持板11と、第2挟持板12は、載荷ロッド接合ボルト13が互いに離間する向きとなるように対向して設置されており、各載荷ロッド接合ボルト13には、引張力を与えるための載荷ロッド(図示せず)が螺着されている。
また、第2挟持板12は、各貫通孔12aにガイドロッド15が挿通され、当該ガイドロッド15に沿ってスライドさせて移動することができるようになっている。
また、第2挟持板12は、各貫通孔12aにガイドロッド15が挿通され、当該ガイドロッド15に沿ってスライドさせて移動することができるようになっている。
[直接引張試験方法]
前記供試体拘束装置10を使用して、直接引張試験をする方法について説明する。
前記供試体拘束装置10を使用して、直接引張試験をする方法について説明する。
(1)第1挟持板への円柱供試体の固定
ガイドロッド15が取り付けられている第1挟持板11を、当該ガイドロッド15及び埋込ボルト14が上方に突出する向きに位置させる。
続いて、円柱供試体Kの下側のボルト挿通口K2に接着剤30を充填するとともに、下面に接着剤30を塗布した状態で、前記円柱供試体Kのボルト挿通口K2に第1挟持板11の埋込ボルト14を挿入し、当該第1挟持板11の上面に円柱供試体Kを載置する。
ガイドロッド15が取り付けられている第1挟持板11を、当該ガイドロッド15及び埋込ボルト14が上方に突出する向きに位置させる。
続いて、円柱供試体Kの下側のボルト挿通口K2に接着剤30を充填するとともに、下面に接着剤30を塗布した状態で、前記円柱供試体Kのボルト挿通口K2に第1挟持板11の埋込ボルト14を挿入し、当該第1挟持板11の上面に円柱供試体Kを載置する。
2枚の中間拘束板21の端部孔21aにガイドロッド15を挿通するとともに、中央孔21bに円柱供試体Kを挿通し、ガイドロッド固定ネジ25により、円柱供試体Kの下面近傍及び上面近傍に、当該ガイドロッド15に対して水平となるように、当該中間拘束板21を取り付ける。そして、下部及び上部の中間拘束板21の供試体制御ネジ26を調節することにより、円柱供試体Kが第1挟持板11に対して垂直となるように(円柱供試体Kの中心軸と、引張荷重の載荷軸とが一致するように)円柱供試体Kの位置決めを行い、当該円柱供試体Kの下面と第1挟持板11の上面とを接着する(図4)。
(2)中間拘束板及び第2挟持板の取り付け
円柱供試体Kの上側のボルト挿通口K3に接着剤30を充填するとともに上面に接着剤30を塗布する。そして、第2挟持板12の貫通孔12aにガイドロッド15を挿通するとともに、円柱供試体Kのボルト挿通口K3に埋込ボルト14を挿入して、当該第2挟持板12の下面と円柱供試体Kの上面とを接着する(図5(a))。
円柱供試体Kの上側のボルト挿通口K3に接着剤30を充填するとともに上面に接着剤30を塗布する。そして、第2挟持板12の貫通孔12aにガイドロッド15を挿通するとともに、円柱供試体Kのボルト挿通口K3に埋込ボルト14を挿入して、当該第2挟持板12の下面と円柱供試体Kの上面とを接着する(図5(a))。
続いて、下部及び上部の中間拘束板21のガイドロッド固定ネジ25及び供試体制御ネジ26を緩め、円柱供試体Kの誘導切り欠き部K1を挟んで所定間隔(例えば、誘導切り欠き部K1から3cm程度)の箇所に移動させ、当該ガイドロッド固定ネジ25を締めることにより、各中間拘束板21を位置決めして固定する。そして、円柱供試体Kと供試体制御ネジ26の先端部との間に、図示しない摩擦低減シート材(例えば、テトラフルオロエチレンが塗布されたシート材)を介装させた状態で、当該供試体制御ネジ26を締めることにより円柱供試体Kを側方から拘束する(図5(b))。
(3)引張載荷
第1挟持板11及び第2挟持板12の各載荷ロッド接合ボルト13に載荷ロッド(図示せず)を取り付け、当該載荷ロッドを介して円柱供試体Kに引張荷重を載荷する(引張力を付与する)ことにより、直接引張試験を行う。なお、引張荷重を載荷するための引張試験装置は、既存の変位制御式載荷装置或いは荷重制御式載荷装置を用いることができる。
第1挟持板11及び第2挟持板12の各載荷ロッド接合ボルト13に載荷ロッド(図示せず)を取り付け、当該載荷ロッドを介して円柱供試体Kに引張荷重を載荷する(引張力を付与する)ことにより、直接引張試験を行う。なお、引張荷重を載荷するための引張試験装置は、既存の変位制御式載荷装置或いは荷重制御式載荷装置を用いることができる。
[効果]
本発明の供試体拘束装置10によれば、円柱供試体Kの変形を抑制するための複数本のガイドロッド15が、当該円柱供試体Kの周囲を取り囲むように第1挟持板11と第2挟持板12との間に取り付けられている。そのため、引張荷重の載荷時において、ひび割れ後に生じるひび割れ断面内の不均一応力により、円柱供試体Kに2次曲げ変形が生じようとした場合であっても、その変形が拘束されて一様変形状態が保持される。従って、引張荷重の載荷時に円柱供試体Kが変形することにより偏荷重が生じ、それに起因して当該円柱供試体Kが不安定な挙動をすることが防止される。これにより、円柱供試体Kに一様な開口変形を起こさせることができるため、直接引張試験において正確なデータを得ることができる。
本発明の供試体拘束装置10によれば、円柱供試体Kの変形を抑制するための複数本のガイドロッド15が、当該円柱供試体Kの周囲を取り囲むように第1挟持板11と第2挟持板12との間に取り付けられている。そのため、引張荷重の載荷時において、ひび割れ後に生じるひび割れ断面内の不均一応力により、円柱供試体Kに2次曲げ変形が生じようとした場合であっても、その変形が拘束されて一様変形状態が保持される。従って、引張荷重の載荷時に円柱供試体Kが変形することにより偏荷重が生じ、それに起因して当該円柱供試体Kが不安定な挙動をすることが防止される。これにより、円柱供試体Kに一様な開口変形を起こさせることができるため、直接引張試験において正確なデータを得ることができる。
また、第1挟持板11と第2挟持板12との間に、ガイドロッド15により移動が拘束されている中間拘束板21を備えているため、引張荷重の載荷時に円柱供試体Kが変形して、偏荷重が生じることをさらに効果的に防止することができる。
また、第1挟持板11と第2挟持板12に対する円柱供試体Kの取り付けを接着剤30により強固に行うことで、引張荷重の載荷時の加力方向を直線方向にすることができるため、純粋な直接引張試験を実現することができる。
さらに、本発明の供試体拘束装置10によって拘束する供試体の形状に関してはなんら制約が無く、任意の柱状体に対して適用することができる。
また、第1挟持板11と第2挟持板12に対する円柱供試体Kの取り付けを接着剤30により強固に行うことで、引張荷重の載荷時の加力方向を直線方向にすることができるため、純粋な直接引張試験を実現することができる。
さらに、本発明の供試体拘束装置10によって拘束する供試体の形状に関してはなんら制約が無く、任意の柱状体に対して適用することができる。
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
特に、各部材の形状及び寸法等は、供試体に応じて、変更することができる。また、ガイド部材は3本以上存在すればよく、その本数は問わず、その設置位置も挟持板の形状等に応じて適切に設けることができる。
さらに、本発明に適用可能な供試体の材料は特に限定されるものはないが、セメント系混合材料(高強度鋼繊維補強セメント系の新材料を含む)に特に好適である。
特に、各部材の形状及び寸法等は、供試体に応じて、変更することができる。また、ガイド部材は3本以上存在すればよく、その本数は問わず、その設置位置も挟持板の形状等に応じて適切に設けることができる。
さらに、本発明に適用可能な供試体の材料は特に限定されるものはないが、セメント系混合材料(高強度鋼繊維補強セメント系の新材料を含む)に特に好適である。
10 供試体拘束装置
11a,12a 貫通孔
13 載荷ロッド接合ボルト(張力付与体接合部)
14 埋込ボルト(供試体取付部)
15 ガイドロッド
21 中間拘束板
25 ガイドロッド固定ネジ
26 供試体制御ネジ
K 円柱供試体
K1 誘導切り欠き部
K2 ,K3 ボルト挿通口
11a,12a 貫通孔
13 載荷ロッド接合ボルト(張力付与体接合部)
14 埋込ボルト(供試体取付部)
15 ガイドロッド
21 中間拘束板
25 ガイドロッド固定ネジ
26 供試体制御ネジ
K 円柱供試体
K1 誘導切り欠き部
K2 ,K3 ボルト挿通口
Claims (2)
- 直接引張試験を行う際に供試体を拘束するための供試体拘束装置であって、前記引張試 験供試体の対向する面を挟持する第1挟持板及び第2挟持板と、
前記供試体の周囲を取り囲むように前記第1挟持板の一面に取り付けられている少なくとも3本のガイド部材と、
前記第1挟持板及び前記第2挟持板の前記一面には張力付与体接合部が突設され、かつ、他面には供試体取付部が突設されており、
前記第2挟持板は、前記ガイド部材に沿って、前記第1挟持板に対して接離自在に設けられていること、
を特徴とする供試体拘束装置。 - 前記第1挟持板と前記第2挟持板との間に、少なくとも1枚の中間拘束板が前記ガイド部材に沿って移動可能かつ固定可能に設けられていること、
を特徴とする請求項1に記載の供試体拘束装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004027464A JP2005221275A (ja) | 2004-02-04 | 2004-02-04 | 供試体拘束装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004027464A JP2005221275A (ja) | 2004-02-04 | 2004-02-04 | 供試体拘束装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005221275A true JP2005221275A (ja) | 2005-08-18 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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2004
- 2004-02-04 JP JP2004027464A patent/JP2005221275A/ja active Pending
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