JP6182843B2 - 開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法 - Google Patents

開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6182843B2
JP6182843B2 JP2012222439A JP2012222439A JP6182843B2 JP 6182843 B2 JP6182843 B2 JP 6182843B2 JP 2012222439 A JP2012222439 A JP 2012222439A JP 2012222439 A JP2012222439 A JP 2012222439A JP 6182843 B2 JP6182843 B2 JP 6182843B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
cfrp
shear
concrete beam
effect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012222439A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014074299A (ja
Inventor
訓祥 杉本
訓祥 杉本
克彦 渋市
克彦 渋市
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2012222439A priority Critical patent/JP6182843B2/ja
Publication of JP2014074299A publication Critical patent/JP2014074299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6182843B2 publication Critical patent/JP6182843B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

本発明は、開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法に関する。
コンクリート梁に開口(貫通孔)を設けた場合、当該開口によりコンクリート梁のせん断終局強度が低下するため、開口近傍の両側面及び下面に亘って複数のCFRP板(炭素繊維補強樹脂板)を梁軸方向に並べて貼り付けると共に、該複数のCFRP板を定着プレートとアンカーボルトとでコンクリート梁に定着させることによって、開口を設けたコンクリート梁のせん断終局強度を増大させることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−68921号公報
上述したように、開口を設けたコンクリート梁の開口近傍に補強材を貼り付けることによって、開口を設けたコンクリート梁のせん断補強を行うにあたり、補強材による補強効果が適正に評価されない場合には、補強材を過剰に用いてコストが増大したり、逆に補強材が不足して必要なせん断終局強度を確保できなかったりする等、コンクリート梁の構造設計が適正に行われないことが考えられる。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、開口を有するコンクリート梁を補強材を貼り付けてせん断補強する工法において、補強材によるコンクリート梁のせん断補強効果を適正に評価することを課題とするものである。
本発明に係る開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法は、開口を有するコンクリート梁を、CFRP板である補強材を貼り付けることによってせん断補強する工法における、前記補強材によるせん断補強の効果を評価する方法であって、前記補強材によるせん断補強の効果を、前記開口の中心から梁軸方向に±D(ただし、Dは梁せい)の範囲において、前記開口の中心からの前記補強材の貼り付け位置の前記開口からの梁軸方向への距離が長くなるほど低減され、かつ、前記距離が長くなるほど低減の勾配が小さくなる低減係数を、前記補強材のせん断補強性能に乗じることにより算出し、前記低減係数は、前記開口からの梁軸方向のすることを特徴とする。
本発明によれば、開口を有するコンクリート梁を補強材を貼り付けてせん断補強する工法において、補強材によるコンクリート梁のせん断補強効果を適正に評価することができる。
一実施形態に係るコンクリート梁を示す斜視図である。 想定破壊区間の梁軸方向の長さLφを示す図である。 破壊モードを説明するための図である。 第一の実験で用いた試験体の仕様をまとめた表である。 第一の実験で用いた試験体における使用材料の強度をまとめた表である。 第一の実験で用いた試験体の形状寸法の一例を示している。 第二の実験で用いた試験体の仕様をまとめた表である。 第二の実験で用いた試験体における使用材料の強度をまとめた表である。 第二の実験で用いた試験体の形状寸法の一例を示している。 第一及び第二の実験で使用する加力装置を示す立面図である。 第一の実験の結果をまとめた表である。 第二の実験の結果をまとめた表である。 (A)、(B)は、せん断力と変形角(部材角)との関係を示すグラフである。 変形角が+1/250の時の、CFRP板の歪度と開口からの距離との関係をまとめたグラフである。 変形角が+1/150の時の、CFRP板の歪度と開口からの距離との関係をまとめたグラフである。 開口の中心からの距離Lと低減係数αとの関係を示すグラフである。 n番目のCFRP板の定着プレートとの付着面積を説明するための図である。 n番目のCFRP板の定着部の位置の定着プレートの付着面積を説明するための図である。 第一及び第二の実験結果と上述の評価方法による算出結果とを比較するグラフである。 4枚2組のCFRP板により補強したコンクリート梁を示す図である。 8枚4組のCFRP板により補強したコンクリート梁を示す図である。 12枚6組のCFRP板により補強したコンクリート梁を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係るコンクリート梁10を示す斜視図である。これらの図に示すように、コンクリート梁10の上面はスラブ1に接合されており、梁軸方向の中間部には、梁幅方向に貫通する円状の開口12が形成されている。
また、コンクリート梁10の開口12を梁軸方向に挟んだ両側にはそれぞれ、複数組(例えば図示するように片側3組)のCFRP板(炭素繊維強化樹脂板)14が、梁軸方向に所定間隔おきに配されている。各CFRP板14はL字状に構成されており、各組一対のCFRP板14の一方は、コンクリート梁10の一方の側面と下面とにエポキシ樹脂系接着剤により接着され、他方のCFRP板14は、コンクリート梁10の他方の側面と一方のCFRP板14の下辺に接着されている。即ち、各組一対のCFRP板14はU字状に組み合わせられて、コンクリート梁10の両側面と下面とに亘って接着されている。また、各CFRP板14の両端は、開口12の上端よりも上側のスラブ1の近傍まで延びている。
コンクリート梁10の開口12の両側面にはそれぞれ、定着プレート16が配されている。定着プレート16は、コンクリート梁10の側面上部においてコンクリート梁10の長手方向に延びる長尺の鋼板であり、コンクリート梁10の側面上部及び複数のCFRP板14の上端にエポキシ樹脂系接着剤により接着されている。この定着プレート16の長手方向中央下部には、開口12を塞がないようにするための円弧状の切欠き部が形成されている。
また、コンクリート梁10には、複数のアンカーボルト18が、梁軸方向に所定間隔おきに配されている。各アンカーボルト18は、開口12より上側におけるCFRP板14間、又はCFRP板14よりも開口12側、又はCFRP板14よりも開口12の反対側に配されている。また、各アンカーボルト18の両端にはナットが取り付けられており、該ナットにより定着プレート16が締め付けられることにより、CFRP板14の上端がコンクリート梁10に定着されている。
以下、コンクリート梁10のせん断補強効果の評価方法について説明する。本実施形態に係る評価方法では、開口12を設けることにより低下したコンクリート梁10のせん断終局強度に対するCFRP板14による補強効果を評価する。また、本実施形態では、下記(1)式で示すように、補強後のコンクリート梁10のせん断終局強度Qsuo_stが、開口12を設ける前のコンクリート梁のせん断終局強度Qsu以上となるように、コンクリート梁10を補強する。
ここで、開口12を設ける前のコンクリート梁のせん断終局強度Qsu[N]は、耐震診断基準において示される一般の梁のせん断終局強度と同様に、下記(2)式で表される。
また、補強後のコンクリート梁10のせん断終局強度Qsuo_st[N]は下記(3)式で表される。ここで、開口12を設けることによりコンクリート梁10のせん断補強筋が切断される可能性があることを考慮して、開口12の周囲のせん断補強筋比Psを求め、CFRP板14による補強効果QCFRP[N]は、本来はせん断補強筋による効果を表す下記(3)式の第二項に導入している。
なお、図2に示すように、想定破壊区間の梁軸方向の長さLφは、複数のCFRP板14のうち梁軸方向の両側の最外に位置する一対のCFRP板14の、その梁軸方向の外端同士の距離とする。ただし、QCFRP/bLφが過大にならないように、Lφは1.0D以上とする。
ところで、コンクリート梁10の開口12の周囲では3つの破壊モードが想定される。1つ目はCFRP板14の破壊、2つ目は接着剤の破壊、3つ目はアンカーボルトの破壊である。ここで、CFRP板14による補強効果QCFRP[N]は、上記3つの破壊モードの何れかが発生したら発揮されなくなるため、下記(4)式で示すように、CFRP板14の引張強度により決まる補強効果NCF_allと、アンカーボルト18のせん断耐力又はコンクリートへの定着耐力により決まる補強効果Qboltと、接着により決まる補強効果Qbondとのうちの最小値とする(図3参照)。
ここで、CFRP板14による補強効果QCFRP[N]を確認する試験を実施したので、当該実験について以下説明する。本実験は、CFRP板14による補強効果を確認することを目的とする第一の実験と、CFRP板14の枚数、すなわち補強量によるコンクリート梁10の構造性能の変化を、開口12が梁の中央または端部(梁端から1.0D)に設けられた場合において確認することを目的とする第二の実験とを実施した。
図4の表は、上記第一の実験で用いた試験体の仕様をまとめたものであり、図5の表は、本実験で用いた試験体における使用材料の強度をまとめたものである。さらに、図6では、本実験で用いた試験体100、101の形状寸法の一例を示している。なお、B15−RC、B15−O、B15−CFRPなる試験体は、せん断スパン比が1.5の試験体である。また、B20−RC、B20−O、B20−CFRPなる試験体は、せん断スパン比が2.0の試験体である。また、B15−RC、B20−RCなる試験体は、開口が無くCFRP板による補強も無い試験体であり、B15−O、B20−Oなる試験体は、開口が有りCFRP板による補強が無い試験体である。さらに、B15−CFRP、B20−CFRPなる試験体は、開口が有りCFRP板による補強も有る試験体である。
また、図7の表は、上記第二の実験で用いた試験体の仕様をまとめたものであり、図8の表は、本実験で用いた試験体における使用材料の強度をまとめたものである。さらに、図9では、本実験で用いた試験体102、103の形状寸法の一例を示している。
本実験では、図10に示すように、梁軸方向に離して配された2台のアクチュエータ3と加力用治具4とを備える加力装置2を使用して試験体に逆対称分布となる曲げモーメントを作用させた。即ち、試験体100〜103の左右のスタブ104(図6及び図9参照)を平行に維持するように試験体100〜103の変形を制御しながら正負交番繰り返し載荷を実施することにより、試験体100〜103にせん断力を与えた。
そして、試験体に曲げによるひび割れ、せん断によるひび割れが発生したときのせん断力と、試験体が破壊に至ったときのせん断力(最大せん断耐力)を測定した。なお、最大せん断耐力と上述のせん断終局強度は同義である。また、試験体100の全体変位(部材角)、各部の変位を計測するとともに、主筋、せん断補強筋とCFRP板14の表面とに貼り付けた歪みゲージにより歪度を計測した。なお、部材角は、左右のスタブ104に固定した変位計測用治具の間の相対変位として計測した全体変位を、部材のスパン長で除した値である。
図11は、第一の実験の結果(ひび割れ発生時のせん断力と最大せん断耐力)をまとめた表である。この表に示すように、開口を設けてCFRP板による補強を施していない試験体(B15−O、B20−O)の最大せん断耐力[N]は、開口の無い試験体(B15−RC、B20−RC)の最大せん耐力[N]と比較して低下した。また、CFRP板による補強を施した試験体(B15−CFRP、B20−CFRPの最大せん断耐力[N]が、開口の無い試験体(B15−RC、B20−RC)の最大せん断耐力[N]と同等以上になった。
図12は、第二の実験の結果(ひび割れ発生時のせん断力と最大せん断力)をまとめた表である。この表に示すように、No.2の梁軸方向中央部に開口を設けた試験体と、No.3の梁端部に開口を設けた試験体とは、No.1の開口無し補強無しの試験体と比較して最大せん断耐力が低下した。また、No.2、No.3の試験体とでは、共に開口周辺の損傷が顕著であり、破壊時には開口上下のコンクリートの多くが剥落した。一方、開口の周辺に補強を施したNo.4、No.5、No.6、No.7では、最大せん断耐力はNo.1の試験体と同等以上であり、開口周辺の損傷についてもCFRP板による拘束によって抑制された。
また、梁軸方向中央に開口を設け補強量を変化させたNo.4、No.5の試験体を比較し、梁端部に開口を設け補強量を変化させたNo.6、No.7の試験体を比較したところ、それぞれ補強量を増やしたことによって最大せん断耐力の増加は確認できた。しかしながら、No.5の補強量はNo.4の補強量の3倍、No.7の補強量はNo.6の補強量の3倍であることを考慮すると、補強量を増やすことによる最大せん断耐力の増加はわずかであったといえる。
また、図13(A)、(B)は、せん断力と変形角(部材角)との関係を示すグラフである。図13(A)のグラフに示すように、梁軸方向中央に開口を設け補強量を変化させたNo.4、No.5の試験体を比較し、図13(B)のグラフに示すように、梁端部に開口を設け補強量を変化させたNo.6、No.7の試験体を比較したところ、変形角に大きな差がないことが確認できた。これは、開口からの距離が長い位置のCFRP板は、それよりも開口からの距離が短い位置のCFRP板と比べて補強性能を発揮できなかったことが原因であると考えられる。
また、図14は、変形角が+1/250の時の、CFRP板の歪度と開口からの距離との関係をまとめたグラフであり、図15は、変形角が+1/150の時の、CFRP板の歪度と開口からの距離との関係をまとめたグラフである。これらのグラフでは、横軸は梁端からの距離であり、No.6、No.7の試験体の開口は梁端から500mmの位置に設けられ、No.4,No.5の試験体の開口は梁端から1000mmの位置に設けられている。
これらのグラフから、CFRP板の歪度は、開口に最も近い位置のものが最も大きく、開口からの距離が長くなるにつれて小さくなる傾向があることが確認できた。このことから、CFRP板の配置を開口の近傍にすればするほど、高い補強性能が発揮されると考えられる。
以上の実験結果に鑑み、CFRP板14による補強効果QCFRP[N]を評価するにあたっては、下記(5)式に示す、開口12の中心からの距離が長くなるほどせん断終局強度への寄与度を低減するための低減係数αを用いる。図16は、開口12の中心からの距離Lと低減係数αとの関係を示すグラフである。
それにより、全てのCFRP板14の有効引張力、即ち、全てのCFRP板14により決まる補強効果の大きさは下記(6)式により表される。
また、定着プレート16により決まる補強効果の大きさは下記(7)、(7.1)〜(7.4)式により表される。
なお、図17に示すように、n番目のCFRP板14の定着プレート16との付着面積は、各CFRP板14の定着プレート16と重なり合う面積aCF_1〜aCF_6である。また、図18に示すように、n番目のCFRP板14の定着部の位置の定着プレート16の付着面積は、aFB_1〜aFB_6であり、定着プレート16の中央部分の付着面積は、aFB_cenである。
また、アンカーボルト18により決まる補強効果の大きさは下記(8)、(8.1)、(8.2)式により表される。
図19は、第一及び第二の実験結果と上述の評価方法による算出結果とを比較するグラフである。このグラフでは、せん断終局強度の実験値Qmaxと日本建築学会の鉄筋コンクリート構造計算規準の曲げ強度略算式により求めた曲げ強度Qmuとの比Qmax/Qmuを縦軸に、せん断終局強度の上述の評価方法により求めた値Qsuと上記曲げ強度Qmuとの比Qsu/Qmuを横軸にとっている。
このグラフに示すように、縦軸のQmax/Qmuと横軸のQsu/Qmuとは近似しているといえるので、本評価方法により、開口を有するコンクリート梁のCFRP板による補強効果が適切に評価できているといえる。
以下、開口を有するコンクリート梁のせん断終局強度を評価した実施例について説明する。
まず、開口が無いコンクリート梁のせん断終局強度Qsuについて検討する。当該コンクリート梁の仕様は、以下に示すとおりであり、せん断終局強度Qsuは(2)式により次のようになる。
次に、図20に示すように、4枚2組のCFRP板14により補強したコンクリート梁111のせん断終局強度Qsuo_stについて検討する。以下に示す仕様のアンカーボルト18を各面4本計8本使用する。せん断終局強度Qsuo_stは上記(3)〜(8)式により次のようになる。

ここで、補強後のコンクリート梁111のせん断終局強度Qsuo_stは、開口が無いコンクリート梁110のせん断終局強度Qsuよりも小さくなるため、目標値を満足しない。よって、CFRP板14の数をさらに増やした場合について検討する。
図21に示すように、8枚4組のCFRP板14により補強したコンクリート梁112のせん断終局強度Qsuo_stについて検討する。上記コンクリート梁111と同様の仕様のアンカーボルト18を各面6本計12本使用する。せん断終局強度Qsuo_stは上記(3)〜(8)式により次のようになる。
ここで、補強後のコンクリート梁112のせん断終局強度Qsuo_stは、開口が無いコンクリート梁110のせん断終局強度Qsuよりも小さくなるため、目標値を満足しない。よって、CFRP板14の数をさらに増やした場合について検討する。
図22に示すように、12枚6組のCFRP板14により補強したコンクリート梁113のせん断終局強度Qsuo_stについて検討する。上記コンクリート梁111、112と同様の仕様のアンカーボルト18を各面8本計16本使用する。せん断終局強度Qsuo_stは次のようになる。
補強後のコンクリート梁113のせん断終局強度Qsuo_stは、開口が無いコンクリート梁のせん断終局強度Qsuよりも大きくなるため、目標値を満足する。
以上説明したように、本実施形態に係る開口12を有するコンクリート梁10のせん断補強効果の評価方法では、補強材たるCFRP板14によるせん断補強の効果を、CFRP板14の貼り付け位置の開口12からの梁軸方向への距離が長くなるほど低減されるとして算出する。即ち、CFRP板14による補強効果は、CFRP板14の貼付位置が開口12から梁軸方向に離れるにつれて低減するという上記実験により得られた知見に従って、開口12を有するコンクリート梁10のCFRP板14によるせん断補強効果を評価する。
これにより、例えば、より少ない数のCFRP板14を、その貼付位置が開口12により近くなるようにする等して、開口12を有するコンクリート梁10のせん断補強を効率よく行うことが可能になる。また、CFRP板14によるせん断補強効果を過大に評価することを防止できるため、コンクリート梁10の構造設計においてせん断終局強度が不足すること等を防止できる。
また、CFRP板14によるせん断補強の効果を、CFRP板14の貼り付け位置の開口12からの梁軸方向への距離が長くなるほど低減される低減係数αを、CFRP板14の補強性能(有効引張荷重NCFRPやCFRP板14の上側定着部における接着力Qbond_CFRPや定着プレート16の梁側面への接着力Qbond_FB等)に乗じることにより算出する。これにより、CFRP板14によるせん断補強の効果を、CFRP板14の貼り付け位置の開口12からの梁軸方向への距離が長くなるほど低減されるとして算出することができる。
なお、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上述の実施形態では、補強材としてCFRP板を用いたが、鋼材等の他の補強材を用いてもよい。また、補強材のコンクリート梁への貼り付け方は、せん断補強効果が得られればよく、例えば、本実施形態のように、補強材を梁軸方向に対して直交するようにコンクリート梁に貼り付けるのではなく、補強材を梁軸方向及びその直交方向に対して傾斜するようにコンクリート梁に貼り付けてもよい。
さらに、上記実施形態では、開口の両側にそれぞれ複数の補強材を貼り付けたが、開口の両側にそれぞれ梁軸方向に長い1枚の面状の補強材を貼り付ける等してもよい。この場合には、補強効果を積分計算により求めることができる。
1 スラブ、2 加力装置、3 アクチュエータ、4 加力用治具、10 コンクリート梁、12 開口、14 CFRP板、16 定着プレート、18 アンカーボルト、100、101、102、103 試験体、104 スタブ、111、112、113 コンクリート梁

Claims (1)

  1. 開口を有するコンクリート梁を、CFRP板である補強材を貼り付けることによってせん断補強する工法における、前記補強材によるせん断補強の効果を評価する方法であって、
    前記補強材によるせん断補強の効果を、前記開口の中心から梁軸方向に±D(ただし、Dは梁せい)の範囲において、前記開口の中心からの前記補強材の貼り付け位置の前記開口からの梁軸方向への距離が長くなるほど低減され、かつ、前記距離が長くなるほど低減の勾配が小さくなる低減係数を、前記補強材のせん断補強性能に乗じることにより算出し、
    前記低減係数は、前記開口からの梁軸方向のすることを特徴とするコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法。
JP2012222439A 2012-10-04 2012-10-04 開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法 Active JP6182843B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012222439A JP6182843B2 (ja) 2012-10-04 2012-10-04 開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012222439A JP6182843B2 (ja) 2012-10-04 2012-10-04 開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014074299A JP2014074299A (ja) 2014-04-24
JP6182843B2 true JP6182843B2 (ja) 2017-08-23

Family

ID=50748626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012222439A Active JP6182843B2 (ja) 2012-10-04 2012-10-04 開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6182843B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105317233A (zh) * 2015-05-08 2016-02-10 盐城工学院 一种跨中布置抗剪销栓提高trc加固rc梁效果的方法
CN106437191B (zh) * 2016-10-12 2019-08-16 广西大学 一种混凝土梁的异形加固装置及其施工方法
CN106382011B (zh) * 2016-11-09 2018-07-06 陕西交科新材料有限公司 混凝土结构预应力碳纤维板张拉锚固体系及方法
CN113931476A (zh) * 2021-10-10 2022-01-14 北京工业大学 一种基于自锚式锚固系统的预应力碳纤维板加固梁装置及方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3258569B2 (ja) * 1995-09-01 2002-02-18 株式会社熊谷組 コンクリート梁の穴の周縁の補強方法および構造
JP4325316B2 (ja) * 2003-08-27 2009-09-02 株式会社大林組 コンクリート部材の補強構造及び補強方法
JP2011043009A (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 Hazama Corp 開口を有する鉄筋コンクリート梁における開口回り補強部材、並びにこれを用いた補強構造及び方法
JP5774323B2 (ja) * 2011-02-01 2015-09-09 大成建設株式会社 プレストレストコンクリート梁のせん断耐力算定方法。
JP5964129B2 (ja) * 2012-05-22 2016-08-03 前田建設工業株式会社 開口を有する鉄筋コンクリート梁又は柱の設計方法、設計装置、及び設計プログラム
JP6046932B2 (ja) * 2012-07-10 2016-12-21 株式会社竹中工務店 有孔梁の補強構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014074299A (ja) 2014-04-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lips et al. Experimental investigation on punching strength and deformation capacity of shear-reinforced slabs
JP6182843B2 (ja) 開口を有するコンクリート梁のせん断補強効果の評価方法
Selvaraj et al. Investigation on sheathing-fastener connection failures in cold-formed steel wall panels
WO2014188469A1 (ja) 繊維強化プラスチック製線条体の定着具
JP7196886B2 (ja) 床スラブ付鉄骨梁
US20130195541A1 (en) Sheet and rod attachment apparatus and system
JP2013194421A (ja) 橋梁及び接合板
JP6065690B2 (ja) 梁端部の接合構造
KR101790166B1 (ko) 복합 플레이트 보강 구조 및 시공 방법
JP2009228361A (ja) 建築用合成材及びその製造方法
JP6128058B2 (ja) 梁端部の接合構造
KR101073610B1 (ko) 슬릿형 강판으로 보강된 철근콘크리트 보
JP6334859B2 (ja) 天井構造
KR101461805B1 (ko) 고연성 심재를 구비한 비좌굴가새
JP5393329B2 (ja) Frp部材の接合構造
US11326347B2 (en) Anchor system for fiber reinforced polymers
JP7067870B2 (ja) 床構造
JP2009162013A (ja) 構造物の補強構造
Zhang et al. Connection and performance of two-way CLT plates
JP2009185532A (ja) 異形鉄線溶接金網による重ね継手・定着工法
US10323427B2 (en) Anchorage device
JP5397050B2 (ja) 開口補強構造及び開口補強方法
JP2003074117A (ja) 鉄骨ラーメン構造物
JP5621508B2 (ja) サンドイッチ構造体
JP2007191961A (ja) 既存建物におけるスラブの補強構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160621

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6182843

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150