JP2005221064A - ヒンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数が少なく、組立の時間および手間が少ないヒンジの提供。
【解決手段】 段付き円柱形状のシャフト1と、このシャフト1を回転可能に保持するベース5と、このベース5に対する取付位置を変更可能にベース5に取り付けられるアジャスター10と、シャフト1を締め付けた状態でシャフト1にはめ込まれるコイルバネ状の締付部材15とを備える。締付部材15の基端15aは、ベース5に設けられた保持片8の差込部9に配置されており、差込部9内で移動可能とされている。締付部材15の先端15bは、アジャスター10の差込部13に差し込まれて固定されている。締付部材15に対して摺動回転するシャフト1は、その回転方向によって締付部材15の両端15a,15b間の離隔距離が変わるので、回転トルクを異ならせることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一方の部材に対して他方の部材を回転させるのに使用されるヒンジに関するものである。
従来、パソコンやテレビなどの液晶ディスプレイを基台に対して傾動可能に保持するヒンジとして、例えば下記特許文献1に示すようなヒンジが提案されている。
これは、棒状の軸部材に、複数枚の円盤形状の板材を通す構成とされている。そして、各板材を当接させることで、板材間の摩擦抵抗により、軸部材に対して適度な回転操作抵抗が付与されるものであった。これにより、ディスプレイを基台に対して傾動可能とし、所望の位置で保持することが可能とされる。
特開2002−250335号公報
しかしながら、上記構成のヒンジの場合、軸に多数の円盤形状の板材を通す必要があり、部品点数が多くなっていた。また、部品数が多くなるため、その組立にも時間と手間がかかっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、部品数を減らし、組立の時間および手間が少ないヒンジを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のヒンジは、シャフトを回転保持するベースと、シャフトを締め付けた状態でシャフトに設けられ、少なくとも一端が前記ベースに周方向移動を規制されて設けられる締付部材とを備えることを特徴とする。ここで、規制とは、周方向移動不能な固定状態と、一定範囲での周方向移動可能な状態との双方を含む。
また、好ましくは上記構成に加えて、前記締付部材は前記ベースに、一端を固定される一方、他端を一定範囲で周方向移動可能に保持されて設けられることを特徴とするヒンジである。
上記目的を達成するために、本発明のヒンジは、シャフトを回転保持するベースと、ベースに対する取付位置を変更可能に設けられるアジャスターと、シャフトを締め付けた状態でシャフトにはめ込まれ、ベースに形成された差込部に一端が保持される一方、アジャスターに形成された差込部に他端が保持されるコイル状の締付部材とを備え、少なくとも一方の差込部は、そこに保持される締付部材端部の周方向移動を許容する幅寸法に形成されていることを特徴とする。
また、好ましくは上記構成に加えて、前記締付部材は、断面四角形状の線材によりコイル状に形成されていることを特徴とするヒンジである。
また、好ましくは上記各構成に加えて、前記アジャスターは、取付ネジでベースに保持され、アジャスターとベースに形成された前記取付ネジ用の穴の一方は、ベースに対するアジャスターの取付位置を変更可能に長穴とされたことを特徴とするヒンジである。
また、好ましくは上記各構成に加えて、前記ベースとシャフトには、一方に第一部材が固定され、他方に第二部材が保持され、第一部材に対して第二部材を押し下げる際には、前記コイルバネの周方向移動を許容された端部が、前記差込部のコイルバネ締付方向端部に当接する一方、第一部材に対して第二部材を押し上げる際には、前記コイルバネの周方向移動を許容された端部が、前記差込部のコイルバネ締付方向と逆の端部に当接することを特徴とするヒンジである。
本発明のヒンジによれば、部品点数が少なく、組立の時間および手間が少なくてすみ、容易に組み立てることが可能である。
以下、本発明のヒンジについて、実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1は、本発明のヒンジの一実施例を示す斜視図であり、図2は、図1のヒンジの分解斜視図である。
本実施例のヒンジは、段付き円柱形状のシャフト1と、このシャフト1を回転可能に保持するベース5と、このベース5に対する取付位置を変更可能にベース5に取り付けられるアジャスター10と、前記シャフト1を締め付けた状態でシャフト1にはめ込まれるコイルバネ状の締付部材15とを主要部として備える。
図2に示すように、本実施例のベース5は、水平に配置される長方形板状の水平片6と、この水平片6の右側端部から垂直上方へ延出する垂直片7とにより略L字状に一体形成されている。垂直片7の中央部には、後述するシャフト1の支持部3がはめ込まれる丸穴7aが貫通して形成されている。
また、ベース5には、垂直片7の手前側の側端部に、その上下方向中央部から右側に延出して、垂直片7に対し直角に長方形板状の保持片8が一体的に設けられている。この保持片8の先端部には、その上下方向中央部から左側へ向けて細長い溝9が形成されている。この溝9は、締付部材15の基端15aが差し込まれる差込部9とされ、その幅(上下方向寸法)は、締付部材15を構成する線材の幅(太さ)よりやや大きく形成されている。なお、本実施例のベース5および保持片8は、金属板を屈曲して一体形成されている。
ベース5に取り付けられるアジャスター10は、水平に配置される長方形板状の水平片11と、この水平片11の左側端部から垂直上方に延出する長方形板状の垂直片12とにより略L字状に形成されている。そして、水平片11と垂直片12との屈曲部の前後方向中央よりやや前方には、厚さ方向に貫通して穴13が形成されている。この穴13は、締付部材15の先端15bが差し込まれる差込部13とされる。なお、アジャスター10の垂直片12の上端部12bは、下方に円弧状に切り欠かれている。
また、アジャスター10の垂直片12には、アジャスター10をベース5に固定するための取付ネジ100,100が通される二つのネジ挿通穴12a,12aが形成されている。各ネジ挿通穴12aは、前後方向に長い長穴とされている。取付ネジ100は、アジャスター10の垂直片12を貫通して、ベース5の垂直片7下部に形成されたネジ穴7bにねじ込まれる。
シャフト1は、左右方向に延び、左右に縮径部を有する段付き円柱形状である。右側の縮径部は、被回転体の取付部2とされ、この取付部2の先端部2aは、中心を挟んで直径方向に沿って平行に切り欠かれて略小判形状とされている。また、シャフト1の左側端部の縮径部は、ベース垂直片7への支持部3とされている。
締付部材15は、本実施例では断面四角形の線材をコイル状に巻いて形成されている。具体的には、右側に配置された線材の一方の端部(15a)から時計回りに左側へ向けてらせん状に巻かれてコイル状に形成されている。図示例では、隣接するらせんが互いに接触して密に巻かれている。また、締付部材15の内径は、前記シャフト1本体の外径より若干小径とされている。そして、左側に配置される締付部材15の先端部15bは、径方向外側(下方)へ延出した後、右側へ向けて屈曲されている。また、締付部材15の基端部15aは、径方向外側(手前側)へ向けて屈曲されている。
このような構成の締付部材15は、シャフト1に無理ばめされる。締付部材15の内径は、シャフト1の外径より小径とされているので、締付部材15がシャフト1にはめ込まれた際には、締付部材15はシャフト1を径方向内側へ締め付けることになる。
締付部材15がはめ込まれたシャフト1は、その支持部3が、ベース5の垂直片7に形成された穴7aに差し込まれて水平に保持されると共に、ベース5に回転可能に設けられる。この際、締付部材15の基端15aは、保持片8の差込部9に差し込まれる。なお、図1においては、締付部材15の基端15aは、保持片8の差込部9の下端面9aに当接した状態で配置され、差込部9の上方に若干の隙間が形成されている。
一方、締付部材15の先端15bは、アジャスター10の差込部13に差し込まれ固定される。その際、アジャスター10は、その垂直片12をベース垂直片7の右側端面下端部に重ね合わされて取付ネジ100によりネジ止めされる。
図1において右側から見た状態で説明すると、シャフト1を反時計回り(A方向)に回転すると、シャフト1には、締付部材15が無理ばめされているので、シャフト1の回転に伴い、保持片8の差込部9に差し込まれた締付部材15の基端15aには周方向下向きの力がかかる。しかし、締付部材15の基端15aが保持片差込部9の下端面9aに当接することで、それ以上の締付部材15の移動は阻止される。そして、そのように締付部材15が位置決めされた状態で、シャフト1が反時計回りに回転すると、シャフト1は締付部材15の摩擦力に対抗して摺動回転する。この際、締付部材15の内径は変化せず、一定のトルクでシャフト1を回転させることとなる。
これに対して、シャフト1を時計回り(B方向)に回転させると、シャフト1に締付部材15が無理ばめされているので、シャフト1の回転に伴い、保持片8の差込部9に差し込まれた締付部材15の基端15aには、周方向上向きの力がかかり、周方向上方へ移動する。この移動により、締付部材15の内径がわずかだが拡がり、締付力が小さくなり、ひいてはシャフト1の回転に対する摩擦力も減少させる。よって、その状態で、シャフト1を時計回りに回転させると、シャフト1は、締付部材15の摩擦力に対抗して摺動回転する。この際、締付部材15の基端15aが、差込部9の上端面9bに当接した後の締付部材15の内径は一定となり、一定のトルクでシャフト1を回転させることになる。
このように、本実施例のヒンジは、反時計回りに回転させる場合に比べ、時計回りに回転させる場合の方がトルクは小さく、回転方向によって、シャフト1を回転させるために必要なトルクが異なる。
ところで、アジャスター10に形成されたネジ挿通穴12aは、細長い長穴とされているので、アジャスター10は、長穴12aに沿ってベース5に対する取付位置を変更可能である。
アジャスター10をベース5に対して後方側へずらした状態で取り付けた場合、アジャスター10の差込部13に固定された締付部材15の先端15bもシャフト1に対して後方側へ移動する。これにより、締付部材15には、その内径を拡げようとする力がかかるので、シャフト1に対する締付部材15の締付力が若干弱くなる。
逆に、アジャスター10をベース5に対して前方側へずらした状態で取り付けた場合、締付部材15の先端15bはシャフト1に対して前方側へ移動する。これにより、締付部材15には、その内径を縮めようとする力がかかるので、シャフト1に対する締付部材15の締付力が若干強くなる。
このように、本実施例のヒンジは、ベース5に対してアジャスター10の取付位置が変更可能であることにより、初期状態における、シャフト1に対する締付部材15の締付力を変更可能としている。換言すれば、シャフト1を回転させるためのトルクを変更可能としている。つまり、シャフト1には締付部材がはめ込まれているので、シャフト1を回転させる際には、摩擦力に対抗して、締付部材15に対して摺動しながら回転する。よって、初期状態において、締付部材15の締付力が変化すれば、これに伴って摩擦力も変化し、シャフト1を回転させるためのトルクが変更される。
このように、本実施例のヒンジは、初期状態におけるシャフト1を回転させるためのトルクが変更可能である。さらに、上述したように、本実施例のヒンジは、シャフト1の回転方向によって、シャフト1を回転させるためのトルクに差が生じる。このような作用は、結局、コイルバネ状の締付部材15の両端部15a,15b間の離隔距離に基づくといえる。
このような構成の本第一実施例のヒンジは、例えば、大型の液晶テレビなどに好適に使用される。図3は、本第一実施例のヒンジを液晶テレビに使用している状態を示す概略側面図である。
液晶テレビは、見る角度を調整できるように、そのディスプレイ部分102が、基台103に対して前後方向に傾動可能とされている。そして、この傾動を可能とするために、ディスプレイ102と基台103との間には、本実施例のヒンジが介在している。
大型の液晶テレビの場合、そのディスプレイ部分102の重量が数十キログラムになる。そして、このような重さのディスプレイ102を基台103に対して前後に傾動させようとした場合、通常のヒンジだと、回転方向にかかわらずシャフトを回転させるためのトルクは同じであるので、前方(下方)へ押し下げる場合に比べ、後方(上方)へ押し上げる場合はディスプレイの重量分、力をより必要とする。つまり、ディスプレイ102を後方へ傾動させる場合には、その重量のために、かなりの力をかけなければならない。しかし、使用者としては、上下どちらも同じような力で、動かせることの方が好ましい。そこで、本実施例のヒンジを使用すれば、そのような力の差を無くすことができる。
本第一実施例のヒンジを使用する場合には、図4に示すようなケース20に取り付けられて使用される。本実施例では、ケース20に二つのヒンジを取り付けて使用する場合について説明する。
図4から図6は、ケースへのヒンジの取り付け状態を示す図であり、図4は、その分解斜視図であり、図5は、ケースにヒンジを取り付けた状態を示す斜視図であり、図6は、ケースに保持部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
ケース20は、上方にのみ開口した箱型であり、本実施例では金属板を屈曲して形成されている。ケース20の左右両側壁21,22には、シャフト1の取付部2が差し込み可能な丸穴21a,22aが左右方向に貫通して形成されている。
そして、図5に示すように、そのケース20の左右両端部に、それぞれ本実施例のヒンジが載せ置かれてベース5の水平片6がケース20の下壁23にネジ止めされる。この際、シャフト1の取付部2は、ケース20の左右両側壁21,22の穴21a,22aに差し込まれて、左右方向外方へ延出している。これにより、シャフト1は、その両端部2,3がケース20とベース5とにより回転可能に保持される。
なお、ケース20の左端部に載せ置かれるヒンジは、上述した第一実施例のヒンジと対称形状のものが使用される。左右いずれのヒンジも、図4において、A方向に回転させる場合に比べて、B方向に回転させる場合にトルクが小さくなるよう構成されている。
このようにして左右にヒンジが設けられたケース20に、図6に示すように、長方形状の保持部材25がヒンジを介して回転可能に設けられる。
保持部材25は、長方形状の板材であり、その左右両側部の下端部には、保持部材25に対して後方へ直角に屈曲し且つ下方へ延出する取付片26,26が一体的に形成されている。取付片26には、シャフト1の取付部2の先端2aに対応した小判形状の穴26aが、左右方向に沿って貫通して形成されている。
保持部材25は、その取付片26の穴26aにケース20の左右側壁21,22から延出したシャフト1の取付部2が差し込まれて、ケース20に対して回転可能に設けられる。そして、ケース20は、基台103の上部に固定され、保持部材25の前端面にディスプレイ102が、その画面を前方側に向けて取り付けられる。なお、ケース20と基台103との間に別のヒンジを、シャフトを垂直方向へ向けて介在させることで、ケース20を基台103に対して水平方向にも回転可能とできる。
図3において、左側に画面があるディスプレイは、正逆いずれの方向へ回転させる場合も、ディスプレイの重量を加味したトルクが同等になるように、ヒンジ自体のトルクは正逆回転で差をつけるようアジャスター10が予め設定された位置で固定される。そして、基台(第一部材)103に設けられたディスプレイ(第二部材)102を押し上げて、図3において時計回りに回転させる場合には、シャフト1は、上述のBの方向に回転する。この場合、上述したように、締付部材15の基端15aが保持片8の差込部9を移動し、シャフト1を回転させるためのヒンジ自体のトルクが逆方向回転に比べ小さくなる。
一方、ディスプレイ102を押し下げて、図3において反時計回りに回転させる場合には、シャフトは、上述のAの方向に回転する。この場合、ヒンジ自体のトルクは初期状態のままである。
ディスプレイ102を押し上げる場合は、押し下げる場合に比べてディスプレイ102の重量分、力をより必要とするが、シャフト1を回転させるためのトルクが小さくなるよう構成しているので、押し下げる場合と、傾動させる力はほとんど変わらなくなる。このように、通常のヒンジを使用した場合、押し上げと押し下げのときに必要な力は異なっていたが、本実施例のヒンジを使用した場合、ヒンジのシャフト1を回転させるために必要なトルクに差が生じるので、押し上げと押し下げのときに必要な力の差がほとんどなくなる。
なお、ディスプレイ102に負荷をかけない状態では、シャフト1の外周面と締付部材15の内周面との間の摩擦力により、シャフト1は勝手に回転することがなく、基台103に対して所望の位置で、ディスプレイ102を維持することが可能である。
図7は、本発明のヒンジの第二実施例を示す斜視図であり、図8は、図7のヒンジの分解斜視図である。また、図9は、図7を右側から見た斜視図である。本第二実施例のヒンジは、基本的には第一実施例と同様の構成である。
本実施例のヒンジは、段付き円柱形状のシャフト30と、このシャフト30を回転可能に保持するベース35と、このベース35に対する取付位置を変更可能にベース35に取り付けられるアジャスター50と、前記シャフト30を締め付けた状態でシャフト30にはめ込まれるコイルバネ状の締付部材55とを主要部として備える。
本実施例のベース35は、ベース本体36と、ベース本体36に着脱可能に取り付けられるベース補助具42とからなる。
図8に示すように、本実施例のベース本体36は、水平に配置される長方形板状の水平片37と、この水平片37の右側端部から垂直上方へ延出する垂直片38とにより略L字状に一体形成されている。垂直片38の中央部には、後述するシャフト30の取付部31がはめ込まれる丸穴38aが貫通して形成されている。また、垂直片38の下端部には、長方形状の穴39が貫通して形成されており、この穴39は、締付部材55の基端55aが差し込まれる差込部39とされる。さらに、垂直片38の後方側端部には、その上部から左側に延出して、垂直片38に対し直角に長方形状の固定片40が一体的に設けられている。なお、本実施例のベース本体36及び固定片40は、金属板を屈曲して一体形成されている。
ベース補助具42は、ベース本体36の垂直片38と平行に配置される長方形板状の一片43と、この一片43の後方側端部から右側へ延出する他片44とにより、平面視略L字状に一体形成されている。ベース補助具42の一片43の中央部には、後述するシャフト30の支持部32がはめ込まれる丸穴43aが貫通して形成されている。
ベース補助具42は、その他片44が、ベース本体36の固定片40に重ね合わされてベース本体36にネジ止めされる。この際、ベース補助具42の丸穴43aと、ベース本体36の丸穴38aとは同軸上に配置される。
ベース本体36に取り付けられるアジャスター50は、水平に配置される長方形板状の水平片51と、この水平片51の右側端部の前後方向中央部から上方へ延出した後、右側へ延出する延出片52とからなる。延出片52の先端部には、その前後方向中央部から左側へ向けて細長い溝53が形成されている。この溝53は、締付部材55の先端55bが差し込まれる差込部53とされ、その幅(前後方向寸法)は、締付部材55を構成する線材の幅(太さ)より大きく形成されている。また、アジャスター50の水平片51には、アジャスター50をベース本体36に固定するための取付ネジ105が通される二つのネジ挿通穴51aが形成されている。各ネジ挿通穴51aは、前後方向に長い長穴とされている。取付ネジ105は、アジャスター50の水平片51を貫通して、ベース本体36の水平片37に形成されたネジ穴37aにねじ込まれる。
シャフト30は、左右方向に延び、左右に縮径部を有する段付き円柱形状であり、上記第一実施例と同様の形状である。
締付部材55は、上記第一実施例と同様、断面四角形の線材を、右側に配置された一方の端部(55a)から時計回りに左側へ向けてらせん状に巻かれてコイル状に形成されている。また、その内径は、前記シャフト30本体の内径より若干小径とされている。そして、左側に配置される締付部材55の先端部55bは、下方へ向けて屈曲されている。また、締付部材55の基端部55aは、径方向外側(下方)へ延出した後、右側へ向けて屈曲されている。
そして、上記第一実施例と同様に、締付部材55が無理ばめされたシャフト30は、その取付部31がベース本体36の垂直片38に形成された穴38aに差し込まれる。この際、締付部材55の基端55aは、ベース本体36の垂直片38の差込部39に差し込まれる。そして、ベース本体36の固定片40にベース補助具42がネジ107,107によりネジ止めされる。この際、ベース補助具42の一片43に形成された穴43aにシャフト30の支持部32が差し込まれ、シャフト30は、ベース35に回転可能に設けられる。
なお、本実施例では、ベース本体36の垂直片38の左側端面下端部に、押え部材60が締付部材55の基端部を挟み込んでネジ止めされる。
押え部材60は、ベース本体36の垂直片38と平行に配置される長方形の板状であり、その前後方向中央部には、締付部材55の基端部が通される溝60aが左側に突出して形成されている。そして、押え部材60は、その溝60aに締付部材55の基端部55aを配置した状態で、ベース本体36の垂直片38にネジ109,109によりネジ止めされる。なお、押え部材60の上端部60bは、下方に円弧状に切り欠かれている。
このように、締付部材55は、その基端55aがベース本体36の差込部39に差し込まれ、さらに押え部材60によりベース本体36に固定されている。
一方、締付部材55の先端55bは、アジャスター50の差込部53に差し込まれる。アジャスター50は、ベース本体36の水平片37に載せ置かれてネジ止めされる。図9においては、アジャスター50は、締付部材55の先端55bが、アジャスター50の差込部53の前側端面(手前側端面)53aに当接した状態で配置されるように、ベース本体36に取り付けられる。差込部53の後方には、若干の隙間が形成されている。
このように構成される本第二実施例のヒンジも、上記第一実施例と同様、回転方向によって、シャフト30を回転させるために必要なトルクが異なる。
図7において右側から見た状態で説明すると、シャフト30を反時計回り(C方向)に回転すると、シャフト30には、締付部材55が無理ばめされているので、シャフト30の回転に伴い、アジャスター50の差込部53に差し込まれた締付部材55の先端55bには周方向後向きの力がかかり、周方向後方へ移動する。この移動により、締付部材55の内径がわずかに拡がり、締付力が小さくなり、ひいてはシャフト30の回転に対する摩擦力も減少させる。よって、その状態でシャフト30を反時計回りに回転させると、シャフト30は、締付部材55の摩擦力に対抗して摺動回転する。この際、締付部材55の先端55bが、アジャスター50の差込部53の後側端面(奥側端面)53bに当接した後の内径は一定となり、一定のトルクでシャフト30を回転させることになる。
これに対して、シャフト30を時計回り(D方向)に回転させると、シャフト30に締付部材55が無理ばめされているので、シャフト30の回転に伴い、アジャスター50の差込部53に差し込まれた締付部材55の先端55bには、周方向前向きの力がかかる。しかし、締付部材55の先端55bがアジャスター50の差込部53の前側端面53aに当接することで、それ以上の締付部材55の移動は阻止される。そして、そのように締付部材55が位置決めされた状態で、シャフト30が時計回りに回転すると、シャフト30は締付部材55の摩擦力に対抗して摺動回転する。この際、締付部材55の内径は変化せず、一定のトルクでシャフト30を回転させることとなる。
本第二実施例のヒンジは、時計回りに回転させる場合に比べ、反時計回りに回転させる場合の方が、図示例の位置関係においては、締付部材55の両端55a,55b間の離隔距離が拡がるので、トルクは小さくなる。よって、回転方向により、シャフト30を回転させるために必要なトルクを異ならせることができる。
本第二実施例のヒンジも、第一実施例のヒンジと同様、大型の液晶テレビなどに好適に使用される。
本発明のヒンジは、シャフトの外周面と締付部材の内周面との間の摩擦力を、第一部材に対して回転可能に設けられる第二部材の制動力としている。そして、締付部材の断面を四角形状とすることで、コイル状に形成された締付部材は、その内周面がシャフトの外周面と面接触し、重量の大きいディスプレイを保持するために、充分な摩擦力を発生させることが可能となっている。
ところで、上記第一実施例では、締付部材15の基端15aを保持片8の差込部9に対して移動可能とし、第二実施例では、締付部材55の先端55bをアジャスター50の差込部53に対して移動可能とすることで、シャフト1,30の回転方向によって、シャフト1,30を回転させるために必要なトルクを異なるものとした。しかし、第一実施例において、締付部材15の基端15aを保持片8の差込部9に固定し、第二実施例において、締付部材55の先端55bをアジャスター50の差込部53に固定することで、シャフト1,30の回転に伴って、締付部材15,55の内径が変化することがなく、従来のヒンジのように、どちらにシャフト1,30を回転させる場合も同じトルクで回転させるようにすることが可能である。つまり、回転方向によってトルクを異ならせる必要がない場合、例えば上述のケース20と基台103との間に配置する場合には、差込部9,53の幅寸法を締付部材15,55の線材径とするなどにより、締付部材15,55の両端を固定する構成とすればよい。
また、上記各実施例のヒンジにおいて、そのシャフト1,30を上下方向に沿って配置して、水平方向の回転や開閉に利用することも可能である。
本発明のヒンジは、その部品点数が少なく、組み立ても容易であり、時間や手間がかからない。しかも、そのシャフトの回転方向によって、シャフトを回転させるために必要なトルクを異なるものとすることも可能とされる。
本発明のヒンジは、上記各実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。
例えば、上記各実施例では、締付部材を構成する線材を断面四角形状としたが、それほど大きな摩擦力を必要としない場合には、円形状等としても構わない。円形状とした場合、シャフトの周側面と平面で接する断面四角形状の場合に比べ、シャフトの周側面と接する部分が少なくなり、摩擦力が減少する。また、線材を半円形状とした場合は、その平面がシャフトの周側面と接するならば、四角形状の場合とほぼ同じ摩擦力とすることが可能である。
また、上記各実施例では、締付部材の一方の端部を一定範囲内で移動可能としたが、その両端を一定範囲内で移動可能とする構成としても構わない。さらに、上記各実施例のヒンジは、大型の液晶テレビの他、通常のディスプレイにも使用可能であり、その他の回転部分や開閉部分にも使用可能であることはいうまでもない。
加えて、上記各実施例では、アジャスターの穴を長穴として、ベースに対する取付位置を変更可能としたが、ベースに形成される穴を長穴として、アジャスターをベースに対して取付位置変更可能としても構わない。
また、上記実施例では、第一部材に対して第二部材を回転可能に保持する際、第一部材側に上記各実施例のヒンジのベースを取り付け、第二部材側にシャフトを接続する構成としたが、第一部材側にシャフトを取り付けて、第二部材側にベースを取り付ける構成としても構わない。
本発明のヒンジの第一実施例を示す斜視図である。 図1のヒンジの分解斜視図である。 図1のヒンジを液晶テレビに使用している状態を示す概略側面図である。 ケースへのヒンジの取り付け状態を示す分解斜視図である。 図4の状態からヒンジをケースに取り付けた状態を示す斜視図である。 ケースに保持部材を取り付けた状態を示す斜視図である。 本発明のヒンジの第二実施例を示す斜視図である。 図7のヒンジの分解斜視図である。 図7を右側から見た斜視図である。
符号の説明
1 シャフト
2 取付部
2a 先端部
3 支持部
5 ベース
8 保持片
9 差込部
9a 下端面
9b 上端面
10 アジャスター
12a ネジ挿通穴
13 差込部
15 締付部材
15a 基端
15b 先端
20 ケース
25 保持部材
30 シャフト
31 取付部
32 支持部
35 ベース
36 ベース本体
39 差込部
40 固定片
42 ベース補助具
50 アジャスター
51a ネジ挿通穴
52 延出片
53 差込部
55 締付部材
55a 基端
55b 先端
60 押え部材
102 ディスプレイ(第二部材)
103 基台(第一部材)

Claims (6)

  1. シャフトを回転保持するベースと、
    シャフトを締め付けた状態でシャフトに設けられ、少なくとも一端が前記ベースに周方向移動を規制されて設けられる締付部材と
    を備えることを特徴とするヒンジ。
  2. 前記締付部材は前記ベースに、一端を固定される一方、他端を一定範囲で周方向移動可能に保持されて設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
  3. シャフトを回転保持するベースと、
    ベースに対する取付位置を変更可能に設けられるアジャスターと、
    シャフトを締め付けた状態でシャフトにはめ込まれ、ベースに形成された差込部に一端が保持される一方、アジャスターに形成された差込部に他端が保持されるコイル状の締付部材とを備え、
    少なくとも一方の差込部は、そこに保持される締付部材端部の周方向移動を許容する幅寸法に形成されている
    ことを特徴とするヒンジ。
  4. 前記締付部材は、断面四角形状の線材によりコイル状に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のヒンジ。
  5. 前記アジャスターは、取付ネジでベースに保持され、
    アジャスターとベースに形成された前記取付ネジ用の穴の一方は、ベースに対するアジャスターの取付位置を変更可能に長穴とされた
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のヒンジ。
  6. 前記ベースとシャフトには、一方に第一部材が固定され、他方に第二部材が保持され、
    第一部材に対して第二部材を押し下げる際には、前記コイルバネの周方向移動を許容された端部が、前記差込部のコイルバネ締付方向端部に当接する一方、第一部材に対して第二部材を押し上げる際には、前記コイルバネの周方向移動を許容された端部が、前記差込部のコイルバネ締付方向と逆の端部に当接する
    ことを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれかに記載のヒンジ。
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