JP2005220320A - カーボンブラック、及びカーボンブラックの精製方法、並びにカーボンブラックを含有する半導電性部材 - Google Patents

カーボンブラック、及びカーボンブラックの精製方法、並びにカーボンブラックを含有する半導電性部材 Download PDF

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【課題】 金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラック、及び低コスト、かつ容易に金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラックが得られるカーボンブラックの精製方法、並びに金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラックを含有する熱可塑性樹脂を含み、繰り返し使用による電気抵抗の変化が小さく、画像形成装置に用いた場合に安定した画質を得ることができる半導電性部材を提供する。
【解決手段】 金属元素の含有量が100ppm以下であることを特徴とするカーボンブラック、又は、カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーを攪拌した後に、カーボンブラックを分離する精製工程により得られることを特徴とするカーボンブラック、及び、カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーからカーボンブラックを分離する精製工程を有することを特徴とするカーボンブラックの精製方法、並びに前記カーボンブラックを含有する熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする半導電性部材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導電剤等に用いられるカーボンブラック、及びカーボンブラックの精製方法、並びにカーボンブラックが分散された熱可塑性樹脂を含み、電子写真複写機,レーザープリンター、ファクシミリ、これらの複合OA機器等の電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる半導電性部材に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置は、無機又は有機材料からなる光導電性感光体である像担持体上に一様な電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像とする。そして、前記トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の転写材に静電的に転写することにより所要の再生画像を得る。特に、前記像担持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、更に中間転写体上のトナー像を記録紙に二次転写する中間転写体方式を採用した画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
前記中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂(例えば、特許文献2参照。)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)(例えば、特許文献3及び4参照。)、ポリアルキレンフタレート(例えば、特許文献5参照。)、PC(ポリカーボネート)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料(例えば、特許文献6参照。)、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC,ETFE/PAT,PC/PATのブレンド材料(例えば、特許文献7参照。)等の熱可塑性樹脂に導電性を付与した無端ベルトを用いる提案がなされている。
しかし、前記ポリカーボネート樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の熱可塑性樹脂の導電性材料は機械特性が劣るために、駆動時の応力に対するベルト変形が大きく、高品質の転写画質が安定して得られない。また、駆動時にベルト端部よりクラックが発生するためにベルトライフが短いなどの問題がある。
また、中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いられるベルト材料としては、ポリエステル等の織布と弾性部材を積層してなる補強材入り弾性ベルトが提案されている(例えば、特許文献8及び9参照。)。
しかし、前記補強材入り弾性ベルトは、経時でベルト材料のクリープ変形等に起因する色ずれの問題が発生する場合がある。
更に、この様な中間転写ベルトや転写搬送ベルト等に用いる半導電性部材(ベルト)として、機械特性や耐熱性に優れたポリイミド樹脂に導電性フィラー(導電剤)を分散してなる中間転写ベルトが提案されている(例えば、特許文献10及び11参照。)。
しかしながら、これまでに提案されているポリイミド樹脂からなる半導電性ベルトは、可とう性と剛性のバランスが悪く、中間転写ベルトや転写搬送ベルトとしては、特性を満足しているとは言えなかった。
例えば、前記特許文献11では3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンと重合物であるポリアミド酸(Uワニス−S)をポリイミド樹脂の原料とし、これに導電性フィラーを分散したベルトが開示されているが、このタイプの中間転写ベルトでは、表面微小硬度が40以上であり、機械特性に優れており、駆動時の応力に対するベルト変形がなく、色ずれのない高品質の転写画質が安定して得られる。しかし、転写部において、ポリイミド樹脂材料は、機械的特性に優れるために、バイアスローラを用いて記録媒体に記録紙を押圧し、電界を印加してトナー像を静電的に転写する1次転写部でのバイアスローラによる押圧力による変形が少ないので、バイアスローラによる押圧力が集中する。このためトナーが凝集し、電荷密度が高くなることによってトナー層内部放電を起こし、トナー極性を変化させる等の原因によって、ライン画像が中抜けする(ホロキャラクター)の画質欠陥を発生させる問題を生じることがあった。
ところで、ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂を主体とする半導電性部材は、導電剤を分散させることによりその電気抵抗値を調節しており、該導電剤としては価格面で有利なカーボンブラックが好ましく用いられている。
しかし、前記従来におけるカーボンブラックを分散したポリカーボネート、カーボンブラックを分散したエチレンテトラフロロエチレン共重合体などの熱可塑性樹脂、並びにカーボンブラックを分散したポリイミド樹脂を中間転写体として用い、10℃15%RHの低温低湿環境下において、葉書などの中間転写の幅より短い用紙を連続して、1000枚以上転写した後で、ハーフトーンの画像を転写すると用紙走行部が白抜けする問題が発生した。用紙走行部で白抜けするのは、二次転写部での用紙剥離時に中間転写体と用紙との間における剥離放電によって、中間転写体の用紙走行部の表面抵抗率が周辺部位より低下して、転写効率が周辺部位より低下することが原因である。
上述の用紙走行部の表面抵抗率が周辺部位より低下する問題に対して、高温処理により用いるカーボンブラックの不純物を除去する方法が提案されているが、十分な効果を得るためには空気雰囲気中で長時間高温処理が必要であり、熱エネルギーの観点から必ずしも工業的に生産性が高い方法ではなかった(例えば、特許文献12参照。)。
特開昭62−206567号公報 特開平6−095521号公報 特開平5−200904号公報 特開平6−228335号公報 特開平6−149081号公報 特開平6−149083号公報 特開平6−149079号公報 特開平9−305038号公報 特開平10−240020号公報 特開平5−77252号公報 特開平10−63115号公報 特開2001−75369号公報
本発明は、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラック、及び低コスト、かつ容易に金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラックが得られるカーボンブラックの精製方法、並びに金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラックを含有する熱可塑性樹脂を含み、繰り返し使用による電気抵抗の変化が小さく、画像形成装置に用いた場合に安定した画質を得ることができる半導電性部材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
<1> 金属元素の含有量が100ppm以下であることを特徴とするカーボンブラック。
<2> カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーを攪拌した後に、カーボンブラックを分離する精製工程により得られることを特徴とするカーボンブラック。
<3> 金属元素の含有量が100ppm以下であることを特徴とする<2>に記載のカーボンブラック。
<4> 酸化処理カーボンブラックであることを特徴とする<1>〜<3>の何れか1つに記載のカーボンブラック。
<5> 少なくとも<1>〜<4>の何れか1つに記載のカーボンブラックを含有する熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする半導電性部材。
<6> 前記熱可塑性樹脂がポリイミド樹脂であることを特徴とする<5>に記載の半導電性部材。
<7> 中間転写体として用いることを特徴とする<5>又は<6>に記載の半導電性部材。
<8> カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーを攪拌した後に、カーボンブラックを分離する精製工程を有することを特徴とするカーボンブラックの精製方法。
本発明は、金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラック、及び低コスト、かつ容易に金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラックが得られるカーボンブラックの精製方法、並びに金属元素等の不純物が除去されたカーボンブラックを含有する熱可塑性樹脂を含み、繰り返し使用による電気抵抗の変化が小さく、画像形成装置に用いた場合に画像形成装置に用いた場合に半導電性部材を提供することができる。
本発明のカーボンブラックは、金属元素の含有量が100ppm以下であることを特徴とする。前記金属元素の含有量が100ppmを超えると、半導電性部材に用いた場合に、繰り返し使用による電気抵抗の変化が小さいという効果が得られない。
本発明のカーボンブラックにおける金属元素の含有量は、50ppm以下であることが好ましく、30ppm以下であることがより好ましい。ここで、前記金属元素としては、カルシウム元素、鉄元素、カリウム元素、ナトリウム元素、マグネシウム元素、シリカ元素、リン元素が挙げられ、本発明のカーボンブラックにおける金属元素の含有量が100ppm以下であるとは、これらの金属元素(カルシウム元素、鉄元素、カリウム元素、ナトリウム元素、マグネシウム元素、シリカ元素、リン元素)の含有量のトータル量が100ppm以下であることを示す。
また、本発明のカーボンブラックは、上述の金属元素の中でもカルシウム元素、鉄元素、シリカ元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であることが好ましく、5ppm以下であることがより好ましい。
尚、本発明のカーボンブラックにおける金属元素の含有量は下記測定方法により求めることができる。
カーボンブラックをマッフル炉で700℃以上の高温に加熱し燃焼させて、残留灰分を超純水中に溶解させ、それを原子吸光分析または高周波誘導結合プラズマ発光分析法(ICP−AES)により測定する。
本発明のカーボンブラックは、以下の本発明のカーボンブラックの精製方法により得ることができる。
以下、本発明のカーボンブラックの精製方法について説明する。
本発明のカーボンブラックの精製方法は、カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーを攪拌した後に、カーボンブラックを分離する精製工程(以下、「本発明における精製工程」という場合がある。)を有する。
本発明における精製工程のスラリーの調製に用いる水としては、不純物が混入することを防止するため、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水を使用することが好ましい。
また、前記スラリー調製では、カーボンブラック表面の濡れを良くする観点から界面活性作用を有する物質、例えば、所謂界面活性剤やアルコール類を更に添加してもよい。また、必要に応じて水溶性の有機溶媒を添加してもよいが、製造後の中間転写体に残留しないことが好ましい。このため、これら界面活性作用を有する物質としては、低沸点で界面活性作用のある溶媒が好ましく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、2−メトキシアルコール、アリルアルコール等が挙げられる。
更に適時、無機酸を添加することもできる。
前記界面活性剤、アルコール類、及び水溶性の有機溶媒の添加量としては、水に対して10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
一方、水に対するカーボンブラックの割合は、5〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。前記水に対するカーボンブラックの割合5質量%未満であると、精製されたカーボンブラックの量が少なくなり、生産性が低くなる場合がある。一方、30質量%を超えると、スラリーが高粘度となり攪拌が困難となり、精製効率が低下してしまう場合がある。
前記スラリーを調製する際の攪拌は、できる限りカーボンブラックを一次粒径まで凝集体を解すことが望まれる。このため、前記スラリーを一般的な分散機やホモジナイザーで混合することが好ましい。具体的には、コロイドミル、フロージェットミル、スラッシャーミル、ハイスピードディスパーザー、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、ウルトラファインミル、アイガーモーターミル、ダイノーミル、パールミル、アジテータミル、コボルミル、3本ロールミル、2本ロールミル、エクストリューダー、ニーダー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ジェットミル等で混合する。また、これらを単独で用いても組合わせて用いてもよい。更に、無機不純物の混入を防ぐため、分散メディアを使用しない分散方法を用いる方が好ましく、マイクロフルイダイザーや超音波ホモジナイザーやジェットミル等の使用してもよい。
前記スラリーを調製する際の攪拌は、5〜60分間行なうことが好ましく、10〜30分間行なうことがより好ましい。
前記スラリーからカーボンブラックを分離する方法としては、遠心分離する方法、ろ過する方法、非水溶性有機溶媒へ移行する方法(非水溶性溶媒へスラリーを入れて混合する方法。)が挙げられる。前記非水溶性有機溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロホルム、ヘキサン、ヘプタン等である。前記分離する方法としては、安全上の観点から、遠心分離する方法やろ過する方法が好ましい。
また、前記スラリーからのカーボンブラックの分離は、遠心分離する方法の場合、6000〜10000rpmの回転であれば10〜60分間行なうことが好ましく、20〜30分間行なうことがより好ましい。
分離後のカーボンブラックは、不活性ガス中で加熱乾燥することが好ましいが、後述する本発明のカーボンブラックを含む半導電性部材を製造する際に、高温処理を行うた場合は、必ずしも加熱乾燥しなくてもよい。
本発明のカーボンブラックは、良好な分散安定性が得られ、半導電性部材における導電剤として用いた場合、電気抵抗のバラツキをより小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中がおきずらくなる電気抵抗の経時での安定性がより向上する点で、酸化処理カーボンブラックが好ましく、pH5以下の酸化処理カーボンブラックがより好ましい。
前記酸化処理カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して製造することができる。この酸化処理は、高温雰囲気下で、空気と接触され、反応させる空気酸化法、常温下で窒素酸化物やオゾンと反応させる方法、及び高温下での空気酸化後、低い温度下でオゾン酸化する方法などにより行うことができる。具体的には、酸化処理カーボンブラックは、コンタクト法により製造することができる。このコンタクト法としては、チャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。また、酸化処理カーボンブラックは、ガスまたはオイルを原料とするファーネスブラック法により製造することもできる。必要に応じて、これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処理を行ってもよい。なお、酸性カーボンブラックは、コンタクト法で製造することができるが、密閉式のファーネス法によって製造するのが通常である。ファーネス法では通常高pH・低揮発分のカーボンブラックしか製造されないが、これに上述の液相酸処理を施してpHを調整することができる。このためファーネス法による製造により得られるカーボンブラックで、後工程処理によりpHが5以下となるように調節されたカーボンブラックも、より好ましいpH5以下の酸化処理カーボンブラックに含まれるとみなす。
本発明における酸化処理カーボンブラックのpH値は、pH5.0以下がより好ましく、pH4.5以下が更に好ましく、pH4.0以下が特に好ましい。pH5.0以下の酸化処理カーボンは、表面にカルボキシル基、水酸基、キノン基、ラクトン基などの酸素含有官能基があるので、樹脂中への分散性がよいので、導電剤として用いた場合、良好な分散安定性が得られ、半導電性部剤の抵抗バラツキを小さくすることができるとともに、電界依存性も小さくなり、転写電圧による電界集中がおきずらくなる
本発明における酸化処理カーボンブラックのpH値は、カーボンブラックの水性懸濁液を調整し、ガラス電極で測定することで求められる。また、酸化処理カーボンブラックのpHは、酸化処理工程での処理温度、処理時間等の条件によって、調整することができる。
本発明における酸化処理カーボンブラックは、その揮発成分が1〜25質量%含まれていることが好ましく、2〜20質量%含まれていることがより好ましく、3.5〜15質量%含まれていることが更に好ましい。前記揮発分が1%未満である場合には、表面に付着する酸素含有官能基の効果がなくなることがあり、結着樹脂への分散性が低下することがある。一方、前記揮発分が25%より高い場合には、結着樹脂に分散させる際に、分解してしまう、或いは、表面の酸素含有官能基に吸着された水などが多くなるなどによって、得られる成形品の外観が悪くなるなどの問題が生じることがある。従って、揮発分を1〜25質量%の範囲内とすることで、結着樹脂中への分散をより良好とすることができる。尚、この揮発分は、カーボンブラックを950℃で7分間加熱したときに、出てくる有機揮発成分(カルボキシル基、、水酸基、キノン基、ラクトン基等)の割合により求めることが出来る。
前記酸化処理カーボンブラックとして、具体的には、デグサ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0%)、同「スペシャルブラック350」(pH3.5、揮発分2.2%)、同「スペシャルブラック100」(pH3.3、揮発分2.2%)、同「スペシャルブラック250」(pH3.1、揮発分2.0%)、同「スペシャルブラック5」(pH3.0、揮発分15.0%)、同「スペシャルブラック4」(pH3.0、揮発分14.0%)、同「スペシャルブラック4A」(pH3.0、揮発分14.0%)、同「スペシャルブラック550」(pH2.8、揮発分2.5%)、同「スペシャルブラック6」(pH2.5、揮発分18.0%)、同「カラーブラックFW200」(pH2.5、揮発分20.0%)、同「カラーブラックFW2」(pH2.5、揮発分16.5%)、同「カラーブラックFW2V」(pH2.5、揮発分16.5%)、キャボット社製「MONARCH1000」(pH2.5、揮発分9.5%)、キャボット社製「MONARCH1300」(pH2.5、揮発分9.5%)、キャボット社製「MONARCH1400」(pH2.5、揮発分9.0%)、同「MOGUL−L」(pH2.5、揮発分5.0%)、同「REGAL400R」(pH4.0、揮発分3.5%)等が挙げられる。
上述の精製工程を経たカーボンブラックは、後述の半導電性部材における導電剤として好ましく用いられるが、カーボンブラックの表面は活性が高く、物質を非常に吸着しやすいため、前記精製工程後、72時間以内に本発明のカーボンブラックを含有する半導電性部材の製造を行なうことが好ましく、48時間以内に半導電性部材の製造を行なうことがより好ましい。精製工程から半導電性部材の製造までの時間が72時間を越えると、カーボンブラック表面に不純物が再吸着することがあり、精製の効果が低下してしまうことがある。
本発明のカーボンブラックの精製方法により、カーボンブラックの製造工程で混入した不純物、例えば残余の酸化剤、処理剤や副生成物等の不純物、その他の無機不純物や有機不純物、更に既述の金属元素を低コスト、かつ容易に除去することができる。つまり、カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーからカーボンブラックを分離する精製工程により得られるカーボンブラックは、金属元素を含む不純物が少ないカーボンブラックとなっている。
更に、本発明のカーボンブラックの精製方法により、金属元素の含有量が100ppm以下のカーボンブラックを低コスト、かつ容易に得ることができる。つまり、金属元素の含有量が100ppm以下のカーボンブラックの中でも、カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーからカーボンブラックを分離する精製工程により得られる、金属元素の含有量が100ppm以下のカーボンブラックが特に好ましい。
本発明の半導電性部材は、既述の本発明のカーボンブラックを含有する熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする。
本発明の半導電性部材を中間転写体として用いた場合、前記熱可塑性樹脂は、後述するようにヤング率が3500MPa以上であることが好ましく、その素材としては、特に限定させるものではなく、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルエステル樹脂、ポリアレレート樹脂、ポリエステル樹脂、補強材を添加してなるポリエステル樹脂などを挙げることができる。前記熱可塑性樹脂としては、高ヤング率材料であることより、ポリイミド樹脂が好ましく用いられる。熱可塑性樹脂としてポリイミド樹脂を用いることにより、駆動時(支持ロール、クリーニングブレード等の応力)による変形が少ないので、色ズレ等の画像欠陥が生じにくい中間転写体となる。
ポリイミド樹脂は、通常、略等モルのテトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、ジアミンとを溶媒中で重合反応させてポリアミド酸溶液として得られる。
前記テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、下記の一般式(I)で示されるものが挙げられる。
Figure 2005220320
一般式(I)中、Rは4価の有機基であり、芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族を組み合わせたもの、またはそれらの置換された基である。
前記テトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
一方、前記ジアミンの具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ベンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロボキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、H2N(CH23O(CH22O(CH2)NH2、H2N(CH23S(CH23NH2、H2N(CH23N(CH32(CH23NH2等が挙げられる。
前記テトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合反応させる際の溶媒としては、溶解性等の点より極性溶媒(有機極性溶媒)が好適に挙げられる。極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド類が好ましく、具体的には、例えば、これの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単数または複数併用することができる。
本発明の半導電性部材は、前記ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂が導電剤として既述の本発明のカーボンブラックを含有する。
また、既述のように、本発明のカーボンブラックが酸化処理カーボンブラックであることが好ましい。前記酸化処理カーボンブラックは、一般的なカーボンブラックに比べ、前述したように表面に存在する酸素含有官能基の効果により、樹脂組成物中への分散性がよいため、導電性微粉末としての添加量を高くすることが好ましい。これにより、半導電性部剤中のカーボンブラックの量が多くなるため、前記電気抵抗値の面内バラツキを押えることができる等の酸化処理カーボンブラックを用いることの効果を最大限発揮することができる。
更に、本発明の半導電性部材において、カーボンブラックは2種類以上含有してもよい。そのとき、これらのカーボンブラックは実質的に互いに導電性の異なるものであると好ましく、例えば酸化処理の度合い、DBP吸油量、窒素吸着を利用したBET法による比表面積等の物性が異なるものを用いる。このように導電性の異なる2種類以上のカーボンブラックを添加する場合、例えば高い導電性を発現するカーボンブラックを優先的に添加した後、導電率の低いカーボンブラックを添加して表面抵抗率を調整すること等が可能である。このように2種類以上のカーボンブラックを含有させる場合も、少なくとも、そのうちの1種類に酸化処理カーボンブラックを使うことが好ましく、これにより両方のカーボンブラックの混合や分散を高めることができる。
本発明の半導電性部材では、本発明のカーボンブラックを10〜30質量%含有することが好ましい。本発明のカーボンブラックを10〜30質量%含有することにより、半導電性部剤の表面抵抗率の面内バラツキを抑制するなど、酸化処理カーボンブラックの効果を十分に発揮することができる。一方、前記カーボンブラックの含有量が10質量%未満であると電気抵抗の均一性が低下し、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性が大きくなることがある。又、前記カーボンブラックの含有量が30質量%を超えると所望の抵抗値が得られ難くなる場合がある。前記カーボンブラックの含有量としては、18〜30質量%であることが好ましく、カーボンブラックを18〜30質量%含有させることにより、その効果を最大限発揮させることができ、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性を顕著に向上させることができる。
本発明の半導電性部材は、本発明の効果を損なわない範囲内において、導電剤として上述の本発明のカーボンブラック以外にも、公知の導電剤を含有していてもよい。該公知の導電剤としては、電性もしくは半導電性の微粉末が使用でき、所望の電気抵抗を安定して得ることができれば、導特に制限はないが、ケッチエンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;アルミニウムやニッケル等の金属;酸化錫等の酸化金属化合物;チタン酸カリウム等が挙げられる。そしてこれらを単独、あるいは併用して使用してもよい。
本発明の半導電性部材は、中間転写体及び転写搬送ベルトとして好ましく用いられ、中間転写体として用いることがより好ましく、中間転写ベルトとして用いることが更に好ましい。以下、本発明の半導電性部材を中間転写体として用いた場合の好ましい形態を説明する。
本発明の半導電性部材を中間転写体として用いた場合は、転写面の硬度が、表面微小硬度で30以下であることが好ましく、25以下であることがより好ましい。前記表面微小硬度とは、金属材料の硬さ測定等に広く用いられているビッカース硬さのように、くぼみの対角線長さを求めるという方法はとらず、圧子が試料にどれだけ侵入したかを測定する方法によって求めることができる。具体的には、試験荷重P(mN)、圧子の試料への侵入量(押し込み深さ)D(μm)とした時、表面微小硬度DHは下記式(1)で定義される。
式(1) DH≡αP/D2
ここで、αは圧子形状による定数で、α=3.8584(使用圧子:三角錐圧子の場合)である。
前記表面微小硬度は、圧子を押し込んで行く過程の過重と押し込み深さから得られる硬さで、試料の塑性変形だけでなく、弾性変形をも含んだ状態での材料の強度特性を表すものである。なおかつ、その計測面積は微小であり、トナー粒径に近い範囲でより正確な硬度の測定が可能になる。本発明者らは、ここで得られた表面微小硬度と、ホロキャラクターの発生レベルには極めて正確な相関があることを発見した。即ち、中間転写体の転写面の表面微小硬度が好ましくは30以下、より好ましくは25以下の場合には、上述した二次転写部において、バイアスローラの押圧力によって中間転写体の転写面の変形が起こり、これにより中間転写体上のトナーに集中していた押圧力は分散される。このためトナーは凝集せず、ライン画像が中抜けするホロキャラクター等の画質欠陥は発生しない。
尚、前記中間転写体の転写面における表面微小硬度は、下記の方法によって求めた。転写面を構成する材料(表面層)のシートを5mm角程度に切り、その小片を瞬間接着剤で硝子版に固定する。この試料の表面の表面微小硬度を超微小硬度計DUH−201S(株式会社島津製作所製)を用いて測定する。測定条件は、以下の通りである。
測定環境:23℃、55%RH
使用圧子:三角錐圧子
試験モード:3(軟質材料試験)
試験荷重:0.70gf
負荷速度:0.0145gf/sec
保持時間:5sec
本発明の半導電性部材をベルト形状の中間転写体(中間転写ベルト)として用いた場合のヤング率とベルト駆動時の外乱(負荷変動)によるベルトの変位量との関係は、下記式(2)で表すことができる。
式(2) Δl=P・l・α/(t・w・E)
ここで、
Δl:ベルトの変位量(μm)
P:負荷 (N)
l:2本のテンションロール間のベルトの長さ(mm)
α:係数
t:ベルト厚み(mm)
w:ベルト幅(mm)
E:ベルト材料のヤング率(N/mm2)を表す。
中間転写体がベルト形状である場合には、ベルト駆動時の外乱(負荷変動)によるベルトの伸び・縮み(変位量)は、ベルト材料のヤング率と厚みに逆比例する。高ヤング率のベルト材料を用いると、ベルト駆動時の外乱(負荷変動)によるベルトの変位量が少なくなり、駆動時の応力に対するベルト変形が小さくなり、良好な画質を安定して得ることができる。但し、ベルトの厚みは、厚くなると、駆動系ロールなどのベルト屈曲部でのベルトの外側表面の変形量が大きくなり、良好な画質を得られ難い、また、ベルトの外側と内側との変形量が大きくなり、局部的な繰り返し応力のためにベルトが破断するなどの問題が生じる場合がある。
本発明の半導電性部材をベルト形状の中間転写体として用いた場合、その厚みが、ベルトの総厚みで、0.05〜0.5mmであることが好ましく、0.06〜0.30mmであることがより好ましく、0.06〜0.15mmであることが更に好ましい。前記ベルトの総厚みが0.05mm未満の場合には、中間転写体(ベルト)として、必要な機械特性を満足させることが難しくなる場合があり、0.5mmを超える場合には、ロール屈曲部での変形によって、ベルト表面の応力が集中して、表面層にクラックが発生するなどの問題が生じる場合がある。
また、本発明の半導電性部材をベルト形状の中間転写体として用いた場合、そのヤング率は、ベルトの厚みによっても異なるが、好ましくは3500MPa以上、より好ましくは4000MPa以上である。前記ヤング率が3500MPa以上であれば、ベルトとしての機械特性をより十分に満足させることができる。
(表面抵抗率)
本発明の半導電性部材を中間転写体として用いた場合、転写面の表面抵抗率は1×1010〜1×1014Ω/□であることが好ましく、1×1011〜1×1013Ω/□であることがより好ましい。この表面抵抗率が1×1014Ω/□より高い場合には、一次転写部の像担持体と中間転写体とが剥離するポストニップ部で剥離放電が発生し易くなることがあり、放電が発性した部分は、白抜けする画質欠陥が発生することがある。一方、該表面抵抗率が1×1010Ω/□未満の場合には、プレニップ部での電界強度が強くなることがあり、プレニップ部でのギャップ放電が発生し易くなるために画質の粒状性が悪化することがある。従って、前記表面抵抗率を1×1010〜1×1014Ω/□とすることで、表面抵抗率が高い場合に発生する放電による白抜け、表面抵抗率が低い場合に発生する画質の悪化を防止することができる。
上述の転写面の表面抵抗率は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPの「HRプローブ」)を用い、JIS K6991に従って測定することができる。前記表面抵抗率の測定方法を図1を用いて説明する。図1は、表面抵抗率を測定する円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。図1に示す円形電極は、第一電圧印加電極Aと板状絶縁体Bとを備える。第一電圧印加電極Aは、円柱状電極部Cと、該円柱状電極部Cの外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部Cを一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部Dとを備える。第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと板状絶縁体Bとの間に中間転写体Tを挟持し、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cとリング状電極部Dとの間に電圧V(V)を印可したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式(3)により、中間転写体Tの転写面の表面抵抗率ρs(Ω/□)を算出することができる。ここで、下記式(3)中、d(mm)は円柱状電極部Cの外径を示し、D(mm)はリング状電極部Dの内径を示す。
式(3) ρs=π×(D+d)/(D−d)×(V/I)
(体積抵抗率)
本発明の半導電性部材を中間転写体として用いた場合、体積抵抗率は1×108〜1×1013Ωcmであることが好ましく、1×109〜1×1012Ωcmであることがより好ましい。前記体積抵抗率が1×108ΩCm未満である場合には、像担持体から中間転写体に転写された未定着トナー像の電荷を保持する静電的な力が働きにくくなるため、トナー同士の静電的反発力や画像エッジ付近のフリンジ電界の力によって、画像の周囲にトナーが飛散してしまうことがあり(ブラー)、ノイズの大きい画像が形成されることがある。一方、前記体積抵抗率が1×1013Ωcmより高い場合には、電荷の保持力が大きいために、1次転写での転写電界で中間転写体表面が帯電するために除電機構が必要となることがある。従って、前記体積抵抗率を、前記範囲とすることで、トナーが飛散したり、除電機構を必要とする問題を解消することができる。
上述の体積抵抗率は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPのHRプローブ)を用い、JIS K6991に従って測定することができる。前記体積抵抗率の測定方法を図2を用いて説明する。図2は、体積抵抗率を測定する円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。図2示す円形電極A’と表面抵抗率測定時の板状絶縁体に代えて電圧印加電極B’を備える。円形電極A’は、円柱状電極部C’と、該円柱状電極部C’の外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部C’を一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部D’とを備える。円形電極A’における円柱状電極部C’と電圧印加電極B’との間に中間転写体Tを挟持し、円形電極A’における円柱状電極部C’と電圧印加電極B’との間に電圧V(V)を印可したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式(4)により、中間転写体Tの体積抵抗率ρv(Ωcm)を算出することができる。ここで、下記式(4)中、tは、半導電性ベルトTの厚さを示す。
式(4) ρv=19.6×(V/I)×t
ここで、転写電圧による抵抗低下、及びこの抵抗低下による白抜けの発生について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、中間転写体の二次転写部の抵抗低下を説明する概要図である。図3に示すように、ベルト状の中間転写体101を介して支持ローラ102と転写ローラ103とにより形成される二次転写部(ニップ部)に、用紙(被転写体)104を通過させると同時に転写電圧を印加し二次転写が行われる。二次転写直後においては、ベルト状の中間転写体101表面(用紙側)はプラスに帯電、用紙104表面(中間転写体側)は、マイナスに帯電しているため、中間転写体101と用紙104との間で剥離放電が発生する。この放電現象によって、中間転写体101表面が変質して、新しい導電経路ができて抵抗が下がる。また、電界依存性が大きい場合、中間転写体101表面での電界集中を起こすことになり、中間転写体101表面が変質しやすいので、抵抗が低下する。
図4は、ハーフトーンで白抜けが発生する状況を説明する概要図である。図4に示すように、1000枚連続コピー後(例えば10℃、15%RHの低温低湿環境下)の中間転写体200における用紙走行部201には、図3で示したような抵抗低下がおこる(図4中(a))。このような状態で、マゼンタ30%のハーフトーンをコピーすると、非用紙走行部202よりも抵抗が低い用紙走行部201には印画されにくくなる(図4中(b))。この結果、白抜けの発生がおこる。この白抜けの発生は、特に、用紙走行部201の表面抵抗率が、非用紙走行部202よりも、1.1桁(logΩ/□)以上低くなると起こり易くなる。
前記構成の本発明の半導電性部材は、繰り返し使用による電気抵抗の変化が小さく、後述する画像形成装置に用いた場合、安定した画質を得ることができるという優れた性質を有する。
本発明のカーボンブラックを含有する熱可塑性樹脂を含む半導電性部材の製造方法の1例(熱可塑性樹脂がポリイミド樹脂である場合。)を例示するがこれに限定するものではない。
先ず、本発明のカーボンブラックを有機極性溶媒に分散し、カーボンブラック分散液を調製する。分散方法は、予備攪拌を行った後に分散機、ホモジナイザーにより分散する方法が好ましい。又、カーボンブラックの精製方法と同様に微細メディアの混入がカーボンブラックの精製効果を低下させてしまうため、メディアを使用しないメディアフリーの分散方法が好ましく、特に高粘度溶液を均一に分散できるジェットミルが好ましい。
次に、得られたカーボンブラック分散液中に、ジアミン成分と酸二無水物成分を溶解・重合させてカーボンブラックを分散させたポリアミド酸溶液を作製する。この際、モノマー濃度(溶媒中におけるジアミン成分と酸無水物成分の濃度)は種々の条件により設定されるが、5〜30質量%が好ましい。一方、反応温度は80℃以下に設定することが好ましく、特に好ましくは5〜50℃であり、反応時間は5〜10時間が好ましい。
得られたカーボンブラックを分散したポリアミド酸溶液は高粘度溶液であるため、作製時に混入した気泡は自然に抜けることはなく、塗布により気泡に起因するベルトの突起、へこみ、穴等の欠陥が発生することがある。このため、脱泡することが望ましい。脱泡はできる限り塗布直前に行うことが好ましい。
更に、シームレスベルト状の半導電性部材を形成する場合、例えばポリアミド酸溶液を円筒状金型の外周面に浸漬する方式や、内周面に塗布する方式や更に遠心する方式、或いは注形型に充填する方式などの適宜な方式でリング状に展開し、その展開層を乾燥製膜してベル卜形に成形し、その成形物を加熱処理してポリアミド酸をポリイミドに転化して型より回収する方法などの従来に準じた適宜な方法により行うことができる(特開昭61−95361号公報、特開昭64−22514号公報、特開平3−180309号公報等に記載)。又、シームレスベルトの形成に際しては、型の離型処理を施すことができる。
ポリアミド酸をポリイミドに転化するには200℃以上の高温処理が一般的である。200℃以下では十分なイミド転化が得られないことがある。一方、高温処理はイミド転化に有利であり、安定した特性が得られるが、熱エネルギーを使用するため、熱効率が悪くコストが高くなることがあるため、中間転写体の特性と生産性を考慮して熱処理温度を決める必要がある。
本発明の半導電性部材を中間転写体として備える画像形成装置の1例について説明する。該画像形成装置は、像担持体に形成されたトナー像を中間転写体上に一次転写する第一転写手段、及び該中間転写体上に転写されたトナー像を被転写体に二次転写する第二転写手段を備え、該中間転写体として本発明の半導電性部材を用いる中間転写方式の画像形成装置である。本発明の半導電性部材を備えることで、長期間安定して、高画質の転写画像が得られる。
また、本発明の半導電性部材を備える画像形成装置としては、特に限定されるものではなく、例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置や、像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。具体的には、図5に示すように、4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)の現像器15を備えた各色毎の感光体9が中間転写体16に配置したタンデム式カラー画像形成装置であり、感光体9表面を均一に帯電する帯電ロール13(帯電装置)、感光体9表面を露光し静電潜像を形成するレーザー発生装置8(露光装置)、感光体9表面に形成された潜像を現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像器15(現像装置)、感光体9に付着したトナーやゴミ等を除去する感光体クリナー14(クリーニング装置)、被転写材上のトナー像を定着する定着する定着ロール2等、必要に応じて公知の方法で任意に備えることができるものである。
また、像担持体、像担持体表面を均一に帯電する帯電手段、像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光手段、像担持体表面に形成された潜像を現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像手段、被転写材上のトナー像を定着する定着する手段、像担持体に付着したトナーやゴミ等を除去するクリーニング手段、像担持体表面に残留している静電潜像を除去する除電手段、など必要に応じて公知の方法で任意に備えることができる。
像担持体としては、従来公知のものを用いることができ、その感光層としては、有機系、アモルファスシリコン等公知のものを用いることができる。前期像担持体が円筒状の場合は、アルミニウム又はアルミニウム合金を押出し成型後、表面加工する等の公知の製法により得られる。またベルト状の前記像担持体を用いることも可能である。
帯電手段としては、特に制限はなく、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器などのそれ自体公知の帯電器が挙げられる。これらの中でも、帯電補償能力に優れる点で接触型帯電器が好ましい。前記帯電手段は、前記電子写真感光体に対し、通常、直流電流を印加するが、交流電流をさらに重畳させて印加してもよい。
露光手段としては、特に制限はなく、例えば、前記電子写真感光体表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光源、或いはこれらの光源からポリゴンミラーを介して所望の像様に露光できる光学系機器等が挙げられる。
現像手段としては、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用い接触或いは非接触させて現像する公知の現像器等が挙げられる。
第一転写手段としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。これらの中でも、転写帯電補償能力に優れる点で接触型転写帯電器が好ましい。また、前記転写帯電器の他、剥離帯電器等を併用することもできる。
第二転写手段としては、前記第一転写手段として例示した転写ローラ等の接触型転写帯電器、スコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等が挙げられる。これらの中でも、前記第一転写手段と同様に接触型転写帯電器が好ましい。転写ローラ等の接触型転写帯電器により強く押圧するようにすると、画像の転写状態を良好な状態に維持させることができる。また、中間転写体を案内するローラの位置で転写ローラ等の接触型転写帯電器を押圧すると、中間転写体から被転写体に対してトナー像を移転させる作用を良好な状態で行うことが可能になる。
光除電手段としては、例えば、タングステンランプ、LED等が挙げられ、該光除電プロセスに用いる光質としては、例えば、タングステンランプ等の白色光、LED光等の赤 色光等が挙げられる。該光除電プロセスにおける照射光強度としては、通常、電子写真感光体の半減露光感度を示す光量の数倍乃至30倍程度になるよう出力設定される。
定着手段としては、特に制限はなく、それ自体公知の定着器、例えば熱ローラ定着器、オーブン定着器等が挙げられる。クリーニング手段としては、特に制限はなく、それ自体公知のクリーニング装置等を用いればよい。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
(カーボンブラック1の作製)
下記表1に記載の組成の混合物を予備攪拌後、超音波ホモジナイザーで30分間混合してカーボンブラックスラリーを調製した。その後得られたカーボンブラックスラリーを遠心分離器(10000rpm、30分)により処理し、カーボンブラックスラリーからカーボンブラックを分離し、上澄み溶液を捨て湿潤状態のカーボンブラックを得た。これらは水及び有機溶媒が残留しているため、更に150℃120分間窒素ガス中で乾燥を行い、水及び有機溶媒を除去することにより本発明のカーボンブラック1を作製した。
得られたカーボンブラック1の金属元素量(カルシウム元素、鉄元素、カリウム元素、ナトリウム元素、マグネシウム元素、シリカ元素、リン元素のトータル)を以下の方法で測定した。その結果を表1に示す。
金属元素量は、カーボンブラックをマッフル炉内で過熱燃焼を行ない、燃焼後の残留灰分を、超純水中に投入後攪拌し、灰分の水溶液を準備した。水溶液は灰分濃度が10%になるように調整した。得られた水溶液を高周波誘導結合プラズマ発光分析(セイコー電子工業製 ICP−AES SPS1200VR)で測定し、金属元素量を測定した。
Figure 2005220320
(ポリイミドベルトの作製)
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)とからなるポリアミド酸NMP溶液中に、表3に記載の量の前記カーボンブラック1を投入し、ジェトミル分散機で分散処理を行った(200N/mm2、5pass)。作製したカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を、真空脱泡して最終的な塗布用溶液を作製した。次に、得られたポリアミド酸溶液を円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して0.5mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する展開層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱し、NMPを除去し半硬化状態として脱型した。その後、脱型したベルトを鉄芯に被せて表3に記載の焼成温度まで昇温し、その状態で60分加熱してイミド転化を行い、ポリイミドベルト1(半導電性部材)を得た。ベルト厚さは約80μmであった。
(評価)
《表面抵抗率》
得られたポリイミドベルト1の(初期の)表面抵抗率を下記方法にて求めた。その結果を表4に示す。
図1に示す円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのHRプローブ:円柱状電極Cの外径Φ16mm、リング状電極部Dの内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧100V印加し、10秒後の電流値を求めて表面抵抗率を算出した。
《10000回転写後の用紙走行部の表面抵抗率の変動幅》
得られたポリイミドベルト1を図6に示す抵抗評価ベンチマシンに装着し、用紙として富士ゼロックス社製P紙A−4を用いて、ポリイミドベルト1の連続10000回転写後の用紙走行部の表面抵抗率の変動幅を求めた。図6は抵抗評価ベンチマシンを説明するための概略構成図である。図6に示す抵抗評価ベンチマシンは、ドライブロール301、BUR302、アイドル303の3つのロールを有し、更にBUR302に対向する位置に用紙を巻きつかせた対向ロール304を有するもので、ドライブロール301、BUR302、及びアイドル303に測定しようとするポリイミドベルト305を張架し、BUR302と対向ロール304とでポリイミドベルト305を挟持し、BUR302に電圧を印加して、所望の回数ポリイミドベルト305を転写(所望の回数対向ロール304を回転)させるものである。
尚、上述の図6に示す抵抗評価ベンチマシンは、BUR302に対向する位置に対向ロール304を配置し、更にBUR302に電圧を印加したが、対向ロール304の位置は、ドライブロール301、BUR302、アイドル303の何れか1つに対向する位置であればよく、更に電圧の印加は、ドライブロール301、BUR302、アイドル303のうち、対向ロール304と対向するロールに行なえばよい。
図6に示す抵抗評価ベンチマシンを用いた10000回転写後の用紙走行部の表面抵抗率の変動幅の測定は、ドライブロール301、BUR302、及びアイドル303に、ポリイミドベルト305(実施例1においてはポリイミドベルト1)を張架し、10℃/15%RHの環境下で、BUR302に電圧を印加して2.6KVの電界をかけ、BUR302と用紙を巻きつかせた対向ロール304とで、ポリイミドベルト305を挟持し、この状態で10000回転写(所望の回数対向ロール304を10000回回転)させ、10000回転写後のポリイミドベルト305の用紙走行部の表面抵抗率を前記《表面抵抗率》の測定と同様の方法により測定し、10000回転写前の表面抵抗率(前記《表面抵抗率》の測定値)との差より、連続10000回転写後の用紙走行部の表面抵抗率の変動幅を求めた。その結果を表4に示す。
《10000回転写後のコピー画質》
前記抵抗評価ベンチマシンで回転写後の用紙走行部の表面抵抗率の変動幅を測定したポリイミドベルトを、富士ゼロックス製DocuCentreColor2220に取りつけて、コピー画質をA−3紙(富士ゼロックス社製P紙)に出力し、A−4印字領域とA−3印字領域の濃度差を以下の基準で目視判定した。その結果を表4に示す。
グレード1:良い(濃度差が全く見られない。)
グレード2:普通(濃度差が見られるが、問題にならない程度である。)
グレード3:悪い(濃度差がはっきり確認できる。)
グレード4:非常に悪い(A−4印字領域で白抜けが発生し、画像が判別できない。)
<実施例2及び3>
実施例1におけるカーボンブラック1の作製において、カーボンブラックスラリーの組成、及び攪拌条件を表1に記載の条件に変えたこと以外カーボンブラック1の作製と同様にして、カーボンブラック2及び3を作製した。更に、得られたカーボンブラック2及び3の投入量、及びイミド転化の際の焼成温度を表3に記載の組成及び条件に変更すること以外実施例1と同様にして、ポリイミドベルト2及び3を作製した。得られたポリイミドベルト2及び3について、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
<比較例1及び2>
実施例1において、カーボンブラック1の代わりに、表2に記載のカーボンブラック4及び5を用いたこと以外実施例1と同様にして、ポリイミドベルト4及び5を作製した。得られたポリイミドベルト4及び5について、実施例1と同様の評価を実施した。その結果を表4に示す。
Figure 2005220320
Figure 2005220320
Figure 2005220320
表4は、本発明の精製方法により得られた本発明のカーボンブラックを含有する、実施例1〜3のポリイミドベルト(半導電性部材)は、画像形成装置の中間転写体として用い、10000回転写したときにも、表面抵抗率の変動幅が小さく、得られた画像は安定していることを示している。一方、本発明のカーボンブラックを含有しない比較例1及び2のポリイミドベルト(半導電性部材)は、画像形成装置の中間転写体として用い、10000回転写したときの表面抵抗率の変動幅がおおきく、得られた画像は安定していないことを示している。
表面抵抗率を測定する円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。 体積抵抗率を測定する円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。 中間転写体の二次転写部の抵抗低下を説明する概要図である。 ハーフトーンで白抜けが発生する状況を説明する概要図である。 本発明の半導電性部材を備える画像形成装置の1例を示す構成図である。 抵抗評価ベンチマシンを説明するための概略構成図である。
符号の説明
1 トナーカートリッジ
2 定着ロール
3 バックアップローラ
4 テンションローラ
5 二次転写ローラ
6 用紙経路
7 用紙トレイ
8 レーザー発生装置
9 感光体
10 一次転写ローラ
11 駆動ローラ
12 転写クリーナー
13 帯電ロール
14 感光体クリーナー
15 現像器
16 中間転写体
101 中間転写体
102 支持ローラ
103 転写ローラ
104 用紙
200 中間転写体
201 用紙走行部
202 非用紙走行部
301 ドライブロール
302 BUR
303 アイドル
304 対向ロール
305 ポリイミドベルト

Claims (8)

  1. 金属元素の含有量が100ppm以下であることを特徴とするカーボンブラック。
  2. カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーを攪拌した後に、カーボンブラックを分離する精製工程により得られることを特徴とするカーボンブラック。
  3. 金属元素の含有量が100ppm以下であることを特徴とする請求項2に記載のカーボンブラック。
  4. 酸化処理カーボンブラックであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のカーボンブラック。
  5. 少なくとも請求項1〜4の何れか1項に記載のカーボンブラックを含有する熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする半導電性部材。
  6. 前記熱可塑性樹脂がポリイミド樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の半導電性部材。
  7. 中間転写体として用いることを特徴とする請求項5又は6に記載の半導電性部材。
  8. カーボンブラックに少なくとも水を混合してスラリーを調製し、該調製したスラリーを攪拌した後に、カーボンブラックを分離する精製工程を有することを特徴とするカーボンブラックの精製方法。
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