JP2005213894A - 押出成形セメント板の接合部止水構造 - Google Patents

押出成形セメント板の接合部止水構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2005213894A
JP2005213894A JP2004022556A JP2004022556A JP2005213894A JP 2005213894 A JP2005213894 A JP 2005213894A JP 2004022556 A JP2004022556 A JP 2004022556A JP 2004022556 A JP2004022556 A JP 2004022556A JP 2005213894 A JP2005213894 A JP 2005213894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joint
cement board
extruded cement
stop structure
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004022556A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4260644B2 (ja
Inventor
Kazuhisa Takano
和久 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nozawa Corp
Original Assignee
Nozawa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nozawa Corp filed Critical Nozawa Corp
Priority to JP2004022556A priority Critical patent/JP4260644B2/ja
Publication of JP2005213894A publication Critical patent/JP2005213894A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4260644B2 publication Critical patent/JP4260644B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)

Abstract

【課題】 建築物外観の意匠性を低下させることがないとともに、水抜きパイプに目詰まりが生じ難くい押出成形セメント板の接合部止水構造を得る。
【解決手段】 縦張りされた押出成形セメント板31の縦目地VMと横目地HMとの交差部CMに適用される押出成形セメント板の接合部止水構造であって、水切プレート35が、水平片35aと起立片35bとからなる断面L字状で形成され、水切プレート35の水平片35aが、縦目地VMを横断する位置で下側の押出成形セメント板DL、DRと上側の押出成形セメント板UL、URとの間に挟着され、上端を水平片35aの上面に開口させた排水管37の下端が、下側の押出成形セメント板同士の間に形成される縦目地VMを貫通し外部へ開口される。
【選択図】図1

Description

本発明は、押出成形セメント板の接合部止水構造に関し、特に、建築物外観の意匠性を低下させることなく、雨水の止水機能を高めた改良技術に関する。
未硬化のセメント材を押出した後に硬化させて得る押出成形セメント板は、軽量で、高強度を有することから建物の外装板として好適に用いられる。この種の押出成形セメント板は、一般的にファスナーやZクリップと称される取付金具を用いることで、建物の躯体に取付けられる。押出成形セメント板を外壁として躯体に取り付ける場合、上下に隣接する押出成形セメント板間に横目地が形成され、左右に隣接する押出成形セメント板間に縦目地が形成される。このように形成された横目地及び縦目地をシーリング材によってシールすることで、これらの目地部から建築物の室内側への雨水の浸入を阻止している。
ところが、このようなシール構造では、シーリング材の経年劣化等により雨水が躯体側へ浸入する恐れがある。このような雨水の浸入を防ぐため、目地部に二次的な防水性を付与することが行われている。
例えば下記特許文献1に開示される押し出し成形セメント板の接合部止水構造は、図11に示すように、外壁として用いる押し出し成形セメント板1a、1bの接合部2において、上下の押し出し成形セメント板に渡る漏水防止用の止水板3であって、該止水板の下端部3aが下段の押し出し成形セメント板1bのリブ面4に設けた溝5に挿入された止水板を、L型通し部材6に支持させて取り付け、かつ押し出し成形セメント板の最下部7に、外部まで延長した水切板8をL型通し部材6に支持させて取り付け、かつ該最下部の目地部に水抜きパイプ9を設けている。
また、下記特許文献2に開示される押出成形版用防水目地材を用いた横目地部構造は、図12、図13に示すように、目地材Aをパネル11に形成された凸部14と凹部15とによって形成される間隙16と間隙17とに対応した形状を持って形成し、間隙16に対応して第1シール部19を配置すると共に、間隙17に対応して第2シール部21を配置して両者を第3シール部23を介して一体化させ、更に第1シール部19の片側下縁に引っ掛け部25を突設し、この引っ掛け部25を前記パネル11の凸部14の側面に当接する。前記凸部14と凹部15との間に配設された横目地ガスケット22の端部22aを、第1シール部19の端部に穿設されたスリット27に嵌入して、目地材Aと横目地ガスケット22とを相互に連結している。
特開平6−57830号公報 特開平8−260580号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される押し出し成形セメント板の接合部止水構造は、縦張りの押出成形セメント板の横目地の止水構造に係わるものであり、内水切で躯体側へ浸入した雨水を中空部へ排水し、最下部のパネルから排水するか、何層か毎に外水切を取付ける必要があった。そして、外水切を採用した場合には、各層毎の排水は行えるが、各層毎に外水切が表出し、建築物外観の意匠性を低下させた。
また、上記特許文献2に開示される押出成形版用防水目地材を用いた横目地部構造は、縦目地の止水構造に係わるものであり、縦目地を伝わった水が横目地へ浸入するのを防ぐ構造であるが、水抜きパイプが逆流防止弁付きのため、目詰まりし易く、適切に雨水が外部に排出されず、縦目地の最下部で浸入水が多くなりオーバーフローする恐れもあった。
さらに、外水切を使用しない場合は、各層毎での排水でないため、漏水した際の漏水箇所の特定が困難であった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、建築物外観の意匠性を低下させることがないとともに、水抜きパイプに目詰まりが生じ難く、しかも、オーバーフローが発生せずに、漏水箇所の特定も容易な押出成形セメント板の接合部止水構造を得ることにある。
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の押出成形セメント板の接合部止水構造は、縦張りされた押出成形セメント板の縦目地と横目地との交差部に適用される押出成形セメント板の接合部止水構造であって、水切プレートが、水平片と起立片とからなる断面L字状で形成され、該水切プレートの前記水平片が、縦目地を横断する位置で下側の押出成形セメント板と上側の押出成形セメント板との間に挟着され、上端を前記水平片の上面に開口させた排水管の下端が、下側の押出成形セメント板同士の間に形成される縦目地を貫通し外部へ開口されたことを特徴とする。
この押出成形セメント板の接合部止水構造では、経年劣化等によって縦目地のシーリング材が切れ、雨水等が浸入しても、浸入雨水が水切プレートの水平片に受け止められ、この水平片上面に開口する排水管を介して外部へと排出されることになる。これにより、外水切を使用しなくても層間排水が可能となる。また、排水管も簡素な構造のものが使用可能となり、逆流防止弁付きの高価な水抜パイプを用いる必要がなくなる。
請求項2記載の押出成形セメント板の接合部止水構造は、前記水平片の前縁に、前記起立片と平行に起立する水返片が折曲され、該水返片が、上側の押出成形セメント板の下端面に当接されたことを特徴とする。
この押出成形セメント板の接合部止水構造では、水平片で受けられた浸入雨水の前縁からの溢れが水返片によって阻止される。また、水返片の上端が上側の押出成形セメント板の下端面に当接することで、水平片の姿勢が水平に位置決めされ易くなる。さらに、交差部における横目地が経年劣化した場合であっても、水返片が障壁として作用し、雨水が浸入し難くなる。
請求項3記載の押出成形セメント板の接合部止水構造は、前記水切プレート及び前記配水管が、各階層の境界に位置する前記交差部に配設されたことを特徴とする。
この押出成形セメント板の接合部止水構造では、万一漏水が発生した場合であっても、層間毎で排水がなされ、最下部に多量の雨水が集中しなくなる。また、漏水箇所が各層内単位で発見可能となり、多層間に亘って漏水箇所を調べる必要がなくなる。
請求項4記載の押出成形セメント板の接合部止水構造は、横張りされた押出成形セメント板の縦目地と横目地との交差部に適用される押出成形セメント板の接合部止水構造であって、縦目地を挟む、左側の押出成形セメント板の右端面下部と、右側の押出成形セメント板の左端面下部とのそれぞれに塞ぎパッキン部材が設けられ、該塞ぎパッキン部材が、上側の押出成形セメント板と下側の押出成形セメント板との間に挟着される挟着パッキンと、該挟着パッキンの側面に連設され横目地の断面を塞ぐ塞ぎブロックと、該塞ぎブロックの後端面から上方に延設されて突出する水返板とからなり、前記交差部では一対の前記塞ぎパッキン部材の前記塞ぎブロック同士が密接されるとともに、上端を該塞ぎブロック同士の上面に開口させた排水管の下端が、押出成形セメント板同士の間に形成される縦目地を貫通して外部へ開口されたことを特徴とする。
この押出成形セメント板の接合部止水構造では、経年劣化等によって縦目地のシーリング材が切れ、雨水等が浸入しても、浸入雨水が塞ぎパッキン部材の上面で受け止められ、さらに、水返板によって押出成形セメント板の背面側への漏水が阻止される。そして、塞ぎパッキン部材の上面で受け止められた浸入雨水は、この上面に開口する排水管を介して外部へと排出される。これにより、外水切を使用しなくても層間排水が可能となる。また、排水管も簡素な構造のものが使用可能となり、逆流防止弁付きの高価な水抜パイプを用いる必要がなくなる。
請求項5記載の押出成形セメント板の接合部止水構造は、前記塞ぎパッキン部材が、各階層の境界に位置する前記交差部に配設されたことを特徴とする。
この押出成形セメント板の接合部止水構造では、万一漏水が発生した場合であっても、層間毎で排水がなされ、最下部に多量の雨水が集中しなくなる。また、漏水箇所が各層内単位で発見可能となり、多層間に亘って漏水箇所を調べる必要がなくなる。
本発明に係る請求項1記載の押出成形セメント板の接合部止水構造によれば、水切プレートが断面L字状で形成され、この水切プレートの水平片が、縦目地を横断する位置で下側の押出成形セメント板と上側の押出成形セメント板との間に挟着され、水平片の上面に開口させた排水管の下端が、下側の押出成形セメント板同士の縦目地を貫通し外部へ開口されたので、外水切を使用しなくても層間排水ができ、建物外観の意匠性低下を防止することができる。また、逆流防止弁付き水抜パイプを用いなくてもよいので、コストを抑えることができるとともに、パイプの目詰まりも防止することができる。
本発明に係る請求項2記載の押出成形セメント板の接合部止水構造によれば、水平片の前縁に水返片が折曲され、この水返片が、上側の押出成形セメント板の下端面に当接されるので、水平片で受けた浸入雨水を溢れさせて横目地へ流出させることがなく、排水管によって雨水を確実に外部へ排出することができる。
本発明に係る請求項3記載の押出成形セメント板の接合部止水構造によれば、水切プレート及び配水管が、各階層の境界に位置する交差部に配設されたので、万一漏水が発生した場合であっても、層間で排水するので、最下部でオーバーフローすることがなく、また、漏水箇所を容易に特定することができる。これにより、建物のメンテナンスにかかる費用を低減することができる。
本発明に係る請求項4記載の押出成形セメント板の接合部止水構造によれば、縦目地を挟む、左側の押出成形セメント板の右端面下部と、右側の押出成形セメント板の左端面下部とのそれぞれに塞ぎパッキン部材が設けられ、交差部では塞ぎブロック同士が密接されるとともに、上端を塞ぎブロック同士の上面に開口させた排水管の下端が、押出成形セメント板同士の間に形成される縦目地を貫通して外部へ開口されるので、外水切を使用しなくても層間排水ができ、建物外観の意匠性低下を防止することができる。また、逆流防止弁付き水抜パイプを用いなくてもよいので、コストを抑えることができるとともに、パイプの目詰まりも防止することができる。
本発明に係る請求項5記載の押出成形セメント板の接合部止水構造によれば、塞ぎパッキン部材が、各階層の境界に位置する交差部に配設されたので、万一漏水が発生した場合であっても、層間で排水するので、最下部でオーバーフローすることがなく、また、漏水箇所を容易に特定することができる。これにより、建物のメンテナンスにかかる費用を低減することができる。
以下、本発明に係る押出成形セメント板の接合部止水構造の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る接合部止水構造の第1の実施の形態の斜視図、図2は図1の要部縦断面図、図3は図1の要部正面図、図4は図1の要部横断面図である。
本実施の形態による押出成形セメント板の接合部止水構造は、縦張りされた押出成形セメント板31の縦目地VMと横目地HMとの交差部CMに適用される。押出成形セメント板31は、押出し方向に中空穴33が形成される。縦張りでは、この中空穴33が上下方向に延在する向きで押出成形セメント板31が躯体側の支持部材に取り付けられる。
この接合部止水構造では、内水切である水切プレート35が使用される。水切プレート35は、水平片35aと起立片35bとからなる断面L字状で形成される。水切プレート35は、水平片35aが、縦目地VMを横断する位置で、下側の押出成形セメント板31DL、DRと、上側の押出成形セメント板UL、URとの間に挟着される。水切プレート35の水平片35aには排水管37が接続され、一体化されている。排水管37は、上端を水平片35aの上面39に開口させ、下端を下側の押出成形セメント板31DL、DR同士の間に形成される縦目地VMを貫通し外部へ開口させている。
したがって、内水切である水切プレート35に排水管37を一体化したものを用いることで、中空穴33に浸入した雨水を、下側の押出成形セメント板31DL、DRの中空穴33に流すことなく、層間で受け、排水管37により外部に排出できるようになっている。
水平片35aの前縁には水返片41が設けられ、水返片41は起立片35bと平行に起立して折曲される。この水返片41は、図2に示すように、上側の押出成形セメント板UL、URの下端面43に当接される。水返片41が設けられることで、水切プレート35は、水平片35aで受けられた浸入雨水の前縁からの溢れが阻止される。また、水返片41の上端が上側の押出成形セメント板UL、URの下端面43に当接することで、水平片35aの姿勢が水平に位置決めされ易くなる。さらに、交差部CMにおける横目地HMが経年劣化した場合であっても、水平片35aが障壁として作用し、雨水が浸入し難くなる。
このように、水平片35aの前縁に水返片41が折曲され、この水返片41が、上側の押出成形セメント板UL、URの下端面43に当接されることで、水平片35aで受けた浸入雨水を溢れさせて横目地HMへ流出させることがなく、排水管37によって雨水を確実に外部へ排出することができる。
縦目地VMを挟む押出成形セメント板31の側面には、図1、図4に示すガスケット45が挟着される。押出成形セメント板31の側面には上下方向の凹溝47を挟んで、平行な二条の凸面49、51が形成されるが、ガスケット45はこのうち、室内側の凸面51に挟着されることが好ましい。押出成形セメント板31は、下端面43が山形鋼材53によって支持される。山形鋼材53は、図示しない躯体側支持鋼材に固定される。図2に示すように、山形鋼材53は、水切プレート35、パッキン材55を介して押出成形セメント板31の下端面43を支持している。
水切プレート35の起立片35bにはバックアップ材57が設けられ、バックアップ材57は押出成形セメント板31の背面に当接することで水切プレート35と押出成形セメント板31との相対位置を規制する。バックアップ材57の上方には横ガスケット59が設けられ、横ガスケット59は起立片35bと押出成形セメント板31との間を止水する。また、水平片35aの下面と、下側の押出成形セメント板31DL、DRとの間には挟入材61が挟入され、挟入材61は水平片35aと下側の押出成形セメント板31DL、DRの上端面との間に生じる隙間を塞いでいる。このようにして、上側の押出成形セメント板UL、UR、下側の押出成形セメント板31DL、DRとが取り付けられることで形成される縦目地VM、横目地HMにはシーリング材65が充填され、シーリング材65は外部から目地内への雨水の浸入を阻止している。
この水切プレート35及び排水管37は、各階層の境界に位置する交差部CMに配設される。排水管37は、各層毎、縦目地VM毎に取付けても良いし、何層か毎、縦目地VMの何本か毎に取り付けても良い。すなわち、排水管37の取付数は、使用条件(壁面の面積、建物高さ、立地条件、周囲の環境)に応じて選択すれば良い。
排水管37は、l00〜250mm程度の長さのものを使用できるが、使用条件(壁面の面積、建物高さ、立地条件、周囲の環境)に応じた長さの物を用いることができる。また、排水管37が目地部分より突出する長さは、6〜12mm程度であるが、使用条件(壁面の面積、建物高さ、立地条件、周囲の環境)に応じた長さとすることができる。排水管37は、への字形状に屈曲させることで、高価な逆流防止弁付きの水抜きパイプを用いることなく、外部からの水の逆流を防ぐことができる。
水切プレート35と排水管37の材質は、アルミ、ステンレス、プラスチック、ゴムなどを用いることができる。水切プレート35は、アルミなど金属系の材料を用いた場合は、裏面側ガスケットは後付となるが、プラスチックやゴム系の材料を用いた場合は、図2示す断面形状のものを一体とすることができる。
上記のように、水切プレート35及び排水管37は、各階層の境界に位置する交差部CMに配設されるので、万一漏水が発生した場合であっても、層間毎で排水がなされ、最下部に多量の雨水が集中しなくなる。また、漏水箇所が各層内単位で発見可能となり、多層間に亘って漏水箇所を調べる必要がなくなる。これにより、最下部でオーバーフローすることがなく、また、漏水箇所を容易に特定することができ、建物のメンテナンスにかかる費用を低減することができる。
この押出成形セメント板の接合部止水構造では、経年劣化等によって縦目地VMのシーリング材65が切れ、雨水等が浸入しても、浸入雨水が水切プレート35の水平片35aに受け止められ、この水平片上面に開口する排水管37を介して浸入雨水が外部へと排出されることになる。
したがって、この押出成形セメント板の接合部止水構造によれば、外水切を使用しなくても層間排水ができ、建物外観の意匠性低下を防止することができる。また、逆流防止弁付き水抜パイプを用いなくてもよいので、コストを抑えることができるとともに、パイプの目詰まりも防止することができる。
次に、本発明に係る押出成形セメント板の接合部止水構造の第2の実施の形態を説明する。
図5は本発明に係る接合部止水構造の第2の実施の形態の斜視図、図6は塞ぎパッキン部材の側面図、図7は図6のA−A矢視図、図8は図7のB−B矢視図、図9は図5の要部縦断面図、図10は図5の要部横断面図である。なお、図1〜図4に示した部材及び部位と同一の部材及び部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略するもののとする。
この実施の形態による接合部止水構造は、横張りされた押出成形セメント板31の縦目地VMと横目地HMとの交差部CMに適用される。
この接合部止水構造では、縦目地VMを挟む、左側の押出成形セメント板ULの右端面下部と、右側の押出成形セメント板URの左端面下部とのそれぞれに塞ぎパッキン部材71(71R、71L)が設けられる。塞ぎパッキン部材71は、上側の押出成形セメント板UL、URと、下側の押出成形セメント板31DL、DRとの間に挟着される図8に示す挟着パッキン73と、この挟着パッキン73の側面に連設され横目地HMの断面を図9に示すようにして塞ぐ図5に示す塞ぎブロック75と、この塞ぎブロック75の後端面から上方に延設されて突出する水返板77とからなる。挟着パッキン73は、横ガスケット74の端部を挟持する一対の挟持突起73a、73aを有している。なお、水返板77は、図10に示すように、押出成形セメント板31側に張り出して、当該張り出し部分が押出成形セメント板31の背面と密接するものであることが望ましい
塞ぎパッキン部材71は、右勝手と、左勝手との2種類の形状を有する。右勝手の塞ぎパッキン部材71Rは、図10に示すように、挟着パッキン73の右側に塞ぎブロック75を有し、左勝手の塞ぎパッキン部材71Lは、挟着パッキン73の左側に塞ぎブロック75を有する。図5に示す交差部CMでは、一対の塞ぎパッキン部材71R、71Lの塞ぎブロック75同士が密接されるとともに、上端を塞ぎブロック75同士の上面に開口させた排水管79の下端が、押出成形セメント板同士の間に形成される縦目地VMを貫通して外部へ開口される。この場合の排水管79は、直管材を用い、外部へ向けて下り勾配で配設される。
塞ぎパッキン部材71は、各階層の境界に位置する交差部CMに配設される。塞ぎパッキン部材71は、塞ぎブロック75に水返板77を一体化することで、左右それぞれの押出成形セメント板31の横目地HMに取付けられた水返板77が縦目地VMを塞ぐことになり、この部分で受けた水を室内側へ流出させることなく、確実に外部に排出することが可能となっている。
そして、万一漏水が発生した場合であっても、層間毎で排水がなされ、最下部に多量の雨水が集中しなくなる。また、漏水箇所が各層内単位で発見可能となり、多層間に亘って漏水箇所を調べる必要がなくなる。これにより、浸入雨水が最下部でオーバーフローすることがなく、また、漏水箇所を容易に特定することができ、建物のメンテナンスにかかる費用を低減することができる。
この押出成形セメント板の接合部止水構造では、経年劣化等によって縦目地VMのシーリング材が切れ、雨水等が浸入しても、浸入雨水が塞ぎパッキン部材71の上面で受け止められ、さらに、水返板77によって押出成形セメント板31の背面側への漏水が阻止される。そして、塞ぎパッキン部材71の上面で受け止められた浸入雨水は、この上面に開口する排水管79を介して外部へと排出される。これにより、外水切を使用しなくても層間排水が可能となる。また、排水管79も簡素な構造のものが使用可能となり、逆流防止弁付きの高価な水抜パイプを用いる必要がなくなる。
したがって、この押出成形セメント板の接合部止水構造によれば、縦目地VMを挟む、左側の押出成形セメント板ULの右端面下部と、右側の押出成形セメント板URの左端面下部とのそれぞれに塞ぎパッキン部材71が設けられ、交差部CMでは塞ぎブロック75同士が密接されるとともに、上端を塞ぎブロック75同士の上面に開口させた排水管79の下端が、押出成形セメント板同士の間に形成される縦目地VMを貫通して外部へ開口されるので、外水切を使用しなくても層間排水ができ、建物外観の意匠性低下を防止することができる。また、逆流防止弁付き水抜パイプを用いなくてもよいので、コストを抑えることができるとともに、パイプの目詰まりの心配もなくすことができる。
本発明に係る接合部止水構造の第1の実施の形態の斜視図である。 図1の要部縦断面図である。 図1の要部正面図である。 図1の要部横断面図である。 本発明に係る接合部止水構造の第2の実施の形態の斜視図である。 塞ぎパッキン部材の側面図である。 図6のA−A矢視図である。 図7のB−B矢視図である。 図5の要部縦断面図である。 図5の要部横断面図である。 従来の押し出し成形セメント板の接合部止水構造の縦断面図である。 従来の目地材の取付構造の要部を示す平面図である。 図12に示した要部の縦断面図である。
符号の説明
31…押出成形セメント板、35…水切プレート、35a…水平片、35b…起立片、37、79…排水管、39…上面、41…水返片、43…下端面、71…塞ぎパッキン部材、73…挟着パッキン、75…塞ぎブロック、77…水返板、CM…交差部、DL、DR…下側の押出成形セメント板、HM…横目地、UR…右側の押出成形セメント板、UL、UR…上側の押出成形セメント板、UL…左側の押出成形セメント板、VM…縦目地

Claims (5)

  1. 縦張りされた押出成形セメント板の縦目地と横目地との交差部に適用される押出成形セメント板の接合部止水構造であって、
    水切プレートが、水平片と起立片とからなる断面L字状で形成され、
    該水切プレートの前記水平片が、縦目地を横断する位置で下側の押出成形セメント板と上側の押出成形セメント板との間に挟着され、
    上端を前記水平片の上面に開口させた排水管の下端が、下側の押出成形セメント板同士の間に形成される縦目地を貫通し外部へ開口されたことを特徴とする押出成形セメント板の接合部止水構造。
  2. 前記水平片の前縁に、前記起立片と平行に起立する水返片が折曲され、
    該水返片が、上側の押出成形セメント板の下端面に当接されたことを特徴とする請求項1記載の押出成形セメント板の接合部止水構造。
  3. 前記水切プレート及び前記配水管が、各階層の境界に位置する前記交差部に配設されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の押出成形セメント板の接合部止水構造。
  4. 横張りされた押出成形セメント板の縦目地と横目地との交差部に適用される押出成形セメント板の接合部止水構造であって、
    縦目地を挟む、左側の押出成形セメント板の右端面下部と、右側の押出成形セメント板の左端面下部とのそれぞれに塞ぎパッキン部材が設けられ、
    該塞ぎパッキン部材が、
    上側の押出成形セメント板と下側の押出成形セメント板との間に挟着される挟着パッキンと、該挟着パッキンの側面に連設され横目地の断面を塞ぐ塞ぎブロックと、該塞ぎブロックの後端面から上方に延設されて突出する水返板とからなり、
    前記交差部では一対の前記塞ぎパッキン部材の前記塞ぎブロック同士が密接されるとともに、上端を該塞ぎブロック同士の上面に開口させた排水管の下端が、押出成形セメント板同士の間に形成される縦目地を貫通して外部へ開口されたことを特徴とする押出成形セメント板の接合部止水構造。
  5. 前記塞ぎパッキン部材が、各階層の境界に位置する前記交差部に配設されたことを特徴とする請求項4記載の押出成形セメント板の接合部止水構造。
JP2004022556A 2004-01-30 2004-01-30 押出成形セメント板の接合部止水構造 Expired - Lifetime JP4260644B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004022556A JP4260644B2 (ja) 2004-01-30 2004-01-30 押出成形セメント板の接合部止水構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004022556A JP4260644B2 (ja) 2004-01-30 2004-01-30 押出成形セメント板の接合部止水構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005213894A true JP2005213894A (ja) 2005-08-11
JP4260644B2 JP4260644B2 (ja) 2009-04-30

Family

ID=34905866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004022556A Expired - Lifetime JP4260644B2 (ja) 2004-01-30 2004-01-30 押出成形セメント板の接合部止水構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4260644B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154595A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Toyota Motor Corp 目地止水構造及び建物
JP2014095186A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Daiwa House Industry Co Ltd 階間壁構造

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0396547A (ja) * 1989-09-08 1991-04-22 Shigeru Honda 中空押出成形セメントの外壁材からなる外壁の水洩れ防止工法及びこれに使用する水抜部材
JP3018587U (ja) * 1995-05-24 1995-11-21 大成建設株式会社 外壁板の止水構造
JPH11229543A (ja) * 1998-02-18 1999-08-24 Asahi Chem Ind Co Ltd 外壁の排水構造及び内水切板
JP2003119916A (ja) * 2001-10-16 2003-04-23 Nishikawa Rubber Co Ltd 外壁目地シール構造
JP2005207043A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Toda Constr Co Ltd 押出成形セメント板用水切材及びそれを用いた押出成形セメント板ジョイント部の防水シール構造

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0396547A (ja) * 1989-09-08 1991-04-22 Shigeru Honda 中空押出成形セメントの外壁材からなる外壁の水洩れ防止工法及びこれに使用する水抜部材
JP3018587U (ja) * 1995-05-24 1995-11-21 大成建設株式会社 外壁板の止水構造
JPH11229543A (ja) * 1998-02-18 1999-08-24 Asahi Chem Ind Co Ltd 外壁の排水構造及び内水切板
JP2003119916A (ja) * 2001-10-16 2003-04-23 Nishikawa Rubber Co Ltd 外壁目地シール構造
JP2005207043A (ja) * 2004-01-21 2005-08-04 Toda Constr Co Ltd 押出成形セメント板用水切材及びそれを用いた押出成形セメント板ジョイント部の防水シール構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154595A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Toyota Motor Corp 目地止水構造及び建物
JP2014095186A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Daiwa House Industry Co Ltd 階間壁構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP4260644B2 (ja) 2009-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3135364U (ja) 水切り部材
JP4149382B2 (ja) 押出成形セメント板用水切材及びそれを用いた押出成形セメント板ジョイント部の防水シール構造
JP4260644B2 (ja) 押出成形セメント板の接合部止水構造
JP5722666B2 (ja) 建物の構造
KR20230135954A (ko) 두겁패널 및 이를 이용한 두겁장치
JP3900337B2 (ja) ガラスブロックパネルおよびゴム製止水材
JP2010053591A (ja) 押出成形セメント板用水切り材およびこれを用いた防水構造
JP7509207B2 (ja) 建築物および水切り
TWM565724U (zh) Structural board module
JP4415687B2 (ja) バルコニー等の外部床の壁際の排水構造
TWI672419B (zh) 結構板模組
JPH08120812A (ja) 外壁の排水装置
JP3744398B2 (ja) 等圧排水ジョイント
KR200452594Y1 (ko) 배수 부재
JP6148453B2 (ja) 階間壁構造
JP3782417B2 (ja) ガラス壁の結露水の排水構造
JP4391951B2 (ja) 防水構造体
JP4817809B2 (ja) 目地用のガスケット
JP2001032423A (ja) パネル外壁
JP2020158966A (ja) 屋根構造体
JP5576616B2 (ja) 横目地止水構造、及びそれを備えた建物
WO2020053637A1 (ja) 壁構造、窓枠用アタッチメント及び窓枠施工方法
AU783883B2 (en) Soaker flashing for aluminium joinery
JPH0422642Y2 (ja)
JP2002070191A (ja) 外壁目地の止水構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090203

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4260644

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term