JP3782417B2 - ガラス壁の結露水の排水構造 - Google Patents
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Description
このような構成によれば、ガラス1の屋内面側に生じた結露水はガスケット2に形成した導入路6よりガスケット2、2の当接シール面3、3間の排水溝5へと導入されるのであり、排水溝5より排水手段7をへて外部に排水することができるのであり、接続するガラス1、1間の水密シールを図るガスケット2、2を有効に利用して、ガラス壁の屋内側の結露水を良好に排水することができる。
請求項2の発明においは、請求項1の構成に加えて、ガラス1の外周に沿設している環状のガスケット2の外面に当接シール面3を形成し、当接シール面3にガスケット2の全長にわたる凹溝4を形成し、上下に接続するガラス1、1間のガスケット2、2の当接シール面3、3が圧接されて上下に対向する凹溝4、4にて横の排水溝5が形成され、左右に接続するガラス1、1間のガスケット2、2の当接シール面3、3が圧接されて左右に対向する凹溝4、4にて上記横の排水溝5に連通する縦の排水溝5が形成されていることを特徴とするものである。
このような構成によれば、請求項1の作用効果に加えて、例えば、ビルなどのガラス壁において上下左右に多数枚配設されるガラス1…間のガスケット2…の内部には縦横に排水溝5…を連通して形成することができるのであり、ガラス壁の全域における結露水の排水をシステム的に円滑に排水することができる。
請求項3の発明においは、請求項1又は2の構成に加えて、ガスケット2の当接シール面3に形成した凹溝4の屋内外方向の両側部にガスケット2に比べて水密シール性の高い止水材8を設けていることを特徴とするものである。
このような構成によれば、請求項1又は2の作用効果に加えて、排水溝5の屋内外方向の両側に設けている止水材8によって排水溝5に流入した結露水が溝外に漏洩するのを防止することができる。
請求項4の発明においは、請求項2又は3の構成に加えて、ガラス1が上下及び左右に複数枚配設され、建物1階のガラス1の下辺のガスケット2の当接シール面3を建物1階の土台枠9に面接させ、当接シール面3に形成した凹溝4の長さ方向における一部分と対向する土台枠9部分に外部への排水手段7となる水抜き孔10を形成していることを特徴とするものである。
このような構成によれば、請求項2又3の作用効果に加えて、ガラス壁の建物1階のガラス1の下辺のガスケット2が土台枠9に面接されてガスケット2の凹溝4と土台枠9との間に実質的な排水溝5を形成することができ、このような排水溝5に流入した上階よりの結露水を土台枠9の一部に形成した水抜き孔10より円滑に外部に排水することができる。
請求項5の発明においは、請求項2又3の構成に加えて、ガスケット2は、ガラス1の端面1aと端部表面1bを覆って断面が略L型で環状となり、かつ、当接シール面3を形成している外部ガスケット2aと、ガラス1の端部内面1cを覆って環状となる内部ガスケット2bとで構成し、外部ガスケット2aをガラス1の端部表面1bに当接させて外部ガスケット2aを開口枠11に保持し、開口枠11とガラス1の端部内面1cとの間に内部ガスケット2bを介装して開口枠11にガラス1を内外部ガスケット2b、2aにて保持していることを特徴とするものである。
このような構成によれば、請求項2又3の作用効果に加えて、ガラス1の端部表面1bが開口枠11に保持した外部ガスケット2aに当接し、開口枠11とガラス1の端部内面1cとの間に内部ガスケット2bを介装することで、開口枠11にガラス1を保持することができ、この場合、外部ガスケット2aには当接シール面3が形成されていて、開口枠11を建物構造材の設定位置に組み付けることで、ガラス1の周部に沿設されているガスケット2、2の当接シール面3、3を弾接させてガスケット2、2間に排水溝5を形成することができ、ガラス1及び開口枠11の施工に伴って排水溝5の形成も同時におこなえ、排水構造を含めた施工性を高めることができる。
請求項6の発明においは、請求項5の構成に加えて、ガラス1の下辺のガスケット2の内部ガスケット2bと開口枠11の下横枠29の上面部にて結露水溜まり12を形成していることを特徴とするものである。
このような構成によれば、請求項5の作用効果に加えて、結露水溜まり12が内部ガスケット2bと開口枠11の下横枠29の上面部にて形成していて、ガラス1の屋内面に結露した結露水を結露水溜まり12に円滑に集めることができる。
外部ガスケット2aの内外中間部分の内面には凹部23を形成している。外部ガスケット2aの外面には当接シール面3を形成している。当接シール面3にガスケット2の全長にわたって凹溝4を形成している。
このような構成によれば、クレーン作業などによって、ガラス枠ユニット25を開口枠11において建物構造材で壁下地である方立14にボルト27(図3参照)で、無目15にボルト28(図1参照)にて設定位置に組み付けるのであり、このようなガラス枠ユニット25の建て込み作業において、ガラス1の周部に沿設されているガスケット2、2の当接シール面3、3を弾接させてガスケット2、2間に対向する凹溝4、4によって排水溝5を形成するのであり、ガラス枠ユニット25の施工に伴って排水溝5の形成も同時におこなえるのである。更に、上下左右に多数枚配設されるガラス1…間のガスケット2…の内部には縦横に排水溝5…を連通して形成することができるのである。
組み上げられたガラス壁13においては、各階のガラス枠ユニット25のガラス1の屋内面側に生じた結露水は結露水溜まり12に集まり、外部ガスケット2aに穿設した導入路6よりガスケット2、2の当接シール面3、3間の排水溝5へと導入されるのであり、このように、導入されたガラス壁13の全域の結露水は上下左右に配設されているガラス1…間のガスケット2…の内部の縦横の排水溝5…によって建物1階のガラス1の下辺へと集められるのである。
図4に示すように、建物1階の土台枠9には建物1階に建て込んだガラス枠ユニット25のガラス1の下辺の外部ガスケット2aの当接シール面3が面接して凹溝4において実質的な排水溝5を形成している。このような排水溝5に流入した上階よりの結露水を土台枠9の一部に形成した水抜き孔10より円滑に外部に排水することができ、このようにして、ガラス壁13の結露水をシステム的に排水することができるのである。
ところで、ガスケット2の当接シール面3に形成した凹溝4の屋内外方向の両側部にガスケット2に比べて水密シール性の高い止水材8(例えば、シリコンゴム製)を設けていて、排水溝5の屋内外方向の両側に設けている止水材8によって排水溝5に流入した結露水が溝外に漏洩するのを防止することができるのである。
尚、図4乃至図7に示すように、ガスケット2の当接シール面3の凹溝4を円弧状に形成し、当接シール面3、3を当設させて対向する凹溝4、4にて形成する排水溝5を略円形になるようにしてもよいものである。
2 ガスケット
3 当接シール面
4 凹溝
5 排水溝
6 導入路
7 排水手段
8 止水材
10 水抜き孔
11 開口枠
12 結露水溜まり
29 下横枠
Claims (6)
- ガラスの端縁に沿設している水密シール用のガスケットの外面に当接シール面を形成し、当接シール面にガスケットの全長にわたって凹溝を形成し、接続するガラス間のガスケットの当接シール面が圧接されて対向する凹溝にて排水溝が形成され、一方のガスケットの屋内面より排水溝へと貫通してガラスの屋内面側の結露水を排水溝に導入する導入路を形成し、排水溝に導入された結露水を外部に排水する排水手段を排水溝に連通していることを特徴とするガラス壁の結露水の排水構造。
- ガラスの外周に沿設している環状のガスケットの外面に当接シール面を形成し、当接シール面にガスケットの全長にわたる凹溝を形成し、上下に接続するガラス間のガスケットの当接シール面が圧接されて上下に対向する凹溝にて横の排水溝が形成され、左右に接続するガラス間のガスケットの当接シール面が圧接されて左右に対向する凹溝にて上記横の排水溝に連通する縦の排水溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載のガラス壁の結露水の排水構造。
- ガスケットの当接シール面に形成した凹溝の屋内外方向の両側部にガスケットに比べて水密シール性の高い止水材を設けていることを特徴とする請求項1又は2記載のガラス壁の結露水の排水構造。
- ガラスが上下及び左右に複数枚配設され、建物1階のガラスの下辺のガスケットの当接シール面を建物1階の開口枠の下横枠に面接させ、当接シール面に形成した凹溝の長さ方向における一部分と対向する下横枠部分に外部への排水手段となる水抜き孔を形成していることを特徴とする請求項2又は3記載のガラス壁の結露水の排水構造。
- ガスケットは、ガラスの端面と端部表面を覆って断面が略L型で環状となる外部ガスケットと、ガラスの端部内面を覆って環状となる内部ガスケットとで構成し、外部ガスケットをガラスの端部表面に当接させて外部ガスケットを開口枠に保持し、開口枠とガラスの端部内面との間に内部ガスケットを介装して開口枠にガラスを内外部ガスケットにて保持していることを特徴とする請求項2又は3記載のガラス壁の結露水の排水構造。
- ガラスの下辺のガスケットの内部ガスケットと開口枠の下横枠の上面部にて結露水溜まりを形成していることを特徴とする請求項5記載のガラス壁の結露水の排水構造。
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