JP4136993B2 - 押出成形セメント板目地のシール構造及びそれに用いる押出成形セメント板用キャッチパン - Google Patents

押出成形セメント板目地のシール構造及びそれに用いる押出成形セメント板用キャッチパン Download PDF

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本発明は、両端面に開口する複数の中空部が並設された押出成形セメント板を、中空部が左右に延在する向きで建物躯体に取付けた押出成形セメント板目地のシール構造及びそれに用いる押出成形セメント板用キャッチパンに関し、特に、屋内側からのシーリング材充填作業を不要にし、かつ無足場での張り付け作業を可能にした改良技術に関する。
押出成形セメント板を外壁として建物躯体に取り付ける場合、上下に隣接する押出成形セメント板同士の間には横目地が形成され、左右に隣接する押出成形セメント板同士の間には縦目地が形成される。このように形成された横目地及び縦目地は、シーリング材によってシールすることで、これらの目地部から建物躯体の屋内側への雨水の浸入が阻止されている。
例えば下記特許文献1に開示される建築躯体における水切装置では、図6に示すように、上下に配された押出成形セメント板1の下端の屋内側と屋外側の両方に内外の水切材8、11を設けた例で、内水切材8はアングル材3の上側に重合配置され、一方、外水切材11の傾斜縁25の屋内側部分が押出成形セメント板1の中空部2に臨むように配置されている。
外水切材11は上下部の押出成形セメント板1、1の屋外側下端と上端との間にホルダ16、コーキング材5を介して配置され、外水切材11の屋内側の端部は内水切材8の屋外側端部の下方に重なり状に配置されている。すなわち、外水切材11は下部の押出成形セメント板1の屋外側面に重合固定されたホルダ16に係着されている。ホルダ16は略Z字形の短尺部材で、上部の端部には係合溝26が形成され、垂直部27は押出成形セメント板1にネジ固定され、下部の先端には係合部29が形成されている。外水切材11は略L字形に形成され、上端縁の屈曲部の先端28は係合部と水返しとを成すように断面T字形に形成され、ホルダ16の上部の係合溝26に係合し、下端縁の屈曲部の先端係合部29はホルダ16の下部の外向き先端の係止部30に係止している。
上記構成によれば、外水切材11の屋内側の端部は内水切材8の屋外側端部の下方に重なり状に配置されているので、内水切材8によって屋外側に誘導された雨水は、外水切材11の傾斜縁25上面に沿って流れ落ち、コーキング材5に形成された排水孔13から屋外側に排出されるから、排水効率がよい。また、雨水の一部は外水切材11の裏側に回り込み、さらに下部の押出成形セメント板1の中空部2に導かれて下方で屋外側に排出される。したがって、雨水が屋内側に進入することは有効に阻止される。
特開平11−324140号公報 特開平8−199716号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される押出成形セメント板目地のシール構造は、押出成形セメント板の目地間をシーリング材にて屋外側からシールしなければならない欠点があった。このため、シーリング施工費用が発生するのは元より、シーリング作業を行うための足場設置費用も発生することになり、施工コストが増大した。また、シーリング施工を必要とするシール構造では、特に隣地建物からの距離が短い場合には、足場が組めず、シーリング施工が行えないことから、結局、押出成形セメント板の張り付け施工事態が困難となることもあった。さらに、このようなシール構造では、シーリング材の経年劣化等により雨水が建物躯体の屋外側へ浸入した場合、雨水が漏水する恐れがあり、外壁メンテナンスに要する費用も増大した。
これに対し、目地部に二次的に防水性を付与することも行われているが、このような二次シール工法では、パネル目地間のガスケット等により、雨水が躯体側へ浸入するのを防いでいるため、多量のガスケット等が必要であり、施工コストが増大した。
また、PC板やカーテンウォール等では、シーリング材を使用しない等圧工法も採用されている。例えば上記特許文献2に開示されるユニットカーテンウォールの排水構造は、図7〜図8に示すように、ユニット31間の等圧空間に入った雨水を上枠33に載置された図8に示すキャッチパン35で受け、上枠33の水抜き穴37を通して縦枠のホロー部39に落とし、該ホロー部39に流れ落ちた水を縦枠下端の図9に示す水受け部材41で受け、その下のジョイント塞ぎ材43を介して外部に排出する。
ところが、押出成形セメント板は、薄手で高強度なため、60mm厚の標準パネルで壁体としての性能を十分に有するが、厚みが60mmでは目地部に等圧工法を用いることはできない。すなわち、上記構造のキャッチパン35は、厚みの大きいPC板等には適するが、薄手の押出成形セメント板に適用した場合には良好な排水経路が形成できず、オーバーフローが発生し、室内側へ漏水する虞があった。他方、等圧工法を行うために押出成形セメント板を100mm以上の厚みとすれば、軽量・高強度で施工性が良い押出成形セメント板の長所を生かすことができなくなった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、シーリング材を使用せずに水の浸入が阻止できる押出成形セメント板目地のシール構造及びそれに用いる押出成形セメント板用キャッチパンを提供し、もって、無足場工法を可能にして施工コストの低減を図るとともに、隣地との間隔が狭い場合であっても押出成形セメント板の張り付け施工を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の押出成形セメント板目地のシール構造は、左右に貫通する中空部を有した押出成形セメント板が横目地・縦目地を介して上下左右に建物躯体に張り付けられる押出成形セメント板の張り付け構造において、前記横目地・縦目地を通る屋外側から屋内側への水の浸入を阻止する押出成形セメント板目地のシール構造であって、上下の押出成形セメント板の間に挟入される横目地ガスケットと、クッション材からなり横目地・縦目地の交差部で横目地を上下に横断して縦目地に挟入され、正面に、上下方向略中央部が奥側へ凹む湾曲面を有し該湾曲面の下端に手前へ下る傾斜部が連設されるとともに、該傾斜部の下端が横目地直下の左右の押出成形セメント板に挟持されるキャッチパンと、前記押出成形セメント板の背面における縦目地に挟入され該キャッチパンの上面と下面に当接される縦目地ガスケットと、前記押出成形セメント板の表面における縦目地に挟入され上端が前記キャッチパンの傾斜部下面に当接されるとともに下端が横目地の直上で終端となる縦目地防雨リップと、 上側の前記押出成形セメント板の下端面に固定され前記押出成形セメント板の表面における横目地に挟入される横目地防雨リップとを具備したことを特徴とする。
この押出成形セメント板目地のシール構造では、表面における横目地・縦目地が横目地防雨リップ、縦目地防雨リップに覆われ、背面における横目地・縦目地が横目地ガスケット、縦目地ガスケット及びキャッチパンによってシールされる。そして、キャッチパンの前方に形成される交差部内の等圧空間が、交差部の表面において排水口となって外部へ開口される。したがって、横目地防雨リップや縦目地防雨リップから目地内へ浸入した雨水は、横目地ガスケット、縦目地ガスケット及びキャッチパンによって屋内側への浸入が阻止され、かつキャッチパンの傾斜部によって交差部から外部へ排水されることとなる。また、交差部における排水口の奥側にキャッチパンの湾曲面が位置し、この湾曲面が、風圧によって排水口から吹き込む雨水の障壁となって吹き込み圧力を減圧させ、水返しの役割を果たす。
請求項2記載の押出成形セメント板目地のシール構造は、前記キャッチパンの上下面に嵌入突起が突設され、該嵌入突起が、前記上下面に当接される前記縦目地ガスケットの端面穴に嵌入されたことを特徴とする。
この押出成形セメント板目地のシール構造では、キャッチパンの嵌入突起に縦目地ガスケットの端面穴が嵌入され、キャッチパンと縦目地ガスケットとが連続状態に位置決めされ、位置ずれによる間隙が発生せず、高いシール性が確保される。
請求項3記載の押出成形セメント板用キャッチパンは、左右に貫通する中空部を有した押出成形セメント板が横目地・縦目地を介して上下左右に建物躯体に張り付けられる押出成形セメント板の張り付け構造において、前記縦目地を通る屋外側から屋内側への水の浸入を阻止する押出成形セメント板用キャッチパンであって、クッション材からなり横目地・縦目地の交差部で横目地を上下に横断して縦目地に挟入され、正面に、上下方向略中央部が奥側へ凹む湾曲面を有し該湾曲面の下端に手前へ下る傾斜部が連設されるとともに、該傾斜部の下端が横目地直下の左右の押出成形セメント板に挟持され、かつ上下面が、前記押出成形セメント板の背面における縦目地に挟入された縦目地ガスケットに当接されることを特徴とする。
この押出成形セメント板用キャッチパンでは、横目地・縦目地の交差部で横目地を上下に横断して縦目地に挟入され、傾斜部の下端が横目地直下の左右の押出成形セメント板に挟持される。また、上下面には、押出成形セメント板の背面における縦目地ガスケットが当接される。これにより、縦目地を介する屋外側から屋内側への雨水の浸入が阻止される。また、傾斜部によって排水路が形成され、この排水路が交差部の表面で排水口となって開口され、浸入雨水の排出が可能となるとともに、排水口から吹き込む雨水に対しては、湾曲面が水返しとして作用するようになる。
請求項4記載の押出成形セメント板用キャッチパンは、前記上下面に、前記縦目地ガスケットの端面穴に嵌入される嵌入突起が突設されたことを特徴とする。
この押出成形セメント板用キャッチパンでは、キャッチパンの嵌入突起に縦目地ガスケットの端面穴が嵌入され、キャッチパンと縦目地ガスケットとが所定の相対位置に位置決めされ、位置ずれによる間隙が発生せず、常に確実な連続が可能となる。
本発明に係る押出成形セメント板目地のシール構造によれば、上下の押出成形セメント板の間に横目地ガスケットが挟入され、横目地・縦目地の表面に横目地防雨リップ・縦目地防雨リップが挟入され、横目地・縦目地の交差部で横目地を上下に横断するキャッチパンが縦目地に挟入され、キャッチパンの上面と下面に当接される縦目地ガスケットが押出成形セメント板の背面における縦目地に挟入されたので、表面における横目地・縦目地が横目地防雨リップ、縦目地防雨リップに覆われ、背面における横目地・縦目地が横目地ガスケット、縦目地ガスケット及びキャッチパンによってシールされる。そして、キャッチパンの前方に形成される交差部内の等圧空間が、交差部の表面において排水口となって外部へ開口される。したがって、横目地防雨リップや縦目地防雨リップから目地内へ浸入した雨水は、横目地ガスケット、縦目地ガスケット及びキャッチパンによって屋内側への浸入が阻止され、かつキャッチパンの傾斜部によって交差部から外部へ排水されることとなる。また、交差部における排水口の奥側にキャッチパンの湾曲面が位置するので、この湾曲面が、風圧によって排水口から吹き込む雨水の障壁となって吹き込み圧力を減圧させ、水返しの役割を果たして屋内側への雨水の浸入を効果的に阻止することができる。これにより、シーリング材を充填することなく、水の浸入を阻止することができ、施工コストを削減することができるとともに、シーリング材の経年劣化を補修する必要がなくなるので、外壁メンテナンスに要する費用も低減することができる。また、押出成形セメント板を無足場で張り付け施工することができるので、隣地との間隔が狭い場合であっても押出成形セメント板の張り付け施工を可能とすることができる。
本発明に係る押出成形セメント板用キャッチパンによれば、クッション材を素材とし、正面に、上下方向略中央部が奥側へ凹む湾曲面を形成し、この湾曲面の下端に手前へ下る傾斜部を連設したので、横目地・縦目地の交差部で横目地を上下に横断して縦目地に挟入し、傾斜部の下端を横目地直下の左右の押出成形セメント板に挟持させ、上下面に、押出成形セメント板の背面における縦目地に挟入された縦目地ガスケットを当接させることで、縦目地に挟入される上下の縦目地ガスケットを連結して、縦目地を介して屋外側から屋内側へ浸入しようとする雨水を阻止できる。また、傾斜部によって排水路を形成することができ、この排水口から吹き込む雨水に対しては湾曲面を水返しとして働かせることができる。この結果、シーリング材を充填することなく、水の浸入を阻止することができ、薄手の押出成形セメント板においても、簡単な構造で、雨水を排出する等圧工法を可能にできる。
以下、本発明に係る押出成形セメント板目地のシール構造及びそれに用いる押出成形セメント板用キャッチパンの好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るシール構造の斜視図、図2は図1に示したシール構造の押出成形セメント板中央部を(a)、端部を(b)に表した縦断面図、図3はキャッチパン挟入部及び最下部におけるシール構造の縦断面図、図4はキャッチパン挟入部の背面図、図5は図1に示したシール構造の横断面図である。
本実施の形態による押出成形セメント板用キャッチパン(以下、単に「キャッチパン」と称す。)100は、横張りの押出成形セメント板1に好適に用いられる。横張り工法では、両端面に開口する複数の中空部2が並設された押出成形セメント板1を、中空部2が左右に延在する向きで建物躯体に取付ける。上下で隣接する押出成形セメント板1a、1bの間には横目地51が形成され、左右で隣接する押出成形セメント板1b、1cには縦目地53が形成される。このうち、キャッチパン100は、横目地51と縦目地53の交差部55に、横目地51を上下に横断するようにして、縦目地53内に配置される。
キャッチパン100は、例えばネオプレン、EPスポンジ、シリコーンゴムスポンジ等のクッション材からなる。キャッチパン100の正面には上下方向略中央部が奥側へ凹む湾曲面57が形成され、湾曲面57の上部は前方に突出した水返し突起59となる。湾曲面57の下端には手前へ下る傾斜部61が連設され、傾斜部61は下端が横目地51直下の左右の押出成形セメント板1b、1cに挟持される。
また、キャッチパン100は、上下面が、押出成形セメント板1の背面63における縦目地53に挟入された縦目地ガスケット65に当接される。キャッチパン100の上下面には嵌入突起67が突設され、嵌入突起67は縦目地ガスケット65の端面穴65aに嵌入される。したがって、キャッチパン100と縦目地ガスケット65とは、嵌入突起67が端面穴65aに嵌入されることで、所定の相対位置に位置決めされ、位置ずれによる間隙が発生せず、常に確実な連結が可能となっている。
キャッチパン100は、交差部55で挟入され、傾斜部61の下端が横目地直下の左右の押出成形セメント板1b、1cに挟持され、上下面に縦目地ガスケット65が当接されることにより、縦目地53を介する屋外側69から屋内側71への雨水の浸入が阻止される。また、傾斜部61によって排水路が形成され、この排水路が交差部55の表面で排水口73(図3参照)となって開口され、浸入雨水の排出が可能となる。さらに。排水口73から吹き込む雨水に対しては、湾曲面57が水返しとして作用するようになる。
したがって、このキャッチパン100によれば、縦目地53に挟入される上下の縦目地ガスケット65を連結して、縦目地53を介して屋外側69から屋内側71へ浸入しようとする雨水を阻止することができる。また、傾斜部61によって排水路を形成することができ、排水口73から吹き込む雨水に対しては湾曲面57を水返しとして働かせることができる。この結果、シーリング材を充填することなく、水の浸入を阻止することができ、薄手の押出成形セメント板1においても、簡単な構造で、雨水を排出する等圧工法を可能にできる。
次に、上記のキャッチパン100を用いた押出成形セメント板目地のシール構造を説明する。
キャッチパン100を用いたシール構造では、上下の押出成形セメント板1a、1bの間に図1、図2(a)に示す横目地ガスケット75が挟入される。横目地ガスケット75の両端には塞ぎゴム77が接続され、塞ぎゴム77は図2(b)に示すように上下の押出成形セメント板1a、1bの左右側面の連結部を塞ぐ。
キャッチパン100は、上記したように、横目地51・縦目地53の交差部55で横目地51を上下に横断して縦目地53に挟入され、傾斜部61の下端が横目地直下の左右の押出成形セメント板1b、1cに挟持されるようにして配設される。
押出成形セメント板1a、1bの背面63における縦目地53には図4に示すように縦目地ガスケット65が挟入され、縦目地ガスケット65はキャッチパンの上面と下面に当接される。
最下部の押出成形セメント板1dは、水切材79を用いたシール構造によってシールされる。このシール構造では、基礎フレーム83上に硬質パッキン85を介して山形鋼材87が敷設され、山形鋼材87の水平支持片87a上に硬質パッキン89を介して押出成形セメント板1dの下端が支持される。水切材79は、水平支持片87aの上面に載置され屋外側69と屋内側71に延在する水平部79aと、この水平部79aの屋内端で起立して山形鋼材87の垂直片87bに当接する垂直部79bと、水平部79aの屋外側69で垂下する垂下部79cとからなる。
垂下部79cと基礎フレーム83との間は、シーリング材91によってシールされる。押出成形セメント板1dの背面63と山形鋼材87の垂直支持片87bとの間には横ガスケット93が挟入され、横ガスケット93と縦目地ガスケット65との交差部はシーリング材95によってシールされる。
縦目地53の内部には耐火目地材であるライザーボート97が図5に示すようにして挟入され、ライザーボート97は中空部2を塞ぐように取り付けられる。また、ライザーボート97は、下端が下方のキャッチパン100の上面に当接され、上端が上方のキャッチパン100の下面に当接される。
押出成形セメント板1の表面99における縦目地53には縦目地防雨リップ101が挟入される。縦目地防雨リップ101は図1に示すように縦目地53に沿って延在し、長手方向に直交する断面形状がL字形状に形成される。縦目地防雨リップ101は左右の押出成形セメント板1のいずれか一方に固定され、図3に示すように、上端がキャッチパン100の傾斜部61下面に当接されるとともに、下端が横目地51の直上で終端101aとなる。
また、上側の押出成形セメント板1aと下側の押出成形セメント板1bとの間の横目地51には横目地防雨リップ103が挟入される。横目地防雨リップ103は図1に示すように横目地51に沿って延在し、長手方向に直交する断面形状がL字形状に形成され、上側の押出成形セメント板1aの下端面に固定される。
また、本シール構造では、中空部2内へ浸入した水が、留付部のボルト穴105から屋内側71へ浸入するのを防ぐため、中空部2内のナット107には、ゴムパッキン109が貼り付けられ、ナット107が中空部2に密着することで水の浸入を防いでいる。
このシール構造では、表面99における横目地51・縦目地53が横目地防雨リップ103、縦目地防雨リップ101に覆われ、背面63における横目地51・縦目地53が横目地ガスケット75、縦目地ガスケット65及びキャッチパン100によってシールされる。そして、キャッチパン100の前方に形成される交差部内の等圧空間111(図3参照)が、交差部55の表面において排水口73となって外部へ開口される。したがって、横目地防雨リップ103や縦目地防雨リップ101から目地内へ浸入した雨水は、横目地ガスケット75、縦目地ガスケット65及びキャッチパン100によって屋内側への浸入が阻止され、かつキャッチパン100の傾斜部61によって交差部55から外部へ排水されることとなる。また、交差部55における排水口73の奥側にキャッチパン100の湾曲面57が位置し、この湾曲面57が、風圧によって排水口73から吹き込む雨水の障壁となって吹き込み圧力を減圧させ、水返しの役割を果たす。
したがって、このシール構造によれば、シーリング材を充填することなく、水の浸入を阻止することができ、施工コストを削減することができるとともに、シーリング材の経年劣化を補修する必要がなくなるので、外壁メンテナンスに要する費用も低減することができる。また、押出成形セメント板1を無足場で張り付け施工することができるので、隣地との間隔が狭い場合であっても押出成形セメント板1の張り付け施工を可能とすることができる。
なお、キャッチパン100は、全ての目地の交差部55に入れる必要はなく、建築物の高さ、地域、壁面積などに応じて、交差部55の全てに入れたり、各階毎に入れたりすることができる。
本発明に係るシール構造の斜視図である。 図1に示したシール構造の押出成形セメント板中央部を(a)、端部を(b)に表した縦断面図である。 キャッチパン挟入部及び最下部におけるシール構造の縦断面図である。 キャッチパン挟入部の背面図である。 図1に示したシール構造の横断面図である。 従来の押出成形セメント板目地のシール構造を表す縦断面図である。 等圧工法を採用した従来のシール構造を表す縦断面図である。 図7に示したキャッチパンの斜視図である。 図7に示した水受け部材の斜視図である。
符号の説明
1…押出成形セメント板、1a、1b…上下の押出成形セメント板、2…中空部、51…横目地、53…縦目地、55…交差部、57…湾曲面、61…傾斜部、63…押出成形セメント板の背面、65…縦目地ガスケット、65a…端面穴、67…嵌入突起、69…屋外側、71…屋内側、75…横目地ガスケット、99…押出成形セメント板の表面、100…キャッチパン、101…縦目地防雨リップ、101a…終端、103…横目地防雨リップ

Claims (4)

  1. 左右に貫通する中空部を有した押出成形セメント板が横目地・縦目地を介して上下左右に建物躯体に張り付けられる押出成形セメント板の張り付け構造において、前記横目地・縦目地を通る屋外側から屋内側への水の浸入を阻止する押出成形セメント板目地のシール構造であって、
    上下の押出成形セメント板の間に挟入される横目地ガスケットと、
    クッション材からなり横目地・縦目地の交差部で横目地を上下に横断して縦目地に挟入され、正面に、上下方向略中央部が奥側へ凹む湾曲面を有し該湾曲面の下端に手前へ下る傾斜部が連設されるとともに、該傾斜部の下端が横目地直下の左右の押出成形セメント板に挟持されるキャッチパンと、
    前記押出成形セメント板の背面における縦目地に挟入され該キャッチパンの上面と下面に当接される縦目地ガスケットと、
    前記押出成形セメント板の表面における縦目地に挟入され上端が前記キャッチパンの傾斜部下面に当接されるとともに下端が横目地の直上で終端となる縦目地防雨リップと、
    上側の前記押出成形セメント板の下端面に固定され前記押出成形セメント板の表面における横目地に挟入される横目地防雨リップと
    を具備したことを特徴とする押出成形セメント板目地のシール構造。
  2. 前記キャッチパンの上下面に嵌入突起が突設され、
    該嵌入突起が、前記上下面に当接される前記縦目地ガスケットの端面穴に嵌入されたことを特徴とする請求項1記載の押出成形セメント板目地のシール構造。
  3. 左右に貫通する中空部を有した押出成形セメント板が横目地・縦目地を介して上下左右に建物躯体に張り付けられる押出成形セメント板の張り付け構造において、前記縦目地を通る屋外側から屋内側への水の浸入を阻止する押出成形セメント板用キャッチパンであって、
    クッション材からなり横目地・縦目地の交差部で横目地を上下に横断して縦目地に挟入され、正面に、上下方向略中央部が奥側へ凹む湾曲面を有し該湾曲面の下端に手前へ下る傾斜部が連設されるとともに、該傾斜部の下端が横目地直下の左右の押出成形セメント板に挟持され、かつ上下面が、前記押出成形セメント板の背面における縦目地に挟入された縦目地ガスケットに当接されることを特徴とする押出成形セメント板用キャッチパン。
  4. 前記上下面に、前記縦目地ガスケットの端面穴に嵌入される嵌入突起が突設されたことを特徴とする請求項3記載の押出成形セメント板用キャッチパン。
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