JPH11200592A - 外装パネルの取付け構造 - Google Patents

外装パネルの取付け構造

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JPH11200592A
JPH11200592A JP804098A JP804098A JPH11200592A JP H11200592 A JPH11200592 A JP H11200592A JP 804098 A JP804098 A JP 804098A JP 804098 A JP804098 A JP 804098A JP H11200592 A JPH11200592 A JP H11200592A
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frame
panel
mounting
exterior panel
profile frame
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JP804098A
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Inventor
Takamasa Sekiguchi
高正 関口
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば建築物の躯体壁面に外装壁となる複数
のパネルを取り付ける際、据え付け後にどの位置の外装
パネルでも部分的に取り外すことができる外装パネルの
取付け構造を提供すること。 【解決手段】 構築物躯体21の壁面に、各外装パネル
間の目地部30に沿って伸長する下地形材22を固定
し、この下地形材22の取付け面部23aに外装パネル
10における上方の形材枠14Jの取付け用フランジ部
1dをビス等で固定し、その際この上部形材枠14Jの
取付け用フランジ部14dと下地形材22の取付け面部
23aとの間に、隣接する上方の外装パネル10におけ
る下方の形材枠14Kの取付け用フランジ部14dを挟
み込んで固定することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外装パネルの取付け
構造に関し、更に詳細には例えば建築物の躯体壁面に外
装壁となる複数の例えば形材枠一体パネルを取り付ける
取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビル等の構築物における外壁は、
質量、耐候性、施工性などの観点から工場等で予め製作
した外装パネルを取り付けて構成する例が多くなってい
る。図4及び図5には、このような外装パネルを構築物
の躯体壁面に取り付ける従来の構造が示されている。そ
こで、これらの図を参照して従来の外装パネル取付け構
造を説明する。
【0003】従来の外装パネル取付け構造では、図4に
示されるように外装パネル2の裏面上部に当該パネル2
の横幅とほぼ同じ長さの横長の連結ブラケット3の一側
部(下側部)3aが補強パイプ材4aを介して取り付け
られている。この連結ブラケット3は、その他側部(上
側部)3bが外装パネル2の上縁部を越えて、隣接する
上方の外装パネル2の裏面側に入り込む高さを有してい
る。
【0004】そして、連結ブラケット3の他側部3b
は、構築物躯体1の壁面に防水パッキン5を座にして取
り付けられたL型の取付けブラケット6にボルト7及び
ナット8で連結固定されている。外装パネル2の上部
は、このようにして構築物躯体1に取り付けられる。他
方、外装パネル2の下部については、図5に示されるよ
うに外装パネル2の裏面下部に当該パネル2の横幅とほ
ぼ同じ長さの横長の補強パイプ材4bが取り付けられて
いる。
【0005】この補強パイプ材4には、ダボピン9aを
吊り下げるように取り付けた支持金具材9が連結されて
いる。この支持金具材9の上部から吊り下げ支持された
ダボピン9aの下端近傍には外側に張り出したフランジ
9bが一体に設けられている。このダボピン9aは、そ
の先端部が隣接する下方の外装パネル2において前述し
たと同様に裏面上部に設けられた連結ブラケット3の他
側部3bに形成された差込み穴に差し込まれ、フランジ
9bがこの連結ブラケット3上に乗せられ、これにより
外装パネル2の下部が支持される。
【0006】すなわち、外装パネル2の裏面上部に取り
付けられた連結ブラケット3は、構築物躯体1の壁面に
固定された取付けブラケット6にボルトナットで連結固
定されると共に、隣接して上方に設置される外装パネル
2の下部を、ダボピン9aを介して支持している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
従来の外装パネル取付け構造では、隣接する外装パネル
間に現出する目地部の内側が、断面コ字型の連結ブラケ
ットによって完全に囲まれているため雨などの水が構築
物躯体側に浸入し難く、構築物躯体に対する防水という
観点からは優れた構造である。
【0008】しかしながら、このような従来の取付け構
造では、下部に位置する外装パネル2をボルトナットで
取付けブラケット6に固定している連結ブラケット3の
上側部が、上部に隣接して位置する別の外装パネル2の
裏側に存在しているため、もし構築物の高さ方向中間部
にある外装パネル2を部分的にリフォームのために交換
しようとする時には構築物の最上部から順番に外装パネ
ルを取り外さなければならない。そのため、従来の外装
パネル取付け構造では、外装パネルの交換施工が難しく
又工期が長くなり、その結果交換コストが非常に高くな
るという問題があった。
【0009】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、例えば建築物の躯体壁面
に外装壁となる複数のパネルを取り付ける際、据え付け
後にどの位置の外装パネルでも部分的に取り外すことが
できる外装パネルの取付け構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は外装パネルの取
付け構造であり、前述した技術的課題を解決するため以
下のような構成とされている。すなわち、本発明は、外
装パネルを構築物の躯体壁面に取り付ける取付け構造に
おいて、外装パネルが、パネル本体と、このパネル本体
の周縁に組み付け且つ木口を覆って保護する形材枠とを
備え、この外装パネルを取り付ける構築物躯体の壁面に
は下地形材が固定され、下地形材が、複数の外装パネル
を構築物躯体の壁面に取り付けた時に各外装パネル間に
形成される目地部の位置に沿って伸長する取付け面部か
ら構成され、外装パネルの形材枠が、パネル本体の裏面
に接合して固定される支持部と、支持部から立ち上がっ
た脚部と、この脚部から伸長する取付け用フランジ部と
から構成され、外装パネルを構築物躯体の壁面に取り付
ける時に上方に位置する形材枠(上部形材枠)の取付け
用フランジ部を下地形材の取付け面部に機械的に固定
し、その際この上部形材枠の取付け用フランジ部と下地
形材の取付け面部との間に、隣接する上方の外装パネル
における下方に位置する形材枠(下部形材枠)の取付け
用フランジ部を挟み込んで固定することを特徴とする。
【0011】<本発明における具体的構成>本発明の外
装パネルの取付け構造は、前述した必須の構成要素から
なるが、その構成要素が具体的に以下のような場合であ
っても成立する。その具体的構成要素とは、外装パネル
における下部形材枠の脚部に多数の通気穴が形成され、
更に下地形材が、取付け面部の両端から外装パネル側に
張り出して形成され且つ前記下部形材枠における前記脚
部の直上に位置する鍔部を備え、この鍔部の先端と前記
外装パネルの内側面との間に間隔があけられ、この間隔
の全面積が前記通気穴の全開口面積の10倍以上とされ
ていることを特徴とする。
【0012】また、本発明の外装パネルの取付け構造で
は、下部形材枠の前記脚部の直上に位置する鍔部の上面
が外装パネル側下方向に下り傾斜していることを特徴と
する。更にまた、本発明の外装パネルの取付け構造で
は、隣接する外装パネルの上部形材枠と下部形材枠にお
けるそれぞれの脚部で目地溝が区画形成され、この目地
溝内において形材枠の支持部と下地形材の取付け面部に
固定される取付け用フランジ部とを結ぶ仮想線に沿って
シール材を配置して脚部の通気穴を目地溝外部と遮蔽す
るように配置され、このシール材の一端が可動であり、
受ける風圧によって遮蔽を解除可能とされていることを
特徴とする。
【0013】パネル本体の周縁にその木口を保護するよ
うに形材枠を組み付けた外装パネルは、形材枠一体パネ
ルと称し、よく知られている。この形材枠一体パネルを
構成する「パネル本体」としては、非金属材料からなる
基板の両面に金属シートを積層した複合板や金属、繊維
材料等からなるハニカム構造物の両面に金属シートを積
層した複合板を用いることができる。また、このパネル
本体の周縁部を保護する形材枠は、押出し成形された金
属製の材料から構成されることが望ましく、特にアルミ
ニウム材から形成されることが好ましい。
【0014】本発明の外装パネルの取付け構造による
と、外装パネルを構築物躯体の壁面に取り付ける時に
は、各外装パネル間に形成される目地部の位置に沿って
設けられた下地形材の取付け面部に、外装パネルの上部
形材枠の脚部を、例えばビスやネジ等の機械的固定手段
で固定する。その際に、隣接する上方の外装パネルにお
ける下部形材枠の脚部を上部形材枠の脚部と下地形材の
取付け面部との間に挟み込んで固定する。
【0015】このように外装パネルの形材枠における脚
部を目地溝から冶具又は工具を差し込んで下地形材の取
付け面部に取り付けるようにしたことから、外装パネル
を取り外す際には逆の操作で容易に可能となる。すなわ
ち、構築物の躯体壁面に外装壁となる複数のパネルを据
え付けた後にどの位置の外装パネルでも部分的に取り外
すことが可能となる。
【0016】このように、目地溝からの操作で、構築物
躯体の壁面に据え付けた任意の外装パネルを部分的に取
り外しできるような取付け構造にすると、外部から雨水
などが浸入し易くなるという問題が起きる。この問題に
対して、本発明では等圧理論によって解消するように構
成されている。すなわち、風圧で目地溝に吹き付けられ
た雨水は、シール材の一端を押し開いて目地溝内に浸入
し、目地溝を区画している下部形材枠の通気穴を介して
外装パネルの裏面側に更に導かれる。
【0017】しかし、外装パネルの裏面側に浸入した雨
水は、下部形材枠の通気穴の全面積に対して10倍以上
の開口面積をあけた、下地形材の鍔部先端と外装パネル
の裏面との間隔を通過する時に急激に減圧され、これに
より雨水の浸入圧力は低下し、下地形材の鍔部上面に乗
って下方に流れ落ちる。このようにして下地形材の鍔部
上面から下方に流れ落ちた雨水は、最終的に下地形材に
形成された溝を伝わって最下方へ流れ落ちて排水され
る。
【0018】このように、風圧で目地溝に吹き付けられ
た雨水を積極的に所定の場所に導き、その流れの勢いを
弱めて効果的に排水するようにすることで、ビスやネジ
などの隙間から構築物躯体側に浸入するのを防いでいる
ため、構築物躯体へ雨水が及ぶことがなく、ましてや雨
水が構築物躯体内に浸入するようなことはない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の外装パネルの取付
け構造を図に示される実施形態について更に詳細に説明
する。図1は本発明の一実施形態に係る外装パネルの取
付け構造の主要部である横目地部付近における取付け構
造の断面図、図2はこの実施形態で取り付けられる一枚
の外装パネルを示す縦断面図、図3はこの実施形態に係
る取付け構造において縦目地部付近における取付け構造
の断面図である。
【0020】この実施形態おいて、構築物躯体の壁面に
取り付けられる外装パネル10は、形材枠一体パネルと
称し、基本的構造は例えば特開平7−102734号公
報に開示されていることから既によく知られている。こ
の公開特許公報に開示されたような形材枠一体パネル
は、その後更に改良され、その結果特に、耐候性、施工
性及び美観などの観点から建築物の外壁材として各方面
から高い評価が与えられている。
【0021】この実施形態において使用する形材枠一体
パネルも公知の当該パネルを更に改良したもので、その
構成を簡単に説明する。ここで使用される形材枠一体パ
ネル10は図1及び図2に示されるように、非金属材料
からなる基板11の両面に金属シート12を積層して方
形平板状に形成されたパネル本体13と、このパネル本
体13の周縁に組み付けられてパネル本体13の周縁を
保護し且つ木口を覆う形材枠14を組み付けて構成され
ている。
【0022】この形材枠14は、パネル本体13の裏面
に接合して固定される支持部14aと、パネル本体13
の周縁を包持する包持枠部14bと、前述の支持部14
aからほぼ垂直に立ち上がった脚部14cと、この脚部
14cからパネル本体13縁部外側に延びる取付け用フ
ランジ部14dとから構成されている。
【0023】この形材枠14は、パネル本体13の周
縁、即ち4辺に組み付けられるが、その時、形材枠一体
パネル10を構築物躯体の壁面に取り付けた状態で見
て、上部に位置する形材枠14を便宜的に上部形材枠1
4J、また下部に位置する形材枠14を便宜的に下部形
材枠14K、そして両側方に位置する形材枠14を便宜
的に側部形材枠14Sと称する。
【0024】上部形材枠14Jと下部形材枠14Kは若
干その形状及び構成を異にして形成され、また側部形材
枠14S(図3参照)は両方とも同じ構成で形成されて
いる。しかし、いずれの形材枠14も、支持部14aと
包持枠部14bの枠縁との間にパネル本体13の周縁を
挟み込んだ状態でパネル本体13に組み付けられること
についてはまったく同じである。
【0025】次に、このような構成の形材枠一体パネル
10を外装パネルとして構築物躯体の壁面に取り付ける
場合の取付け構造20の一実施形態を説明する。この実
施形態の取付け構造20は、構築物の躯体壁面が押出成
形セメント板21で構成されている例についてのもので
ある。
【0026】この実施形態の取付け構造20では、押出
成形セメント板21の壁面に対する形材枠一体パネル1
0の取付け位置を予め設計し、隣接する形材枠一体パネ
ル10間の間隔即ち目地部となる予定位置における押出
成形セメント板21の壁面に、当該目地部に沿って延び
る細長い下地形材22を固定する。
【0027】この下地形材22は、図1から明らかなよ
うに断面形状がほぼ横H型を呈している。すなわち、下
地形材22は、目地部に沿って延びる細長い仕切板23
の上下端から左右に張り出したフランジを備えて構成さ
れている。便宜的に、仕切板23の上下端から押出成形
セメント板21の側に張り出しているフランジを符号2
4で示し、その反対側に張り出しているフランジを符号
25、22aで示す。
【0028】この下地形材22において、仕切板23の
上下端から押出成形セメント板21の方向へ張り出した
フランジ24は、この下地形材22を押出成形セメント
板21に取付けるための取付け部として機能する。すな
わち、上下方向に一対のL型の取付けブラケット26が
相互に対向するように、目地部に沿い且つ各対が相互に
間隔をあけて押出成形セメント板21にボルトナットを
用いて固定されている。
【0029】そして、下地形材22は、一対の取付けブ
ラケット26の間に挟まれるように位置決めされ、それ
ぞれのフランジ24と各取付けブラケット26とをボル
ト27a及びナット27bで連結することにより押出成
形セメント板21に堅固に取り付けられる。このように
して押出成形セメント板21の所定位置に複数の下地形
材22が格子状に固定支持されると、次いで前述した形
材枠一体パネル10がこの下地形材22に取り付けられ
る。
【0030】1枚の形材枠一体パネル10が所定の取付
け位置に配置され、その際に上方に位置する形材枠14
(以下、上部形材枠14Jと称する)の脚部14cから
伸長する取付け用フランジ部14dを、下地形材22に
おける仕切板23の外方側表面即ちパネル側表面(以
下、取付け面部と称する)23aに密着させ、ビス28
で固定される。
【0031】この上部形材枠14Jの取付け用フランジ
部14dにおいて、ビス止め位置より先端側には、下地
形材22の取付け面部22dと所定の間隔をあけるよう
に段付け部14eが形成されている。その結果、上部形
材枠14Jの取付け用フランジ部14dが下地形材22
の取付け面部23aに固定された時、この段付け部14
eと下地形材22の取付け面部23aとによって溝29
が形成されることになる。
【0032】この溝29は、隣接して設置される上方の
形材枠一体パネル10においてその下方に位置する形材
枠14(以下、下部形材枠14Kと称する)の取付け用
フランジ部14dにおける舌片状の先端部を差し込んで
挟持するために機能する。すなわち、前述したように形
材枠一体パネル10を所定位置に設置し、その上部形材
枠14Jを前述したように下地形材22の取付け面部2
3aに取り付ける時、同時に、隣接する上方の形材枠一
体パネル10における下部形材枠14Kの取付け用フラ
ンジ部14dを溝29に差し入れ、これを挟持して固定
するのである。
【0033】勿論、形材枠一体パネル10の上部形材枠
14Jをビス28で完全に下地形材22の取付け面部2
3aに固定してしまった後では、隣接する上方の形材枠
一体パネル10における下部形材枠14Kの取付け用フ
ランジ部14dを溝29に差し入れられないので、形材
枠一体パネル10の上部形材枠14Jが下地形材22の
取付け面部23aに対して半固定にして溝29を大きく
開いた状態としておいて、隣接する上方の形材枠一体パ
ネル10における下部形材枠14Kの取付け用フランジ
部14dを差し入れる。
【0034】このようにして2つの形材枠一体パネル1
0の隣接する上部形材枠14Jと下部形材枠14Kとが
下地形材22の取付け面部23aに固定されると、これ
ら上部形材枠14J及び下部形材枠14Kの各脚部14
c及び各取付け用フランジ部14dによって横方向に伸
長する目地部(目地溝)30が構成されることになる。
上部形材枠14Jの表面には、ビス28の取付け位置を
中央に置くように断面コ字型のホルダ31が一体に設け
られ、このホルダ31には、ビス28の取付け部を覆い
隠すように防水用のキャップガスケット32が圧入嵌合
によって取り付けられている。
【0035】そして、この横方向の目地溝30内には2
つのシール材33、34が取り付けられている。すなわ
ち、1つのシール材33の一側部33aは、図2に示さ
れるように下部形材枠14Kの支持部14aに形成され
た取付け溝に嵌合装着され、その他側部33bはキャッ
プガスケット32の一側面からホルダ31の側面に亘っ
て接触し、これによりシール材33は下部形材枠14K
の支持部14aと下地形材22の取付け面部23aに固
定される取付け用フランジ部14dとを結ぶ仮想線に沿
って配置され、下部形材枠14Kの脚部14cを目地溝
外部から遮蔽する。
【0036】下部形材枠14Kの脚部14cには、後述
する目的のために多数の通気穴35が形成されている。
そして、シール材33はこの通気穴35を介して形材枠
一体パネル10の裏面側即ち構築物の躯体側と目地溝3
0内とが直接連通するのを防いでいる。また、他の1つ
のシール材34は、その一側部34aが上部形材枠14
Jの目地溝内側における支持部14aに形成された取付
け溝に嵌合装着され、他側部34bがキャップガスケッ
ト32の他側面からホルダ31の側面に亘って接触して
いる。
【0037】また、前述したように隣接する形材枠一体
パネル10の上端と下端が1つの下地形材22に取り付
けられた時、下地形材22の取付け面部23aを構成し
ている仕切板23の上下端から形材枠一体パネル10の
方向に張り出しているフランジ即ち鍔部25、22aの
先端部とこれに対峙する形材枠14の支持部14aとの
間には間隔36が形成されている。
【0038】しかし、仕切板23の下端から張り出して
いるフランジ22aの先端部とこれに対峙する形材枠1
4の支持部14aとの間の間隔36は、形材枠14の支
持部14aに形成されたパッキン取付け溝に装着された
防水パッキン37によって塞がれている。すなわち、こ
の下側のフランジ22aの先端部は形材枠一体パネル1
0の面方向に沿い且つ上方に立ち上がった壁部22bを
形成し、その垂直外面は形材枠14の支持部14aに装
着された防水パッキン37に圧接している。そして、フ
ランジ22aとその先端部の壁部22bは、その内側に
排水通路38を形成している。
【0039】下地形材22における鍔部25の先端部と
これに対峙する形材枠14の支持部14aとの間の間隔
36と、下部形材枠14Kの脚部14cに形成された通
気穴35との相互関係は、前者の面積が後者の全面積の
約10倍になるように設計されている。すなわち、形材
枠一体パネル10の幅寸法を一スパンとして、この長さ
に範囲における下地形材22の鍔部25と支持部14a
との間隔36の面積が下部形材枠14Kの脚部14cに
設けられた通気穴35の全面積の約10倍となるように
前者及び後者の大きさや数が設計されている。
【0040】外壁へ要求される防水条件としての許容最
大風圧荷重が高い場合、部分的に下地形材22の鍔部2
5を切り取り加工をしておくことで、間隔36を通過す
る風速を更に低下させ、高風圧を伴う雨水の浸入が下地
壁である押出成形セメント板21まで到達しないように
することができる。
【0041】ところで、下部形材枠14Kの脚部14c
に通気穴35を設ける理由は、横方向目地部の場合、外
部から雨水などが浸入した時、排水が緩慢(横方向に流
れて行くため)であることから目地部に受ける風圧等に
より水がビス止め穴や僅かな隙間を介して噴水のように
構築物躯体へ吹き出すことが考えられる。
【0042】そのため、横方向の目地部については、こ
のような浸水の発生を等圧理論によって解消するように
構成されている。すなわち、風圧で目地溝30に吹き付
けられた雨水は、シール材33の一端33bを押し開い
て目地溝内に浸入し、目地溝を区画している下部形材枠
14Kの脚部14cにおける通気穴35を介して形材枠
一体パネル10の裏面側に導かれる。
【0043】そして、形材枠一体パネル10の裏面側に
浸入した雨水は、下部形材枠14Kの脚部14cにおけ
る通気穴35の全面積に対して10倍以上の開口面積を
あけた、下地形材22の鍔部25先端と形材枠一体パネ
ル10の裏面との間隔を通過する時に急激に減圧され、
これにより雨水の浸入圧力は低下し、下地形材22の鍔
部25上面25aに降り注ぐ。この鍔部25の上面25
aは、形材枠一体パネル側下方向に下り傾斜するように
形成されている。
【0044】その結果、鍔部25の上面に落ちた雨水
は、その面を傾斜方向に流れ落ち、最終的に下地形材2
2に形成された排水通路38に案内され、この排水通路
38を横方向に流れて後述する縦方向の下地形材22の
同様な垂直排水通路に集められて下方へ落される。
【0045】このように、風圧で横方向の目地溝に吹き
付けられた雨水を積極的に所定の場所に導き、その流れ
の勢いを弱めて効果的に排水するようにすることで、ビ
スやネジなどの隙間から構築物躯体側に浸入するのを防
いでいるため、構築物躯体へ雨水が及ぶことがなく、従
って雨水が構築物躯体内に浸入することを完全に防止す
ることができる。
【0046】次に、隣接する2つの形材枠一体パネル1
0を前述したように下地形材22を介して押出成形セメ
ント板21の壁面に取り付ける際の側部の取付け構造、
換言すれば縦方向目地部の構造について図3を参考に説
明する。形材枠一体パネル10の側部取付け構造は、こ
の発明の要旨ではないので簡単に説明する。
【0047】形材枠一体パネル10におけるパネル本体
13の側部には、側部形材枠14Sが取り付けられてい
ることは既に説明した通りである。そして、この側部形
材枠14Sにも支持部14aから立ち上がる脚部14c
を介して取付け用フランジ14dが設けられている。横
方向に隣接して並んだ2つの形材枠一体パネル10にお
ける対向する側部形材枠14Sの取付け用フランジ14
dは、押出成形セメント板21の壁面に前述したと同様
な方法で垂直に取り付けられた下地形材22の取付け面
部23aに密着させられる。
【0048】その時、取付け用フランジ14dの先端部
は、図2から明らかなように間隔をあけて向き合ってい
る。これら2つの取付け用フランジ14dの先端部を押
さえるように断面コ字型の目地ガスケットホルダ39が
ビス40により固定される。このホルダ39を取り付け
るビス40は2つの取付け用フランジ14dの先端部の
間隔を通過して下地形材22の仕切板23に螺合され
る。これによりホルダ39は、下地形材22の取付け面
部23aに密着したそれぞれの取付け用フランジ14d
を強固に押さえる。
【0049】そして、このホルダ39には、ビス40の
取付け部を覆い隠すように目地ガスケット41が嵌合装
着される。また、このようにして隣接する2つの側部形
材枠14Sの各脚部14cと取付け用フランジ14d等
によって形成された縦目地部42の内部には前に説明し
た横目地部30の構造と同様にシール材43が取り付け
られる。
【0050】しかし、このシール材43は、側部形材枠
14Sの脚部14c側に雨水などが直接入るのを防止す
るためと外観上のために設けられるもので、前述したシ
ール材33のようなバルブ的な機能は持っていない。こ
れは、側部形材枠14Sの脚部14cには通気穴が形成
されていないからであり、更に側部形材枠14Sの脚部
14cに通気穴を設けない理由としては、縦目地の場合
は雨水が直ちに下方へ落下して行くからである。
【0051】前述した実施形態の取付け構造20では、
下地形材22が上下一対の取付けブラケット26を複数
対使用して押出成形セメント板21に固定するようにし
ているが、この発明では下地形材22の押出成形セメン
ト板21への取付け方はこのような構成に限定されるも
のではない。
【0052】なお、前述した「形材枠一体パネル」とし
て非金属材料からなる基板の両面に金属シートを積層し
た複合板にアルミニウム製の形材枠を取り付けたものに
ついて説明したが、本発明の取付け構造では、このよう
な構造の形材枠一体パネルに限定されるものではなく、
金属、繊維材料等からなるハニカム構造物の両面に金属
シートを積層した複合板を用いることができる。また、
このパネル本体の周縁部を保護する形材枠は、アルミニ
ウム材以外の材料から形成してもよく、一般的には押し
出し成形された金属製の材料から構成されることが望ま
しい。
【0053】また本発明の取付け構造では、このような
「形材枠一体パネル」に限定されるものではなく、これ
以外の種々の外装パネルを構築物躯体の壁面に接近させ
て取り付ける場合にも適用できることは言うまでもな
い。更に、本発明の取付け構造では外装パネルを取り付
ける構築物躯体として押出成形セメント板を例にあげた
が、もちろんこのような押出成形セメント板に限定され
るものでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の外装パネ
ルの取付け構造によれば、外装パネルの形材枠における
脚部を目地溝から冶具又は工具を差し込んで下地形材の
取付け面部に取り付けるようにしたことから、外装パネ
ルを取り外す際には逆の操作で容易に可能となる。すな
わち、構築物の躯体壁面に外装壁となる複数のパネルを
据え付けた後にどの位置の外装パネルでも部分的に取り
外すことが可能となる。
【0055】そして、目地溝からの操作で、構築物躯体
の壁面に据え付けた任意の外装パネルを部分的に取り外
しできるような取付け構造にしたことによって生ずる、
外部から雨水などの浸入と言う問題に対しても、等圧理
論によって解消するように構成したことから風圧で目地
溝に吹き付けられた雨水等がビスやネジなどの隙間から
構築物躯体側に浸入するのを完全に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る外装パネルの取付け
構造を示す断面図である。
【図2】図1に示される外装パネルの取付け構造によっ
て構築物躯体壁面に取り付けられる外装パネルの一例と
しての形材枠一体パネルを示す断面図である。
【図3】図2に示される形材枠一体パネルの側部におけ
る取付け構造を示す断面図である。
【図4】従来の外装パネル取り付け構造を概略的に示す
構成説明図である。
【図5】従来の外装パネル取り付け構造を概略的に示す
構成説明図である。
【符号の説明】
10 形材枠一体パネル 11 基板 12 金属シート 13 パネル本体 14 形材枠 14a 支持部 14b 包持枠部 14c 脚部 14d 取付け用フランジ部 14e 段付け部 14J 上部形材枠 14K 下部形材枠 14S 側部形材枠 20 外装パネルの取付け構造 21 押出成形セメント板 22 下地形材 22a フランジ 22b 壁部 23 仕切板 23a 取付け面部 24 フランジ 25 フランジ(鍔部) 26 取付けブラケット 27a ボルト 27b ナット 28 ビス 29 溝 30 横目地部(溝) 31 ホルダ 32 キャップガスケット 33 シール材 34 シール材 34a シール材の一側部 34b シール材の他側部 35 通気穴 36 間隔 37 防水パッキン 38 排水通路 39 ホルダ 40 ビス 41 目地ガスケット 42 縦目地部(溝) 43 シール材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外装パネルを構築物の躯体壁面に取り付
    ける取付け構造において、 前記外装パネルが、パネル本体と、このパネル本体の周
    縁に組み付け且つ木口を覆って保護する形材枠とを備
    え、 この外装パネルを取り付ける前記構築物躯体の壁面には
    下地形材が固定され、 前記下地形材が、複数の前記外装パネルを前記構築物躯
    体の壁面に取り付けた時に各外装パネル間に形成される
    目地部の位置に沿って伸長する取付け面部から構成さ
    れ、 前記外装パネルの前記形材枠が、前記パネル本体の裏面
    に接合して固定される支持部と、前記支持部から立ち上
    がった脚部と、この脚部から伸長する取付け用フランジ
    部とから構成され、 前記外装パネルを前記構築物躯体の壁面に取り付ける時
    に上方に位置する前記形材枠(上部形材枠)の前記取付
    け用フランジ部を前記下地形材の前記取付け面部に機械
    的に固定し、その際この上部形材枠の前記取付け用フラ
    ンジ部と前記下地形材の前記取付け面部との間に、隣接
    する上方の前記外装パネルにおける下方に位置する前記
    形材枠(下部形材枠)の前記取付け用フランジ部を挟み
    込んで固定することを特徴とする外装パネルの取付け構
    造。
  2. 【請求項2】 前記外装パネルにおける前記下部形材枠
    の前記脚部に多数の通気穴が形成され、更に前記下地形
    材が、前記取付け面部の両端から前記外装パネル側に張
    り出して形成され且つ前記下部形材枠における前記脚部
    の直上に位置する鍔部を備え、この鍔部の先端と前記外
    装パネルの内側面との間に間隔があけられ、この間隔の
    全面積が前記通気穴の全開口面積の10倍以上とされて
    いることを特徴とする請求項1に記載の外装パネルの取
    付け構造。
  3. 【請求項3】 前記下部形材枠の前記脚部の直上に位置
    する前記鍔部の上面が前記外装パネル側下方向に下り傾
    斜していることを特徴とする請求項2に記載の外装パネ
    ルの取付け構造。
  4. 【請求項4】 隣接する前記外装パネルの前記上部形材
    枠と前記下部形材枠におけるそれぞれの前記脚部で目地
    溝が区画形成され、この目地溝内において前記形材枠の
    前記支持部と前記下地形材の前記取付け面部に固定され
    る前記取付け用フランジ部とを結ぶ仮想線に沿ってシー
    ル材を配置して前記脚部の前記通気穴を前記目地溝外部
    と遮蔽するように配置され、このシール材の一端が可動
    であり、受ける風圧によって前記遮蔽を解除可能とされ
    ていることを特徴とする請求項2又は3に記載の外装パ
    ネルの取付け構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100816259B1 (ko) 2007-11-20 2008-03-24 (주)에이치에이앤스틸 마감재 모듈
JP2017106204A (ja) * 2015-12-08 2017-06-15 ケイミュー株式会社 外壁の出隅構造及び出隅用下地材
KR20220056563A (ko) * 2020-10-28 2022-05-06 라인강건산업주식회사 내화 기능 및 구조 신뢰성이 향상된 이격틈새를 갖는 내진 외벽패널조립체

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