JP2005211452A - 遊技機 - Google Patents

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典生 石田
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Abstract

【課題】 リールの回転開始から定速に至る加速期間にランダムなタイミングで抽選を行うことで、体感器による抽選乱数の狙い撃ち等の不正行為を防止する。
【解決手段】 主制御基板400aに実装される主CPU11は、回胴の回転開始から定速状態に至る加速期間の適当なタイミングで第1の乱数値(ディレイ乱数)を取得し、当該第1の乱数値に応じた時間経過後に図柄抽選用の第2の乱数(抽選乱数)を取得することで、加速期間にランダムなタイミングで抽選を行う。このとき、第1の乱数と第2の乱数は、同期を防ぐために互いに素であるか、更新タイミングが互いに異なることが必須である。また、第1の乱数を出玉率に影響の無い演出用の乱数として再利用することも可能である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、回胴回転装置を作動させたときからすべての回胴の回転の速さが一定となるまでの間に内部抽選を行う、例えば、スロットマシンに用いて好適な遊技機に関する。
遊技機として、例えば、特許文献1に開示されたスロットマシンが知られている。スロットマシンには、同文献1の図1に示されているように、本体部前面に3列のリール19a,19b,19cを有するリール機構(回胴回転装置)が組み込まれ、これらリール19a,19b,19c(回胴)の側方(右側壁面)に、いわゆる演出表示を行うための表示装置としての表示パネル(ELランプ)3が設けられている。
かかる構成において、遊技者により回転開始ノブ(以下、STレバーという)が押下されると、ゲーム開始となり、リール19a,19b,19cを所定速度で回転させ、次に停止釦が押下されると、リール19a,19b,19cを順次停止させる。そして、停止した3個のリール19a,19b,19cに描かれている特定の絵柄(例えば、数字の7)が入賞ライン上に揃うと「大当り」となり、表示パネル3に同文献1の図4に示されている表示を行うことによって大当たりが出たことを知らせ、遊技者に対し快感を与えるようにしている。
特開2001−170250号公報
ところで上記したスロットマシンでは、STレバーを操作したときに即座に抽選が行なわれ役に内部当選した後、更に、停止ボタンが押下され、最終的に所定の絵柄が入賞ライン上に揃ったときに所定枚数のメダルが払い戻される。詳しくは、STレバーを操作したときに乱数を取得し、あらかじめ定められた複数の当選役判定値と比較し、該当する値であればそれぞれの役に内部当選したことになる。
上記した抽選用乱数値は、STレバーを操作する毎にランダムにシフトされるため、周期性を利用した不正行為を防止することができる。しかしながら上記した不正行為は年々高度化し、上記した抽選用乱数の作り方によっては体感器等の使用によってその乱数値が狙い撃ちされることがある。
一方、改正法(回胴式遊技機に係わる技術上の規格)に記載されている内部抽選は、「回胴回転装置を作動させたときからすべての回胴の回転の速さが一定となるまでの間に行なわれるものであること」と定義されている。すなわち、STレバー操作時に全てのリールが加速回転を開始し、ある一定時間後に加速状態から定速状態になるが、上記した規格によれば、その一定時間の範疇においては何時でも抽選できることになる。
本発明は上記した背景技術に着目してなされたものであり、リールの回転開始から定速に至るまでの加速期間にランダムなタイミングで抽選を行うことで、体感器による抽選乱数の狙い撃ち等の不正行為を防止することのできる、遊技機を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために本発明は、回胴回転装置を作動させたときからすべての回胴の回転の速さが一定となるまでの間に内部抽選を行う遊技機であって、前記回胴リールの回転開始から定速状態に至る加速期間の適当なタイミングで第1の乱数値を取得するディレイ乱数取得手段と、前記第1の乱数値に応じた時間経過後に図柄抽選用の第2の乱数を取得する図柄抽選乱数取得手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明において、前記第1の乱数値と第2の乱数値は、その更新タイミングを異にすることを特徴とする。
また、本発明において、前記第1の乱数値と第2の乱数値は、互いに素であることを特徴とする。
また、本発明において、前記第1の乱数を演出用の乱数として共用することを特徴とする。
本発明によれば、回胴の回転開始から定速状態に至る加速期間の適当なタイミングで第1の乱数値(ディレイ乱数)を取得し、当該第1の乱数値に応じた時間経過後に図柄抽選用の第2の乱数(抽選乱数)を取得することで、加速期間にランダムなタイミングで抽選が行われ、このことにより、体感器による抽選乱数の狙い撃ち等の不正行為を防止することのできる。なお、但し、第1の乱数と第2の乱数は、同期を防ぐために互いに素であるか、更新タイミングが互いに異なることが必須である。
また、第1の乱数を出玉率に影響の無い演出用の乱数として再利用することも可能である。
以下、本発明の好適な実施形態として、遊戯場等に設置される回胴式遊技機(以下「スロットマシン」という)について図面を参照して説明する。
図1は、本スロットマシン100の外観構造を示した正面図、図2は、本スロットマシン100の内部構造を示した断面図、図3は、本スロットマシン100に設けられている制御システムの内部構成を示したブロック図である。
図1において、本スロットマシン100は、遊技者に面するフロントドア101と、フロントドア101が開閉可能に取り付けられた箱形形状の筐体102とを備えて構成されている。
フロントドア101は、基本的に、金属製のフレーム(図示略)に硬質プラスチック等で成形された前面パネルが取り付けられた機械的に強固な構造を有し、当該前面パネルによって、上部パネル部103と中部パネル部104と下部パネル部105が構成されている。
上部パネル部103には、演出用ランプ103aと、スピーカが取り付けられた放音部103b,103cと、クレジット枚数等を表示するLEDや大当たり等を表示するランプ類が実装される中央表示基板103dが取り付けられている。
また、中部パネル部104には、複数個(本実施形態では3個)の回胴リールR1,R2,R3を備えた回胴リール装置200が略中央の位置に設けられている。また、回胴リール装置200の前面に、略長方形のリール表示窓を持つ、(ここでは透明液晶)が実装されている。液晶表示パネル106は、リール表示窓によって回胴リール装置200を外部から保護すると共に、遊技者がリール表示窓を介して回胴リールR1,R2,R3を見ることが可能となっている。
液晶表示パネル(透明液晶)106は、薄膜トランジスタ層が形成されたガラス板等の透明基板と、これに対向する透明な基板間に液晶が封入されて形成される。液晶表示パネル106は、表示面側に光が透過し、透過した光が外部から視認される構造を持つ。この構造を採用することで、液晶を駆動していなくてもリール表示窓を介して回胴リールR1,R2,R3を視認することができるようになっている。
中部パネル部104の下端には、遊技者が操作するための操作部104aが備えられ、遊技用メダルを投入するためのメダル投入部MDが備え付けられている。また、操作部104aの操作面上に、1ゲーム当たりのメダル数を提示するためのベットボタンBET(B1,B2,B3)が設けられ、更にその前面には、1ゲームの開始を指示するためのSTレバーSTと、回転中の回胴リールR1,R2,R3を個別に停止させるための3個のストップボタンSP1,SP2,SP3が設けられている、操作部104に設けられたこれらボタン類は、図3中、符号300で示されている。
更に、下部パネル部105には、本スロットマシン100のゲーム内容に関連した画像等(図示略)が描かれており、遊技者の獲得したメダルを払い出すための排出口105a及び受皿105bと、スピーカが設けられた放音部105cが設けられている。
次に、図2を参照して、フロントドア101の裏面構造と、筐体102の内部構造を説明する。図2はフロントドア101を開錠して筐体102から開いた状態を表している。
同図において、フロントドア101の裏面上部に、放音部103b,103cを構成するスピーカSR,SLが設けられている。
更に、回胴リール装置200下部には、メダル投入部MDより投入される投入物を正規の遊技用メダルか異物か判別して振り分ける振り分け機構G0と、振り分け機構G0で振り分けられた遊技用メダルを筐体102側に設けられているホッパ装置HPへ案内するガイド部材G1と、振り分け機構G0で振り分けられた異物を排出口105aへ案内して排出するガイド部材G2と、ホッパ装置HPから出力される払い出し用のメダルを排出口105aへ案内して出力するガイド部材G3が設けられ、更に排出口105aの近傍に、スピーカSWが放音部105cに対応させて取り付けられている。
筐体102内には、主電源装置PWUと、ホッパ装置HPから溢れた遊技用メダルを収容するための補助貯留部SHPと、フロントドア101側の透過窓WDに対向する回胴リールR1,R2,R3を備えた回胴リール装置200と、本スロットマシン100の動作全体を集中制御する電気回路基板等を備えた主制御ユニット400が設けられている。
ここで、主制御ユニット400は、図3のブロック図に示すように、スロットマシン100の動作全体を管理するシステムプログラム及びスロットマシンゲーム用の実行プログラムが予め記憶されている半導体メモリ等で形成された記憶部と、これらのプログラムを実行する図示せぬマイクロプロセッサとを有する主制御基板400aを備える。
また、主制御基板400aが搭載されている電気回路基板とは夫々別個の電気回路基板で形成され、主制御基板400aからの指令に従って分散制御を行うサブ制御基板400b、そして、画像再生基板400k、中央制御基板400i、外部集中端子基板600を備えて構成されている。また、回胴リール制御部400c、入力ポート400d、入出力ポート400g、400hも備えて構成されている。
上記した構成において、遊技者が操作部104aに配置されたベットボタンBET(B1,B2,B3)およびSTレバーST(300)を操作することにより遊技が開始され、適当なタイミングでストップボタンSP1,SP2,SP3(300)を順次操作することにより、大当たり抽選が開始される。これら操作内容は入力ポート400dを介して取り込まれ、また、主制御基板400aによって抽選を含む大当たり抽選処理が実行され、その結果は、中央表示基板103dに供給され、表示される。
中央表示基板103dは、主制御基板400aによる制御の下、接続される7セグLED500、あるいはランプ等の表示デバイスの駆動、あるいは点灯制御を行う。
また、振り分け機構GOとホッパ装置HPは、入出力ポート400g,400hを介して主制御基板400aに接続され、制御される。更に、サブ制御基板400bは、音響制御部400iと、照明制御部400jおよび表示装置制御部400kを備え、音響制御部400iにはスピーカSL,SR,SWが、照明制御部400jには演出用ランプ103a,104a,104bが、そして、画像再生装置400kには演出用の液晶表示パネル106が接続されている。
そして、ゲームの進行等に応じて主制御基板400aから指令される演出制御の内容に従って、音響制御部400iはスピーカSL,SR,SWによる音響演出の制御、照明制御部400jは演出用ランプ103a,104a,104bによる照明演出の制御、画像再生基板400kは液晶表示パネル106による演出表示の制御を行う。演出表示の制御については後述する。
また、回胴リール制御部400cは、回胴リール装置200に設けられている電動モータ(図示略)を制御し、回胴リールR1,R2,R3の回転と制動及び停止の制御を行う。
図4は、図3に示す主制御基板、サブ制御基板、画像再生基板の接続構成を説明するために引用したブロック図である。
主制御基板400aは、大当り抽選を行う主CPU11を含み、図3に示す回胴リール装置200、7セグLED500、BT、ST、STPから成る各種ボタン類300から成る周辺装置を制御する主制御部10として機能する。
また、サブ制御基板400bは、演出管理CPU21を核に、制御用EPROM22、バックアップRAM23、制御&キャラクタROM34、サウンドROM35、そして、サウンドプレーヤ36を周辺LSIとして備えている。
演出管理CPU21は、演出管理について主CPU11から負荷分散して処理を行うところであり、制御用EPROM22に記録されたプログラムに従い、バックアップRAM23を作業用メモリとして用い後述する画像再生CPU31に遊技演出情報を引き渡し、かつ、演出用ランプ103a、104a、104bの点灯、消灯を直接制御する。
なお、上記した構成のうち、演出管理CPU21と、制御用EPROM22と、バックアップRAM23のみが演出管理部20として機能する。また、サウンドプレーヤ36は、サウンドROM35に記録された音声素片に基づき音声合成を行い、スピーカSL、SR、SWを介して出力する。サウンドプレーヤ36は、演出管理CPU21による管理の下、後述する画像再生CPU31によって制御される。
一方、画像再生基板400kは、画像再生CPU31を核に、VDP(Video Display Processor)32、VRAM(Video Random Access Memory)33で構成される。
画像再生CPU31は、演出管理CPU21によって供給される演出情報に基づき、画像情報を生成してVRAM33に書き込む。また、VDP32は、制御&キャラクタROM34から得られるキャラクタをVRAM33に合成して書き込むと共に、表示タイミングに従いVRAM33に書き込まれたデータを読み出し、液晶表示パネル106に表示のために供給する。なお、サブ制御基板400bの制御&キャラクタROM34、サウンドROM35、サウンドプレーヤ36、そして、画像再生基板400kで画像ならびに音響制御部30として機能する。
なお、主CPU11と、演出管理CPU21間は、単方向の8ビットのサブ制御データラインおよび1ビットのサブ制御データストローブ信号線を介して接続され、演出管理CPU21と、画像再生CPU31は、36ビットの送受信データライン(TxD、RxD)、1ビットのWDT(Watch Dog Timer)アウト信号ライン、リセットアウト信号ラインを介して接続されている。
図5は、主制御基板4000aに実装される本発明実施形態の内部構成を示すブロック図であり、ここでは、主CPU11によって実行される内部抽選処理と関係する部分のみ抽出して示してある。
図5において、STレバー検知部51は、遊技者によってSTレバーが操作されたことを検知してディレイ乱数取得部52を起動する。ディレイ乱数取得部52は、乱数生成カウンタA(58)からディレイ乱数を取得すると共に、タイマ&タイマ監視部53を駆動する。図柄抽選乱数取得部54は、先に取得したディレイ乱数に応じた時間経過後、タイマ&タイマ監視部53により起動され、に図柄抽選用の乱数を乱数生成カウンタB(59)から取得し、図柄抽選処理部57へ供給する。
図柄抽選処理部57は、取得した図柄抽選乱数と、あらかじめ定められた大当たり判定値と比較して該当する値であれば内部当選したものと認識してリール回転停止制御部55を介して回胴リール装置200を制御する。そして、停止ボタン(STP)検知部56によって検知される停止ボタンの押下によって、リール回転停止制御部55を介して回胴リール装置200を制御し、最終的に所定の絵柄が入賞ライン上に揃ったときに所定枚数のメダルを払い戻す。詳細は後述する。
図6に本発明実施形態の動作をフローチャートで示す。図6において、まず、STレバー検知部51が遊技者によるSTレバーの操作を検知してディレイ乱数取得部52を起動する(S61)。このとき、ディレイ乱数取得部52は、ディレイ乱数を取得すると共に、タイマ&タイマ監視部53を駆動してタイマ計測を開始し(S62)、リール回転停止制御部55による制御の下で回胴リール装置200の回転を開始させる(S63)。ここでは、回胴リールの加速期間が255msあるとして、更に、抽選に入るためのディレイを決める乱数(ディレイ乱数)が0〜255のカウンタ(乱数生成カウンタA(58))を有しているものとする。
そして、STレバー操作検知時、ディレイ乱数取得部52は、乱数生成カウンタA(58)からディレイ乱数を読出す。そしてその乱数値に応じた時間経過後、タイマ&タイマ監視部53は、図柄抽選乱数取得部54を起動する(S64、Yes)。このことにより、図柄抽選乱数取得部54は、乱数生成カウンタ59から図柄抽選乱数(0〜65535)を取得して図柄抽選処理部57へ供給し(S65)、図柄抽選処理に入る(S66)。
例えば、取得したディレイ乱数値が121なら121ms経過後に図柄抽選に入ることになる。但し、ディレイ乱数と図柄抽選乱数は、同期を防ぐため、互いに素であるか、更新タイミングが互いに異なることが条件である。このように、STレバー操作時に全てのリールが加速回転を開始し、ある一定時間後に加速状態から定速状態になるが、その一定時間の範疇においては抽選が可能になる。
そして、リールが定速回転になった後(S6、Yes)、停止ボタン(STP)検知部56が遊技者による停止ボタンの操作を検知してリール回転停止制御部55を介して回胴リールの停止を制御し、所定の絵柄が入賞ライン上に揃ったときに所定枚数のメダルを払い戻す。
なお、ディレイ乱数を出玉率に影響のない演出用乱数として再利用することも可能である。
以下、図柄抽選処理部57による図柄抽選処理について図7を用いて概略説明する。なお、図7(a)は、スロットマシンに備えられている役の種類と、各役に相当する図柄の組み合せと、各役に入賞した際に払い出される遊技メダルの枚数等を関連付けて表した図、図7(b)は、役抽選の原理を表した模式図である。
図7(a)において、スロットマシンには、シングルボーナス(SB)と呼ばれる特別役と、リプレイと呼ばれる再遊技役と、2つの小役、すなわち小役〈1〉と小役〈2〉とが備えられている。
シングルボーナス(SB)は、遊技者がBETボタンとSTレバーとSTPボタンを操作して1ゲームを行った結果、図1に示した各リールR1、R2、R3の外周面に描かれている各図柄が、例えば、「7」-「7」-「7」の組み合わせで透明窓の有効ライン上に揃って停止すると、遊技者に対し13枚(つまり、賭け枚数の13倍)の遊技メダルを払い出し、更に遊技者にとって有利にゲームを進行させ得る特典を提供する役である。
リプレイは、遊技者がBETボタンとSTレバーとSTPボタンを操作して1ゲームを行った結果、図1に示した各リールR1,R2,R3の外周面に描かれている各図柄が、「RP」-「RP」-「RP」の組み合わせで透明窓の有効ライン上に揃って停止すると、遊技メダルの支払いを行わないが、遊技者にとって賭け枚数の提示を行うことなく、もう1度ゲームを行う特典を与える役である。
小役〈1〉は、遊技者がBETボタンとSTレバーとSTPボタンを操作して1ゲームを行った結果、図1に示した各リールR1,R2,R3の外周面に描かれている各図柄が、「ベル」-「ベル」-「ベル」の組み合わせで透明窓の有効ライン上に揃って停止すると、13枚(つまり、賭け枚数の13倍)の遊技メダルの支払いを行う役である。
小役〈2〉は、遊技者がBETボタンとSTレバーとSTPボタンを操作して1ゲームを行った結果、図1に示したリールR1の外周面に描かれている「チェリー」の図柄が透明窓の有効ライン上に停止すると、3枚(つまり、賭け枚数の3倍)の遊技メダルの支払いを行う役である。つまり、小役〈2〉は、リールR1の「チェリー」の図柄が透明窓の有効ライン上に停止するだけで入賞となり、残余のリールR2,R3の図柄は何であっても、3枚(賭け枚数の3倍)の遊技メダルの支払いを行う役である。
遊技者がBETボタンを操作して1ゲーム当たりの賭け枚数を提示して、STレバーを操作すると、主制御基板400aが1ゲームの制御を開始して役抽選を行う。この役抽選の際には、まず主制御基板400a中の主CPU11(図4)が乱数演算を行うことによって、最小の乱数値0から最大の乱数値ηmax(ここでは、65535)の範囲内における1つの乱数値ηiを内部発生する。
そして、図7(b)に示すように、シングルボーナス(SB)とリプレイと小役〈1〉と小役〈2〉が最小の乱数値0から最大の乱数値ηmax内の所定の乱数値の範囲に対応付けて予め割り当てられており、主CPU11は、上述の内部発生した乱数値ηiと予め割り当てられている夫々の乱数値の範囲とを対比して一致性を判定することにより、シングルボーナス(SB)とリプレイと小役〈1〉と小役〈2〉の何れか1つの役を抽選する。また、上述の内部発生した乱数値ηiが、シングルボーナス(SB)とリプレイと小役〈1〉と小役〈2〉の何れの乱数値にも該当しない場合には、マイクロプロセッサMPUは、ハズレを抽選する。
例えば、主CPU11は、内部発生した乱数値ηiが図7(b)に示す0<ηi<η1の関係を満足すると小役〈2〉を抽選し、η1<ηi<η2の関係を満足すると小役〈1〉を抽選し、η2<ηi<η3の関係を満足するとリプレイ(再遊技役)を抽選し、η3<ηi<η4の関係を満足するとシングルボーナス(SB)を抽選し、η4<ηi<ηmaxの関係を満足すると、その他の役又はハズレを抽選する。
そして、ハズレに該当する乱数値の範囲が最も大きく、次に小役〈2〉、小役〈1〉、リプレイ(再遊技役)、シングルボーナス(SB)の順で次第に乱数値の範囲が小さくなっていくように予め決められることにより、ハズレの抽選確率が最も高く、シングルボーナス(SB)の抽選確率が最も小さくなる。
次に、遊技者がSTPストップボタン(STP1,STP2,STP3)を任意の順番でストップ操作すると、主制御基板400aは、リール回胴装置200に指令して各リールR1,R2,R3を上記ストップ操作された順番で停止させ、更にサブ制御基板400bに指令して、液晶表示パネル106に演出表示を行わせ、演出用ランプ103a、104a、104bの点灯及び点滅動作とスピーカSL、SR、SWの効果音も変化させることによって、遊技者のストップ操作に対応した視覚と聴覚に訴える演出を行う。なお、液晶表示パネル106に遊技の場に合った演出表示を行わせることで、遊技者は遊技をより効果的に楽しむことができる。
以上説明のように本発明は、回胴の回転開始から定速状態に至る加速期間の適当なタイミングで第1の乱数値(ディレイ乱数)を取得し、当該第1の乱数値に応じた時間経過後に図柄抽選用の第2の乱数(抽選乱数)を取得することで、加速期間にランダムなタイミングで抽選を行い、このことにより、体感器による抽選乱数の狙い撃ち等の不正行為を防止するものである。但し、第1の乱数と第2の乱数は、同期を防ぐために互いに素であるか、更新タイミングが互いに異なることが必須である。また、第1の乱数を出玉率に影響の無い演出用の乱数として再利用することも可能である。
なお、実際はSTレバー操作から回胴リール装置200が加速を開始するまでの間にウエイトが設定されることがあるが、ここでは無視することとした。このことにより、出玉率に影響を及ぼす内部抽選に対して、体感器等による不正行為を防止することができる。
なお、上記した本発明実施形態によれば、遊技機としてスロットマシンのみ例示して説明したが、他にパチンコ機等に適用することも可能であり、この場合もスロットマシンと同様の効果が得られる。
また、図5に示した、STレバー検知部51、ディレイ乱数取得部52、タイマ&タイマ監視部53、図柄抽選乱数取得部54、リール回転停止制御部55、STPボタン検知部56、図柄抽選処理部57、乱数生成カウンタA(58)、乱数生成カウンタB(59)のそれぞれで実行される手順をコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによっても本発明の遊技機を実現することができる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺機器等のハードウェアを含む。
スロットマシンの外観構造を示した正面図である。 スロットマシンの内部構造を示した断面図である。 スロットマシンが内蔵する制御システムの構成ブロック図である。 図3に示す制御システムの基板実装構成を示すブロック図である。 本発明実施形態の内部構成を示すブロック図である。 本発明実施形態の動作を示すフローチャートである。 図柄抽選処理を説明するために引用した図である。
符号の説明
21 演出管理CPU
32 画像再生CPU
51 STレバー検知部
52 ディレイ乱数取得部
53 タイマ&タイマ監視部
54 図柄抽選乱数取得部
55 リール回転停止制御部
56 STPボタン検知部
57 図柄抽選処理部
58 乱数生成カウンタA
59 乱数生成カウンタB
400a 主制御基板(主制御装置)
400b サブ制御基板(演出管理装置)
400k 画像再生基板(画像再生装置)

Claims (4)

  1. 回胴回転装置を作動させたときからすべての回胴の回転の速さが一定となるまでの間に内部抽選を行う遊技機であって、
    前記回胴の回転開始から定速状態に至る加速期間の適当なタイミングで第1の乱数値を取得するディレイ乱数取得手段と、
    前記第1の乱数値に応じた時間経過後に図柄抽選用の第2の乱数を取得する図柄抽選乱数取得手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1の乱数値と第2の乱数値は、その更新タイミングを異にすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第1の乱数値と第2の乱数値は、互いに素であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記第1の乱数を演出用の乱数として共用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技機。
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