JP2005206188A - 射出成形容器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容器の構造の制限が少なく、容器の外壁を構成している容器本体2と、その内面を覆う表素材3との分離回収が可能である射出成形容器1を提供する。
【解決手段】 成形型に射出されるプラスチック樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体2の内面を覆う表素材3とを備え、表素材3は、容器本体2の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する樹脂材料の射出に伴い容器本体2に積層されている射出成形容器1であって、前記容器本体のプラスチック樹脂に離型促進剤を練り込み、ブリードアウトさせる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、容器本体と、その内側の射出成形容器に関し、より詳細には、射出成形によって形成される射出成形容器、並びにその製造方法に関する。
近年、環境問題を鑑みて、家庭から排出される容器包装廃棄物の解決を図るために、予め外側容器本体の内側に剥離可能な内側容器を形成した二重容器が求められている。この二重容器によれば、内容物が一部付着して汚れている内側容器を分離して廃棄し、外側容器を分別回収することができ、リサイクルを推進することが可能となる。この種の容器として、例えば、下記特許文献1に示す二重容器が知られている。
この二重容器は、ガスバリヤー性材料からなる内側容器と断熱性材料からなる外側容器とを備え、内側容器には凸部が形成されているとともに、外側容器には、凹部が形成されている。この二重容器は、凸部が形成されている内側容器を射出成形金型内に装着させて、発泡ポリスチレン容器を成形することにより形成する。この外側容器を形成する発泡ポリスチレンは、柔らかさと脆さを備えていることが特長であり、通常は、前記内側容器の凸部と外側容器の凹部とが互いに噛み合って接合されており、互いの容器を分離する際には、前記発泡ポリスチレンの特長を生かして、無理強いの力により相互に引っ張り、凹部と凸部の接合を破壊して分離させていた。
しかし、前記二重容器は、内側容器の凸部と外側容器の凹部とを互いに噛み合わせることにより接合しているため、容器本体となる外側容器は柔らかくて脆い発泡性の樹脂に限定されていた。また、前記二重容器では、十分な接合強度を確保し得る強度を備えた突起を内側容器に形成する必要があるため、この突起を支える内側容器にも、ある程度の厚みを持たせて機械的強度を確保する必要があり、容器の構造に制限を伴っていた。さらに、その材質の選択においても、比較的硬度の高い素材を選択せざる得ず、容器の材質にも種々の制限が伴い、例えば、内側容器にフィルム等薄膜状素材を使用するは困難であった。
特開平8−310563号公報
本発明は、上記した技術的背景を考慮してなされたものであり、容器の構造の制限が少なく、容器の外壁を構成している容器本体と、その内面を覆う表素材との分離回収が可能である射出成形容器を提供することを技術的課題とする。
上記した技術的課題を解決するため、本発明では以下の構成とした。
すなわち、本発明は、成形型に射出される樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に積層されている射出成形容器であって、前記表素材と前記容器本体との接着強度を低下させるために、前記容器本体のプラスチック樹脂に離型促進剤を練り込み、ブリードアウトさせることにより離型層が形成されることを特徴とする射出成形容器である。
このように構成された本発明の射出成形容器は、前記容器本体のプラスチック樹脂に離型促進剤を練り込みブリードアウトさせることにより、表素材と容器本体との間、すなわち表素材と容器本体との接着面に、容器本体と表素材との接着性を低下させるための離型
層が設けられている。このため、容器本体と表素材の接着性を適正値に抑えることが可能になり、例えば、容器の使用後に、表素材を容器本体から容易に剥がし取ることが可能になる。また、本構成の採用によって、表素材には、容器本体に噛み合う突起等の物理的係合手段を設ける必要性がなくなることから、表素材は、収容物の収容に耐える得る必要最小限の厚みで足りる。すなわち、容器の構造上の制限が少なくなり、種々の構造とすることが可能となる。また、構造上の制限が少なくなることから、材質の制限も少なくなり、表素材にフィルム状の薄膜状表素材を使用する事も可能となる。
なお、ここで離型促進剤とは、例えば、容器本体と表素材の相溶(互いに溶け合うこと)を抑制し得る添加物、また、容器本体と表素材の接着強度を、離型促進剤含有前の容器本体と表素材の接着強度に較べて低下させる添加物等に相当する。
また、本発明に係る射出成形容器は、成形型に射出されるプラスチック樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に積層されている射出成形容器であって、前記表素材は、プラスチック樹脂製であり、この表素材と前記容器本体のプラスチック樹脂は異種系樹脂で積層されていることを特徴としてもよい。
このように構成された本発明の射出成形容器は、前記容器本体及び表素材の異種系樹脂を積層させることにより、互いの接着強度が弱くなり、接着強度が弱く層間剥離が容易な疑似接着の複合容器となり、容易に容器本体と表素材を分離することが可能となる。また、本構成の採用によって、表素材には、容器本体に噛み合う突起等の物理的係合手段を設ける必要性がなくなることから、表素材は、収容物の収容に耐える得る必要最小限の厚みで足りる。すなわち、容器の構造上の制限が少なくなり、種々の構造とすることが可能となる。さらに、前記容器本体と表素材は、異種系樹脂であればどのような組み合わせであっても良く、材質の制限も少なくすることが可能となる。
また、本願発明に係る射出成形容器は、成形型に射出される樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に接着固定されている射出成形容器であって、前記容器本体の内面を覆う表素材の前記容器と接する側に離型促進剤を塗布し、容器本体と表素材間の接着強度の低下させることを特徴としてもよい。
この構成では、表素材の前記容器と接する側に離型促進剤を塗布させて、容器本体と表素材間の接着強度の低下させているため、容易に層間剥離させることができる。また、容器本体の基材となる樹脂材料の射出に伴い、容器本体と表素材との間に離型層が同時形成されることになる。また、本構成によれば、成形型に、離型促進剤が表面に設けられた表素材を収めた状態で容器本体の基材となる樹脂材料を射出するため、表素材に離型促進剤を塗布したものと、別途用意した容器本体とを張り合わせる場合に較べて、表素材のシワや歪みを大幅に減らすことが可能になる。
また、前記容器本体の基材となる樹脂材料の融点は、前記成形型内に収められた表素材を溶融し得る温度に較べて低い融点であるのが望ましい。
この構成では、容器本体の基材となる樹脂材料の射出時において、表素材と容器本体の相溶が回避されるため、表素材の剥離が一層容易になる。なお、ここで表素材を溶融し得る温度とは、表素材の熱容量や表素材の融点等によって、適宜定められる温度である。
また、前記離型促進剤は、滑剤として、シリコーン、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸、ア
ルコール脂肪酸エステルの何れかを含む構成であってもよい。また、さらに好ましくは、滑剤として用いるアルコール脂肪酸エステルとして、1価又は多価のものが望ましい。また、脂肪族炭化水素としては、例えば、合成パラフィン、石油系ワックスが望ましい。
また、前記離型促進剤は、界面活性剤としてグリセリン脂肪酸エステル、ジメチルアルキルアンモニウムクロライド、アルキルスルホン塩酸のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とする構成であってもよい。また、さらに好ましくは、陽イオン性や陰イオン性の界面活性剤が望ましい。
また、前記樹脂材料の射出によって形成される容器本体には開口端が設けられ、且つその開口端には開口端の周囲に沿って延びるフランジが形成され、
前記フランジの局所には、このフランジの少なくとも一部を切除するためのV字状又はU字状の薄肉部(脆弱部)が形成されており、
前記容器本体に接着固定される表素材は、前記薄肉部の形成されているフランジの局所を覆って設けられている構成であってもよい。
この構成では、容器本体が開口端を有する形状(例えば、カップ状、トレー状)をなし、さらに、その開口端の周囲には容器本体と一体にフランジが形成されている。また、フランジの局所には、このフランジの少なくとも一部を切除するための薄肉部が形成されており、表素材は、この薄肉部の形成されるフランジの局所を覆い設けられている。このため、薄肉部での切除後においても、その切除された箇所と容器本体(フランジを含む)は、表素材によって未だ連結された状態にある。よって、この切除された箇所を手指等で把持して表素材をフランジから引き剥がせば、表素材を剥がす際の開始位置すなわち剥がし代を表素材に容易に形成することが可能になる。
また、本発明は、下記の製造方法を提供する。
すなわち、本発明は、成形型に射出される樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に接着固定されている射出成形容器の製造方法であって、
前記容器本体の基材をなす樹脂材料の射出に先立ち、前記容器本体と前記表素材との直接の接着に較べてその接着性を低下させるための離型促進剤を前記表素材の表面に設けておくことを特徴とする。
この製造方法によれば、離型促進剤を表素材の表面に例えば塗布した後に樹脂材料を成形型内に射出するため、射出時には、この離型促進剤が容器本体と表素材との間に介在して離型層を形成することになる。また、本製造方法では、離型促進剤が表面に設けられた表素材を成形型に収めた状態で、容器本体の基材となる樹脂材料を射出するため、例えば、離型促進剤の塗布された表素材と別途用意した容器本体とを張り合わせる場合に較べて、表素材のシワや弛みを大幅に減らすことが可能になる。
また、前記成形型に表素材を装着した後に、前記離型促進剤を前記表素材に設けてもよい。
この方法によれば、表素材を成形型にセットした状態で離型促進剤を付着させるため、例えば、フィルム状の表素材を用いた場合においても、表素材に離型促進剤を均一に付着させることが可能になる。
また、成形型に射出される樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に接着される
射出成形容器の製造方法であって、
前記容器本体の基材をなす樹脂材料に、前記容器本体と前記表素材との直接の接着に較べて、その接着性を低下させるための離型促進剤を含有しておき、この離型促進剤の含有した樹脂材料を前記成形型内に射出してもよい。
この製造方法によれば、容器本体の基材をなす樹脂材料に離型促進剤が含有されているため、容器本体と表素材は互いに強く接着せず、表素材を容器本体から容易に剥がし取ることが可能になる。
また、前記容器本体の基材をなす樹脂材料の射出に要する温度は、前記成形型内に収められる表素材の溶融し得る温度に較べて低い温度で行ってもよい。
この製造方法では、容器本体の基材となる樹脂材料の射出において、表素材と容器本体との相溶が回避される。よって、表素材の剥離が、一層容易になる。なお、ここで表素材を溶融し得る温度とは、表素材の熱容量や表素材の融点等によって、適宜決定される温度である。
なお、上記した課題を解決するための手段に記載の各種内容は、本発明の課題や技術的思想を逸脱しない範囲で可能な限り組み合せることができる。
このように本発明は、容器の構造の制限が少なく、容器の外壁を構成している容器本体と、その内面を覆う表素材との分離回収が可能である射出成形容器を提供することができる。
続いて、本発明の射出成形容器について、その好適な実施形態を説明する。
本実施の形態に示す射出成形容器1は、図1に示すように、プラスチック等の樹脂材料から形成される容器本体2と、この容器本体2の内周面にモールドされた表素材3とを備えて構成されている。
容器本体2は、長方形状の底部2aと、この底部2aの周縁から立ち上がる胴部2bと、胴部2bの開口端に沿って形成されたフランジ2cとを備えている。また、容器本体2は、図2及び図3に示す射出成型用の金型(成形型)10を用いて形成される。
金型10は、樹脂材料の射出口たるゲート11が形成された雌型(キャビ型)10aと、雌型10aに嵌合してこの雌型10aとの間に容器本体2の外形に等しい中空部10c(キャビティー)を形成する雄型(コア型)10bとを有し、ゲート11を通じて金型10内に樹脂材料を射出した後、この金型10を冷却することで、この金型10内に成型品たる容器本体2が形成される。
また、本実施の形態では、容器本体2との接着面をなす表素材3の表面(以下、外表面と称する)に離型促進剤を塗布し、この離型促進剤の塗布された表素材3を容器本体2の成形に先立ち金型10の内部に収め、この表素材3が収められた金型10内に樹脂材料を射出して、内面に表素材3のモールドされた射出成形容器を得ている。
表素材3は、図2に示すように、容器本体2の内面及び容器本体2のフランジ2cを覆う樹脂製のフィルムである。また、表素材3は、容器本体2の内部形状に近似した容器形状を有している。なお、この容器形状をなす表素材3は、例えば、真空成形、射出成形、積層成形、加圧成形、ブロー成形、押出成形等の種々の成形技術を用いて容器形状に形成されている。
また、表素材3は、例えば、食品等の梱包物を酸素、炭酸ガス、水蒸気等から遮断すべくバリヤ性に富む素材で形成されている。なお、一例を挙げれば、ポリエステルフィルム(APET)、ナイロン(Ny)、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリカーボネート(PC)、ポリビニルアルコール(PVA)の単体若しくはその積層体からなる表素材、また、これらにポリ塩化ビニリデン(PVDC)を塗布した表素材などを例示できる。
また、本実施の形態では、表素材3の素材選択にあたり、容器本体2の基材をなす樹脂材料との接着性を加味して、その素材選択を行っている。
より詳しくは、容器本体2にポリプロピレン(PP)を採用する場合には、ポリプロピレンに対する接着性が非常に弱いポリエステルフィルム(PET)や延伸タイプのポリプロピレンフィルム(OPP)を表素材として用いる。また、同様に、容器本体にポリスチレン(PS)を用いる場合には、ポリエチレン(PE)、ポリエステルフィルム(PET)、延伸タイプのポリプロピレンフィルム(OPP)の表素材を用いる。また、容器本体2にポリスチレン(PS)を用いる場合には、耐衝撃性の高いポリスチレン(HIPS)を使うことが望ましい。
また、バリヤ性のみならず遮光性を求める場合には、アルミ箔等の箔状金属からなる表素材、プラスチック材料にアルミ又はシリカを蒸着してなる表素材、また、紙材又はプラスチック材料にカーボン又は遮光性のある顔料を塗布した表素材、紙材又はプラスチック材料に炭酸ガス若しくは水蒸気に対するバリヤ性を有するプラスチック材料を積層して形成した表素材、並びにこれら表素材が積層された積層体など、種々例示できる。
続いて、上記した射出成形容器1の製造方法について図2及び図3を参照して説明する。
まず、容器形状をなす表素材3の表面、より詳しくは、容器の成形時において容器本体2との接着面となる表素材3の外表面に滑剤および界面活性剤の何れかを主成分とする離型促進剤rを塗布する。
なお、滑剤としては、シリコーン、脂肪族炭化水素(例えば、合成パラフィン、石油系ワックス)、高級脂肪酸、一価又は多価のアルコール脂肪酸エステル等の何れかを含む滑剤が望ましい。また、界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン性や陰イオン性の界面活性剤が望ましい。また、離型促進剤rの塗布方法としては、例えば、表素材3の外表面全体に離型促進剤rを塗布する方法が例示できる(図4参照)。
続いて、金型10を開き、その雄型10bに離型促進剤の塗布された表素材3をセットして金型10を閉じる。なお、表素材3は、上述の如く容器本体2に近似した容器形状をなすため雄型10bに対する遊びはさほどなく、表素材3は雄型10bの表面に密着した状態で金型10内に収容されることになる。また、本実施の形態では、この雄型10bと表素材3内表面との密着性を高めるために表素材3を雄型10bに向かって真空引きし、その密着性のさらなる向上を図っている。なお、図2中12は、表素材3の真空引きに用いるバキューム通路である。
そして、この状態で金型10に対する樹脂材料の射出作業を行う。なお、容器本体2の基材をなす樹脂材料の射出に要する温度は、金型10内に収められる表素材3の溶融し得る温度に較べて低い温度で行うようにする。そして、中空部10c内の樹脂材料の硬化後に、再度、金型10を開き射出成形品たる射出成形容器1を金型10から取り外して作業を終える。
このように本実施の形態では、容器本体2の基材をなす樹脂材料の射出に先立ち、表素材3の外表面に離型促進剤rを塗布し、この離型促進剤rの塗布された表素材3を金型10内に装着した後に、射出作業を行っている。よって、射出成形容器1の形成時には、容器本体2と表素材3との間に離型層が形成されるため、容器本体2から表素材3を容易に剥がし取ることが可能になる。
また、本発明の射出成形容器1によれば、離型促進剤rが表面に設けられた表素材3を金型10に収めた状態で、容器本体2の基材となる樹脂材料を射出するため、離型促進剤rを塗布した表素材3と容器本体2とを個別に形成して張り合わせる場合に較べて、表素材3のシワや歪みを大幅に減らすことが可能になる。また、さらに望ましくは、表素材3を金型10にセットした状態で離型促進剤rを塗布すれば、フィルム状をなす表素材3においても、離型促進剤rを均一に塗布することが可能になる。
なお、本実施の形態では、表素材3の離型性を向上させるべく、図1及び図5〜図7に示すように、容器本体2のフランジ2cに、このフランジ2cの外周縁から張り出して設けられる延出部分3aを形成しておき、この延出部分3aに、表素材3の剥がし代を設けている。
より詳しくは、図5に示すように、このフランジ2cの一部を兼ねるこの延出部分3aを切除するための脆弱線(脆弱部)dをフランジ2c側に形成し、さらにこの脆弱線dが形成されるフランジ2cの局所を覆うように表素材3を接着固定しておき、表素材3を剥がし取る際には、この脆弱線dで延出部分3aを切除した後、この切除した延出部分3aと共に表素材3の剥離作業に移る。
つまり、脆弱線dを覆うように表素材3を接着しておくことで、この脆弱線dでの切除後においても、その切除された箇所と容器本体2は、表素材3によって未だ連結された状態にある。よって、図7に示すように表素材3の剥離にあたり、この切除された箇所を手指等で把持して表素材3を容器本体2側に引き剥がせば、表素材3を剥がす際の開始位置すなわち剥がし代を容易に形成することが可能になる。
なお、上記した実施の形態は、あくまでも一実施の形態であり、その詳細は、所望に応じて変更可能である。
まず、上記の実施の形態では、表素材3と容器本体2の離型性を確保すべく、表素材3の表面に離型促進剤rを塗布して離型層を形成しているが、例えば、容器本体2の基材となる樹脂材料に離型促進剤を含有しておき、この離型促進剤を含有した樹脂材料を金型内に射出して射出成形容器を形成する。
この製造方法で製造された射出成形容器は、容器本体の基材となる樹脂材料に離型促進剤が含有されているため、成形後において容器本体と表素材とが互いに強く接着せず、表素材を容器本体から容易に剥がし取ることが可能になる。
このように本発明によれば、容器本体2の基材をなす樹脂材料に離型促進剤を含有させブリードアウトすることで容器本体2と表素材3の異種系樹脂積層の離型を容易に行うとともに、容器本体と表素材との間に離型促進剤rを用いて離型層を形成する。よって、容器の使用後に、容器本体2から表素材3を剥ぎ取るといった簡易な作業で、容器本体2と表素材3の分別回収が可能になる。また、好ましくは、表素材3の外表面に離型促進剤rを塗布し、さらに加えて容器本体2の基材をなす樹脂材料にも離型促進剤rを含有させておくとよい。
また、本実施の形態に示す射出成形容器1は、表素材3として樹脂量の少ないフィルム
状の表素材3を積極的に用いることができるため、例えば、油分や塗料で汚れた表素材3を容器本体2から剥ぎ取り、この表素材3をまるごと廃棄するなどの処分方法をも採用できるようになる。つまり、表素材3の汚れを洗い流すことで生じる汚水の処理に較べ、樹脂量の少ないフィルム状の表素材3を消却する方が環境への影響が少なく、分離回収に加え、この点においても環境改善に貢献することができる。
また、容器の機械的強度を確保するために必要な最低限の樹脂量を考慮した場合、本発明の射出成形容器1では、容器全体を占める樹脂量において、汚れに触れる表素材3の樹脂の量が僅かであるため、容器の大部分をリサイクル可能な樹脂として回収することが可能になる。
本実施の形態に係る射出成形容器の斜視図である。 本実施の形態に係る表素材を金型に装着した状態を示す説明図である。 本実施の形態に係る射出成形容器の射出成形工程を説明した説明図である。 本実施の形態に係る表素材の外表面全体に離型促進剤を塗布した状態を示す図である。 本実施の形態に示す射出成形容器のフランジを示す要部拡大断面図である。 フランジの脆弱部においてフランジの一部を切除した状態を示す図である。 表素材を容器本体から剥離している状態を示す図である。
符号の説明
1 射出成形容器
2 容器本体
2a 底部
2b 胴部
2c フランジ
3 表素材
3a 延出部分
10 金型
10a 雌型
10b 雄型
10c 中空部
11 ゲート
12 バキューム通路
d 脆弱線
r 離型促進剤

Claims (11)

  1. 成形型に射出されるプラスチック樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に積層されている射出成形容器であって、
    前記表素材と前記容器本体との接着強度を低下させるために、前記容器本体のプラスチック樹脂に離型促進剤を練り込み、ブリードアウトさせることにより離型層が形成されることを特徴とする射出成形容器。
  2. 成形型に射出されるプラスチック樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に積層されている射出成形容器であって、
    前記表素材は、プラスチック樹脂製であり、この表素材と前記容器本体のプラスチック樹脂は異種系樹脂で積層されていることを特徴とする射出成形容器。
  3. 成形型に射出される樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に接着固定されている射出成形容器であって、
    前記容器本体の内面を覆う表素材の前記容器と接する側に離型促進剤を塗布し、容器本体と表素材間の接着強度の低下させることを特徴とする射出成形容器。
  4. 前記容器本体の基材となる樹脂材料の融点は、前記成形型内に収められた表素材を溶融し得る温度に較べて低い融点であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の射出成形容器。
  5. 前記離型促進剤は、界面活性剤としてグリセリン脂肪酸エステル、ジメチルアルキルアンモニウムクロライド、アルキルスルホン塩酸のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1か又は請求項2若しくは請求項4の何れかに記載の射出成形容器。
  6. 前記離型促進剤は、滑剤として、シリコーン、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸、アルコール脂肪酸エステルの何れかを含むことを特徴とする請求項1又は請求項3若しくは請求項4の何れかに記載の射出成形容器。
  7. 前記樹脂材料の射出によって形成される容器本体には開口端が設けられ、且つその開口端には開口端の周囲に沿って延びるフランジが形成され、
    前記フランジの局所には、このフランジの少なくとも一部を切除するためのV字状又はU字状の薄肉部が形成されており、
    前記容器本体に接着固定される表素材は、前記薄肉部の形成されているフランジの局所を覆い設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の射出成形容器。
  8. 成形型に射出される樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に接着固定されている射出成形容器の製造方法であって、
    前記容器本体の基材をなす樹脂材料の射出に先立ち、前記容器本体と前記表素材との直接の接着に較べてその接着性を低下させるための離型促進剤を前記表素材の表面に設けて
    おくことを特徴とする射出成形容器の製造方法。
  9. 前記成形型に表素材を装着した後に、前記離型促進剤を前記表素材に設けていることを特徴とする請求項8に記載の射出成形容器の製造方法。
  10. 成形型に射出される樹脂材料を基材として形成される容器本体と、この容器本体の内面を覆う表素材とを備え、前記表素材は、前記容器本体の成形に先立ち前記成形型内に収められ且つこの成形型に対する前記樹脂材料の射出に伴い前記容器本体に接着される射出成形容器の製造方法であって、
    前記容器本体の基材をなす樹脂材料に、前記容器本体と前記表素材との直接の接着に較べて、その接着性を低下させるための離型促進剤を含有しておき、この離型促進剤の含有した樹脂材料を前記成形型内に射出していることを特徴とする射出成形容器の製造方法。
  11. 前記容器本体の基材をなす樹脂材料の射出に要する温度は、前記成形型内に収められる表素材の溶融し得る温度に較べて低い温度で行うことを特徴とする請求項8から請求項10の何れかに記載の射出成形容器の製造方法。
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