JP2002068199A - 表皮付き発泡粒子成型体製容器 - Google Patents

表皮付き発泡粒子成型体製容器

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JP2002068199A
JP2002068199A JP2000265532A JP2000265532A JP2002068199A JP 2002068199 A JP2002068199 A JP 2002068199A JP 2000265532 A JP2000265532 A JP 2000265532A JP 2000265532 A JP2000265532 A JP 2000265532A JP 2002068199 A JP2002068199 A JP 2002068199A
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Hisao Tezuka
久男 手塚
Masayuki Otomo
雅之 大友
Masayuki Fukuda
雅幸 福田
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JSP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクルを容易に行なうことができ、軽量
で衛生的であり、断熱性が良好であり、製造コストの安
価な容器を提供する。 【解決手段】 底面部21と該底面部より連続して立ち上
がる側面部22により形成された収納凹部23を有するポリ
オレフィン系樹脂発泡粒子成型体からなる容器本体2
と、容器本体2の表面に積層されている熱可塑性樹脂シ
ート成形体からなる表皮3とから構成し、表皮3が容器本
体2の収納凹部23及び側面部上部5を覆い、容器本体2と
表皮3とが容器本体2の側面部上部5のみにおいてビカッ
ト軟化点が50℃〜120℃である接着剤を介して接着し
て、表皮付き発泡粒子成型体製容器を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表皮付き発泡粒子成
型体からなる容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば魚箱等の容器として、樹脂
発泡粒子を金型内に多数充填して発泡粒子同士を融着一
体化させることにより、金型キャビティ通りの形状の成
形体とした発泡粒子成形体が用いられている。近年、環
境保護の観点などから、容器は繰り返し使用し、使用出
来なくなった後でも原料を再利用することが望まれてい
る。
【0003】しかし発泡粒子成型体のみからなる容器
は、表面強度や耐衝撃性に劣り、少ない使用回数や小さ
い衝撃でも破損することがあり耐久性に乏しく、また表
面が傷付き易いものであった。特にポリスチレン系樹脂
を用いたものは耐候性や耐衝撃性に乏しかった。そこ
で、発泡粒子成型体の表面に耐衝撃性ポリスチレン等の
表皮を積層し、強度を向上せしめた容器が公知である。
【0004】繰り返し使用されるリターナブル容器の場
合、スチーム等による消毒、殺菌が必要である。しかし
ポリスチレン系樹脂発泡粒子成形体から形成された容器
は、耐熱性が不充分であり、スチームの熱により収縮し
てしまい原形を維持できないという問題がある。また、
ポリスチレン系樹脂からなる製品は焼却した際に有害ガ
スが発生する虞も懸念されることから、廃棄処理する際
に安易に焼却できないという問題もあった。
【0005】ところで発泡成型体の表面に表皮を積層す
るには、例えば特開平62-242524号公報に記載の方法な
どが公知である。この方法は、第1成形金型の雌型に予
め成形されている表皮フィルムを装着し型締めした後、
キャビティ内に予備発泡粒子を充填し、加熱して粒子同
士を融着させると共に表皮フィルムを接着させて中間成
型品を作製し、第2成形金型に中間成型品を移送し、該
中間成型品の表皮フィルムを積層しない面となる第2成
形金型の雄型に予め成形した表皮フィルムを装着し接着
させて、発泡成形体の全表面が表皮フィルムに被着され
た表皮付き成形品を得る方法である。
【0006】上記方法で得られた表皮付き成型品は、発
泡成型体の表面に表皮フィルムがほぼ全面的に接着され
ている。この表皮付き成型品をリサイクルしようとした
場合、フィルムと発泡成型体とを別々に処理する方が効
率がよいために、発泡成型体からフィルムを剥離するこ
とが必要になる。しかし、このように表皮フィルムが発
泡成型体に全面的に接着していると、剥離することはき
わめて困難である。
【0007】またシート成形体からなる表皮フィルムを
容器の内面側に積層する場合、表皮フィルムを成型金型
に正確にセットしなければならない。そのため、表皮フ
ィルムの成形体は高い寸法精度が要求され製造コストが
上昇してしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みなされたものであり、上記従来の欠点を解消し、リサ
イクルを容易に行なうことができ、軽量で衛生的であ
り、断熱性が良好であり、製造コストの安価な容器を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)底部と
該底部より連続して立ち上がる側壁部により形成された
収納凹部を有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子成型体
からなる容器本体と、容器本体の表面に積層されている
熱可塑性樹脂シート成形体からなる表皮とから構成され
る容器であって、表皮が容器本体の収納凹部と側壁部上
面、或いは該収納凹部と側壁部上面及び側壁部外面上部
を覆い、容器本体と表皮とが容器本体の側壁部上部のみ
において接着剤を介して接着されており、上記接着剤の
ビカット軟化点が50℃〜120℃であることを特徴とする
表皮付き発泡粒子成型体製容器、(2)底部と該底部よ
り連続して立ち上がる側壁部により形成された収納凹部
を有するポリオレフィン系樹脂発泡粒子成型体からなる
容器本体と、容器本体の表面に積層されている熱可塑性
樹脂シート成形体からなる表皮とから構成される容器で
あって、表皮が容器本体の収納凹部と側壁部上面及び側
壁部外面上部を覆う表皮(A)と、容器本体の底部外面及
び側壁部外面を覆う表皮(B)とから構成され、容器本体
と表皮(A)、容器本体と表皮(B)、或いは容器本体と表皮
(A)及び(B)が容器本体の側壁部上部のみにおいて接着剤
を介して接着されており、上記接着剤のビカット軟化点
が50℃〜120℃であり、表皮(A)と表皮(B)とが容器の側
壁部上部において全周に亘って接合されていることを特
徴とする表皮付き発泡粒子成型体製容器、(3)接着剤
の引張破断点伸びが600%以上である上記(1)又は(2)記載
の表皮付き発泡粒子成型体製容器、(4)接着剤がプロ
ピレン-エチレン共重合体又はプロピレン-αオレフィン
共重合体を、主成分とするものである上記(3)記載の表
皮付き発泡粒子成型体製容器、(5)容器本体がポリプ
ロピレン系樹脂からなる発泡粒子成型体であり、表皮が
ポリプロピレン系樹脂層を含む単層又は多層のシート成
形体である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の表皮付き発
泡粒子成型体製容器、(6)表皮のポリプロピレン系樹
脂層を構成しているプロピレン系樹脂の融点が150℃以
上である上記(5)記載の表皮付き発泡粒子成型体製容
器。を要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき詳細
に説明する。図1に示すように、本発明表皮付き発泡粒
子成型体製容器1は、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成
型体から成る容器本体2と、該容器本体2の表面に積層さ
れている熱可塑性樹脂シートからなる表皮3とから構成
される。
【0011】容器本体2は底部21と該底部21より連続し
て立ち上がり周囲壁となる側壁部22により形成された収
納凹部23を有するものであり、上面が開口した箱型形状
に形成されている。容器本体2の形状は、図1に示すよう
に、底部の面積に対して開口部の面積が大きくなるよう
に開口部が広がった形状に形成してもよいが、図3に示
すように、側壁部が底部に対して垂直に立ち上がって底
部と開口部との面積が同じになる、所謂直方体形状の箱
型に形成してもよい。
【0012】また、側壁部22の側壁部上面30の形状が水
平なものを図1〜4に示しているが本発明はそれに限定さ
れるものではなく、該上面30に段部を形成したもの、該
上面30を斜めにしたものなども本発明の好ましい容器形
状に包含される。
【0013】容器本体2を構成するポリオレフィン系樹
脂発泡成型体は、ポリオレフィン系樹脂からなる発泡粒
子を所定の型に充填し、スチームなどの加熱手段を用い
て発泡粒子を相互に熱融着して一体化して所定形状に成
型したいわゆるビーズ発泡体である。容器本体2の発泡
粒子成型体の密度は、0.02g/cm3〜0.06g/cm3が好まし
い。また容器本体の厚み(肉厚)は5mm〜70mmが好まい。更
に好ましくは10mm〜40mmである。容器本体のポリオレフ
ィン系樹脂としては、ポリプロピレンホモポリマー、エ
チレン-プロピレンランダム共重合体、エチレン-プロピ
レンブロック共重合体等のポリプロピレン系樹脂を用い
ることができるが、低温条件下での脆性改善のためには
エチレン-プロピレンランダム共重合体が好ましく、また
剛性向上のためにはポリプロピレンホモポリマーが好ま
しい。
【0014】図1〜図4に示す表皮3、3A、3Bを構成する
熱可塑性樹脂シートは、予め真空成形などの手段により
所定形状に成形されたシートが用いられる。熱可塑性樹
脂シートの厚みは、0.1mm〜3mmが好ましい。熱可塑性樹
脂シートの樹脂としてはポリエチレン系樹脂、ポリプロ
ピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエ
ステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられ、
ポリオレフィン系樹脂、特にホモポリプロピレン、エチ
レン-プロピレンブロック共重合体などのポリプロピレ
ン系樹脂が好ましく、更に融点が150℃以上のポリプロ
ピレン系樹脂であるが好ましい。尚、本明細書におい
て、融点はJIS K7121(1987)に基づいて熱流束DSC曲線に
より一定の熱処理を行った試験片から求められるピーク
の頂点温度である。但し、二つ以上のピークが現れる場
合はピーク面積のもっとも大きなピークの頂点温度を融
点とする。
【0015】また、上記熱可塑性樹脂シートからなる表
皮は単層のものに限らず、ガスバリヤー性、防湿性等の
機能等を有する樹脂からなる層を含む多層シートとする
こともできる。特に好ましい多層シートの構成として
は、ポリプロピレン系樹脂層とポリエステル系樹脂層と
を接着層を介して積層接着したもの、ポリプロピレン系
樹脂層とポリエチレン系樹脂層とを接着層を介して積層
接着したものが挙げられ、このような構成の多層シート
の表皮はポリプロピレン系樹脂層を発泡粒子成型体側と
して該成型体を覆う。
【0016】表皮3は図1に示すように、少なくとも容器
本体2の内面側となる収納凹部23側の底部及び側壁部、
及び側壁部上面30を覆うように積層されるか、図2に示
すように、少なくとも容器本体2の内面側となる収納凹
部23側の底部及び側壁部と容器本体2の側壁部上面30及
び側壁部外面上部32を覆うように積層される。尚、図1
の場合、表皮3は収納凹部から側壁部上面へ連続して設
けられ、図2にように必要に応じて更に該側壁部上面か
ら側壁部外面上部へ連続して設けられている。
【0017】尚、本明細書における側壁部外面上部32或
いは後述する側壁部内面上部31の上部とは、具体的な大
きさは目的とする容器の該側壁部長さに比例して変化す
るものであり、図1に示すように該側壁部上部Hは側壁部
の長さLを基準として、側壁部上面から下方へ0.25L以内
の部分とすることが好ましく、上限は、おおむね側壁部
上面から下方へ60mm以内の部分である。
【0018】又、図1の態様において表皮3は容器本体2
の側壁部上部の開口部全周に亘り覆うものであれば、必
ずしも側壁部上面の全面を覆っていなくてもよい。又、
図2の態様において表皮3は容器本体2の側壁部上面の開
口部全周に亘り覆うものであれば、必ずしも側壁部外面
上部の全面を覆っていなくてもよい。
【0019】この表皮3は、熱可塑性樹脂シートを所定
の形状に成形したものが用いられる。このように少なく
とも容器内面側に表皮が積層されていれば、強度向上効
果、及び発泡成型体からなる容器本体表面の発泡粒子ど
しの間の隙間にかびが生えるのを防止できる。
【0020】また、本発明容器は、図3及び図4に示すよ
うに、容器本体2の収納凹部23、側壁部上面30及び側壁
部外面上部32を覆う内側の表皮A(3A)と、容器本体2の底
部21外面及び側壁部22外面を覆う外側の表皮B(3B)とを
積層して構成してもよい。この場合、表皮A(3A)と表皮B
(3B)とは、それぞれ前記熱可塑性樹脂シートを所定形状
に成形したものが用いられる。
【0021】尚、表皮3Aが容器本体の収納凹部と側壁部
上部を覆う図3に示す如き容器において、該表皮3Aが、
側壁部外面上部32を覆う場合、接着剤を介して容器本体
と直接的に接するように容器本体2の側壁部外面上部32
を覆う場合(図5参照)と、表皮3Bの厚みに相当する間
隔をあけて容器本体2の側壁部外面上部32を間接的に覆
う場合(図4参照)とがある。又、図4、5の態様におい
て表皮3Aは容器本体2の側壁部上面の開口部全周に亘り
覆うものであれば、必ずしも側壁部外面上部の全面を覆
っていなくてもよい。
【0022】容器本体の内面側の片面に表皮が積層され
ている図1又は図2に示す態様の容器において、表皮3は
容器本体2の側壁部上部5のみが接着剤6を介して接着さ
れていて、表皮3と容器本体2は全面的に接着されていな
い。また、側壁部上部の接着は、容器本体の側壁部上部
の容器本体開口部全周にわたって接着されている。この
ように、容器本体2と表皮3を全面的に接着せずに側壁部
上部のみにおいて接着したことで、容器に衝撃が加わっ
た場合に容器本体と表皮の変形量と強度の違いにより容
器が破損することを防止することができ、またリサイク
ル時の解体作業性に優れたものとなり、製造がきわめて
容易に行えるようになった。
【0023】表皮3は前述の通り、必ずしも側壁部上部
の全面を覆っていなくてもよいこと等により、表皮3と
側壁部上部との接着も必ずしも側壁部上部の全面と接着
していなくてもよい。例えば、図1の態様による表皮3
と側壁部上面との接着も、少なくとも容器本体の側壁部
上面の容器本体開口部全周に亘って接着されていれば、
必ずしも側壁部上部の全面と接着していなくてもよく、
又は、図3の態様による表皮3Aと側壁部上部との接着
も、少なくとも容器本体の側壁部外面上部の側壁部全周
又は側壁部上面の容器本体開口部全周に亘って接着され
ていれば、必ずしも側壁部上部の全面と接着していなく
てもよい。尚、該接着は側壁部上面30のみ、側壁部外面
上部32のみ、又は側壁部上面30と側壁部外面上部32のみ
で接着されていることが接着作業性、解体作業性等の点
でより優れることから好ましい。
【0024】また図1に示す態様の容器の場合、側壁部
上面30のみが接着されている。この上面部分のみを接着
するには、平板状の熱板などに該上面部分が接触するよ
うに容器を載置して、底部から押圧するだけで、簡単に
接着させることができる。
【0025】また図3に示すように、容器本体の内面側
及び外面側の両面に表皮が積層されている容器の場合、
図4に示すように表皮A(3A)と容器本体2、及び表皮B(3B)
と容器本体2の両方が接着剤6を介して側壁部上部5のみ
が接着するように形成する。そして表皮A(3A)と表皮B(3
B)は、容器の側壁部上部の容器側壁部外面上部の全周に
わたっている接合部7により接合されている。この表皮A
と表皮Bの接合部7は、接着剤を用いた接着により接合す
ることができる。この場合の接着剤は、容器本体と表皮
との接着剤と同種の物も使用できる。また、表皮Aと表
皮Bのポリオレフィン系樹脂シート成形体等の熱可塑性
樹脂シート成形体同士が接着性を有するものであれば、
特に接着剤を使用しないでヒートシールなどにより接合
させてもよい。
【0026】なお容器本体と表皮A又は表皮Bの接合は、
特に図示しないが、容器本体と表皮Aのみ、又は容器本
体と表皮Bのみが接着剤を介して各々、側壁部上部のみ
において接着されるように形成してもよい。このように
いずれか一方の表皮のみしか容器本体に接着されていな
い場合であっても、表皮Aと表皮Bが側壁部上部の接合部
7で接合されているために、実用上は差し支えない。
【0027】本発明において、表皮と容器本体とを接着
させる部分である容器本体の側壁部上部5は、容器本体2
の側壁として形成される側壁部22の上面30だけを意味す
るものではなく、図4に示すように、側壁部外面上部32
及び側壁部内面上部31も含む。表皮3と容器本体2とを接
着剤を介して接着させる際、側壁部上面30に近い方を接
着することは後述する方法にて容易であるが、接着位置
が上面から離れて下方に来ると製造が困難になるため、
容器本体側壁部に表皮を接着する部分、すなわち側壁部
上部は、図3に示すように側壁部上面の部分、及び側壁
部上面から下方へ長さH〔H≦0.25L(但し、Lは図3に示
すように容器の側壁部の長さLである。)〕の部分、上
限はおおむね側壁部上面から下方へ60mm以内の部分とす
るのが好ましい。
【0028】本発明において、表皮Aと表皮Bとの接合部
7が設けられる部分である容器の側壁部上部は、表皮A
と表皮Bを構成するシート成形体の形状(シート成形体
にアンダーカット部があると成形体の成形が難しくな
り、容器本体を被覆する作業性も悪い。)、接合力の強
さの点から、図4、図5に示す態様の容器のように容器の
側壁部外面上部に接合部7が設けられることが好まし
い。尚、本明細書における容器の側壁部外面上部とは、
具体的な大きさは目的とする容器の該側壁部長さに比例
して変化するものであり、容器の側壁部の長さLを基準
として、容器の側壁部上面から下方へ0.3L以内の部分と
することが好ましく、上限は、おおむね側壁部上面から
下方へ70mm以内の部分である。
【0029】接着剤6は、ビカット軟化点が50℃〜120℃
の熱可塑性樹脂からなり、加熱により接着性が発現する
ホットメルトタイプが用いられる。接着剤の好ましいビ
カット軟化点は75℃〜115℃、更に好ましくは80℃〜100
℃である。ビカット軟化点が上記範囲であれば、接着作
業が容易であり確実に行うことができ、容器本体や表皮
に対する接着時の熱によるダメージ(発泡粒子成型体の
溶融による容器内部の空洞化など)の問題もなく容器の
緩衝性等の物性低下を防止できる。本明細書におけるビ
カット軟化点は、ASTM D1525-76に規定される測定方法
により昇温速度50℃/hの条件にてシリコーンオイルを使
用して液体加熱法により求められる値である。
【0030】接着剤6は、引張破断点伸びが600%以上で
あることが好ましい。この数値以上であれば接着剤とし
て充分なゴム弾性が得られる為、耐衝撃性等が良好で容
器本体との密着性に優れた容器を得ることができ、特に
落下衝撃に対する強度が向上する。尚、上記引張破断点
伸びの上限は、おおむね1800%である。更に好ましい接
着剤の引張破断点伸びは、800%〜1200%である。引張
破断点伸びの測定は、JIS K7113に記載の方法を用い、2
号試験片を使用して引張り速度50mm/minで行う。
【0031】接着剤6に用いられる樹脂としては、上記
のビカット軟化点を満足し、使用する容器本体と表皮
(或いは表皮Aと表皮B)を接着可能なものであればよく、
例えばプロピレン-エチレン共重合体やプロピレン-αオ
レフィン共重合体を主成分とするものが挙げられる。接
着剤の厚みは20μm〜500μmであることが好ましい。
【0032】接着剤6は、所定の接着部分のみに用いる
ことも出来るが、生産性の点からは、表皮を構成するポ
リオレフィン系樹脂シートの一方の面の全面に予め接着
剤の樹脂が積層されているものを用いることが有利であ
る。但し、この場合も容器本体と表皮との接着部は容器
本体の側壁部上部のみである。
【0033】本発明容器の製造方法について図3に示す
態様の容器を例として説明する。図6に示すように、予
め、容器本体2、表皮A(3A)、表皮B(3B)を所定形状に形
成しておく。表皮A及び表皮Bの成形方法としては真空成
形、圧空成形等の熱成形を用いることができる。次いで
容器本体2に表皮A(3A)及び表皮B(3B)をはめ込み容器本
体2を表皮A(3A)及び表皮B(3B)でサンドイッチした積層
体11とする。一方、容器の側壁部上部の形状に対応した
凹部12を設けた治具8を熱板上9に載置するなどして加熱
しておく。
【0034】図7に示すように、上記の容器本体を表皮
でサンドイッチした積層体11を、側壁部上部が治具の凹
部に嵌合するように配置し、容器本体2の底部21側から
圧板10で押圧して圧力を加える。接着剤が接合するに必
要な温度と時間を加えた後、治具8から取り出して冷却
することで容器が得られる。なおこの冷却には、治具と
は別体で治具と同様の凹部を設けた冷却板を準備して、
加熱の終了した積層体11をこの冷却板に移して、冷却さ
せてもよい。
【0035】上記治具において、凹部12は、容器の側壁
部上部の接着剤を介して接着させる部分が加熱可能に形
成されていればよい。また図1に示すように開口部が広
がった容器本体に表皮A及び表皮Bを積層する場合には、
治具を凹部の側壁外方向側を分割可能に形成して、この
部分を分割して治具の凹部の側壁外側が開放した状態で
積層体の側壁部上部を治具の凹部に位置するように載置
したのち、分割した治具を側壁外方から積層体の側壁部
上部を押圧するように取り付けて接着作業を行うことも
できる。
【0036】また、側壁部上部の接着は、上記手段で加
熱する方法に限定されず、接着剤で接着せしめることが
可能な手段であればいずれの手段を用いてもよい。
【0037】本発明の容器は、繰り返し利用される各種
容器に用いことができる。なかでも魚箱等の生鮮食品の
通い箱として最適である。
【0038】
【実施例】図3に示すような上面が開口した箱型形状に
形成したポリオレフィン系樹脂発泡粒子成型体(※1)を
容器本体として、予め接着剤(※3)が片面側の全面に設
けられた熱可塑性樹脂シート(※2)を上記容器本体の内
表面と外表面を覆う所定形状に成形したものを表皮とし
て、図3に示すように、容器本体を中芯としてその両側
に表皮を積層し、予め加熱した治具に圧入し140℃で30
秒間保持し、取り出し後冷却して箱体状の容器を得た。
箱体の大きさは外形寸法が幅300mm×奥行き400mm×高さ
130mm、肉厚25mmであった。得られた容器は、容器本体
の側壁部上部の側壁部上面が容器開口部の全周に亘って
接着され、表皮Aと表皮Bとが容器の側壁部上部の側壁部
外面上部において側壁部の全周に亘って接着された剛性
の良好なものであった。この箱に5kgの氷と、1kgの水を
入れたポリ袋を箱に入れ、蓋をして、蓋が外れないよう
に周囲をガムテープでシールして、60cmの高さから箱の
底面角部が最下点となるように落下させた。その結果、
箱体に割れが発生せず強度的にも良好であった。※1:
[ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成型体]エチレン-プロ
ピレンランダム共重合体ビーズ発泡体、発泡倍率20倍、
厚み25mm※2:[熱可塑性樹脂シート]ポリプロピレン系ブ
ロック共重合体、厚み1.3mm、引張弾性率70kg/mm2、引
張強さ200kg/cm2、MI0.5※3:[接着剤]エチレン-αオレ
フィン共重合体変性物、MFR(190℃)3.2g/10min、ビカッ
ト軟化点83℃、厚み200μm、商品名:タフマーXR110T
(三井化学株式会社製)
【0039】
【発明の効果】本発明表皮付き発泡粒子成型体製容器
は、表皮を容器本体が全面的に接着されていないため
に、容器に衝撃が加わった場合に容器本体と表皮の変形
量と強度の違い等が原因で容器が破損することを防止す
ることができ、廃棄処理をする際に両者を剥離して分別
しリサイクルを容易に行なうことができる。
【0040】また、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成型
体からなる容器本体に熱可塑性樹脂シート成形体からな
る表皮が積層されているため、充分な剛性を備えていて
且つ軽量であり、しかも表面に積層された熱可塑性樹脂
シートにより衛生的であり、またポリオレフィン系樹脂
発泡粒子成型体からなる容器本体により断熱性も良好で
ある。
【0041】更に、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成型
体からなる容器本体と熱可塑性樹脂シート成形体からな
る表皮の接着は、側壁部上部のみであるから、表皮と容
器本体とが全面的に接着されていた従来の容器と比較し
て、ポリオレフィン系樹脂シート成形体からなる表皮の
寸法精度などがさほど要求されず、更に接着を簡単な装
置で容易に行うことが可能であり、製造コストが低減で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明表皮付き発泡粒子成型体製容器の1例
を示す断面図である。
【図2】 本発明表皮付き発泡粒子成型体製容器の他の
例を示す側壁部上部付近の拡大図である。
【図3】 本発明表皮付き発泡粒子成型体製容器の他の
例を示す断面図である。
【図4】 図3の容器の側壁部上部付近の拡大図であ
る。
【図5】 本発明表皮付き発泡粒子成型体製容器の他の
例を示す側壁部上部付近の拡大図である。
【図6】 図3の容器の製造方法の説明図である。
【図7】 図3の容器の製造方法の説明図である。
【符号の説明】
1 表皮付き発泡粒子成型体製容器 2 ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成型体から成る容器
本体 21 底部 22 側壁部 23 収納凹部 30 側壁部上面 31 側壁部内面上部 32 側壁部外面上部 3 熱可塑性樹脂シートからなる表皮 3A 容器内面側の表皮A 3B 容器外面側の表皮B 5 側壁部上部 6 接着剤 7 表皮Aと表皮Bとの接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA08 AA10 AA20 BA16 BB04 BB08 CA08 CA20 DD01 GA03 3E062 AC02 JA01 JA07 JB11 JC02 JD04 4F100 AK01B AK03A AK07A AK07B AK62G AK64G AK66G BA02 BA15 BA16 BA32 CB00 CB00G DA01 DE01A DJ01A EC18 GB16 JA04B JA04G JB16B JJ02 JJ03 JK08G JL03 JL16 YY00B YY00G

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底部と該底部より連続して立ち上がる側壁
    部により形成された収納凹部を有するポリオレフィン系
    樹脂発泡粒子成型体からなる容器本体と、容器本体の表
    面に積層されている熱可塑性樹脂シート成形体からなる
    表皮とから構成される容器であって、表皮が容器本体の
    収納凹部と側壁部上面、或いは該収納凹部と側壁部上面
    及び側壁部外面上部を覆い、容器本体と表皮とが容器本
    体の側壁部上部のみにおいて接着剤を介して接着されて
    おり、上記接着剤のビカット軟化点が50℃〜120℃であ
    ることを特徴とする表皮付き発泡粒子成型体製容器。
  2. 【請求項2】底部と該底部より連続して立ち上がる側壁
    部により形成された収納凹部を有するポリオレフィン系
    樹脂発泡粒子成型体からなる容器本体と、容器本体の表
    面に積層されている熱可塑性樹脂シート成形体からなる
    表皮とから構成される容器であって、表皮が容器本体の
    収納凹部と側壁部上面及び側壁部外面上部を覆う表皮
    (A)と、容器本体の底部外面及び側壁部外面を覆う表皮
    (B)とから構成され、容器本体と表皮(A)、容器本体と表
    皮(B)、或いは容器本体と表皮(A)及び(B)が容器本体の
    側壁部上部のみにおいて接着剤を介して接着されてお
    り、上記接着剤のビカット軟化点が50℃〜120℃であ
    り、表皮(A)と表皮(B)とが容器の側壁部上部において
    全周に亘って接合されていることを特徴とする表皮付き
    発泡粒子成型体製容器。
  3. 【請求項3】接着剤の引張破断点伸びが600%以上である
    請求項1又は2記載の表皮付き発泡粒子成型体製容器。
  4. 【請求項4】接着剤がプロピレン-エチレン共重合体又
    はプロピレン-αオレフィン共重合体を、主成分とする
    ものである請求項3記載の表皮付き発泡粒子成型体製容
    器。
  5. 【請求項5】容器本体がポリプロピレン系樹脂からなる
    発泡粒子成型体であり、表皮がポリプロピレン系樹脂層
    を含む単層又は多層のシート成形体である請求項1〜4の
    いずれかに記載の表皮付き発泡粒子成型体製容器。
  6. 【請求項6】表皮のポリプロピレン系樹脂層を構成して
    いるプロピレン系樹脂の融点が150℃以上である請求項5
    記載の表皮付き発泡粒子成型体製容器。
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