JPH10218235A - 複合容器及びその製造方法 - Google Patents

複合容器及びその製造方法

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JPH10218235A
JPH10218235A JP3693497A JP3693497A JPH10218235A JP H10218235 A JPH10218235 A JP H10218235A JP 3693497 A JP3693497 A JP 3693497A JP 3693497 A JP3693497 A JP 3693497A JP H10218235 A JPH10218235 A JP H10218235A
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container
pulp
vacuum
laminated
forming
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JP3693497A
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Kazuhiro Hidaka
和弘 日高
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性、密封性、ガスバリヤー性、ヒートシ
ール適性等に優れると同時に、断熱性、保温性、容器強
度、更には使用後の廃棄性にも優れた複合容器と、その
生産性に優れた製造方法を提供する。 【解決手段】 パルプモールド成形容器1を外側に用
い、そのフランジ部3a を含む内面全体にプラスチック
成形層2を真空成形法又は真空圧空成形法により、積層
し、一体化して複合容器10を形成する。前記積層面に熱
接着性樹脂等による接着層を設ける場合は、その材質及
び厚さを調整して弱接着性とし、剥離可能に構成する。
尚、前記真空成形又は真空圧空成形の際には、プラグア
シストを用いてもよく、また、雌型(金型)を省略し、
パルプモールド成形容器1を雌型として成形し、積層、
一体化して複合容器10を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合容器およびそ
の製造方法に関し、更に詳しくは、断熱性、保温性、密
封性、ガスバリヤー性、そして、容器強度、および使用
後の廃棄性など総合的な性能に優れた複合容器およびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パルプモールド成形物は、その緩
衝性を利用して種々の中仕切りや緩衝材のほか、卵容器
などに用いられている。また、プラスチックシートの成
形物は、プラスチック材料自体の種類が豊富であり、単
一材料のシートに限らず、種々の材料を組み合わせた積
層シートの作製も容易であり、また、成形など加工も比
較的容易であることから、その耐水性、密封性、ガスバ
リヤー性などを生かして、食品用容器や産業用資材など
多方面に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パルプ
モールド成形物は、緩衝性、断熱性、通気性、剛性など
に比較的優れている反面、耐水性、密封性などに欠ける
ため、一部の限られた用途にしか利用できなかった。一
方、プラスチックシート成形物は、前記したように耐水
性、密封性、ガスバリヤー性などには優れているが、断
熱性、保温性、耐熱保形性の面では劣っていた。また、
近年、環境問題から廃棄性の点で、プラスチック材料
は、回収再利用、或いは減容化、使用量の削減などが求
められている。
【0004】従って、即席のめん類など熱湯を使用する
容器の分野では、プラスチックシート成形容器は、安易
にその厚さを厚くすることもできないため、特に、断熱
性、保温性、容器強度(耐熱保形性)などの改善が課題
となっていた。本発明は、このような背景に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、耐水性、密
封性、ガスバリヤー性などに優れると同時に、断熱性、
保温性、容器強度、更には使用後の廃棄性にも優れた複
合容器と、その製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、パルプモールド成形容器の内面に、プラ
スチック成形層が積層され、且つ一体化されて形成され
ていることを特徴とする複合容器からなる。このような
構成を採ることにより、外側のパルプモールド成形容器
が、断熱性、保温性、および容器強度を高める機能を有
し、内面のプラスチック成形層が、耐水性、密封性、ガ
スバリヤー性、ヒートシール適性などの内容物保護の機
能を有するため、両者の欠点が互いに補完されると同時
に特徴が生かされ、流通・保管時はもとより、熱湯など
が用いられる使用時にも問題のない、総合的に優れた性
能を有する複合容器が得られる。
【0006】請求項2に記載した発明は、前記パルプモ
ールド成形容器と、その内面に積層されたプラスチック
成形層とが剥離可能に積層され、且つ一体化されている
ことを特徴とする請求項1記載の複合容器からなる。こ
のような機能は、パルプモールド成形容器の内面にプラ
スチック成形層を積層する際、両者の間に、熱接着性樹
脂などによる接着層を設けずに直接積層するか、或い
は、接着層を設け、その材質の選定、および厚さの調整
を行い、両者の接着強度が強くなりすぎないように調節
することにより、付与することができる。また、このよ
うに構成することにより、使用後の廃棄の際、両者を容
易に剥がすことができるので、分別処理が可能で回収・
再利用も容易となる。
【0007】また、請求項3に記載した発明は、前記パ
ルプモールド成形容器と、プラスチック成形層とが、接
着層を介して積層され、且つ一体化されていることを特
徴とする請求項1または2に記載の複合容器からなる。
このような構成を採ることにより、パルプモールド成形
容器とプラスチック成形層との接着性が、接着層の材質
選定と厚さの調整を行うだけで、プラスチック成形層の
積層面の材質に影響されることなく、適度の接着性を安
定して得られるようになる。
【0008】そして、請求項4に記載した発明は、パル
プモールド成形容器を雌型代わりに用い、該パルプモー
ルド成形容器の内面に、プラスチックシートを真空成形
法または真空圧空成形法により成形し、積層、一体化し
て形成することを特徴とする複合容器の製造方法であ
る。このような製造方法を採ることにより、雌型(金
型)を作製する必要がなくなり、パルプモールド成形容
器のフランジ部と底部などを支える簡単な受け台を成形
機に取り付けるだけで、パルプモールド成形容器の内面
にプラスチックシートを成形し、プラスチック成形層の
積層、一体化を行うことができる。従って、短期間で、
且つ安価な製造コストで、断熱性、保温性、容器強度、
使用後の廃棄性のほか、耐水性、密封性、ガスバリヤー
性、ヒートシール適性などの総合的な性能に優れた複合
容器を製造することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の複合容器に用い
る材料、および複合容器の製造方法など、発明の実施の
形態について説明する。本発明の複合容器の外側層に用
いるパルプモールド成形容器は、複合容器に断熱性、保
温性、容器強度を付与するために用いるものであり、通
常の湿式法により基体となる容器を作製し、更に、これ
を200〜230℃に加熱した雌・雄の両金型を用いて
熱プレスし、表面が平滑になるように仕上げた成形容器
を用いることが好ましい。このように表面を平滑にする
ことにより、外観が向上し、また、印刷を施す場合にも
その適性が向上する。
【0010】上記パルプモールドに用いる原料パルプ
は、特に限定されず、古紙パルプでも、所謂バージンパ
ルプでもよく、また、これらを適宜混合したパルプを用
いてもよい。只、複合容器を即席めんなどの食品用容器
に用いる場合、表面は白い方が清潔感があり好ましく、
古紙を使用する場合は、ミルクカートンなどの上質の古
紙パルプを使用することが好ましい。
【0011】このような容器の形状は、自由であり、丸
形のコップ状、丼状のほか、角形のトレイ状などであっ
てもよい。只、複合容器として、内容物を密封して使用
する場合は、熱封緘性蓋材などで開口部をヒートシール
することが好ましく、このためには開口部にフランジ部
を設けることが好ましい。また、表面に印刷を施す場
合、通常のプラスチック成形容器類と同様に、ゴム版、
樹脂版などによる凸版印刷、シルクスクリーン印刷、タ
ンポ印刷、静電印刷のほか、熱転写印刷など公知の印刷
手段を用いることができる。
【0012】次に、パルプモールド成形容器の内面に、
真空成形法、または真空圧空成形法により積層され、且
つ一体化されるプラスチック成形層に用いるプラスチッ
クシートは、複合容器に耐水性、密封性、ヒートシール
適性のほか、必要に応じてガスバリヤー性を付与するた
めに用いるものであり、例えば、ポリプロピレン(P
P)、ポリエチレン(PE)などのポリオレフィン、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)などのポリエステル、そして、
ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)な
ど、それぞれ無延伸の単体シートのほか、これらの複数
を組み合わせた積層シートが用いられる。
【0013】特に、容器にガスバリヤー性を付与したい
場合には、例えば、中間層にエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体(EVOH)などのガスバリヤー性材料を積
層した積層シート、具体的には、PE/EVOH/P
E、PP/EVOH/PE、A(アモルファス)・PE
T/EVOH/PEなどの層構成の積層シートを用いる
ことができる。
【0014】これらのプラスチックシートの厚さは、シ
ート自体の成形性、および成形する容器の容量、深絞り
の比率(深さ/口径)などにより、適宜決定することが
できる。只、容器の強度は、主に外側のパルプモールド
成形容器で付与されるため、プラスチック単独の成形容
器の場合よりは、厚さを薄くすることができる。
【0015】以上のようなパルプモールド成形容器とプ
ラスチックシートを用いて、本発明の複合容器を製造す
る方法は、基本部分においては、公知の真空成形法、ま
たは真空圧空成形法を利用することができ、通常の方法
と同様に雌型(金型)を用いて、その中にパルプモール
ド成形容器を嵌め込み、その内面にプラスチック成形層
を成形し、積層、一体化する方法と、雌型(金型)を用
いずに、パルプモールド成形容器が通気性、剛性を有す
ることから、これを雌型代わりに用いて、その内面にプ
ラスチック成形層を成形し、積層、一体化する方法の二
通りの方法がある。
【0016】即ち、前者の雌型(金型)を用いる方法の
場合は、パルプモールド成形容器の外面と同形状の雌型
(金型)を作製し、これを真空成形機、または真空圧空
成形機の金型装着部に装着し、その中にパルプモールド
成形容器を嵌め込み、その上から加熱軟化させたプラス
チックシートを、真空、または真空/圧空により、パル
プモールド成形容器の内面に、吸引、密着させ、冷却し
て、積層、一体化させる。その後、打ち抜き装置で容器
のフランジ部周囲をトリミングして複合容器を製造する
ものである。
【0017】また、後者の雌型(金型)を用いない方法
の場合は、前記請求項4に記載したように、パルプモー
ルド成形容器自体を雌型代わりに用いて、真空成形機、
または真空圧空成形機の金型装着部には、パルプモール
ド成形容器の、例えばフランジ部と底部など必要部分を
支えて固定するための受け台を設け、その中にパルプモ
ールド成形容器を嵌め込んだ後、その上から加熱軟化さ
せたプラスチックシートを真空、または真空/圧空によ
り、パルプモールド成形容器の内面に吸引、密着させ、
冷却して、積層、一体化させる。その後、打ち抜き装置
で容器のフランジ部周囲をトリミングして複合容器を製
造することができる。
【0018】尚、前記真空成形、または真空圧空成形の
際には、プラグアシスト装置を併用して、軟化したプラ
スチックシートをパルプモールド成形容器の中に押し込
むことができる。このような方法を採ることにより、パ
ルプモールド成形容器の内面に形成されるプラスチック
成形層の厚さムラを少なくすることができ、複合容器の
品質を向上させることができる。
【0019】また、パルプモールド成形容器の内面にプ
ラスチック成形層を積層した際、プラスチック成形層の
積層面の材質によっては、パルプモールド成形容器との
接着強度が不充分な場合がある。このような場合には、
例えば、プラスチックシートの積層面に、予めヒートシ
ール剤やホットメルト材などの熱接着性樹脂を塗布した
り、或いは、熱接着性樹脂を押し出しコートして接着層
を設けておくことができる。また、接着層を塗布により
設ける場合は、パルプモールド成形容器側に設けてもよ
く、その場合、積層前に、スプレイコートや、ノズル、
或いはゴム版等を用いる塗布方式で全面、または必要部
分に部分的に塗布しておいてもよい。只、このような接
着層を設ける場合は、前記したように接着層の材質の選
定と厚さの調整を行うことが必要である。
【0020】
【実施例】以下に、図面および実施例により、本発明を
更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの図面
および実施例に限定するものではない。図1は、本発明
の複合容器の一実施例(フランジ付きコップ型容器)の
構成を示す中心部の模式縦断面図である。図1におい
て、複合容器10は、外側が、上部開口部の周囲にフラン
ジ部3a が設けられたコップ形状のパルプモールド成形
容器1で形成され、そのフランジ部3a を含む内面全体
にプラスチック成形層2が積層され、且つ一体化されて
構成されている。そして、使用時には、図には示してい
ないが、複合容器10内に内容物が充填された後、上部開
口部が熱封緘性蓋材で覆われ、フランジ部でヒートシー
ルされて密封される。
【0021】(実施例1)図1に示したフランジ付きコ
ップ形状の複合容器を作製することとし、外側に用いる
パルプモールド成形容器を、原料パルプとして、ミルク
カートン原紙用バージンパルプ80重量部と、ミルクカ
ートンの古紙パルプ20重量部とを混合したパルプを用
いて、常法により、深さ102mm、上部開口部の内径
95mm、底部の内径76mm、フランジ部の幅5m
m、平均肉厚1.7mmのパルプモールド成形容器基体
を作製し、これを230℃に加熱した雌型(金型)と雄
型(金型)(雄型寸法は前記パルプモールド成形容器基
体の内面寸法に合わせる)とを用いて圧縮し、平均肉厚
1.2mmのフランジ付きコップ型パルプモールド成形
容器(内面寸法は変化なし)を作製した。
【0022】次に、上記パルプモールド成形容器の内面
に、プラスチック成形層を積層し、一体化するため、パ
ルプモールド成形容器と同形状の雌型(金型)をプラグ
アシスト付き真空成形機に取り付け、その雌型内にパル
プモールド成形容器を嵌め込み、その上から、厚さ0.
3mmのプラスチック積層シート(積層シートの構成
は、PE/EVOH/PEで厚さの比率は1:1:1)
を加熱軟化させた後、プラグで押し込みながら真空成形
して積層し、一体化させた。その後、フランジ部周囲を
トリミングして実施例1の複合容器を作製した。
【0023】(実施例2)前記実施例1の複合容器の構
成において、パルプモールド成形容器の内面に、接着層
を介してプラスチック成形層を積層することとし、真空
成形に用いるプラスチック積層シートのパルプモールド
成形容器に接する側の面に、ポリオレフィン系の低温シ
ール性ヒートシール剤(主成分EVA系樹脂、固形分3
2.5重量%)を乾燥時の塗布量が5g/m2 となるよ
うに予め塗布して真空成形に用いた以外は、総て実施例
1と同様にして実施例2の複合容器を作製した。
【0024】(実施例3)前記実施例1の構成の複合容
器の作製において、その材料構成は同一とし、パルプモ
ールド成形容器の内面に、プラスチックシートを成形
し、積層する際、雌型(金型)を用いず、パルプモール
ド成形容器を雌型代わりに用いて、その内面にプラスチ
ックシートをプラグアシスト真空成形して、積層し、一
体化する製造方法を採ったほかは、総て実施例1と同様
にして実施例3の複合容器を作製した。
【0025】(比較例1)実施例1の複合容器の構成に
おいて、パルプモールド成形容器を除き、プラスチック
シート単独からなる成形容器を作製することとし、プラ
スチックシートをPE/EVOH/PEの積層構成で、
各層の厚さ比率が1:1:1で、総厚が0.35mmの
積層シートに変えて、これを単独で実施例1と同じ雌型
(金型)を用いてプラグアシスト真空成形を行い、比較
例1の容器を作製した。
【0026】(試験およびその結果)以上のように作製
した実施例1、2、3、および比較例1の各容器を試料
として、その密封性(水漏れ)、断熱性・保温性、容器
強度を下記の方法で試験し、その結果を表1にまとめて
示した。
【0027】(1)密封性(耐水漏れ性) 各試料の容器に水を満杯に充填し、1時間放置した後、
水漏れの有無を調べ、水漏れのないものは良好○とし、
水漏れのあるものは不良×として、その結果を表1に記
号で示した。
【0028】(2)断熱性・保温性 各試料の容器に100℃の熱湯を満たし、3分後の容器
外側の表面温度を測定し、65℃未満のものは断熱性良
好○、65〜75℃のものは断熱性やや劣る△、75℃
を超えるものは断熱性不良×として、その結果を表1に
記号で示した。
【0029】(3)容器強度 各試料の容器に100℃の熱湯を満たした後、フランジ
部の上に、蓋状に250gの荷重を掛けて5分間放置
し、変形のないものは○、変形もしくは潰れのあるもの
は×として、その結果を表1に記号で示した。
【0030】以上の他に、実施例1、2、3の複合容器
については、外側のパルプモールド成形容器と、内面の
プラスチック成形層との剥離性の適否を、それぞれの試
料を強制剥離して、その剥離抵抗と剥離面の状況で評価
した。その結果は、パルプモールド成形容器と、内面の
プラスチック成形層との間に接着層のない実施例1と実
施例3の複合容器は、パルプモールド層のムシレも少な
く、比較的軽い抵抗で良好に剥離することができた。ま
た、両者の間に接着層を設けた実施例2の複合容器は、
剥離抵抗がやや重くなり、パルプモールド層のムシレも
若干増加したが、特に問題となる程ではなく良好に剥離
することができた。
【0031】
【表1】 表1に示した結果から明らかなように、実施例1、2、
3の複合容器は、密封性(耐水漏れ性)、断熱性・保温
性、容器強度、また、パルプモールド成形容器と内面の
プラスチック成形層との剥離適性などいずれも良好であ
った。一方、比較例1の容器は、プラスチック単独の成
形容器であり、成形用シートの厚さを実施例のものより
も厚くして容器を作製したが、断熱性・保温性、および
容器強度が不足し、好ましくなかった。
【0032】
【発明の効果】以上に詳しく説明したように、本発明に
よれば、パルプモールド成形容器の内面にプラスチック
成形層が積層され、且つ一体化されて複合容器が構成さ
れると共に、両者が剥離可能に積層され、一体化されて
いるので、内部が耐水性を有し、密封性、ガスバリヤー
性、ヒートシール適性などの内容物保護性に優れると共
に、外側のパルプモールド成形容器により、断熱性、保
温性、容器強度が付与され、流通・保管時はもとより、
使用時に熱湯などが注入されても何ら問題がなく、ま
た、使用後の廃棄の際には、パルプモールド成形容器と
プラスチック成形層とを容易に剥離できるため、分別処
理が容易で回収、再利用にも適するという総合的に優れ
た性能を有する複合容器を容易に提供できる効果を奏す
る。
【0033】また、本発明の複合容器の製造方法は、パ
ルプモールド成形容器の内面に、真空成形法または真空
圧空成形法により、プラスチック成形層を積層し、一体
化する際、雌型(金型)を使用せずに、パルプモールド
成形容器に雌型の役割を兼ねさせて成形するものであ
る。このような製造方法を採ることにより、雌型(金
型)を作製する必要がなくなり、短期間で、且つ安価な
製造コストで、前記したような総合的な性能に優れた複
合容器を製造できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合容器の一実施例(フランジ付きコ
ップ型容器)の構成を示す中心部の模式縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 パルプモールド成形容器 2 プラスチック成形層 3a,3b フランジ部 10 複合容器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルプモールド成形容器の内面に、プラス
    チック成形層が積層され、且つ一体化されて形成されて
    いることを特徴とする複合容器。
  2. 【請求項2】前記パルプモールド成形容器と、プラスチ
    ック成形層とが剥離可能に積層され、且つ一体化されて
    いることを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  3. 【請求項3】前記パルプモールド成形容器と、プラスチ
    ック成形層とが、接着層を介して積層され、且つ一体化
    されていることを特徴とする請求項1または2に記載の
    複合容器。
  4. 【請求項4】パルプモールド成形容器を雌型代わりに用
    い、該パルプモールド成形容器の内面に、プラスチック
    シートを真空成形法または真空圧空成形法により成形
    し、積層、一体化して形成することを特徴とする複合容
    器の製造方法。
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