JP2005204392A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 状態フィードバック制御によりモータを制御するモータ制御装置において、モータ負荷の変動に拘わらず制御精度を高精度に維持することにより、状態フィードバック制御の制御性能を向上させることを目的とする。
【解決手段】 モータ7の制御のためにフィードバック演算処理部20から出力される制御信号(操作量)と、操作量閾値設定レジスタに設定されている操作量閾値とを比較することにより、モータ7の負荷量の大小を判断する。フィードバック演算処理部20は、オブザーバを備えてモータ7の状態フィードバック制御を行うものであり、負荷量が通常レベルのときは、オブザーバテーブル36に設定された通常負荷用のオブザーバ行列obsv1を選択して、通常負荷用オブザーバを構成する。一方、負荷量が増加したときは、高負荷用のオブザーバ行列obsv2を選択して、高負荷用オブザーバを構成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば状態推定器(オブザーバ)等によって制御対象の動作状態を推定し、その推定結果を用いたフィードバック制御によりモータを制御するモータ制御装置に関する。
従来より、例えばプリンタやファクシミリ装置等の画像形成装置として、給紙装置により画像形成部に向けて供給された用紙を、画像形成部における用紙への画像形成に伴って搬送する搬送装置を備えたものが知られている。
この種の搬送装置は、用紙に接して摩擦力により用紙を送出するための搬送ローラと、この搬送ローラを回転駆動するためのモータ等の駆動源とを備え、外部からの作動指令に従って搬送ローラの回転量を所定の状態に制御することにより、用紙の搬送動作を行うよう構成されている。そして、搬送ローラにより用紙が搬送されつつ、画像形成部(記録ヘッド等)によって用紙上への画像の記録が行われる。
この搬送装置では、従来、搬送ローラを回転駆動するための駆動源として、ステップモータが用いられてきた。しかし、ステップモータはパルス信号により所定のステップ角度ずつ回転するものであるため、高速化と高解像度化の両立が困難であり、しかもその動作の特性上、動作時の低騒音化は非常に困難であった。
昨今、画像形成装置において高速性、高解像度化、静粛性の要求が高まってきたことにより、搬送ローラを回転駆動するための駆動源としてDCモータが採用されるようになってきた。画像形成装置にDCモータを適用した例として、例えばインクジェットプリンタの紙送りモータやキャリッジモータにDCモータを利用したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
上記特許文献1に記載されたインクジェットプリンタでは、DCモータをフィードバック制御する際、DCモータの駆動負荷に応じてゲインを切り替えるようにしている。これにより、DCモータの駆動負荷の大小に拘わらずDCモータが所定の回転速度に達するまでの時間が同程度となるようにしている。
特開2003−23783号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術のようにモータの駆動負荷に応じてゲインを切り替えるだけでは、DCモータの駆動負荷の変動が著しい場合には制御性能が低下してしまうおそれがある。
そこで近年、DCモータを採用した画像形成装置では、モータ駆動の制御精度を高めるために、状態推定器(オブザーバ)を用いたフィードバック制御(以下「状態フィードバック制御」ともいう)が採用されるようになってきた。これによれば、予め制御対象に対して設計されている状態推定器を用いることにより、制御対象を表す全ての状態量をフィードバック制御に反映させることができるため、単なるゲインの切り替えに比べて精度の高い制御が可能になるのである。
ただし、制御対象に対する環境の変動や制御対象の経時変化等によって、制御対象を駆動するDCモータの負荷が著しく変動する場合が生じると、状態推定器とのずれが生じて制御性能が低下してしまうおそれがある。
即ち、一般に状態推定器は、制御対象が通常の状態(つまり通常の動作環境、動作条件にある状態)のときのDCモータの負荷を設計想定負荷値として、DCモータの負荷がその設計想定負荷値にあるときの制御対象の動作状態を推定するよう構成されている。そのため、例えばDCモータの回転を駆動力伝達ベルトによって上記搬送ローラに伝達することにより搬送ローラを回転駆動させるよう構成されている場合に、例えば周囲温度が大きく変化してローラ軸のグリスの粘度が変化したり、或いは経年変化によるグリス粘度の変化や駆動力伝達ベルトの硬度変化などが生じると、DCモータの負荷が設計想定負荷値から変化してしまうおそれがあるのである。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、状態フィードバック制御によりモータを制御するモータ制御装置において、モータ負荷の変動に拘わらず制御精度を高精度に維持することにより、状態フィードバック制御の制御性能を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、DCモータ又は該DCモータにより駆動される駆動対象の目標動作量を設定する目標設定手段と、前記DCモータ又は前記駆動対象の、前記目標動作量に対応した実際の動作量である実動作量を検出する検出手段と、前記実動作量が前記目標動作量と一致するように前記DCモータの操作量を演算し、該操作量に対応した制御信号を前記DCモータへ出力することにより該DCモータを制御する制御手段と、を備えたモータ制御装置であって、予め想定される前記DCモータの負荷量の変動範囲が複数の負荷レベルにレベル分けされると共に該複数の負荷レベルに応じて各々推定手段が設けられている。この推定手段は、DCモータの負荷量が対応する前記負荷レベルに属するものと想定した場合の該DCモータ又は前記駆動対象の少なくとも一方の動作状態を示す状態量を、前記検出手段により検出された実動作量と前記操作量とに基づいて推定する。
更に、DCモータの実際の負荷量を直接又は間接的に示す実負荷情報を取得し、該実負荷情報により示される負荷量が属する前記負荷レベルに対応したいずれか一つの前記推定手段に選択的に切り替える切替手段を備えており、前記制御手段は、前記目標動作量と、前記実動作量と、前記切替手段によって選択された推定手段により推定された状態量とに基づき、前記操作量の演算を行う。
即ち、従来のようにDCモータの負荷量に拘わらず同じ一つの推定手段を用いるのではなく、負荷量に応じた複数の推定手段を用意して、DCモータ駆動中の負荷量に応じて推定手段を選択的に用いるようにするのである。例えば、負荷量が0〜bまで変動する可能性がある場合にその変動範囲を複数の負荷レベル(例えば0〜a1,a1〜a2,及びa2〜bの3レベル)に分け、各負荷レベルに応じた推定手段を用意する。そして、各推定手段を、DCモータの負荷量が対応する負荷レベルにあるときの上記状態量をより的確に推定できるように構成する。このようにすれば、例えば負荷レベルがa1〜a2のレベル(範囲)にあるときに、その負荷レベルに対応して設けられている推定手段を選択すれば状態量を的確に推定でき、延いては、その負荷レベルa1〜a2に応じた適切なDCモータの制御が可能となるのである。
実負荷情報は、実際の負荷量を直接示す情報はもちろん、DCモータの負荷量が変化するとそれに応じて変化するような物理量(逆に言えば、負荷量の変化を起こさせる原因となるような物理量)などのような、負荷レベルを概ね把握できる情報、つまり実際の負荷量を間接的に示すものであって負荷量の変化傾向を概ね予測できるような情報であってもよい。
上記のように構成された請求項1記載のモータ制御装置によれば、負荷レベル毎に備えられた複数の状態推定器の中から、実際の負荷量に応じた状態推定器を選択するようにしたため、モータ負荷の変動に拘わらず制御精度を高精度に維持することができ、推定手段を用いたDCモータの制御性能の低下を防止することが可能となる。
なお、DCモータ又はその駆動対象の実動作量を検出する検出手段は、例えばロータリーエンコーダやリニアエンコーダなどを利用することができ、その場合、DCモータ又は駆動対象の実動作量を示す検出信号としてエンコーダ信号のカウント値が検出されることになる。また、制御手段からの制御信号は、例えば直接DCモータに入力するようにしてもよいし、DCモータを駆動する駆動回路等を介して間接的にDCモータへ入力するようにしてもよい。
推定手段を選択的に切り替えるための切替手段は、具体的には、例えば請求項2に記載のように、前記実負荷情報により示される負荷量が前記複数の負荷レベルのいずれに属するかを判定する負荷レベル判定手段を備え、該負荷レベル判定手段により該負荷量が属すると判定された負荷レベルに対応した前記推定手段に切り替えるように構成してもよい。上記構成の切替手段を備えたモータ制御装置によれば、動作中のDCモータの負荷量が何れの負荷レベルに属しているかを負荷レベル判定手段が判定するため、より的確な推定手段の選択・切り替えが可能となる。
ところで、DCモータの負荷量に応じて推定手段を切り替える上記技術では、負荷量の変動に拘わらず制御精度を高精度に維持できるという効果は得られるのだが、負荷量が大きくなるほど操作量も大きくなる。そして、DCモータやその駆動対象によっては、操作量の増加をできる限り抑制したいという場合もあり得る。
一方、制御手段によるDCモータの制御(いわゆるフィードバック制御)においては、通常、操作量を演算する際に制御用ゲインが用いられ、例えば、推定手段により推定された状態量に所定の制御ゲインを積算したり、或いは目標動作量と実動作量との偏差に所定の制御ゲインを積算したりするなどの演算が行われる。そこで、操作量の増大を抑えるために、例えば請求項3に記載のように、推定手段を切り替える際に制御用ゲインについても切り替えるようにするとよい。
即ち、請求項3記載の発明は、請求項2記載のモータ制御装置であって、前記制御手段が前記操作量を演算する際に使用する制御用ゲインが前記各推定手段に対応して各々設定され、前記制御手段は、前記操作量を演算する際に前記各制御用ゲインのいずれかを使用するよう構成されており、前記切替手段は、前記推定手段の切り替えを行う際、前記制御手段が使用する前記制御用ゲインについても、該切り替え先の推定手段に対応して設定された制御用ゲインに切り替えるよう構成されている。
このように構成された請求項3記載のモータ制御装置によれば、推定手段に加えて制御用ゲインについても、切り替え先の推定手段に対応したものに切り替えるため、操作量の増大を抑制しつつより適切な制御を行うことが可能となる。
ここで、実負荷情報として何を用いるかは、上記のように種々考えられるが、例えば操作量に着目してみると、一般に負荷量が大きくなると操作量も大きくなり、負荷量が小さくなると操作量も小さくなる。つまり、制御手段により演算される操作量をみれば、DCモータの実際の負荷量を概ね把握(予測)することができるのである。
そこで、本発明(請求項2又は3)のモータ制御装置は、例えば請求項4に記載のように、前記実負荷情報は前記操作量であり、前記DCモータの負荷量が属する前記負荷レベルの変化を前記操作量に基づいて判断するための、隣接する二つの前記負荷レベルの境界部に対応した操作量閾値が、該各境界部毎に設定されており、前記負荷レベル判定手段は、前記制御手段にて演算された操作量と前記各操作量閾値とを比較することにより前記判定(何れの負荷レベルに属するかの判定)を行うよう構成されたものであるとよい。
このように構成されたモータ制御装置によれば、DCモータ動作中の実際の操作量と操作量閾値との比較結果に基づいて推定手段の切り替え(及び制御用ゲインの切り替え)が行われることになり、DCモータの負荷量を正確に把握した上での制御となるため、より確実に制御性能の低下を防ぐことができる。
尚、上記のように各境界部毎に操作量閾値を設定する方法の他に、例えば、操作量閾値は一つのみとし、操作量がその操作量閾値を越える期間の閾値を負荷レベル毎に複数設定するようにしてもよい。つまり、操作量が操作量閾値を越えた期間の長短に基づいてDCモータの負荷レベルを判定し、その負荷レベルに応じた推定手段に切り替えるのである。このようにしても、上記請求項4と同様の効果が得られる。
次に、操作量に基づいて推定手段のみを切り替える場合における負荷レベル判定手段の具体的構成としては、例えば請求項5又は請求項7に記載のように構成することができる。即ち、請求項5に記載のモータ制御装置においては、前記操作量が、現在選択されている前記推定手段に対応した負荷レベルとその上のレベル側に隣接する負荷レベルである上負荷レベルとの境界部に対応した前記操作量閾値を越えているか否かを判定する操作量判定手段と、予め設定された判定期間毎に、前記操作量判定手段により前記操作量が前記操作量閾値を越えていると判定されている時間を計時する計時手段と、該計時手段による計時結果が所定の切替判定時間以上である場合に、前記負荷量が前記上負荷レベルに属していると判定する計時判定手段と、によって負荷レベル判定手段が構成される。
つまり、例えば操作量が操作量閾値を瞬間的に越えただけで、負荷量が増加して上負荷レベルになったものと判定するのではなく、判定期間内において所定期間(切替判定時間)以上越えた場合に上負荷レベルになったものと判定するのである。そのため、例えばノイズや瞬間的な負荷量変化等の何らかの要因で操作量に突発的(瞬間的)な変化が生じても、それによって負荷レベルが誤判定されないようにすることが可能となる。
また、請求項7記載のモータ制御装置においては、前記操作量が、現在選択されている前記推定手段に対応した負荷レベルとその下のレベル側に隣接する負荷レベルである下負荷レベルとの境界部に対応した前記操作量閾値を越えているか否かを判定する操作量判定手段と、予め設定された判定期間毎に、前記操作量判定手段により前記操作量が前記操作量閾値を越えていると判定されている時間を計時する計時手段と、該計時手段による計時結果が所定の切替判定時間以上ではない場合に、前記負荷量が前記下負荷レベルに属していると判定する計時判定手段と、によって負荷レベル判定手段が構成される。
このように構成されたモータ制御装置によれば、DCモータの負荷量のレベルが現在の負荷レベルより1レベル低いレベル(下負荷レベル)になったときにも、その負荷レベルダウンを確実に判定して推定手段の適切な切り替えを行うことが可能となる。
なお、計時手段による操作量閾値を越えた時間の計時は、連続して行うようにしてもよいし、累積して行うようにしてもよい。即ち、前者(連続)の場合は、計時中にわずかでも操作量閾値を下回れば計時時間をリセットするようにし、後者(累積)の場合は、計時中に操作量が一時的に操作量閾値を下回ることがあっても、それまでの計時結果を保留しておき、操作量が再び操作量閾値を越えたときはその保留されていた計時結果を初期値として計時を再開するようにするのである。
但し、前者(連続)の場合は、既述したようにノイズ等で瞬間的に操作量閾値を下回ることがあるとその度に計時時間がリセットされてしまい、その結果、負荷レベルが変化しているにも拘わらず推定手段の切り替えが行われないことも起こりうる。そのため、例えば請求項11に記載した通り、ノイズ等による操作量の不測の変動を考慮すれば、後者(累積)、即ち計時手段は判定期間内において累積して計時を行うようにするのが好ましい。
更に、請求項5において計時判定手段が行う判定は、ある一つの判定期間において計時手段による計時結果が切替判定時間以上となったことをもってすぐに上負荷レベルに属しているものと判定してもよいが、やはりノイズや偶発的な負荷量変化等の影響で、その判定期間中に限って操作量が操作量閾値を越えてしまう結果になることも起こりうる。そのため、ある一つの判定期間において上記切替判定時間以上となったことをもってすぐに上負荷レベルとの判定を下すのは、結果的に誤判定となるおそれがある。請求項7における計時判定手段が行う判定についても同様のことがいえる。
そこで、請求項5における計時判定手段は、例えば請求項6に記載のように、前記判定期間毎に前記計時結果が前記切替判定時間以上であるか否かを判断し、該切替判定時間以上であると判断した回数が所定の切替決定回数以上となったときに、前記負荷量が前記上負荷レベルに属していると判定するよう構成するとよい。
また、請求項7における計時判定手段についても、例えば請求項8に記載のように、前記判定期間毎に前記計時結果が前記切替判定時間以上であるか否かを判断し、該切替判定時間以上ではないと判断した回数が所定の切替決定回数以上となったときに、前記負荷量が前記下負荷レベルに属していると判定するよう構成するとよい。
このようにすれば、負荷量の変化(負荷レベルの変化)をより正確に判定することができ、負荷量の変動に拘わらずDCモータの制御性能をより高精度に維持することが可能となると共に、例えば画像形成装置の用紙搬送ローラをDCモータにて回転駆動させる場合に紙詰まり(用紙ジャム)のような異常状態による操作量の増大をもって切り替えを実行してしまう、といった利用者の意図しない行為を回避することができる。
ところで、例えば請求項3に記載のモータ制御装置のように、推定手段に加えて制御用ゲインも切り替えるよう構成されている場合、推定手段のみを切り替える場合と比較して、操作量の増大を抑制することができるのだが、これは即ち、推定手段及び制御用ゲインの切り替え前後で、同じ操作量閾値を用いては適切な負荷レベル判定を行うことができないことを意味する。
そこで、操作量に基づいて推定手段及び制御用ゲインを共に切り替えるよう構成されている場合における負荷レベル判定手段の具体的構成としては、例えば請求項9に記載のように構成するとよい。即ち、請求項9に記載のモータ制御装置は、請求項3に従属する請求項4記載のモータ制御装置であって、前記各操作量閾値は、前記負荷量の属する前記負荷レベルが一つ上がったことを判定するための上閾値と、該負荷レベルが一つ下がったことを判定するための、前記上閾値より所定量小さい下閾値とからなる。
そして、前記負荷レベル判定手段は、前記操作量が、現在選択されている前記推定手段に対応した負荷レベルとその上のレベル側に隣接する負荷レベルである上負荷レベルとの境界部に対応した前記上閾値を越えているか否かを判定する操作量増加判定手段と、前記操作量が、現在選択されている前記推定手段に対応した負荷レベルとその下のレベル側に隣接する負荷レベルである下負荷レベルとの境界部に対応した前記下閾値を越えているか否かを判定する操作量低下判定手段と、予め設定された判定期間毎に、前記操作量増加判定手段により前記操作量が前記上閾値を越えていると判定されている時間である上側時間、又は、前記操作量低下判定手段により前記操作量が前記下閾値を越えていると判定されている時間である下側時間の少なくとも一方を計時する計時手段と、該計時手段による前記上側時間の計時結果が所定の上側切替判定時間以上である場合は、前記負荷量が前記上負荷レベルに属していると判定し、前記下側時間の計時結果が所定の下側切替判定時間以上ではない場合は、前記負荷量が前記下負荷レベルに属していると判定する計時判定手段と、を備えたものである。
このように、負荷レベルの増加を判定するための閾値(上閾値)と、負荷レベルの低下を判定するための閾値(下閾値)とを、上閾値>下閾値となるように別々に設定することで、例えば、負荷レベルが増加して操作量が上閾値を上側切替判定時間以上越えたことにより、推定手段及び制御用ゲインが共に切り替わって操作量が低く抑えられても、その切り替え後、再び負荷レベルが低下したか否かについては、下閾値を基準に判定される。そのため、推定手段及び制御用ゲインを共に切り替えるよう構成した場合であっても、負荷レベルの増加及び低下の判定をいずれも適切に行うことができるようになる。
そしてこの場合(請求項9)も、計時手段による上閾値又は下閾値を越えた時間の計時は、連続して行うようにしてもよいし、累積して行うようにしてもよいが、ノイズや突発的な負荷量変化等による操作量の不測の変動を考慮すれば、請求項11に記載したように、判定期間内において累積して計時を行うようにするのが好ましい。
また、計時判定手段が行う判定についても、例えば請求項10に記載のように、前記判定期間毎に、前記計時結果が前記上側切替判定時間以上であるか否かの判断又は前記計時結果が前記下側切替判定時間以上であるか否かの判断の少なくとも一方を行い、前記上側切替判定時間以上と判断した回数が所定の上側切替決定回数以上となったときに前記負荷量が前記上負荷レベルに属していると判定し、前記下側切替判定時間以上ではないと判断した回数が所定の下側切替決定回数以上となったときに前記負荷量が前記下負荷レベルに属していると判定するようにするとよい。
このようにすれば、請求項5,7に記載の発明と同様、負荷量の変化(負荷レベルの変化)をより正確に判定することができ、負荷量の変動に拘わらずDCモータの制御性能をより高精度に維持することができるという効果が得られる。
請求項12に記載のモータ制御装置は、前記判定期間を、前記駆動対象が前記DCモータにより駆動される際の、駆動開始から停止するまでの所定の単位動作が行われる期間としたものである。単位動作の具体例としては、DCモータにて駆動対象を所定量ずつ位置決めしながら順次駆動させていくもの、例えば既述の画像形成装置における用紙搬送のように、用紙への画像形成を行う過程で用紙を副走査方向に所定量ずつ順次移動させていくような動作が挙げられる。
このように、駆動開始から停止するまでの単位動作毎に計時手段による計時及びその計時結果に基づく計時判定手段の判定を行うようにすれば、負荷量に変動が生じても各単位動作の制御性能の低下を抑えることができ、延いては駆動対象の動作全体にわたって高精度な制御の実現が可能となる。尚、実際に切り替えを行うタイミングは、単位動作中の計時判定手段の判定結果に基づいて当該単位動作中にすぐに切り替えるようにしてもよいが、単位動作の過程で推定手段(及び制御用ゲイン)を切り替えると、制御が不安定になるおそれがある。そのため、好ましくは、切り替えるべきとの判定がなされた単位動作の次の単位動作から切り替えるとよい。
次に、請求項13記載の発明は、請求項2又は3記載のモータ制御装置であって、前記実負荷情報としての前記駆動対象の周囲温度を検出する温度検出手段を備え、前記DCモータの負荷量が属する前記負荷レベルの変化を前記周囲温度に基づいて判断するための、隣接する二つの前記負荷レベルの境界部に対応した温度閾値が、該各境界部毎に設定されており、前記負荷レベル判定手段は、前記温度検出手段により検出された周囲温度と前記各温度閾値とを比較することにより前記判定を行うよう構成されている。
既述の通り、周囲温度が変化すると、例えば駆動対象が回転体である場合にその回転軸のグリスの粘度が変化したり、また例えば、DCモータの回転駆動力をゴム製の駆動力伝達ベルトによって駆動対象へ伝達するよう構成されている場合にその駆動力伝達ベルトの硬度が変化したりするなど、駆動対象への駆動力伝達方法や駆動対象の構造等による程度の差異はあるもののDCモータの負荷量が変化する可能性がある。
そのため、周囲温度を検出することによってDCモータの負荷量(負荷レベル)を予測し、その予測した負荷量に応じて推定手段(及び制御用ゲイン)を切り替えるようにすれば、負荷量の変動に適切に対応した制御が可能となり、制御性能の低下を防止することができる。
そして、上記請求項1〜13いずれかに記載の発明は、DCモータの駆動対象が回転体の場合でもリニア動作するものの場合でも同様に適用可能であるが、駆動対象が回転体であって、前記目標動作量が該回転体の目標回転量であり、前記実動作量が該回転体の実際の回転量である場合に、特に効果的である。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、本実施形態のプリンタの概略構成について、図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明が適用されたプリンタ100の側面図であり、図2は、本実施形態のプリンタ100に搭載された給紙搬送装置110の概略構成を示す説明図である。
図1に示す如く、本実施形態のプリンタ100は、主として、記録用の用紙を積層して収納するための用紙収納部としての用紙収納板2と、この用紙収納板2に収納された用紙を一枚ずつ取り出して送出する給紙ローラ3aと、給紙ローラ3aにて送出されてきた用紙を、記録動作実行時に搬送する搬送ローラ4と、記録動作実行中の用紙搬送を補助しつつ記録動作終了後に用紙を排出する排紙ローラ9と、給紙ローラ3a,搬送ローラ4及び排紙ローラ9の回転駆動源であるLF(Line Feed )モータ7と、搬送ローラ4の回転と共に回転する回転スリット板8aとフォトインタラプタ8bとからなるロータリエンコーダ(以下単に「エンコーダ」と称す)8と、を備えている。尚、モータ(以下単に「モータ」と称す)7はDCモータである。
モータ7は、搬送ローラ4を駆動する駆動プーリ(図示略)との間に架け渡されたベルト105を介して搬送ローラ4及び回転スリット板8aを回転させると共に、駆動プーリ(図示略)とアイドルローラ107との間に架け渡されたベルト106及びアイドルローラ107を介して排紙ローラ9を回転させる。さらに、モータ7の回転は、図示しない駆動力伝達機構を介して給紙ローラ3aにも伝達され、給紙ローラ3aを回転させる。
尚、搬送ローラ4にはピンチローラ(図示略)が、排紙ローラ9には拍車(図示略)が、それぞれ圧接されており、この圧接点を用紙が通過しながら搬送・排紙が行われるのだが、これらについては後述する図2に基づいて説明する。エンコーダ8(本発明の検出手段に相当)は、円周に沿って所定間隔毎にスリットが形成(図示略)された回転スリット板8aが、所定角度回転する毎に、パルス信号を出力するよう構成されている。この回転スリット板8aは、搬送ローラ4と同軸回転するものであって、その搬送ローラ4はモータ7により回転され、さらにこのモータ7の回転は給紙ローラ3aにも伝達される。そのため、エンコーダ8からのパルス信号を検出・カウントすることにより、モータ7の回転量はもちろん、搬送ローラ4や給紙ローラ3a等の回転量、搬送ローラ4により搬送される用紙の移動量を検出することができる。
次に、プリンタ100に搭載された給紙搬送装置について、図2に基づいて説明する。尚、図2の給紙搬送装置110は、図1で説明したプリンタ100を、用紙の送出・搬送・排紙の観点からより詳細且つ模式的に説明したものとなっている。そのため、図2において、図1で説明した構成要素と同じものについては、図1と同じ符号を付し、その説明を省略する。
図2に示す如く、本実施形態の給紙搬送装置110は、主として給紙搬送機構1と、CPU11,ASIC(Application Specific Integrated Circuit )12,及び駆動回路13からなるモータ制御装置10とにより構成されている。給紙搬送機構1において、まず用紙分離機構3は、用紙収納板2に積層した状態で収納された用紙を1枚ずつ取り出して送出するためのものである。また、用紙収納板2の最下部には土手部2aが設けられている。
用紙分離機構3は、給紙ローラ3aが積層された用紙の最上面と接触し、この給紙ローラ3aの反時計回り回転によって、その最上面の用紙が土手部2aに向かって送り出されるよう構成されている。また、モータ7から駆動力伝達機構(図示略)を介して伝達される回転駆動力を受ける太陽ギア3bと、この太陽ギア3bの周囲に沿って可動に構成された遊星ギア3cと、この遊星ギア3cにより回転される従動ギア3dと、を備えている。
そして、太陽ギア3bは、モータ7が逆転したとき、その回転駆動力を受けて時計回り方向に回転するため、これを受けて遊星ギア3cは図2に示した位置に移動する。これにより、遊星ギア3cと従動ギア3dとが噛合した状態となるため、太陽ギア3bの時計回り方向の回転駆動力が遊星ギア3c及び従動ギア3dを介して、給紙ローラ3aまで伝達する。その結果、給紙ローラ3aが反時計回り方向に回転し、用紙収納板2に積層された用紙を1枚取り出して土手部2aの方向へ送出する。
一方、モータ7が正転したとき、太陽ギア3bは、その回転駆動力を受けて反時計回りに回転する。そのため遊星ギア3cは図示の状態から、従動ギア3dとの噛合が外れる方向に移動する。これにより、モータ7の回転駆動力は給紙ローラ3aには伝達されず、給紙ローラ3aは回転しない。
また、図1でも説明した通り、モータ7の回転駆動力は、搬送ローラ4及び排紙ローラ9にも伝達される。このとき、モータ7が逆転している間(つまり給紙ローラ3aが回転している間)は、搬送ローラ4は時計回りに回転し、排紙ローラ9は反時計回りに回転する。また、モータ7が正転している間(給紙ローラ3aは回転しない)は、搬送ローラ4は反時計回りに回転し、排紙ローラ9は時計回りに回転する。
また、搬送ローラ4にはピンチローラ4aが圧接され、排紙ローラ9には拍車9aが圧接されており、用紙は、それぞれの圧接点を通過し、搬送ローラ4と排紙ローラ9との間に備えられた記録ヘッド5により記録された後、排紙ローラ9と拍車9aとの圧接点から排紙される。
土手部(分離部)2aは、用紙収納板2に積層された用紙の下端を支持しており、給紙ローラ3aが回転すると、土手部2a部分から積層された用紙の1枚が分離されて取り出される。そして、取り出された用紙は、図中破線で示す経路を右方向に送出される。尚、以下の説明では、用紙が用紙収納板2から取り出されて、搬送ローラ4とピンチローラ4aとの圧接点(レジスト位置)に至るまでの区間を給紙区間といい、用紙がレジスト位置から搬送され、記録ヘッド5による記録動作が終了するまでの区間を搬送区間という。
次に、上記説明した給紙搬送装置110における、給紙搬送機構1の動作を制御するモータ制御装置10について、図3に基づいて説明する。但し、以下の説明では、用紙を搬送区間で搬送する際の制御に絞って説明する。そのため、図3のモータ制御装置10も、搬送区間におけるモータ制御に必要な構成要素のみを示している。
本実施形態における搬送区間での用紙の搬送は、用紙が副走査方向(用紙の搬送方向)に所定量ずつ順次紙送りされることによりなされる。具体的には、図2において紙面と垂直な方向に往復移動可能な記録ヘッド5によって主走査方向(水平面上において用紙の搬送方向に直交する方向)に一パス分の記録がなされると、次のパスを記録するために用紙が副走査方向に所定量紙送りされて停止し、そのパスにおいて記録ヘッド5による主走査方向の記録がなされる。それが終わると更に次のパスを記録するために再び用紙が副走査方向に所定量紙送りされて停止し、記録ヘッド5による主走査方向への記録がなされる。つまり、副走査方向への所定量の紙送りが、用紙への記録が完了するまで順次繰り返されるのである。
図3は、モータ制御装置10の概略構成を示す説明図である。図3に示す如く、モータ制御装置10は、当該プリンタ100の制御を統括するCPU11と、モータ7の回転速度や回転方向等を制御する各種制御指令を生成するASIC12と、ASIC12にて生成された各種制御指令に基づいてモータ7を駆動する駆動回路13とにより構成される。
駆動回路13の詳細は図6に示す通りであり、ASIC12内の駆動用信号生成部21にて生成された駆動指令を受けてその動作を開始し、駆動用信号生成部21からの駆動方向指令に応じた駆動方向(モータ7を回転すべき方向)にてモータ7を回転させる。また、モータ7の回転量の制御は、駆動用信号生成部21からの目標電流指令(目標トルク指令)に基づいて行われる。即ち、DCモータ駆動用IC46の内部には、図示はしないものの後述する図22の駆動回路13aと同じようなHブリッジ回路が形成されており、駆動用信号生成部21からの目標電流指令に基づいてそのHブリッジ回路を構成する各スイッチング素子(図22ではS1〜S4)のスイッチング動作が制御されることになる。
ASIC12内に設けられる駆動用信号生成部21は、起動設定レジスタ31の設定値に基づいて駆動指令を生成し出力すると共に、回転方向設定レジスタ32の設定値にもとづいて駆動方向指令を生成し出力する。さらに、駆動用信号生成部21は、ASIC12内のフィードバック演算処理部20(詳細は後述)にて生成される操作量u(本実施形態では目標電流値)に基づいて、目標電流指令を生成し出力する。
ところで、本実施形態のモータ制御装置10は、基本的には状態推定器を用いた状態フィードバック制御によりモータ7の駆動を制御(延いては搬送ローラ4を制御)するものであるが、従来の状態フィードバック制御と最も大きく異なる点は、予め想定されるモータ7の負荷量の変動範囲を複数レベルにレベル分けし、各負荷レベルに応じた適切な状態推定器を設けて、モータ7の負荷量に応じたいずれか一つの状態推定器を選択して使用することである。
本実施形態では、モータ7の負荷量変動範囲を、「通常負荷レベル」と「高負荷レベル」の2レベルに分け、各レベルに対応した状態推定器を各々設けている。ここで、通常負荷レベルに対応した状態推定器(以下「通常負荷用オブザーバ」ともいう)とは、モータ7及びその駆動対象である搬送ローラ4等が通常の状態(つまり通常の動作環境、動作条件にある状態)であるときのモータ7の負荷を設計想定負荷値として、モータ7の負荷がその設計想定負荷値にあるときの搬送ローラ4或いはモータ7の動作状態を推定するためのものである。一方、高負荷レベルに対応した状態推定器(以下「高負荷用オブザーバ」ともいう)とは、モータ7の負荷が上記設計想定負荷値より大きい高負荷状態となったときの搬送ローラ4或いはモータ7の動作状態を推定するためのものである。
そして、通常の使用状態ではモータ7の負荷は通常負荷レベルの範囲内にある可能性が高いため、デフォルトでは常に通常負荷用オブザーバが選択されるようになっている。そして、例えば周囲温度の低下や経年変化などによって、搬送ローラ4の軸(図示略)のグリス粘度やベルト105が硬化したりすると、モータ7の負荷量が増加して通常負荷レベルの範囲から高負荷レベルの範囲にまで上昇するおそれがある。そのように負荷量が高負荷レベルにまで上昇した場合に、高負荷用オブザーバに切り替えるようにしている。
そこで、ASIC12の詳細構成を説明する前に、まず、ASIC12内のフィードバック演算処理部20について説明した上で、そのフィードバック演算処理部20からの制御信号(操作量u)によってモータ7がどのように制御されるかについて、図7〜10に基づいて説明する。
図4は、ASIC12を構成するフィードバック演算処理部20の概略構成を示すブロック図である。図4に示す如く、本実施形態のフィードバック演算処理部20は、位置カウンタ15(図3参照)から得られるエンコーダ8のパルス信号のカウント値yが、目標停止位置設定レジスタ39(図3参照)に設定されている目標停止位置rと一致するようにフィードバック制御するものであり、状態推定器OBSと、第1加算器ADD1と、離散積分器INT1と、積分ゲイン積算器MUL2と、第2加算器ADD2と、状態フィードバックゲイン積算器MUL1とにより構成されている。
まず、第1加算器ADD1によって、目標停止位置設定レジスタ39に設定されている目標停止位置(つまり搬送ローラ4の目標回転量)rと、位置カウンタ15によるカウント値yとの偏差が演算される。次に、離散積分器INT1によって、第1加算器ADD1により演算された偏差を離散積分した値、つまり、上記偏差にサンプリング時間Tsを乗じた値の累積値が演算される。そして、積分ゲイン積算器MUL2によって、離散積分器INT1により演算された累積値と、積分ゲイン設定レジスタ38(図3参照)に設定されている積分ゲインF2とを積算した第1の制御信号が生成される。
状態推定器OBSは、モータ7によって用紙が搬送(順次紙送り)される紙送り系を、動的線形システムとしてモデル化し、モータ7への入力電流を操作量として送り量を制御する位置サーボ系として考えた場合に、その状態フィードバック制御を実現するための計算を行うものである。その際にどのような状態変数を選択するのかは、状態フィードバックの解説書等にもあるように、一意ではないので、制御系に合わせて適宜選択する必要がある。
本実施形態の状態推定器OBSは、具体的には図5に示すように、状態推定器(オブザーバ)として周知の基本的構成となっており、入力行列演算器MAT2と、第3加算器ADD3と、積分器INT2と、システム行列演算器MAT1と、出力行列演算器MAT3とにより構成されている。
このように構成された状態推定器OBSでは、フィードバック演算処理部20が制御信号として出力する操作量uと、位置カウンタ15によるカウント値yとが、入力行列Bによって演算される。そして、第3加算器ADD3では、この入力行列演算器MAT2における演算結果と、システム行列演算器MAT1における演算結果とが加算され、その加算結果が積分器INT2によって積分演算される。この積分演算結果が、モータ7或いは搬送ローラ4の推定された状態量xであり、システム行列MAT1にてシステム行列Aと積算されると共に、出力行列演算器MAT3にも入力されて出力行列Cとの所定の演算が行われる。この結果、カウント値yの推定値y^が得られると共に、推定値xはそのまま当該状態推定器OBSの外部にも出力される。
本実施形態では、搬送ローラ4の回転量を検出可能なエンコーダ8が存在することから、駆動対象(負荷)の動的な挙動が特徴づけられるパラメータ、例えば搬送ローラ4の角度(回転位置)や角速度、更にはモータ7自体の角度(回転位置)や角速度などを状態量xとして推定している。なお、状態量xを算出するにあたっては、負荷抵抗や、慣性(イナーシャ)等の機械定数を表す各種パラメータを利用して状態方程式を導いている。従って状態推定器OBSは、その状態方程式を基に状態量xを計算することになり、その状態方程式に基づく演算は図5に示した構成により実現されるのである。
このように、状態推定器OBSによって、駆動用信号生成部21に入力する制御信号で示される操作量uと位置カウンタ15によるカウント値yとに基づいて用紙搬送のための機構の内部状態を表す状態量xが推定されると、状態フィードバックゲイン積算器MUL1によって、状態推定器OBSにより推定された状態量xと状態フィードバックゲイン設定レジスタ37(図3参照)に設定されている状態フィードバックゲインF1とを積算した第2の制御信号が生成される。
そして、第2加算器ADD2によって、第1の制御信号と第2の制御信号とを加算することにより、制御信号(操作量u)が生成される。本実施形態では、この操作量uは、モータ7に流すべき電流の目標値である。
既述の通り、本実施形態では、2つの状態推定器(通常負荷用オブザーバ及び高負荷用オブザーバ)を備えているのであるが、これは即ち、図5に示した状態推定器OBSにおける状態方程式を決定付ける3つの行列である、システム行列A,入力行列B,及び出力行列C(以下これらをまとめて「オブザーバ行列obsv」ともいう)が、オブザーバテーブル設定レジスタ36(図3参照)に2種類設定されていることを意味する。つまり、オブザーバテーブル設定レジスタ36には、二種類のオブザーバ行列obsv1,obsv2が各々設定されており、いずれか一つがオブザーバ選択部19により選択される。そして、この選択されたいずれか一方のオブザーバ行列が、状態推定器OBSにおける各行列A,B,Cとして設定されるのである。具体的には、オブザーバ行列obsv1が選択されたときは状態推定器OBSが通常負荷用オブザーバとして構成され、オブザーバ行列obsv2が選択されたときは状態推定器OBSが高負荷用オブザーバとして構成されることになる。
次に、このように構成されたフィードバック演算処理部20によって、実際にモータ7を駆動して搬送ローラ4を動作させたときの各種制御応答について説明する。まず、図7は、通常(適切なメカ)の場合の応答、即ち搬送ローラ4等が通常状態にあってモータ7の負荷量が通常負荷レベルの範囲内にある場合であって、状態推定器OBSとして通常負荷用オブザーバが選択されているとき(つまりデフォルト時)の応答を示している。
通常負荷レベルの場合には、操作量u(つまり目標電流値)は図7(c)に示す如く、モータ7の回転駆動開始直後には一旦正方向に増大してその後負側に変化し、最終的には「0」付近の極めて小さい値に収束する。操作量uがこのように変化することにより、搬送ローラ4の回転位置(詳細には位置カウンタ15によるカウント値y)は、図7(a)に示す如く、徐々に増加していって約0.35sec.付近で目標停止位置rに到達する。また、搬送ローラ4の回転速度は、図7(b)に示す如く、回転駆動開始直後に一旦増加して、その後再び減少して次第に「0」に収束していく。
モータ7の負荷量に変動がなく、常に通常負荷レベルが保たれていれば、この図7に示したような応答特性にて常に安定した制御がなされるわけだが、周囲温度の変化や経年変化等によってモータ7の負荷量が変動すると、当然ながら制御応答特性も図7の特性からずれが生じるようになる。
図8に、モータ7の負荷量が変動(増加)した場合の各種制御応答を示す。図8は、同じ状態推定器OBS(通常負荷用オブザーバ)を選択しているときに負荷量が通常時の4倍(×4)、8倍(×8)、12倍(×12)と増大した場合の各応答を示している。操作量uのピーク値、即ち最大制御電流は、図8(c)に示す如く負荷量が大きくなるほど増加する。しかも、負荷量が通常の場合は0.2sec.あたりからもう「0」に収束していくのに対し、負荷量が大きくなるほど、0.2sec.あたりから一旦負側に変化している。
これにより、図8(a)に示すように、搬送ローラ4の回転位置は、負荷量が大きい場合(特に×12の場合)、目標停止位置をわずかに越えて再び所定の目標停止位置に戻るという、いわゆるオーバーシュートが生じている。回転速度についても同様であり、図8(b)に示す如く、負荷量が大きい場合(×12の場合)、0.2sec.あたりから一旦負側に転じている。
つまり、通常負荷用オブザーバを選択して状態フィードバック制御を行っている場合に、モータ7の負荷量が通常時の負荷量(通常負荷レベルの範囲における所定の値)から増加していくと、操作量uのピーク値が増加していくのに加え、オーバーシュートが生じるという問題が発生する。特にオーバーシュートについては、図8(a)を見る限りは所定の目標停止位置に戻っているため、特に問題ないようにみえるが、これはエンコーダ8の回転位置が正規の位置に戻っていることを示しているだけであって、所定の停止位置より余分に紙送りされた用紙が正規の停止位置に戻っているわけではない。このように用紙の停止位置にずれが生じると、用紙に記録される画像の品質が悪化される。そのため、このオーバーシュートは実際上は許容されないのである。
そのため、本実施形態では、モータ7の負荷量が高負荷レベルにまで増加したときには、それに合わせて状態推定器OBSも高負荷用オブザーバに切り替えるようにしているのである。そして、負荷量の増加が操作量uのピーク値の増加として反映されることに着目し、操作量uが所定の操作量閾値を越えたか否か(詳細には操作量閾値を越えた期間が所定の切替判定時間以上であるか否か)を判断して、切替判定時間以上であった場合に、通常負荷用オブザーバから高負荷用オブザーバへ切り替えるようにしている。
具体的には、図9に示す通りであり、本実施形態では操作量閾値を0.6[A]に設定している。また、切替判定時間は25msec.に設定し、操作量uが操作量閾値を越えた時間がこの切替判定時間である25msec.以上であったときに、高負荷用オブザーバに切り替えるようにしている。尚、モータ7の駆動開始時(0.05sec.)から停止時(約0.35msec.)までの期間である約0.3sec.が、搬送区間における副走査方向の紙送り1回(本発明の単位動作)あたりの搬送ローラ回転期間(本発明の判定期間)であり、この期間中に操作量uが操作量閾値を所定時間(25msec.)以上越えたか否かを判定する。
つまり、操作量uが操作量閾値を25msec.以上越えた場合は、モータ7の負荷量が高負荷レベル(本発明の上負荷レベル)にあると判定して高負荷用オブザーバへ切り替える。そして、高負荷用オブザーバへの切り替え後、負荷量が再び低下することによって操作量uが操作量閾値を越える時間が25msec.に満たなくなったときは、負荷量が再び通常負荷レベル(本発明の下負荷レベル)に戻ったものと判定して通常負荷用オブザーバに切り替えるのである。なお、高負荷レベルと通常負荷レベルとの判定の境界となる負荷量、即ち、操作量uが操作量閾値を越える時間がちょうど切替判定時間である25msec.となる場合のモータ7の負荷量が、本発明における負荷レベルの境界部に相当するものである。
但し、本実施形態では、一回の紙送り動作において高負荷レベルにあると判定されても、すぐには高負荷用オブザーバに切り替えず、とりあえず切替対象としておく。そして、搬送区間における用紙搬送中に繰り返し行われる紙送り動作毎に、切替対象とされた回数(つまり高負荷レベルにあると判定された回数)をカウントし、所定の繰り返し回数(本発明の切替決定回数)以上となったときに、高負荷用オブザーバへの切り替えを行うのである。
また、高負荷用オブザーバから通常負荷用オブザーバへの切り替えについても同様であり、高負荷用オブザーバへの切り替え後、通常負荷レベルにあると判定された回数が所定の繰り返し回数となったときに、即ち、繰り返しカウンタ28が0になったときに、通常負荷用オブザーバへ切り替える。尚、この判定処理については、後に詳述する。
図9の場合、負荷量の増加が比較的緩やかな場合(通常時及び×4時)は、操作量閾値を越える時間が25msec.未満であるため、通常負荷用オブザーバのままであるが、負荷量が通常時の8倍、12倍となると、操作量閾値を越える時間が25msec.以上となって、高負荷用オブザーバへの切替対象となる。
このように、負荷量が通常時及びその4倍の場合は通常負荷用オブザーバのままとし、通常時の8倍及び12倍の負荷量の場合に高負荷用オブザーバに切り替えたときの、各種制御応答を、図10に示す。図10(c)に示す如く、負荷が大きくなるにつれて操作量uのピーク値(最大制御電流)は上昇するが、0.2sec.以後の負側への転じがほぼ解消されている。これにより、図10(a)に示す如く、回転位置応答におけるオーバーシュートの発生が解消されている。また、図10(b)に示す如く、回転速度応答における最大速度のバラツキも減少している。そして、オブザーバを高負荷用に切り替えても、負荷量に応じて操作量uのピーク値が増加するという性質は不変であるため、高負荷用オブザーバへの切り替え後も、同じ操作量閾値に基づいて、高負荷レベルのままであるか、それとも通常負荷レベルに戻ったかを判定することができる。
ここで、図3に戻り、本実施形態のモータ制御装置10を構成するASIC12について説明する。ASIC12の内部には、モータ7の制御に用いる各種パラメータを格納する動作モード設定レジスタ群30が備えられている。この動作モード設定レジスタ群30は、モータ7を起動するための起動設定レジスタ31と、モータの回転方向を設定するための回転方向設定レジスタ32と、負荷レベルの判定基準となる既述の操作量閾値を設定するための操作量閾値設定レジスタ33と、切替判定時間(本例では25msec.)を設定するための切替判定時間設定レジスタ34と、上記の繰り返し回数を設定するための繰り返し回数設定レジスタ35と、通常負荷用オブザーバ(即ちオブザーバ行列obsv1)および高負荷用オブザーバ(即ちオブザーバ行列obsv2)を設定するためのオブザーバテーブル設定レジスタ36と、状態フィードバックゲインF1を設定するための状態フィードバックゲイン設定レジスタ37と、積分ゲインF2を設定するための積分ゲイン設定レジスタ38と、目標停止位置rを設定するための目標停止位置設定レジスタ39と、離散積分器INT1におけるサンプリング時間Tsを設定するための演算タイミング設定レジスタ40と、操作量uの上限を設定するための制御出力上限設定レジスタ41とから構成されている。
エンコーダエッジ検出部14は、エンコーダ8からのパルス信号を取り込んでそのパルス信号のエッジ(例えば立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジのいずれか、若しくはその両方など)を検出し、その検出したエッジを、位置カウンタ15がカウントすることによって搬送ローラ4の回転量(搬送区間を搬送中の用紙の位置)をそのカウント値yとして検出する。また、周期カウンタ16は、エンコーダエッジ検出部14からのエッジ間の時間(周期)をカウントすることにより、搬送ローラ4の回転速度を検出するものである。
クロック生成部22は、エンコーダ8からのパルス信号よりも十分に短い周期のクロック信号を生成して、当該ASIC12内の各部に供給する。各種信号処理部17は、エラー処理やCPU11に対する割り込み信号出力などを行うものである。
テーブル切替判定処理部18は、フィードバック演算処理部20からの制御信号(操作量u)と操作量閾値とを比較することによってモータ7の負荷量の負荷レベル判定を行い、オブザーバ選択部19に対して状態推定器OBSの切り替え指示を行うものである。具体的には、紙送りを行う毎、つまり一回の紙送り期間中に、操作量uが操作量閾値を越えた時間を計時カウンタ27が計時する。そして、計時幅レジスタ26には、切替判定時間設定レジスタに設定された切替判定時間が設定されており、計時カウンタ27による計時結果がその切替判定時間以上となったときに、切替対象として繰り返しカウンタ28がカウントアップする。そして、繰り返しカウンタ28のカウント値が、繰り返し回数設定レジスタ35に設定された繰り返し回数以上となったときに、負荷量が高負荷レベルになったものと判定して、オブザーバ選択部19に対して高負荷用オブザーバを選択するよう指示する。
この指示を受けたオブザーバ選択部19は、指示に応じて、高負荷用オブザーバであるオブザーバ行列obsv2を、フィードバック演算処理部20内の状態推定器OBSにおける各行列A,B,Cとして設定する。
一方、負荷量が通常負荷レベルの範囲内にある場合は、計時カウンタ27による計時結果が切替判定時間未満となり、繰り返しカウンタ28はカウントダウンする。そのため、負荷量が高負荷レベルの範囲に増加して繰り返しカウンタ28のカウント値が繰り返し回数以上となることにより高負荷用オブザーバに切り替わった後、負荷量が再び通常負荷レベルの範囲内に減少すると、計時カウンタ27による計時結果は切替判定時間未満になって、紙送り一回毎に繰り返しカウンタ28のカウント値が一つずつ減っていく。そして、カウント値が0になったときに、負荷量が通常負荷レベルになったものと判定して、オブザーバ選択部19に対して通常負荷用オブザーバを選択するよう指示する。
この指示を受けたオブザーバ選択部19は、指示に応じて、通常負荷用オブザーバであるオブザーバ行列obsv1を、フィードバック演算処理部20内の状態推定器OBSにおける各行列A,B,Cとして設定する。
次に、本実施形態のモータ制御装置10において、CPU11が実行する処理、及び、ASIC12にて実行される処理について、図11〜13に基づいて説明する。まず、図11は、CPU11が実行するASIC設定処理を示すフローチャートである。
搬送ローラ4による用紙の搬送を行うにあたってまずこのASIC設定処理が開始されると、ステップ(以下「S」と略す)110にて、動作モード設定レジスタ群30内の各レジスタの設定がなされる。具体的な設定項目は図3で説明した通りである。その後、S120にて、停止割り込み許可をASIC12へ出力する。この停止割り込み許可信号を受けたASIC12は、紙送り動作時に所定の目標停止位置rにて停止する毎に停止割り込み信号を出力可能な状態となるのだが、ここではその詳細説明を省略する。
そして、S130で起動設定レジスタ31を設定することで、モータ7の駆動、延いては搬送ローラ4の回転駆動による用紙の搬送(紙送り)が開始される。その後のモータ7の制御は、基本的にASIC12により行われ、CPU11は、S140にて停止割り込み信号の待機を行う。そして、ASIC12から停止割り込み信号が出力されると、S140で肯定判定されてS150に進み、停止割り込みフラグをクリアすると共に、以後割り込み信号が入ってこないよう、割り込みマスク処理を行う。図11に示したこのASIC設定処理は、搬送区間において副走査方向に順次紙送りがなされる毎に逐一行われるものである。
次に、ASIC12で実行されるモータ制御処理について、図12に基づいて説明する。なお、ASIC12によるモータ制御は周知の如くハードウェアの動作としてなされるものであるが、ここでは理解を容易にするため、ハードウェアの動作をフローチャートに置き換えて説明する。
CPU11の処理によって起動設定レジスタ31が設定されることによりASIC12が制御処理を開始すると、まずS210にて、table_selの設定値が判定される。このtable_selは、状態推定器OBSとして、通常負荷用オブザーバ(table_sel=1)又は高負荷用オブザーバ(table_sel=2)のどちらが選択されているかを示すものであり、本実施形態では、デフォルトでは通常負荷用オブザーバが選択された状態となっている。そのため、ここではtable_sel=1に設定されているため、S220に進む。
S220では、オブザーバ行列obsvとして通常負荷用のオブザーバ行列obsv1を設定する。これにより、状態推定器OBSは通常負荷用オブザーバとなり、続くS240にてモータ駆動演算を開始し、更にS250に進んでモータ7の駆動制御を開始する。このS250の駆動制御は、搬送ローラ4の回転量が目標停止位置rになって停止するまで行われる状態フィードバック制御である。そのため、目標停止位置rとなって停止するまで、つまり停止割り込み信号が出力されるまでは、S260にて否定判定され続けるが、目標停止位置rまで回転して停止すると、S270に移行して停止処理を行う。
一方、S240にて開始されるモータ駆動演算は、詳細には図13に示す通りであり、まずS410にて計時幅レジスタ26及び計時カウンタ27をクリアする。そして、S420にて、操作量uが操作量閾値を越えているか否か判断し、越えていればS430で計時カウンタ27をカウントアップしてからS440に進む。S440では、計時幅レジスタ26に、計時カウンタ27のカウンタ値をセットする。そして、S450にて停止割り込みが発生したか否か判断し、発生した場合はこのモータ駆動演算処理を終了するが、発生しない間は、S420以下の処理、即ち操作量uが操作量閾値を越えているか否かの処理等を繰り返し行うことになる。
一回の紙送りが終わって搬送ローラ4が一旦停止すると、次の紙送りが開始されるまでの間に、S280以降の処理が行われる。即ち、S280にて、計時幅レジスタ26にセットされている計時カウンタ27のカウント値、言い換えれば操作量uが操作量閾値を越えた時間が、切替判定時間設定レジスタ34に設定されている切替判定時間以上であるか否かを判断する。そして、切替判定時間以上と判定された場合、S320に進み、繰り返しカウンタ28のカウント値が繰り返し回数設定レジスタ35に設定されている繰り返し回数以上であるか否かを判断する。
このとき、まだ繰り返し回数以上でない場合は、S330で繰り返しカウンタ28をインクリメントしてこの処理を終了するが、繰り返し回数以上となった場合は、モータ7の負荷量が増加して高負荷レベルの範囲内に入っているものと判断し、S340で、table_sel=2に設定する。これにより、次の紙送り動作では、高負荷用オブザーバに切り替わることになる。
また、操作量閾値を越えた期間が切替判定時間に満たなかったことによりS280で否定判定された場合は、S290にて、繰り返しカウンタ28のカウンタ値が0であるか否か判断され、0でなければS310にて繰り返しカウンタ28のカウント値をデクリメントするが、0となっている場合、S300にて、table_sel=1に設定する。つまり、通常負荷用のオブザーバ行列obsv1を選択して状態推定器OBSに設定することで、状態推定器OBSを通常負荷用オブザーバに切り替えるのである。
このようにして、一回の紙送りが終わり、且つ、計時カウンタ27のカウント値に基づく状態推定器OBSの切り替え(又は現状維持)がなされた後は、再び、図11〜図13に示した各処理が上記同様に開始されて次の紙送りが開始される。その際、もし前回の紙送り終了後にtable_sel=2に設定されていた場合は、次の紙送り動作の際のS210の判定処理では、そのtable_sel=2の設定内容に従って、S230に進み、オブザーバ行列obsvとして高負荷用のオブザーバ行列obsv2を設定する。これにより、状態推定器OBSが高負荷用オブザーバに切り替わるのである。
以上説明した本実施形態のモータ制御装置10によれば、想定されるモータ7の負荷量の変動範囲をレベル分けして、負荷量が通常負荷レベルにあるときは通常負荷用オブザーバを用いて状態フィードバック制御を行い、負荷量が高負荷レベルにあるときは高負荷用オブザーバを用いて状態フィードバック制御を行うようにしたため、例えば図10で説明した制御応答からもわかるように、モータ負荷の変動に拘わらず制御精度を高精度に維持することができ、状態推定器OBSを用いたモータ7の制御性能の低下を防止することが可能となる。
また、モータ7の負荷量を表す情報として操作量uを利用し、この操作量uが所定の操作量閾値を越えたか否か、更に越えた期間が所定の切替判定期間以上であるか否か、更に切替判定時間以上と判断された回数が所定の繰り返し回数以上であるか否かを判断し、繰り返し回数以上となったときに、オブザーバの切り替えを行うようにしている。
そのため、モータ7の負荷量を正確に把握した上での制御となると共に、例えばノイズや瞬間的な負荷量変化等の何らかの要因で操作量uに突発的(瞬間的)な変化が生じても、それによって負荷レベルが誤判定されないようになり、負荷量の変動に拘わらずモータ7の制御性能をより高精度に維持することが可能となる。
更に、本実施形態では、操作量uが操作量閾値を越えた期間の計時を累積して行っている。即ち、図13に示したように、計時カウンタ27のカウントアップ中に、一時的に操作量uが操作量閾値以下となってS420で否定判定されても、それまでの計時結果(カウント値)はリセットされずに保持され、再び操作量uが操作量閾値を越えたときはその保持されていた計時結果を初期値として計時を再開するのである。そのため、ノイズ等による操作量uの不測の変動の影響をうけることなく、より正確に負荷量の変動を把握することができる。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態において、目標停止位置設定レジスタ39に目標停止位置rを設定するCPU11は本発明の目標設定手段に相当し、フィードバック演算処理部20は本発明の制御手段に相当し、状態推定器OBS及びそれを構成する各オブザーバ行列obsv1,obsv2は本発明の推定手段に相当する。また、テーブル切替判定処理部18とオブザーバ選択部19とにより本発明の切替手段が構成され、このうちテーブル切替判定処理部18は本発明の負荷レベル判定手段に相当し、さらに計時カウンタ27は本発明の計時手段に相当する。
また、図12のモータ制御処理において、S280,S290,S310〜S330の処理は本発明の計時判定手段が実行する処理に相当し、図13のモータ駆動演算処理において、S420の処理は本発明の操作量判定手段が実行する処理に相当し、S430及びS440の処理はいずれも本発明の計時手段が実行する処理に相当する。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、モータ7の負荷量の変動に応じて適切なオブザーバを選択することで、状態推定器OBSを用いた状態フィードバック制御の制御性能を高精度に維持するものであった。ところが、負荷レベルに応じてオブザーバのみを切り替えるようにすると、図10(c)からも明らかなように、負荷量が大きくなるほど操作量uも大きくなる。
この場合、操作量uが多少大きくなっても問題とならないような場合はいいのだが、操作量uが大きくなると、装置全体としての消費電力の増大、延いては電源装置の容量アップを招いたり、停止精度の悪化を招くおそれもあるため、制御系の種類によっては、操作量uが大きくなりすぎるのはあまり望ましくないという場合も考えられる。
そこで、本実施形態では、負荷レベルに応じてオブザーバを切り替えるだけでなく、オブザーバと共に制御用ゲインも切り替えるようにすることで、負荷量が増大しても操作量uの増大を抑制するようにしている。
具体的には、二つの負荷レベルである「通常負荷レベル」及び「高負荷レベル」のそれぞれについて、適切な制御用ゲインを設定する。ここでいう制御用ゲインとは、フィードバック演算処理部20(図4参照)で用いられる状態フィードバックゲインF1及び積分ゲインF2である。この二つの制御用ゲインを、上記各負荷レベル毎に夫々設定することで、負荷量が通常値であって通常負荷用オブザーバが選択されているときの操作量uと、負荷量が大きくなって高負荷用オブザーバが選択されているときの操作量uとの差が、大きくならないようにしているのである。
図14は、負荷量増大によってオブザーバ及び制御用ゲインを切り替えた場合の各種制御応答の変化を示すグラフであり、負荷量が通常時(×1)及びその4倍(×4)の場合は通常負荷用オブザーバが選択されると共にその通常負荷用オブザーバに対応した制御用ゲインが選択され、負荷量が通常時の8倍(×8)及び12倍(×12)の場合は高負荷用オブザーバが選択されると共にその高負荷用オブザーバに対応した制御用ゲインが選択されている場合を示している。
本図(c)と図10(c)を比較して明らかなように、オブザーバだけでなく制御用ゲインもあわせて切り替えるようにすることで、操作量uのピーク値の上昇が抑制され、負荷量が大きくなっても最大電流値を通常状態に抑えることが可能となる。ただし、操作量uのピーク値を抑えるために制御用ゲインを切り替えるため、図14(a),(b)に示す如く、高負荷用オブザーバが選択されている場合は、回転速度が遅くなって、目標停止位置に到達するまでの時間も長くなる。
ところで、上記第1実施形態のモータ制御装置10を、単にオブザーバと共に制御用ゲインも切り替えるようにしただけの場合、一つ問題が生じる。それは、例えば高負荷用オブザーバに切り替えた場合、操作量uのピーク値が通常負荷レベルのときと同程度にまで抑えられるため、切り替え前の操作量閾値(本例では0.6[A])を用いて負荷レベルの判断を行うことができなくなることである。仮に同じ操作量閾値を用いるようにすると、高負荷用オブザーバに切り替えたとき操作量uのピーク値は図14(c)のように0.6[A]近傍レベルに抑制されるため、負荷量は高負荷レベルにあるにも拘わらず、すぐにまた通常負荷用オブザーバに切り替わってしまう。
一方、オブザーバ及び制御用ゲインを高負荷用に切り替えた後、負荷量が減少していくと、図15(c)に示すように操作量uのピーク値も減少していく。尚、図15の制御応答は、オブザーバ及び制御用ゲインが高負荷レベル用の場合を示している。
そこで、本実施形態では、オブザーバ及び制御用ゲインを高負荷レベル用に切り替えた後は、再び通常負荷レベルに負荷量が低下したか否かの判断を、上記操作量閾値より低い別の閾値に基づいて判断するようにしている。具体的には、図16に示すように、通常負荷用オブザーバ及びそれに対応した制御用ゲインが選択されているときの、負荷量が通常負荷レベルから高負荷レベルに増加したか否かの判断については、操作量上閾値(第1実施形態における操作量閾値と同じ)に基づいて行い、逆に、高負荷用オブザーバ及びそれに対応した制御用ゲインが選択されているときの、負荷量が高負荷レベルから通常負荷レベルに減少したか否かの判断については、操作量下閾値に基づいて行う。この操作量下閾値に基づく判断は、例えば、操作量uが操作量下閾値を越えた時間が所定の切替判定時間以上(本例では25msec.)のときはまだ高負荷レベルにあると判断し、切替判定時間未満となったときに、通常負荷レベルまで低下したものと判断するようにすることができる。
このようにすることで、図16に示すように、負荷量がまだ大きい状態にある場合(×12及び×8)は、操作量uが操作量下閾値を越える時間が25msec.以上であるため、切替対象外である。しかし、負荷量が小さくなった場合(×1及び×4)は、操作量uが操作量下閾値を越える時間が25msec.未満となるため、通常負荷用オブザーバへの切替対象となる。
上記説明したような、負荷レベルに応じたオブザーバ及び制御ゲインの切り替えは、図17に示す構成のモータ制御装置50により実現できる。図17に示した本実施形態のモータ制御装置50が上記第1実施形態のモータ制御装置10(図3)と異なる点は、次の通りである。
まず、本実施形態では、図16で説明した操作量上閾値及び操作量下閾値を夫々設定するための操作量上閾値設定レジスタ61及び操作量下閾値設定レジスタ62を備えている。また、通常負荷用オブザーバが選択されているときに負荷量が高負荷レベルにまで増加したか否かを判定するための時間的基準となる高負荷切替判定時間(本発明の上側切替判定時間に相当;第1実施形態の切替判定手段と同じ25msec.)が設定される高負荷切替時間設定レジスタ63と、高負荷用オブザーバが選択されているときに負荷量が通常負荷レベルにまで減少したか否かを判定するための時間的基準となる通常負荷切替判定時間(本発明の下側切替判定時間に相当;図16で説明した通り25msec.)が設定される通常負荷切替時間設定レジスタ64とを備えている。
更に、各オブザーバに対応した制御用ゲインとして、状態フィードバックゲインテーブル設定レジスタ65には、通常負荷用オブザーバに対応した状態フィードバックゲインであるF1_1と、高負荷用オブザーバに対応した状態フィードバックゲインであるF1_2とが設定され、積分ゲインテーブル設定レジスタ66には、通常負荷用オブザーバに対応した積分ゲインであるF2_1と、高負荷用オブザーバに対応した積分ゲインであるF2_2とが設定される。
そして、テーブル切替判定処理部54による負荷レベルの判定結果(選択指令)に基づいて、状態フィードバックゲイン選択部55及び積分ゲイン選択部56はそれぞれ、オブザーバの種類に対応した(つまり負荷レベルに対応した)ゲインを選択してフィードバック演算処理部20へ出力することになる。
次に、本実施形態のモータ制御装置50において、ASIC52にて実行される処理について、図18及び図19に基づいて説明する。まず、図18は、ASIC52によってなされる、モータ制御処理を示すフローチャートである。CPU51の処理によって起動設定レジスタ31が設定されることによりASIC12が制御処理を開始すると(第1実施形態の図11と同じ)、まずS510にて、table_selの設定値が判定される。本実施形態では、デフォルトでは通常負荷用オブザーバ及びそれに対応した制御用ゲイン(状態フィードバックゲインF1_1,積分ゲインF2_1)が選択された状態となっている。そのため、ここではtable_sel=1に設定されているため、S520に進む。
S520では、オブザーバ行列obsvとして通常負荷用のオブザーバ行列obsv1を、状態フィードバックゲインF1として通常負荷用のゲインF1_1を、積分ゲインF2として通常負荷用のゲインF2_1を、それぞれ設定する。これにより、状態推定器OBS及び各制御用ゲインは通常負荷用となり、続くS540にてモータ駆動演算を開始し、更にS550に進んでモータ7の駆動制御を開始する。このS550の駆動制御は、図12のS250と同様である。その後、目標停止位置rとなって停止するまで、つまり停止割り込み信号が出力されるまでは、S560にて否定判定され続けるが、目標停止位置rまで回転して停止すると、S570に移行して停止処理を行う。
一方、S540にて開始されるモータ駆動演算は、詳細には図19に示す通りであり、まずS710にて計時幅レジスタ57及び計時カウンタ58をクリアする。そして、S720にて、現在どのオブザーバが選択されているかを判断し、通常負荷用オブザーバであればS730に移行し、高負荷用オブザーバであればS770に移行する。
ここで、通常負荷用オブザーバが選択されていることによりS730に移行した場合、操作量uが操作量上閾値より大きいか否かが判定され、大きい場合はS740で第1計時カウンタをカウントアップしてからS750に進む。S750では、第1計時幅レジスタに第1計時カウンタのカウンタ値をセットする。そして、S760にて停止割り込みが発生したか否か判断し、発生した場合はこのモータ駆動演算処理を終了するが、発生しない間は、S730以下の処理、即ち操作量uが操作量上閾値を越えているか否かの処理等を繰り返し行うことになる。
逆に、高負荷用オブザーバが選択されていることによりS770に移行した場合、操作量uが操作量下閾値より大きいか否かが判定され、大きい場合はS780で第2計時カウンタをカウントアップしてからS790に進む。S790では、第2計時幅レジスタに第2計時カウンタのカウンタ値をセットする。そして、S800にて停止割り込みが発生したか否か判断し、発生した場合はこのモータ駆動演算処理を終了するが、発生しない間は、S770以下の処理、即ち操作量uが操作量下閾値を越えているか否かの処理等を繰り返し行うことになる。
なお、図示は省略したものの、第1計時幅レジスタ及び第2計時幅レジスタはいずれも、図17に示した計時幅レジスタ57の中に各々設けられており、第1計時カウンタ及び第2計時カウンタはいずれも、図17に示した計時カウンタ58の中に各々設けられている。
一回の紙送りが終わって搬送ローラ4が一旦停止すると、次の紙送りが開始されるまでの間に、S580以降の処理が行われる。即ち、S580にて、第1計時幅レジスタにセットされている第1計時カウンタのカウント値、言い換えれば操作量uが操作上量閾値を越えた時間が、高負荷切替判定時間設定レジスタ63に設定されている高負荷切替判定時間以上であるか否かを判断する。そして、高負荷切替判定時間以上と判定された場合、モータ7の負荷量が増加して高負荷レベルの範囲内に入っているものと判断し、S590で、table_sel=2に設定する。これにより、次の紙送り動作では、高負荷用オブザーバ及びそれに対応した制御用ゲインに切り替わることになる。
また、操作量上閾値を越えた期間が高負荷切替判定時間に満たなかったことによりS580で否定判定された場合は、S600にて、第2計時幅レジスタにセットされている第2計時カウンタのカウント値、言い換えれば操作量uが操作量下閾値を越えた時間が、通常負荷切替判定時間設定レジスタ64に設定されている通常負荷切替判定時間より短いか否かを判断する。そして、通常負荷切替判定時間以上のときはそのまま本処理を終了するが、通常負荷切替判定時間に満たない場合は、S610にて、table_sel=1に設定する。
従って、本実施形態のモータ制御装置50によれば、オブザーバに加えて制御用ゲインについても、オブザーバに対応したものに切り替えるため、操作量uのピーク値が増大するのを抑制しつつ、より適切な制御を行うことが可能となる。
また、負荷レベルの増加を判定するための閾値(操作量上閾値)と、負荷レベルの低下を判定するための閾値(操作量下閾値)とを、操作量上閾値>操作量下閾値となるように別々に設定しているため、本実施形態のように制御用ゲインを切り替えるよう構成さ手居る場合であっても、負荷レベルの増加及び低下の判定をいずれも適切に行うことが可能となる。
尚、図19のモータ駆動演算処理において、S730の処理は本発明の操作量増加判定手段が実行する処理に相当し、SS770の処理は本発明の操作量低下判定手段が実行する処理に相当し、S740及びS750の処理は本発明の計時手段が実行する処理のうち本発明の上側時間を計時する処理に相当し、S780及びS790の処理は本発明の計時手段が実行する処理のうち本発明の下側時間を計時する処理に相当する。また、図18のモータ制御処理において、S580及びS600の処理はいずれも本発明の計時判定手段が実行する処理に相当する。
[第3実施形態]
上記第1,第2実施形態では、モータ7の負荷量を、操作量uに基づいて判断(予測)するようにしたが、モータ7の負荷量は、既述の如く、例えば周囲温度によっても変化する。そこで本実施形態では、操作量uに代えて周囲温度に基づいて負荷量を判断するようにしている。そして、周囲温度が低くなるほどモータ負荷が大きくなることが予想されるため、周囲温度が所定の温度閾値より高いときは通常負荷用オブザーバを選択し、所定の温度閾値より低いときは高負荷用オブザーバに切り替える。
このようなオブザーバの切り替えを行う本実施形態のモータ制御装置は、図20に示す如く、周囲温度に応じたセンサ信号を出力するサーミスタ73と、サーミスタ73からのセンサ信号に基づいて周囲温度を検出する温度検出部74とを備えている。そして、動作モード設定レジスタ群76には、負荷レベルを判定する基準となる温度閾値を設定するための温度閾値設定レジスタ77が設けられ、この温度閾値と、温度検出部74からの検出温度とを比較することにより、モータ7の負荷量(負荷レベル)を判定してそれに対応したオブザーバを選択するように構成されている。その他の構成は、上記第1実施形態のモータ制御装置10(図3)と同じであり、図3と同じ構成要素には図3と同じ符号を付している。
次に、上記のように構成された本実施形態のモータ制御装置70において、ASIC72で実行されるモータ制御処理は、図21に示す通りである。図21のモータ制御処理は、基本的には第1実施形態におけるモータ制御装置(図12)と同じ処理である。即ち、図21においてS810〜S860までの処理は、図12におけるS210〜S270までの処理からS240の処理を省いたものと全く同じである。また、図21においてS880〜S930の処理は、図12におけるS290〜S340までの処理と全く同じである。そして、本実施形態では、S860の停止処理(図12のS270と同じ)の後、S870にて、温度検出部74からの検出温度が、温度閾値設定レジスタ77に設定されている温度閾値より高いか否かを判断し、高ければS910に移行し、高くなければS880に移行する。
そして、高いと判断された回数が所定の繰り返し回数以上となれば低負荷用オブザーバに切り替えるようにし(S930)、高くないと判断されることによって繰り返しカウンタのカウント値が0となったときは高負荷用オブザーバに切り替えるようにしている(S300)。
本実施形態では、周囲温度に応じてオブザーバのみを切り替える例について示したが、上記第2実施形態と同様に、オブザーバ及び制御ゲインの両方を切り替えるように構成してもよいことはいうまでもない。尚、本実施形態において、サーミスタ73は本発明の温度検出手段に相当し、テーブル切替判定処理部75は本発明(請求項13)の負荷レベル判定手段に相当する。
[変形例]
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、上記各実施形態では、負荷レベルを二つにレベル分けすると共に、各レベルに応じた二種類のオブザーバ、更には各オブザーバに対応した制御用ゲインを設けて、負荷レベルに応じて切り替えて使用するようにしたが、二つのレベル分けに限ることなく、例えば三つ或いはそれ以上に負荷レベルをレベル分けし、各レベル毎にオブザーバ(及び制御ゲイン)を設定するようにしてもよい。
また、上記第2実施形態における図18のモータ制御処理では、第1計時幅が高負荷切替判定時間以上のときはすぐにtable_sel=2に設定し、また、第2計時幅が通常負荷切替判定時間より短いときはすぐにtable_sel=1に設定するようにしたが、例えば第1実施形態のモータ制御処理(図12)のように、繰り返しカウンタを用いるようにしてもよい。
即ち、例えばS580で肯定判定された回数をカウントし、所定のカウント値(本発明の上側切替決定回数)以上になったときにS590を実行するのである。また例えば、S600で肯定判定された回数をカウントし、所定のカウント値(本発明の下側切替決定回数)以上になったときにS610を実行するのである。
これとは逆に、第3実施形態のモータ制御処理(図21)においては、カウンタの利用を省略してもよい。即ち、図21において、S880,S900,S910及びS920の処理を全て省いてもよい。
また、上記各実施形態では、モータの実際の負荷量を、操作量uや周囲温度によって予測する例、つまり操作量uや周囲温度に応じて状態推定器を切り替える例を示したが、操作量uや周囲温度に限らず、例えばモータに流れる電流を検出してその電流値に基づいてモータの負荷量を予測してもよく、負荷量を直接的又は間接的に且つ適切に予測できる限り、種々の物理量・データを用いて予測することができる。
更に、上記各実施形態では、モータ7を直接駆動するための駆動回路として、図6に示した駆動回路13を例に挙げたが、これはあくまでも一例であり、その他に例えば図22に示す駆動回路13aを用いてもよい。
図22に示した駆動回路13aは、4基のスイッチング素子S1〜S4によりHブリッジ回路が構成されたものである。この場合、駆動用信号生成部21aは、フィードバック演算処理部20からの制御信号(操作量u)及び回転方向設定レジスタ32の設定値に従って、このHブリッジ回路の各スイッチング素子S1〜S4をオン・オフ制御するためのPWM信号を生成する。駆動回路13aは、このPWM信号に基づいて各スイッチング素子S1〜S4をオン・オフ制御することにより、モータ7を駆動する。尚、各スイッチング素子S1〜S4は、例えばFET等の半導体スイッチング素子が用いられる。
本実施形態のプリンタの側面図である。 本実施形態のプリンタに搭載された給紙搬送装置の概略構成を示す説明図である。 第1実施形態のモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態のフィードバック演算処理部の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態の状態推定器の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態の駆動回路の概略構成を示す説明図である。 第1実施形態における、モータの負荷量が通常負荷レベルの場合の各種制御応答を示すグラフである。 第1実施形態における、モータの負荷量が増加した場合の各種制御応答の変化を示すグラフである。 第1実施形態における、オブザーバの切り替え判定方法を説明するためのグラフである。 第1実施形態における、負荷量増大によってオブザーバを切り替えた場合の各種制御応答の変化を示すグラフである。 第1実施形態のCPUが実行するASIC設定処理を示すフローチャートである。 第1実施形態のASICによってなされる、モータ制御処理を示すフローチャートである。 図12のモータ制御処理におけるS240のモータ駆動演算処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における、負荷量増大によってオブザーバ及び制御用ゲインを切り替えた場合の各種制御応答の変化を示すグラフである。 第2実施形態における、負荷量増大によってオブザーバ及び制御用ゲインを切り替えた後に負荷量が再び減少する場合の各種制御応答の変化を示すグラフである。 第2実施形態における、オブザーバ及び制御用ゲインの切り替え判定方法を説明するためのグラフである。 第2実施形態のモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。 第2実施形態のASICによってなされる、モータ制御処理を示すフローチャートである。 図18のモータ制御処理におけるS540のモータ駆動演算処理を示すフローチャートである。 第3実施形態のモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。 第3実施形態のASICによってなされる、モータ制御処理を示すフローチャートである。 駆動回路の変形例を示す説明図である。
符号の説明
1…給紙搬送機構、2…用紙収納板、3…用紙分離機構、4…搬送ローラ、4a…ピンチローラ、5…記録ヘッド、7…モータ、8…エンコーダ、9…排紙ローラ、10,50,70…モータ制御装置、11,51,71…CPU、12,52,72…ASIC、13,13a…駆動回路、14…エンコーダエッジ検出部、15…位置カウンタ、16…周期カウンタ、17…各種信号処理部、18,54,75…テーブル切替判定処理部、19…オブザーバ選択部、20…フィードバック演算処理部、21,21a…駆動用信号生成部、22…クロック生成部、26,57…計時幅レジスタ、27,58…計時カウンタ、28…繰り返しカウンタ、30,53,76…動作モード設定レジスタ群、31…起動設定レジスタ、32…回転方向設定レジスタ、32…及び回転方向設定レジスタ、33…操作量閾値設定レジスタ、34…切替判定時間設定レジスタ、35…繰り返し回数設定レジスタ、36…オブザーバテーブル、37…状態フィードバックゲイン設定レジスタ、38…積分ゲイン設定レジスタ、39…目標停止位置設定レジスタ、40…演算タイミング設定レジスタ、41…制御出力上限設定レジスタ、46…DCモータ駆動用IC、55…状態フィードバックゲイン選択部、56…積分ゲイン選択部、63…高負荷切替時間設定レジスタ、63…高負荷切替判定時間設定レジスタ、64…通常負荷切替判定時間設定レジスタ、65…状態フィードバックゲインテーブル設定レジスタ、66…積分ゲインテーブル設定レジスタ、73…サーミスタ、74…温度検出部、77…温度閾値設定レジスタ、100…プリンタ、105…ベルト、110…給紙搬送装置、ADD1…第1加算器、ADD2…第2加算器、ADD3…第3加算器、INT1…離散積分器、INT2…積分器、MAT1…システム行列演算器、MAT2…入力行列演算器、MAT3…出力行列演算器、MUL1…状態フィードバックゲイン積算器、MUL2…積分ゲイン積算器、OBS…状態推定器、S1〜S4…スイッチング素子

Claims (14)

  1. DCモータ又は該DCモータにより駆動される駆動対象の目標動作量を設定する目標設定手段と、
    前記DCモータ又は前記駆動対象の、前記目標動作量に対応した実際の動作量である実動作量を検出する検出手段と、
    前記実動作量が前記目標動作量と一致するように前記DCモータの操作量を演算し、該操作量に対応した制御信号を前記DCモータへ出力することにより該DCモータを制御する制御手段と、
    を備えたモータ制御装置であって、
    予め想定される前記DCモータの負荷量の変動範囲を複数の負荷レベルにレベル分けすると共に該複数の負荷レベルに応じて各々設けられ、該DCモータの負荷量が対応する前記負荷レベルに属するものと想定した場合の該DCモータ又は前記駆動対象の少なくとも一方の動作状態を示す状態量を、前記検出手段により検出された実動作量と前記操作量とに基づいて推定する推定手段と、
    前記DCモータの実際の負荷量を直接又は間接的に示す実負荷情報を取得し、該実負荷情報により示される負荷量が属する前記負荷レベルに対応したいずれか一つの前記推定手段に選択的に切り替える切替手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記目標動作量と、前記実動作量と、前記切替手段によって選択された推定手段により推定された状態量とに基づき、前記操作量の演算を行う
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記切替手段は、前記実負荷情報により示される負荷量が前記複数の負荷レベルのいずれに属するかを判定する負荷レベル判定手段を備え、該負荷レベル判定手段により該負荷量が属すると判定された負荷レベルに対応した前記推定手段に切り替える
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記制御手段が前記操作量を演算する際に使用する制御用ゲインが、前記各推定手段に対応して各々設定され、
    前記制御手段は、前記操作量を演算する際に前記各制御用ゲインのいずれかを使用するよう構成されており、
    前記切替手段は、前記推定手段の切り替えを行う際、前記制御手段が使用する前記制御用ゲインについても、該切り替え先の推定手段に対応して設定された制御用ゲインに切り替える
    ことを特徴とする請求項2記載のモータ制御装置。
  4. 前記実負荷情報は前記操作量であり、
    前記DCモータの負荷量が属する前記負荷レベルの変化を前記操作量に基づいて判断するための、隣接する二つの前記負荷レベルの境界部に対応した操作量閾値が、該各境界部毎に設定されており、
    前記負荷レベル判定手段は、前記制御手段にて演算された操作量と前記各操作量閾値とを比較することにより前記判定を行う
    ことを特徴とする請求項2又は3記載のモータ制御装置。
  5. 請求項2に従属する請求項4記載のモータ制御装置であって、
    前記負荷レベル判定手段は、
    前記操作量が、現在選択されている前記推定手段に対応した負荷レベルとその上のレベル側に隣接する負荷レベルである上負荷レベルとの境界部に対応した前記操作量閾値を越えているか否かを判定する操作量判定手段と、
    予め設定された判定期間毎に、前記操作量判定手段により前記操作量が前記操作量閾値を越えていると判定されている時間を計時する計時手段と、
    該計時手段による計時結果が所定の切替判定時間以上である場合に、前記負荷量が前記上負荷レベルに属していると判定する計時判定手段と、
    を備えていることを特徴とするモータ制御装置。
  6. 前記計時判定手段は、前記判定期間毎に前記計時結果が前記切替判定時間以上であるか否かを判断し、該切替判定時間以上であると判断した回数が所定の切替決定回数以上となったときに、前記負荷量が前記上負荷レベルに属していると判定する
    ことを特徴とする請求項5記載のモータ制御装置。
  7. 請求項2に従属する請求項4記載のモータ制御装置であって、
    前記負荷レベル判定手段は、
    前記操作量が、現在選択されている前記推定手段に対応した負荷レベルとその下のレベル側に隣接する負荷レベルである下負荷レベルとの境界部に対応した前記操作量閾値を越えているか否かを判定する操作量判定手段と、
    予め設定された判定期間毎に、前記操作量判定手段により前記操作量が前記操作量閾値を越えていると判定されている時間を計時する計時手段と、
    該計時手段による計時結果が所定の切替判定時間以上ではない場合に、前記負荷量が前記下負荷レベルに属していると判定する計時判定手段と、
    を備えていることを特徴とするモータ制御装置。
  8. 前記計時判定手段は、前記判定期間毎に前記計時結果が前記切替判定時間以上であるか否かを判断し、該切替判定時間以上ではないと判断した回数が所定の切替決定回数以上となったときに、前記負荷量が前記下負荷レベルに属していると判定する
    ことを特徴とする請求項7記載のモータ制御装置。
  9. 請求項3に従属する請求項4記載のモータ制御装置であって、
    前記各操作量閾値は、前記負荷量の属する前記負荷レベルが一つ上がったことを判定するための上閾値と、該負荷レベルが一つ下がったことを判定するための、前記上閾値より所定量小さい下閾値とからなり、
    前記負荷レベル判定手段は、
    前記操作量が、現在選択されている前記推定手段に対応した負荷レベルとその上のレベル側に隣接する負荷レベルである上負荷レベルとの境界部に対応した前記上閾値を越えているか否かを判定する操作量増加判定手段と、
    前記操作量が、現在選択されている前記推定手段に対応した負荷レベルとその下のレベル側に隣接する負荷レベルである下負荷レベルとの境界部に対応した前記下閾値を越えているか否かを判定する操作量低下判定手段と、
    予め設定された判定期間毎に、前記操作量増加判定手段により前記操作量が前記上閾値を越えていると判定されている時間である上側時間、又は、前記操作量低下判定手段により前記操作量が前記下閾値を越えていると判定されている時間である下側時間の少なくとも一方を計時する計時手段と、
    該計時手段による前記上側時間の計時結果が所定の上側切替判定時間以上である場合は、前記負荷量が前記上負荷レベルに属していると判定し、前記下側時間の計時結果が所定の下側切替判定時間以上ではない場合は、前記負荷量が前記下負荷レベルに属していると判定する計時判定手段と、
    を備えていることを特徴とするモータ制御装置。
  10. 前記計時判定手段は、前記判定期間毎に、前記計時結果が前記上側切替判定時間以上であるか否かの判断又は前記計時結果が前記下側切替判定時間以上であるか否かの判断の少なくとも一方を行い、前記上側切替判定時間以上と判断した回数が所定の上側切替決定回数以上となったときに前記負荷量が前記上負荷レベルに属していると判定し、前記下側切替判定時間以上ではないと判断した回数が所定の下側切替決定回数以上となったときに前記負荷量が前記下負荷レベルに属していると判定する
    ことを特徴とする請求項9記載のモータ制御装置。
  11. 前記計時手段は、前記判定期間内において、前記計時を累積して行うことを特徴とする請求項5〜10いずれかに記載のモータ制御装置。
  12. 前記判定期間は、前記駆動対象が前記DCモータにより駆動される際の、駆動開始から停止するまでの所定の単位動作が行われる期間である
    ことを特徴とする請求項5〜11いずれかに記載のモータ制御装置。
  13. 前記実負荷情報としての前記駆動対象の周囲温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記DCモータの負荷量が属する前記負荷レベルの変化を前記周囲温度に基づいて判断するための、隣接する二つの前記負荷レベルの境界部に対応した温度閾値が、該各境界部毎に設定されており、
    前記負荷レベル判定手段は、前記温度検出手段により検出された周囲温度と前記各温度閾値とを比較することにより前記判定を行う
    ことを特徴とする請求項2又は3記載のモータ制御装置。
  14. 前記駆動対象は回転体であり、前記目標動作量は該回転体の目標回転量であり、前記実動作量は該回転体の実際の回転量である
    ことを特徴とする請求項1〜13いずれかに記載のモータ制御装置。
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