JP3972714B2 - モータ制御装置及びエンコーダ異常検出方法 - Google Patents

モータ制御装置及びエンコーダ異常検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンコーダからのパルス信号に基づく位置フィードバック制御によりモータの回転駆動を制御するモータ制御装置、及び、そのエンコーダの異常を検出するエンコーダ異常検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばインクジェットプリンタ等のシリアルプリンタでは、積層された複数の印字用紙に給紙ローラを接触させ、その給紙ローラをモータにて回転させることにより印字用紙を所定の方向へ給紙するようにしたり、或いは、印字用紙上に画像を形成する際に、印字ヘッドが固定されたキャリッジをモータの駆動力にて移動させるように構成されるなど、印刷を実行するための一連の動作の中でモータが利用されている。
【0003】
このような、プリンタにおける各部を動作させるための駆動源であるモータとしては、例えばステッピングモータやDCモータが主に用いられている。また、プリンタにおいては、印字用紙上に所望の画像を確実に印刷するために、細かい精度で印字用紙を送り出す必要がある。そのため、プリンタにおける給紙或いはキャリッジ移動の際のモータ制御方法の1つとして、いわゆる位置フィードバック制御が広く採用されている。
【0004】
位置フィードバック制御を行うためには、モータにより駆動される駆動対象の実際の駆動量を検出する必要があるが、これらの具体的検出手段として広く用いられているのがエンコーダである。エンコーダは、例えばそのスリットの形状から分類すると、円板の円周に沿って等ピッチでスリットが形成されたロータリエンコーダ或いは直線上に等ピッチでスリットが形成されたリニアエンコーダなど種々のものがあるが、いずれにしてもスリットが欠けることなく等ピッチで形成されていなければならないことは、精度の高い位置フィードバック制御を行うために不可欠な要素である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばエンコーダ製造時のミスでスリットの欠損したエンコーダが製造されてしまうおそれや、例えばプリンタの使用中、スリットに埃やインク、グリス等が入り込んでいわゆるスリット目詰まりが生じるおそれ等がある。このような、スリット欠損或いはスリット目詰まりを抱えたままモータの位置フィードバック制御を行うと、モータの回転量(即ち駆動対象の駆動量)を正確に検出できないため、制御が不安定になりかねない。そのため、上記のようなエンコーダの異常を、たとえ印刷実行中であってもリアルタイムに検出できるようにすることが望まれている。
【0006】
エンコーダの異常を検出する方法としては、例えば特開2001−78475号公報に開示されている技術は既に知られている。これは、エンコーダからの出力信号(パルス信号)の周期を監視して、所定値以下の場合に異常とみなしてモータ駆動を停止させようというものである。
【0007】
しかし、上記公報に開示されている方法では、エンコーダ出力信号の周期より短周期の信号が検出された場合にのみ有効であるため、上記のようなスリット目詰まりやスリット欠損等の異常検出には適用できない。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、位置フィードバック制御によりモータを回転駆動するモータ制御装置において、スリット欠損やスリット目詰まり等のエンコーダ異常を検出することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のモータ制御装置は、モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる駆動対象の駆動量と目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じモータを回転駆動するための制御信号を生成することによりモータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、該位置制御手段からの制御信号に基づいてモータを回転駆動する駆動手段とを備えたものである。
【0009】
そして、本発明のモータ制御装置では、パルス信号の周期を周期検出手段が検出し、その検出されたパルス信号の周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときに、異常判定手段が、エンコーダの異常を判定する。ここでいう基準周期は、例えば、エンコーダが備えるスリットの間隔や想定されるモータの回転速度等に基づいて、通常の制御方法でモータを回転駆動する限りはまず考えられないパルス信号の周期を適宜設定することができる。
更に、異常判定手段によりエンコーダの異常が判定されたとき、制御量変更手段が、位置制御手段が位置フィードバック制御を実行する際に用いる制御量を、モータへ供給される電力が小さくなるように変更する。
【0010】
上記構成のモータ制御装置によれば、エンコーダから出力されるパルス信号の周期が基準周期以上になるとそのエンコーダが異常と判断されるため、例えばスリットの欠損や目詰まり等のエンコーダの異常を検出することが可能となる。
なお、制御量の具体例としては、例えば位置フィードバック制御で使用されるフィードバックゲイン、或いはその他の制御において使用される各種制御パラメータなどが考えられる。
次に、請求項2記載のモータ制御装置は、モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる駆動対象の駆動量と目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じてモータを回転駆動するための制御信号を生成することによりモータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、該位置制御手段からの制御信号に基づいてモータを回転駆動する駆動手段と、パルス信号の周期を検出する周期検出手段と、該周期検出手段により検出されたパルス信号の周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときにエンコーダの異常を判定する異常判定手段と、異常判定手段によりエンコーダの異常が判定される毎に、該異常判定された回数を累積記憶する異常判定回数記憶手段と、異常判定回数記憶手段に累積記憶された異常判定の回数が所定回数に達したときにモータの回転駆動を停止させる停止手段とを備えたものである。
そして、当該モータ制御装置は、印刷媒体上に画像を印刷する画像形成装置に搭載され、駆動対象は、印刷媒体上への画像印刷の際にモータにより駆動されるものであり、上記所定回数は、画像を印刷する際の解像度に応じて予め設定されている。
このように構成されたモータ制御装置によれば、例えば電磁ノイズ等の何らかの要因によって、エンコーダは正常であるにもかかわらずパルス信号が出力されないといった場合が生じても、それをもってすぐにエンコーダ異常であるなどと即決してしまうおそれがなくなり、より安定した異常検出・判定が可能となる。また、例えば解像度の低い画像を印 刷する場合、エンコーダのスリット抜け等によって印刷媒体の給紙・搬送量が異常になる回数がそれほど多くなければ、画像への影響が少ないため、異常判定レベルを落とすことができて、不必要に異常判定が頻発されてしまうのを防ぐことができる。
請求項1記載のモータ制御装置は、より具体的には、請求項3に記載のように構成できる。即ち、位置制御手段は、制御信号に基づいて駆動手段へPWM信号を出力するPWM信号出力手段を備え、駆動手段は、PWM信号出力手段から入力されるPWM信号のデューティに基づいてモータを回転駆動し、制御量は、PWM信号出力手段が出力するPWM信号のデューティの上限値を示す、予め設定された最大PWMデューティであり、PWM信号出力手段は、最大PWMデューティを超えるPWM信号を出力しないよう構成されている。そして、制御量変更手段は、異常判定手段によりエンコーダの異常が判定されたとき、最大PWMデューティを上記設定された値より小さい値に変更する。
ここで、例えば、モータの回転開始から停止までの全期間にわたって、上記基準周期に基づく異常判定を行うと、異常ではないにも関わらず異常であるものと判断されてしまう事態が生じるおそれがある。即ち、例えばモータ回転開始時はまだ、回転速度が停止状態から徐々に増加しつつある状況であり、言い換えればエンコーダからのパルス信号の周期もまだ長いのであるが、そのような場合であっても一律に上記基準周期をもって異常判定を行うようにすると、基準周期の長さによっては誤って異常と判断されかねないのである。
【0011】
そこで、上記のように誤ってエンコーダ異常と判断されるのを防止するために、例えば請求項4に記載のように、モータによる駆動対象の駆動開始から所定時間経過するまでの駆動開始期間はパルス信号の周期検出を行わないようにしてもいいし、また例えば、請求項5に記載のように、モータによる駆動対象の駆動開始後、該駆動対象が所定の初期駆動量だけ駆動されるまでの初期駆動区間ではパルス信号の周期検出を行わないようにしてもいいし、更に例えば、モータにより駆動対象が駆動開始してから所定の駆動量だけ駆動された後、該駆動対象の駆動が停止するまでの駆動終了区間ではパルス信号の周期検出は行わないようにしてもよい。
【0012】
また、上記のような周期検出を行わないようにするやり方以外にも、例えば請求項7記載のように、モータによる駆動対象の駆動開始から所定時間経過するまでの駆動開始期間はエンコーダの異常判定を行わないようにしてもいいし、また例えば、モータによる駆動対象の駆動開始後、該駆動対象が所定の初期駆動量だけ駆動されるまでの初期駆動区間ではエンコーダの異常判定を行わないようにしてもいいし、更に例えば、モータにより駆動対象が駆動開始してから所定の駆動量だけ駆動された後、該駆動対象の駆動が停止するまでの駆動終了区間ではエンコーダの異常判定を行わないようにしてもよい。
【0013】
上記のように、モータが駆動する全期間にわたって一律にエンコーダ周期検出及或いは異常判定を行わないようにすることで、例えばモータの回転直後や回転停止直前などの回転速度が遅い場合に、エンコーダが正常であるにもかかわらず誤って異常判定されてしまうのを防ぐことができる。
【0014】
次に、請求項10記載のモータ制御装置は、周期検出手段が、所定の周期でクロックパルスを出力するクロックパルス出力手段と、エンコーダから出力されるパルス信号のエッジ変化を検出するエッジ検出手段と、該エッジ検出手段によりエッジ変化が検出されてから次のエッジ変化が検出されるまでのクロックパルスの数、若しくはエッジ検出手段によりエッジ変化が検出されてから該エッジ変化と同一方向に変化するエッジ変化が再び検出されるまでのクロックパルスの数を計数することにより、パルス信号の周期を検出するクロック計数手段と、により構成されたものであり、異常判定手段は、クロック計数手段により計数中のクロックパルスの数と基準周期に対応した基準パルス数とを比較して、該クロックパルスの数が該基準パルス数以上となったときに、エンコーダが異常であると判定する。
【0015】
即ち、例えばパルス信号の立ち上がりエッジが検出されてから立ち下がりエッジが検出されるまでのクロックパルスの数、或いは、例えばパルス信号の立ち上がりエッジが検出されてから次に再び立ち上がりエッジが検出されるまで(まさにパルス信号の1周期間)のクロックパルスの数を計数する。
【0016】
そして、上記例示したエッジ間のクロックパルス数を計数するにあたり、エッジ間の全クロックパルスを計数してから異常か否かの判断を行うのではなく、クロックパルス計数中に基準パルス数以上となった場合は、たとえエッジ変化が検出されていなくともその場で異常判定を行うのである。そのため、エンコーダの異常をより早く且つより確実に検出することが可能となる。
【0017

【0018

【0019

【0020

【0021

【0022

【0023】
請求項11に記載のモータ制御装置は、モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するロータリエンコーダと、該ロータリエンコーダからのパルス信号に基づいて得られる駆動対象の駆動量と目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じてモータを回転駆動するための制御信号を生成することによりモータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、該位置制御手段からの制御信号に基づいてモータを回転駆動する駆動手段と、パルス信号の周期を検出する周期検出手段と、該周期検出手段により検出されたパルス信号の周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときにロータリエンコーダの異常を判定する異常判定手段と、異常判定手段により異常と判定されてから再び該異常判定手段により異常と判定されるまでのエンコーダからのパルス信号の数を計数するエンコーダカウント手段を備え、異常判定手段は、異常の判定を行う毎にエンコーダカウント手段により得られるパルス信号の計数結果が、少なくとも2回連続して一致したときに、エンコーダが備えるスリットの異常判定を行うよう構成されたものである
【0024】
このように構成された請求項11記載のモータ制御装置によれば、エンコーダにおいてスリットが異常となっている位置を特定することも可能となり、例えばエンコーダスリットの掃除などの保守・点検において役に立つ情報を得ることができる。
そして、モータ制御装置を上記請求項11のように構成する場合は、最終的にスリットの異常判定がなされるまでに、例えばエンコーダが2回転以上回転する必要があるなど、比較的多くの時間を要する。そのため、例えば請求項12に記載のように、当該モータ制御装置が、印刷媒体上に画像を印刷する画像形成装置に搭載される場合は、印刷媒体が給紙される給紙期間と、該給紙期間後に印刷媒体が搬送されつつ該印刷媒体上に画像が印刷される印字搬送期間と、該印字搬送期間後に印刷媒体を排出する排紙期間と、の各期間のうち、モータ駆動開始から停止までの駆動距離(目標駆動量)が大なる期間、すなわち給紙期間及び排紙期間にのみ、スリットの異常判定を行うようにするとよい。
【0025】
次に、請求項13に記載の発明は、モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる駆動対象の駆動量と目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じてモータを回転駆動するための制御信号を生成することによりモータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、該位置制御手段からの制御信号に基づいてモータを回転駆動する駆動手段と、を備えたモータ制御装置において、エンコーダの異常を検出するエンコーダ異常検出方法であって、パルス信号の周期を検出し、該検出した周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときに、エンコーダの異常を判定し、該異常が判定されたとき、位置フィードバック制御手段が位置フィードバック制御を実行する際に用いる制御量を、モータへ供給される電力が小さくなるように変更するものである。
【0026】
エンコーダの異常検出を上記方法により行えば、請求項1記載の発明と同等の効果を得ることができる。そしてこの場合も、モータの回転開始から停止までの全駆動期間にわたって異常検出を実行するのではなく、例えば請求項4〜9いずれかに記載した発明と同じように、異常検出を実行する期間(又は区間)を限定することで、エンコーダが正常であるにもかかわらず誤って異常と判断してしまうといった事態が生じるのを防ぐことができる。
【0027】
そしてまた、上記請求項13に記載したエンコーダ異常検出方法を行うに当たって、パルス信号の周期を検出する具体的方法としては、例えば請求項14に記載したように、エンコーダからのパルス信号のエッジ変化が検出されてから次のエッジ変化が検出されるまでの間、若しくはパルス信号のエッジ変化が検出されてから該エッジ変化と同一方向に変化するエッジ変化が再び検出されるまでの間に、所定の周期で入力されるクロックパルスの数を計数することにより行うようにするとよい。そしてそのように周期を検出する場合、エッジ変化の検出によりクロックパルスの計数を開始した後、該計数値が、基準周期に対応した基準パルス数以上となったときに、エンコーダの異常を判定することができる。
また、請求項15に記載の発明は、モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる駆動対象の駆動量と目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じてモータを回転駆動するための制御信号を生成することによりモータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、該位置制御手段からの制御信号に基づいてモータを回転駆動する駆動手段とを備え、印刷媒体上に画像を印刷する画像形成装置に搭載されて前記印刷媒体上への画像印刷の際にモータにより駆動対象を駆動するよう構成されたモータ制御装置において、エンコーダの異常を検出するエンコーダ異常検出方法であって、パルス信号の周期を検出し、 該検出した周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときにエンコーダの異常を判定し、エンコーダの異常が判定される毎に、該異常判定された回数を累積記憶し、累積記憶された異常判定の回数が、画像を印刷する際の解像度に応じて予め設定された所定回数に達したときに、モータの回転駆動を停止させることを特徴とするものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
但し、以下の説明では、まず本発明の前提となる参考例を説明し、その後、本発明が適用された実施形態について説明する。
[第1参考例
まず、本参考例のプリンタの概略構成について、図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明が適用されたプリンタ100の側面図であり、図2は、本参考例のプリンタ100に搭載された給紙装置110の概略構成を示す説明図である。
【0029】
図1に示す如く、画像形成装置としての本参考例のプリンタ100は、主として、印字用の用紙を積層して収納するための用紙収納部としての用紙収納板2と、この用紙収納板2に収納された用紙を一枚ずつ取り出して送出する給紙ローラ3aと、給紙ローラ3aにて送出されてきた用紙を、印字動作実行時に搬送する搬送ローラ4と、印字動作実行中の用紙搬送を補助しつつ印字動作終了後に用紙を排出する排紙ローラ9と、給紙ローラ3a,搬送ローラ4及び排紙ローラ9の回転駆動源であるLF(Line Feed )モータ7と、搬送ローラ4の回転と共に回転する回転スリット板8aとフォトインタラプタ8bとからなるロータリエンコーダ(以下単に「エンコーダ」と称す)8と、を備えている。尚、LFモータ7はDCモータである。
【0030】
LFモータ7は、搬送ローラ4を駆動する駆動プーリ(図示略)との間に架け渡されたベルト105を介して搬送ローラ4及び回転スリット板8aを回転させると共に、駆動プーリ(図示略)とアイドルローラ107との間に架け渡されたベルト106及びアイドルローラ107を介して排紙ローラ9を回転させる。さらに、LFモータ7の回転は、図示しない駆動力伝達機構を介して給紙ローラ3aにも伝達され、給紙ローラ3aを回転させる。
【0031】
尚、搬送ローラ4及び排紙ローラ9にはそれぞれ、ピンチローラあるいは拍車(図示略)が圧接されており、この圧接点を用紙が通過しながら搬送・排紙が行われるのだが、これらについては後述する図2に基づいて説明する。
エンコーダ8は、円周に沿って所定間隔毎にスリットが形成(図示略)された回転スリット板8aが、所定角度回転する毎に、パルス信号を出力するよう構成されている。このパルス信号は、具体的には図3に示すように、互いに略1/4周期(一周期はT)ずれた2種類のパルス信号(エンコーダ信号)ENC−A及びENC−Bがそれぞれ出力される。
【0032】
回転スリット板8aは、搬送ローラ4と同軸回転するものであって、その搬送ローラ4はLFモータ7により回転され、さらにこのLFモータ7の回転は給紙ローラ3aにも伝達される。そのため、エンコーダ8からのパルス信号を検出・カウントすることにより、LFモータ7の回転量はもちろん、搬送ローラ4や給紙ローラ3a等の回転量、ひいてはこれら各ローラ3a又は4により送出・搬送される用紙の移動量を検出することができる。
【0033】
次に、プリンタ100に搭載された給紙装置について、図2に基づいて説明する。尚、図2の給紙装置110は、図1で説明したプリンタ100を、用紙の送出・搬送・排紙の観点からより詳細且つ模式的に説明したものとなっている。そのため、図2において、図1で説明した構成要素と同じものについては、図1と同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0034】
図2に示す如く、本参考例の給紙装置110は、主として給排紙機構1と、CPU11,ASIC(Application Specific Integrated Circuit )12及び駆動回路13からなる制御装置10とから構成されており、エンコーダ8からのパルス信号はASIC12へ入力される。また、LFモータ7は、駆動回路13からの電力供給を受けて回転駆動する。
【0035】
給排紙機構1において、まず用紙分離機構3は、用紙収納板2に積層した状態で収納された用紙を1枚ずつ取り出して送出するためのものである。また、用紙収納板2の最下部には土手部2aが設けられている。
用紙分離機構3は、給紙ローラ3aが積層された用紙の最上面と接触し、この給紙ローラ3aの反時計回り回転によって、その最上面の用紙が土手部(分離部)2aに向かって送り出されるよう構成されている。また、LFモータ7から駆動力伝達機構(図示略)を介して伝達される回転駆動力を受ける太陽ギア3bと、この太陽ギア3bの周囲に沿って可動に構成された遊星ギア3cと、この遊星ギア3cにより回転される従動ギア3dと、を備えている。
【0036】
そして、太陽ギア3bは、LFモータ7が逆転したとき、その回転駆動力を受けて時計回り方向に回転するため、これを受けて遊星ギア3cは図2に示した位置に移動する。これにより、遊星ギア3cと従動ギア3dとが噛合した状態となるため、太陽ギア3bの時計回り方向の回転駆動力が遊星ギア3c及び従動ギア3dを介して、給紙ローラ3aまで伝達する。その結果、給紙ローラ3aが反時計回り方向に回転し、用紙収納板2に積層された用紙を1枚取り出して土手部2aの方向へ送出する。
【0037】
一方、LFモータ7が正転したとき、太陽ギア3bは、その回転駆動力を受けて反時計回りに回転する。そのため遊星ギア3cは図示の状態から、従動ギア3dとの噛合が外れる方向に移動する。これにより、LFモータ7の回転駆動力は給紙ローラ3aには伝達されず、給紙ローラ3aは回転しない。
【0038】
また、図1でも説明した通り、LFモータ7の回転駆動力は、搬送ローラ4及び排紙ローラ9にも伝達される。このとき、LFモータ7が逆転している間(つまり給紙ローラ3aが回転している間)は、搬送ローラ4は時計回りに回転し、排紙ローラ9は反時計回りに回転する。また、LFモータ7が正転している間(給紙ローラ3aは回転しない)は、搬送ローラ4は反時計回りに回転し、排紙ローラ9は時計回りに回転する。
【0039】
また、搬送ローラ4にはピンチローラ4aが圧接され、排紙ローラ9には拍車9aが圧接されており、用紙は、それぞれの圧接点を通過し、搬送ローラ4と排紙ローラ9との間に備えられた印字ヘッド5により印字された後、排紙ローラ9と拍車9aとの圧接点から排紙される。
【0040】
土手部2aは、用紙収納板2に積層された用紙の下端を支持しており、給紙ローラ3aが回転すると、土手部2a部分から積層された用紙の1枚が分離されて取り出される。そして、取り出された用紙は、図中破線で示す経路を右方向に送出される。尚、以下の説明では、用紙が用紙収納板2から取り出されて、搬送ローラ4とピンチローラ4aとの圧接点(レジスト位置)に至るまでの区間(本発明の用紙送出経路に相当)を給紙区間といい、用紙がレジスト位置から搬送され、印字ヘッド5による印字動作が終了するまでの区間を搬送区間といい、印字動作の終了後、用紙がこの給排紙機構1から排出されるまでの区間を排紙区間という。
【0041】
なお、給紙区間内を用紙が送出される期間が本発明の給紙期間に相当し、搬送区間を用紙が搬送される期間が本発明の印字搬送期間に相当し、排紙区間を用紙が排出される期間が本発明の排紙期間に相当する。
次に、上記説明した給紙装置110において、給排紙機構1の動作を制御する制御装置10について、図4に基づいて説明する。図4は、制御装置10の概略構成を示す説明図である。
【0042】
図4に示す如く、制御装置10は、当該プリンタ100の制御を統括するCPU11と、LFモータ7の回転速度や回転方向等を制御するPWM信号を生成するASIC12と、ASIC12にて生成されたPWM信号に基づいてLFモータ7を駆動する駆動回路13とから構成されている。
【0043】
駆動回路13は、図示は省略するものの、4基のスイッチング素子によりHブリッジ回路が構成されており、このHブリッジ回路の各スイッチング素子を、ASIC12内の駆動用信号生成部19にて生成されたPWM信号に基づいてオン・オフ制御することにより、LFモータ7を駆動する。
【0044】
ASIC12の内部には、LFモータ7の制御に用いる各種パラメータを格納するレジスタ群30が備えられている。このレジスタ群30は、LFモータ7を起動するための起動設定レジスタ31と、LFモータ7の回転を強制的に停止させるための強制停止設定レジスタ32と、エンコーダ8からのパルス信号の周期を周期カウンタ16にて測定する区間を設定するための周期測定区間設定レジスタ33と、周期カウンタ16にて測定されるパルス信号の周期の、許容しうる上限値を設定するための周期上限設定レジスタ34と、LFモータ7の回転駆動を制御(本参考例では位置フィードバック制御)する際の、LFモータ7の回転を停止すべき目標停止位置(後述の位置カウンタ15におけるカウント値にて規定される位置;本発明の目標駆動量に相当)を設定するための目標停止位置設定レジスタ35と、状態フィードバック演算処理部18における各種演算処理(詳細は後述)で使用されるゲインを設定するための状態フィードバックゲイン設定レジスタ36及び積分ゲイン設定レジスタ37とから構成されている。
【0045】
エンコーダエッジ検出部14は、エンコーダ8からのパルス信号を取り込んでそのパルス信号のエッジ(本参考例では、エンコーダ信号ENC−Aの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方)を検出し、その検出したエッジを、位置カウンタ15がカウントすることによって、LFモータ7の回転量、ひいては用紙の位置を、そのカウント値として検出する。クロック生成部21は、エンコーダ8からのパルス信号よりも十分に短い周期のクロックパルスを生成して、当該ASIC12内の各部に供給する。
【0046】
周期カウンタ16は、エンコーダエッジ検出部14にて検出されたエンコーダ信号ENC−Aのエッジ変化の周期を測定するためのものであり、エンコーダエッジ検出部14にてエッジ変化が検出されてから、次のエッジ変化が検出されるまでの間の、クロック生成部21からのクロックパルスを計数することにより、周期測定を行う。尚、本参考例では、クロックパルスを常時計数しているわけではなく、周期測定区間設定レジスタ33にて設定された区間でのみ計数するようにされている。
【0047】
エラー判定部17は、周期カウンタ16にて計数中のクロックパルスの数と、周期上限設定レジスタ34に設定された周期上限値(クロックパルスの数に換算された値)とを比較し、クロックパルス数がこの周期上限値を超えた場合に、CPU11に対して割り込み信号(エラー割り込み)を出力する。
【0048】
状態フィードバック演算処理部18は、基本的には、位置カウンタ15による現在位置情報(カウント値)と、目標停止位置設定レジスタ35にて設定された目標位置との偏差に応じた位置フィードバック制御を行うものであり、駆動用信号生成部19への制御入力(本参考例では目標電流値)を生成し出力する。以下、状態フィードバック演算処理部18について、図5に基づいて説明する。図5は、状態フィードバック演算処理部18の概略構成を示すブロック図である。この状態フィードバック演算処理部18は、位置カウンタ15から得られるエンコーダ8のパルス信号のカウント値yが、目標停止位置設定レジスタ35にセットされている目標値rと一致するように位置フィードバック制御を行うものであって、状態推定器(オブザーバ)18a、第1加算器18b、積分器18c、第1ゲイン積算器18d、第2加算器18e及び第2ゲイン積算器18fにより構成されている。
【0049】
まず、第1加算器18bによって、目標停止位置設定レジスタ35にセットされている目標値rと、位置カウンタ15によるカウント値yとの偏差が演算される。次に、積分器18cによって、第1加算器18bにより演算された偏差を離散積分した値、つまり、偏差の累積値が演算される。そして、第1ゲイン積算器18dによって、積分器18cにより演算された累積値と、積分ゲイン設定レジスタ37にセットされている積分ゲインF2とを積算した第1の制御信号が生成される。
【0050】
尚、状態推定器18aは、LFモータ7によって用紙が搬送される紙送り系を、動的線形システムとしてモデル化し、LFモータ7への入力電流を操作量として送り量を制御する位置サーボ系として考えた場合に、その状態フィードバック制御を実現するための計算を行うものである。その際にどのような状態変数を選択するのかは、状態フィードバックの解説書等にもあるように、一意ではないので、制御系に合わせて適宜選択する必要がある。
【0051】
参考例では搬送ローラ4の回転角度を検出可能なエンコーダ8が存在することから、駆動対象(負荷)の動的な挙動が特徴づけられるパラメータ、例えば搬送ローラ4(負荷)の角度、角速度を推定した状態量xを計算している。なお、状態量xを算出するにあたっては、負荷抵抗や、慣性(イナーシャ)等の機械定数を表す各種パラメータを利用して状態方程式を導いている。従って状態推定器18aは、その状態方程式を基に状態量xを計算することになる。
【0052】
そして、状態推定器18aによって、駆動用信号生成部19に入力する制御信号で示される制御入力uと位置カウンタ15によるカウント値yとに基づいて、給紙装置の内部状態を表す状態量xが推定される。次に、第2ゲイン積算器18fによって、状態推定器18aにより推定された状態量xと状態フィードバックゲイン設定レジスタ36にセットされている状態フィードバックゲインF1とを積算した第2の制御信号が生成される。
【0053】
そして、第2加算器18eによって、第1の制御信号と第2の制御信号とを加算することにより、制御信号(制御入力u)が生成される。本参考例では、この制御入力uは、LFモータ7に流すべき電流の目標値である。
上記のように構成された本参考例の制御装置10において、用紙収納板2に収納された用紙を送出(給紙、搬送或いは排紙)する処理(以下これらをまとめて「給紙処理」ともいう)について、図6に基づいて説明する。図6は、CPU11が実行する給紙処理を示すフローチャートである。
【0054】
この処理が開始されると、まずステップ(以下「S」)110にて、用紙を所定の目標停止位置まで送出するために必要なレジスタを設定する。具体的には、目標停止位置設定レジスタ35,周期上限設定レジスタ34,周期測定区間設定レジスタ33,状態フィードバックゲイン設定レジスタ36及び積分ゲイン設定レジスタ37の設定を行う。
【0055】
そして、S120にて、起動設定レジスタ31を設定することにより、LFモータ7の回転、延いては用紙の送出が開始される。用紙送出開始後、S130では、ASIC12から停止割り込み信号が入力されたか否かを判断する。この停止割り込み信号は、用紙が目標停止位置設定レジスタ35に設定された目標位置に到達したときにASIC12にて発生・出力されるものであり、目標停止位置に到達して停止割り込み信号が入力されたならば、そのままこの処理を終了するが、目標停止位置にまだ到達せず停止割り込み信号が入力されない間は、S140に移行する。
【0056】
S140では、ASIC12からエラー割り込み信号が入力されたか否かが判断される。このエラー割り込み信号はエラー判定部17にて生成・出力されるものであり、既述の如く、周期カウンタ16にて計数中のクロックパルス数が周期上限設定レジスタ34に設定された上限値を超えた場合に、CPU11に対して出力される。
【0057】
このエラー割り込み信号が入力されなければ、再びS130に戻って以下同様の処理が繰り返されるわけだが、エラー割り込み信号が入力された場合は、エンコーダ8に何らかの異常が生じたか、或いは、用紙ジャム等が発生して用紙送出が滞った状態にあるものとして、停止処理を実行して(S150)LFモータ7の回転を停止させてこの処理を終了する。この停止処理は、ASIC12が備える強制停止設定レジスタ32へ設定値を書き込むことによりなされるものである。
【0058】
次に、図6の給紙処理が実行されることによるASIC12の各部の動作等について、図7に基づいて説明する。図7は、本参考例のASIC12内部の状態(より詳細には、LFモータ7の回転開始から回転終了に至るまでの各エンコーダ信号,位置カウンタ15のカウント値、周期カウンタ16のカウント状態及びエラー判定部17によりなされる周期上限オーバーフラグのセット状態)を説明するためのタイムチャートである。
【0059】
参考例では、図6のS110で説明した通り、LFモータ7を回転駆動させる全区間の中で、エンコーダ信号の周期測定を実行する周期測定区間が設定される。具体的には、本参考例では、図7に示す如く、LFモータ7が回転開始してから位置カウンタ15のカウント値がX1になったときに、周期カウンタ16がその動作を開始し、位置カウンタ15のカウント値がX2になったとき、その動作を停止する。
【0060】
ここで、LFモータ7の回転開始から位置カウント値がX1になるまでの駆動量(用紙の送出量)が本発明の初期駆動量に相当すると共に、回転開始時の位置からこのX1までの区間が本発明の初期駆動区間に相当する。また、位置カウント値がX2になってからLFモータ7の回転が停止するまでの区間が本発明の駆動終了区間に相当する。
【0061】
尚、既に説明した通り、本参考例では、エンコーダ信号ENC−Aのエッジ相互間で、周期カウンタ16がクロック生成部21からのクロックパルスを計数する。つまり、エッジ変化があったときに計数を開始し、再び次のエッジ変化があったとき、それまでの計数結果をクリアして再び最初から計数を始めるのである。
【0062】
図7では、周期カウンタ16の動作中(位置カウント値X1〜X2)はエンコーダ8は正常でしかも用紙の送出状態も良好であって、周期カウンタ16のカウント値が周期上限値をこえることがない正常な状態であることを示している。尚、図7の周期カウンタ16のカウント状態を示す部分において一点鎖線で表している波形は、仮に回転開始からX1までの区間及びX2から回転停止までの区間で周期カウントを実行した場合に想定される周期カウント値を示すものである。
【0063】
本図7からわかるように、回転開始直後或いは停止直前では、当然ながらLFモータ7の回転速度が遅くなる(換言すれば、エンコーダ信号のエッジ間隔が長くなる)ため、一点鎖線で示すように、周期上限値を超えてしまう。但しこれは、何らかの異常に伴うものではなく、回転速度が遅い故に必然的に生じるものであるため、これを異常と判断するわけにはいかない。そのため、本参考例では、LFモータ7の回転開始時及び停止時には周期カウントを行わないようにしているのである。
【0064】
一方、図8は、図7に対して、周期カウンタ16の動作中に用紙ジャムが発生してLFモータ7の負荷が高負荷となり、回転速度が急激にダウンした場合を例に挙げて説明したものである。図8に示す如く、時刻t1で用紙ジャムが発生したことにより、LFモータ7の回転(ひいてはエンコーダ8の回転)速度が急激にダウンして、エッジ変化が生じなくなり、周期カウント値が上昇を続ける。そして、時刻t2で周期上限値をこえてしまい(オーバーフロー)、これにより周期上限オーバーフラグがセットされる。尚、このフラグのセットはエラー判定部17によりなされる。
【0065】
周期上限オーバーフラグがセットされると、ASIC12からCPU11へエラー割り込み信号が出力され、これを受けたCPU11がASICの強制停止設定レジスタを設定(S150の停止処理;時刻t3)することにより、LFモータ7の回転が停止される。
【0066】
以上詳述したように、本参考例では、周期カウンタ16がエンコーダ信号の周期を検出(実際には、エッジ変化間のクロックパルスを計数)し、所定の周期上限値を超えた場合に異常と判断する。そしてこの周期カウンタ16による周期検出は、位置カウント値がX1〜X2の区間にのみ実行される。そのため、エンコーダ8のスリット異常或いは用紙ジャム等の異常等を確実且つ安定して検出することができる。
【0067】
ここで、本参考例において、状態フィードバック演算処理部18と駆動用信号生成部19とにより本発明の位置制御手段が構成され、駆動回路13本発明の駆動手段に相当し、周期カウンタ16は本発明のクロック計数手段に相当し、クロック生成部21は本発明のクロックパルス出力手段に相当し、エンコーダエッジ検出部14は本発明のエッジ検出手段に相当し、エラー判定部17は本発明の異常判定手段に相当する。また、図7に示した周期上限値(周期上限設定レジスタ34に設定される値)は本発明の基準周期に対応した基準パルス数に相当する。
【0068】
更に、図6の給紙処理において、S110における目標停止位置設定レジスタの設定は、本発明の目標駆動量設定手段が実行する処理に相当し、S150の停止処理は本発明の停止手段が実行する処理に相当する。
尚、本参考例では、位置カウント値がX1〜X2の間でのみ、周期カウンタ16がその動作を実行するものとして説明したが、これとは別に例えば、周期カウンタ16による周期カウント(クロックパルス計数)は常時行うようにして、エラー判定部17による判定動作を、位置カウント値X1〜X2の間でのみ実行するようにしてもよい。
【0069】
この場合、図7に一点鎖線で示した波形(周期カウント値)が発生し、回転初期や回転停止直前では周期上限値を超えてしまう場合があるが、この間(X1〜X2以外の区間)ではエラー判定部17によるエラー判定は行わないため、誤ってエラー判定されることはない。
【0070】
[第2参考例
図9に、本参考例の制御装置の概略構成を示す。図9に示す如く、本参考例の制御装置40におけるASIC42は、図4に示した第1参考例のASIC12と比較して、主として、LFモータ7の回転開始から周期カウンタ46の動作が開始されるまでの時間を設定するための周期測定時間設定レジスタ44が備えられていること、及び、クロック生成部21からのクロックパルスに基づいて時間を計測すると共に、LFモータ7の回転開始後、周期測定時間設定レジスタ44にて設定された時間が経過したときにその旨の信号を周期カウンタ46へ出力するための、タイマ45が備えられている点が異なる。
【0071】
それ以外については、図4で説明した第1参考例のASIC12と同様であるため、図4と同じ構成要素には図4と同じ符号を付し、その説明を省略する。また、本参考例のCPU41が実行する給紙処理も、図6に示した第1参考例の給紙処理とほぼ同様であり、唯一異なる点は、図6のS110の処理の中で、本参考例の場合は周期測定時間設定レジスタ44を設定する処理が追加されることである。
【0072】
即ち、本参考例では、周期カウンタ46の動作を終了する位置(位置カウンタの値)がX2であることは上記第1参考例と全く同様なのだが、周期カウンタ46の動作を開始するタイミングとして、第1参考例のようにX1の位置で開始するのではなく、LFモータ7の回転開始後、周期測定時間設定レジスタ44で設定した時間の経過後に開始する。
【0073】
このように構成された制御装置40において、図6とほぼ同様(詳細は上記の通り)の給紙処理が実行されることによるASIC42の各部の動作等について、図10に基づいて説明する。図10に示す如く、本参考例では、LFモータ7の回転開始後、タイマ45による計時が開始され、時間Tsが経過した時点で、周期カウンタ46がその動作を開始する。その他の動作については、図7と全く同様である。
【0074】
このように、上記第1参考例と違って、周期カウンタ46の動作開始を時間(本例ではTs経過後)で規定するようにしたことによるメリットとしては、以下のことがいえる。即ち、上記第1参考例のように、回転開始からの位置によって規定するやり方では、例えば起動直後(モータ回転直後)にエンコーダ8のスリット抜け或いは汚れ等でエンコーダ信号が入力されない場合、エラー検出ができない。これに対し、本参考例のように動作開始を時間にて規定すれば、たとえエンコーダ8がどのような状態であろうと、設定した時間経過後に必ず動作が開始されるため、エンコーダ8の異常等を確実に検出できるようになる。
【0075】
ここで、本参考例において、LFモータ7の回転開始後、周期カウンタ46が動作開始するまでの時間Tsが、本発明の所定時間(ひいては駆動開始期間)に相当する。
尚、本参考例においても、例えば、周期カウンタ46による周期カウント(クロックパルス計数)は常時行うようにして、エラー判定部17による判定動作を、LFモータ7の回転開始から時間Ts経過した後、位置カウント値がX2になるまでの間でのみ実行するようにしてもよい。
【0076】
[実施形態]
図11に、本実施形態の制御装置の概略構成を示す。図11に示す如く、本実施形態の制御装置50におけるASIC52は、図4に示した第1参考例のASIC12と比較して、主として、周期カウンタ58にて実行中のカウントをクリアさせるための周期カウンタクリア設定レジスタ54と、これによりクリアされた周期カウンタ58を再び起動させるための周期測定再起動設定レジスタ55と、エラー判定部59によりエラー判定されてセットされた周期上限オーバーフラグをクリアするための割り込みフラグクリア設定レジスタ56と、駆動用信号生成部19にて生成されるPWM信号のデューティの上限値を設定するための最大PWM設定レジスタ57と、が備えられている点が異なる。
【0077】
それ以外については、図4で説明した第1参考例のASIC12と同様であるため、図4と同じ構成要素には図4と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、第1及び第2参考例のように、周期カウンタのカウント値が周期上限値を超えてエラー割り込み(周期上限オーバーフラグのセット)があったときにすぐLFモータ7を駆動停止するのではなく、エラー割り込みが所定回数あったときにはじめて駆動停止する。以下、本実施形態のCPU51が実行する給紙処理について、図12に基づいて説明する。
【0078】
図12に示す如く、まずS510にて、給紙動作に必要な各種レジスタの設定を行う。具体的には、目標停止位置設定レジスタ35,周期上限設定レジスタ34,周期測定区間設定レジスタ33,状態フィードバックゲイン設定レジスタ36及び積分ゲイン設定レジスタ37の設定を行う。
【0079】
そして、S520にて、起動設定レジスタ31を設定することにより、LFモータ7の回転、延いては用紙の送出が開始される。用紙送出開始後、S530では、ASIC52から停止割り込み信号が入力されたか否かを判断し、入力されたならば、そのままこの処理を終了するが、目標停止位置にまだ到達せず停止割り込み信号が入力されない間は、S540に移行する。
【0080】
S540では、ASIC52からエラー割り込み信号が入力されたか否かが判断される。このエラー割り込み信号が入力されなければ、再びS530に戻って以下同様の処理が繰り返されるわけだが、エラー割り込み信号が入力された場合は、S550に移行して、最大PWM設定レジスタ57に設定してある最大PWMデューティを変更(デューティが小さくなるように)する。このようにデューティを小さくするのは、LFモータ7に大きな電流が長時間流れることによる、LFモータ7自身或いはその駆動回路13等の損傷を防ぐためである。
【0081】
そして、続くS560にて、ASIC52からのエラー割り込みがあった回数をカウントし、S570ではそのカウント値(割り込みがあった回数)が予め定めた設定値より大きいか否かが判断される。このとき、設定値より大きい場合は、S630に移行してLFモータ7の回転駆動を停止すべく停止処理を実行してこの処理を終了するが、割り込み回数がまだ設定値より大きくないときは、S580にて周期カウンタクリア設定レジスタ54を設定することにより周期カウンタ58のカウント値をクリアすると共に、続くS590にて、割り込みフラグクリア設定レジスタ56を設定することにより、エラー判定部59にてセットされた周期上限オーバーフラグをクリアし、更にS600にて、周期測定再起動設定レジスタ55を設定することにより、周期カウンタ58を再起動させる。
【0082】
その後は、S610にて、S530と同様の判断処理が行われ、停止割り込みがあればS630に移行するが、なければS620に進んでエラー割り込みの有無を判断する。そして、エラー割り込みがない限り再びS610に戻ることになるが、エラー割り込みがあった場合は、S560に移行して、再び割り込み回数をカウント(つまり、前回までの回数から1だけインクリメント)し、以下同様にS570以下の処理を行うのである。
【0083】
本実施形態において、S630の処理は本発明の停止手段が実行する処理に相当する。また、S570で割り込み回数と比較される基準となる設定値が、本発明の所定回数に相当するものである。更に、S550の処理によって変更される最大PWMデューティは、本発明の制御量に相当するものである。
【0084】
尚、本実施形態においてS570で用いる設定値は、予め定めた固定値を用いてもよいが、例えば図13に示したように、印刷実行する際の解像度に応じた設定値を用いるようにしてもよい。また、S550の処理も、本実施形態のように最大PWMデューティを変更するのに限らず、例えば状態フィードバックゲインや積分ゲイン等を変更するなど、LFモータ7を制御するための各種制御量を適宜変更することができる。
【0085】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態(第1参考例)では、周期上限値オーバーによりエラー割り込みがあるとすぐに停止処理するようにしたが、例えば図14に示す給紙処理のように、エラー割り込みを受ける度にそのときの位置カウンタ15のカウント値を記憶しておき、次にまたエラー割り込みがあったときの位置カウンタ15のカウント値との差が、前回のその差と一致した場合にはじめて、スリット目詰まりエラーと判断してLFモータ7の停止処理を行うようにしてもよい。
【0086】
以下、図14の給紙処理について説明するが、本処理において、S710〜S740の処理は、図6のS110〜S140の処理と全く同様である。そのため、S750以下の処理について説明する。即ち、周期上限値オーバーによりASIC12からエラー割り込みがあってS750に移行すると、ここでまず、累積エラー回数が1回であるか否かが判断される。
【0087】
ここで、初めてこのS750の処理に移行してきた場合は、累積エラー回数がまず1回となるため、S760に移行してそのときの位置カウンタ値を記憶し、再びS730に戻る。そして、その後またエラー割り込みが発生して再びS750の処理に移った場合、累積エラー回数が2回となるため、ここでは否定判定されてS770に進む。
【0088】
S770では、累積エラー回数が2回か否かが判断され、ここでは2回であるためS780に進み、前回エラー発生時の位置カウンタ値(S760で記憶済み)と、今回エラー発生時の位置カウンタ値(つまり現在位置)との差を求め、S790でその差を記憶する。そして、続くS800でそのときの位置カウンタ値を記憶して、再びS730へ戻る。
【0089】
そして、再度またエラー割り込みが発生(つまり3回目)すると、S750及びS760でいずれも否定判定され、S810に進む。S810はS780と全く同様の処理であり、前回エラー発生時の位置カウンタ値(S800で記憶済み)と今回(現在)の位置カウンタ値との差を求める。そして、続くS820で、S810で求めた差と、S790で記憶した差(前回の差)とが等しいか否かを判断し、等しくなければ再びS730に戻るものの、等しい場合は、S830でスリット目詰まりエラーであると判定し、停止処理を行って(S840)、この処理を終了する。
【0090】
このように、エラー発生時から次のエラー発生時までの位置カウンタ値を求めて、それが等しい場合にエラーと判定することにより、スリット異常の位置を特定することができ、保守(エンコーダスリットの掃除など)に役立つ情報まで取得できる。このようなスリット異常の判定処理は、給紙期間に限らず、エンコーダが2回転以上回転する排紙期間においても有効である。
【0091】
また、上記各参考例、実施形態では、エンコーダエッジ検出部が検出するエンコーダ信号のエッジとして、全てのエッジ変化を検出するものとして説明したが、これに限らず例えば、立ち下がりエッジのみ或いは立ち上がりエッジのみを検出するようにしてもよい。また、通常は方向判別信号として利用され、必要に応じてエッジ検出信号としても利用可能なエンコーダ信号ENC−Bを用いてもよく、エンコーダ信号の周期或いはそれに対応した情報を取得できる限り種々の方法を採りうる。
【0092】
また、上記各参考例、実施形態では、位置フィードバック制御を行う制御機構として、いわゆるオブザーバを利用した状態フィードバック演算処理部にて構成した場合を例に挙げて説明したが、オブザーバを利用したものに限ることはなく、例えばPID制御による位置フィードバック制御を行うものとして構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例のプリンタの側面図である。
【図2】 参考例のプリンタに搭載された給紙装置の概略構成を示す説明図である。
【図3】 エンコーダ信号を示す説明図である。
【図4】 第1参考例の制御装置の概略構成を示す説明図である。
【図5】 状態フィードバック演算処理部の概略構成を示すブロック図である。
【図6】 第1参考例の給紙処理を示すフローチャートである。
【図7】 第1参考例のASIC内部の状態を説明するためのタイムチャートである。
【図8】 第1参考例のASIC内部の状態を説明するためのタイムチャートである。
【図9】 第2参考例の制御装置の概略構成を示す説明図である。
【図10】 第2参考例のASIC内部の状態を説明するためのタイムチャートである。
【図11】施形態の給御装置の概略構成を示す説明図である。
【図12】施形態の給紙処理を示すフローチャートである。
【図13】 解像度毎に設定されたエラー判定しきい値を示す説明図である。
【図14】 参考例の給紙処理の、他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…給排紙機構、2…用紙収納板、2a…土手部、3…用紙分離機構、3a…給紙ローラ、4…搬送ローラ、4a…ピンチローラ、5…印字ヘッド、7…LFモータ、8…ロータリーエンコーダ、8a…回転スリット板、8b…フォトインタラプタ、9…排紙ローラ、10,40,50…制御装置、13…駆動回路、14…エンコーダエッジ検出部、15…位置カウンタ、16,46,58…周期カウンタ、17,59…エラー判定部、18…状態フィードバック演算処理部、18a…状態推定器、19…駆動用信号生成部、21…クロック生成部、30…レジスタ群、31…起動設定レジスタ、32…強制停止設定レジスタ、33…周期測定区間設定レジスタ、34…周期上限設定レジスタ、35…目標停止位置設定レジスタ、36…状態フィードバックゲイン設定レジスタ、37…積分ゲイン設定レジスタ、44…周期測定時間設定レジスタ、45…タイマ、54…周期カウンタクリア設定レジスタ、55…周期測定再起動設定レジスタ、56…割り込みフラグクリア設定レジスタ、57…最大PWM設定レジスタ、100…プリンタ、110…給紙装置

Claims (15)

  1. モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、
    前記駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、
    該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる前記駆動対象の駆動量と前記目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じて前記モータを回転駆動するための制御信号を生成することにより前記モータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、
    該位置制御手段からの前記制御信号に基づいて前記モータを回転駆動する駆動手段と
    を備えたモータ制御装置において、
    前記パルス信号の周期を検出する周期検出手段と、
    該周期検出手段により検出された前記パルス信号の周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときに、前記エンコーダの異常を判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段により前記エンコーダの異常が判定されたとき、前記位置制御手段が前記位置フィードバック制御を実行する際に用いる制御量を、前記モータへ供給される電力が小さくなるように変更する制御量変更手段と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、
    前記駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、
    該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる前記駆動対象の駆動量と前記目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じて前記モータを回転駆動するための制御信号を生成することにより前記モータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、
    該位置制御手段からの前記制御信号に基づいて前記モータを回転駆動する駆動手段と
    を備えたモータ制御装置において、
    前記パルス信号の周期を検出する周期検出手段と、
    該周期検出手段により検出された前記パルス信号の周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときに、前記エンコーダの異常を判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段により前記エンコーダの異常が判定される毎に、該異常判定された回数を累積記憶する異常判定回数記憶手段と、
    前記異常判定回数記憶手段に累積記憶された異常判定の回数が所定回数に達したときに前記モータの回転駆動を停止させる停止手段と、
    を備え、
    当該モータ制御装置は、印刷媒体上に画像を印刷する画像形成装置に搭載され、前記駆動対象は、前記印刷媒体上への画像印刷の際に前記モータにより駆動されるものであり、
    前記所定回数は、前記画像を印刷する際の解像度に応じて予め設定されている
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 前記位置制御手段は、前記制御信号に基づいて前記駆動手段へPWM信号を出力するPWM信号出力手段を備え、
    前記駆動手段は、前記PWM信号出力手段から入力される前記PWM信号のデューティに基づいて前記モータを回転駆動し、
    前記制御量は、前記PWM信号出力手段が出力する前記PWM信号のデューティの上限値を示す、予め設定された最大PWMデューティであり、
    前記PWM信号出力手段は、前記最大PWMデューティを超えるPWM信号を出力しないよう構成されており、
    前記制御量変更手段は、前記異常判定手段により前記エンコーダの異常が判定されたとき、前記最大PWMデューティを前記設定された値より小さい値に変更する
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  4. 前記周期検出手段は、前記モータによ前記駆動対象駆動開始から所定時間経過するまでの駆動開始期間は、前記周期の検出を行わない
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 前記周期検出手段は、前記モータによる前記駆動対象の駆動開始後、該駆動対象が所定の初期駆動量だけ駆動されるまでの初期駆動区間では、前記周期の検出を行わない
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のモータ制御装置。
  6. 前記周期検出手段は、前記モータによ前記駆動対象駆動開始してから所定の駆動量だけ駆動された後、該駆動対象の駆動が停止するまでの駆動終了区間では、前記周期の検出を行わない
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のモータ制御装置。
  7. 前記異常判定手段は、前記モータによ前記駆動対象駆動開始から所定時間経過するまでの駆動開始期間は、前記判定を行わない
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のモータ制御装置。
  8. 前記異常判定手段は、前記モータによる前記駆動対象の駆動開始後、該駆動対象が所定の初期駆動量だけ駆動されるまでの初期駆動区間では、前記判定を行わない
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のモータ制御装置。
  9. 前記異常判定手段は、前記モータにより前記駆動対象が駆動開始してから所定の駆動量だけ駆動された後、該駆動対象の駆動が停止するまでの駆動終了区間では、前記判定を行わない
    ことを特徴とする請求項1〜3,7又は8のいずれかに記載のモータ制御装置。
  10. 前記周期検出手段は、
    所定の周期でクロックパルスを出力するクロックパルス出力手段と、
    前記エンコーダから出力されるパルス信号のエッジ変化を検出するエッジ検出手段と、
    該エッジ検出手段により前記エッジ変化が検出されてから次のエッジ変化が検出されるまでの前記クロックパルスの数、若しくは前記エッジ検出手段により前記エッジ変化が検出されてから該エッジ変化と同一方向に変化するエッジ変化が再び検出されるまでの前記クロックパルスの数を計数することにより、前記パルス信号の周期を検出するクロック計数手段と、
    により構成され、
    前記異常判定手段は、前記クロック計数手段により計数中の前記クロックパルスの数と前記基準周期に対応した基準パルス数とを比較し、該クロックパルスの数が該基準パルス数以上となったときに前記異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載のモータ制御装置。
  11. モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、
    前記駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するロータリエンコーダと、
    該ロータリエンコーダからのパルス信号に基づいて得られる前記駆動対象の駆動量と前記目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じて前記モータを回転駆動するための制御信号を生成することにより前記モータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、
    該位置制御手段からの前記制御信号に基づいて前記モータを回転駆動する駆動手段と
    を備えたモータ制御装置において、
    前記パルス信号の周期を検出する周期検出手段と、
    該周期検出手段により検出された前記パルス信号の周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときに、前記ロータリエンコーダの異常を判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段により異常と判定されてから、再び該異常判定手段により異常と判定されるまでの前記ロータリエンコーダからのパルス信号の数を計数するエンコーダカウン ト手段と、
    を備え、
    前記異常判定手段は、前記異常の判定を行う毎に前記エンコーダカウント手段により得られる前記パルス信号の計数結果が、少なくとも2回連続して一致したときに、前記ロータリエンコーダが備えるスリットの異常判定を行う
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  12. 請求項11記載のモータ制御装置であって、
    当該モータ制御装置は、印刷媒体上に画像を印刷する画像形成装置に搭載され、
    前記異常判定手段は、該画像形成装置にて前記印刷媒体への画像印刷が行われる際における、前記印刷媒体が給紙される給紙期間と、該給紙期間後に前記印刷媒体が搬送されつつ該印刷媒体上に画像が印刷される印字搬送期間と、該印字搬送期間後に前記印刷媒体を排出する排紙期間と、の前記各期間のうち、前記給紙期間及び前記排紙期間にのみ、前記スリットの異常判定を行う
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  13. モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、
    前記駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、
    該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる前記駆動対象の駆動量と前記目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じて前記モータを回転駆動するための制御信号を生成することにより前記モータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、
    該位置制御手段からの前記制御信号に基づいて前記モータを回転駆動する駆動手段と
    を備えたモータ制御装置において、前記エンコーダの異常を検出するエンコーダ異常検出方法であって、
    前記パルス信号の周期を検出し、該検出した周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときに、前記エンコーダの異常を判定し、
    該異常が判定されたとき、前記位置フィードバック制御手段が前記位置フィードバック制御を実行する際に用いる制御量を、前記モータへ供給される電力が小さくなるように変更する
    ことを特徴とするエンコーダ異常検出方法。
  14. 前記パルス信号の周期の検出は、
    前記エンコーダからのパルス信号のエッジ変化が検出されてから次のエッジ変化が検出されるまでの間、若しくは前記パルス信号のエッジ変化が検出されてから該エッジ変化と同一方向に変化するエッジ変化が再び検出されるまでの間に、所定の周期で入力されるクロックパルスの数を計数することにより行い、
    前記エッジ変化の検出により前記クロックパルスの計数を開始した後、該計数値が、前記基準周期に対応した基準パルス数以上となったときに、前記エンコーダの異常を判定する
    ことを特徴とする請求項13記載のエンコーダ異常検出方法。
  15. モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、
    前記駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、
    該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる前記駆動対象の駆動量と前記目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏差に応じて前記モータを回転駆動するための制御信号を生成することにより前記モータの位置フィードバック制御を実行する位置制御手段と、
    該位置制御手段からの前記制御信号に基づいて前記モータを回転駆動する駆動手段と
    を備え、印刷媒体上に画像を印刷する画像形成装置に搭載されて前記印刷媒体上への画像印刷の際に前記モータにより前記駆動対象を駆動するよう構成されたモータ制御装置において、前記エンコーダの異常を検出するエンコーダ異常検出方法であって、
    前記パルス信号の周期を検出し、
    該検出した周期が予め設定した所定の基準周期以上となったときに、前記エンコーダの異常を判定し、
    前記エンコーダの異常が判定される毎に、該異常判定された回数を累積記憶し、
    前記累積記憶された異常判定の回数が、前記画像を印刷する際の解像度に応じて予め設定された所定回数に達したときに、モータの回転駆動を停止させる
    ことを特徴とするエンコーダ異常検出方法。
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