JP2003299385A - モータ制御装置及びエンコーダ異常検出方法 - Google Patents

モータ制御装置及びエンコーダ異常検出方法

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JP2003299385A JP2002096094A JP2002096094A JP2003299385A JP 2003299385 A JP2003299385 A JP 2003299385A JP 2002096094 A JP2002096094 A JP 2002096094A JP 2002096094 A JP2002096094 A JP 2002096094A JP 2003299385 A JP2003299385 A JP 2003299385A
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雅俊 小久保
Mitsuhiro Nozaki
充宏 野▲崎▼
Tetsuya Ouchi
哲也 大内
Toshiyuki Yamane
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    • B41J19/00Character- or line-spacing mechanisms
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    • B41J19/205Position or speed detectors therefor
    • B41J19/207Encoding along a bar

Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置フィードバック制御によりモータを回転
駆動するモータ制御装置において、スリット欠損やスリ
ット目詰まり等のエンコーダ異常を検出する。 【解決手段】 エンコーダ信号の周期を検出する周期カ
ウンタは、モータの回転開始後、所定位置X1まで移動
(カウントアップ)したところからその動作を開始し、
エンコーダエッジを検出してから次のエッジを検出する
までの間、外部クロックパルスをカウントアップしてい
く。時刻t1で用紙ジャム発生によりモータの回転が急
減すると、エンコーダエッジが検出されなくなるため、
周期カウンタのカウント値が増え続け、時刻t2で周期
上限値を超える。このとき、周期上限オーバーフラグが
セットされて外部CPUへ出力され、これを受けた外部
CPUは、強制停止指令を出力してくる(時刻t3)。
この指令により、モータの駆動が停止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンコーダからの
パルス信号に基づく位置フィードバック制御によりモー
タの回転駆動を制御するモータ制御装置、及び、そのエ
ンコーダの異常を検出するエンコーダ異常検出方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばインクジェットプリン
タ等のシリアルプリンタでは、積層された複数の印字用
紙に給紙ローラを接触させ、その給紙ローラをモータに
て回転させることにより印字用紙を所定の方向へ給紙す
るようにしたり、或いは、印字用紙上に画像を形成する
際に、印字ヘッドが固定されたキャリッジをモータの駆
動力にて移動させるように構成されるなど、印刷を実行
するための一連の動作の中でモータが利用されている。
【0003】このような、プリンタにおける各部を動作
させるための駆動源であるモータとしては、例えばステ
ッピングモータやDCモータが主に用いられている。ま
た、プリンタにおいては、印字用紙上に所望の画像を確
実に印刷するために、細かい精度で印字用紙を送り出す
必要がある。そのため、プリンタにおける給紙或いはキ
ャリッジ移動の際のモータ制御方法の1つとして、いわ
ゆる位置フィードバック制御が広く採用されている。
【0004】位置フィードバック制御を行うためには、
モータにより駆動される駆動対象の実際の駆動量を検出
する必要があるが、これらの具体的検出手段として広く
用いられているのがエンコーダである。エンコーダは、
例えばそのスリットの形状から分類すると、円板の円周
に沿って等ピッチでスリットが形成されたロータリエン
コーダ或いは直線上に等ピッチでスリットが形成された
リニアエンコーダなど種々のものがあるが、いずれにし
てもスリットが欠けることなく等ピッチで形成されてい
なければならないことは、精度の高い位置フィードバッ
ク制御を行うために不可欠な要素である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
エンコーダ製造時のミスでスリットの欠損したエンコー
ダが製造されてしまうおそれや、例えばプリンタの使用
中、スリットに埃やインク、グリス等が入り込んでいわ
ゆるスリット目詰まりが生じるおそれ等がある。このよ
うな、スリット欠損或いはスリット目詰まりを抱えたま
まモータの位置フィードバック制御を行うと、モータの
回転量(即ち駆動対象の駆動量)を正確に検出できない
ため、制御が不安定になりかねない。そのため、上記の
ようなエンコーダの異常を、たとえ印刷実行中であって
もリアルタイムに検出できるようにすることが望まれて
いる。
【0006】エンコーダの異常を検出する方法として
は、例えば特開2001−78475号公報に開示され
ている技術は既に知られている。これは、エンコーダか
らの出力信号(パルス信号)の周期を監視して、所定値
以下の場合に異常とみなしてモータ駆動を停止させよう
というものである。
【0007】しかし、上記公報に開示されている方法で
は、エンコーダ出力信号の周期より短周期の信号が検出
された場合にのみ有効であるため、上記のようなスリッ
ト目詰まりやスリット欠損等の異常検出には適用できな
い。本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、位置
フィードバック制御によりモータを回転駆動するモータ
制御装置において、スリット欠損やスリット目詰まり等
のエンコーダ異常を検出することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するためになされた請求項1記載のモータ制御装
置は、モータにより駆動される駆動対象を駆動すべき目
標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、駆動対象の
駆動量に応じたパルス信号を出力するエンコーダと、該
エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる駆動対
象の駆動量と目標駆動量設定手段により設定された目標
駆動量との偏差に応じモータを回転駆動する位置フィー
ドバック制御を実行する位置制御手段と、該位置制御手
段からの制御信号に基づいてモータを回転駆動する駆動
手段とを備えたものである。
【0009】そして、本発明のモータ制御装置では、パ
ルス信号の周期を周期検出手段が検出し、その検出され
たパルス信号の周期が予め設定した所定の基準周期以上
となったときに、異常判定手段が、エンコーダの異常を
判定する。ここでいう基準周期は、例えば、エンコーダ
が備えるスリットの間隔や想定されるモータの回転速度
等に基づいて、通常の制御方法でモータを回転駆動する
限りはまず考えられないパルス信号の周期を適宜設定す
ることができる。
【0010】上記構成のモータ制御装置によれば、エン
コーダから出力されるパルス信号の周期が基準周期以上
になるとそのエンコーダが異常と判断されるため、例え
ばスリットの欠損や目詰まり等のエンコーダの異常を検
出することが可能となる。但し、例えば、モータの回転
開始から停止までの全期間にわたって、上記基準周期に
基づく異常判定を行うと、異常ではないにも関わらず異
常であるものと判断されてしまう事態が生じるおそれが
ある。即ち、例えばモータ回転開始時はまだ、回転速度
が停止状態から徐々に増加しつつある状況であり、言い
換えればエンコーダからのパルス信号の周期もまだ長い
のであるが、そのような場合であっても一律に上記基準
周期をもって異常判定を行うようにすると、基準周期の
長さによっては誤って異常と判断されかねないのであ
る。
【0011】そこで、上記のように誤ってエンコーダ異
常と判断されるのを防止するために、例えば請求項2に
記載のように、モータによる駆動対象の駆動開始から所
定時間経過するまでの駆動開始期間はパルス信号の周期
検出を行わないようにしてもいいし、また例えば、請求
項3に記載のように、モータによる駆動対象の駆動開始
後、該駆動対象が所定の初期駆動量だけ駆動されるまで
の初期駆動区間ではパルス信号の周期検出を行わないよ
うにしてもいいし、更に例えば、モータにより駆動対象
が駆動開始してから所定の駆動量だけ駆動された後、該
駆動対象の駆動が停止するまでの駆動終了区間ではパル
ス信号の周期検出は行わないようにしてもよい。
【0012】また、上記のような周期検出を行わないよ
うにするやり方以外にも、例えば請求項5記載のよう
に、モータによる駆動対象の駆動開始から所定時間経過
するまでの駆動開始期間はエンコーダの異常判定を行わ
ないようにしてもいいし、また例えば、モータによる駆
動対象の駆動開始後、該駆動対象が所定の初期駆動量だ
け駆動されるまでの初期駆動区間ではエンコーダの異常
判定を行わないようにしてもいいし、更に例えば、モー
タにより駆動対象が駆動開始してから所定の駆動量だけ
駆動された後、該駆動対象の駆動が停止するまでの駆動
終了区間ではエンコーダの異常判定を行わないようにし
てもよい。
【0013】上記のように、モータが駆動する全期間に
わたって一律にエンコーダ周期検出及或いは異常判定を
行わないようにすることで、例えばモータの回転直後や
回転停止直前などの回転速度が遅い場合に、エンコーダ
が正常であるにもかかわらず誤って異常判定されてしま
うのを防ぐことができる。
【0014】次に、請求項8記載のモータ制御装置は、
周期検出手段が、所定の周期でクロックパルスを出力す
るクロックパルス出力手段と、エンコーダから出力され
るパルス信号のエッジ変化を検出するエッジ検出手段
と、該エッジ検出手段によりエッジ変化が検出されてか
ら次のエッジ変化が検出されるまでのクロックパルスの
数、若しくはエッジ検出手段によりエッジ変化が検出さ
れてから該エッジ変化と同一方向に変化するエッジ変化
が再び検出されるまでのクロックパルスの数を計数する
ことにより、パルス信号の周期を検出するクロック計数
手段と、により構成されたものであり、異常判定手段
は、クロック計数手段により計数中のクロックパルスの
数と基準周期に対応した基準パルス数とを比較して、該
クロックパルスの数が該基準パルス数以上となったとき
に、エンコーダが異常であると判定する。
【0015】即ち、例えばパルス信号の立ち上がりエッ
ジが検出されてから立ち下がりエッジが検出されるまで
のクロックパルスの数、或いは、例えばパルス信号の立
ち上がりエッジが検出されてから次に再び立ち上がりエ
ッジが検出されるまで(まさにパルス信号の1周期間)
のクロックパルスの数を計数する。
【0016】そして、上記例示したエッジ間のクロック
パルス数を計数するにあたり、エッジ間の全クロックパ
ルスを計数してから異常か否かの判断を行うのではな
く、クロックパルス計数中に基準パルス数以上となった
場合は、たとえエッジ変化が検出されていなくともその
場で異常判定を行うのである。そのため、エンコーダの
異常をより早く且つより確実に検出することが可能とな
る。
【0017】また、異常判定手段によりエンコーダ異常
が検出された場合に具体的にどのように対処するかは、
モータの使用状況やモータ負荷の種類等に応じて適宜決
めればよく、例えば請求項9に記載のように、異常判定
されたら駆動手段によるモータの回転駆動を停止させる
ようにしてもいい。
【0018】但しこの場合、一度でも異常判定されたら
即停止させるのではなく、例えば請求項10に記載のよ
うに、異常判定手段によりエンコーダの異常が判定され
る毎に、異常判定された回数を累積記憶すると共にクロ
ック計数手段により計数中のクロックパルスの数をリセ
ットし、その累積記憶された異常判定の回数が所定回数
に達したときに、モータの回転駆動を停止させるように
してもよい。
【0019】このようにすれば、例えば電磁ノイズ等の
何らかの要因によって、エンコーダは正常であるにもか
かわらずパルス信号が出力されないといった場合が生じ
ても、それをもってすぐにエンコーダ異常であるなどと
即決してしまうおそれがなくなり、より安定した異常検
出・判定が可能となる。
【0020】また、上記のように、エンコーダが異常で
ある旨の判定回数が所定回数累積したときにはじめてモ
ータを停止させるという場合は、例えば請求項11に記
載のように、位置制御手段は、異常判定手段によりエン
コーダの異常が判定されたとき、位置フィードバック制
御を実行する際の制御量を変更するようにしてもよい。
制御量の具体例としては、例えば位置フィードバック制
御で使用されるフィードバックゲイン、或いはその他の
制御において使用される各種制御パラメータなどが考え
られる。
【0021】ところで、例えば当該モータ制御装置が、
印刷媒体上に画像を印刷する画像形成装置に搭載され、
印刷媒体上への画像印刷の際にモータによってその駆動
対象を駆動するよう構成されたものである場合は、例え
ば請求項12に記載のように、前記所定回数は、画像を
印刷する際の解像度に応じて予め設定されたものである
とよい。
【0022】例えば解像度の低い画像を印刷する場合、
エンコーダのスリット抜け等によって印刷媒体の給紙・
搬送量が異常になる回数がそれほど多くなければ、画像
への影響が少ないため、異常判定レベルを落とすことが
できて、不必要に異常判定が頻発されてしまうのを防ぐ
ことができる。
【0023】また、本発明のエンコーダがロータリエン
コーダである場合は、例えば請求項13に記載のよう
に、異常判定手段により異常と判定されてから再び該異
常判定手段により異常と判定されるまでのエンコーダか
らのパルス信号の数を計数するエンコーダカウント手段
を備え、異常判定手段は、異常の判定を行う毎にエンコ
ーダカウント手段により得られるパルス信号の計数結果
が、少なくとも2回連続して一致したときに、エンコー
ダが備えるスリットの異常判定を行うように構成すると
よい。
【0024】このようにすることで、エンコーダにおい
てスリットが異常となっている位置を特定することも可
能となり、例えばエンコーダスリットの掃除などの保守
・点検において役に立つ情報を得ることができる。そし
て、モータ制御装置を上記請求項13のように構成する
場合は、最終的にスリットの異常判定がなされるまで
に、例えばエンコーダが2回転以上回転する必要がある
など、比較的多くの時間を要する。そのため、例えば請
求項14に記載のように、当該モータ制御装置が、印刷
媒体上に画像を印刷する画像形成装置に搭載される場合
は、印刷媒体が給紙される給紙期間と、該給紙期間後に
印刷媒体が搬送されつつ該印刷媒体上に画像が印刷され
る印字搬送期間と、該印字搬送期間後に印刷媒体を排出
する排紙期間と、の各期間のうち、モータ駆動開始から
停止までの駆動距離(目標駆動量)が大なる期間、すな
わち給紙期間及び排紙期間にのみ、スリットの異常判定
を行うようにするとよい。
【0025】次に、請求項15に記載の発明は、モータ
により駆動される駆動対象を駆動すべき目標駆動量を設
定する目標駆動量設定手段と、駆動対象の駆動量に応じ
たパルス信号を出力するエンコーダと、該エンコーダか
らのパルス信号に基づいて得られる駆動対象の駆動量と
目標駆動量設定手段により設定された目標駆動量との偏
差に応じてモータを回転駆動する位置フィードバック制
御を実行する位置制御手段と、該位置制御手段からの制
御信号に基づいてモータを回転駆動する駆動手段と、を
備えたモータ制御装置において、エンコーダの異常を検
出するエンコーダ異常検出方法であって、パルス信号の
周期を検出し、該検出した周期が予め設定した所定の基
準周期以上となったときに、エンコーダの異常を判定す
るものである。
【0026】エンコーダの異常検出を上記方法により行
えば、請求項1記載の発明と同等の効果を得ることがで
きる。そしてこの場合も、モータの回転開始から停止ま
での全駆動期間にわたって異常検出を実行するのではな
く、例えば請求項2〜7いずれかに記載した発明と同じ
ように、異常検出を実行する期間(又は区間)を限定す
ることで、エンコーダが正常であるにもかかわらず誤っ
て異常と判断してしまうといった事態が生じるのを防ぐ
ことができる。
【0027】そしてまた、上記請求項15に記載したエ
ンコーダ異常検出方法を行うに当たって、パルス信号の
周期を検出する具体的方法としては、例えば請求項16
に記載したように、エンコーダからのパルス信号のエッ
ジ変化が検出されてから次のエッジ変化が検出されるま
での間、若しくはパルス信号のエッジ変化が検出されて
から該エッジ変化と同一方向に変化するエッジ変化が再
び検出されるまでの間に、所定の周期で入力されるクロ
ックパルスの数を計数することにより行うようにすると
よい。そしてそのように周期を検出する場合、エッジ変
化の検出によりクロックパルスの計数を開始した後、該
計数値が、基準周期に対応した基準パルス数以上となっ
たときに、エンコーダの異常を判定することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。 [第1実施形態]まず、本実施形態のプリンタの概略構
成について、図1及び図2に基づいて説明する。図1
は、本発明が適用されたプリンタ100の側面図であ
り、図2は、本実施形態のプリンタ100に搭載された
給紙装置110の概略構成を示す説明図である。
【0029】図1に示す如く、画像形成装置としての本
実施形態のプリンタ100は、主として、印字用の用紙
を積層して収納するための用紙収納部としての用紙収納
板2と、この用紙収納板2に収納された用紙を一枚ずつ
取り出して送出する給紙ローラ3aと、給紙ローラ3a
にて送出されてきた用紙を、印字動作実行時に搬送する
搬送ローラ4と、印字動作実行中の用紙搬送を補助しつ
つ印字動作終了後に用紙を排出する排紙ローラ9と、給
紙ローラ3a,搬送ローラ4及び排紙ローラ9の回転駆
動源であるLF(Line Feed )モータ7と、搬送ローラ
4の回転と共に回転する回転スリット板8aとフォトイ
ンタラプタ8bとからなるロータリエンコーダ(以下単
に「エンコーダ」と称す)8と、を備えている。尚、L
Fモータ7はDCモータである。
【0030】LFモータ7は、搬送ローラ4を駆動する
駆動プーリ(図示略)との間に架け渡されたベルト10
5を介して搬送ローラ4及び回転スリット板8aを回転
させると共に、駆動プーリ(図示略)とアイドルローラ
107との間に架け渡されたベルト106及びアイドル
ローラ107を介して排紙ローラ9を回転させる。さら
に、LFモータ7の回転は、図示しない駆動力伝達機構
を介して給紙ローラ3aにも伝達され、給紙ローラ3a
を回転させる。
【0031】尚、搬送ローラ4及び排紙ローラ9にはそ
れぞれ、ピンチローラあるいは拍車(図示略)が圧接さ
れており、この圧接点を用紙が通過しながら搬送・排紙
が行われるのだが、これらについては後述する図2に基
づいて説明する。エンコーダ8は、円周に沿って所定間
隔毎にスリットが形成(図示略)された回転スリット板
8aが、所定角度回転する毎に、パルス信号を出力する
よう構成されている。このパルス信号は、具体的には図
3に示すように、互いに略1/4周期(一周期はT)ず
れた2種類のパルス信号(エンコーダ信号)ENC−A
及びENC−Bがそれぞれ出力される。
【0032】回転スリット板8aは、搬送ローラ4と同
軸回転するものであって、その搬送ローラ4はLFモー
タ7により回転され、さらにこのLFモータ7の回転は
給紙ローラ3aにも伝達される。そのため、エンコーダ
8からのパルス信号を検出・カウントすることにより、
LFモータ7の回転量はもちろん、搬送ローラ4や給紙
ローラ3a等の回転量、ひいてはこれら各ローラ3a又
は4により送出・搬送される用紙の移動量を検出するこ
とができる。
【0033】次に、プリンタ100に搭載された給紙装
置について、図2に基づいて説明する。尚、図2の給紙
装置110は、図1で説明したプリンタ100を、用紙
の送出・搬送・排紙の観点からより詳細且つ模式的に説
明したものとなっている。そのため、図2において、図
1で説明した構成要素と同じものについては、図1と同
じ符号を付し、その説明を省略する。
【0034】図2に示す如く、本実施形態の給紙装置1
10は、主として給排紙機構1と、CPU11,ASI
C(Application Specific Integrated Circuit )12
及び駆動回路13からなる制御装置10とから構成され
ており、エンコーダ8からのパルス信号はASIC12
へ入力される。また、LFモータ7は、駆動回路13か
らの電力供給を受けて回転駆動する。
【0035】給排紙機構1において、まず用紙分離機構
3は、用紙収納板2に積層した状態で収納された用紙を
1枚ずつ取り出して送出するためのものである。また、
用紙収納板2の最下部には土手部2aが設けられてい
る。用紙分離機構3は、給紙ローラ3aが積層された用
紙の最上面と接触し、この給紙ローラ3aの反時計回り
回転によって、その最上面の用紙が土手部(分離部)2
aに向かって送り出されるよう構成されている。また、
LFモータ7から駆動力伝達機構(図示略)を介して伝
達される回転駆動力を受ける太陽ギア3bと、この太陽
ギア3bの周囲に沿って可動に構成された遊星ギア3c
と、この遊星ギア3cにより回転される従動ギア3d
と、を備えている。
【0036】そして、太陽ギア3bは、LFモータ7が
逆転したとき、その回転駆動力を受けて時計回り方向に
回転するため、これを受けて遊星ギア3cは図2に示し
た位置に移動する。これにより、遊星ギア3cと従動ギ
ア3dとが噛合した状態となるため、太陽ギア3bの時
計回り方向の回転駆動力が遊星ギア3c及び従動ギア3
dを介して、給紙ローラ3aまで伝達する。その結果、
給紙ローラ3aが反時計回り方向に回転し、用紙収納板
2に積層された用紙を1枚取り出して土手部2aの方向
へ送出する。
【0037】一方、LFモータ7が正転したとき、太陽
ギア3bは、その回転駆動力を受けて反時計回りに回転
する。そのため遊星ギア3cは図示の状態から、従動ギ
ア3dとの噛合が外れる方向に移動する。これにより、
LFモータ7の回転駆動力は給紙ローラ3aには伝達さ
れず、給紙ローラ3aは回転しない。
【0038】また、図1でも説明した通り、LFモータ
7の回転駆動力は、搬送ローラ4及び排紙ローラ9にも
伝達される。このとき、LFモータ7が逆転している間
(つまり給紙ローラ3aが回転している間)は、搬送ロ
ーラ4は時計回りに回転し、排紙ローラ9は反時計回り
に回転する。また、LFモータ7が正転している間(給
紙ローラ3aは回転しない)は、搬送ローラ4は反時計
回りに回転し、排紙ローラ9は時計回りに回転する。
【0039】また、搬送ローラ4にはピンチローラ4a
が圧接され、排紙ローラ9には拍車9aが圧接されてお
り、用紙は、それぞれの圧接点を通過し、搬送ローラ4
と排紙ローラ9との間に備えられた印字ヘッド5により
印字された後、排紙ローラ9と拍車9aとの圧接点から
排紙される。
【0040】土手部2aは、用紙収納板2に積層された
用紙の下端を支持しており、給紙ローラ3aが回転する
と、土手部2a部分から積層された用紙の1枚が分離さ
れて取り出される。そして、取り出された用紙は、図中
破線で示す経路を右方向に送出される。尚、以下の説明
では、用紙が用紙収納板2から取り出されて、搬送ロー
ラ4とピンチローラ4aとの圧接点(レジスト位置)に
至るまでの区間(本発明の用紙送出経路に相当)を給紙
区間といい、用紙がレジスト位置から搬送され、印字ヘ
ッド5による印字動作が終了するまでの区間を搬送区間
といい、印字動作の終了後、用紙がこの給排紙機構1か
ら排出されるまでの区間を排紙区間という。
【0041】なお、給紙区間内を用紙が送出される期間
が本発明の給紙期間に相当し、搬送区間を用紙が搬送さ
れる期間が本発明の印字搬送期間に相当し、排紙区間を
用紙が排出される期間が本発明の排紙期間に相当する。
次に、上記説明した給紙装置110において、給排紙機
構1の動作を制御する制御装置10について、図4に基
づいて説明する。図4は、制御装置10の概略構成を示
す説明図である。
【0042】図4に示す如く、制御装置10は、当該プ
リンタ100の制御を統括するCPU11と、LFモー
タ7の回転速度や回転方向等を制御するPWM信号を生
成するASIC12と、ASIC12にて生成されたP
WM信号に基づいてLFモータ7を駆動する駆動回路1
3とから構成されている。
【0043】駆動回路13は、図示は省略するものの、
4基のスイッチング素子によりHブリッジ回路が構成さ
れており、このHブリッジ回路の各スイッチング素子
を、ASIC12内の駆動用信号生成部19にて生成さ
れたPWM信号に基づいてオン・オフ制御することによ
り、LFモータ7を駆動する。
【0044】ASIC12の内部には、LFモータ7の
制御に用いる各種パラメータを格納するレジスタ群30
が備えられている。このレジスタ群30は、LFモータ
7を起動するための起動設定レジスタ31と、LFモー
タ7の回転を強制的に停止させるための強制停止設定レ
ジスタ32と、エンコーダ8からのパルス信号の周期を
周期カウンタ16にて測定する区間を設定するための周
期測定区間設定レジスタ33と、周期カウンタ16にて
測定されるパルス信号の周期の、許容しうる上限値を設
定するための周期上限設定レジスタ34と、LFモータ
7の回転駆動を制御(本実施形態では位置フィードバッ
ク制御)する際の、LFモータ7の回転を停止すべき目
標停止位置(後述の位置カウンタ15におけるカウント
値にて規定される位置;本発明の目標駆動量に相当)を
設定するための目標停止位置設定レジスタ35と、状態
フィードバック演算処理部18における各種演算処理
(詳細は後述)で使用されるゲインを設定するための状
態フィードバックゲイン設定レジスタ36及び積分ゲイ
ン設定レジスタ37とから構成されている。
【0045】エンコーダエッジ検出部14は、エンコー
ダ8からのパルス信号を取り込んでそのパルス信号のエ
ッジ(本実施形態では、エンコーダ信号ENC−Aの立
ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方)を検出
し、その検出したエッジを、位置カウンタ15がカウン
トすることによって、LFモータ7の回転量、ひいては
用紙の位置を、そのカウント値として検出する。クロッ
ク生成部21は、エンコーダ8からのパルス信号よりも
十分に短い周期のクロックパルスを生成して、当該AS
IC12内の各部に供給する。
【0046】周期カウンタ16は、エンコーダエッジ検
出部14にて検出されたエンコーダ信号ENC−Aのエ
ッジ変化の周期を測定するためのものであり、エンコー
ダエッジ検出部14にてエッジ変化が検出されてから、
次のエッジ変化が検出されるまでの間の、クロック生成
部21からのクロックパルスを計数することにより、周
期測定を行う。尚、本実施形態では、クロックパルスを
常時計数しているわけではなく、周期測定区間設定レジ
スタ33にて設定された区間でのみ計数するようにされ
ている。
【0047】エラー判定部17は、周期カウンタ16に
て計数中のクロックパルスの数と、周期上限設定レジス
タ34に設定された周期上限値(クロックパルスの数に
換算された値)とを比較し、クロックパルス数がこの周
期上限値を超えた場合に、CPU11に対して割り込み
信号(エラー割り込み)を出力する。
【0048】状態フィードバック演算処理部18(本発
明の位置制御手段に相当)は、基本的には、位置カウン
タ15による現在位置情報(カウント値)と、目標停止
位置設定レジスタ35にて設定された目標位置との偏差
に応じた位置フィードバック制御を行うものであり、駆
動用信号生成部19への制御入力(本実施形態では目標
電流値)を生成し出力する。以下、状態フィードバック
演算処理部18について、図5に基づいて説明する。図
5は、状態フィードバック演算処理部18の概略構成を
示すブロック図である。この状態フィードバック演算処
理部18は、位置カウンタ15から得られるエンコーダ
8のパルス信号のカウント値yが、目標停止位置設定レ
ジスタ35にセットされている目標値rと一致するよう
に位置フィードバック制御を行うものであって、状態推
定器(オブザーバ)18a、第1加算器18b、積分器
18c、第1ゲイン積算器18d、第2加算器18e及
び第2ゲイン積算器18fにより構成されている。
【0049】まず、第1加算器18bによって、目標停
止位置設定レジスタ35にセットされている目標値r
と、位置カウンタ15によるカウント値yとの偏差が演
算される。次に、積分器18cによって、第1加算器1
8bにより演算された偏差を離散積分した値、つまり、
偏差の累積値が演算される。そして、第1ゲイン積算器
18dによって、積分器18cにより演算された累積値
と、積分ゲイン設定レジスタ37にセットされている積
分ゲインF2とを積算した第1の制御信号が生成され
る。
【0050】尚、状態推定器18aは、LFモータ7に
よって用紙が搬送される紙送り系を、動的線形システム
としてモデル化し、LFモータ7への入力電流を操作量
として送り量を制御する位置サーボ系として考えた場合
に、その状態フィードバック制御を実現するための計算
を行うものである。その際にどのような状態変数を選択
するのかは、状態フィードバックの解説書等にもあるよ
うに、一意ではないので、制御系に合わせて適宜選択す
る必要がある。
【0051】本実施形態では搬送ローラ4の回転角度を
検出可能なエンコーダ8が存在することから、駆動対象
(負荷)の動的な挙動が特徴づけられるパラメータ、例
えば搬送ローラ4(負荷)の角度、角速度を推定した状
態量xを計算している。なお、状態量xを算出するにあ
たっては、負荷抵抗や、慣性(イナーシャ)等の機械定
数を表す各種パラメータを利用して状態方程式を導いて
いる。従って状態推定器18aは、その状態方程式を基
に状態量xを計算することになる。
【0052】そして、状態推定器18aによって、駆動
用信号生成部19に入力する制御信号で示される制御入
力uと位置カウンタ15によるカウント値yとに基づい
て、給紙装置の内部状態を表す状態量xが推定される。
次に、第2ゲイン積算器18fによって、状態推定器1
8aにより推定された状態量xと状態フィードバックゲ
イン設定レジスタ36にセットされている状態フィード
バックゲインF1とを積算した第2の制御信号が生成さ
れる。
【0053】そして、第2加算器18eによって、第1
の制御信号と第2の制御信号とを加算することにより、
制御信号(制御入力u)が生成される。本実施形態で
は、この制御入力uは、LFモータ7に流すべき電流の
目標値である。上記のように構成された本実施形態の制
御装置10において、用紙収納板2に収納された用紙を
送出(給紙、搬送或いは排紙)する処理(以下これらを
まとめて「給紙処理」ともいう)について、図6に基づ
いて説明する。図6は、CPU11が実行する給紙処理
を示すフローチャートである。
【0054】この処理が開始されると、まずステップ
(以下「S」)110にて、用紙を所定の目標停止位置
まで送出するために必要なレジスタを設定する。具体的
には、目標停止位置設定レジスタ35,周期上限設定レ
ジスタ34,周期測定区間設定レジスタ33,状態フィ
ードバックゲイン設定レジスタ36及び積分ゲイン設定
レジスタ37の設定を行う。
【0055】そして、S120にて、起動設定レジスタ
31を設定することにより、LFモータ7の回転、延い
ては用紙の送出が開始される。用紙送出開始後、S13
0では、ASIC12から停止割り込み信号が入力され
たか否かを判断する。この停止割り込み信号は、用紙が
目標停止位置設定レジスタ35に設定された目標位置に
到達したときにASIC12にて発生・出力されるもの
であり、目標停止位置に到達して停止割り込み信号が入
力されたならば、そのままこの処理を終了するが、目標
停止位置にまだ到達せず停止割り込み信号が入力されな
い間は、S140に移行する。
【0056】S140では、ASIC12からエラー割
り込み信号が入力されたか否かが判断される。このエラ
ー割り込み信号はエラー判定部17にて生成・出力され
るものであり、既述の如く、周期カウンタ16にて計数
中のクロックパルス数が周期上限設定レジスタ34に設
定された上限値を超えた場合に、CPU11に対して出
力される。
【0057】このエラー割り込み信号が入力されなけれ
ば、再びS130に戻って以下同様の処理が繰り返され
るわけだが、エラー割り込み信号が入力された場合は、
エンコーダ8に何らかの異常が生じたか、或いは、用紙
ジャム等が発生して用紙送出が滞った状態にあるものと
して、停止処理を実行して(S150)LFモータ7の
回転を停止させてこの処理を終了する。この停止処理
は、ASIC12が備える強制停止設定レジスタ32へ
設定値を書き込むことによりなされるものである。
【0058】次に、図6の給紙処理が実行されることに
よるASIC12の各部の動作等について、図7に基づ
いて説明する。図7は、本実施形態のASIC12内部
の状態(より詳細には、LFモータ7の回転開始から回
転終了に至るまでの各エンコーダ信号,位置カウンタ1
5のカウント値、周期カウンタ16のカウント状態及び
エラー判定部17によりなされる周期上限オーバーフラ
グのセット状態)を説明するためのタイムチャートであ
る。
【0059】本実施形態では、図6のS110で説明し
た通り、LFモータ7を回転駆動させる全区間の中で、
エンコーダ信号の周期測定を実行する周期測定区間が設
定される。具体的には、本実施形態では、図7に示す如
く、LFモータ7が回転開始してから位置カウンタ15
のカウント値がX1になったときに、周期カウンタ16が
その動作を開始し、位置カウンタ15のカウント値がX2
になったとき、その動作を停止する。
【0060】ここで、LFモータ7の回転開始から位置
カウント値がX1になるまでの駆動量(用紙の送出量)が
本発明の初期駆動量に相当すると共に、回転開始時の位
置からこのX1までの区間が本発明の初期駆動区間に相当
する。また、位置カウント値がX2になってからLFモー
タ7の回転が停止するまでの区間が本発明の駆動終了区
間に相当する。
【0061】尚、既に説明した通り、本実施形態では、
エンコーダ信号ENC−Aのエッジ相互間で、周期カウ
ンタ16がクロック生成部21からのクロックパルスを
計数する。つまり、エッジ変化があったときに計数を開
始し、再び次のエッジ変化があったとき、それまでの計
数結果をクリアして再び最初から計数を始めるのであ
る。
【0062】図7では、周期カウンタ16の動作中(位
置カウント値X1〜X2)はエンコーダ8は正常でしかも用
紙の送出状態も良好であって、周期カウンタ16のカウ
ント値が周期上限値をこえることがない正常な状態であ
ることを示している。尚、図7の周期カウンタ16のカ
ウント状態を示す部分において一点鎖線で表している波
形は、仮に回転開始からX1までの区間及びX2から回転停
止までの区間で周期カウントを実行した場合に想定され
る周期カウント値を示すものである。
【0063】本図7からわかるように、回転開始直後或
いは停止直前では、当然ながらLFモータ7の回転速度
が遅くなる(換言すれば、エンコーダ信号のエッジ間隔
が長くなる)ため、一点鎖線で示すように、周期上限値
を超えてしまう。但しこれは、何らかの異常に伴うもの
ではなく、回転速度が遅い故に必然的に生じるものであ
るため、これを異常と判断するわけにはいかない。その
ため、本実施形態では、LFモータ7の回転開始時及び
停止時には周期カウントを行わないようにしているので
ある。
【0064】一方、図8は、図7に対して、周期カウン
タ16の動作中に用紙ジャムが発生してLFモータ7の
負荷が高負荷となり、回転速度が急激にダウンした場合
を例に挙げて説明したものである。図8に示す如く、時
刻t1で用紙ジャムが発生したことにより、LFモータ
7の回転(ひいてはエンコーダ8の回転)速度が急激に
ダウンして、エッジ変化が生じなくなり、周期カウント
値が上昇を続ける。そして、時刻t2で周期上限値をこ
えてしまい(オーバーフロー)、これにより周期上限オ
ーバーフラグがセットされる。尚、このフラグのセット
はエラー判定部17によりなされる。
【0065】周期上限オーバーフラグがセットされる
と、ASIC12からCPU11へエラー割り込み信号
が出力され、これを受けたCPU11がASICの強制
停止設定レジスタを設定(S150の停止処理;時刻t
3)することにより、LFモータ7の回転が停止され
る。
【0066】以上詳述したように、本実施形態では、周
期カウンタ16がエンコーダ信号の周期を検出(実際に
は、エッジ変化間のクロックパルスを計数)し、所定の
周期上限値を超えた場合に異常と判断する。そしてこの
周期カウンタ16による周期検出は、位置カウント値が
X1〜X2の区間にのみ実行される。そのため、エンコーダ
8のスリット異常或いは用紙ジャム等の異常等を確実且
つ安定して検出することができる。
【0067】ここで、本実施形態において、駆動用信号
生成部19と駆動回路13により本発明の駆動手段が構
成され、周期カウンタ16は本発明のクロック計数手段
に相当し、クロック生成部21は本発明のクロックパル
ス出力手段に相当し、エンコーダエッジ検出部14は本
発明のエッジ検出手段に相当し、エラー判定部17は本
発明の異常判定手段に相当する。また、図7に示した周
期上限値(周期上限設定レジスタ34に設定される値)
は本発明の基準周期に対応した基準パルス数に相当す
る。
【0068】更に、図6の給紙処理において、S110
における目標停止位置設定レジスタの設定は、本発明の
目標駆動量設定手段が実行する処理に相当し、S150
の停止処理は本発明の停止手段が実行する処理に相当す
る。尚、本実施形態では、位置カウント値がX1〜X2の間
でのみ、周期カウンタ16がその動作を実行するものと
して説明したが、これとは別に例えば、周期カウンタ1
6による周期カウント(クロックパルス計数)は常時行
うようにして、エラー判定部17による判定動作を、位
置カウント値X1〜X2の間でのみ実行するようにしてもよ
い。
【0069】この場合、図7に一点鎖線で示した波形
(周期カウント値)が発生し、回転初期や回転停止直前
では周期上限値を超えてしまう場合があるが、この間
(X1〜X2以外の区間)ではエラー判定部17によるエラ
ー判定は行わないため、誤ってエラー判定されることは
ない。
【0070】[第2実施形態]図9に、本実施形態の制
御装置の概略構成を示す。図9に示す如く、本実施形態
の制御装置40におけるASIC42は、図4に示した
第1実施形態のASIC12と比較して、主として、L
Fモータ7の回転開始から周期カウンタ46の動作が開
始されるまでの時間を設定するための周期測定時間設定
レジスタ44が備えられていること、及び、クロック生
成部21からのクロックパルスに基づいて時間を計測す
ると共に、LFモータ7の回転開始後、周期測定時間設
定レジスタ44にて設定された時間が経過したときにそ
の旨の信号を周期カウンタ46へ出力するための、タイ
マ45が備えられている点が異なる。
【0071】それ以外については、図4で説明した第1
実施形態のASIC12と同様であるため、図4と同じ
構成要素には図4と同じ符号を付し、その説明を省略す
る。また、本実施形態のCPU41が実行する給紙処理
も、図6に示した第1実施形態の給紙処理とほぼ同様で
あり、唯一異なる点は、図6のS110の処理の中で、
本実施形態の場合は周期測定時間設定レジスタ44を設
定する処理が追加されることである。
【0072】即ち、本実施形態では、周期カウンタ46
の動作を終了する位置(位置カウンタの値)がX2である
ことは上記第1実施形態と全く同様なのだが、周期カウ
ンタ46の動作を開始するタイミングとして、第1実施
形態のようにX1の位置で開始するのではなく、LFモー
タ7の回転開始後、周期測定時間設定レジスタ44で設
定した時間の経過後に開始する。
【0073】このように構成された制御装置40におい
て、図6とほぼ同様(詳細は上記の通り)の給紙処理が
実行されることによるASIC42の各部の動作等につ
いて、図10に基づいて説明する。図10に示す如く、
本実施形態では、LFモータ7の回転開始後、タイマ4
5による計時が開始され、時間Tsが経過した時点で、周
期カウンタ46がその動作を開始する。その他の動作に
ついては、図7と全く同様である。
【0074】このように、上記第1実施形態と違って、
周期カウンタ46の動作開始を時間(本例ではTs経過
後)で規定するようにしたことによるメリットとして
は、以下のことがいえる。即ち、上記第1実施形態のよ
うに、回転開始からの位置によって規定するやり方で
は、例えば起動直後(モータ回転直後)にエンコーダ8
のスリット抜け或いは汚れ等でエンコーダ信号が入力さ
れない場合、エラー検出ができない。これに対し、本実
施形態のように動作開始を時間にて規定すれば、たとえ
エンコーダ8がどのような状態であろうと、設定した時
間経過後に必ず動作が開始されるため、エンコーダ8の
異常等を確実に検出できるようになる。
【0075】ここで、本実施形態において、LFモータ
7の回転開始後、周期カウンタ46が動作開始するまで
の時間Tsが、本発明の所定時間(ひいては駆動開始期
間)に相当する。尚、本実施形態においても、例えば、
周期カウンタ46による周期カウント(クロックパルス
計数)は常時行うようにして、エラー判定部17による
判定動作を、LFモータ7の回転開始から時間Ts経過し
た後、位置カウント値がX2になるまでの間でのみ実行す
るようにしてもよい。
【0076】[第3実施形態]図11に、本実施形態の
制御装置の概略構成を示す。図11に示す如く、本実施
形態の制御装置50におけるASIC52は、図4に示
した第1実施形態のASIC12と比較して、主とし
て、周期カウンタ58にて実行中のカウントをクリアさ
せるための周期カウンタクリア設定レジスタ54と、こ
れによりクリアされた周期カウンタ58を再び起動させ
るための周期測定再起動設定レジスタ55と、エラー判
定部59によりエラー判定されてセットされた周期上限
オーバーフラグをクリアするための割り込みフラグクリ
ア設定レジスタ56と、駆動用信号生成部19にて生成
されるPWM信号のデューティの上限値を設定するため
の最大PWM設定レジスタ57と、が備えられている点
が異なる。
【0077】それ以外については、図4で説明した第1
実施形態のASIC12と同様であるため、図4と同じ
構成要素には図4と同じ符号を付し、その説明を省略す
る。本実施形態では、第1及び第2実施形態のように、
周期カウンタのカウント値が周期上限値を超えてエラー
割り込み(周期上限オーバーフラグのセット)があった
ときにすぐLFモータ7を駆動停止するのではなく、エ
ラー割り込みが所定回数あったときにはじめて駆動停止
する。以下、本実施形態のCPU51が実行する給紙処
理について、図12に基づいて説明する。
【0078】図12に示す如く、まずS510にて、給
紙動作に必要な各種レジスタの設定を行う。具体的に
は、目標停止位置設定レジスタ35,周期上限設定レジ
スタ34,周期測定区間設定レジスタ33,状態フィー
ドバックゲイン設定レジスタ36及び積分ゲイン設定レ
ジスタ37の設定を行う。
【0079】そして、S520にて、起動設定レジスタ
31を設定することにより、LFモータ7の回転、延い
ては用紙の送出が開始される。用紙送出開始後、S53
0では、ASIC52から停止割り込み信号が入力され
たか否かを判断し、入力されたならば、そのままこの処
理を終了するが、目標停止位置にまだ到達せず停止割り
込み信号が入力されない間は、S540に移行する。
【0080】S540では、ASIC52からエラー割
り込み信号が入力されたか否かが判断される。このエラ
ー割り込み信号が入力されなければ、再びS530に戻
って以下同様の処理が繰り返されるわけだが、エラー割
り込み信号が入力された場合は、S550に移行して、
最大PWM設定レジスタ57に設定してある最大PWM
デューティを変更(デューティが小さくなるように)す
る。このようにデューティを小さくするのは、LFモー
タ7に大きな電流が長時間流れることによる、LFモー
タ7自身或いはその駆動回路13等の損傷を防ぐためで
ある。
【0081】そして、続くS560にて、ASIC52
からのエラー割り込みがあった回数をカウントし、S5
70ではそのカウント値(割り込みがあった回数)が予
め定めた設定値より大きいか否かが判断される。このと
き、設定値より大きい場合は、S630に移行してLF
モータ7の回転駆動を停止すべく停止処理を実行してこ
の処理を終了するが、割り込み回数がまだ設定値より大
きくないときは、S580にて周期カウンタクリア設定
レジスタ54を設定することにより周期カウンタ58の
カウント値をクリアすると共に、続くS590にて、割
り込みフラグクリア設定レジスタ56を設定することに
より、エラー判定部59にてセットされた周期上限オー
バーフラグをクリアし、更にS600にて、周期測定再
起動設定レジスタ55を設定することにより、周期カウ
ンタ58を再起動させる。
【0082】その後は、S610にて、S530と同様
の判断処理が行われ、停止割り込みがあればS630に
移行するが、なければS620に進んでエラー割り込み
の有無を判断する。そして、エラー割り込みがない限り
再びS610に戻ることになるが、エラー割り込みがあ
った場合は、S560に移行して、再び割り込み回数を
カウント(つまり、前回までの回数から1だけインクリ
メント)し、以下同様にS570以下の処理を行うので
ある。
【0083】本実施形態において、S630の処理は本
発明(請求項10)の停止手段が実行する処理に相当す
る。また、S570で割り込み回数と比較される基準と
なる設定値が、本発明(請求項10)の所定回数に相当
するものである。更に、S550の処理によって変更さ
れる最大PWMデューティは、本発明の制御量に相当す
るものである。
【0084】尚、本実施形態においてS570で用いる
設定値は、予め定めた固定値を用いてもよいが、例えば
図13に示したように、印刷実行する際の解像度に応じ
た設定値を用いるようにしてもよい。また、S550の
処理も、本実施形態のように最大PWMデューティを変
更するのに限らず、例えば状態フィードバックゲインや
積分ゲイン等を変更するなど、LFモータ7を制御する
ための各種制御量を適宜変更することができる。
【0085】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明の実施の形態は、上記第1〜第3実施
形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範
囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでも
ない。例えば、上記第1実施形態では、周期上限値オー
バーによりエラー割り込みがあるとすぐに停止処理する
ようにしたが、例えば図14に示す給紙処理のように、
エラー割り込みを受ける度にそのときの位置カウンタ1
5のカウント値を記憶しておき、次にまたエラー割り込
みがあったときの位置カウンタ15のカウント値との差
が、前回のその差と一致した場合にはじめて、スリット
目詰まりエラーと判断してLFモータ7の停止処理を行
うようにしてもよい。
【0086】以下、図14の給紙処理について説明する
が、本処理において、S710〜S740の処理は、図
6のS110〜S140の処理と全く同様である。その
ため、S750以下の処理について説明する。即ち、周
期上限値オーバーによりASIC12からエラー割り込
みがあってS750に移行すると、ここでまず、累積エ
ラー回数が1回であるか否かが判断される。
【0087】ここで、初めてこのS750の処理に移行
してきた場合は、累積エラー回数がまず1回となるた
め、S760に移行してそのときの位置カウンタ値を記
憶し、再びS730に戻る。そして、その後またエラー
割り込みが発生して再びS750の処理に移った場合、
累積エラー回数が2回となるため、ここでは否定判定さ
れてS770に進む。
【0088】S770では、累積エラー回数が2回か否
かが判断され、ここでは2回であるためS780に進
み、前回エラー発生時の位置カウンタ値(S760で記
憶済み)と、今回エラー発生時の位置カウンタ値(つま
り現在位置)との差を求め、S790でその差を記憶す
る。そして、続くS800でそのときの位置カウンタ値
を記憶して、再びS730へ戻る。
【0089】そして、再度またエラー割り込みが発生
(つまり3回目)すると、S750及びS760でいず
れも否定判定され、S810に進む。S810はS78
0と全く同様の処理であり、前回エラー発生時の位置カ
ウンタ値(S800で記憶済み)と今回(現在)の位置
カウンタ値との差を求める。そして、続くS820で、
S810で求めた差と、S790で記憶した差(前回の
差)とが等しいか否かを判断し、等しくなければ再びS
730に戻るものの、等しい場合は、S830でスリッ
ト目詰まりエラーであると判定し、停止処理を行って
(S840)、この処理を終了する。
【0090】このように、エラー発生時から次のエラー
発生時までの位置カウンタ値を求めて、それが等しい場
合にエラーと判定することにより、スリット異常の位置
を特定することができ、保守(エンコーダスリットの掃
除など)に役立つ情報まで取得できる。このようなスリ
ット異常の判定処理は、給紙期間に限らず、エンコーダ
が2回転以上回転する排紙期間においても有効である。
【0091】また、上記各実施形態では、エンコーダエ
ッジ検出部が検出するエンコーダ信号のエッジとして、
全てのエッジ変化を検出するものとして説明したが、こ
れに限らず例えば、立ち下がりエッジのみ或いは立ち上
がりエッジのみを検出するようにしてもよい。また、通
常は方向判別信号として利用され、必要に応じてエッジ
検出信号としても利用可能なエンコーダ信号ENC−B
を用いてもよく、エンコーダ信号の周期或いはそれに対
応した情報を取得できる限り種々の方法を採りうる。
【0092】また、上記各実施形態では、位置フィード
バック制御を行う制御機構として、いわゆるオブザーバ
を利用した状態フィードバック演算処理部にて構成した
場合を例に挙げて説明したが、オブザーバを利用したも
のに限ることはなく、例えばPID制御による位置フィ
ードバック制御を行うものとして構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のプリンタの側面図である。
【図2】 本実施形態のプリンタに搭載された給紙装置
の概略構成を示す説明図である。
【図3】 エンコーダ信号を示す説明図である。
【図4】 第1実施形態の制御装置の概略構成を示す説
明図である。
【図5】 状態フィードバック演算処理部の概略構成を
示すブロック図である。
【図6】 第1実施形態の給紙処理を示すフローチャー
トである。
【図7】 第1実施形態のASIC内部の状態を説明す
るためのタイムチャートである。
【図8】 第1実施形態のASIC内部の状態を説明す
るためのタイムチャートである。
【図9】 第2実施形態の制御装置の概略構成を示す説
明図である。
【図10】 第2実施形態のASIC内部の状態を説明
するためのタイムチャートである。
【図11】 第3実施形態の給御装置の概略構成を示す
説明図である。
【図12】 第3実施形態の給紙処理を示すフローチャ
ートである。
【図13】 解像度毎に設定されたエラー判定しきい値
を示す説明図である。
【図14】 第1実施形態の給紙処理の、他の例を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1…給排紙機構、2…用紙収納板、2a…土手部、3…
用紙分離機構、3a…給紙ローラ、4…搬送ローラ、4
a…ピンチローラ、5…印字ヘッド、7…LFモータ、
8…ロータリーエンコーダ、8a…回転スリット板、8
b…フォトインタラプタ、9…排紙ローラ、10,4
0,50…制御装置、13…駆動回路、14…エンコー
ダエッジ検出部、15…位置カウンタ、16,46,5
8…周期カウンタ、17,59…エラー判定部、18…
状態フィードバック演算処理部、18a…状態推定器、
19…駆動用信号生成部、21…クロック生成部、30
…レジスタ群、31…起動設定レジスタ、32…強制停
止設定レジスタ、33…周期測定区間設定レジスタ、3
4…周期上限設定レジスタ、35…目標停止位置設定レ
ジスタ、36…状態フィードバックゲイン設定レジス
タ、37…積分ゲイン設定レジスタ、44…周期測定時
間設定レジスタ、45…タイマ、54…周期カウンタク
リア設定レジスタ、55…周期測定再起動設定レジス
タ、56…割り込みフラグクリア設定レジスタ、57…
最大PWM設定レジスタ、100…プリンタ、110…
給紙装置
フロントページの続き (72)発明者 野▲崎▼ 充宏 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 大内 哲也 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 山根 俊幸 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 2F103 BA18 CA02 DA01 DA13 EA12 EB28 ED21 FA04 5H571 AA20 BB10 CC05 EE02 GG01 HD10 JJ03 JJ04 JJ13 JJ17 LL31 LL50

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにより駆動される駆動対象を駆動
    すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、 前記駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエ
    ンコーダと、 該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる前記
    駆動対象の駆動量と前記目標駆動量設定手段により設定
    された目標駆動量との偏差に応じて前記モータを回転駆
    動する位置フィードバック制御を実行する位置制御手段
    と、 該位置制御手段からの制御信号に基づいて前記モータを
    回転駆動する駆動手段とを備えたモータ制御装置におい
    て、 前記パルス信号の周期を検出する周期検出手段と、 該周期検出手段により検出された前記パルス信号の周期
    が予め設定した所定の基準周期以上となったときに、前
    記エンコーダの異常を判定する異常判定手段と、 を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記周期検出手段は、前記モータによる
    前記駆動対象の駆動開始から所定時間経過するまでの駆
    動開始期間は、前記周期の検出を行わないことを特徴と
    する請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記周期検出手段は、前記モータによる
    前記駆動対象の駆動開始後、該駆動対象が所定の初期駆
    動量だけ駆動されるまでの初期駆動区間では、前記周期
    の検出を行わないことを特徴とする請求項1記載のモー
    タ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記周期検出手段は、前記モータにより
    前記駆動対象が駆動開始してから所定の駆動量だけ駆動
    された後、該駆動対象の駆動が停止するまでの駆動終了
    区間では、前記周期の検出を行わないことを特徴とする
    請求項1〜3いずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記異常判定手段は、前記モータによる
    前記駆動対象の駆動開始から所定時間経過するまでの駆
    動開始期間は、前記判定を行わないことを特徴とする請
    求項1記載のモータ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記異常判定手段は、前記モータによる
    前記駆動対象の駆動開始後、該駆動対象が所定の初期駆
    動量だけ駆動されるまでの初期駆動区間では、前記判定
    を行わないことを特徴とする請求項1記載のモータ制御
    装置。
  7. 【請求項7】 前記異常判定手段は、前記モータにより
    前記駆動対象が駆動開始してから所定の駆動量だけ駆動
    された後、該駆動対象の駆動が停止するまでの駆動終了
    区間では、前記判定を行わないことを特徴とする請求項
    1,5又は6のいずれかに記載のモータ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記周期検出手段は、 所定の周期でクロックパルスを出力するクロックパルス
    出力手段と、 前記エンコーダから出力されるパルス信号のエッジ変化
    を検出するエッジ検出手段と、 該エッジ検出手段により前記エッジ変化が検出されてか
    ら次のエッジ変化が検出されるまでの前記クロックパル
    スの数、若しくは前記エッジ検出手段により前記エッジ
    変化が検出されてから該エッジ変化と同一方向に変化す
    るエッジ変化が再び検出されるまでの前記クロックパル
    スの数を計数することにより、前記パルス信号の周期を
    検出するクロック計数手段と、 により構成され、 前記異常判定手段は、前記クロック計数手段により計数
    中の前記クロックパルスの数と前記基準周期に対応した
    基準パルス数とを比較し、該クロックパルスの数が該基
    準パルス数以上となったときに前記異常を判定すること
    を特徴とする請求項1〜7いずれかに記載のモータ制御
    装置。
  9. 【請求項9】 前記異常判定手段により前記エンコーダ
    の異常が判定されたときに、前記駆動手段による前記モ
    ータの回転駆動を停止させる停止手段を備えたことを特
    徴とする請求項1〜8いずれかに記載のモータ制御装
    置。
  10. 【請求項10】 前記異常判定手段により前記エンコー
    ダの異常が判定される毎に、該異常判定された回数を累
    積記憶すると共に前記クロック計数手段により計数中の
    クロックパルスの数をリセットし、前記累積記憶された
    異常判定の回数が所定回数に達したときに前記モータの
    回転駆動を停止させる停止手段を備えたことを特徴とす
    る請求項8記載のモータ制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のモータ制御装置であ
    って、 前記位置制御手段は、 前記異常判定手段により前記エンコーダの異常が判定さ
    れたとき、前記位置フィードバック制御を実行する際の
    制御量を変更することを特徴とするモータ制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載のモータ制御装置であ
    って、 当該モータ制御装置は、印刷媒体上に画像を印刷する画
    像形成装置に搭載され、 前記駆動対象は、前記印刷媒体上への画像印刷の際に前
    記モータにより駆動されるものであって、 前記所定回数は、前記画像を印刷する際の解像度に応じ
    て予め設定されていることを特徴とするモータ制御装
    置。
  13. 【請求項13】 前記エンコーダはロータリエンコーダ
    であり、 前記異常判定手段により異常と判定されてから、再び該
    異常判定手段により異常と判定されるまでの前記エンコ
    ーダからのパルス信号の数を計数するエンコーダカウン
    ト手段を備え、 前記異常判定手段は、前記異常の判定を行う毎に前記エ
    ンコーダカウント手段により得られる前記パルス信号の
    計数結果が、少なくとも2回連続して一致したときに、
    前記エンコーダが備えるスリットの異常判定を行うこと
    を特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のモータ制御装置であ
    って、 当該モータ制御装置は、印刷媒体上に画像を印刷する画
    像形成装置に搭載され、 前記異常判定手段は、該画像形成装置にて前記印刷媒体
    への画像印刷が行われる際における、前記印刷媒体が給
    紙される給紙期間と、該給紙期間後に前記印刷媒体が搬
    送されつつ該印刷媒体上に画像が印刷される印字搬送期
    間と、該印字搬送期間後に前記印刷媒体を排出する排紙
    期間と、の前記各期間のうち、前記給紙期間及び前記排
    紙期間にのみ、前記スリットの異常判定を行うことを特
    徴とするモータ制御装置。
  15. 【請求項15】 モータにより駆動される駆動対象を駆
    動すべき目標駆動量を設定する目標駆動量設定手段と、 前記駆動対象の駆動量に応じたパルス信号を出力するエ
    ンコーダと、 該エンコーダからのパルス信号に基づいて得られる前記
    駆動対象の駆動量と前記目標駆動量設定手段により設定
    された目標駆動量との偏差に応じて前記モータを回転駆
    動する位置フィードバック制御を実行する位置制御手段
    と、 該位置制御手段からの制御信号に基づいて前記モータを
    回転駆動する駆動手段とを備えたモータ制御装置におい
    て、前記エンコーダの異常を検出するエンコーダ異常検
    出方法であって、 前記パルス信号の周期を検出し、該検出した周期が予め
    設定した所定の基準周期以上となったときに、前記エン
    コーダの異常を判定することを特徴とするエンコーダ異
    常検出方法。
  16. 【請求項16】 前記パルス信号の周期の検出は、 前記エンコーダからのパルス信号のエッジ変化が検出さ
    れてから次のエッジ変化が検出されるまでの間、若しく
    は前記パルス信号のエッジ変化が検出されてから該エッ
    ジ変化と同一方向に変化するエッジ変化が再び検出され
    るまでの間に、所定の周期で入力されるクロックパルス
    の数を計数することにより行い、 前記エッジ変化の検出により前記クロックパルスの計数
    を開始した後、該計数値が、前記基準周期に対応した基
    準パルス数以上となったときに、前記エンコーダの異常
    を判定することを特徴とする請求項15記載のエンコー
    ダ異常検出方法。
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