JP2005103835A - プラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置 - Google Patents

プラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005103835A
JP2005103835A JP2003338411A JP2003338411A JP2005103835A JP 2005103835 A JP2005103835 A JP 2005103835A JP 2003338411 A JP2003338411 A JP 2003338411A JP 2003338411 A JP2003338411 A JP 2003338411A JP 2005103835 A JP2005103835 A JP 2005103835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
flag
torque
driving
diameter cam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003338411A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4362815B2 (ja
Inventor
Hitoshi Igarashi
人 志 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2003338411A priority Critical patent/JP4362815B2/ja
Publication of JP2005103835A publication Critical patent/JP2005103835A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4362815B2 publication Critical patent/JP4362815B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Common Mechanisms (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】 製造コスト抑制の観点から、動力源としてDCモータの採用を可能とする一方、エンコーダを使用することなく、コンパクトな構成で少なくとも3段階以上の多段階の正確なプラテンギャップ調整が可能なプラテンギャップ調整装置及び印刷装置、並びに、それらの制御を一般化したモータ制御装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置は、駆動動作の動力源となるモータの駆動トルクを所定時間ごとに漸増させていき、駆動対象物が取り得る3箇所以上の位置を直接又は間接に検出するために設けられた3個以上のフラグのうち目標フラグのエッジが検出された時点で駆動トルクを低減させ、低減された駆動トルクで所定時間だけ駆動動作を継続した後、制動制御を行うことにより、エッジが検出された目標フラグの中央部がフラグセンサに検出されている状態で駆動動作を終了するものである。
【選択図】 図13

Description

本発明はプラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置に係り、特に、印刷ヘッドに形成されているインク吐出部と印刷用紙等の印刷媒体を支持するプラテンとの間の距離としてのプラテンギャップを調整するプラテンギャップ調整装置、及び、そのようなプラテンギャップ調整装置を備えている印刷装置、並びに、それらの制御を一般化したモータ制御装置に関する。
現在、一般家庭や会社オフィスに普及しているインクジェットプリンタには、通常の文書印刷に使用される普通紙、写真の印刷に使用される写真用紙の他、シール、OHPシート等の透明フィルム、CD−RやDVD−R、普通紙や写真用紙よりも厚い厚紙等、印刷対象として種々の印刷媒体を使用することが可能な機種が増えてきている。
一方、インクジェットプリンタにおいて高画質印刷を実現するためには、印刷ヘッドに形成されているインク吐出部と印刷媒体を支持するプラテンとの間の距離としてのプラテンギャップが適切に調整されている必要がある。即ち、インクジェットプリンタは、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを、印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向において高速に往復駆動しながら、インク吐出部から印刷媒体表面へインクを吐出して印刷を行うものであるため、高画質印刷を実現するためには、プラテンギャップが適切に調整され、かつ、常に一定に保持されていなければならない。
他方、上述の様々な種類の印刷媒体は、通常、その種類ごとに異なった厚さを有している。
そして、印刷ヘッド直下に搬送され且つ一時的に停止して印刷対象となる印刷媒体の部分は、裏面からプラテンにより支持されているので、結局、インク吐出部と印刷媒体表面との距離の調整は、インク吐出部としてのインクノズル形成面とプラテン表面との距離の調整によって行われることとなり、通常は、印刷ヘッドを搭載しているキャリッジの高さを変更することによってプラテンギャップ調整が行われる。
上述のようなプラテンギャップ調整機構としては、レバー等を操作する手動機構の他、モータを利用した自動調整機構がこれまでにいくつか公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
プラテンギャップ調整機構の動力源としてモータを利用する場合、そのモータとして、例えば、DCモータ、ステッピングモータ等を利用する構成があり得る。
特開平10−211748号公報
しかしながら、DCモータを利用した従来のプラテンギャップ調整機構は、DCモータの二安定動作を利用した最大プラテンギャップ又は最小プラテンギャップの2段階にしかプラテンギャップを調整することができないものである。即ち、DCモータを利用した従来のプラテンギャップ調整機構は、プラテンギャップの上限又は下限までDCモータを回転させるだけの単純な構成を有するものであり、正確な位置決め機能を備えていない。
ところが、インクジェットプリンタ用の印刷媒体として普及しているものには、前述のように様々な種類のものがあるので、少なくとも3段階以上の多段階にプラテンギャップを自動調整することが可能なプラテンギャップ調整機構に対するニーズは非常に大きい。
3段階以上のプラテンギャップ自動調整機構を実現するための一つの手段として、プラテンギャップ調整機構にエンコーダを付設することが考えられるが、エンコーダはプラテンギャップ調整機構に付設する部品としては高価であるため、製造コストの観点から、量産型プリンタの構成としては現実的でない。
3段階以上のプラテンギャップ自動調整機構を実現するための他の手段として、DCモータではなく、複数段階での正確な位置決めが可能なステッピングモータを利用することが考えられる。
しかし、ステッピングモータを採用する場合には、脱調を回避するためにトルクに余裕のあるモータが必要であり、さらに、4相ステッピングモータの場合は駆動用ブリッジ回路が2個必要になるため、構成部材の占有空間が大きくなり、製造コストも高くなるというデメリットがある。
一方、DCモータに必要な駆動用ブリッジ回路は1個だけであり、脱調することもないので、コンパクトな占有空間に構成部材を配置することができ、製造コストの観点からも有利である。
しかしながら、上述のように、DCモータを利用した従来のプラテンギャップ調整機構では、製造コストの観点からエンコーダを使用しない構成の場合、2段階のプラテンギャップ調整しか実現できていない。
本発明の目的は、製造コスト抑制の観点から、動力源としてDCモータの採用を可能とする一方、エンコーダを使用することなく、コンパクトな構成で少なくとも3段階以上の多段階の正確なプラテンギャップ調整が可能なプラテンギャップ調整装置、及び、そのようなプラテンギャップ調整装置を備えている印刷装置、並びに、それらの制御を一般化したモータ制御装置を提供することである。
本発明の実施の一形態に係るプラテンギャップ調整装置によれば、
インクを吐出する複数のインク吐出部が形成された印刷ヘッドを搭載するキャリッジの往復駆動のためのガイド部材として上記キャリッジを支持するキャリッジ支持軸に固設され、異なる3段階以上の半径の部位を有し、上記キャリッジ支持軸を中心軸として回動可能な異径カムと、
上記キャリッジ支持軸に固設され、上記異径カムの3段階以上の半径の各部位に対応する周縁部位にフラグがそれぞれ固着されたフラグ固着用円盤部材と、
上記キャリッジ支持軸の鉛直方向下方に固設され、上記異径カムの周縁部に当接して、当接部位における上記異径カムの半径に応じた高さに上記キャリッジ支持軸を設定することにより、上記印刷ヘッドのインク吐出部形成面と印刷媒体を支持するプラテンとの距離としてのプラテンギャップ調整を行う異径カム支持軸と、
上記キャリッジ支持軸との距離が常に一定になるように上記フラグ固着用円盤部材の周囲に配設され、上記異径カム支持軸との当接部位における上記異径カムの半径に対応する上記フラグを検出するフラグセンサと、
上記フラグセンサによるフラグ検出回数をカウントするカウンタと、
上記異径カムの回動駆動開始後漸増し、いずれかの上記フラグが検出されたら減少し、検出された上記フラグが目標フラグでない場合は後続の上記フラグが検出されるまで再度漸増する値を有するモータ駆動トルク指令を出力し、検出された上記フラグが目標フラグである場合はモータ駆動トルクを減少させてから所定時間経過後に停止指令を出力するトルクコントローラと、
上記トルクコントローラからの指令に基づきモータ駆動信号を発生させ出力するモータドライバと、
上記モータ駆動信号に応じて上記異径カムを回動駆動するモータと、
を備えていることを特徴とする。
本発明の実施の一形態に係る印刷装置によれば、
印刷媒体を支持するプラテンと、
インクを吐出する複数のインク吐出部が形成された印刷ヘッドと、
上記印刷ヘッドを搭載するキャリッジと、
上記キャリッジの往復駆動のためのガイド部材として上記キャリッジを支持するキャリッジ支持軸に固設され、異なる3段階以上の半径の部位を有し、上記キャリッジ支持軸を中心軸として回動可能な異径カムと、
上記キャリッジ支持軸に固設され、上記異径カムの3段階以上の半径の各部位に対応する周縁部位にフラグがそれぞれ固着されたフラグ固着用円盤部材と、
上記キャリッジ支持軸の鉛直方向下方に固設され、上記異径カムの周縁部に当接して、当接部位における上記異径カムの半径に応じた高さに上記キャリッジ支持軸を設定することにより、上記印刷ヘッドのインク吐出部形成面と上記プラテンとの距離としてのプラテンギャップ調整を行う異径カム支持軸と、
上記キャリッジ支持軸との距離が常に一定になるように上記フラグ固着用円盤部材の周囲に配設され、上記異径カム支持軸との当接部位における上記異径カムの半径に対応する上記フラグを検出するフラグセンサと、
上記フラグセンサによるフラグ検出回数をカウントするカウンタと、
上記異径カムの回動駆動開始後漸増し、いずれかの上記フラグが検出されたら減少し、検出された上記フラグが目標フラグでない場合は後続の上記フラグが検出されるまで再度漸増する値を有するモータ駆動トルク指令を出力し、検出された上記フラグが目標フラグである場合はモータ駆動トルクを減少させてから所定時間経過後に停止指令を出力するトルクコントローラと、
上記トルクコントローラからの指令に基づきモータ駆動信号を発生させ出力するモータドライバと、
上記モータ駆動信号に応じて上記異径カムを回動駆動するモータと、
を備えていることを特徴とする。
本発明の実施の一形態に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置の上記構成において、上記トルクコントローラは、上記異径カムの回動駆動開始後、複数段階に分けてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、上記複数段階の各段階においてモータ駆動トルクを増減させながら、上記複数段階全体としてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、いずれかの上記フラグが検出されたら、直前のモータ駆動トルクの値に応じて、上記モータに更なる駆動トルクが与えられることを回避し、上記モータが空走しながら自然に減速していく程度までモータ駆動トルクを減少させるモータ駆動トルク指令を出力するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、モータ駆動トルクを減少させる直前又はそれと同時に、上記モータが停止しない程度に上記モータを減速させる制動指令を出力するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、上記異径カムの回動方向に応じて、制御過程におけるモータ駆動トルクの各値を変更するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、上記異径カムの回動駆動を開始してからいずれかの上記フラグが検出されるまでの時間を計測し、その計測結果を上記異径カムの次回以降の回動駆動制御に反映させるものとするとよい。
位置検出用の上記フラグの間にそれぞれ速度検出用フラグをさらに設けて、上記トルクコントローラによるモータ駆動トルクの漸増制御をさらに細分化された時間期間ごとに行うものとするとよい。
上記フラグセンサは、上記フラグの通過経路を挟んで相互に対向する発光部及び受光部を備えた光学式センサであるものとするとよい。
上記モータは、DCモータであるものとするとよい。
本発明の実施の一形態に係るモータ制御装置によれば、
駆動対象物が取り得る3箇所以上の位置を直接又は間接に検出するために設けられた3個以上のフラグと、
上記駆動対象物の現在位置に対応する上記フラグを検出するフラグセンサと、
上記フラグセンサによるフラグ検出回数をカウントするカウンタと、
上記駆動対象物の駆動開始後漸増し、いずれかの上記フラグが検出されたら減少し、検出された上記フラグが目標フラグでない場合は後続の上記フラグが検出されるまで再度漸増する値を有するモータ駆動トルク指令を出力し、検出された上記フラグが目標フラグである場合はモータ駆動トルクを減少させてから所定時間経過後に停止指令を出力するトルクコントローラと、
上記トルクコントローラからの指令に基づきモータ駆動信号を発生させ出力するモータドライバと、
上記モータ駆動信号に応じて上記駆動対象物を駆動するモータと、
を備えていることを特徴とする。
本発明の実施の一形態に係るモータ制御装置の上記構成において、上記トルクコントローラは、上記駆動対象物の駆動開始後、複数段階に分けてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、上記複数段階の各段階においてモータ駆動トルクを増減させながら、上記複数段階全体としてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、いずれかの上記フラグが検出されたら、直前のモータ駆動トルクの値に応じて、上記モータに更なる駆動トルクが与えられることを回避し、上記モータが空走しながら自然に減速していく程度までモータ駆動トルクを減少させるモータ駆動トルク指令を出力するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、モータ駆動トルクを減少させる直前又はそれと同時に、上記モータが停止しない程度に上記モータを減速させる制動指令を出力するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、上記駆動対象物の駆動方向に応じて、制御過程におけるモータ駆動トルクの各値を変更するものとするとよい。
また、上記トルクコントローラは、上記駆動対象物の駆動を開始してからいずれかの上記フラグが検出されるまでの時間を計測し、その計測結果を上記駆動対象物の次回以降の駆動制御に反映させるものとするとよい。
位置検出用の上記フラグの間にそれぞれ速度検出用フラグをさらに設けて、上記トルクコントローラによるモータ駆動トルクの漸増制御をさらに細分化された時間期間ごとに行うものとするとよい。
上記フラグセンサは、上記フラグの通過経路を挟んで相互に対向する発光部及び受光部を備えた光学式センサであるものとするとよい。
上記モータは、DCモータであるものとするとよい。
本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置によれば、動力源としてDCモータの採用を可能とする一方、エンコーダを排除して製造コストを抑制しながら、3段階以上の多段階の正確なプラテンギャップ調整が可能なプラテンギャップ調整装置及び印刷装置をコンパクトな構成で実現することができる。
また、本発明に係るモータ制御装置は、上記制御を一般化したモータ制御を実現することができる。
最初に、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置の主な適用対象であるインクジェットプリンタの概略構成及び制御方法について説明する。
図1は、インクジェットプリンタの概略構成を示したブロック図である。
図1に示したインクジェットプリンタは、紙送りを行う紙送りモータ(以下、PFモータともいう。)1と、紙送りモータ1を駆動する紙送りモータドライバ2と、印刷紙50にインクを吐出するヘッド9が固定され、印刷紙50に対し平行方向かつ紙送り方向に対し垂直方向に駆動されるキャリッジ3と、キャリッジ3を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータともいう。)4と、キャリッジモータ4を駆動するCRモータドライバ5と、CRモータドライバ5にモータ駆動指令値を払い出すDCユニット6と、ヘッド9の目詰まり防止のためのインクの吸い出しを制御するポンプモータ7と、ポンプモータ7を駆動するポンプモータドライバ8と、ヘッド9を駆動制御するヘッドドライバ10と、キャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ11と、所定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコーダ11用符号板12と、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13と、印刷処理されている紙の終端位置を検出する紙検出センサ15と、プリンタ全体の制御を行うCPU16と、CPU16に対して周期的に割込み信号を発生するタイマIC17と、ホストコンピュータ18との間でデータの送受信を行うインタフェース部(以下、IFともいう。)19と、ホストコンピュータ18からIF19を介して送られてくる印字情報に基づいて印字解像度やヘッド9の駆動波形等を制御するASIC20と、ASIC20及びCPU16の作業領域やプログラム格納領域として用いられるPROM21,RAM22及びEEPROM23と、印刷紙50を支持するプラテン25と、PFモータ1によって駆動されて印刷紙50を搬送する搬送ローラ27と、CRモータ4の回転軸に取付けられたプーリ30と、プーリ30によって駆動されるタイミングベルト31とから構成されている。
DCユニット6は、CPU16から送られてくる制御指令、エンコーダ11,13の出力に基づいて紙送りモータドライバ2及びCRモータドライバ5を駆動制御する。また、紙送りモータ1及びCRモータ4はいずれもDCモータで構成されている。
図2は、インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の構成を示した斜視図である。
図2に示すように、キャリッジ3は、タイミングベルト31によりプーリ30を介してキャリッジモータ4に接続され、ガイド部材32に案内されてプラテン25に平行に移動するように駆動される。キャリッジ3の印刷紙に対向する面には、ブラックインクを吐出するノズル列及びカラーインクを吐出するノズル列を有する記録ヘッド9が設けられ、各ノズルはインクカートリッジ34からインクの供給を受けて印刷紙にインク滴を吐出して文字や画像を印刷する。
また、キャリッジ3の非印字領域には、非印字時に記録ヘッド9のノズル開口を封止するためのキャッピング装置35と、図1に示したポンプモータ7を有するポンプユニット36とが設けられている。キャリッジ3が印字領域から非印字領域に移動すると、図示しないレバーにキャリッジ3が当接して、キャッピング装置35が上方に移動し、ヘッド9を封止する。
ヘッド9のノズル開口列に目詰まりが生じた場合や、カートリッジ34の交換等を行ってヘッド9から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッド9を封止した状態でポンプユニット36を作動させ、ポンプユニット36からの負圧により、ノズル開口列からインクを吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着している塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッド9内の気泡がインクとともにキャップ37に排出される。
図3は、キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図である。
図3に示したエンコーダ11は、発光ダイオード11aと、コリメータレンズ11bと、検出処理部11cとを備えている。検出処理部11cは、複数(4個)のフォトダイオード11dと、信号処理回路11eと、2個のコンパレータ11fA,11fBとを有している。
発光ダイオード11aの両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード11aから光が発せられる。この光はコリメータレンズ11bにより平行光に集光されて符号板12を通過する。符号板12には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
符号板12を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード11dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード11dから出力される電気信号は信号処理回路11eにおいて信号処理され、信号処理回路11eから出力される信号はコンパレータ11fA,11fBにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ11fA,11fBから出力されるパルスENC−A,ENC−Bがエンコーダ11の出力となる。
図4は、CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
図4(a),(b)に示すように、CRモータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。CRモータ4が正転しているとき、即ち、キャリッジ3が主走査方向に移動しているときは、図4(a)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転しているときは、図4(b)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れるようにエンコーダ4は構成されている。そして、上記パルスの1周期Tは符号板12のスリット間隔(例えば1/180インチ)に対応し、キャリッジ3が上記スリット間隔を移動する時間に等しい。
一方、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13は符号板がPFモータ1の回転に応じて回転する回転円板である以外は、リニア式エンコーダ11と同様の構成となっており、2つの出力パルスENC−A,ENC−Bを出力する。インクジェットプリンタにおいては、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13の符号板に設けられている複数のスリットのスリット間隔は1/180インチであり、PFモータ1が上記1スリット間隔だけ回転すると、1/1440インチだけ紙送りされるような構成となっている。
図5は、給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視図である。
図5を参照して、図1に示した紙検出センサ15の位置について説明する。図5において、プリンタ60の給紙挿入口61に挿入された印刷紙50は、給紙モータ63により駆動される給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込まれる。プリンタ60内に送り込まれた印刷紙50の先端が例えば光学式の紙検出センサ15により検出される。紙検出センサ15によって先端が検出された紙50は、PFモータ1により駆動される紙送りローラ65及び従動ローラ66によって紙送りが行われる。
続いてキャリッジガイド部材32に沿って移動するキャリッジ3に固定された記録ヘッド(図示せず)からインクが滴下されることにより印字が行われる。所定の位置まで紙送りが行われると、現在、印字されている印刷紙50の終端が紙検出センサ15によって検出される。印字が終了した印刷紙50は、PFモータ1により駆動される歯車67A,67Bを介して歯車67Cにより駆動される排紙ローラ68及び従動ローラ69によって排紙口62から外部に排出される。尚、紙送りローラ65の回転軸には、ロータリ式エンコーダ13が連結されている。
図6は、プリンタの紙送りに関連する部分を詳細に示した透視図である。
図5に示したプリンタの部分のうち紙送りに関連する部分について、図5及び図6を参照して、より詳細に説明する。
プリンタ60の給紙挿入口61から挿入され、給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込まれた印刷紙50の先端が紙検出センサ15により検出されると、PFモータ1により小歯車87を介して駆動される大歯車67aの回転軸であるスマップ(Smap)軸83の周囲に設けられた紙送りローラ65と、給紙側から送られてきた印刷紙50を垂直方向下向きに押圧するホルダ89の紙送り方向排紙側先端部に設けられた従動ローラ66とにより、印刷紙50の紙送りが行われる。
PFモータ1はプリンタ60内のフレーム86にねじ85により固定されており、大歯車67a周囲の所定箇所にはロータリ式エンコーダ13が配設され、かつ、大歯車67aの回転軸であるスマップ軸83にはロータリ式エンコーダ用符号板14が連結されている。
紙送りローラ65と従動ローラ66とにより紙送りが行われた印刷紙50は、印刷紙50を支持するプラテン84上を通過し、小歯車87,大歯車67a,中間歯車67b,小歯車88及び排紙歯車67cを介してPFモータ1により駆動される排紙ローラ68と、従動ローラであるギザローラ69とにより挟持されて紙送りが行われ、排紙口62から外部に排出される。
印刷紙50がプラテン84上に支持されている間に、キャリッジ3がプラテン84上の空間をガイド部材32に沿って左右に移動し、キャリッジ3に固定された記録ヘッド(図示せず)からインクが吐出されて印刷が行われる。
次に、上述したインクジェットプリンタのCRモータ4を制御するDCモータ制御装置であるDCユニット6の構成、及び、DCユニット6による制御方法について説明する。
図7は、DCモータ制御装置であるDCユニット6の構成を示したブロック図であり、図8は、DCユニット6により制御されるCRモータ4のモータ電流及びモータ速度を示したグラフである。
図7に示したDCユニット6は、位置演算部6aと、減算器6bと、目標速度演算部6cと、速度演算部6dと、減算器6eと、比例要素6fと、積分要素6gと、微分要素6hと、加算器6iと、D/Aコンバータ6jと、タイマ6kと、加速制御部6mとから構成されている。
位置演算部6aは、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出し、検出されたエッジの個数を計数し、この計数値に基づいて、キャリッジ3の位置を演算する。この計数はCRモータ4が正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−1」を加算する。パルスENC−A及びENC−Bの各々の周期は符号板12のスリット間隔に等しく、かつ、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」は符号板12のスリット間隔の1/4に対応する。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗算すれば、計数値が「0」に対応するキャリッジ3の位置からの移動量を求めることができる。このときエンコーダ11の解像度は符号板12のスリットの間隔の1/4となる。上記スリットの間隔を1/180インチとすれば解像度は1/720インチとなる。
減算器6bは、CPU16から送られてくる目標位置と、位置演算部6aによって求められたキャリッジ3の実際の位置との位置偏差を演算する。
目標速度演算部6cは、減算器6bの出力である位置偏差に基づいてキャリッジ3の目標速度を演算する。この演算は位置偏差にゲインKPを乗算することにより行われる。このゲインKPは位置偏差に応じて決定される。尚、このゲインKP の値は図示しないテーブルに格納されていてもよい。
速度演算部6dは、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bに基づいてキャリッジ3の速度を演算する。この速度は次のようにして求められる。まず、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出し、符号板12のスリット間隔の1/4に対応するエッジ間の時間間隔を、タイマカウンタによってカウントする。このカウント値をTとし、符号板12のスリット間隔をλとすればキャリッジの速度はλ/(4T)として求められる。尚、ここでは、速度の演算は、出力パルスENC−Aの1周期、例えば立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでをタイマカウンタによって計測することにより求めている。
減算器6eは、目標速度と、速度演算部6dによって演算されたキャリッジ3の実際の速度との速度偏差を演算する。
比例要素6fは、上記速度偏差に定数Gpを乗算し、乗算結果を出力する。積分要素6gは、速度偏差に定数Giを乗じたものを積算する。微分要素6hは、現在の速度偏差と、1つ前の速度偏差との差に定数Gdを乗算し、乗算結果を出力する。比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hの演算は、エンコーダ11の出力パルスENC−Aの1周期ごとに、例えば出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行う。
比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hの出力は、加算器6iにおいて加算される。そして加算結果、即ちCRモータ4の駆動電流が、D/Aコンバータ6jに送られてアナログ電流に変換される。このアナログ電圧に基づいて、ドライバ5によりCRモータ4が駆動される。
また、タイマ6k及び加速制御部6mは、加速制御に用いられ、比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hを使用するPID制御は、加速途中の定速及び減速制御に用いられる。
タイマ6kは、CPU16から送られてくるクロック信号に基づいて所定時間ごとにタイマ割込み信号を発生する。
加速制御部6mは、上記タイマ割込信号を受ける度ごとに所定の電流値(例えば20mA)を目標電流値に積算し、積算結果、即ち加速時におけるDCモータ4の目標電流値が、D/Aコンバータ6jに送られる。PID制御の場合と同様に、上記目標電流値はD/Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換され、このアナログ電流に基づいて、ドライバ5によりCRモータ4が駆動される。
ドライバ5は、例えば4個のトランジスタを備えており、D/Aコンバータ6jの出力に基づいて上記トランジスタを各々ON又はOFFさせることにより(a)CRモータ4を正転又は逆転させる運転モード、(b)回生ブレーキ運転モード(ショートブレーキ運転モード、即ち、CRモータの停止を維持するモード)、(c)CRモータを停止させようとするモード、を行わせることが可能な構成となっている。
次に、図8(a),(b)を参照してDCユニット6の動作、即ち、DCモータ制御方法について説明する。
CRモータ4が停止しているときに、CPU16からDCユニット6へ、CRモータ4を起動させる起動指令信号が送られると、加速制御部6mから起動初期電流値I0がD/Aコンバータ6jに送られる。この起動初期電流値I0は、起動指令信号とともにCPU16から加速制御部6mに送られてくる。そしてこの電流値I0は、D/Aコンバータ6jによってアナログ電圧に変換されてドライバ5に送られ、ドライバ5によってCRモータ4が起動開始する(図8(a),(b)参照)。起動指令信号を受信した後、所定の時間ごとにタイマ6kからタイマ割込信号が発生される。加速制御部6mは、タイマ割込信号を受信する度ごとに、起動初期電流値I0に所定の電流値(例えば20mA)を積算し、積算した電流値をD/Aコンバータ6jに送る。すると、この積算した電流値は、D/Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換されてドライバ5に送られる。そして、CRモータ4に供給される電流の値が上記積算した電流値となるように、ドライバ5によってCRモータが駆動されCRモータ4の速度は上昇する(図8(b)参照)。このためCRモータ4に供給される電流値は、図8(a)に示すように階段状になる。尚、このときPID制御系も動作しているが、D/Aコンバータ6jは加速制御部6mの出力を選択して取込む。
加速制御部6mの電流値の積算処理は、積算した電流値が一定の電流値ISとなるまで行われる。時刻t1において積算した電流値が所定値IS となると、加速制御部6mは積算処理を停止し、D/Aコンバータ6jに一定の電流値ISを供給する。これによりCRモータ4に供給される電流の値が電流値ISとなるようにドライバ5によって駆動される(図8(a)参照)。
そして、CRモータ4の速度がオーバーシュートするのを防止するために、CRモータ4が所定の速度V1になると(時刻t2参照)、CRモータ4に供給される電流を減小させるように加速制御部6mが制御する。このときCRモータ4の速度は更に上昇するが、CRモータ4の速度が所定の速度Vcに達すると(図8(b)の時刻t3参照)、D/Aコンバータ6jが、PID制御系の出力、即ち加算器6iの出力を選択し、PID制御が行われる。
即ち、目標位置と、エンコーダ11の出力から得られる実際の位置との位置偏差に基づいて目標速度が演算され、この目標速度と、エンコーダ11の出力から得られる実際の速度との速度偏差に基づいて、比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hが動作し、各々比例、積分、及び微分演算が行われ、これらの演算結果の和に基づいて、CRモータ4の制御が行われる。尚、上記比例、積分及び微分演算は、例えばエンコーダ11の出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行われる。これによりDCモータ4の速度は所望の速度Veとなるように制御される。尚、所定の速度Vcは、所望の速度Veの70〜80%の値であることが好ましい。
時刻t4からDCモータ4は、所望の速度となるからキャリッジ3も所望の一定の速度Veとなり、印字処理を行うことが可能となる。
印字処理が終了し、キャリッジ3が目標位置に近づくと(図8(b)の時刻t5参照)、位置偏差が小さくなるから目標速度も小さくなり、このため速度偏差、即ち減算器6eの出力が負になり、DCモータ4の減速が行われ、時刻t6に停止する。
以上、DCモータがCRモータ4である場合の駆動制御の内容について説明したが、DCモータが紙送りモータ(PFモータ)1又は給紙モータである場合においても、駆動制御の内容はほぼ同様のものとなる。
また、駆動制御の内容については、モータへの通電方式を電流制御によるものを例として説明したが、モータへの通電方式はPWM制御(電圧制御)によるものであってもよい。
この場合、図7のD/Aコンバータ6jはPWM信号生成部となり、ドライバ5はPWM信号によってモータへの通電をON/OFFにより制御する。PWM信号は、一定周期の中でのON/OFFの比率を示す信号である。即ち、100%のときはドライバの印加電圧がそのままモータに供給され、50%のときはドライバの印加電圧の半分の電圧が等価的にモータに供給される。
電流値制御による説明の中で用いた電流値は、PWM制御においては、PWM信号によりON/OFFの比率で表される。
以上に全体的な構成を説明したインクジェットプリンタにおいては、通常の文書印刷に使用される普通紙、写真の印刷に使用される写真用紙、シール、OHPシート等の透明フィルム、CD−R又はDVD−R、普通紙や写真用紙よりも厚い厚紙等、種々の印刷媒体への印刷に対応可能であることが求められている。
一方、インクジェットプリンタにおいて高画質印刷を実現するためには、印刷ヘッドに形成されているインク吐出部と印刷媒体を支持するプラテンとの間の距離としてのプラテンギャップが適切に調整されている必要がある。即ち、インクジェットプリンタは、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを、印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向において高速に往復駆動しながら、インク吐出部から印刷媒体表面へインクを吐出して印刷を行うので、高画質印刷を実現するためには、プラテンギャップが適切に調整され、かつ、常に一定に保持されていなければならない。
他方、上記種々の印刷媒体は、通常、その種類ごとに異なった厚さを有しているので、各種印刷媒体において高画質印刷を実現するためには、それぞれ固有の厚さを有する印刷媒体ごとに印刷装置のプラテンギャップを適切に調整する必要がある。
印刷ヘッド36直下の印刷可能領域に位置する印刷媒体の部分は、裏面からプラテンにより支持されているので、インク吐出部と印刷媒体表面との距離の調整は、インク吐出部としてのインクノズル形成面とプラテン表面との距離の調整によって行われることとなり、通常は、印刷ヘッドを搭載しているキャリッジの高さを変更することによってプラテンギャップ調整が行われる。
プラテンギャップ調整機構としては、レバー等を操作する手動機構の他、前述のように、DCモータを利用した自動調整機構が公知となっているが、当該自動調整機構は、DCモータの二安定動作による上限値及び下限値の2段階にしかプラテンギャップを調整することができないものであり、正確な位置決め機能を備えていない。
しかしながら、インクジェットプリンタ用の印刷媒体として需要のあるものは、上記のように様々な種類のものがあるので、2段階のみのプラテンギャップ調整では、ごく一部の印刷媒体にしか対応することができない。
従って、少なくとも3段階以上の多段階にプラテンギャップを自動調整することが可能なプラテンギャップ調整機構が求められている。
ところが、3段階以上のプラテンギャップ自動調整機構を実現するために、プラテンギャップ調整機構にエンコーダを付設したのでは、製造コストの観点から量産用として非現実的であり、DCモータではなくステッピングモータを利用したのでは占有空間の大きさ及び製造コストの観点から実現が困難である。
一方、DCモータは、ステッピングモータと比較して占有空間が小さく、安価であるという利点がある。
そこで、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置は、動力源としてDCモータの採用を可能とする一方、エンコーダを使用することなく、後述する構成により少なくとも3段階以上の多段階の位置決めを可能として、種々の印刷媒体に対応可能なプラテンギャップ調整機構を実現する。
以下、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置の実施の一形態について、図面を参照しながら説明する。
図9は、プラテンギャップ調整装置の一部を構成するキャリッジ支持軸及び印刷装置各部の概略構成を示す側面図である。
印刷装置の給紙トレイ90に装填されている印刷媒体としての印刷用紙50は、給紙ローラ64により繰り出されて紙送りローラ(搬送ローラ)65及びその従動ローラ66により挟持された後、プラテン25に支持されながら印刷ヘッド9の下を通過して、紙送りローラ65及びその従動ローラ66により搬送方向下流側へ順次搬送される。
尚、印刷用紙50が紙検出センサ15上を通過する際には、印刷用紙50の先端部及び終端部が紙検出センサ15により検出され、その検出タイミングと紙送りローラ65による紙送り量とから、印刷用紙50の位置制御が行われる。
印刷用紙50が紙送りローラ65及びその従動ローラ66により所定の紙送り量だけ搬送方向下流側へ搬送されると、印刷用紙50の先端部は排紙ローラ68及びその従動ローラ69により挟持され、さらに印刷用紙50が搬送方向下流側へ搬送されると、最後は、排紙ローラ68及びその従動ローラ69によって搬送され排紙される。
印刷ヘッド9は、印刷媒体搬送方向としての副走査方向に直交する主走査方向において往復駆動されるので、印刷ヘッド9直下の領域が印刷可能領域である。従って、印刷用紙50が印刷ヘッド9の下を通過する際、一定の紙送り量ごとに印刷用紙50が一時的に停止している間に、印刷ヘッド9直下の印刷可能領域に位置する印刷用紙50の表面に印刷が行われる。
印刷の品質、即ち、画質に直接影響するのは、印刷ヘッド9のインクノズル形成面と印刷用紙50の表面との距離であるが、印刷ヘッド9直下の印刷可能領域に位置する印刷用紙50の表面に印刷が行われているときの印刷用紙5は、図9に示すように、裏面からプラテン25により支持されているので、印刷ヘッド9のインクノズル形成面と印刷用紙50の表面との距離の調整は、印刷ヘッド9のインクノズル形成面とプラテン25との距離の調整を通じて行われる。
そして、印刷ヘッド9のインクノズル形成面とプラテン25との距離の調整、即ち、プラテンギャップ調整は、印刷ヘッド9を搭載しているキャリッジ3の高さを変更することにより行われる。
具体的には、印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向におけるキャリッジ3の往復駆動のためのガイド部材であるキャリッジ支持軸32の高さを変更することにより、プラテンギャップ調整が行われる。
本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置は、動力源としてDCモータの採用を可能とする一方、エンコーダを排除して製造コストを抑制しながら、3段階以上の多段階の正確なプラテンギャップ調整、即ち、キャリッジ支持軸32の高さ調整をコンパクトな構成で実現する。
図10は、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置においてキャリッジ支持軸に付設される構成部品を示す側面図である。
本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置は、インクを吐出する複数のインク吐出部が形成された印刷ヘッドを搭載するキャリッジの往復駆動のためのガイド部材としてキャリッジを支持するキャリッジ支持軸32に固設され、異なる3段階の半径r1,r2,r3の部位を有し、キャリッジ支持軸32を中心軸として回動可能な異径カム41と、キャリッジ支持軸32に固設され、異径カム41の3段階の半径r1,r2,r3の各部位に対応する周縁部位にそれぞれ3個のフラグf1,f2,f3が固着されたフラグ固着用円盤部材43と、キャリッジ支持軸32の鉛直方向下方に固設され、異径カム41の周縁部に当接して、当接部位における異径カム41の半径に応じた高さにキャリッジ支持軸32を設定することにより、印刷ヘッドのインク吐出部形成面と印刷媒体を支持するプラテンとの距離としてのプラテンギャップ調整を行う異径カム支持軸42と、キャリッジ支持軸32との距離が常に一定になるようにフラグ固着用円盤部材43の周囲に配設され、異径カム支持軸42との当接部位における異径カム41の半径に対応するフラグを検出するフラグセンサ40と、異径カム41を回動駆動するDCモータ(図示せず)と、を備えている。
尚、「回動」とは、所定の中心角の範囲内での回転を意味する。異径カム41は、所定の中心角の範囲内で動作するので、その動作は「回動」となるが、異径カム41を回動駆動するDCモータは、異径カム41が所定の中心角の範囲内で始点から終点まで回動する間に、通常、複数回の回転動作を行うので、DCモータ自体の動作は「回転」である。
異径カム41は、異なる3段階の半径、即ち、第1の半径r1,第2の半径r2,第3の半径r3(r1<r2<r3)の部位が連続して形成されたものであり、中心軸としてのキャリッジ支持軸32に固設されている。
また、異径カム41は、鉛直方向下方から異径カム支持軸42により支持されており、これにより、異径カム41の中心軸としてのキャリッジ支持軸32の高さが設定される。
さらに、異径カム41は、DCモータにより回動駆動されることにより、異径カム支持軸42との当接部位が変更される。その結果、異径カム支持軸42とキャリッジ支持軸32との距離が変更され、異径カム41と異径カム支持軸42との当接部位における異径カム41の半径に応じた高さにキャリッジ支持軸32が設定される。
以上のようなキャリッジ支持軸32の高さの変更及び設定により、印刷ヘッドのインクノズル形成面とプラテンとの距離が変更及び設定され、プラテンギャップ調整が行われることになる。
図11は、フラグセンサによるフラグ検出信号波形の一例を示すグラフである。
フラグセンサ40としては、例えば発光部及び受光部を備えた光学式センサを使用し、フラグ固着用円盤部材43の回動に伴って第1,第2,第3のフラグf1,f2,f3が発光部と受光部との間を通過するように、かつ、キャリッジ支持軸32との距離が常に一定になるようにフラグ固着用円盤部材43の周囲に配設しておく。従って、光学式センサの発光部及び受光部は、フラグの通過経路を挟んで相互に対向するように配設しておく。また、フラグセンサ40が、異径カム支持軸42に当接している部位の異径カム41の半径に対応するフラグを検出するように、フラグ固着用円盤部材43のフラグ固着位置及びフラグセンサ40の配設位置を調整しておく。
そして、図11のグラフの例では、いずれかのフラグがフラグセンサ40の発光部と受光部との間に位置し、発光部からの光を遮断しているときに、センサ出力がH(High)レベルになり、フラグセンサ40の発光部と受光部との間にいずれのフラグも存在せず、発光部からの光が受光部にそのまま入射しているときにセンサ出力がL(Low)レベルになるように、センサ出力が設定されている。
従って、フラグセンサ40のセンサ出力を逐次モニタして第1,第2,第3のフラグf1,f2,f3を検出することにより、異径カム支持軸42との当接部位における異径カム41の半径を間接的に検出することができる。尚、動作開始初期において、フラグセンサ40が現在検出しているのが第1,第2,第3のフラグf1,f2,f3のいずれであるのか、又は、第1のフラグf1と第2のフラグf2との間の中間領域若しくは第2のフラグf2と第3のフラグf3との間の中間領域がフラグセンサ40の位置にあるのかを予め特定しておくことにより、その後のプラテンギャップ調整動作に伴ってフラグセンサ40が新たにフラグを検出したときに、検出されたのがいずれのフラグであるのかを特定することができる。
但し、あるフラグのエッジを一度検出した後に、異径カム41が意図せずして逆回転した場合には、当該フラグの同一エッジを再度検出することにより、後続のフラグのエッジを検出したのか、当該フラグの同一エッジを再度検出したのか、識別することができなくなり、検出されたフラグを特定することができなくなる。
そこで、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置においては、詳細に後述するが、異径カム41が意図せずして逆回転することがないような駆動制御を行う。
図12は、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置における電気的構成を示すブロック図である。
本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置は、異径カム41の3段階の半径r1,r2,r3の各部位に対応するフラグ固着用円盤部材43の周縁部位にそれぞれ固着された3個のフラグf1,f2,f3のうち、異径カム支持軸42との当接部位における異径カム41の半径に対応するフラグを検出するフラグセンサ40と、フラグセンサ40によるフラグ検出回数をカウントするカウンタ101と、異径カムの回動駆動開始後漸増し、フラグが検出されたら減少し、検出されたフラグが目標フラグでない場合は後続のフラグが検出されるまで再度漸増する値を有するモータ駆動トルク指令を出力し、検出されたフラグが目標フラグである場合は停止指令を出力するトルクコントローラ100と、トルクコントローラ100からの指令に基づきモータ駆動信号を発生させ出力するモータドライバ102と、モータ駆動信号に応じて異径カム41を回動駆動するDCモータ103と、を備えている。
図12のブロック図からも明らかなように、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置によるプラテンギャップ調整動作の制御は、駆動対象であるDCモータの動作が制御装置としてのトルクコントローラ100にフィードバックされないオープンループ制御である。
図13は、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置の動作を示すフローチャートであり、図14は、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置のモータ駆動トルク指令値を示すグラフである。尚、図14(a)は、異径カム41と異径カム支持軸42との当接部位を、異径カムの半径1段階分だけ、即ち、フラグ1個分だけ移動させる場合のグラフであり、図14(b)は、異径カム41と異径カム支持軸42との当接部位を、異径カムの半径2段階分だけ、即ち、フラグ2個分だけ連続移動させる場合のグラフである。
本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置の動作は、要約すると、プラテンギャップ調整動作の動力源となるDCモータ103の駆動トルクを所定時間ごとに漸増させていき、目標フラグ、即ち、停止させようとする位置のフラグのエッジ(端部)が検出された時点で駆動トルクを低減させ、低減された駆動トルクで所定時間だけ駆動動作を継続した後、制動制御を行うことにより、エッジが検出された目標フラグの中央部がフラグセンサ40に検出されている状態、即ち、当該フラグに対応する半径を有する異径カム41の部位中央部に異径カム支持軸42が当接している状態でプラテンギャップ調整動作を終了するものである。
以下、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置の実施の一形態における動作を、図12,図13及び図14を参照して具体的に説明する。
印刷装置に接続されているホストコンピュータ又は印刷装置本体における動作指示入力操作によりプラテンギャップ調整動作が開始されると、トルクコントローラ100は、第1のトルクT1で時間τ1だけモータを駆動するようにモータ駆動トルク指令を出力する。すると、モータドライバ102は、当該モータ駆動トルク指令に基づいてモータ駆動信号を発生させ、DCモータ103に出力する。また、DCモータ103は、モータ駆動信号に応じて第1のトルクT1で時間τ1(msec)だけ回転動作し、異径カム41を回動駆動する(ステップS1)。但し、第1のトルクT1は、後述する第2,第3のトルクT2,T3よりも小さい値であるので(T1<T2<T3)、この段階では、異径カム41はほとんど回動しないか、又は、回動したとしても途中で停止してしまうこともあり得る。
尚、図14に示されるように、第1,第2,第3のトルクT1,T2,T3のいずれも一定値ではなく、目安としての値T1,T2,T3を一応の中心値として変動する変動値である。一例としての図14のグラフでは、時間τ1の期間中におけるトルクは、第1のトルクT1より小さい値から漸増して値T1を超えた後、再び値T1より小さい値まで低下している。このように、モータ駆動トルクを細かく上下させているのは、モータが加速しすぎるのを防止するためである。
第1のトルクT1での駆動動作開始後、時間τ1(msec)以内に、フラグセンサ40によりフラグのエッジが検出されたかどうか、即ち、図11のグラフにおける信号波形の立ち上がりエッジが検出されたかどうかを、トルクコントローラ100が判断する(ステップS2)。
ここで、フラグのエッジが検出された場合は、フラグのエッジ検出をカウンタ101によりカウントすると共に、後述するステップ8の動作に進む。
一方、時間τ1(msec)以内にフラグのエッジが検出されなかった場合は、トルクコントローラ100は、第2のトルクT2で時間τ2だけモータを駆動するようにモータ駆動トルク指令を出力する。すると、モータドライバ102は、当該モータ駆動トルク指令に基づいてモータ駆動信号を発生させ、DCモータ103に出力する。また、DCモータ103は、モータ駆動信号に応じて第2のトルクT2で時間τ2(msec)だけ回転動作し、異径カム41を回動駆動する(ステップS3)。
第2のトルクT2での駆動動作開始後、時間τ2(msec)以内に、フラグセンサ40によりフラグのエッジが検出されたかどうか、即ち、図11のグラフにおける信号波形の立ち上がりエッジが検出されたかどうかを、トルクコントローラ100が判断する(ステップS4)。
ここで、フラグのエッジが検出された場合は、フラグのエッジ検出をカウンタ101によりカウントすると共に、後述するステップ8の動作に進む。
一方、時間τ2(msec)以内にフラグのエッジが検出されなかった場合は、トルクコントローラ100は、第3のトルクT3で時間τ3だけモータを駆動するようにモータ駆動トルク指令を出力する。すると、モータドライバ102は、当該モータ駆動トルク指令に基づいてモータ駆動信号を発生させ、DCモータ103に出力する。また、DCモータ103は、モータ駆動信号に応じて第3のトルクT3で時間τ3(msec)だけ回転動作し、異径カム41を回動駆動する(ステップS5)。尚、第3のトルクT3は、異径カム41と異径カム支持軸42との当接部位がどの部位であっても、必ず異径カム41を回動させることが可能な程度の大きさにしておく。
以上のように、モータ駆動トルクを第1のトルクT1,第2のトルクT2,第3のトルクT3と段階的に増加させていく理由も、各トルクT1,T2,T3をそれぞれを細かく上下させている理由と同様に、モータが加速しすぎるのを防止するためである。
第3のトルクT3での駆動動作開始後、時間τ3(msec)以内に、フラグセンサ40によりフラグのエッジが検出されたかどうか、即ち、図11のグラフにおける信号波形の立ち上がりエッジが検出されたかどうかを、トルクコントローラ100が判断する(ステップS6)。
上述のように、第3のトルクT3は、異径カム41と異径カム支持軸42との当接部位がどの部位であっても、必ず異径カム41を回動させることが可能な程度の大きさの値であるから、ここで、時間τ3(msec)以内にフラグのエッジが検出されなかった場合は、動作エラーとして(ステップS7)、プラテンギャップ調整動作を終了する。
一方、ステップS2又はステップS4でフラグのエッジが検出された場合も含めて、ここで、フラグのエッジが検出された場合は、フラグのエッジ検出をカウンタ101によりカウントすると共に、トルクコントローラ100は、モータ駆動トルクを直前のトルクのK%に低減させ、低減されたモータ駆動トルクで時間τ4だけ駆動動作を継続するようにモータ駆動トルク指令を出力する。すると、モータドライバ102は、当該モータ駆動トルク指令に基づいてモータ駆動信号を発生させ、DCモータ103に出力する。また、DCモータ103は、モータ駆動信号に応じて直前のトルクのK%のトルクで時間τ4(msec)だけ回転動作し、異径カム41を回動駆動する(ステップS8)。但し、後述するように、「K%」のトルクとは、モータに更なる駆動トルクが与えられることを回避できる程度の値のトルク、即ち、モータが空走しながら自然に減速していく程度の値のトルクである。また、モータ駆動トルクを直前のトルクのK%に低減させる直前又はそれと同時に、動作停止の際のブレーキより弱いブレーキを掛けて、DCモータ103及び/又は異径カム41の動作を減速させてもよい。従って、このとき、トルクコントローラ100は、モータが停止しない程度にモータを減速させる制動指令を出力する。
ステップ8において、モータ駆動トルクを直前のトルクのK%に低減させ、低減されたモータ駆動トルクで駆動動作を継続することとしているのは、以下の理由による。
即ち、フラグのエッジが検出されたときに直ちにブレーキを掛けて制動制御を行ったのでは、フラグのエッジに非常に近いところでプラテンギャップ調整機構各部の動作が停止してしまい、当該フラグに対応する半径を有する異径カム41の部位の端部近傍に異径カム支持軸42が当接している状態で動作が停止してしまうこととなる。そのような状態は十分に安定な状態とは言えず、外部からの衝撃等、何等かの弾みで異径カム41と異径カム支持軸42との当接部位がずれてしまい、結果として、キャリッジ支持軸32の高さの設定、即ち、プラテンギャップの設定に大きなずれが生じてしまう可能性がある。
そこで、エッジが検出されたフラグの中央部がフラグセンサ40に検出されている状態、即ち、当該フラグに対応する半径を有する異径カム41の部位中央部に異径カム支持軸42が当接している状態、さらに換言すると、安定な状態でプラテンギャップ調整動作を停止させるべく、フラグのエッジが検出された後も時間τ4だけ駆動動作を継続することとしているのである。
しかし、その際、フラグのエッジが検出された時点におけるモータ駆動トルクの値のままで駆動動作を継続すると、今度は逆に駆動力が大きすぎて、当該フラグの反対側のエッジより前の位置で動作を停止することができずに、当該フラグの反対側のエッジを通り越してしまい、当該フラグに対応する半径を有する異径カム41の部位を通り越した位置に異径カム支持軸42が当接している状態で動作が停止してしまうこととなる。結果として、キャリッジ支持軸32の高さの設定、即ち、プラテンギャップの設定を正確に行うことができず、誤差が生じることとなり、また、プラテンギャップの設定の不安定さにもつながる。
以上のようなプラテンギャップの設定の誤差及び不安定さを防止するため、フラグのエッジが検出された場合は、モータ駆動トルクを直前のトルクのK%に低減させ、低減されたモータ駆動トルクで時間τ4だけ駆動動作を継続するように、駆動制御を行うこととしている。
モータ駆動トルクを直前のトルクからどの程度の値まで低減させるか、即ち、K%の値をどの程度にするかについては、時間τ4の間に、モータに更なる駆動トルクが与えられることを回避できる程度、換言すると、モータが空走しながら自然に減速していく程度の値とする。従って、K%の値は一定値であってもよいし、時間τ4の間に変動する変動値であってもよい。尚、ここで、モータ駆動トルクを完全に零にしないのは、後述するように、フラグ1個分ではなく2個分以上連続して駆動動作を行う場合に、後続の駆動動作に速やかに移行できるようにするためである。
モータ駆動トルクを低減して直前のトルクのK%のトルクで時間τ4だけ駆動動作を継続している間に、ステップS2、S4又はS6において検出したフラグが、停止させようとしている位置のフラグ、即ち、目標フラグかどうかを、カウンタ101のカウント値に基づいて判断する(ステップS9)。
ステップS2、S4又はS6において検出したフラグが目標フラグでない場合、即ち、フラグ1個分ではなく2個分以上連続して駆動動作を行う場合は、ステップ1に戻って上記同様の動作を繰り返す。この場合のモータ駆動トルク指令値を示すグラフは、図14(b)のグラフとなる。尚、図14(b)のグラフは、フラグ2個分だけ連続して駆動動作を行う場合のグラフである。
ステップS2、S4又はS6において検出したフラグが目標フラグである場合は、ステップ8における時間τ4の経過後、ブレーキを掛けて制動制御を行い、DCモータ103及びプラテンギャップ調整機構各部の動作を停止させて、一連のプラテンギャップ調整動作を終了する(ステップS10)。
尚、上記第1,第2,第3のトルクT1,T2,T3の値の設定は任意であり、また、時間τ1,τ2,τ3の値の設定も任意である。従って、時間τ1,τ2,τ3の値は等しくする必要はなく、カムの形状や負荷の大きさに応じて適当に設定することができる。第1,第2,第3のトルクT1,T2,T3の値の設定は、通常はT1<T2<T3の条件を満たすようにするが、この設定も任意である。
また、異径カム支持軸42との当接部位における異径カム41の半径を小さい半径から大きい半径に変更する方向に異径カム41を回動させるときには、逆方向に異径カム41を回動させるときに比較して大きいトルクが必要とされるので、上記第1,第2,第3のトルクT1,T2,T3の値は、異径カム41の回動方向に応じてそれぞれ変更するようにしてもよい。
本実施の形態においては、3個のフラグを設けて3段階のプラテンギャップ調整が可能な構成としたが、異径カムの形状を変更し、4個以上のフラグを設けることにより、4段階以上のプラテンギャップ調整が可能な構成とすることもできる。
また、上記動作において、動作を開始してからフラグのエッジを検出するまでの時間を計測しておき、その計測結果を次回以降の動作に反映させるようにするとよい。即ち、その計測結果に応じて、次回以降の動作における第1,第2,第3のトルクT1,T2,T3の値、低減されたトルクの直前トルクに対する比率(K%)、駆動時間τ1,τ2,τ3,τ4を変更する機能をトルクコントローラ100に付加してもよい。
さらに、本実施の形態において設けたフラグは位置検出用フラグであるが、位置検出用フラグの間にそれぞれ速度検出用フラグを設けて、時間期間及びモータ駆動トルク制御をさらに細分化してもよい。この場合の速度検出用フラグは、位置検出用フラグに比較して幅を極端に短くするなどして、フラグセンサ40の出力に基づいてフラグの種類を識別できるようにするとよい。
以上に説明したように、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置は、プラテンギャップ調整動作の動力源となるDCモータ103の駆動トルクを所定時間ごとに漸増させていき、目標フラグのエッジ(端部)が検出されたら、さらに駆動トルクを増加させることはせずに、その時点で駆動トルクを低減させ、低減された駆動トルクで所定時間だけ駆動動作を継続した後、制動制御を行うことにより、目標フラグの中央部がフラグセンサ40に検出されている状態、即ち、目標フラグに対応する半径を有する異径カム41の部位中央部に異径カム支持軸42が当接している状態でプラテンギャップ調整動作を終了するので、動力源としてDCモータの採用を可能とする一方、エンコーダを排除して製造コストを抑制しながら、3段階以上の多段階の正確なプラテンギャップ調整を行うことができる。
尚、付加的な効果として、プラテンギャップ調整機構の動作によりキャリッジ支持軸32に塗布されたグリスの拡布効率が向上することが挙げられる。
以上に説明した実施の形態においては、制御対象となるモータを特にDCモータとして説明したが、本発明の構成は、DCモータに限らず任意のモータに対して適用することができる。
また、本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置におけるフラグ検出に基づくモータの駆動トルク制御は、印刷装置のプラテンギャップ調整機構の動作との関連において説明したが、上記フラグ検出に基づくモータの駆動トルク制御は、印刷装置のプラテンギャップ調整機構の動作に限らず、任意の機構の駆動を行うモータの制御装置に応用することができる。これを、本発明に係るモータ制御装置とする。
従って、本発明に係るモータ制御装置は、駆動対象物が取り得る3箇所以上の位置を直接又は間接に検出するために設けられた3個以上のフラグと、上記駆動対象物の現在位置に対応する上記フラグを検出するフラグセンサと、上記フラグセンサによるフラグ検出回数をカウントするカウンタと、上記駆動対象物の駆動開始後漸増し、いずれかの上記フラグが検出されたら減少し、検出された上記フラグが目標フラグでない場合は後続の上記フラグが検出されるまで再度漸増する値を有するモータ駆動トルク指令を出力し、検出された上記フラグが目標フラグである場合はモータ駆動トルクを減少させてから所定時間経過後に停止指令を出力するトルクコントローラと、上記トルクコントローラからの指令に基づきモータ駆動信号を発生させ出力するモータドライバと、上記モータ駆動信号に応じて上記駆動対象物を駆動するモータと、を備えているものとなる。
本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置は、プラテンギャップ調整機構を有するインクジェットプリンタ全般に適用することができるほか、さらに一般化した本発明に係るモータ制御装置として、任意の機構の駆動を行うモータの制御装置に適用することができる。
インクジェットプリンタの概略構成を示したブロック図である。 インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の構成を示した斜視図である。 キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図である。 CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。 給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視図である。 プリンタの紙送りに関連する部分を詳細に示した透視図である。 DCモータ制御装置であるDCユニット6の構成を示したブロック図である。 DCユニット6により制御されるDCモータ4のモータ電流及びモータ速度を示したグラフである。 プラテンギャップ調整装置の一部を構成するキャリッジ支持軸及び印刷装置各部の概略構成を示す側面図である。 本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置においてキャリッジ支持軸に付設される構成部品を示す側面図である。 フラグセンサによるフラグ検出信号波形の一例を示すグラフである。 本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置における電気的構成を示すブロック図である。 本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置の動作を示すフローチャートである。 本発明に係るプラテンギャップ調整装置及び印刷装置のモータ駆動トルク指令値を示すグラフである。
符号の説明
1 紙送りモータ(PFモータ)
2 紙送りドライバ
3 キャリッジ
4 キャリッジモータ(CRモータ)
5 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)
6 DCユニット
6a 位置演算部
6b 減算器
6c 目標速度演算手段
6d 速度演算部
6e 減算器
6f 比例要素
6g 積分要素
6h 微分要素
6j D/Aコンバータ
7 ポンプモータ
8 ポンプモータドライバ
9 印刷ヘッド(記録ヘッド)
10 ヘッドドライバ
11 リニア式エンコーダ
12 符号板
13 エンコーダ(ロータリ式エンコーダ)
14 ロータリ式エンコーダ用符号板
15 紙検出センサ
16 CPU
17 タイマIC
18 ホストコンピュータ
19 インタフェース部
20 ASIC
21 PROM
22 RAM
23 EEPROM
25 プラテン
30 プーリ
31 タイミングベルト
32 キャリッジのガイド部材(キャリッジ支持軸)
34 インクカートリッジ
35 キャッピング装置
36 ポンプユニット
37 キャップ
40 フラグセンサ
41 異径カム
42 異径カム支持軸
43 フラグ固着用円盤部材
50 印刷用紙(記録紙)
60 プリンタ
61 給紙挿入口
62 排紙口
64 給紙ローラ
65 紙送りローラ
66 従動ローラ
67a 大歯車
67b 中間歯車
67c 排紙歯車
68 排紙ローラ
69 従動ローラ(ギザローラ)
83 スマップ軸
84 プラテン
87 小歯車
88 小歯車
89 ホルダ
90 給紙トレイ
100 トルクコントローラ
101 カウンタ
102 ドライバ
103 DCモータ
f1 第1のフラグ
r1 異径カムの第1の半径
f2 第2のフラグ
r2 異径カムの第2の半径
f3 第3のフラグ
r3 異径カムの第3の半径
T1 第1のトルク
T2 第2のトルク
T3 第3のトルク(T1<T2<T3)

Claims (30)

  1. インクを吐出する複数のインク吐出部が形成された印刷ヘッドを搭載するキャリッジの往復駆動のためのガイド部材として前記キャリッジを支持するキャリッジ支持軸に固設され、異なる3段階以上の半径の部位を有し、前記キャリッジ支持軸を中心軸として回動可能な異径カムと、
    前記キャリッジ支持軸に固設され、前記異径カムの3段階以上の半径の各部位に対応する周縁部位にフラグがそれぞれ固着されたフラグ固着用円盤部材と、
    前記キャリッジ支持軸の鉛直方向下方に固設され、前記異径カムの周縁部に当接して、当接部位における前記異径カムの半径に応じた高さに前記キャリッジ支持軸を設定することにより、前記印刷ヘッドのインク吐出部形成面と印刷媒体を支持するプラテンとの距離としてのプラテンギャップ調整を行う異径カム支持軸と、
    前記キャリッジ支持軸との距離が常に一定になるように前記フラグ固着用円盤部材の周囲に配設され、前記異径カム支持軸との当接部位における前記異径カムの半径に対応する前記フラグを検出するフラグセンサと、
    前記フラグセンサによるフラグ検出回数をカウントするカウンタと、
    前記異径カムの回動駆動開始後漸増し、いずれかの前記フラグが検出されたら減少し、検出された前記フラグが目標フラグでない場合は後続の前記フラグが検出されるまで再度漸増する値を有するモータ駆動トルク指令を出力し、検出された前記フラグが目標フラグである場合はモータ駆動トルクを減少させてから所定時間経過後に停止指令を出力するトルクコントローラと、
    前記トルクコントローラからの指令に基づきモータ駆動信号を発生させ出力するモータドライバと、
    前記モータ駆動信号に応じて前記異径カムを回動駆動するモータと、
    を備えていることを特徴とするプラテンギャップ調整装置。
  2. 前記トルクコントローラは、前記異径カムの回動駆動開始後、複数段階に分けてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項1に記載のプラテンギャップ調整装置。
  3. 前記トルクコントローラは、前記複数段階の各段階においてモータ駆動トルクを増減させながら、前記複数段階全体としてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項2に記載のプラテンギャップ調整装置。
  4. 前記トルクコントローラは、いずれかの前記フラグが検出されたら、直前のモータ駆動トルクの値に応じて、前記モータに更なる駆動トルクが与えられることを回避し、前記モータが空走しながら自然に減速していく程度までモータ駆動トルクを減少させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプラテンギャップ調整装置。
  5. 前記トルクコントローラは、モータ駆動トルクを減少させる直前又はそれと同時に、前記モータが停止しない程度に前記モータを減速させる制動指令を出力するものであることを特徴とする請求項4に記載のプラテンギャップ調整装置。
  6. 前記トルクコントローラは、前記異径カムの回動方向に応じて、制御過程におけるモータ駆動トルクの各値を変更するものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプラテンギャップ調整装置。
  7. 前記トルクコントローラは、前記異径カムの回動駆動を開始してからいずれかの前記フラグが検出されるまでの時間を計測し、その計測結果を前記異径カムの次回以降の回動駆動制御に反映させるものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のプラテンギャップ調整装置。
  8. 位置検出用の前記フラグの間にそれぞれ速度検出用フラグをさらに設けて、前記トルクコントローラによるモータ駆動トルクの漸増制御をさらに細分化された時間期間ごとに行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のプラテンギャップ調整装置。
  9. 前記フラグセンサは、前記フラグの通過経路を挟んで相互に対向する発光部及び受光部を備えた光学式センサであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のプラテンギャップ調整装置。
  10. 前記モータは、DCモータであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のプラテンギャップ調整装置。
  11. 印刷媒体を支持するプラテンと、
    インクを吐出する複数のインク吐出部が形成された印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを搭載するキャリッジと、
    前記キャリッジの往復駆動のためのガイド部材として前記キャリッジを支持するキャリッジ支持軸に固設され、異なる3段階以上の半径の部位を有し、前記キャリッジ支持軸を中心軸として回動可能な異径カムと、
    前記キャリッジ支持軸に固設され、前記異径カムの3段階以上の半径の各部位に対応する周縁部位にフラグがそれぞれ固着されたフラグ固着用円盤部材と、
    前記キャリッジ支持軸の鉛直方向下方に固設され、前記異径カムの周縁部に当接して、当接部位における前記異径カムの半径に応じた高さに前記キャリッジ支持軸を設定することにより、前記印刷ヘッドのインク吐出部形成面と前記プラテンとの距離としてのプラテンギャップ調整を行う異径カム支持軸と、
    前記キャリッジ支持軸との距離が常に一定になるように前記フラグ固着用円盤部材の周囲に配設され、前記異径カム支持軸との当接部位における前記異径カムの半径に対応する前記フラグを検出するフラグセンサと、
    前記フラグセンサによるフラグ検出回数をカウントするカウンタと、
    前記異径カムの回動駆動開始後漸増し、いずれかの前記フラグが検出されたら減少し、検出された前記フラグが目標フラグでない場合は後続の前記フラグが検出されるまで再度漸増する値を有するモータ駆動トルク指令を出力し、検出された前記フラグが目標フラグである場合はモータ駆動トルクを減少させてから所定時間経過後に停止指令を出力するトルクコントローラと、
    前記トルクコントローラからの指令に基づきモータ駆動信号を発生させ出力するモータドライバと、
    前記モータ駆動信号に応じて前記異径カムを回動駆動するモータと、
    を備えていることを特徴とする印刷装置。
  12. 前記トルクコントローラは、前記異径カムの回動駆動開始後、複数段階に分けてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項11に記載の印刷装置。
  13. 前記トルクコントローラは、前記複数段階の各段階においてモータ駆動トルクを増減させながら、前記複数段階全体としてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項12に記載の印刷装置。
  14. 前記トルクコントローラは、いずれかの前記フラグが検出されたら、直前のモータ駆動トルクの値に応じて、前記モータに更なる駆動トルクが与えられることを回避し、前記モータが空走しながら自然に減速していく程度までモータ駆動トルクを減少させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の印刷装置。
  15. 前記トルクコントローラは、モータ駆動トルクを減少させる直前又はそれと同時に、前記モータが停止しない程度に前記モータを減速させる制動指令を出力するものであることを特徴とする請求項14に記載の印刷装置。
  16. 前記トルクコントローラは、前記異径カムの回動方向に応じて、制御過程におけるモータ駆動トルクの各値を変更するものであることを特徴とする請求項11乃至15のいずれかに記載の印刷装置。
  17. 前記トルクコントローラは、前記異径カムの回動駆動を開始してからいずれかの前記フラグが検出されるまでの時間を計測し、その計測結果を前記異径カムの次回以降の回動駆動制御に反映させるものであることを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに記載の印刷装置。
  18. 位置検出用の前記フラグの間にそれぞれ速度検出用フラグをさらに設けて、前記トルクコントローラによるモータ駆動トルクの漸増制御をさらに細分化された時間期間ごとに行うことを特徴とする請求項11乃至17のいずれかに記載の印刷装置。
  19. 前記フラグセンサは、前記フラグの通過経路を挟んで相互に対向する発光部及び受光部を備えた光学式センサであることを特徴とする請求項11乃至18のいずれかに記載の印刷装置。
  20. 前記モータは、DCモータであることを特徴とする請求項11乃至19のいずれかに記載の印刷装置。
  21. 駆動対象物が取り得る3箇所以上の位置を直接又は間接に検出するために設けられた3個以上のフラグと、
    前記駆動対象物の現在位置に対応する前記フラグを検出するフラグセンサと、
    前記フラグセンサによるフラグ検出回数をカウントするカウンタと、
    前記駆動対象物の駆動開始後漸増し、いずれかの前記フラグが検出されたら減少し、検出された前記フラグが目標フラグでない場合は後続の前記フラグが検出されるまで再度漸増する値を有するモータ駆動トルク指令を出力し、検出された前記フラグが目標フラグである場合はモータ駆動トルクを減少させてから所定時間経過後に停止指令を出力するトルクコントローラと、
    前記トルクコントローラからの指令に基づきモータ駆動信号を発生させ出力するモータドライバと、
    前記モータ駆動信号に応じて前記駆動対象物を駆動するモータと、
    を備えていることを特徴とするモータ制御装置。
  22. 前記トルクコントローラは、前記駆動対象物の駆動開始後、複数段階に分けてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項21に記載のモータ制御装置。
  23. 前記トルクコントローラは、前記複数段階の各段階においてモータ駆動トルクを増減させながら、前記複数段階全体としてモータ駆動トルクを漸増させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項22に記載のモータ制御装置。
  24. 前記トルクコントローラは、いずれかの前記フラグが検出されたら、直前のモータ駆動トルクの値に応じて、前記モータに更なる駆動トルクが与えられることを回避し、前記モータが空走しながら自然に減速していく程度までモータ駆動トルクを減少させるモータ駆動トルク指令を出力するものであることを特徴とする請求項21乃至23のいずれかに記載のモータ制御装置。
  25. 前記トルクコントローラは、モータ駆動トルクを減少させる直前又はそれと同時に、前記モータが停止しない程度に前記モータを減速させる制動指令を出力するものであることを特徴とする請求項24に記載のモータ制御装置。
  26. 前記トルクコントローラは、前記駆動対象物の駆動方向に応じて、制御過程におけるモータ駆動トルクの各値を変更するものであることを特徴とする請求項21乃至25のいずれかに記載のモータ制御装置。
  27. 前記トルクコントローラは、前記駆動対象物の駆動を開始してからいずれかの前記フラグが検出されるまでの時間を計測し、その計測結果を前記駆動対象物の次回以降の駆動制御に反映させるものであることを特徴とする請求項21乃至26のいずれかに記載のモータ制御装置。
  28. 位置検出用の前記フラグの間にそれぞれ速度検出用フラグをさらに設けて、前記トルクコントローラによるモータ駆動トルクの漸増制御をさらに細分化された時間期間ごとに行うことを特徴とする請求項21乃至27のいずれかに記載のモータ制御装置。
  29. 前記フラグセンサは、前記フラグの通過経路を挟んで相互に対向する発光部及び受光部を備えた光学式センサであることを特徴とする請求項21乃至28のいずれかに記載のモータ制御装置。
  30. 前記モータは、DCモータであることを特徴とする請求項21乃至29のいずれかに記載のモータ制御装置。
JP2003338411A 2003-09-29 2003-09-29 プラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置 Expired - Fee Related JP4362815B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003338411A JP4362815B2 (ja) 2003-09-29 2003-09-29 プラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003338411A JP4362815B2 (ja) 2003-09-29 2003-09-29 プラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005103835A true JP2005103835A (ja) 2005-04-21
JP4362815B2 JP4362815B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=34533940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003338411A Expired - Fee Related JP4362815B2 (ja) 2003-09-29 2003-09-29 プラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4362815B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196506A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Seiko Epson Corp インク供給制御装置、インクジェットプリンタおよびインク供給制御方法
JP2008068415A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Seiko Epson Corp 印刷装置およびその所定の部材の制御位置切替方法
US7918526B2 (en) 2005-10-06 2011-04-05 Seiko Epson Corporation Printer and method preventing false detection of a detected object
JP2012121185A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US9050839B2 (en) 2013-03-27 2015-06-09 Seiko Epson Corporation Reference position detection device for rotary mechanism, platen gap adjustment mechanism, and printer
US9895501B2 (en) 2007-11-22 2018-02-20 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Metering device for the inhalation of a pulverulent substance
US11260681B2 (en) 2017-02-07 2022-03-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Print medium position detection

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7918526B2 (en) 2005-10-06 2011-04-05 Seiko Epson Corporation Printer and method preventing false detection of a detected object
JP2007196506A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Seiko Epson Corp インク供給制御装置、インクジェットプリンタおよびインク供給制御方法
JP2008068415A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Seiko Epson Corp 印刷装置およびその所定の部材の制御位置切替方法
US9895501B2 (en) 2007-11-22 2018-02-20 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Metering device for the inhalation of a pulverulent substance
JP2012121185A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US9050839B2 (en) 2013-03-27 2015-06-09 Seiko Epson Corporation Reference position detection device for rotary mechanism, platen gap adjustment mechanism, and printer
US11260681B2 (en) 2017-02-07 2022-03-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Print medium position detection

Also Published As

Publication number Publication date
JP4362815B2 (ja) 2009-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1602504B1 (en) Motor control device and motor control method
EP1124320B1 (en) Motor control method and motor control apparatus
EP1681173B1 (en) Motor control apparatus and motor control method
JP3859115B2 (ja) プリンタ用モータの制御装置および制御方法ならびに制御プログラムを記録した記録媒体
JP4457456B2 (ja) 印刷装置
JP4362815B2 (ja) プラテンギャップ調整装置及び印刷装置並びにモータ制御装置
JP3812417B2 (ja) プリンタ制御方法及びプリンタ制御装置
JP3780804B2 (ja) モータ制御装置及び制御方法
JP3818496B2 (ja) プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法
JP3777936B2 (ja) モータ制御方法及び制御装置
JP3741307B2 (ja) プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法
JP2005231243A (ja) プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタ
JP4306185B2 (ja) プリンタ制御装置、プリンタ制御方法及びコンピュータプログラム
JP3705061B2 (ja) モータの制御装置およびその制御方法ならびにモータの制御プログラムを記録した記録媒体
JP2003023784A (ja) モータ制御方法、モータ制御装置、プリンタ、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステム
JP3885559B2 (ja) プリンタ制御方法及びプリンタ制御装置
JP3871181B2 (ja) 印刷制御装置および制御方法ならびに印刷制御プログラムを記録した記録媒体
JP3900401B2 (ja) Dcモータ制御方法及び制御装置
JP4003721B2 (ja) プリンタ
JP2005144936A (ja) プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタ
JP2001180054A (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法
JP2003023787A (ja) モータ駆動方法、モータ駆動装置、プリンタ、コンピュータプログラム、及び、コンピュータシステム
JP2001315395A (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法ならびに印刷制御プログラムを記録した記録媒体
JP2005200222A (ja) 印刷制御装置および制御方法ならびに印刷制御プログラムを記録した記録媒体
JP2001078475A (ja) モータ制御装置及び制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090806

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4362815

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130828

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees