JP2005144936A - プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタ - Google Patents

プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタ Download PDF

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Abstract

【課題】 印刷効率の低下を最小限に抑制しつつ、プリンタにおけるキャリッジモータの過熱を確実に防止し得る負荷メジャーメントの実現が可能なプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタを提供する。
【解決手段】 本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタは、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータによるキャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及びモータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、所定の条件の検出に応じて指令し、実行するものである。
【選択図】 図14

Description

本発明は、プリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタに係り、特に、モータにより駆動されるプリンタのキャリッジの発熱対策における発熱推定計算を行うためのキャリッジモータの負荷メジャーメントを制御するプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法、並びに、そのようなプリンタ制御装置を備えたプリンタに関する。
プリンタの一種としてのインクジェット・プリンタは、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動しながら、印刷ヘッドに形成された多数のインク吐出部としてのインクノズルからインクを吐出することにより印刷媒体表面に印刷を行う。
印刷ヘッドを搭載したキャリッジはキャリッジモータ(以下、「CRモータ」ということがある。)により駆動されるので、キャリッジの駆動動作に伴ってキャリッジモータの発熱現象が発生する。このキャリッジモータの発熱に対して何等の対策も講ずることなくキャリッジの連続駆動動作を行うと、最悪の場合、モータからの発煙が生じたり、モータから異臭が発生したりすることがあり、プリンタの品質管理上、好ましくない。
そこで、キャリッジモータの発熱対策として、一連の駆動動作の駆動時間又は駆動量が所定の駆動時間又は駆動量を超えた場合には、後続の駆動動作を開始する前に、キャリッジモータを冷却するための待ち時間を設定するということが行われている。
この待ち時間を設定するためには、どの程度の駆動時間又は駆動量によってどの程度の発熱量が発生するかということを、予め測定又は計算しておく必要がある。一定の駆動時間又は駆動量に対するキャリッジモータの発熱量を簡易な構成により短時間で正確に直接測定することは困難であるので、通常は、キャリッジモータを定速度駆動したときの電流値を測定し、その電流値に基づく計算により発熱量を推定して、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さを決定している。
また、キャリッジモータを定速度で駆動したときの電流値は、キャリッジモータを含むキャリッジ駆動機構の各部における摩耗の程度、潤滑油の付着状態、温度及び湿度等の変化に起因する駆動負荷の変動に応じて変動する。従って、キャリッジモータの定速度駆動時の電流値の測定は、間接的にキャリッジモータの駆動負荷を測定していることにもなるので、上記電流値の測定は、キャリッジモータの負荷メジャーメント(以下、「CRメジャーメント」ということがある。)と称されている。また、キャリッジモータの駆動負荷は、プリンタが使用される都度、変化している可能性があるので、このキャリッジモータの負荷メジャーメントは、通常、プリンタの電源オン時及びインクカートリッジ交換時に実行される。また、それ以外の機会にも適時実行することによって、より高精度の発熱推定が可能になる。
尚、キャリッジモータの発熱対策として、一連の駆動動作の駆動時間が所定の駆動時間を超えた場合に、後続の駆動動作を開始する前に設定する休止時間の調整に関する発明が、これまでに提案され、公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−79179号公報
ところで、プリンタのキャリッジの駆動速度は、通常、印刷内容や複数の印刷モード等に対応して複数段階に選択的に設定される。
従って、キャリッジモータの負荷メジャーメントも、選択可能な総ての駆動速度ごとに行って、各駆動速度ごとに発熱量を推定計算し、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さをそれぞれ決定しておくと、より高精度な制御を行うことが可能である。
しかしながら、選択可能な駆動速度が3段階又は4段階以上ある場合に、総ての駆動速度ごとにキャリッジモータの負荷メジャーメントを実行すると、プリンタの電源をオンにしてから又はインクカートリッジを交換してから、CRメジャーメントが終了して印刷が可能となるまでに相当の時間を要するので、ユーザーにとって非常に不便であり非実用的である。
そこで、従来のCRメジャーメントは、キャリッジの駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度のみを選択してCRメジャーメントを実行していた。最高駆動速度の駆動動作は、最大の駆動電流を必要とし、単位駆動時間又は単位駆動量当たり最大の発熱量を発生させる。故に、最高駆動速度の際の電流値に基づいて推定計算された発熱量から決定された、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さに従って、一連の駆動動作と後続の駆動動作との間に待ち時間を適宜設定しておけば、キャリッジモータの過熱は確実に防止することができる。
以上が、従来、選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度のみを選択してCRメジャーメントを実行していた理由である。
しかし、上述のように、最高駆動速度の駆動動作は、単位駆動時間又は単位駆動量当たり最大の発熱量を発生させるので、最高駆動速度の際の電流値に基づいて推定計算された発熱量から決定された、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さに従って、一連の駆動動作と後続の駆動動作との間に待ち時間を設定すると、不必要に早いタイミングで待ち時間が設定されて印刷効率の低下を招き、これもまたユーザーに不満を抱かせる原因になっていた。
特に、昨今普及しているプリンタにおいては、印刷の高速化の要求に応えて、キャリッジの最高駆動速度とこれに次ぐ2番目の第2駆動速度との差が大きくなる傾向にあり、上記問題は無視できないものとなってきている。
本発明の目的は、印刷効率の低下を最小限に抑制しつつ、プリンタにおけるキャリッジモータの過熱を確実に防止し得る負荷メジャーメント(CRメジャーメント)を実現することが可能なプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタを提供することである。
本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置によれば、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータによる上記キャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及び上記モータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、所定の条件の検出に応じて指令し、実行する負荷メジャーメントコントローラを備えていることを特徴とする。
本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置の上記構成において、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して上記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものとするとよい。
さらに、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び上記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であるものとするとよい。
上記所定の条件は、プリンタ電源オンの検出であるものとするとよい。又は、上記所定の条件は、インクカートリッジ交換の検出であるものとしてもよい。
本発明の具体的な実施の一形態に係るプリンタ制御装置によれば、
プリンタの電源がオンになったことを検出する電源オン検出器と、
インクカートリッジが交換されたことを検出するインクカートリッジ交換検出器と、
印刷ヘッドを搭載したキャリッジの駆動動作における駆動時間又は駆動量を計測するカウンタと、
上記キャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータによる上記キャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及び上記モータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、プリンタ電源オン又はインクカートリッジ交換の検出に応じて指令し、実行すると共に、上記2速度の上記モータ駆動電流の平均値からそれぞれ推定計算されたモータ発熱量に基づき、上記駆動速度として選択可能な複数段階の各駆動速度の駆動動作において待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さをそれぞれ決定する負荷メジャーメントコントローラと、
上記負荷メジャーメントの過程において算出される上記モータ駆動電流の積分値を順次蓄積保存し、かつ、上記負荷メジャーメントにより算出された上記モータ駆動電流の平均値、並びに、閾値としての上記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さを更新保存するメモリと、
を備えていることを特徴とする。
本発明の具体的な実施の一形態に係るプリンタ制御装置の上記構成において、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して上記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものとするとよい。
また、上記2速度の一方に対応する上記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さは、上記二つのグループの一方に属する各駆動速度の駆動動作に適用され、上記2速度の他方に対応する上記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さは、上記二つのグループの他方に属する各駆動速度の駆動動作に適用されるものとするとよい。
さらに、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び上記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であるものとするとよい。
本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御方法によれば、
印刷ヘッドを搭載したキャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータによる上記キャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及び上記モータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、所定の条件の検出に応じて指令し、実行する負荷メジャーメント実行過程を備えていることを特徴とする。
本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御方法の上記構成において、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して上記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものとするとよい。
さらに、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び上記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であるものとするとよい。
また、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御方法の上記構成において、上記2速度の上記モータ駆動電流の平均値からそれぞれ推定計算されたモータ発熱量に基づき、上記駆動速度として選択可能な複数段階の各駆動速度の駆動動作において待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さをそれぞれ決定する決定過程をさらに備えているものとするとよい。
この構成において、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して上記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものとするとよい。
また、上記2速度の一方に対応する上記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さは、上記二つのグループの一方に属する各駆動速度の駆動動作に適用され、上記2速度の他方に対応する上記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さは、上記二つのグループの他方に属する各駆動速度の駆動動作に適用されるものとするとよい。
さらに、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び上記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であるものとするとよい。
上記所定の条件は、プリンタ電源オンの検出であるものとするとよい。又は、上記所定の条件は、インクカートリッジ交換の検出であるものとしてもよい。
本発明の実施の一形態に係るプリンタによれば、
プリンタの電源がオンになったことを検出する電源オン検出器と、
インクカートリッジが交換されたことを検出するインクカートリッジ交換検出器と、
印刷媒体を搬送する印刷媒体搬送機構と、
吐出可能なインク色ごとに複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドと、
上記印刷ヘッドを搭載したキャリッジを上記印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータを含むキャリッジ駆動機構と、
上記キャリッジの駆動動作における駆動時間又は駆動量を計測するカウンタと、
上記キャリッジモータによる上記キャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及び上記モータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、プリンタ電源オン又はインクカートリッジ交換の検出に応じて指令し、実行すると共に、上記2速度の上記モータ駆動電流の平均値からそれぞれ推定計算されたモータ発熱量に基づき、上記駆動速度として選択可能な複数段階の各駆動速度の駆動動作において待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さをそれぞれ決定する負荷メジャーメントコントローラと、
上記負荷メジャーメントの過程において算出される上記モータ駆動電流の積分値を順次蓄積保存し、かつ、上記負荷メジャーメントにより算出された上記モータ駆動電流の平均値、並びに、閾値としての上記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さを更新保存するメモリと、
を備えていることを特徴とする。
本発明の実施の一形態に係るプリンタの上記構成において、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して上記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものとするとよい。
また、上記2速度の一方に対応する上記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さは、上記二つのグループの一方に属する各駆動速度の駆動動作に適用され、上記2速度の他方に対応する上記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は上記待ち時間の長さは、上記二つのグループの他方に属する各駆動速度の駆動動作に適用されるものとするとよい。
さらに、上記2速度は、上記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び上記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であるものとするとよい。
本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタは、上記構成により、印刷効率の低下を最小限に抑制しつつ、プリンタにおけるキャリッジモータの過熱を確実に防止し得る負荷メジャーメント(CRメジャーメント)を実現することができる。
以下、本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタの実施の一形態について、図面を参照しながら説明する。
最初に、本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタの主な適用対象であるインクジェットプリンタの概略構成及び制御方法について説明する。
図1は、インクジェットプリンタの概略構成を示したブロック図である。
図1に示したインクジェットプリンタは、紙送りを行う紙送りモータ(以下、PFモータともいう。)1と、紙送りモータ1を駆動する紙送りモータドライバ2と、印刷紙50にインクを吐出するヘッド9が固定され、印刷紙50に対し平行方向かつ紙送り方向に対し垂直方向に駆動されるキャリッジ3と、キャリッジ3を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータともいう。)4と、キャリッジモータ4を駆動するCRモータドライバ5と、CRモータドライバ5にモータ駆動指令値を払い出すDCユニット6と、ヘッド9の目詰まり防止のためのインクの吸い出しを制御するポンプモータ7と、ポンプモータ7を駆動するポンプモータドライバ8と、ヘッド9を駆動制御するヘッドドライバ10と、キャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ11と、所定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコーダ11用符号板12と、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13と、印刷処理されている紙の終端位置を検出する紙検出センサ15と、プリンタ全体の制御を行うCPU16と、CPU16に対して周期的に割込み信号を発生するタイマIC17と、ホストコンピュータ18との間でデータの送受信を行うインタフェース部(以下、IFともいう。)19と、ホストコンピュータ18からIF19を介して送られてくる印字情報に基づいて印字解像度やヘッド9の駆動波形等を制御するASIC20と、ASIC20及びCPU16の作業領域やプログラム格納領域として用いられるPROM21,RAM22及びEEPROM23と、印刷紙50を支持するプラテン25と、PFモータ1によって駆動されて印刷紙50を搬送する搬送ローラ27と、CRモータ4の回転軸に取付けられたプーリ30と、プーリ30によって駆動されるタイミングベルト31とから構成されている。
DCユニット6は、CPU16から送られてくる制御指令、エンコーダ11,13の出力に基づいて紙送りモータドライバ2及びCRモータドライバ5を駆動制御する。また、紙送りモータ1及びCRモータ4はいずれもDCモータで構成されている。
図2は、インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の構成を示した斜視図である。
図2に示すように、キャリッジ3は、タイミングベルト31によりプーリ30を介してキャリッジモータ4に接続され、ガイド部材32に案内されてプラテン25に平行に移動するように駆動される。キャリッジ3の印刷紙に対向する面には、ブラックインクを吐出するノズル列及びカラーインクを吐出するノズル列を有する記録ヘッド9が設けられ、各ノズルはインクカートリッジ34からインクの供給を受けて印刷紙にインク滴を吐出して文字や画像を印刷する。
また、キャリッジ3の非印字領域には、非印字時に記録ヘッド9のノズル開口を封止するためのキャッピング装置35と、図1に示したポンプモータ7を有するポンプユニット36とが設けられている。キャリッジ3が印字領域から非印字領域に移動すると、図示しないレバーにキャリッジ3が当接して、キャッピング装置35が上方に移動し、ヘッド9を封止する。
ヘッド9のノズル開口列に目詰まりが生じた場合や、カートリッジ34の交換等を行ってヘッド9から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッド9を封止した状態でポンプユニット36を作動させ、ポンプユニット36からの負圧により、ノズル開口列からインクを吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着している塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッド9内の気泡がインクとともにキャップ37に排出される。
図3は、キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図である。
図3に示したエンコーダ11は、発光ダイオード11aと、コリメータレンズ11bと、検出処理部11cとを備えている。検出処理部11cは、複数(4個)のフォトダイオード11dと、信号処理回路11eと、2個のコンパレータ11fA,11fBとを有している。
発光ダイオード11aの両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード11aから光が発せられる。この光はコリメータレンズ11bにより平行光に集光されて符号板12を通過する。符号板12には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
符号板12を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード11dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード11dから出力される電気信号は信号処理回路11eにおいて信号処理され、信号処理回路11eから出力される信号はコンパレータ11fA,11fBにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ11fA,11fBから出力されるパルスENC−A,ENC−Bがエンコーダ11の出力となる。
図4は、CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
図4(a),(b)に示すように、CRモータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。CRモータ4が正転しているとき、即ち、キャリッジ3が主走査方向に移動しているときは、図4(a)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転しているときは、図4(b)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れるようにエンコーダ4は構成されている。そして、上記パルスの1周期Tは符号板12のスリット間隔(例えば1/180インチ)に対応し、キャリッジ3が上記スリット間隔を移動する時間に等しい。
一方、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13は符号板がPFモータ1の回転に応じて回転する回転円板である以外は、リニア式エンコーダ11と同様の構成となっており、2つの出力パルスENC−A,ENC−Bを出力する。インクジェットプリンタにおいては、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13の符号板に設けられている複数のスリットのスリット間隔は1/180インチであり、PFモータ1が上記1スリット間隔だけ回転すると、1/1440インチだけ紙送りされるような構成となっている。
図5は、給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視図である。
図5を参照して、図1に示した紙検出センサ15の位置について説明する。図5において、プリンタ60の給紙挿入口61に挿入された印刷紙50は、給紙モータ63により駆動される給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込まれる。プリンタ60内に送り込まれた印刷紙50の先端が例えば光学式の紙検出センサ15により検出される。紙検出センサ15によって先端が検出された紙50は、PFモータ1により駆動される紙送りローラ65及び従動ローラ66によって紙送りが行われる。
続いてキャリッジガイド部材32に沿って移動するキャリッジ3に固定された記録ヘッド(図示せず)からインクが滴下されることにより印字が行われる。所定の位置まで紙送りが行われると、現在、印字されている印刷紙50の終端が紙検出センサ15によって検出される。印字が終了した印刷紙50は、PFモータ1により駆動される歯車67A,67Bを介して歯車67Cにより駆動される排紙ローラ68及び従動ローラ69によって排紙口62から外部に排出される。尚、紙送りローラ65の回転軸には、ロータリ式エンコーダ13が連結されている。
図6は、プリンタの紙送りに関連する部分を詳細に示した透視図である。
図5に示したプリンタの部分のうち紙送りに関連する部分について、図5及び図6を参照して、より詳細に説明する。
プリンタ60の給紙挿入口61から挿入され、給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込まれた印刷紙50の先端が紙検出センサ15により検出されると、PFモータ1により小歯車87を介して駆動される大歯車67aの回転軸であるスマップ(Smap)軸83の周囲に設けられた紙送りローラ65と、給紙側から送られてきた印刷紙50を垂直方向下向きに押圧するホルダ89の紙送り方向排紙側先端部に設けられた従動ローラ66とにより、印刷紙50の紙送りが行われる。
PFモータ1はプリンタ60内のフレーム86にねじ85により固定されており、大歯車67a周囲の所定箇所にはロータリ式エンコーダ13が配設され、かつ、大歯車67aの回転軸であるスマップ軸83にはロータリ式エンコーダ用符号板14が連結されている。
紙送りローラ65と従動ローラ66とにより紙送りが行われた印刷紙50は、印刷紙50を支持するプラテン84上を通過し、小歯車87,大歯車67a,中間歯車67b,小歯車88及び排紙歯車67cを介してPFモータ1により駆動される排紙ローラ68と、従動ローラであるギザローラ69とにより挟持されて紙送りが行われ、排紙口62から外部に排出される。
印刷紙50がプラテン84上に支持されている間に、キャリッジ3がプラテン84上の空間をガイド部材32に沿って左右に移動し、キャリッジ3に固定された記録ヘッド(図示せず)からインクが吐出されて印刷が行われる。
次に、上述したインクジェットプリンタのCRモータ4を制御するDCモータ制御装置であるDCユニット6の構成、及び、DCユニット6による制御方法について説明する。
図7は、DCモータ制御装置であるDCユニット6の構成を示したブロック図であり、図8は、DCユニット6により制御されるCRモータ4のモータ電流及びモータ速度を示したグラフである。
図7に示したDCユニット6は、位置演算部6aと、減算器6bと、目標速度演算部6cと、速度演算部6dと、減算器6eと、比例要素6fと、積分要素6gと、微分要素6hと、加算器6iと、D/Aコンバータ6jと、タイマ6kと、加速制御部6mとから構成されている。
位置演算部6aは、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出し、検出されたエッジの個数を計数し、この計数値に基づいて、キャリッジ3の位置を演算する。この計数はCRモータ4が正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−1」を加算する。パルスENC−A及びENC−Bの各々の周期は符号板12のスリット間隔に等しく、かつ、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」は符号板12のスリット間隔の1/4に対応する。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗算すれば、計数値が「0」に対応するキャリッジ3の位置からの移動量を求めることができる。このときエンコーダ11の解像度は符号板12のスリットの間隔の1/4となる。上記スリットの間隔を1/180インチとすれば解像度は1/720インチとなる。
減算器6bは、CPU16から送られてくる目標位置と、位置演算部6aによって求められたキャリッジ3の実際の位置との位置偏差を演算する。
目標速度演算部6cは、減算器6bの出力である位置偏差に基づいてキャリッジ3の目標速度を演算する。この演算は位置偏差にゲインKPを乗算することにより行われる。このゲインKPは位置偏差に応じて決定される。尚、このゲインKP の値は図示しないテーブルに格納されていてもよい。
速度演算部6dは、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bに基づいてキャリッジ3の速度を演算する。この速度は次のようにして求められる。まず、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出し、符号板12のスリット間隔の1/4に対応するエッジ間の時間間隔を、タイマカウンタによってカウントする。このカウント値をTとし、符号板12のスリット間隔をλとすればキャリッジの速度はλ/(4T)として求められる。尚、ここでは、速度の演算は、出力パルスENC−Aの1周期、例えば立ち上がりエッジから次の立ち上がりエッジまでをタイマカウンタによって計測することにより求めている。
減算器6eは、目標速度と、速度演算部6dによって演算されたキャリッジ3の実際の速度との速度偏差を演算する。
比例要素6fは、上記速度偏差に定数Gpを乗算し、乗算結果を出力する。積分要素6gは、速度偏差に定数Giを乗じたものを積算する。微分要素6hは、現在の速度偏差と、1つ前の速度偏差との差に定数Gdを乗算し、乗算結果を出力する。比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hの演算は、エンコーダ11の出力パルスENC−Aの1周期ごとに、例えば出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行う。
比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hの出力は、加算器6iにおいて加算される。そして加算結果、即ちCRモータ4の駆動電流が、D/Aコンバータ6jに送られてアナログ電流に変換される。このアナログ電圧に基づいて、ドライバ5によりCRモータ4が駆動される。
また、タイマ6k及び加速制御部6mは、加速制御に用いられ、比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hを使用するPID制御は、加速途中の定速及び減速制御に用いられる。
タイマ6kは、CPU16から送られてくるクロック信号に基づいて所定時間ごとにタイマ割込み信号を発生する。
加速制御部6mは、上記タイマ割込信号を受ける度ごとに所定の電流値(例えば20mA)を目標電流値に積算し、積算結果、即ち加速時におけるDCモータ4の目標電流値が、D/Aコンバータ6jに送られる。PID制御の場合と同様に、上記目標電流値はD/Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換され、このアナログ電流に基づいて、ドライバ5によりCRモータ4が駆動される。
ドライバ5は、例えば4個のトランジスタを備えており、D/Aコンバータ6jの出力に基づいて上記トランジスタを各々ON又はOFFさせることにより(a)CRモータ4を正転又は逆転させる運転モード、(b)回生ブレーキ運転モード(ショートブレーキ運転モード、即ち、CRモータの停止を維持するモード)、(c)CRモータを停止させようとするモード、を行わせることが可能な構成となっている。
次に、図8(a),(b)を参照してDCユニット6の動作、即ち、DCモータ制御方法について説明する。
CRモータ4が停止しているときに、CPU16からDCユニット6へ、CRモータ4を起動させる起動指令信号が送られると、加速制御部6mから起動初期電流値I0がD/Aコンバータ6jに送られる。この起動初期電流値I0は、起動指令信号とともにCPU16から加速制御部6mに送られてくる。そしてこの電流値I0は、D/Aコンバータ6jによってアナログ電圧に変換されてドライバ5に送られ、ドライバ5によってCRモータ4が起動開始する(図8(a),(b)参照)。起動指令信号を受信した後、所定の時間ごとにタイマ6kからタイマ割込信号が発生される。加速制御部6mは、タイマ割込信号を受信する度ごとに、起動初期電流値I0に所定の電流値(例えば20mA)を積算し、積算した電流値をD/Aコンバータ6jに送る。すると、この積算した電流値は、D/Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換されてドライバ5に送られる。そして、CRモータ4に供給される電流の値が上記積算した電流値となるように、ドライバ5によってCRモータが駆動されCRモータ4の速度は上昇する(図8(b)参照)。このためCRモータ4に供給される電流値は、図8(a)に示すように階段状になる。尚、このときPID制御系も動作しているが、D/Aコンバータ6jは加速制御部6mの出力を選択して取込む。
加速制御部6mの電流値の積算処理は、積算した電流値が一定の電流値ISとなるまで行われる。時刻t1において積算した電流値が所定値IS となると、加速制御部6mは積算処理を停止し、D/Aコンバータ6jに一定の電流値ISを供給する。これによりCRモータ4に供給される電流の値が電流値ISとなるようにドライバ5によって駆動される(図8(a)参照)。
そして、CRモータ4の速度がオーバーシュートするのを防止するために、CRモータ4が所定の速度V1になると(時刻t2参照)、CRモータ4に供給される電流を減小させるように加速制御部6mが制御する。このときCRモータ4の速度は更に上昇するが、CRモータ4の速度が所定の速度Vcに達すると(図8(b)の時刻t3参照)、D/Aコンバータ6jが、PID制御系の出力、即ち加算器6iの出力を選択し、PID制御が行われる。
即ち、目標位置と、エンコーダ11の出力から得られる実際の位置との位置偏差に基づいて目標速度が演算され、この目標速度と、エンコーダ11の出力から得られる実際の速度との速度偏差に基づいて、比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hが動作し、各々比例、積分、及び微分演算が行われ、これらの演算結果の和に基づいて、CRモータ4の制御が行われる。尚、上記比例、積分及び微分演算は、例えばエンコーダ11の出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行われる。これによりDCモータ4の速度は所望の速度Veとなるように制御される。尚、所定の速度Vcは、所望の速度Veの70〜80%の値であることが好ましい。
時刻t4からDCモータ4は、所望の速度となるからキャリッジ3も所望の一定の速度Veとなり、印字処理を行うことが可能となる。
印字処理が終了し、キャリッジ3が目標位置に近づくと(図8(b)の時刻t5参照)、位置偏差が小さくなるから目標速度も小さくなり、このため速度偏差、即ち減算器6eの出力が負になり、DCモータ4の減速が行われ、時刻t6に停止する。
以上、DCモータがCRモータ4である場合の駆動制御の内容について説明したが、DCモータが紙送りモータ(PFモータ)1又は給紙モータである場合においても、駆動制御の内容はほぼ同様のものとなる。
また、駆動制御の内容については、モータへの通電方式を電流制御によるものを例として説明したが、モータへの通電方式はPWM制御(電圧制御)によるものであってもよい。
この場合、図7のD/Aコンバータ6jはPWM信号生成部となり、ドライバ5はPWM信号によってモータへの通電をON/OFFにより制御する。PWM信号は、一定周期の中でのON/OFFの比率を示す信号である。即ち、100%のときはドライバの印加電圧がそのままモータに供給され、50%のときはドライバの印加電圧の半分の電圧が等価的にモータに供給される。
電流値制御による説明の中で用いた電流値は、PWM制御においては、PWM信号によりON/OFFの比率で表される。
キャリッジモータ4は上述のように制御され、印刷ヘッド9を搭載したキャリッジ3は印刷過程においてキャリッジモータ4により主走査方向に繰り返し往復駆動されるので、キャリッジの駆動動作には、キャリッジモータの発熱現象が伴う。
そして、キャリッジ3の連続駆動動作によりキャリッジモータ4の発熱抵抗が増加すると、最悪の場合、モータからの発煙が生じたり、モータから異臭が発生したりすることがあり、プリンタの品質管理上、好ましくない。
そこで、キャリッジモータ4の過熱を回避するために、一連の駆動動作の駆動時間又は駆動量が所定の駆動時間又は駆動量を超えた場合には、後続の駆動動作を開始する前に、キャリッジモータ4を自然冷却するための待ち時間を設定するということが、一つの対策として行われている。
この待ち時間を設定するためには、どの程度の駆動時間又は駆動量によってどの程度の発熱量が発生するかということを、予め測定又は計算しておく必要があるが、一定の駆動時間又は駆動量に対するキャリッジモータ4の発熱量を簡易な構成により短時間で正確に直接測定することは困難である。
そのため、通常は、キャリッジモータ4を定速度駆動したときの電流値を測定し、その電流値に基づく計算により発熱量を推定して、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さを決定している。
また、キャリッジモータ4を定速度で駆動したときの電流値は、キャリッジモータ4を含むキャリッジ駆動機構の各部における摩耗の程度、潤滑油の付着状態、温度及び湿度等の変化に起因する駆動負荷の変動に応じて変動し、キャリッジモータ4の駆動負荷は、プリンタが使用される都度、変化している可能性があるので、キャリッジモータの負荷メジャーメント、即ち、CRメジャーメントは、通常、プリンタの電源オン時及びインクカートリッジ交換時に実行される。また、それ以外の機会にも適時実行することによって、より高精度の発熱推定が可能になる。
ここで、通常のプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおけるCRメジャーメントの動作及び手順について説明する。
図9は、通常のプリンタ制御装置及びプリンタの電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作を示したフローチャート、即ち、通常のプリンタ制御方法の電源オン時又はインクカートリッジ交換時の手順を示したフローチャートである。
プリンタの電源がオンになるか、又は、インクカートリッジが交換されると(ステップS11)、キャリッジ駆動機構及び紙送り駆動機構等の電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作、即ち、システム初期化動作が行われる(ステップS12)。
システム初期化後、CRメジャーメントを所定のシーケンスに従って実行する(ステップS13)。CRメジャーメントの詳細な動作及び手順は、後述する。
CRメジャーメントの終了後、次の動作、ここでは電源オン時又はインクカートリッジ交換時のインクシステム動作に移行する(ステップS14)。電源オン時又はインクカートリッジ交換時のインクシステム動作は、印刷ヘッドを含むインクシステムを印刷可能な状態に初期化する動作である。
以上が、通常のプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタの電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作及び手順の内容である。尚、システム初期化動作及びインクシステム動作の有無及び内容は任意である。
次に、CRメジャーメントの詳細な動作及び手順について説明する。
図10は、プリンタ制御装置によるCRメジャーメントの動作、即ち、プリンタ制御方法によるCRメジャーメントの手順を示したフローチャートである。また、図11は、CRメジャーメントの際のモータ速度及びモータ電流を示したグラフである。
CRメジャーメントは、以下のように行う。先ず最初にキャリッジモータ(CRモータ)を起動して(ステップS21)、オープンループ制御により加速制御を行い、モータ速度Vが所定の定速度に近づくまでCRモータを加速する。
モータ速度Vが所定の定速度に近づいたら、オープンループ制御からPID制御に移行し(ステップS22)、定速度駆動を行う。PID制御により定速度駆動が行われている間は、図11のグラフに示すように、モータ電流Iがほぼ一定値となる。
モータ電流Iがほぼ一定値になったら、その電流値Iの記録、即ち、時間間隔Δtごとの電流値Iのサンプリングを開始する(ステップS23)。電流値Iのサンプリングは、PID制御によりCRモータが定速度駆動され始めてから開始し、その後、所定時間TNが経過するまで継続して各電流値を記録する(ステップS24)。ここで、電流値Iのサンプリングを行う所定時間TNは、時間間隔ΔtのサンプリングN回を行うために必要な時間である。サンプリング時間間隔Δt、サンプリング回数Nは任意であるので、サンプリングを行う所定時間TNも任意に設定することができる。
電流値Iの記録期間中は、時間間隔Δtでモータ電流値のサンプリングを行うごとに、各電流値Iとサンプリングの時間間隔Δtとから、電流値Iの積分値をそれぞれ算出して蓄積していく。
所定時間TNの期間に渡ってモータ電流値の時間間隔ΔtのサンプリングN回が行われて電流値Iの記録が終了したら、電流値IのN個の積分値の総和を算出し、その総和を電流値Iの記録期間の長さTN=Δt×Nで除算することにより、定速度駆動時におけるCRモータの駆動負荷に応じたモータ電流の平均値Iを算出する(ステップS25)。
以上で、CRメジャーメントが終了する。このCRメジャーメントにより得られたモータ電流の平均値Iは、所定のメモリに更新保存しておく。さらに、このモータ電流の平均値Iに基づく計算により発熱量を推定して、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さを決定し、それらの値も同様に所定のメモリに更新保存しておく。
そして、実際の印刷動作におけるキャリッジモータの駆動動作において、一連の駆動動作と後続の駆動動作との間における待ち時間の設定の有無の判断及び待ち時間の長さの設定に際して、それらの値が用いられる。
尚、図10及び図11を参照して説明した上記CRメジャーメントのモータ制御においては、加速駆動区間ではオープンループ制御を、定速度駆動区間ではPID制御を行っているが、加速駆動区間、定速度駆動区間及び減速駆動区間の全区間に渡って、予め設定された速度テーブルを参照するPID制御を行ってもよい。
ところで、プリンタのキャリッジの駆動速度は、通常、印刷内容や複数の印刷モード等に対応して複数段階に選択的に設定される。
一方、CRメジャーメントでは、上述のように、キャリッジを定速度駆動する際のキャリッジモータの駆動電流を測定するが、通常のプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおいては、CRメジャーメントの際のキャリッジの駆動速度は、選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度のみが採用され、最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度以下の各駆動速度については、CRメジャーメントは行われない。
CRメジャーメントも、選択可能な総ての駆動速度ごとに行って、各駆動速度ごとに発熱量を推定計算し、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さをそれぞれ決定しておくと、一連の駆動動作と後続の駆動動作との間における待ち時間の設定の有無の判断及び待ち時間の長さの設定に関して、より高精度な制御を行うことが可能である。
しかし、選択可能な駆動速度が3段階又は4段階以上ある場合に、総ての駆動速度ごとにCRメジャーメントを実行すると、プリンタの電源をオンにしてから又はインクカートリッジを交換してから、CRメジャーメントが終了して印刷が可能となるまでに相当の時間を要するので、プリンタの利便性を損なう原因となる。
他方、最高駆動速度の駆動動作は、最大の駆動電流を必要とし、単位駆動時間又は単位駆動量当たり最大の発熱量を発生させる。従って、最高駆動速度の際の電流値に基づいて推定計算された発熱量から決定された、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さに従って、一連の駆動動作と後続の駆動動作との間に待ち時間を適宜設定しておけば、キャリッジモータの過熱は確実に防止することができる。
そのため、通常のプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおいては、キャリッジの駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度のみを選択してCRメジャーメントを実行することとしている。
次に、上記通常のCRメジャーメントを行った場合における実際のキャリッジ駆動動作中の待ち時間の設定判断過程について説明する。
図12は、通常のCRメジャーメントを行った場合における実際のキャリッジ駆動動作中の待ち時間の設定判断過程を示すフローチャートである。
キャリッジの一連の駆動動作開始後、駆動停止指令が行われたかどうかを監視し(ステップS31)、キャリッジの駆動停止指令が行われたときは、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qを算出する(ステップS32)。尚、一連の駆動動作とは、一の駆動動作の開始から当該一の駆動動作の停止までをいうものとする。
一連の駆動動作の長さQを駆動時間として算出するには、タイマIC17(図1参照)から出力されるクロック信号を直接又は間接に利用するとよい。また、一連の駆動動作の長さQを駆動量として算出するには、キャリッジ3に付設されたエンコーダ11(図1,図7参照)の出力を直接又は間接に利用するとよい。
そして、算出した一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが、所定の閾値Qthを超えているかどうかを判断し(ステップS33)、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが所定の閾値Qthを超えている場合は、一連の駆動動作停止後、後続の駆動動作開始前に、その駆動時間(又は駆動量)Qに応じた時間だけ待ち時間Sを設定する(ステップS34)。尚、待ち時間Sの長さは、駆動時間(又は駆動量)Qの値に応じて変更してもよいし、常に一定の時間としてもよい。
一方、上記判断の結果、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが所定の閾値Qthを超えていない場合は、一連の駆動動作停止後、待ち時間Sを設定することなく、直ちに後続の駆動動作を開始する(ステップS35)。
さて、前述のように、通常のプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおいては、CRメジャーメントの所要時間を最小限に抑制しつつ、キャリッジモータの過熱を確実に防止するという観点から、CRメジャーメントの際のキャリッジの駆動速度は、選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度のみが選択され、最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度以下の各駆動速度については、CRメジャーメントは行われない。
しかし、上述のように、最高駆動速度の駆動動作は、単位駆動時間又は単位駆動量当たり最大の発熱量を発生させるので、最高駆動速度の際の電流値に基づいて推定計算された発熱量から決定された、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さに従って、一連の駆動動作と後続の駆動動作との間に待ち時間を設定すると、不必要に早いタイミングで待ち時間が設定されて印刷効率の低下を招き、プリンタの利便性が損なわれる結果となることがある。
特に、昨今普及しているプリンタにおいては、印刷の高速化の要求に応えて、キャリッジの最高駆動速度と第2駆動速度との差が大きくなる傾向にあり、上記問題は無視できないものとなってきている。
また、現在普及しているプリンタにおけるキャリッジの駆動速度は、3段階又は4段階の駆動速度の中から、印刷内容や複数の印刷モード等に対応して選択的に設定されるようになっている場合が多い。
ここで、それらの3段階又は4段階のキャリッジの駆動速度の具体例を見てみると、例えば、ある機種では、最高駆動速度が350cps(character per second)、第2駆動速度が240cps、第3駆動速度が200cpsとなっており、他の機種では、最高駆動速度が300cps、第2駆動速度が220cps、第3駆動速度が200cpsとなっている。また、さらに他の機種では、最高駆動速度が291cps、第2駆動速度が245cps、第3駆動速度が225cps、第4駆動速度が190cpsとなっている。
キャリッジの駆動速度の上記具体例からも分かるように、キャリッジの駆動速度が複数段階に設定可能になっているプリンタにおいては、第2駆動速度以下の各駆動速度間の差に比較して、最高駆動速度と第2駆動速度との差が非常に大きくなっている。これは、最高駆動速度における印刷の高速化の要求に応えた結果として、最高駆動速度と第2駆動速度との差が徐々に拡大してきたものである。
そこで、本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおいては、キャリッジの駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度のみならず、最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度を選択してCRメジャーメントを実行することとする。
最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度を選択することとした理由は、以下の通りである。
先ず第一に、近時のプリンタにおいてキャリッジの最高駆動速度と第2駆動速度との差が非常に大きくなっているという事情に鑑みると、最高駆動速度のみで総ての駆動速度を代表させた場合、CRメジャーメントの所要時間は最小限に抑制できるものの、実際の駆動動作における制御精度が低下するという弊害が大きい。
一方、最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度においてCRメジャーメントを行っておき、実際の駆動動作における第2駆動速度以下の各駆動速度の駆動動作の際には、第2駆動速度の際の電流値に基づいて推定計算された発熱量から決定された、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さに従って、一連の駆動動作と後続の駆動動作との間に待ち時間を設定すると、最高駆動速度のみで総ての駆動速度を代表させる場合に比較して、待ち時間が設定されるタイミング及び待ち時間の長さがより適切になり、より高精度の制御の実現により、印刷効率の低下を回避してプリンタの利便性を維持することが可能となる。
第二に、最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度においてCRメジャーメントを行うと、最高駆動速度のみでCRメジャーメントを行う場合に比較してCRメジャーメントの所要時間は若干長くなるものの、3段階若しくは4段階又はそれ以上の段階の各駆動速度の総てにおいてCRメジャーメントを行う場合に比較すると、CRメジャーメントの所要時間は十分に短く、許容範囲を逸脱するものではないと考えられる。即ち、最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度においてCRメジャーメントを行っても、プリンタの電源をオンにしてから又はインクカートリッジを交換してから、CRメジャーメントが終了して印刷が可能となるまでの所要時間は、ユーザーに不便を感じさせたり非実用的となったりするほど長くなる訳ではない。
以上の理由から、本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおいては、キャリッジの駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度を選択してCRメジャーメントを実行することとする。
以下、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタの具体的動作、即ち、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御方法の具体的手順について説明する。
図13は、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置の構成を示すブロック図であり、図14は、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタの電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作、即ち、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御方法によるプリンタ電源オン時又はインクカートリッジ交換時の手順を示すフローチャートである。尚、本発明に係るプリンタには、本発明に係るプリンタ制御装置が組み込まれているものとする。
本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置は、プリンタの電源がオンになったことを検出する電源オン検出器102と、インクカートリッジが交換されたことを検出するインクカートリッジ交換検出器105と、キャリッジの駆動動作における駆動時間又は駆動量を計測するカウンタ101と、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータによるキャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及びモータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメント(CRメジャーメント)に必要な動作を、プリンタ電源オン又はインクカートリッジ交換の検出に応じて指令し、実行すると共に、モータ駆動電流の平均値から推定計算されたモータ発熱量に基づき、各駆動速度の駆動動作において待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さを決定するCRメジャーメントコントローラ100と、CRメジャーメントの過程において算出されるモータ駆動電流の積分値を順次蓄積保存し、かつ、CRメジャーメントにより算出されたモータ駆動電流の平均値、並びに、閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さを更新保存するメモリ103と、を備えている。
本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタの電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作、即ち、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御方法によるプリンタ電源オン時又はインクカートリッジ交換時の手順は、以下の通りである。
プリンタの電源がオンになるか、又は、インクカートリッジが交換されると(ステップS41)、キャリッジ駆動機構及び紙送り駆動機構等の電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作、即ち、システム初期化動作が行われる(ステップS42)。また、プリンタの電源がオンになったことは電源オン検出器102により検出され、インクカートリッジが交換されたことはインクカートリッジ交換検出器105により検出され、それぞれCRメジャーメントコントローラ100に通知される。
システム初期化後、プリンタ電源オン又はインクカートリッジ交換の検出に応じて、CRメジャーメントコントローラ100は、CRメジャーメントの定速度駆動区間におけるキャリッジの駆動速度を選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度に設定して、CRメジャーメントを所定のシーケンスに従って実行するように、DCユニット6を制御する(ステップS43)。尚、CRメジャーメントの動作及び手順は、図10のフローチャート及び図11のグラフを参照して説明した通りに行う。
本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置の構成との関連において補足説明すると、定速度区間における時間間隔Δtごとの電流値Iのサンプリングは、DCユニット6の駆動電流値IをCRメジャーメントコントローラ100が所定時間TNに渡って時間間隔Δtごとに検出することによって行う。尚、キャリッジモータの制御が電流制御である場合は電流値Iを直接検出するが、PWM制御(電圧制御)である場合は、キャリッジの駆動速度vを検出し、制御機構の構成に応じて、例えば、I=(V×(D/W)−KE×v)/R等の方程式により電流値Iを算出する。ここで、Vは電源電圧、WはPWM制御信号の周期、DはPWM制御信号のパルス幅、KEは逆起電圧定数、vはキャリッジの駆動速度、Rはモータ抵抗である。
所定時間TNは、タイマIC17(図1参照)から出力されるクロック信号を直接又は間接に、カウンタ101によってカウントすることにより計測する。
また、CRメジャーメントコントローラ100は、電流値Iの記録期間中、時間間隔Δtの各期間ごとに電流値Iの積分値をそれぞれ算出して蓄積していき、所定時間TNの電流値Iの記録が終了したら、電流値IのN個の積分値の総和を算出し、その総和を電流値Iの記録期間の長さTN=Δt×Nで除算することにより、定速度駆動時におけるCRモータの駆動負荷に応じたモータ電流の平均値Iを算出する。
さらに、CRメジャーメントコントローラ100は、測定及び演算により得られたモータ電流の平均値Iを、メモリ103に更新保存しておく。加えて、このモータ電流の平均値Iに基づく計算により、最高駆動速度のキャリッジ駆動におけるキャリッジモータの発熱量を推定して、最高駆動速度のキャリッジ駆動において待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さを決定し、それらの値も同様にメモリ103に更新保存しておく。
定速度駆動区間におけるキャリッジの駆動速度を最高駆動速度に設定したCRメジャーメントの終了後、CRメジャーメントコントローラ100は、CRメジャーメントの定速度駆動区間におけるキャリッジの駆動速度を選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度に設定して、CRメジャーメントを所定のシーケンスに従って実行する(ステップS44)。CRメジャーメントの定速度駆動区間におけるキャリッジの駆動速度は第2駆動速度に設定されているが、ここでのCRメジャーメントの詳細な動作及び手順も上記同様である。
尚、定速度駆動区間におけるキャリッジの駆動速度を最高駆動速度に設定したステップS43のCRメジャーメントと、同駆動速度を第2駆動速度に設定したステップS44のCRメジャーメントとは順不同であり、いずれを先に行ってもよい。
要するに、本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタは、CRメジャーメントの定速度駆動区間におけるキャリッジの駆動速度として、選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度の他に、最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度も選択し、2速度それぞれにおけるキャリッジの駆動電流値の測定を行う点に特徴を有している。
最高駆動速度及び第2駆動速度のそれぞれにおけるCRメジャーメントの終了後、次の動作、ここでは電源オン時又はインクカートリッジ交換時のインクシステム動作に移行する(ステップS45)。電源オン時又はインクカートリッジ交換時のインクシステム動作は、印刷ヘッドを含むインクシステムを印刷可能な状態に初期化する動作である。
以上が、本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタの電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作及び手順の内容である。尚、システム初期化動作及びインクシステム動作の有無及び内容は任意である。
本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおけるCRメジャーメントは、プリンタ電源オン時又はインクカートリッジ交換時に実行される点では通常のCRメジャーメントと同様であるが、最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度それぞれにおけるキャリッジの駆動電流値の測定を行う点が通常のCRメジャーメントと異なっている。
尚、本実施の形態では、CRメジャーメントを実行する際のキャリッジの駆動速度を最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度としたが、その趣旨は、キャリッジの駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割し、各グループを代表する駆動速度を一つずつ選択して、2速度のCRメジャーメントの速度として選択するということである。従って、キャリッジの駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度の具体的数値に応じて選択される2速度は、必ずしも最高駆動速度及びこれに次ぐ2番目の第2駆動速度でなくてもよい。
また、CRメジャーメントは、プリンタ電源オン時及びインクカートリッジ交換時以外の機会にも適時実行することによって、より高精度の発熱推定が可能になる。CRメジャーメント実行のための条件は、任意に設定することができる。
次に、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにより上記2速度のCRメジャーメントを行った場合における実際のキャリッジ駆動動作中の待ち時間の設定判断過程について説明する。
図15は、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおけるCRメジャーメントを行った場合における実際のキャリッジ駆動動作中の待ち時間の設定判断過程を示すフローチャートである。
キャリッジの一連の駆動動作開始後、駆動停止指令が行われたかどうかを監視し(ステップS51)、キャリッジの駆動停止指令が行われたときは、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qを算出する(ステップS52)。
一連の駆動動作の長さQを駆動時間として算出するには、タイマIC17(図1参照)から出力されるクロック信号を直接又は間接にカウンタ101によりカウントするとよい。また、一連の駆動動作の長さQを駆動量として算出するには、キャリッジ3に付設されたエンコーダ11(図1,図7参照)の出力を直接又は間接にカウンタ101によりカウントするとよい。
また、一連の駆動動作における定速度区間の駆動速度が最高駆動速度であったかどうかを判断し(ステップS53)、その判断結果に応じて、以後の過程において使用する数値を選択する。尚、この判断過程は、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qの算出より前又はそれと同時に行ってもよく、順不同である。
一連の駆動動作における定速度区間の駆動速度が最高駆動速度であった場合は、最高駆動速度の駆動動作における駆動電流値から推定計算された発熱量に基づき決定された、待ち時間を設定するための所定の駆動時間若しくは駆動量の値としての第1の閾値Qth1を、CRメジャーメントコントローラ100がメモリ103から読み出し、算出した一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが、第1の閾値Qth1を超えているかどうかを判断する(ステップS54)。
判断の結果、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが第1の閾値Qth1を超えている場合は、最高駆動速度の駆動動作における駆動電流値から推定計算された発熱量と駆動時間(又は駆動量)Qとに応じて決定された長さの第1の待ち時間S1を、一連の駆動動作停止後、後続の駆動動作開始前に設定する(ステップS55)。尚、第1の待ち時間S1の長さは、駆動時間(又は駆動量)Qの値に応じて変更してもよいし、常に一定の時間としてもよい。
一方、上記判断の結果、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが第1の閾値Qth1を超えていない場合は、一連の駆動動作停止後、待ち時間を設定することなく、直ちに後続の駆動動作を開始する(ステップS56)。
他方、一連の駆動動作における定速度区間の駆動速度が最高駆動速度でなかった場合、即ち、第2駆動速度以下のいずれかの駆動速度であった場合は、第2駆動速度の駆動動作における駆動電流値から推定計算された発熱量に基づき決定された、待ち時間を設定するための所定の駆動時間若しくは駆動量の値としての第2の閾値Qth2を、CRメジャーメントコントローラ100がメモリ103から読み出し、算出した一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが、第2の閾値Qth2を超えているかどうかを判断する(ステップS57)。
判断の結果、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが第2の閾値Qth2を超えている場合は、第2駆動速度の駆動動作における駆動電流値から推定計算された発熱量と駆動時間(又は駆動量)Qとに応じて決定された長さの第2の待ち時間S2を、一連の駆動動作停止後、後続の駆動動作開始前に設定する(ステップS58)。尚、第2の待ち時間S2の長さは、駆動時間(又は駆動量)Qの値に応じて変更してもよいし、常に一定の時間としてもよい。但し、第2の待ち時間S2の長さは、少なくとも、最高駆動速度ではなく第2駆動速度の駆動動作における駆動電流値から推定計算された発熱量に応じて決定されているので、必要最小限の待ち時間に非常に近い値となっている。また、第2の閾値Qth2も、最高駆動速度ではなく第2駆動速度の駆動動作における駆動電流値から推定計算された発熱量に応じて決定されているので、不必要に早いタイミングで待ち時間が設定されることは回避されている。
一方、上記判断の結果、一連の駆動動作の駆動時間(又は駆動量)Qが第2の閾値Qth2を超えていない場合は、一連の駆動動作停止後、待ち時間を設定することなく、直ちに後続の駆動動作を開始する(ステップS56)。
以上が、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにより上記2速度のCRメジャーメントを行った場合における実際のキャリッジ駆動動作中の待ち時間の設定判断過程である。
上述のように、本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタは、キャリッジの駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度のみならず、最高駆動速度及び第2駆動速度の2速度を選択してCRメジャーメントを実行するので、印刷効率の低下を最小限に抑制しつつ、プリンタにおけるキャリッジモータの過熱を確実に防止し得る負荷メジャーメント(CRメジャーメント)を実現することができる。
尚、本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタにおけるCRメジャーメントコントローラ100は、図1におけるCPU16を兼用することができ、CPU16に上述の具体的動作を実行させるためのプログラムは例えばPROM21等に格納しておくとよい。また、CRメジャーメントの過程で得られた、待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は待ち時間の長さを記録するためのメモリ103としては、例えば、RAM22,EEPROM23等を使用することができる。
本発明に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタの構成は、インクジェット・プリンタの他、キャリッジ駆動機構を備えているプリンタ全般に適用することができる。
インクジェットプリンタの概略構成を示したブロック図である。 インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の構成を示した斜視図である。 キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図である。 CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。 給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視図である。 プリンタの紙送りに関連する部分を詳細に示した透視図である。 DCモータ制御装置であるDCユニット6の構成を示したブロック図である。 DCユニット6により制御されるDCモータ4のモータ電流及びモータ速度を示したグラフである。 通常のプリンタ制御装置及びプリンタの電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作を示したフローチャートである。 プリンタ制御装置によるCRメジャーメントの動作を示したフローチャートである。 CRメジャーメントの際のモータ速度及びモータ電流を示したグラフである。 通常のCRメジャーメントを行った場合における実際のキャリッジ駆動動作中の待ち時間の設定判断過程を示すフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタ並びにプリンタ制御方法の電源オン時又はインクカートリッジ交換時の動作及び手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の一形態に係るプリンタ制御装置及びプリンタ制御方法並びにプリンタにおけるCRメジャーメントを行った場合における実際のキャリッジ駆動動作中の待ち時間の設定判断過程を示すフローチャートである。
符号の説明
1 紙送りモータ(PFモータ)
2 紙送りドライバ
3 キャリッジ
4 キャリッジモータ(CRモータ)
5 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)
6 DCユニット
6a 位置演算部
6b 減算器
6c 目標速度演算手段
6d 速度演算部
6e 減算器
6f 比例要素
6g 積分要素
6h 微分要素
6j D/Aコンバータ
7 ポンプモータ
8 ポンプモータドライバ
9 印刷ヘッド(記録ヘッド)
10 ヘッドドライバ
11 リニア式エンコーダ
12 符号板
13 エンコーダ(ロータリ式エンコーダ)
14 ロータリ式エンコーダ用符号板
15 紙検出センサ
16 CPU
17 タイマIC
18 ホストコンピュータ
19 インタフェース部
20 ASIC
21 PROM
22 RAM
23 EEPROM
25 プラテン
30 プーリ
31 タイミングベルト
32 キャリッジのガイド部材(キャリッジ支持軸)
34 インクカートリッジ
35 キャッピング装置
36 ポンプユニット
37 キャップ
50 印刷用紙(記録紙)
60 プリンタ
61 給紙挿入口
62 排紙口
64 給紙ローラ
65 紙送りローラ
66 従動ローラ
67a 大歯車
67b 中間歯車
67c 排紙歯車
68 排紙ローラ
69 従動ローラ(ギザローラ)
83 スマップ軸
84 プラテン
87 小歯車
88 小歯車
89 ホルダ
100 CRメジャーメントコントローラ
101 カウンタ
102 電源オン検出器
103 メモリ
105 インクカートリッジ交換検出器

Claims (19)

  1. 印刷ヘッドを搭載したキャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータによる前記キャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及び前記モータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、所定の条件に応じて指令し、実行する負荷メジャーメントコントローラを備えていることを特徴とするプリンタ制御装置。
  2. 前記2速度は、前記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して前記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものであることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ制御装置。
  3. 前記2速度は、前記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び前記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ制御装置。
  4. 前記所定の条件は、プリンタ電源オンの検出であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプリンタ制御装置。
  5. 前記所定の条件は、インクカートリッジ交換の検出であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプリンタ制御装置。
  6. プリンタの電源がオンになったことを検出する電源オン検出器と、
    インクカートリッジが交換されたことを検出するインクカートリッジ交換検出器と、
    印刷ヘッドを搭載したキャリッジの駆動動作における駆動時間又は駆動量を計測するカウンタと、
    前記キャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータによる前記キャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及び前記モータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、プリンタ電源オン又はインクカートリッジ交換の検出に応じて指令し、実行すると共に、前記2速度の前記モータ駆動電流の平均値からそれぞれ推定計算されたモータ発熱量に基づき、前記駆動速度として選択可能な複数段階の各駆動速度の駆動動作において待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さをそれぞれ決定する負荷メジャーメントコントローラと、
    前記負荷メジャーメントの過程において算出される前記モータ駆動電流の積分値を順次蓄積保存し、かつ、前記負荷メジャーメントにより算出された前記モータ駆動電流の平均値、並びに、閾値としての前記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さを更新保存するメモリと、
    を備えていることを特徴とするプリンタ制御装置。
  7. 前記2速度は、前記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して前記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものであることを特徴とする請求項6に記載のプリンタ制御装置。
  8. 前記2速度の一方に対応する前記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さは、前記二つのグループの一方に属する各駆動速度の駆動動作に適用され、前記2速度の他方に対応する前記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さは、前記二つのグループの他方に属する各駆動速度の駆動動作に適用されることを特徴とする請求項7に記載のプリンタ制御装置。
  9. 前記2速度は、前記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び前記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であることを特徴とする請求項7又は8に記載のプリンタ制御装置。
  10. 印刷ヘッドを搭載したキャリッジを印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータによる前記キャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及び前記モータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、所定の条件の検出に応じて指令し、実行する負荷メジャーメント実行過程を備えていることを特徴とするプリンタ制御方法。
  11. 前記2速度は、前記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して前記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものであることを特徴とする請求項10に記載のプリンタ制御方法。
  12. 前記2速度は、前記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び前記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であることを特徴とする請求項11に記載のプリンタ制御方法。
  13. 前記2速度の前記モータ駆動電流の平均値からそれぞれ推定計算されたモータ発熱量に基づき、前記駆動速度として選択可能な複数段階の各駆動速度の駆動動作において待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さをそれぞれ決定する決定過程をさらに備えていることを特徴とする請求項10に記載のプリンタ制御方法。
  14. 前記2速度は、前記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度を、速度の大きさの順に並べたときの各速度間の差が最も大きい二つの駆動速度の間を境界として二つのグループに分割して前記各グループから駆動速度を一つずつ選択したものであることを特徴とする請求項13に記載のプリンタ制御方法。
  15. 前記2速度の一方に対応する前記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さは、前記二つのグループの一方に属する各駆動速度の駆動動作に適用され、前記2速度の他方に対応する前記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さは、前記二つのグループの他方に属する各駆動速度の駆動動作に適用されることを特徴とする請求項14に記載のプリンタ制御方法。
  16. 前記2速度は、前記駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの最高駆動速度及び前記最高駆動速度に次ぐ2番目の第2駆動速度であることを特徴とする請求項14又は15に記載のプリンタ制御方法。
  17. 前記所定の条件は、プリンタ電源オンの検出であることを特徴とする請求項10乃至16のいずれかに記載のプリンタ制御方法。
  18. 前記所定の条件は、インクカートリッジ交換の検出であることを特徴とする請求項10乃至16のいずれかに記載のプリンタ制御方法。
  19. プリンタの電源がオンになったことを検出する電源オン検出器と、
    インクカートリッジが交換されたことを検出するインクカートリッジ交換検出器と、
    印刷媒体を搬送する印刷媒体搬送機構と、
    吐出可能なインク色ごとに複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを搭載したキャリッジを前記印刷媒体上において印刷媒体搬送方向に直交する主走査方向に駆動するキャリッジモータを含むキャリッジ駆動機構と、
    前記キャリッジの駆動動作における駆動時間又は駆動量を計測するカウンタと、
    前記キャリッジモータによる前記キャリッジの定速度駆動における駆動速度として選択可能な複数段階の駆動速度のうちの2速度を選択して、各駆動速度の定速度駆動における駆動負荷に応じたモータ駆動電流の測定及び前記モータ駆動電流の平均値の算出を行う負荷メジャーメントに必要な動作を、プリンタ電源オン又はインクカートリッジ交換の検出に応じて指令し、実行すると共に、前記2速度の前記モータ駆動電流の平均値からそれぞれ推定計算されたモータ発熱量に基づき、前記駆動速度として選択可能な複数段階の各駆動速度の駆動動作において待ち時間を設定するための閾値としての所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さをそれぞれ決定する負荷メジャーメントコントローラと、
    前記負荷メジャーメントの過程において算出される前記モータ駆動電流の積分値を順次蓄積保存し、かつ、前記負荷メジャーメントにより算出された前記モータ駆動電流の平均値、並びに、閾値としての前記所定の駆動時間若しくは駆動量の値及び/又は前記待ち時間の長さを更新保存するメモリと、
    を備えていることを特徴とするプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015162993A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 ステッピングモーターの制御装置、画像処理装置、及びステッピングモーターの制御方法

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