JP3700527B2 - サーボ制御システム、電子機器及びゲイン調整方法 - Google Patents

サーボ制御システム、電子機器及びゲイン調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボ制御システム、電子機器及びゲイン調整方法に関し、特にプリンタの紙送り機構やキャリッジ移動機構の速度制御に最適なサーボ制御システムに関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、プリンタ、スキャナ、光ディスクドライブ(CD、DVD)などの電子機器の動作の高精度化に伴い、これらの電子機器を制御するサーボ制御システムにおいても、制御動作の高精度化が要望されている。
【0003】
そして、サーボ制御システムの制御動作を高精度化するためには、制御ループのゲインを高精度に調整する必要がある。
【0004】
このような制御ループのゲイン調整手法として、例えば以下に説明する第1、第2の手法がある。
【0005】
第1の手法では、電子機器の製造工程などにおいて、サーボ制御システムのオープン制御ループに対してステップ状波形を加える。そして、人間が、検出されたステップ応答波形をオシロスコープで見ながら、そのステップ応答波形が設計通りの波形になるように、制御ループのゲインを徐々に調整する。
【0006】
しかしながら、この第1の手法では、電子機器の製造工程において人間の手作業が必要になるため、製造期間の長期化、電子機器の高コスト化の問題を招く。
【0007】
一方、第2の手法では特開平8−16205号公報に開示されるように、オープン制御ループに対してステップ状波形を加え、ステップ応答波形の検出値と、理想的なステップ応答波形のシミュレーション値とを、評価関数に代入する。そして、その評価関数を用いて、ステップ応答波形の検出値とステップ応答波形のシミュレーション値との差異を示す評価値を算出し、算出された評価値に基づいて制御ループのゲインを調整する。
【0008】
しかしながら、この第2の手法では、評価関数に基づき評価値を求める演算の負荷が重く、演算に時間がかかってしまうという問題がある。
【0009】
また、上記第2の手法においてゲイン調整の精度を高めるためには、ステップ応答波形の検出値とシミュレーション値とを比較する測定ポイントの数を増やす必要があり、これは演算負荷の増大化、シミュレーション値を格納するメモリの使用容量の増加の問題を招く。
【0010】
また、上記第2の手法では、外乱の影響により、ゲインの調整精度を上げることに限界があるという問題もある。例えば、プリンタの紙送りやキャリッジ移動に用いられるモータのトルク特性は、モータの回転位置に応じて変化する。また、紙送り機構やキャリッジ移動機構の負荷特性も、紙送りの回転位置やキャリッジの移動位置に応じて変化する。従って、上記第2の手法では、ステップ状波形を加えた時点における紙送りの回転位置やキャリッジの移動位置に応じて、得られる結果が異なってしまい、ゲインの調整精度を今一つ高めることができない。
【0011】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サーボ帯域のバラツキを軽減できると共に応答速度を高速化できるサーボ制御システム、これを用いた電子機器、及びゲイン調整方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、目標速度に追従するように制御対象の速度制御を行うサーボ制御システムであって、目標速度と制御対象の検出速度とを比較し、速度偏差を検出して出力する速度比較手段と、閉制御ループのゲイン調整時において、閉制御ループに対してゲイン調整用の外乱を入力する外乱入力手段と、入力した外乱と、閉制御ループを一巡した後の外乱とを比較して、閉制御ループのゲインを調整するゲイン調整手段とを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、閉制御ループに対して外乱が入力され、その外乱と一巡後の外乱とが比較される。そして、その比較結果に基づいて閉制御ループのゲインが調整される。このようにすれば、制御ループを閉じた状態でゲインを調整できるため、高い精度のゲイン調整を高速に行えるようになる。また、制御対象の回転位置や移動位置に依存しないゲイン調整も可能になる。
【0014】
なお、入力する外乱は、周期関数に基づき生成することが望ましい。また、外乱は、速度比較手段からの速度偏差に対して重畳することが望ましい。
【0015】
また本発明は、定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段を含み、前記目標速度出力手段が、閉制御ループのゲイン調整時においては、制御対象の通常動作時に使用される目標速度プロファイルの定速度区間よりも長い定速度区間を有する目標速度プロファイルを用いて目標速度を出力することを特徴とする。
【0016】
このようにすれば、ゲインの調整時間を十分に長くとれるようになるため、ゲイン調整の精度を更に高めることができる。
【0017】
また本発明は、定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段を含み、前記目標速度出力手段が、制御対象の移動距離に制限がある場合には、制御対象を第1の方向に移動させる第1の目標速度プロファイルを用いた目標速度の出力と、制御対象を第2の方向に移動させる第2の目標速度プロファイルを用いた目標速度の出力とを交互に繰り返すことを特徴とする。
【0018】
このようにすれば、制御対象の移動距離に制限があるような場合にも、ゲインの調整時間を長くとることができるようになり、ゲイン調整の精度を高めることができる。
【0019】
なお、移動距離は、並進(平行)移動距離のみならず回転移動距離も含む。
【0020】
また本発明は、定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段を含み、前記外乱入力手段が、前記目標速度プロファイルの前記定速度区間における目標速度が出力されている場合に、閉制御ループに外乱を入力することを特徴とする。
【0021】
このようにすれば、システムの動作が不安定になったり、誤ったゲイン調整が行われる事態を防止できる。
【0022】
また本発明は、前記外乱入力手段が、閉制御ループに入力する外乱を生成し出力する外乱生成手段と、外乱生成手段からの外乱を、前記速度比較手段からの前記速度偏差に対して加算する外乱加算手段とを含むことを特徴とする。
【0023】
このようにすれば、生成された外乱を簡素な処理で閉制御ループに重畳できるようになる。
【0024】
また本発明は、前記ゲイン調整手段が、前記速度比較手段からの前記速度偏差から、閉制御ループを一巡した後の外乱を抽出する外乱抽出手段と、前記外乱入力手段により入力された外乱と、前記外乱抽出手段により抽出された一巡後の外乱とを比較し、外乱偏差を出力する外乱比較手段と、前記外乱比較手段からの外乱偏差が所与の偏差目標に近づくように、ゲイン係数を調整する係数調整手段と、調整されたゲイン係数に基づいてゲインを制御するゲイン制御手段とを含むことを特徴とする。
【0025】
このようにすれば、入力した外乱と一巡後の外乱との比較処理や、比較結果に基づくゲインの調整処理を、簡素な構成で実現できる。
【0026】
また本発明では、前記ゲイン調整手段が、入力した外乱の振幅又は位相と、閉制御ループを一巡した後の外乱の振幅又は位相とを比較して、閉制御ループのゲインを調整することが望ましい。
【0027】
なお、本発明では、入力した外乱と一巡後の外乱の振幅を比較するよりも、位相を比較する方が更に望ましい。振幅比較の場合には、振幅調整の分解能に制限が生じるが、位相比較の場合にはこのような制限が少ないからである。
【0028】
また本発明に係る電子機器は、上記のいずれかのサーボ制御システムと、前記サーボ制御システムにより制御される制御対象と、制御対象の速度を検出する速度検出手段とを含むことを特徴とする。
【0029】
このようにすれば、電子機器の処理の高速化にも対応できるようになると共に、電子機器の信頼性も向上できる。また、電子機器の個体差、経時変化に応じた最適なゲイン調整が行われるため、電子機器の処理を最適化できる。
【0030】
なお、本発明では、前記制御対象が、プリンタにおける紙送り機構又はキャリッジ移動機構であることが望ましい。
【0031】
また本発明は、目標速度に追従するように制御対象の速度制御を行うサーボ制御システムにおけるゲイン調整方法であって、目標速度と制御対象の検出速度とを比較し、閉制御ループのゲイン調整時において閉制御ループに対してゲイン調整用の外乱を入力し、入力した外乱と、閉制御ループを一巡した後の外乱とを比較して、閉制御ループのゲインを調整することを特徴とする。
【0032】
本発明によれば、制御ループを閉じた状態でゲインを調整できるため、高い精度のゲイン調整を高速に行えると共に、制御対象の回転位置、移動位置に依存しないゲイン調整も可能になる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0034】
1.構成
図1に本実施形態のサーボ制御システムの構成例を示す。なお、図1におい増幅部50、制御対象52、速度検出部54は任意の構成要素である。
【0035】
図1において、速度比較部20は、目標速度プロファイル等により特定される目標速度と、速度検出部54により検出された制御対象52の検出速度とを比較し、速度偏差(速度誤差)を出力する処理を行う。
【0036】
外乱入力部30は、ゲイン調整時において、閉じた状態の制御ループに対して、ゲイン調整用の擬似的な外乱を入力する処理を行う。
【0037】
ゲイン調整部40(制御演算部)は、外乱入力部30により入力された外乱の振幅や位相と、閉制御ループを一巡した後の外乱の振幅や位相とを比較し、その比較結果に基づき閉制御ループのゲイン(ループゲイン)を調整する処理を行う。
【0038】
増幅部50は、制御対象52に操作量を加えて制御対象52を駆動する処理を行う。
【0039】
図1の構成によれば、重畳して入力された外乱と一巡後の外乱との比較結果に基づいて、ゲインが自動調整される。従って、人間の手作業で自動調整する前述の第1の手法に比べて、調整時間を大幅に短縮化できる。また、図1のサーボ制御システムを含む電子機器に電源が投入される毎にゲインを自動調整できるようになるため、制御対象の個体差や経時変化に起因するサーボ帯域などのバラツキを最小限に抑えることができる。
【0040】
また、図1の構成によれば、制御ループを閉じた状態でゲインを調整できるため、オープン制御ループに対してステップ状波形を加える前述の第2の手法に比べて、高い精度のゲイン調整を高速に行うことができる。また、制御対象を回転、移動させながらゲインを調整できるため、制御対象の回転位置、移動位置に依存しないゲイン調整が可能になる。
【0041】
図2に、本実施形態のサーボ制御システムの詳細な構成例を示す。
【0042】
図2において、目標速度出力部10は、加減速区間や定速度区間を有する目標速度プロファイルを用いて、目標速度を生成し、速度比較部20に出力する。そして、速度比較部20は、この目標速度と速度検出部54からの検出速度に基づいて、速度偏差を出力する。
【0043】
外乱入力部30は、外乱生成部32、外乱加算部34を含む。
【0044】
ここで外乱生成部32は、閉制御ループに入力するゲイン調整用の外乱を生成し出力する。本実施形態では、このゲイン調整用の外乱としてサイン波(広義には周期関数)を使用している。
【0045】
外乱加算部34は、速度比較部20からの速度偏差に対して、外乱生成部32からの外乱を加算する。これにより、制御ループを閉じた状態で外乱を入力することが可能になる。
【0046】
ゲイン調整部40は、外乱抽出部42、外乱比較部44、係数調整部46、ゲイン制御部48を含む。
【0047】
ここで外乱抽出部42は、速度比較部20からの速度偏差から、閉制御ループを一巡した後の外乱を抽出する。この一巡後の外乱の抽出は、例えば、外乱の周波数成分を通過させるバンドパスフィルタなどを用いて実現できる。
【0048】
外乱比較部44は、外乱生成部32からの外乱と、外乱抽出部42からの一巡後の外乱とを比較し、外乱偏差(外乱誤差)を出力する。
【0049】
係数調整部46は、外乱比較部44からの外乱誤差が偏差目標に近づくように、ゲイン係数を調整する。
【0050】
ゲイン制御部48は、調整されたゲイン係数に基づいてゲインを制御する処理(制御演算処理)を行う。これにより、増幅部50が所与の操作量を出力し、制御対象52の速度制御が行われるようになる。
【0051】
なお、図1、図2の目標速度出力部10、速度比較部20、外乱入力部30、ゲイン調整部40などのブロックは、CPU(マイクロコンピュータ)やDSPなどのプロセッサ上で実行されるソフトウェア(プログラム)により実現してもよいし、ASICなどのハードウェアにより実現してもよい。或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせにより実現してもよい。
【0052】
2.ゲインの調整
図3(A)、(B)に、本実施形態のサーボ制御システムのオープン制御ループでの周波数特性のシミュレーション結果の例を示す。
【0053】
図3(A)は、ゲイン−周波数特性であり、FCは、ゲインが1(0dB)になる時の周波数であるクロスオーバ周波数(零クロス周波数)である。また、図3(B)は、位相−周波数特性であり、θMは、周波数がFCの時の位相余裕である。
【0054】
クロスオーバ周波数FCが高ければ高いほど、定常偏差が少なくなり、目標速度プロファイルへの追従性が良くなる。一方、周波数がFCの時の位相余裕θMが小さいと、システムの安定性が悪くなる。そこで、クロスオーバ周波数FCをなるべく高くしながら、なお且つFCにおける位相余裕θMが大きくなるように、サーボ制御システムのシミュレーション設計を行う。そして、シミュレーション設計の完了後に、図3(C)、(D)に示すような、閉制御ループでの周波数特性を数値計算により得る。
【0055】
しかしながら、制御対象に個体差や経時変化があると、FCやその時の位相余裕θMが設計値とは異なったものになってしまう。
【0056】
このため、従来では、制御対象に個体差や経時変化があってもシステムが適正に動作するように、設計マージンを大きくせざるを得なかった。この結果、サーボ制御システムの応答速度を今一つ高くすることができなかった。
【0057】
本実施形態によれば、クロスオーバ周波数FCやその時の位相余裕θMがシミュレーション値に近づくように、自動的にゲインが調整される。従って、ループ特性を最適にすることができ、サーボ制御システムの応答速度や安定性を大幅に向上できる。
【0058】
より具体的には以下のようにゲインを調整する。
【0059】
図4において、D1は、図2の外乱生成部32により生成され、閉制御ループに入力されたサイン波(外乱)である。一方、D2は、外乱抽出部42により抽出された一巡後のサイン波である。この場合、外乱として入力されたサイン波D1には、クロスオーバ周波数FCとほぼ同一の周波数(2値化に適した周波数)を持たせる。また、外乱抽出部42は、FC付近の周波数成分の信号を抽出するため、抽出されたサイン波D2もFCとほぼ同一の周波数を持つ。
【0060】
本実施形態では、外乱比較部44が、サイン波D1、D2のピークを検出し、D1、D2の振幅偏差Aeを求める。そして係数調整部46は、この振幅偏差Aeが振幅偏差目標Abandに近づくように、ゲイン係数を調整する。
【0061】
或いは、外乱比較部44が、サイン波D1、D2の位相を検出し、D1、D2の位相偏差θeを求める。そして係数調整部46は、この位相偏差θeが位相偏差目標θbandに近づくように、ゲイン係数を調整する。
【0062】
以上のようにゲイン調整を行えば、FCの周波数のサイン波(外乱)を入力すると、閉制御ループを一巡後に、図3(D)に示す位相θAだけ遅れたサイン波が返ってくることになる。従って、サーボ制御システムの周波数特性を、図3(A)〜(D)に示す理想的な周波数特性に近づけることができるようになる。この結果、制御対象の負荷特性の個体差や経時変化に依存せずに、ループ特性を常に最適な状態に保つことができ、サーボ制御システムの応答速度や安定度を向上できる。
【0063】
3.速度目標プロファイル
図5に、本実施形態の制御対象の一例であるプリンタの紙送り機構、キャリッジ移動機構の例を示す。
【0064】
紙送り機構60は、紙送り用のモータ62と、プーリ64、66、68と、紙送りロール70と、スリット円盤73及び光センサ74からなるロータリエンコーダ72を含む。なお、エッジ検出回路76、カウンタ77は、図1、図2の速度検出部54に相当するものである。
【0065】
モータ62がサーボ制御システム(増幅部)により駆動されると、プーリ64、66、68を介して紙送りロール70が回転すると共にスリット円盤73も回転する。
【0066】
すると、光センサ74から、紙送りロール70(モータ62)の回転速度に応じた2相のエンコーダパルスが出力される。
【0067】
エッジ検出回路76は、これらの2相のエンコーダパルスに基づいて、紙送りロール70の回転方向と各エンコーダパルスのエッジを検出し、アップパルス又はダウンパルスを出力する。カウンタ77は、これらのアップパルス又はダウンパルスのパルス間隔をクロックで計数することで、各回転方向での回転速度を検出する。検出された回転速度は、図1、図2の速度比較部20に入力される。
【0068】
キャリッジ移動機構80は、キャリッジ移動用のモータ82と、プーリ84と、ベルト86と、プリンタヘッドを搭載するキャリッジ90と、スリット円盤93及び光センサ94からなるロータリエンコーダ92を含む。なお、エッジ検出回路96、カウンタ97は、図1、図2の速度検出部54に相当するものである。
【0069】
モータ82がサーボ制御システム(増幅部)により駆動されると、プーリ84、ベルト86を介してキャリッジ90が移動すると共にスリット円盤93も回転する。
【0070】
すると、光センサ94から、キャリッジ90の移動速度に応じた2相のエンコーダパルスが出力される。
【0071】
エッジ検出回路96は、これらの2相のエンコーダパルスに基づいて、キャリッジ90の移動方向と各エンコーダパルスのエッジを検出し、アップパルス又はダウンパルスを出力する。カウンタ97は、これらのアップパルス又はダウンパルスのパルス間隔をクロックで計数することで、各移動方向での移動速度を検出する。検出された移動速度は、図1、図2の速度比較部20に入力される。
【0072】
さて、図5に示すような紙送り機構60、キャリッジ移動機構80についてのゲイン調整を行う場合に、本実施形態では、以下に説明するような目標速度プロファイルを使用している。
【0073】
図6(A)は、紙送りの場合のゲイン調整に使用される目標速度プロファイルの例である。
【0074】
この目標速度プロファイルは、定速度区間A1(目標速度がほぼ一定値になる区間)と加減速区間B11、B12(加速又は減速する区間)を有する。
【0075】
本実施形態の1つの特徴は、ゲイン調整時においては、通常動作時に使用される図6(B)の目標速度プロファイルの定速度区間A2よりも長い定速度区間A1を有する図6(A)の目標速度プロファイルを用いて、図1、図2の速度比較部20に入力する目標速度を生成している点にある。
【0076】
ここで、図6(B)の目標速度プロファイルは、例えば、プリンタなどにおいて1枚の紙を自動的に送る時に使用するプロファイルである。
【0077】
本実施形態では、電子機器の通常動作時には、図6(B)に示す目標速度プロファイルを用いて速度制御を行う。一方、電子機器への電源投入の際に行われるゲイン調整時においては、図6(A)に示すような定速度区間A1が長い目標速度プロファイルを使用する。
【0078】
例えば図5に示す紙送り機構60では、目標速度プロファイルの定速度区間を長くしても、紙送りロール70が所与の回転方向に回り続けるだけであり、何ら不具合は生じない。
【0079】
本実施形態では、この点に着目し、ゲイン調整時においては、図6(A)に示すように目標速度プロファイルの定速度区間A1を長くし、この長くなった定速度区間A1においてゲイン調整を行うようにしている。
【0080】
より具体的には、図7に示すように、定速度区間A1において外乱入力許可信号をアクティブにし、この定速度区間A1においてのみ、閉制御ループにサイン波の外乱を入力するようにする。
【0081】
このようにすれば、ゲインの調整時間を十分に長くすることが可能になる。従って、図4の振幅偏差Ae、位相偏差θeを、偏差目標Aband、θbandに十分に近づけることが可能になり、ループ特性を更に最適化できるようになる。
【0082】
また図7のように、加減速区間B11、B12において外乱を入力しないようにすることで、システムの動作が不安定になったり、誤ったゲイン調整が行われる事態も防止できるようになる。
【0083】
図8に、キャリッジ移動の場合のゲイン調整に使用される目標速度プロファイルの例を示す。
【0084】
この目標速度プロファイルは、図6(A)と同様に、定速度区間と加減速区間を有する。
【0085】
そして本実施形態では、図8に示すように、制御対象を第1の方向に移動させるF1に示す目標速度プロファイルを用いた目標速度の出力と、制御対象を第2の方向に移動させるF2に示す目標速度プロファイルを用いた目標速度の出力とを、交互に繰り返すようにしている。
【0086】
即ち、図5に示すキャリッジ移動機構80では、紙送り機構60の紙送りロール70とは異なり、キャリッジ90の移動距離が制限されている。即ち、キャリッジ90は図5のLに示す範囲でしか移動できない。
【0087】
このように制御対象の移動距離(並進移動距離、回転移動距離)に制限がある場合には、ゲインの調整時間を十分に長くとれないという問題がある。
【0088】
そこで、本実施形態では図8に示すように、キャリッジ90を例えば左方向(広義には第1の方向)に移動させるF1に示す目標速度プロファイルと、キャリッジ90を右方向(広義には第2の方向)に移動させるF2に示す目標速度プロファイルとを交互に使用する。そして、これらの目標速度プロファイルの定速度区間C1、C2、C2・・・Cnにおいて、ゲイン調整を行うようにする。
【0089】
より具体的には、図9に示すように、定速度区間C1、C2、C2・・・Cnにおいて外乱入力許可信号をアクティブにし、この定速度区間C1、C2、C2・・・Cnにおいてのみ、閉制御ループにサイン波の外乱を入力するようにする。
【0090】
このようにすれば、制御対象の移動距離に制限がある場合にも、ゲインの調整時間を十分に長くとることが可能になる。従って、図4の振幅偏差Ae、位相偏差θeを、偏差目標Aband、θbandに十分に近づけることが可能になり、ループ特性を更に最適化できる。
【0091】
また図9のように、加減速区間において外乱を入力しないようにすることで、システムの動作が不安定になったり、誤ったゲイン調整が行われる事態も防止できるようになる。
【0092】
例えば、本実施形態と異なる手法として、速度制御ではなく位置制御において閉制御ループに外乱を入力してゲイン調整を行う手法も考えることができる。
【0093】
そして、位置制御の場合には、制御対象の位置が元々動かないため、外乱を入力するタイミングについて考慮する必要性がない。
【0094】
ところが、速度制御においては制御対象が常に移動している。従って、閉制御ループに外乱を入力する手法を採用した場合、何らかの工夫を施さないとゲインを上手く調整できないという課題がある。
【0095】
このため、速度制御においては、閉制御ループに外乱を入力してゲインを調整する手法ではなく、特開平8−16205号公報の従来技術のようにオープン制御ループにステップ状波形を加えてゲインを調整する手法が用いられていた。このため、ゲイン調整の精度を今一つ高めることができないという課題があった。
【0096】
本実施形態では、速度制御における目標速度プロファイルにおいては、目標速度がほぼ一定になる定速度区間があることに着目し、この定速度区間において外乱を入力してゲインを調整することで、ゲイン調整の高精度化に成功している。
【0097】
そして、更に、図6(A)、図8に示すような通常動作時とは異なる目標速度プロファイルをゲイン調整時に使用することで、ゲイン調整の更なる高精度化に成功している。
【0098】
4.ゲイン調整の詳細例
次に、ゲイン調整の詳細例について図10〜図13を用いて説明する。
【0099】
図10は、振幅偏差に基づくゲイン調整の詳細例を示すフローチャートであり、図11は、この場合の外乱入力部やゲイン調整部の具体的な構成例を示す図である。
【0100】
なお、図11において、サイン波生成器100が図2の外乱生成部32に、加算器102が外乱加算部34に、バンドパスフィルタ104及び一巡外乱ピーク検出器106が外乱抽出部42に、減算器108が外乱比較部44に、減算器110及びKag調整部112が係数調整部46に、Kag制御部114及びPID(比例・積分・微分ゲイン係数)制御部116がゲイン制御部48に相当する。
【0101】
電子機器に電源が投入されると、電子機器のキャリブレーション期間においてゲイン調整処理が行われる(ステップS1、S2)。
【0102】
このゲイン調整処理では、まず、図2の目標速度出力部10が、図6(A)、図8に示すような目標速度プロファイルを用いて目標速度を出力する(ステップS3)。
【0103】
また、図11のサイン波生成器100がクロスオーバ周波数FC付近の周波数を有するサイン波(外乱)を出力する(ステップS4)。すると、加算器102が、速度比較部20からの速度偏差Veに対して、生成されたサイン波の外乱を加算する。これにより、閉制御ループに外乱が重畳される。
【0104】
次に、図11のバンドパスフィルタ104が、一巡後のサイン波を抽出し、一巡外乱ピーク検出器106がピーク検出を行い、一巡サイン波振幅Adetを検出する。すると、減算器108が、サイン波生成器100からのAsinと、一巡外乱ピーク検出器106からのAdetとの減算処理を行い、振幅偏差Ae=Asin−Adetを求める(ステップS5)。
【0105】
次に、減算器110が、振幅偏差目標Abandと振幅偏差Aeとの減算処理を行い、Kag調整部112が、AeとAbandを比較する(ステップS6)。即ち、Ae≦Abandか否かを判断し(ステップS7)、Ae>Abandの場合にはAe<0か否かを判断する(ステップS8)。そして、Ae<0の場合には、ゲイン係数KagにKstepを加算する(ステップS9)。一方、Ae>0の場合には、KagからKstepを減算する(ステップ10)。
【0106】
そして、ステップS6〜S10の処理を繰り返し、Ae≦Abandになったと判断されると、ゲインの調整処理が終了し、サイン波の出力を終了する(ステップS11)。
【0107】
以上のようにすることで、振幅偏差Aeが振幅偏差目標Abandに近づくような値に、ゲイン係数Kagが設定される。そして、Kag制御部114が、このゲイン係数Kagに基づいて制御ループのゲインを制御する。これにより、ループ特性が最適化される。
【0108】
図12は、位相偏差に基づくゲイン調整の詳細例を示すフローチャートであり、図13は、この場合の外乱入力部やゲイン調整部の具体的な構成例を示す図である。図13では、図11の一巡外乱ピーク検出器106の代わりに一巡外乱位相検出器107が設けられている。
【0109】
ステップS21〜S24の処理は図10のステップS1〜S4と同様である。
【0110】
ステップS25では、減算器108が、サイン波生成器100からのサイン波位相θsinと、一巡外乱位相検出器107からの一巡サイン波位相θdetとの減算処理を行い、位相偏差θe=θsin−θdetを求める。
【0111】
次に、減算器110が、位相偏差目標θbandと位相偏差θeとの減算処理を行い、Kag調整部112が、θeとθbandを比較する(ステップS26)。即ち、θe≦θbandか否かを判断し(ステップS27)、θe>θbandの場合にはθe<0か否かを判断する(ステップS28)。そして、θe<0の場合には、ゲイン係数KagにKstepを加算する(ステップS29)。一方、θe>0の場合には、KagからKstepを減算する(ステップ30)。
【0112】
そして、ステップS26〜S30の処理を繰り返し、θe≦θbandになったと判断されると、ゲインの調整処理が終了し、サイン波の出力を終了する(ステップS31)。
【0113】
以上のようにすることで、位相偏差θeが位相偏差目標θbandに近づくような値に、ゲイン係数Kagが設定される。そして、Kag制御部114が、このゲイン係数Kagに基づいて制御ループのゲインを制御する。これにより、ループ特性が最適化される。
【0114】
5.電子機器
次に、本実施形態のサーボ制御システムを含む電子機器の例について説明する。
【0115】
例えば図14に電子機器の1つであるプリンタの内部ブロック図を示し、図15(A)にその外観図を示す。
【0116】
CPU(マイクロコンピュータ)500はシステム全体の制御などを行う。操作部510はプリンタをユーザが操作するためのものである。ROM512には、制御プログラム、フォントなどが格納され、RAM514はCPU500のワーク領域として機能する。表示パネル516はプリンタの動作状態をユーザに知らせるためのものである。
【0117】
図14では、図1、図2の速度比較部20、外乱入力部30、ゲイン調整部40が、CPU500上で動作するソフトウェアにより実現されている。
【0118】
ゲイン調整部40からのデジタル信号は、D/A変換器518、522によりアナログ信号に変換される。そして、このアナログ信号を受けたモータドライバ520、524(増幅部)は、図5に示す紙送り機構60、キャリッジ移動機構80のモータ62、82を駆動する。そして、紙送り速度、キャリッジ移動の速度は、エッジ検出回路76、カウンタ77、エッジ検出回路96、カウンタ97により検出され、CPU500上で動作する速度比較部20に伝えられる。速度比較部20は、この検出速度と、ROM512に記憶される目標速度プロファイルにより特定される目標速度との比較処理を行うことになる。
【0119】
なお、本実施形態のサーボ制御システムが適用される電子機器はプリンタに限定されない。例えば図15(B)に示すスキャナや、図15(C)に示す光ディスクドライブ(CD、CD−R、CD−RW、DVD)などの種々の電子機器に適用できる。
【0120】
本実施形態のサーボ制御システムを電子機器に用いれば、電子機器の処理の高速化(例えばプリントアウト処理の高速化)にも対応できるようになる。また、サーボ制御システムが安定して動作するため、電子機器の信頼性も高めることができる。また、電子機器に個体差、経時変化があった場合にも、電子機器の処理速度や処理の安定性を最適な状態に保つことができるようになる。
【0121】
なお、本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0122】
例えば、外乱入力部やゲイン調整部の構成も、図2で説明した構成が特に望ましいが、これに限定されるものではない。
【0123】
また、使用する目標速度プロファイルも、図6(A)、図8で説明したものが特に望ましいが、これに限定されるものではない。
【0124】
また、本発明のサーボ制御システムの制御対象としては、プリンタの紙送り機構やキャリッジ移動機構が最適であるが、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のサーボ制御システムの構成例を示す図である。
【図2】本実施形態のサーボ制御システムの詳細な構成例を示す図である。
【図3】図3(A)、(B)はオープン制御ループでの周波数特性の例を示す図であり、図3(C)、(D)は閉制御ループでの周波数特性の例を示す図である。
【図4】振幅偏差、位相偏差に基づくゲインの調整手法について説明するための図である。
【図5】プリンタの紙送り機構、キャリッジ移動機構の例について示す図である。
【図6】図6(A)、(B)は、紙送りの場合のゲイン調整に使用される目標速度プロファイルについて説明するための図である。
【図7】定速度区間において外乱を入力する手法について説明するための図である。
【図8】キャリッジ移動の場合のゲイン調整に使用される目標速度プロファイルについて説明するための図である。
【図9】定速度区間において外乱を入力する手法について説明するための図である。
【図10】本実施形態のゲイン調整の詳細例について説明するためのフローチャートである。
【図11】外乱入力部、ゲイン調整部の具体例について示す図である。
【図12】本実施形態のゲイン調整の詳細例について説明するためのフローチャートである。
【図13】外乱入力部、ゲイン調整部の具体例について示す図である。
【図14】電子機器の1つであるプリンタの内部ブロック図の例である。
【図15】図15(A)、(B)、(C)は、種々の電子機器の外観図の例である。
【符号の説明】
10 目標速度出力部
20 速度比較部
30 外乱入力部
32 外乱生成部
34 外乱加算部
40 ゲイン調整部
42 外乱抽出部
44 外乱比較部
46 係数調整部
48 ゲイン制御部
50 増幅部
52 制御対象
54 速度検出部
60 紙送り機構
62 モータ
64、66、68 プーリ
70 紙送りロール
72 ロータリエンコーダ
73 スリット円盤
74 光センサ
76 エッジ検出回路
77 カウンタ
80 キャリッジ移動機構
82 モータ
84 プーリ
86 ベルト
90 キャリッジ
92 ロータリエンコーダ
93 スリット円盤
94 光センサ
96 エッジ検出回路
97 カウンタ
100 サイン波生成器
102 加算器
104 バンドパスフィルタ
106 一巡外乱ピーク検出器
107 一巡外乱位相検出器
108、110 減算器
112 Kag調整部
114 Kag制御部
116 PID制御部

Claims (10)

  1. 目標速度に追従するように制御対象の速度制御を行うサーボ制御システムであって、
    目標速度と制御対象の検出速度とを比較し、速度偏差を検出して出力する速度比較手段と、
    閉制御ループのゲイン調整時において、閉制御ループに対してゲイン調整用の外乱を入力する外乱入力手段と、
    入力した外乱と、閉制御ループを一巡した後の外乱とを比較して、閉制御ループのゲインを調整するゲイン調整手段と、
    定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段とを含み、
    前記目標速度出力手段が、
    閉制御ループのゲイン調整時においては、制御対象の通常動作時に使用される目標速度プロファイルの定速度区間よりも長い定速度区間を有する目標速度プロファイルを用いて目標速度を出力することを特徴とするサーボ制御システム。
  2. 目標速度に追従するように制御対象の速度制御を行うサーボ制御システムであって、
    目標速度と制御対象の検出速度とを比較し、速度偏差を検出して出力する速度比較手段と、
    閉制御ループのゲイン調整時において、閉制御ループに対してゲイン調整用の外乱を入力する外乱入力手段と、
    入力した外乱と、閉制御ループを一巡した後の外乱とを比較して、閉制御ループのゲインを調整するゲイン調整手段と、
    定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段とを含み、
    前記外乱入力手段が、
    前記目標速度プロファイルの前記定速度区間における目標速度が出力されている場合に、閉制御ループに外乱を入力することを特徴とするサーボ制御システム。
  3. 請求項1又は2において、
    定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段を含み、
    前記目標速度出力手段が、
    制御対象の移動距離に制限がある場合には、制御対象を第1の方向に移動させる第1の目標速度プロファイルを用いた目標速度の出力と、制御対象を第2の方向に移動させる第2の目標速度プロファイルを用いた目標速度の出力とを交互に繰り返すことを特徴とするサーボ制御システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記外乱入力手段が、
    閉制御ループに入力する外乱を生成し出力する外乱生成手段と、
    外乱生成手段からの外乱を、前記速度比較手段からの前記速度偏差に対して加算する外乱加算手段とを含むことを特徴とするサーボ制御システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記ゲイン調整手段が、
    前記速度比較手段からの前記速度偏差から、閉制御ループを一巡した後の外乱を抽出する外乱抽出手段と、
    前記外乱入力手段により入力された外乱と、前記外乱抽出手段により抽出された一巡後の外乱とを比較し、外乱偏差を出力する外乱比較手段と、
    前記外乱比較手段からの外乱偏差が所与の偏差目標に近づくように、ゲイン係数を調整する係数調整手段と、
    調整されたゲイン係数に基づいてゲインを制御するゲイン制御手段とを含むことを特徴とするサーボ制御システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記ゲイン調整手段が、
    入力した外乱の振幅又は位相と、閉制御ループを一巡した後の外乱の振幅又は位相とを比較して、閉制御ループのゲインを調整することを特徴とするサーボ制御システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれかのサーボ制御システムと、
    前記サーボ制御システムにより制御される制御対象と、
    制御対象の速度を検出する速度検出手段と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  8. 請求項7において、
    前記制御対象が、プリンタにおける紙送り機構又はキャリッジ移動機構であることを特徴とする電子機器。
  9. 目標速度に追従するように制御対象の速度制御を行うサーボ制御システムにおけるゲイン調整方法であって、
    目標速度と制御対象の検出速度とを比較し、
    閉制御ループのゲイン調整時において閉制御ループに対してゲイン調整用の外乱を入力し、
    入力した外乱と、閉制御ループを一巡した後の外乱とを比較して、閉制御ループのゲインを調整し、
    定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を出力すると共に、
    閉制御ループのゲイン調整時においては、制御対象の通常動作時に使用される目標速度プロファイルの定速度区間よりも長い定速度区間を有する目標速度プロファイルを用いて目標速度を出力することを特徴とするゲイン調整方法。
  10. 目標速度に追従するように制御対象の速度制御を行うサーボ制御システムにおけるゲイン調整方法であって、
    目標速度と制御対象の検出速度とを比較し、
    閉制御ループのゲイン調整時において閉制御ループに対してゲイン調整用の外乱を入力し、
    入力した外乱と、閉制御ループを一巡した後の外乱とを比較して、閉制御ループのゲインを調整し、
    定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を出力すると共に、
    前記目標速度プロファイルの前記定速度区間における目標速度が出力されている場合に、閉制御ループに外乱を入力することを特徴とするゲイン調整方法。
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