JP2001273005A - サーボ制御システム、電子機器及びゲイン調整方法 - Google Patents
サーボ制御システム、電子機器及びゲイン調整方法Info
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- JP2001273005A JP2001273005A JP2000086406A JP2000086406A JP2001273005A JP 2001273005 A JP2001273005 A JP 2001273005A JP 2000086406 A JP2000086406 A JP 2000086406A JP 2000086406 A JP2000086406 A JP 2000086406A JP 2001273005 A JP2001273005 A JP 2001273005A
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Abstract
を高速化できるサーボ制御システム、電子機器、ゲイン
調整方法を提供すること。 【解決手段】 目標速度と制御対象の検出速度とを比較
し速度偏差を出力する速度比較部20と、閉制御ループ
のゲイン調整時において閉制御ループに外乱を入力する
外乱入力部30と、入力した外乱と一巡後の外乱とを比
較し、閉制御ループのゲインを調整するゲイン調整部4
0を含む。紙送りにおけるゲイン調整時には、通常動作
時の定速度区間よりも長い定速度区間を持つ目標速度プ
ロファイルを用いる。移動距離に制限があるキャリッジ
移動におけるゲイン調整時には、キャリッジを左方向に
移動させる目標速度プロファイルと右方向に移動させる
目標速度プロファイルとを交互に繰り返して出力する。
目標速度が定速度区間にある時に閉制御ループに外乱を
入力する。
Description
ム、電子機器及びゲイン調整方法に関し、特にプリンタ
の紙送り機構やキャリッジ移動機構の速度制御に最適な
サーボ制御システムに関する。
リンタ、スキャナ、光ディスクドライブ(CD、DV
D)などの電子機器の動作の高精度化に伴い、これらの
電子機器を制御するサーボ制御システムにおいても、制
御動作の高精度化が要望されている。
高精度化するためには、制御ループのゲインを高精度に
調整する必要がある。
して、例えば以下に説明する第1、第2の手法がある。
において、サーボ制御システムのオープン制御ループに
対してステップ状波形を加える。そして、人間が、検出
されたステップ応答波形をオシロスコープで見ながら、
そのステップ応答波形が設計通りの波形になるように、
制御ループのゲインを徐々に調整する。
機器の製造工程において人間の手作業が必要になるた
め、製造期間の長期化、電子機器の高コスト化の問題を
招く。
5号公報に開示されるように、オープン制御ループに対
してステップ状波形を加え、ステップ応答波形の検出値
と、理想的なステップ応答波形のシミュレーション値と
を、評価関数に代入する。そして、その評価関数を用い
て、ステップ応答波形の検出値とステップ応答波形のシ
ミュレーション値との差異を示す評価値を算出し、算出
された評価値に基づいて制御ループのゲインを調整す
る。
関数に基づき評価値を求める演算の負荷が重く、演算に
時間がかかってしまうという問題がある。
の精度を高めるためには、ステップ応答波形の検出値と
シミュレーション値とを比較する測定ポイントの数を増
やす必要があり、これは演算負荷の増大化、シミュレー
ション値を格納するメモリの使用容量の増加の問題を招
く。
より、ゲインの調整精度を上げることに限界があるとい
う問題もある。例えば、プリンタの紙送りやキャリッジ
移動に用いられるモータのトルク特性は、モータの回転
位置に応じて変化する。また、紙送り機構やキャリッジ
移動機構の負荷特性も、紙送りの回転位置やキャリッジ
の移動位置に応じて変化する。従って、上記第2の手法
では、ステップ状波形を加えた時点における紙送りの回
転位置やキャリッジの移動位置に応じて、得られる結果
が異なってしまい、ゲインの調整精度を今一つ高めるこ
とができない。
てなされたものであり、その目的とするところは、サー
ボ帯域のバラツキを軽減できると共に応答速度を高速化
できるサーボ制御システム、これを用いた電子機器、及
びゲイン調整方法を提供することにある。
に本発明は、目標速度に追従するように制御対象の速度
制御を行うサーボ制御システムであって、目標速度と制
御対象の検出速度とを比較し、速度偏差を検出して出力
する速度比較手段と、閉制御ループのゲイン調整時にお
いて、閉制御ループに対してゲイン調整用の外乱を入力
する外乱入力手段と、入力した外乱と、閉制御ループを
一巡した後の外乱とを比較して、閉制御ループのゲイン
を調整するゲイン調整手段とを含むことを特徴とする。
乱が入力され、その外乱と一巡後の外乱とが比較され
る。そして、その比較結果に基づいて閉制御ループのゲ
インが調整される。このようにすれば、制御ループを閉
じた状態でゲインを調整できるため、高い精度のゲイン
調整を高速に行えるようになる。また、制御対象の回転
位置や移動位置に依存しないゲイン調整も可能になる。
生成することが望ましい。また、外乱は、速度比較手段
からの速度偏差に対して重畳することが望ましい。
を有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を
出力する目標速度出力手段を含み、前記目標速度出力手
段が、閉制御ループのゲイン調整時においては、制御対
象の通常動作時に使用される目標速度プロファイルの定
速度区間よりも長い定速度区間を有する目標速度プロフ
ァイルを用いて目標速度を出力することを特徴とする。
分に長くとれるようになるため、ゲイン調整の精度を更
に高めることができる。
を有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を
出力する目標速度出力手段を含み、前記目標速度出力手
段が、制御対象の移動距離に制限がある場合には、制御
対象を第1の方向に移動させる第1の目標速度プロファ
イルを用いた目標速度の出力と、制御対象を第2の方向
に移動させる第2の目標速度プロファイルを用いた目標
速度の出力とを交互に繰り返すことを特徴とする。
制限があるような場合にも、ゲインの調整時間を長くと
ることができるようになり、ゲイン調整の精度を高める
ことができる。
のみならず回転移動距離も含む。
を有する目標速度プロファイルを用いて前記目標速度を
出力する目標速度出力手段を含み、前記外乱入力手段
が、前記目標速度プロファイルの前記定速度区間におけ
る目標速度が出力されている場合に、閉制御ループに外
乱を入力することを特徴とする。
定になったり、誤ったゲイン調整が行われる事態を防止
できる。
御ループに入力する外乱を生成し出力する外乱生成手段
と、外乱生成手段からの外乱を、前記速度比較手段から
の前記速度偏差に対して加算する外乱加算手段とを含む
ことを特徴とする。
な処理で閉制御ループに重畳できるようになる。
記速度比較手段からの前記速度偏差から、閉制御ループ
を一巡した後の外乱を抽出する外乱抽出手段と、前記外
乱入力手段により入力された外乱と、前記外乱抽出手段
により抽出された一巡後の外乱とを比較し、外乱偏差を
出力する外乱比較手段と、前記外乱比較手段からの外乱
偏差が所与の偏差目標に近づくように、ゲイン係数を調
整する係数調整手段と、調整されたゲイン係数に基づい
てゲインを制御するゲイン制御手段とを含むことを特徴
とする。
の外乱との比較処理や、比較結果に基づくゲインの調整
処理を、簡素な構成で実現できる。
入力した外乱の振幅又は位相と、閉制御ループを一巡し
た後の外乱の振幅又は位相とを比較して、閉制御ループ
のゲインを調整することが望ましい。
の外乱の振幅を比較するよりも、位相を比較する方が更
に望ましい。振幅比較の場合には、振幅調整の分解能に
制限が生じるが、位相比較の場合にはこのような制限が
少ないからである。
れかのサーボ制御システムと、前記サーボ制御システム
により制御される制御対象と、制御対象の速度を検出す
る速度検出手段とを含むことを特徴とする。
化にも対応できるようになると共に、電子機器の信頼性
も向上できる。また、電子機器の個体差、経時変化に応
じた最適なゲイン調整が行われるため、電子機器の処理
を最適化できる。
ンタにおける紙送り機構又はキャリッジ移動機構である
ことが望ましい。
制御対象の速度制御を行うサーボ制御システムにおける
ゲイン調整方法であって、目標速度と制御対象の検出速
度とを比較し、閉制御ループのゲイン調整時において閉
制御ループに対してゲイン調整用の外乱を入力し、入力
した外乱と、閉制御ループを一巡した後の外乱とを比較
して、閉制御ループのゲインを調整することを特徴とす
る。
でゲインを調整できるため、高い精度のゲイン調整を高
速に行えると共に、制御対象の回転位置、移動位置に依
存しないゲイン調整も可能になる。
ついて図面を用いて詳細に説明する。
す。なお、図1におい増幅部50、制御対象52、速度
検出部54は任意の構成要素である。
度プロファイル等により特定される目標速度と、速度検
出部54により検出された制御対象52の検出速度とを
比較し、速度偏差(速度誤差)を出力する処理を行う。
て、閉じた状態の制御ループに対して、ゲイン調整用の
擬似的な外乱を入力する処理を行う。
入力部30により入力された外乱の振幅や位相と、閉制
御ループを一巡した後の外乱の振幅や位相とを比較し、
その比較結果に基づき閉制御ループのゲイン(ループゲ
イン)を調整する処理を行う。
えて制御対象52を駆動する処理を行う。
外乱と一巡後の外乱との比較結果に基づいて、ゲインが
自動調整される。従って、人間の手作業で自動調整する
前述の第1の手法に比べて、調整時間を大幅に短縮化で
きる。また、図1のサーボ制御システムを含む電子機器
に電源が投入される毎にゲインを自動調整できるように
なるため、制御対象の個体差や経時変化に起因するサー
ボ帯域などのバラツキを最小限に抑えることができる。
閉じた状態でゲインを調整できるため、オープン制御ル
ープに対してステップ状波形を加える前述の第2の手法
に比べて、高い精度のゲイン調整を高速に行うことがで
きる。また、制御対象を回転、移動させながらゲインを
調整できるため、制御対象の回転位置、移動位置に依存
しないゲイン調整が可能になる。
の詳細な構成例を示す。
減速区間や定速度区間を有する目標速度プロファイルを
用いて、目標速度を生成し、速度比較部20に出力す
る。そして、速度比較部20は、この目標速度と速度検
出部54からの検出速度に基づいて、速度偏差を出力す
る。
加算部34を含む。
入力するゲイン調整用の外乱を生成し出力する。本実施
形態では、このゲイン調整用の外乱としてサイン波(広
義には周期関数)を使用している。
速度偏差に対して、外乱生成部32からの外乱を加算す
る。これにより、制御ループを閉じた状態で外乱を入力
することが可能になる。
乱比較部44、係数調整部46、ゲイン制御部48を含
む。
からの速度偏差から、閉制御ループを一巡した後の外乱
を抽出する。この一巡後の外乱の抽出は、例えば、外乱
の周波数成分を通過させるバンドパスフィルタなどを用
いて実現できる。
外乱と、外乱抽出部42からの一巡後の外乱とを比較
し、外乱偏差(外乱誤差)を出力する。
外乱誤差が偏差目標に近づくように、ゲイン係数を調整
する。
数に基づいてゲインを制御する処理(制御演算処理)を
行う。これにより、増幅部50が所与の操作量を出力
し、制御対象52の速度制御が行われるようになる。
速度比較部20、外乱入力部30、ゲイン調整部40な
どのブロックは、CPU(マイクロコンピュータ)やD
SPなどのプロセッサ上で実行されるソフトウェア(プ
ログラム)により実現してもよいし、ASICなどのハ
ードウェアにより実現してもよい。或いは、ソフトウェ
アとハードウェアの組み合わせにより実現してもよい。
ムのオープン制御ループでの周波数特性のシミュレーシ
ョン結果の例を示す。
り、FCは、ゲインが1(0dB)になる時の周波数で
あるクロスオーバ周波数(零クロス周波数)である。ま
た、図3(B)は、位相−周波数特性であり、θMは、
周波数がFCの時の位相余裕である。
ど、定常偏差が少なくなり、目標速度プロファイルへの
追従性が良くなる。一方、周波数がFCの時の位相余裕
θMが小さいと、システムの安定性が悪くなる。そこ
で、クロスオーバ周波数FCをなるべく高くしながら、
なお且つFCにおける位相余裕θMが大きくなるよう
に、サーボ制御システムのシミュレーション設計を行
う。そして、シミュレーション設計の完了後に、図3
(C)、(D)に示すような、閉制御ループでの周波数
特性を数値計算により得る。
化があると、FCやその時の位相余裕θMが設計値とは
異なったものになってしまう。
経時変化があってもシステムが適正に動作するように、
設計マージンを大きくせざるを得なかった。この結果、
サーボ制御システムの応答速度を今一つ高くすることが
できなかった。
FCやその時の位相余裕θMがシミュレーション値に近
づくように、自動的にゲインが調整される。従って、ル
ープ特性を最適にすることができ、サーボ制御システム
の応答速度や安定性を大幅に向上できる。
する。
32により生成され、閉制御ループに入力されたサイン
波(外乱)である。一方、D2は、外乱抽出部42によ
り抽出された一巡後のサイン波である。この場合、外乱
として入力されたサイン波D1には、クロスオーバ周波
数FCとほぼ同一の周波数(2値化に適した周波数)を
持たせる。また、外乱抽出部42は、FC付近の周波数
成分の信号を抽出するため、抽出されたサイン波D2も
FCとほぼ同一の周波数を持つ。
ン波D1、D2のピークを検出し、D1、D2の振幅偏
差Aeを求める。そして係数調整部46は、この振幅偏
差Aeが振幅偏差目標Abandに近づくように、ゲイ
ン係数を調整する。
1、D2の位相を検出し、D1、D2の位相偏差θeを
求める。そして係数調整部46は、この位相偏差θeが
位相偏差目標θbandに近づくように、ゲイン係数を
調整する。
周波数のサイン波(外乱)を入力すると、閉制御ループ
を一巡後に、図3(D)に示す位相θAだけ遅れたサイ
ン波が返ってくることになる。従って、サーボ制御シス
テムの周波数特性を、図3(A)〜(D)に示す理想的
な周波数特性に近づけることができるようになる。この
結果、制御対象の負荷特性の個体差や経時変化に依存せ
ずに、ループ特性を常に最適な状態に保つことができ、
サーボ制御システムの応答速度や安定度を向上できる。
紙送り機構、キャリッジ移動機構の例を示す。
と、プーリ64、66、68と、紙送りロール70と、
スリット円盤73及び光センサ74からなるロータリエ
ンコーダ72を含む。なお、エッジ検出回路76、カウ
ンタ77は、図1、図2の速度検出部54に相当するも
のである。
部)により駆動されると、プーリ64、66、68を介
して紙送りロール70が回転すると共にスリット円盤7
3も回転する。
70(モータ62)の回転速度に応じた2相のエンコー
ダパルスが出力される。
ンコーダパルスに基づいて、紙送りロール70の回転方
向と各エンコーダパルスのエッジを検出し、アップパル
ス又はダウンパルスを出力する。カウンタ77は、これ
らのアップパルス又はダウンパルスのパルス間隔をクロ
ックで計数することで、各回転方向での回転速度を検出
する。検出された回転速度は、図1、図2の速度比較部
20に入力される。
動用のモータ82と、プーリ84と、ベルト86と、プ
リンタヘッドを搭載するキャリッジ90と、スリット円
盤93及び光センサ94からなるロータリエンコーダ9
2を含む。なお、エッジ検出回路96、カウンタ97
は、図1、図2の速度検出部54に相当するものであ
る。
部)により駆動されると、プーリ84、ベルト86を介
してキャリッジ90が移動すると共にスリット円盤93
も回転する。
0の移動速度に応じた2相のエンコーダパルスが出力さ
れる。
ンコーダパルスに基づいて、キャリッジ90の移動方向
と各エンコーダパルスのエッジを検出し、アップパルス
又はダウンパルスを出力する。カウンタ97は、これら
のアップパルス又はダウンパルスのパルス間隔をクロッ
クで計数することで、各移動方向での移動速度を検出す
る。検出された移動速度は、図1、図2の速度比較部2
0に入力される。
キャリッジ移動機構80についてのゲイン調整を行う場
合に、本実施形態では、以下に説明するような目標速度
プロファイルを使用している。
に使用される目標速度プロファイルの例である。
A1(目標速度がほぼ一定値になる区間)と加減速区間
B11、B12(加速又は減速する区間)を有する。
においては、通常動作時に使用される図6(B)の目標
速度プロファイルの定速度区間A2よりも長い定速度区
間A1を有する図6(A)の目標速度プロファイルを用
いて、図1、図2の速度比較部20に入力する目標速度
を生成している点にある。
ルは、例えば、プリンタなどにおいて1枚の紙を自動的
に送る時に使用するプロファイルである。
は、図6(B)に示す目標速度プロファイルを用いて速
度制御を行う。一方、電子機器への電源投入の際に行わ
れるゲイン調整時においては、図6(A)に示すような
定速度区間A1が長い目標速度プロファイルを使用す
る。
標速度プロファイルの定速度区間を長くしても、紙送り
ロール70が所与の回転方向に回り続けるだけであり、
何ら不具合は生じない。
調整時においては、図6(A)に示すように目標速度プ
ロファイルの定速度区間A1を長くし、この長くなった
定速度区間A1においてゲイン調整を行うようにしてい
る。
度区間A1において外乱入力許可信号をアクティブに
し、この定速度区間A1においてのみ、閉制御ループに
サイン波の外乱を入力するようにする。
分に長くすることが可能になる。従って、図4の振幅偏
差Ae、位相偏差θeを、偏差目標Aband、θba
ndに十分に近づけることが可能になり、ループ特性を
更に最適化できるようになる。
12において外乱を入力しないようにすることで、シス
テムの動作が不安定になったり、誤ったゲイン調整が行
われる事態も防止できるようになる。
整に使用される目標速度プロファイルの例を示す。
と同様に、定速度区間と加減速区間を有する。
に、制御対象を第1の方向に移動させるF1に示す目標
速度プロファイルを用いた目標速度の出力と、制御対象
を第2の方向に移動させるF2に示す目標速度プロファ
イルを用いた目標速度の出力とを、交互に繰り返すよう
にしている。
では、紙送り機構60の紙送りロール70とは異なり、
キャリッジ90の移動距離が制限されている。即ち、キ
ャリッジ90は図5のLに示す範囲でしか移動できな
い。
距離、回転移動距離)に制限がある場合には、ゲインの
調整時間を十分に長くとれないという問題がある。
に、キャリッジ90を例えば左方向(広義には第1の方
向)に移動させるF1に示す目標速度プロファイルと、
キャリッジ90を右方向(広義には第2の方向)に移動
させるF2に示す目標速度プロファイルとを交互に使用
する。そして、これらの目標速度プロファイルの定速度
区間C1、C2、C2・・・Cnにおいて、ゲイン調整
を行うようにする。
度区間C1、C2、C2・・・Cnにおいて外乱入力許
可信号をアクティブにし、この定速度区間C1、C2、
C2・・・Cnにおいてのみ、閉制御ループにサイン波
の外乱を入力するようにする。
制限がある場合にも、ゲインの調整時間を十分に長くと
ることが可能になる。従って、図4の振幅偏差Ae、位
相偏差θeを、偏差目標Aband、θbandに十分
に近づけることが可能になり、ループ特性を更に最適化
できる。
乱を入力しないようにすることで、システムの動作が不
安定になったり、誤ったゲイン調整が行われる事態も防
止できるようになる。
速度制御ではなく位置制御において閉制御ループに外乱
を入力してゲイン調整を行う手法も考えることができ
る。
位置が元々動かないため、外乱を入力するタイミングに
ついて考慮する必要性がない。
常に移動している。従って、閉制御ループに外乱を入力
する手法を採用した場合、何らかの工夫を施さないとゲ
インを上手く調整できないという課題がある。
ープに外乱を入力してゲインを調整する手法ではなく、
特開平8−16205号公報の従来技術のようにオープ
ン制御ループにステップ状波形を加えてゲインを調整す
る手法が用いられていた。このため、ゲイン調整の精度
を今一つ高めることができないという課題があった。
度プロファイルにおいては、目標速度がほぼ一定になる
定速度区間があることに着目し、この定速度区間におい
て外乱を入力してゲインを調整することで、ゲイン調整
の高精度化に成功している。
うな通常動作時とは異なる目標速度プロファイルをゲイ
ン調整時に使用することで、ゲイン調整の更なる高精度
化に成功している。
いて説明する。
詳細例を示すフローチャートであり、図11は、この場
合の外乱入力部やゲイン調整部の具体的な構成例を示す
図である。
00が図2の外乱生成部32に、加算器102が外乱加
算部34に、バンドパスフィルタ104及び一巡外乱ピ
ーク検出器106が外乱抽出部42に、減算器108が
外乱比較部44に、減算器110及びKag調整部11
2が係数調整部46に、Kag制御部114及びPID
(比例・積分・微分ゲイン係数)制御部116がゲイン
制御部48に相当する。
のキャリブレーション期間においてゲイン調整処理が行
われる(ステップS1、S2)。
標速度出力部10が、図6(A)、図8に示すような目
標速度プロファイルを用いて目標速度を出力する(ステ
ップS3)。
ロスオーバ周波数FC付近の周波数を有するサイン波
(外乱)を出力する(ステップS4)。すると、加算器
102が、速度比較部20からの速度偏差Veに対し
て、生成されたサイン波の外乱を加算する。これによ
り、閉制御ループに外乱が重畳される。
が、一巡後のサイン波を抽出し、一巡外乱ピーク検出器
106がピーク検出を行い、一巡サイン波振幅Adet
を検出する。すると、減算器108が、サイン波生成器
100からのAsinと、一巡外乱ピーク検出器106
からのAdetとの減算処理を行い、振幅偏差Ae=A
sin−Adetを求める(ステップS5)。
andと振幅偏差Aeとの減算処理を行い、Kag調整
部112が、AeとAbandを比較する(ステップS
6)。即ち、Ae≦Abandか否かを判断し(ステッ
プS7)、Ae>Abandの場合にはAe<0か否か
を判断する(ステップS8)。そして、Ae<0の場合
には、ゲイン係数KagにKstepを加算する(ステ
ップS9)。一方、Ae>0の場合には、KagからK
stepを減算する(ステップ10)。
り返し、Ae≦Abandになったと判断されると、ゲ
インの調整処理が終了し、サイン波の出力を終了する
(ステップS11)。
振幅偏差目標Abandに近づくような値に、ゲイン係
数Kagが設定される。そして、Kag制御部114
が、このゲイン係数Kagに基づいて制御ループのゲイ
ンを制御する。これにより、ループ特性が最適化され
る。
詳細例を示すフローチャートであり、図13は、この場
合の外乱入力部やゲイン調整部の具体的な構成例を示す
図である。図13では、図11の一巡外乱ピーク検出器
106の代わりに一巡外乱位相検出器107が設けられ
ている。
ステップS1〜S4と同様である。
イン波生成器100からのサイン波位相θsinと、一
巡外乱位相検出器107からの一巡サイン波位相θde
tとの減算処理を行い、位相偏差θe=θsin−θd
etを求める。
andと位相偏差θeとの減算処理を行い、Kag調整
部112が、θeとθbandを比較する(ステップS
26)。即ち、θe≦θbandか否かを判断し(ステ
ップS27)、θe>θbandの場合にはθe<0か
否かを判断する(ステップS28)。そして、θe<0
の場合には、ゲイン係数KagにKstepを加算する
(ステップS29)。一方、θe>0の場合には、Ka
gからKstepを減算する(ステップ30)。
繰り返し、θe≦θbandになったと判断されると、
ゲインの調整処理が終了し、サイン波の出力を終了する
(ステップS31)。
位相偏差目標θbandに近づくような値に、ゲイン係
数Kagが設定される。そして、Kag制御部114
が、このゲイン係数Kagに基づいて制御ループのゲイ
ンを制御する。これにより、ループ特性が最適化され
る。
の例について説明する。
ンタの内部ブロック図を示し、図15(A)にその外観
図を示す。
システム全体の制御などを行う。操作部510はプリン
タをユーザが操作するためのものである。ROM512
には、制御プログラム、フォントなどが格納され、RA
M514はCPU500のワーク領域として機能する。
表示パネル516はプリンタの動作状態をユーザに知ら
せるためのものである。
0、外乱入力部30、ゲイン調整部40が、CPU50
0上で動作するソフトウェアにより実現されている。
D/A変換器518、522によりアナログ信号に変換
される。そして、このアナログ信号を受けたモータドラ
イバ520、524(増幅部)は、図5に示す紙送り機
構60、キャリッジ移動機構80のモータ62、82を
駆動する。そして、紙送り速度、キャリッジ移動の速度
は、エッジ検出回路76、カウンタ77、エッジ検出回
路96、カウンタ97により検出され、CPU500上
で動作する速度比較部20に伝えられる。速度比較部2
0は、この検出速度と、ROM512に記憶される目標
速度プロファイルにより特定される目標速度との比較処
理を行うことになる。
適用される電子機器はプリンタに限定されない。例えば
図15(B)に示すスキャナや、図15(C)に示す光
ディスクドライブ(CD、CD−R、CD−RW、DV
D)などの種々の電子機器に適用できる。
器に用いれば、電子機器の処理の高速化(例えばプリン
トアウト処理の高速化)にも対応できるようになる。ま
た、サーボ制御システムが安定して動作するため、電子
機器の信頼性も高めることができる。また、電子機器に
個体差、経時変化があった場合にも、電子機器の処理速
度や処理の安定性を最適な状態に保つことができるよう
になる。
本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
も、図2で説明した構成が特に望ましいが、これに限定
されるものではない。
図6(A)、図8で説明したものが特に望ましいが、こ
れに限定されるものではない。
対象としては、プリンタの紙送り機構やキャリッジ移動
機構が最適であるが、これに限定されるものではない。
す図である。
例を示す図である。
周波数特性の例を示す図であり、図3(C)、(D)は
閉制御ループでの周波数特性の例を示す図である。
について説明するための図である。
例について示す図である。
調整に使用される目標速度プロファイルについて説明す
るための図である。
て説明するための図である。
る目標速度プロファイルについて説明するための図であ
る。
て説明するための図である。
明するためのフローチャートである。
示す図である。
明するためのフローチャートである。
示す図である。
ク図の例である。
子機器の外観図の例である。
Claims (10)
- 【請求項1】 目標速度に追従するように制御対象の速
度制御を行うサーボ制御システムであって、 目標速度と制御対象の検出速度とを比較し、速度偏差を
検出して出力する速度比較手段と、 閉制御ループのゲイン調整時において、閉制御ループに
対してゲイン調整用の外乱を入力する外乱入力手段と、 入力した外乱と、閉制御ループを一巡した後の外乱とを
比較して、閉制御ループのゲインを調整するゲイン調整
手段と、 を含むことを特徴とするサーボ制御システム。 - 【請求項2】 請求項1において、 定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイ
ルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段を
含み、 前記目標速度出力手段が、 閉制御ループのゲイン調整時においては、制御対象の通
常動作時に使用される目標速度プロファイルの定速度区
間よりも長い定速度区間を有する目標速度プロファイル
を用いて目標速度を出力することを特徴とするサーボ制
御システム。 - 【請求項3】 請求項1において、 定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイ
ルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段を
含み、 前記目標速度出力手段が、 制御対象の移動距離に制限がある場合には、制御対象を
第1の方向に移動させる第1の目標速度プロファイルを
用いた目標速度の出力と、制御対象を第2の方向に移動
させる第2の目標速度プロファイルを用いた目標速度の
出力とを交互に繰り返すことを特徴とするサーボ制御シ
ステム。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、 定速度区間と加減速区間とを有する目標速度プロファイ
ルを用いて前記目標速度を出力する目標速度出力手段を
含み、 前記外乱入力手段が、 前記目標速度プロファイルの前記定速度区間における目
標速度が出力されている場合に、閉制御ループに外乱を
入力することを特徴とするサーボ制御システム。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、 前記外乱入力手段が、 閉制御ループに入力する外乱を生成し出力する外乱生成
手段と、 外乱生成手段からの外乱を、前記速度比較手段からの前
記速度偏差に対して加算する外乱加算手段とを含むこと
を特徴とするサーボ制御システム。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかにおいて、 前記ゲイン調整手段が、 前記速度比較手段からの前記速度偏差から、閉制御ルー
プを一巡した後の外乱を抽出する外乱抽出手段と、 前記外乱入力手段により入力された外乱と、前記外乱抽
出手段により抽出された一巡後の外乱とを比較し、外乱
偏差を出力する外乱比較手段と、 前記外乱比較手段からの外乱偏差が所与の偏差目標に近
づくように、ゲイン係数を調整する係数調整手段と、 調整されたゲイン係数に基づいてゲインを制御するゲイ
ン制御手段とを含むことを特徴とするサーボ制御システ
ム。 - 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかにおいて、 前記ゲイン調整手段が、 入力した外乱の振幅又は位相と、閉制御ループを一巡し
た後の外乱の振幅又は位相とを比較して、閉制御ループ
のゲインを調整することを特徴とするサーボ制御システ
ム。 - 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかのサーボ制御
システムと、 前記サーボ制御システムにより制御される制御対象と、 制御対象の速度を検出する速度検出手段と、 を含むことを特徴とする電子機器。 - 【請求項9】 請求項8において、 前記制御対象が、プリンタにおける紙送り機構又はキャ
リッジ移動機構であることを特徴とする電子機器。 - 【請求項10】 目標速度に追従するように制御対象の
速度制御を行うサーボ制御システムにおけるゲイン調整
方法であって、 目標速度と制御対象の検出速度とを比較し、閉制御ルー
プのゲイン調整時において閉制御ループに対してゲイン
調整用の外乱を入力し、入力した外乱と、閉制御ループ
を一巡した後の外乱とを比較して、閉制御ループのゲイ
ンを調整することを特徴とするゲイン調整方法。
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JP2010266967A (ja) * | 2009-05-12 | 2010-11-25 | Fuji Electric Systems Co Ltd | Pid調整装置およびpid調整プログラム |
JP2017214946A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | 住友理工株式会社 | 能動型制振装置 |
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