JP2005202141A - 衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法 - Google Patents

衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 車両と、歩行者または二輪車などからなる被衝突物との模擬衝突事故を体験することができる衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を提供すること。
【解決手段】 衝突事故模擬装置1は、所望の車速で所定の走行路4を走行する車両(2)と、この車両(2)の走行する方向に対して交差する方向に移動して、車両(2)に衝突する被衝突物(3)とから構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両を被衝突物に衝突させる衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法に関する。
従来、車両を衝突させる装置としては、車両を所定のガイドレールに走行させて、壁に側面衝突(例えば、特許文献1参照)または正面衝突させる車両の衝突装置が知られている。この衝突装置は、実際に自動車を壁に衝突させて自動車の安全性を試験する実車安全性能装置である。
また、このような衝突装置においては、衝突時における乗員の安全性を確保する観点からダミー人形を載せて衝突試験を行う衝突試験装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、従来、交通事故の衝撃の強さを一般的な人に知って貰うための装置としては、衝突事故のときの衝撃を体験する装置として、模擬交通事故を体験する者が自動車の運転席に着座して、ステアリングハンドルから展開するエアバッグに顔面を直撃されて、その交通事故の凄さを体験する装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−147173号公報(段落0012、図1) 特許第3207507号公報(段落0027〜0029、図1〜図5) 特開平10−20764号公報(段落0035〜0037、図7)
しかしながら、前記特許文献1に開示されているような衝突装置は、自動車の安全性を試験する実車安全性能装置であって、自動車が衝突する歩行者や二輪車などの被衝突物に対して交通事故を実験的に行う交通事故模擬装置とは相違するものである。このため、このような衝突装置では、交通事故に対する歩行者及び被衝突側の運転者の自己防衛知識や、交通事故に対する意識の高揚や、道路交通におけるマナーアップなどを養うことはできない装置である。したがって、このような実車安全性能装置では、交通事故の発生件数を減少させることはできない。
また、特許文献2に開示されている衝突装置のダミー人形にあっては、自動車が衝突事故を起こしたときに乗員を保護する目的の擬似乗員で、車体構造の安全性を向上させるための実験装置の一部であり、特許文献1と同様に交通事故の発生件数を減少させることに寄与することはできない。
特許文献3の自動車衝突模擬体験装置では、自動車衝突の際の衝撃と同時に展開するエアバッグの状態を予め模擬体験することで、万一の自動車衝突事故の際に、沈着冷静に行動することができるようにすると共に、運転者の交通安全意識を高揚させる目的の装置である。しかしながら、このような自動車衝突模擬体験装置にあっては、衝突事故の際の怪我防止のためにエアバッグを搭載した車両に乗るようにすることや、運転時にシートベルトを必ず装着するようにする意識の高揚が図られても、特許文献1と同様に交通事故の発生件数を減少させることに寄与することはできない。
このように、特許文献1〜3の各装置は、所謂加害者側である自動車やこの自動車の乗員のための安全装置及び体験装置であり、所謂被害者となりうる歩行者や自転車を運転する者などの交通弱者に対する安全装置でなければ、交通事故の件数を減少させるために寄与する装置でもない。このため、これらの装置では、交通事故の件数や交通事故によるケガ人の数を減少させることはできないという問題点があった。
一般に交通事故を減少させるための手段としては、交通安全の講習会や警察による交通ルール違反者の取り締まりなどがある。そして、自動車の運転者が交通ルールを習得する機会や交通事故の悲惨さを知る機会としては、交通安全の講習会や運転免許の書き換え時に受講する運転免許講習会などがある。これらの交通安全講習会では、講師による交通ルールの説明や講義や映画などによるものに限られ、自分の身を持って体験しないことにより、交通ルールを守らなければならないという意識が高揚されないため、交通事故が減少されないという問題点がある。
そこで、道路利用者に、自動車が交通事故に遭った場合の破壊力及び衝撃力と、歩行者及び自転車などの交通弱者が交通事故に遭ったときの悲惨さと、道路上でのマナーとを道路利用者に知って貰い、安全に道路を走行及び歩行する意識を高揚させることが大切である。
そして、道路には、常に危険が付きまとい、交通事故が起こる可能性が高く危険であり、道路利用者は、実際に交通事故に遭った場合、自動車、歩行者及び自転車がどのようになるか予め模擬体験して知っておき、常に、交通事故を起こさない、起こさせないという交通安全の意識を持つことが大切である。
このため、道路を利用する者の交通安全への意識をさらに高揚させて、交通事故の発生件数を低減させることが望まれる。
本発明の課題は、車両と、歩行者または二輪車などからなる被衝突物との模擬衝突事故を体験することができる衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の衝突事故模擬装置は、所望の車速で所定の走行路を走行する車両と、当該車両の走行する方向に対して交差する方向に移動して、前記車両に衝突する被衝突物とから構成されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、衝突事故模擬装置は、被衝突物が所望の車速で所定の走行路を走行する車両に対して、交差する方向に移動してその車両に衝突するため、実際に発生した交通事故のように事故を模擬再現させることができる。このような衝突事故模擬装置によって起きる衝突事故の模擬を、例えば、交通安全講習者に見せることにより、この模擬衝突事故で被衝突物が車両によって遠くへ撥ね飛ばされたり、破壊される状況を視認させることができる。
これにより、交通安全講習者は、被衝突物を自分自身に置き換えて実際に衝突事故に遭ってしまった場合に、自分自身へのダメージがどれほど著しいかを確認することができる。この模擬衝突事故により、交通安全講習者は、現実に交通事故に遭ったら無傷ではいられず、激しい痛みや、身体への損傷は免れないことや、場合によっては死亡してしまうことなどを容易に理解できるようになる。このため、衝突事故模擬装置は、交通安全講習者に対して、交通事故に遭いたくないという気持ちにさせて、自然に安全の確認や、「車は怖いもの」という意識付けを行うことができるようになり、交通安全講習者が交通事故に遭わないようにするための自己防衛の意識付けを行うことができる。衝突事故模擬装置は、交通安全講習者に対してこのような安全の意識付けを行うことによって、交通事故の発生を防止して、交通事故の発生件数の減少に寄与することができる。
請求項2に記載の衝突事故模擬装置は、請求項1に記載の衝突事故模擬装置であって、前記走行路の道路脇には、前記被衝突物を移動させる被衝突物移動装置が設けられ、当該被衝突物移動装置には、前記走行路の道路脇に立設された支柱と、当該支柱の前記車両より高い位置に、前記走行路に対して直交して設けられたレール部材と、当該レール部材に前記被衝突物を吊すための吊設部材と、当該吊設部材を前記走行路に対して横断する方向に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、レール部材は、走行路の道路脇に立設された支柱に、走行路を走行する車両の高さより高く設けると共に、走行路に対して直交して設けられることにより、車両をレール部材の下を潜るように走行させることができる。被衝突物は、レール部材が走行路に対して横断する方向に進退自在に吊設部材が設けられて、その吊設部材に係止されて走行路を横断するように走行または歩行させることができる。
このため、衝突事故模擬装置は、走行路を走行中の車両に対して、被衝突物が走行路を横断する歩行者や二輪車などの交通弱者に模して車両に衝突する模擬衝突事故を起こさせることができる。車両に衝突した被衝突物は、車両に衝突して損傷すると共に、車両によって撥ね飛ばされて地面に落ちるため、実際に発生した交通事故のときのように損傷する。
これにより、衝突事故模擬装置は、実際に発生する車両と歩行者や二輪車などの交通弱者との衝突事故を再現するように、交通事故を模擬することができる。
請求項3に記載の衝突事故模擬装置は、請求項2に記載の衝突事故模擬装置であって、前記被衝突物は、ダミー人形からなり、前記ダミー人形は、前記移動手段によって前記走行路の道路脇側から中央部側に移動することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、衝突事故模擬装置は、ダミー人形が移動手段によって走行路の道路脇側から中央部側に移動することにより、吊設部材に係止されているダミー人形を走行路に飛び出した歩行者や走行路を横断する歩行者のように自動的に歩行させて模させることができる。このため、衝突事故模擬装置は、走行路を走行中の車両に対して、ダミー人形が走行路を横断する歩行者に模して車両に衝突する模擬衝突事故を起こさせることができる。車両に衝突したダミー人形は、車両に衝突して損傷すると共に、車両によって撥ね飛ばされて地面に落ちるため、実際に発生した交通事故のときの歩行者のように損傷する。これにより、衝突事故模擬装置は、実際に発生する車両と歩行者との衝突事故を再現するように、交通事故を模擬することができる。
請求項4に記載の衝突事故模擬装置は、請求項1に記載の衝突事故模擬装置であって、前記車両は、車体の前面部に、当該車体を保護するためのガード部材を備え、前記被衝突物は、前記ガード部材が衝突する高さの位置に、前記車両が衝突したときの衝撃の強さを表す破壊用部材を設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、被衝突物は、車両の前面部に設けたガード部材が衝突する高さの位置に、衝突したときの衝撃の強さを表す破壊用部材を設けたことにより、その破壊用部材が破壊する程度によって衝撃の強さを表すことができる。例えば、破壊用部材は、衝撃が小さいときには折れ曲がり、衝撃が大きいときには粉砕されるように壊れる。また、車体の形状に従ったガード部材を備えた車両とダミー人形との衝突事故においては、ダミー人形がボンネット部分に激突するため、衝突事故のリアルさをさらに高めることができる。
請求項5に記載の衝突事故模擬装置は、請求項1に記載の衝突事故模擬装置であって、前記被衝突物は、補助輪を設けた二輪車からなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、被衝突物が補助輪を設けた二輪車からなることにより、その補助輪によって二輪車を立った状態に維持して走行させることができるため、二輪車を運転者が実際に操作して走行させているときのように擬似走行させることが可能となる。このため、衝突事故模擬装置は、二輪車を人間が運転しているときのように模擬走行させて、現実に近い状態の自動車と二輪車の衝突事故を模擬することができる。
これにより、衝突事故模擬装置は、二輪車が自動車と衝突したときの状況が現実に近い状態で再現させることができる。
請求項6に記載の衝突事故模擬装置は、請求項1に記載の衝突事故模擬装置であって、前記被衝突物は、前記車両に衝突される模擬衝突事故を体験する体験者が着座するための座席と、前記体験者を拘束するためのシートベルトと、前記座席及び前記シートベルトを搭載すると共に、下部に複数の車輪を設けた車台と、を備えた衝撃体験台車からなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、被衝突物が座席とシートベルトと車台とを備えた衝撃体験台車からなることにより、その衝撃体験台車に模擬衝突事故を体験する体験者を乗せて走行させることができる。これにより、低速走行時の車両と衝撃体験台車との衝突事故に模して衝突させることができる。衝撃体験台車は、車両が衝突したことにより、実際の衝突事故のように衝突して衝撃力を受ける。衝撃体験台車に乗車した体験者は、衝突の際に慣性力によって、前方へ移動する力を受けるがシートベルトによって、その移動が拘束される。
これにより、衝撃体験台車に乗車した者は、低速走行した車両と軽衝突させて、低速時の衝突であっても、衝撃が強いことを実際に体感できると共に、自動車に乗車の際に交通事故で衝突したときに自分の身体を拘束するシートベルトの必要性を体感することができる。
請求項7に記載の衝突事故模擬装置は、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の衝突事故模擬装置であって、前記車両には、座席が設置されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、車両に座席が設けられていることにより、被衝突物に衝突する模擬衝突事故を体験する体験者が座席に着座した状態で、車両に衝突した被衝突物の衝突状況を視認させることができる。これにより、衝突事故模擬装置は、体験者に交通事故の凄まじさを体験させることができる。
請求項8に記載の衝突事故模擬方法は、所定の走行路を走行する車両に被衝突物を衝突させる模擬衝突事故を模擬する衝突事故模擬方法であって、前記車両または前記被衝突物に模擬衝突事故を体験する体験者を乗車させて、前記車両と前記被衝突物とを衝突させることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、模擬衝突事故を体験する体験者を車両または被衝突物に乗車させて、車両と被衝突物とを衝突させることにより、体験者は、実際に車両が衝突したときかかる衝撃力を体感することができる。
なお、前記支柱は、前記走行路の左右両脇に設置された2本からなると共に、当該2本の支柱に前記レール部材を架設して、前記通行路を跨ぐようにして配置されることが好ましい。
このような構成にすれば、支柱は、地面に対してしっかりと垂設されて、レール部材をガタ付きなく保持することができる。
また、前記破壊用部材は、木材または分断し易い棒状部材によって形成することが好ましい。
このような構成にすれば、破壊用部材は、木材で形成することによって、車両が衝突したときに、その木材が受けた衝撃力や破壊力の大きさの程度によって破壊する凄さが変わるため、その木材の破壊した程度によって衝撃の凄さを表すことができる。
さらに、前記二輪車は、ハンドルまたは前輪を前記破壊用部材によって直進走行する状態に支持されていることが好ましい。
このように構成すれば、二輪車は、自動的に直進走行できるようになると共に、この二輪車に自動車が衝突したときには破壊用部材が衝突の衝撃で破壊して、その破壊の程度によって衝突時に二輪車が受けた衝撃力の大きさを表すことができる。
本発明の請求項1に記載の衝突事故模擬装置によれば、衝突事故模擬装置は、被衝突物が所望の車速で所定の走行路を走行する車両に対して、交差する方向に移動してその車両に衝突するため、実際に発生した交通事故のように事故を模擬再現させることができる。このような衝突事故模擬装置によって起きる衝突事故の模擬を、例えば、交通安全講習者に見せることにより、この模擬衝突事故で被衝突物が車両によって遠くへ撥ね飛ばされたり、破壊される状況を視認させることができる。
本発明の請求項2に記載の衝突事故模擬装置によれば、被衝突物は、レール部材が走行路に対して横断する方向に進退自在に吊設部材が設けられて、その吊設部材に吊るされた被衝突物からなることにより、被衝突物を、走行路を横断する歩行者または二輪車などの交通弱者や、走行路に飛び出した歩行者または二輪車などの交通弱者に模させることができる。このため、衝突事故模擬装置は、車両が走行路を走行中に、被衝突物が走行路を横断または飛び出すように移動して車両に衝突する模擬衝突事故を起こさせることができる。これにより、衝突事故模擬装置は、実際に発生する車両と歩行者または二輪車などの交通弱者との衝突事故を再現するように、交通事故を模擬することができる。
本発明の請求項3に記載の衝突事故模擬装置によれば、衝突事故模擬装置は、ダミー人形が移動手段によって走行路の道路脇側から中央部側に移動することにより、ダミー人形が走行路を横断する歩行者または走行路に飛び出した歩行者のように模して交通事故を模擬することができる。これにより、衝突事故模擬装置は、実際に発生する車両と歩行者との衝突事故を再現するように、交通事故を模擬することができる。
本発明の請求項4に記載の衝突事故模擬装置によれば、被衝突物は、車両の前面部に設けたガード部材に衝突する高さの位置に、衝突したときの衝撃の強さを表す破壊用部材を設けたことにより、その破壊用部材が破壊する程度によって衝撃の強さを表すことができる。
本発明の請求項5に記載の衝突事故模擬装置によれば、被衝突物が補助輪を設けた二輪車からなることにより、その二輪車を立った状態に維持して走行させることができる。このため、二輪車は、運転者が実際に操作して走行させているときのように擬似走行させることが可能となる。これにより、衝突事故模擬装置は、二輪車を人間が運転しているときのように走行させて、現実に近い状態で自動車と二輪車の衝突事故を模擬することができる。
本発明の請求項6に記載の衝突事故模擬装置によれば、被衝突物が座席とシートベルトと車台とを備えた衝撃体験台車からなることにより、その衝撃体験台車に模擬衝突事故を体験する体験者を乗せて、低速走行の車両を衝突させて、模擬衝突事故を体験させることができる。
本発明の請求項7に記載の衝突事故模擬装置によれば、衝突する車両に座席が設けられていることにより、被衝突物に衝突する模擬衝突事故を体験する体験者が座席に着座した状態で、車両に衝突した被衝突物の衝突状況を視認させることができる。これにより、衝突事故模擬装置は、体験者に交通事故の凄まじさを体験させることができる。
本発明の請求項8に記載の衝突事故模擬方法によれば、模擬衝突事故を体験する体験者を車両または被衝突物に乗車させて、車両と被衝突物とを衝突させることにより、体験者が、実際に車両が衝突したときにかかる衝撃力を体感することができる。
[第1実施の形態]
まず、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を説明する。なお、本発明の実施の形態では、「前」は車両の進行方向側、「後」は車両の後退方向側、「左右」は車幅方向側とする。
図1は、本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す平面図である。図2は、本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す正面図である。図3は、本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す側面図である。図4は、図2のA部拡大断面図である。図5は、本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す図で、移動手段の構造を示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、衝突事故模擬装置1は、走行路4を走行中の自動車2と、走行路4に飛び出した模擬歩行者のダミー人形3とが衝突する交通事故を模擬する装置である。この衝突事故模擬装置1は、所定の走行路4を走行する自動車2と、この自動車2の走行する方向に対して交差する方向に移動して、自動車2に衝突する歩行者に模したダミー人形3と、ダミー人形3を移動させるための被衝突物移動装置5とから構成されている。
図1〜図3に示す自動車2は、一般に使用されているガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ハイブリッドエンジンまたは電動モータなどを駆動源として、走行路4を設定した車速(例えば、時速40km/h)で直進(矢印B方向)走行する車両からなる。自動車2の車体2aは、例えば、乗用車タイプであるが、そのタイプは特に限定されず、ワンボックタイプなどであってもよい。この自動車2には、衝突事故模擬装置1による模擬交通事故を体験する体験者Cが着座するための座席2bと、この自動車2を運転して模擬交通事故を講習する講師Dが着座するための運転席2cと、車体2aの前面部2fに設けて車体2aを保護するためのガード部材2dとが設けられている。
車体2aの前面部2fには、バンパガード部材2gと被包体2hとからなるガード部材2dが設置されている。
バンパガード部材2gは、例えば、角筒状の鉄製パイプなどからなり、バンパ2eの前面の上下に沿って設置されている。
被包体2hは、例えば、弾性を有するように張設された金属製の金網やネットなどからなり、車体2aの前面のボンネットやフロントガラスを包むように配置されている。この被包体2hは、ダミー人形3が衝突したときに、弾き飛ばせるような弾性及び強度を備えている。被包体2hは、枠体や骨格体などに張るようにして設けたものでもよい。
なお、自動車2は、特許請求の範囲に記載の「車両」に相当する。また、この自動車2は、電車やケーブルカーのように走行路4に設けた起動レール上を所定の車速で走行する車両であってもよく、自動車2を走行させるための手段や車体2aの形式は、特に限定されない。
図2に示すダミー人形3は、例えば、人間の形状に模して形成され、成人の大きさ及び重さに形成された人形からなる。ダミー人形3は、例えば、頭部3aと、首と、胴体と、肘関節を有する腕と、膝関節及び足を有する脚部とから構成されて、体内には、木材などからなる骨格を有する。ダミー人形3は、このダミー人形3を歩行者が立って歩行するときの状態のように保持するために、被衝突物移動装置5の吊設部材5aに設けられた掛止具5cに掛止する紐3bが頭部3aの上端に設けられている。ダミー人形3は、その被衝突物移動装置5によって歩行者が走行路4を横断して歩行するように構成されている。
紐3bの上端には、掛止具5cに掛止するための係止部3cを有し、ダミー人形3の足が走行路4上に着いた状態で真直ぐに立って歩行できるように掛止具5cに係止されている。この係止部3cは、ダミー人形3に自動車2の衝突力が負荷されると、自動的に外れるか、または掛止具5cから分離されるように形成されている。
なお、ダミー人形3は、特許請求の範囲に記載の「被衝突物」に相当する。また、紐3bは、ダミー人形3を吊るすことができるものであればよく、ロープやワイヤや鎖などであってもよい。
図1に示す走行路4は、自動車2が走行し、ダミー人形3が横断する模擬道路であり、屋外または屋内に設置される。走行路4の道路脇には、ダミー人形3が走行路4を横断するように移動させる被衝突物移動装置5がその走行路4を跨ぐ門のようにして設けられている。
被衝突物移動装置5は、ダミー人形3を立った状態で走行路4を横断するように移動させるための装置である。この被衝突物移動装置5は、走行路4の道路脇に立設された支柱5b,5bと、この支柱5b,5bの自動車2の高さH1より高い位置(H2)に、走行路4に対して直交して設けられたレール部材5dと、このレール部材5dにダミー人形3を吊すための吊設部材5aと、この吊設部材5aを走行路4に対して横断する方向に移動させる移動手段5eと、レール部材5dに摺動自在に設置されると共に、レール部材5dに接続された牽引ロープ5jを支持するランナ5tとを備えている。
吊設部材5aは、ダミー人形3を掛止具5cを介してレール部材5dに吊るすための部材であり、レール部材5dに移動自在に遊嵌されている。吊設部材5aは、例えば、断面が四角形の筒状の金属製部材または合成樹脂によって形成されている。吊設部材5aは、例えば、図4に示すように、開口内の上側上端にレール部材5dの上面を転動するローラ部材5a1,5a2が設けられて、レール部材5dをスムーズに移動できるように設置されている。吊設部材5aの下面には、延長ロープ5c1を取り付けるための取り付け金具5a6と、吊設部材5aを引っ張るための牽引ロープ5jを連結するための連結金具5a7とが溶接手段などによって固着されている。
ローラ部材5a1,5a2は、ローラ取り付け座5a3,5a4をそれぞれレール部材5dの内側天井面5a5に溶接手段またはねじ止め手段などによって取り付けられている。ローラ部材5a1,5a2及びローラ取り付け座5a3,5a4は、金属または合成樹脂によって形成されている。
取り付け金具5a6及び連結金具5a7は、例えば、スチールなどの金属によってU字型に形成されている。
支柱5b,5bは、走行路4の左右両脇に垂設されて、レール部材5dを左右両端から支える柱であり、例えば、スチールなどの金属によって形成されている。左右の支柱5b,5bは、それぞれ同じ高さH2であって、走行路4を走行する自動車2の高さH1より高く形成されて、レール部材5dの下の走行路4を自動車2が潜れるように形成されている。支柱5b,5bの下端には、この支柱5b,5bが倒れないようにするための台座5f,5fが溶接手段によって設けられ、支柱5b,5bの上端には、レール部材5dの両端部がそれぞれ装着されるレール保持部材5g,5gが溶接手段によって設けられている。
台座5fは、支柱5b,5bを安定した状態に支えるために比較的重い板状の部材によって形成され、移動手段5eのコントロールボックス5hが設置されている。なお、台座5fの自動車2が走行して来る側の端部には、体験者C及び講師Dからダミー人形3が見えないようにするための壁や塀に模した板材を設置して、走行路4を見通しの悪い道路に模してもよい。
レール保持部材5g,5gは、レール部材5dの両端部をそれぞれ挿入して、支柱5b,5bの上端に保持させるための部材であり、例えば、断面が四角形で底付きの筒状の金属によって形成されている。レール保持部材5g,5gは、レール部材5dが挿着される開口部(図示せず)を走行路4側に向け、走行路4に対して水平に溶接手段などによって固着されている。レール保持部材5g,5gと支柱5b,5bには、両者を直角に維持して固定するための補強部材5iがそれぞれ溶接手段によって設けられている。コントロールボックス5h側の補強部材5iには、牽引ロープ5jを支持するロープガイド5uが設置されている。
レール部材5dは、吊設部材5aを支持すると共に、吊設部材5aが移動する方向をガイドする部材であり、例えば、断面が四角形の金属製角材によって形成されている。レール部材5dは、左右の支柱5b,5bの上端部間に、レール保持部材5g,5gを介して設けられている。レール部材5dには、走行路4に対して横断する方向にダミー人形3を移動させるための吊設部材5aが設けられている。
移動手段5eは、吊設部材5aをレール部材5dに沿って走行路4の道路脇側から中央部側に移動させるため手段であり、例えば、吊設部材5aに結ばれた牽引ロープ5jと、牽引ロープ5jを引っ張って吊設部材5aを移動させるための装置とから構成されている。その移動手段5eは、図5に示すように、例えば、牽引ロープ5jと、この牽引ロープ5jを巻き取るためのボビン5kと、このボビン5kと同軸に設けられた従動プーリ5mと、この従動プーリ5mに電動モータMの回転を伝達するためのベルト5nと、このベルト5nを回動させるための駆動プーリ5oと、駆動プーリ5oを回転させるための電動モータMと、この電動モータMの回転速度を制御するための制御装置5pと、吊設部材5aを所望の速度で移動させるために電動モータMの回転速度を設定するコントロールスイッチ5qと、制御装置5p及び電動モータMを起動するための電源5sと、移動手段5eをON・OFFさせるための電源スイッチ5rとから構成されている。
なお、移動手段5eは、手動的に牽引ロープ5jを引っ張るようにしてもよい。
次に、主に図6を用いて適宜に他の図を参照しながら衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作用について説明する。
図6は、本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作動を示すフローチャートである。
まず、図2に示すように、牽引ロープ5jをボビン5kから巻き解いて送り出し、吊設部材5aを矢印F方向の走行路4の脇に移動させる。次に、ダミー人形3の紐3bを吊設部材5aから垂下した掛止具5cに掛止する。そして、講師(運転者)D及び体験者Cは、自動車2に乗車して、シートベルト(図示せず)を装着する。これで、準備が完了する(スタート)。
次に、コントロールボックス5hの電源スイッチ5rをONさせて(ステップS1)、ダミー人形3の歩行速度をコントロールスイッチ5qによって、例えば、時速4km/hの所定の速度(人間が歩行するときの速度)に設定する(ステップS2)。
続いて、自動車2を所定の速度(例えば、時速40km/h)で走行路4を走行させる(ステップS3)。自動車2の走行に合わせて、コントロールスイッチ5qをONする。すると、電動モータMが駆動して、駆動プーリ5o、ベルト5n、従動プーリ5mを介してボビン5kを回転させて牽引ロープ5jを引っ張り、吊設部材5aに掛止されたダミー人形3を歩行者が歩くような状態で、走行路4の中央側に所定の速度(例えば、時速4km/h)の速度で歩行させる(ステップS4)。ダミー人形3は、掛止具5cなどを介して吊設部材5aに掛止され、この吊設部材5aが所定の速度で走行路4に対して水平に移動することにより、人間の歩行者のように立って歩行する歩行者を模する。
すると、自動車2は、走行路4に飛び出したダミー人形3に衝突する(ステップS5)。講師(運転者)Dは、衝突後、瞬時にブレーキをして自動車2を急停車させる(ステップS6)と共に、移動手段5eを停止させる(ステップS7)。
ダミー人形3は、自動車2に衝突したとき、まず、衝突音を発しながらガード部材2dに衝突し、その後に、ボンネットやフロントガラスなどの上にある被包体2hに当たって弾き飛ばされて地面に落ちる。
体験者Cは、自動車2の前方を見ていたことにより、ダミー人形3が衝突する瞬間の様子や、ダミー人形3がガード部材2dなどの車体2aに衝突する様子や、ダミー人形3が衝突して飛んで行く様子や、ダミー人形3の胴体、手足、首、関節などが折れ曲がる様子や、ダミー人形3が地面に落ちる様子などを衝突音と共に視認することができる。
その後、体験者C及び講師Dは、自動車2から降車して、ダミー人形3の損傷を確認する。体験者Cは、この模擬衝突事故に遭ったダミー人形3の胴体や手足などの関節箇所が折れ曲がった様子や、身体全体の損傷などを確認して(ステップS8)、歩行者が自動車2に衝突したときの悲惨さを体験することができる(終了)。
体験者Cは、この衝突事故模擬装置1による模擬衝突事故を自分が乗車した自動車2によって起こして、直視して体感すると共に、ダミー人形3の衝突時の様子や損傷を視認することによって、道路には常に危険が付きまとい交通事故が起きる可能性があり危険であることと、交通事故に遭った歩行者がどのようになるかを理解できるようになる。体験者Cは、この体験によって、交通事故による自動車2の破壊力や歩行者の悲惨さを理解し、道路を利用する者が常に安全運転をしなければならないことや、マナーアップや、交通ルールなどを最低限守って交通事故を起こさないように意識を高揚させることができる。このため、衝突事故模擬装置1は、交通事故を減少させることに寄与することができる。
[第2実施の形態]
次に、図7〜図12を参照して、本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を説明する。第2実施の形態は、被衝突物が二輪車である場合の衝突事故を模した衝突事故模擬装置である。なお、前記第1実施の形態と同一のものは、図面に同一の符号を付記してその説明を省略する。
図7は、本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す平面図である。図8は、本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す正面図である。図9は、本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す側面図である。図10は、本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す図で、二輪車の拡大側面図である。図11は、本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す図で、移動手段の構造を示すブロック図である。
図7〜図9に示すように衝突事故模擬装置10は、走行路4を走行中の自動車12と、走行路4に飛び出した二輪車16とが衝突する交通事故を模擬する装置である。この衝突事故模擬装置10は、所定の走行路4を走行する自動車12と、この自動車12の走行する方向に対して交差する方向に移動して、自動車12に衝突する二輪車16と、この二輪車16を移動させるための被衝突物移動装置15とを備えている。
図7〜図9に示す自動車12は、前記した第1実施の形態のガード部材2d(図1〜図3参照)に代えて、バンパガード部材からなるガード部材12dをバンパ12eに設置したものである。この自動車12には、衝突事故模擬装置10による模擬交通事故を体験する体験者Cが着座するための座席12bと、この自動車12を運転して模擬交通事故を講習する講師Dが着座するための運転席12cと、車体12aの前面部12fに設けて車体12aを保護するためのガード部材12dとが設けられている。
ガード部材12dは、例えば、車体12aの前面を囲むように柵状に形成された鋼材からなり、横方向の長さが車体12aの車幅と略同じ長さで、高さが座席12bの高さと略同じ高さに形成されている。
また、自動車12は、特許請求の範囲に記載の「車両」に相当する。この自動車12は、電車やケーブルカーのように走行路4に設けた起動レール上を所定の車速で走行する車両であってもよく、自動車12を走行させるための手段や車体12aの形式は、特に限定されない。
図10に示す二輪車16は、自転車、電動自転車、原動機付自転車などからなり、前記の歩行者に模したダミー人形3(図2参照)と同じ人形からなるダミー人形13を乗せている。二輪車16は、この二輪車16を立った状態に保持するための補助輪16aを後輪16bの左右に設置している。また、二輪車16は、ハンドル16c及び前輪16dの向きを直進方向に固定するために、例えば、ハンドル固定部材16eを前輪16dと後輪16bとの間に固定している。なお、二輪車16は、直進走行するために、ハンドル16cを溶接してもよい。そして、一般の自転車に装着されているライト類やブレーキレバーやスタンドや反射板などは、衝突時に飛散する可能性があるため,取り外しておく。
また、二輪車16は、図8に示すように、この二輪車16を人間が運転しているときのように立った状態で走行させるために、被衝突物移動装置15の吊設部材15aに設けられた掛止具15cに掛止するための紐16h,16iが二輪車16の前後のハンドル16c及び荷台16jに結ばれている。二輪車16は、その被衝突物移動装置15によって二輪車16が走行路4を横断して走行するように構成されている。
なお、二輪車16は、特許請求の範囲に記載の「被衝突物」に相当する。
また、二輪車16は、重量があるため、被衝突物移動装置15や走行路4の路面状況により、二輪車16を後方から手で押して移動させてもよい。
ダミー人形13は、二輪車16のサドル16kに座った状態で、破壊用部材16fによって支えられている。
図10に示す破壊用部材16fは、木材によって形成された角材からなり、二輪車16が自動車12と衝突したときの衝撃力によって破壊することによって、衝突時の衝撃の強さを表すための部材でもある。破壊用部材16fは、例えば、中央部がサドル16kに固定され、上端部がダミー人形13の胴体に固定され、下端部がブラケット16gを介して車体フレーム16nに固定されている。
なお、破壊用部材16fは、上端部をダミー人形13の胴体に固定し、下端部を前輪16dの車軸に固定するようにして、ハンドル16c及び前輪16dを前進方向に固定するためのハンドル固定部材16eを兼ねるようにしてもよい。
ブラケット16gは、例えば、破壊用部材16fを車体フレーム16nにねじ止め手段などによって固定する部材であり、例えば、金属製の板材から形成されている。
二輪車16に結ばれた紐16h,16iは、第1実施の形態の紐3b(図2参照)と同様に、上端に設けた係止部16mが掛止具15cを介して、吊設部材15aに掛止されている。二輪車16は、この紐16h,16iによって、走行路4上に接して真直ぐに立った状態に保たれ、引っ張られることによって走行するように構成されている。係止部16mは、二輪車16に自動車12の衝突力が負荷されると、自動的に外れるか、または掛止具15cから分離されるように形成されている。
なお、紐16h,16iは、二輪車16を立って地面に接触した状態で吊るすことができるものであればよく、ロープやワイヤや鎖などであってもよい。
図8に示すように、被衝突物移動装置15は、二輪車16を立った状態で走行路4を横断するように移動させるための装置である。この被衝突物移動装置15は、支柱15b,15bと、前記した第1実施の形態のレール部材5d(図2参照)の上面に図11に示す歯車15mに噛合するラック状の歯型部15jを形成したレール部材15dと、二輪車16を吊すための吊設部材15aと、この吊設部材15aを走行路4に対して横断する方向に移動させる移動手段15eと、移動手段15eを制御するコントロールボックス15hとを備えている。
なお、被衝突物移動装置15の支柱15b,15bは、第1実施の形態の支柱5b,5b(図2参照)と同一構造をしている。
吊設部材15aは、二輪車16を掛止具15cを介してレール部材15dに吊るすための部材であり、レール部材15dに移動自在に遊嵌されている。吊設部材15aは、第1実施の形態の吊設部材5a(図4参照)と略同一形状をした筒状の部材から形成されている。
図11に示すように、吊設部材15aには、断面が四角形の筒状でなる開口内にレール部材15dの下面を転動するローラ部材15a1,15a2と、レール部材15dの上面を転動するローラ部材15a4,15a4とが設けられて、レール部材15dをスムーズに移動できるように設置されている。吊設部材15aの下面には、延長ロープ15c1を取り付けるための取り付け金具15a7,15a7が溶接手段などによって設けられている。
ローラ部材15a1,15a1は、ローラ取り付け座15a2,15a2をそれぞれレール部材15dの内底面15a3の左右端部に溶接手段またはねじ止め手段などによって取り付けられている。ローラ部材15a4,15a4のローラ取り付け座15a5,15a5は、それぞれレール部材15dの内側側壁15a6に溶接手段またはねじ止め手段などによって取り付けられている。ローラ部材15a1,15a4及びローラ取り付け座15a2,15a5は、金属または合成樹脂によって形成されている。
図11に示す移動手段15eは、吊設部材15aをレール部材15dに沿って走行路4の道路脇側から中央部側に移動させるための装置である。移動手段15eは、例えば、レール部材15dの上面の左端から右端まで形成された歯型部15jと、この歯型部15jに噛合する歯車15mと、この歯車15mに噛合すると共に電動モータMの回転を減速回転させるための減速歯車15oと、この減速歯車15oを回転させるための電動モータMと、この電動モータMの回転速度を制御するための制御装置15pと、吊設部材15aを所望の速度で移動させるために電動モータMの回転速度を設定するコントロールスイッチ15qと、制御装置15p及び電動モータMを起動させるための電源15sと、移動手段15eをON・OFFさせるための電源スイッチ15rとから構成されている。
吊設部材15a内の電動モータMは、図8及び図11に示すように、コード15uを介してコントロールボックス15h内の制御装置15pに電気的に接続されている。
なお、前記移動手段15eは、吊設部材15aに牽引ロープ5j(図2参照)を結んで、手動的に引っ張るようにしてもよい。
なお、図8に示す支柱15b,15b、台座15f,15f、レール保持部材15g,15g、コントロールボックス15h、補強部材15i及びロープガイド15vは、図2に示す前記第1実施の形態の支柱5b,5b、台座5f,5f、レール保持部材5g,5g、コントロールボックス5h、補強部材5i及びロープガイド5uとそれぞれと略同一である。
コントロールボックス15hは、台座15fに載設され、図11に示すように制御装置15p、コントロールスイッチ15q、電源スイッチ15r及び電源15sを備えている。
図8に示すように、レール部材15dは、第1実施の形態のレール部材5d(図2参照)と同様に吊設部材15aを支持すると共に、吊設部材15aが移動する方向をガイドする部材である。レール部材15dは、左右の支柱15b,15b間に配置され、上面にはラック状の歯型部15jと、ローラ部材15a4,15a4が転動する平面15k,15kとがレール部材15dの中心線に沿って直線状に形成されている。レール部材15dには、走行路4に対して横断する方向に二輪車16を移動させるための被衝突物移動装置15の吊設部材15aが移動自在に設けられている。
次に、主に図12を用いて適宜に他の図を参照しながら第2実施の形態における衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作用について説明する。
図12は、本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作動を示すフローチャートである。
まず、図8に示すように、ダミー人形13を破壊用部材16fによって二輪車16に固定して、二輪車16の紐16h,16iを吊設部材15aから垂下した掛止具15cに掛止する。そして、講師(運転者)D及び体験者Cは、自動車12に乗車して、シートベルト(図示せず)を装着する。これで、準備が完了する(スタート)。
次に、電源スイッチ15r(図11参照)をONして(ステップS11)、吊設部材15aを矢印G方向の走行路4の脇に移動させる。次に、二輪車16の走行速度をコントロールスイッチ15q(図11参照)によって、所定の速度(例えば、時速10km/h)に設定する(ステップS12)。
続いて、自動車12を所定の速度(例えば、時速40km/h)で走行路4を走行させる(ステップS13)。自動車12の走行に合わせて、図11に示すコントロールスイッチ15qをONする。すると、電動モータMが駆動して、減速歯車15oを介して歯車15mを回転させて、吊設部材15aを走行路4の中央側(矢印H方向)に移動させる。図8に示すように、吊設部材15aに掛止された二輪車16は、走行路4の中央側に向かって時速10km/hの速度で走行する(ステップS14)。二輪車16は、掛止具15cなどを介して吊設部材15aに掛止され、この吊設部材15aが所定の速度で走行路4に対して水平に移動することにより、人間の運転者によって走行する自転車のように模する。
すると、自動車12は、走行路4に飛び出した二輪車16に衝突する(ステップS15)。講師(運転者)Dは、衝突後、瞬時にブレーキをして自動車12を急停車させる(ステップS16)と共に、移動手段15eを停止させる(ステップS17)。
二輪車16は、自動車12に衝突したとき、ガード部材12dに衝突して、撥ね飛ばされて、地面に落ちる。ダミー人形13は、衝突の衝撃によって破壊用部材16fが破壊されて、二輪車16から分離して投げ出されて地面に落ちる。
体験者Cは、自動車12の前方を見ていたことにより、二輪車16及びダミー人形13が衝突する瞬間の様子や、二輪車16及びダミー人形13が衝突して飛んで行く様子や、ボンネットなどの車体12aに衝突する様子や、二輪車16が壊れる様子や、ダミー人形13の胴体、手足、首、関節などが折れ曲がる様子や、二輪車16及びダミー人形13が地面に落ちる様子などを衝突音と共に視認することができる。
その後、体験者C及び講師Dは、自動車12から降車して、二輪車16及びダミー人形13の損傷を確認する。体験者Cは、この模擬衝突事故に遭ったダミー人形13の胴体や手足などの関節箇所が折れ曲がった様子や、身体全体の損傷や二輪車16の損傷などを確認して(ステップS17)、二輪車16が自動車12に衝突したときの悲惨さを体験することができる(終了)。
体験者Cは、この衝突事故模擬装置10による模擬衝突事故を直視して体感すると共に、二輪車16及びダミー人形13の衝突時の様子や損傷を視認することによって、道路には常に危険が付きまとい交通事故が起きる可能性があって危険であることと、交通事故に遭った二輪車16及びダミー人形13がどのようになるかを理解できるようになる。体験者Cは、この体験によって、交通事故による自動車12の破壊力や二輪車16の運転者の悲惨さを理解し、道路を利用する者が常に安全運転をしなければならないことや、マナーアップや、交通ルールなどを最低限守って交通事故を起こさないように意識を高揚させることができる。このため、衝突事故模擬装置10は、交通事故を減少させることに寄与することができる。
[第3実施の形態]
次に、図13〜図16を参照して、本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を説明する。第3実施の形態は、前記した第2実施の形態の二輪車16(図8参照)を被衝突物走行用車両によって走行させて正面衝突させる衝突事故模擬装置である。なお、前記第1及び第2実施の形態と同一のものは、図面に同一の符号を付記してその説明を省略する。
図13は、本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す正面図である。図14は、本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す要部平面図である。図15は、本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す要部側面図である。
図13〜図15に示すように、衝突事故模擬装置20は、走行路4に沿って走行する自動車12と、走行路4を自動車12の方向に向かって走行する二輪車16とが正面衝突する交通事故を模擬する装置である。この衝突事故模擬装置20は、所定の走行路4を走行する自動車12と、この自動車12の走行する方向に対して逆方向に移動して自動車12に衝突する二輪車16と、この二輪車16を自動車12に向けて走行させるための被衝突物走行用車両25とから構成されている。
二輪車16及びダミー人形13は、前記第2実施の形態のものと略同一であり、ダミー人形13の頭部13aに設けた紐13bを被衝突物走行用車両25の屋根25bに設けた吊設部材25aの先端部に掛止させている。二輪車16は、補助輪16aによって立った状態に維持され、ダミー人形13の紐13bが被衝突物走行用車両25の吊設部材25aに掛止されていることによって、被衝突物走行用車両25に引っ張られて走行するように構成されている。
被衝突物走行用車両25は、二輪車16を立った状態で走行路4を直進するように移動させるための車両である。この被衝突物走行用車両25は、前記第1実施の形態で説明した自動車12の屋根25bにキャリア25cを取り付け、このキャリア25cに吊設部材25aを片持ち梁状に設けている。被衝突物走行用車両25には、講師Iが運転席12bに乗って、例えば、10km/hの車速で走行路4の右側を走行して、二輪車16を同じ速度で走行路4の左側を走行させる。
なお、被衝突物走行用車両25は、特許請求の範囲に記載の「被衝突物移動装置」に相当する。
吊設部材25aは、第1実施の形態で説明したレール部材5d(図2参照)のように、例えば、スチールなどの金属製の角材からなり、キャリア25cの上部に溶接手段などによって固定されている。キャリア25cは、被衝突物走行用車両25の屋根25bの上面やルーフパネルのモヒカン溝部やルーフサイドレールなどにしっかりと固定された金属製の部材によって形成されている。
次に、主に図16を用いて適宜に他の図を参照しながら第3実施の形態における衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作用について説明する。
図16は、本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作動を示すフローチャートである。
図15に示すように、まず、ダミー人形13を破壊用部材16fによって二輪車16に固定して、ダミー人形13の紐13bを吊設部材25aに掛止する。そして、講師(運転者)Iは、被衝突物走行用車両25に乗車して、シートベルト(図示せず)を装着する。講師(運転者)D及び体験者Cは、自動車12に乗車して、シートベルト(図示せず)を装着する。これで、準備が完了する(スタート)。
次に、自動車12を所定の速度(例えば、時速40km/h)で走行路4の左側を走行させる(ステップS21)。自動車12の走行に合わせて、被衝突物走行用車両25を走行させることによって二輪車16を所定に速度(例えば、時速10km/h)で走行路4の左側を走行させる(ステップS22)。すると、二輪車16は、吊設部材25aに紐13bが掛止されていることによって引っ張られ、人間の運転者によって走行する自転車のように模して、被衝突物走行用車両25と同じ速度で走行する。
そして、二輪車16は、自動車12と正面衝突する(ステップS23)。自動車12の講師(運転者)Dは、衝突後、瞬時にブレーキをして自動車12を急停車させ、講師(運転者)Iは、衝突後、瞬時にブレーキをして被衝突物走行用車両25を急停車させる(ステップS24)。
二輪車16は、自動車12に衝突したとき、ガード部材12dに衝突して破壊し、撥ね飛ばされて地面に落ちる。ダミー人形13は、衝突の衝撃によって破壊用部材16fが破壊されて、二輪車16から分離して投げ出されて地面に落ちる。
体験者Cは、自動車12の前方を見ていたことにより、二輪車16及びダミー人形13が衝突する瞬間の様子や、二輪車16及びダミー人形13が衝突して飛んで行く様子や、ボンネットなどの車体12aに衝突する様子や、二輪車16が壊れる様子や、ダミー人形13の胴体、手足、首、関節などが折れ曲がる様子や、二輪車16及びダミー人形13が地面に落ちる様子などを衝突音と共に視認することができる。
その後、体験者C及び講師Dは、自動車12から降車して、二輪車16及びダミー人形13の損傷を確認する。体験者Cは、この模擬衝突事故に遭ったダミー人形13の胴体や手足などの関節箇所が折れ曲がった様子や、身体全体の損傷や二輪車16の損傷などを確認して(ステップS25)、二輪車16が自動車12に正面衝突したときの悲惨さを体験することができる(終了)。
[第4実施の形態]
次に、図17〜図21を参照して、本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を説明する。第4実施の形態は、低速走行する自動車に正面衝突する被衝突物を、模擬衝突事故を体験する体験者が乗車する衝突体験台車とした衝突事故模擬装置である。なお、前記第1〜第3実施の形態と同一のものは、図面に同一の符号を付記してその説明を省略する。
図17は、本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す平面図である。図18は、本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す側面図である。図19は、本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法に使用する自動車の拡大正面図である。図20は、本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法に使用する衝突体験台車の拡大正面図である。
図17〜図20に示すように、衝突事故模擬装置30は、走行路4を低速走行する自動車12と、模擬衝突事故を体験する体験者Jが乗車した衝突体験台車36とが正面衝突する交通事故を模擬する装置である。この衝突事故模擬装置30は、所定の走行路4を走行する自動車12と、この自動車12の走行する方向に対して逆方向に低速走行または停止した状態で自動車12に軽衝突する衝突体験台車36とを備えている。
衝突体験台車36は、自動車12に衝突される模擬衝突事故を体験する体験者Jが着座するための座席36aと、体験者Jを座席36aに拘束するためのシートベルト36bと、座席36a及びシートベルト36bを搭載すると共に、下部に複数の車輪36cを設けた車台36dと、この車台36dの前面に設けられた緩衝部材36eとを備えている。衝突体験台車36は、体験者Jを座席36aに着座させて走行路4を低速で直進走行させることが可能な車両であり、例えば、人間の手で押すことによって低速走行できるように構成されている。
車台36dは、バンパ12eの高さと略同じ高さに設置されている。そして、座席36aは、体験者Jの目線が低くなるような低い位置に設置して、体験者Jが自動車12の衝突するときの瞬間を目視できるように設置されている。座席36aは、着座した体験者Jの膝から約15cm〜約20cmの位置に自動車12が衝突するように配置して、体験者Jの近傍で衝突体験台車36と自動車12とが衝突するように構成されている。車台36dには、体験者Jが手で握るような把手部材や、体験者Jを保護するシートベルト36b以外の保護部材が設置されていない。
なお、衝突体験台車36は、電動モータやエンジンなどを取り付けて自走できるようにしたものでもよい。
衝突体験台車36は、体験者Jを乗せて、走行路4上に停止させた状態で放置させた
状態または低速で走行して自動車12に軽衝突する車両である。自動車12は、例えば、8km/hの車速で走行路4を衝突体験台車36に向かって走行させて正面衝突させる車両である。
なお、衝突体験台車36は、特許請求の範囲に記載の「被衝突物」に相当する。
次に、主に図21を用いて適宜に他の図を参照しながら第4実施の形態における衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作用について説明する。
図21は、本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作動を示すフローチャートである。
まず、講師Dが体験者Jを衝突体験台車36に乗せずに、自動車12と衝突体験台車36との正面衝突について説明する(スタート)。
次に、前記第2及び第3実施の形態のダミー人形13(図10参照)の二体を衝突体験台車36の座席36aに着座させてシートベルト36bを未装着の状態でそれぞれ乗せる(ステップS31)。
そして、その衝突体験台車36を時速20〜30km/hで走行させて(ステップS32)、停止している自動車12に正面衝突させる(ステップS33)。このとき、ダミー人形13は、衝突した瞬間に座席36aから跳ね上がり、自動車12側に投げ出されて、車体12aに当たって地面に落下する。体験者Jは、衝突したときにダミー人形13が飛んでゆく様子や、車体12aに当たる様子や、地面に落下する様子などを視認することができる(ステップS34)。
講師Iは、一般的な自動車12による交通事故が時速40km/h以上で起きているため、実際の正面衝突ではさらに衝撃力や破壊力がある旨を体験者Jに説明する。
続いて、二人の体験者Jを、衝突体験台車36の座席36aに着座させて、それぞれシートベルト36bを装着させる(ステップS35)。講師Dは、自動車12に乗車して、シートベルト(図示せず)を装着する(ステップS36)。
次に、自動車12を所定の低速度(例えば、時速8km/h)で走行路4を走行させて(ステップS37)、停止している衝突体験台車36に正面衝突させる(ステップS38)。講師(運転者)Dは、衝突後、瞬時にブレーキをして自動車12を急停車させる(ステップS39)。
衝突体験台車36は、自動車12が衝突したことにより、衝撃を受けると共に、自動車12に押されて後方に後退する。
体験者Jは、自動車12の衝突によって衝撃を受けると共に、前方に押し出されるように移動するが、シートベルト36bを装着していることにより、座席36aに拘束された状態が維持されている。これにより、体験者Jは、自動車12の車速が低速であったとしても、正面衝突時には強い衝撃力を受けることや交通事故の恐ろしいことを体感することができる(終了)。
講師Dは、この衝突事故模擬方法による自動車12の車速が時速8km/hの低速であって、一般の道路を走行している通常の自動車12が時速40km/hで5倍の速度で起きていることを説明する。そして、実際の交通事故は、車速がさらに速いため、衝撃力や損傷が大きいことやシートベルト36bの装着の重要性を体験者Jに理解して貰う。
なお、前記第4実施の形態における自動車12は、広い場所で講習するとき、約50m先の地点から加速し、急に減速するようにして衝突体験台車36に衝突させてもよい。また、狭い場所で講習するときは、オートマチック車からなる自動車12をD(ドライブ)レンジにして約10m先からノーアアクセル・ノーブレーキのアイドリング(クリープ現象)状態で衝突させるようにしてもよい。
[第5実施の形態]
次に、図22〜図24を参照して、本発明の第5実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を説明する。第5実施の形態は、前記した第4実施の形態における衝突体験台車に、模擬衝突事故を体験する体験者が立った状態で乗車して、低速走行する自動車に正面衝突する衝突事故模擬装置である。なお、前記第4実施の形態と同一のものは、図面に同一の符号を付記してその説明を省略する。
図22は、本発明の第5実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す要部側面図である。図23は、本発明の第5実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す正面図である。図24は、本発明の第5実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法に使用する平面図である。
図22〜図24に示すように、衝突事故模擬装置40は、走行路4を低速走行する自動車12と、模擬衝突事故を体験する体験者Jが立った状態で乗車する衝突体験台車46とが正面衝突する交通事故を模擬する装置である。この衝突事故模擬装置40は、所定の走行路4を走行する自動車12と、この自動車12の走行する方向に対して逆方向に低速走行または停止した状態で自動車12に軽衝突する衝突体験台車46とを備えている。
衝突体験台車46は、体験者Jをフロアパネル46a上に立った状態で乗せて走行路4を低速で直進走行させることが可能な車両であり、例えば、人間の手で押すことによって低速走行できるように構成されている。衝突体験台車46は、体験者Jを乗せて、走行路4上に停止させた状態で放置させた状態または低速で走行して、自動車12に軽衝突する車両である。衝突体験台車46は、自動車12に衝突される模擬衝突事故を体験する体験者Jが立った状態で乗るフロアパネル46aと、体験者Jを拘束するためのシートベルト46bと、フロアパネル46aに前端部に立設されて体験者Jを前面から保護すると共に、体験者Jがつかまるための乗員保護体46eと、フロアパネル46a及び乗員保護体46eを載置した車台46dと、車台46dの下部に設置された4つの車輪46cと、車台46dの左右端部から前方に向けて配設された突出体46fとを備えている。
なお、衝突体験台車46は、特許請求の範囲に記載の「被衝突物」に相当する。
車台46dは、例えば、断面がコ字状の溝形鋼などからなる鋼材を溶接手段によって組み立ててなる。その車台46dは、図24に示すように、前後方向に向けて配置されると共に、フロアパネル46aを載置したサイドフレーム46gと、このサイドフレーム46gに対して車幅方向に向けて配設されたクロスフレーム46hとから構成されている。
フロアパネル46aは、骨格状の車台46d上の中央前端部に載設された鋼板などの金属製板材からなり、車台46dに溶接手段などによって固定されている。
乗員保護体46eは、例えば、断面がコ字状の溝形鋼などからなる鋼材を溶接手段によって、図23に示すように、縦部材46iと横部材46jとを略梯子状に固定して組み立てられている。その乗員保護体46eは、車台46dの中央前端部に垂設され、高さが体験者Jよりやや低く、車幅方向の幅が体験者Jの幅より長く形成されている。その乗員保護体46eには、図22に示すように、衝突体験台車46が自動車12に衝突したときに、体験者Jが自動車12側に移動することを阻止するための部材としての役目、体験者Jが手で握るため把手部材としての役目、シートベルト46bを設置するための部材としての役目及びクッション46kを設置するための部材の役目をそれぞれ備えている。
縦部材46iは、図23に示すように、体験者Jの胸の左右が当接する程度の幅間隔で設置され、衝突体験台車46が自動車12に衝突したときに、体験者Jの両肩を抑えて衝撃を緩衝する前記クッション46k(図22参照)を有する。
突出体46fは、衝突体験台車46が自動車12に衝突したときに、衝突体験台車46が前方側に倒れることを阻止するための棒状部材であり、図24に示すように、自動車12の車幅よりも十分に広い間隔で左右平行に車台46dに設置されている。
次に、図22〜図24を参照して第5実施の形態における衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作用について説明する。
まず、図22に示すように、体験者Jを、衝突体験台車46のフロアパネル46a上に乗せて、シートベルト46bを装着させる。講師Dは、自動車12に乗車して、シートベルト(図示せず)を装着する。
次に、自動車12を所定の低速度(例えば、時速8km/h)で走行路4を走行させて、停止している衝突体験台車46に正面衝突させる。講師(運転者)Dは、衝突後、瞬時にブレーキをして自動車12を急停車させる。
衝突体験台車46は、自動車12が衝突したことにより、ガード部材12dが乗員保護体46eに衝突すると共に、衝突体験台車46及び体験者Jが前方へ押し出される慣性力を受ける。
このとき、衝突体験台車46は、車台46dに前端部にある突出体46fが走行路4の路面に当たることによって、衝突体験台車46が前方に転倒することが阻止される。
体験者Jは、自動車12の衝突によって衝撃を受けると共に、前方に押し出されるように移動するが、クッション46kによってその衝撃が緩衝されると共に、シートベルト46bを装着していることにより、フロアパネル46a上に拘束された状態が維持されている。これにより、体験者Jは、自動車12の車速が低速であったとしても、正面衝突時には強い衝撃力を受けることや交通事故の恐ろしいことを体感することができる。
以上のように、本発明の第1〜第5実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法は、歩行者や二輪車などの交通弱者を模した衝突事故を模擬すると共に、体験者に模擬交通事故を体験させることによって,交通事故の凄まじさや恐ろしさを直に体感して貰い、体験者に「交通事故に遭いたくない」という気持ちを強く持たせると共に、交通安全に対する意識を高揚させて、交通事故の減少に寄与させることができる。
なお、本発明に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法は、前記第1〜第5実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
図25は、本発明の他の実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す側面図である。図26は、本発明の他の実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す平面図である。図27は、本発明の他の実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す拡大正面図である。
例えば、第2実施の形態における二輪車16(図8及び図14参照)は、図25〜図27に示すように、電動自転車からなる二輪車56を電動モータ(図示せず)で自走させるものや、一般的な自転車からなる二輪車56を人間が手で押して走行させ走行路4に押し出し、側面衝突させるように模擬してもよい。
また、図10に示す破壊用部材16fは、木材に限定されるものではなく、例えば、発砲スチロールなどのように比較的弱い衝撃力で破壊または分断する棒状部材であってもよい。
ダミー人形3(図2参照),13(図10参照)には、前記破壊用部材16f(図10参照)と同じ材料である木材や発砲スチロールなどの衝撃力によって比較的破壊し易い部材または分断し易い部材を芯材または骨格部材として内設してもよい。
このように構成することにより、ダミー人形3(図2参照),13(図10参照)は、衝撃力を受けたときに、人間が骨折したときのように、芯材が折曲して、実際に歩行者や二輪車に乗った乗員が交通事故にあったときのように再現させることができる。
本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す平面図である。 本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す正面図である。 本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す側面図である。 図2のA部拡大断面図である。 本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す図で、移動手段の構造を示すブロック図である。 本発明の第1実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作動を示すフローチャートである。 本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す平面図である。 本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す正面図である。 本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す側面図である。 本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す図で、二輪車の拡大側面図である。 本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す図で、移動手段の構造を示すブロック図である。 本発明の第2実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作動を示すフローチャートである。 本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す正面図である。 本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す要部平面図である。 本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す要部側面図である。 本発明の第3実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作動を示すフローチャートである。 本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す平面図である。 本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す側面図である。 本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法に使用する自動車の拡大正面図である。 本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法に使用する衝突体験台車の拡大正面図である。 本発明の第4実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法の作動を示すフローチャートである。 本発明の第5実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す要部側面図である。 本発明の第5実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す正面図である。 本発明の第5実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法に使用する平面図である。 本発明の他の実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す側面図である。 本発明の他の実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す平面図である。 本発明の他の実施の形態に係る衝突事故模擬装置及び衝突事故模擬方法を示す拡大正面図である。
符号の説明
1,10,20,30,40 衝突事故模擬装置
2,12 自動車(車両)
2a,12a 車体
2b,12b,36a 座席
2d,12d ガード部材
2f,12f 前面部
3 ダミー人形(被衝突物)
4 走行路
5 被衝突物移動装置
5a,15a 吊設部材
5b,15b 支柱
5e,15e 移動手段
5d,15d レール部材
13 ダミー人形
16,56 二輪車(被衝突物)
16a 補助輪
16f 破壊用部材
25 被衝突物走行用車両(被衝突物移動装置)
36,46 衝撃体験台車(被衝突物)
36b,46b シートベルト
36c,46c 車輪
36d,46d 車台
C,J 体験者

Claims (8)

  1. 所定の走行路を走行する車両と、
    当該車両の走行する方向に対して交差する方向に移動して、前記車両に衝突する被衝突物と、
    から構成されることを特徴とする衝突事故模擬装置。
  2. 前記走行路の道路脇には、前記被衝突物を移動させる被衝突物移動装置が設けられ、
    当該被衝突物移動装置には、前記走行路の道路脇に立設された支柱と、
    当該支柱の前記車両より高い位置に、前記走行路に対して直交して設けられたレール部材と、
    当該レール部材に前記被衝突物を吊すための吊設部材と、
    当該吊設部材を前記走行路に対して横断する方向に移動させる移動手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の衝突事故模擬装置。
  3. 前記被衝突物は、ダミー人形からなり、
    前記ダミー人形は、前記移動手段によって前記走行路の道路脇側から中央部側に移動することを特徴とする請求項2に記載の衝突事故模擬装置。
  4. 前記車両は、車体の前面部に、当該車体を保護するためのガード部材を備え、
    前記被衝突物は、前記ガード部材が衝突する高さの位置に、前記車両が衝突したときの衝撃の強さを表す破壊用部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の衝突事故模擬装置。
  5. 前記被衝突物は、車体の左右に補助輪を設けた二輪車からなることを特徴とする請求項1に記載の衝突事故模擬装置。
  6. 前記被衝突物は、前記車両に衝突される模擬衝突事故を体験する体験者が着座するための座席と、
    前記体験者を拘束するためのシートベルトと、
    前記座席及び前記シートベルトを搭載すると共に、下部に複数の車輪を設けた車台と、
    を備えた衝撃体験台車からなることを特徴とする請求項1に記載の衝突事故模擬装置。
  7. 前記車両には、前記被衝突物に衝突する模擬衝突事故を体験する体験者が着座する座席が設置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の衝突事故模擬装置。
  8. 所定の走行路を走行する車両に被衝突物を衝突させる模擬衝突事故を模擬する衝突事故模擬方法であって、
    前記車両または前記被衝突物に模擬衝突事故を体験する体験者を乗車させて、前記車両と前記被衝突物とを衝突させることを特徴とする衝突事故模擬方法。
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