JP2005200777A - 染色方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 天然染料を用いて、少ない染色回数で、短時間の染色操作によって濃色に染めることが可能な染色方法を提供する。
【解決手段】 天然染料を含有する染液に繊維を浸漬して染色する染色方法において、前記染液が硫酸ナトリウムなどの中性のアルカリ金属塩を1〜150g/リットルの濃度で含有する水溶液とする。このとき、加圧条件下で染色することが濃色に染色するためには好適である。また、染色操作の前又は後に媒染処理を行うことが好ましい。媒染する際には、前記染液に繊維を浸漬した後に、水洗することなく、かつ乾燥させることもなく、媒染液に浸漬することが、均一に染色するためには好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、天然染料を含有する染液に繊維を浸漬して染色する染色方法に関する。特に、前記染液が中性のアルカリ金属塩を含有する水溶液であることを特徴とする染色方法に関する。
現在、繊維製品の染色は、ほとんどの場合、合成染料を用いて行われている。合成染料は大量、かつ安価に製造することが可能であり、望む色に容易に染着することができるものである。しかしながら、近年の消費者は、必ずしも化学合成された染料を用いた染色物を好むものではなく、天然物を志向する傾向が認められるようになってきている。したがって、動植物等の天然物から抽出された天然染料を使用したものを好む消費者が少なくない。例えば、植物から抽出された抽出物で繊維を染色する、いわゆる草木染めは、その自然な色調や風合いから、多くの愛好者がいるものである。このような草木染料で染色したものは、合成染料を調合して染色したものと比べて、独特の味わいのある風合いを示すものである。
しかしながら、動植物から抽出されて得られる天然の染料成分は、染色するために最適化された化合物ではなく、多くの場合不純物等を含む多数の化合物の集合物であるために、効率的な染色が容易ではない。通常の草木染めにおいては、一度の染色操作では薄い色しか染着されず、何回も繰り返してようやく所望の色にまで染着できる場合も珍しくない。また、草木染めされた染色物の堅牢度は一般に十分ではなく、洗濯や日光の照射などによる色褪せを防止することは困難であった。これに対し、媒染処理をすることによって堅牢度が改善されるが、それでもまだ不十分である場合が多い。
また、染色性は染液のpHの影響を受けるので、染液のpHを調整するために、酸性にする場合には酢酸などの酸を、アルカリ性にするためには炭酸ナトリウムなどのアルカリ性の塩を添加することが行われている。
特開2003−49372号公報(特許文献1)には、セルロース繊維を高温のアルカリ水溶液で処理してから媒染剤を用いて天然繊維で染色する方法が記載されている。このような前処理を施すことによって、短時間に高濃度かつ高堅牢度に染色できるとされている。しかしながら、高温のアルカリ水溶液を使用するために作業に危険を伴うし、適用可能な繊維の種類もセルロースに限られている。また、特開平10−72787号公報(特許文献2)には、ポリエステル繊維を草木染め染料で染色するに際し、95〜130℃といった高温高圧下で染色する方法が記載されている。このような高温高圧で染色することによって、ポリエステルのような疎水性繊維であっても草木染めが可能になるとされている。しかしながら、当該公報に記載された技術は、特定の疎水性繊維に対する染色性を改善する技術である。
特開2003−49372号公報(特許請求の範囲、発明の効果) 特開平10−72787号公報(特許請求の範囲、第4頁)
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、天然染料を用い、少ない染色回数でも濃色に染めることができる染色方法を提供することを目的とするものである。
上記課題は、天然染料を含有する染液に繊維を浸漬して染色する染色方法において、前記染液が中性のアルカリ金属塩を1〜150g/リットルの濃度で含有する水溶液であることを特徴とする染色方法を提供することによって解決される。一定濃度以上の中性のアルカリ金属塩を配合することによって、染色濃度が向上することが明らかになったものである。このとき、染料によっては、染色濃度が向上するとともに、堅牢性も改善される。前記染液が、さらにpH調節剤を含有することが好適な実施態様である。
このとき、染色温度が40〜150℃であることが好ましく、加圧条件下で染色することがより好ましい。高温で染色することによって、染色濃度をさらに上昇させることができ、堅牢性も改善される場合が多い。染色槽内に存在する空気を非酸化性ガスで置換してから染色することや、染色槽の内容積に対して染液の占める体積の割合が50体積%以上にして染色することが、染色時に染料の酸化分解を防止できて好適である。また、前記染液に繊維を浸漬する前又は浸漬した後に媒染処理を行うことも好ましく、これによって染料によっては堅牢性が改善される。このとき、前記染液に繊維を浸漬した後に、水洗することなく、かつ乾燥させることもなく、媒染液に浸漬することが、染色ムラを防止することができて好ましい。
本発明の染色方法によれば、天然染料を用いて、少ない染色回数で、短時間の染色操作によって濃色に染めることが可能である。
本発明で使用される天然染料は、天然物、特に動植物から抽出された染料である。染料成分が抽出される動植物は、被染色物である繊維を染色することの可能な成分を含有するものであれば特に限定されない。一般的には、植物から抽出される、いわゆる草木染料が好適に採用される。
染料成分が抽出される動植物、特に植物としては、クチナシ、アカネ、紅花、キハダ、スオウ、ログウッド、唐辛子、紫根、五倍子、藍、ウコン、エンジュ、カリヤス、カテキュー、クルミ、ケブラチョ、コチニール、ザクロ、タンガラ、チョウジ、ビンロウジ、ミロバラン、矢車、ヤマモモ、柿、ベニノキ、ヨモギ、シブキ、コガネバナ、シソ、赤キャベツ、コウリャン、ビート、紫イモ、ブドウ、カカオ、タマリンド、エルダーベリー、紅麹などが例示される。これら動植物から直接抽出した染液を使用しても構わないし、予め抽出された市販品を購入して染液を調整しても構わない。
本発明においては、このような天然染料を含有する染液に繊維を浸漬して染色する染色方法において、前記染液が中性のアルカリ金属塩を1〜150g/リットルの濃度で含有する水溶液である。アルカリ金属塩以外の、複数の価数を有し得る金属の塩を使用する場合には、染料が凝集するおそれがある。
ここで中性のアルカリ金属塩とは、それを溶解して水溶液にした時に中性の水溶液となる塩のことをいい、通常、強酸のアルカリ金属塩である。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などが使用可能であるが、コストなどを考慮すればナトリウム塩が好適である。また、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物などが使用可能であるが、コスト、水溶性、安全性などを考慮すれば、硫酸塩又は塩化物が好適である。ただし、塩化物は装置の腐食を引き起こす場合があるので、硫酸塩の方が好適である。具体的には、硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸カリウム、塩化ナトリウム(食塩)、塩化カリウムなどが好適な中性のアルカリ金属塩として例示される。これらの中でも硫酸ナトリウムが最適である。
染液中の、前記中性のアルカリ金属塩の濃度は、1〜150g/リットルである。濃度が1g/リットル未満の場合には、中性のアルカリ金属塩の添加効果が十分でなく、好適には5g/リットル以上であり、より好適には10g/リットル以上であり、さらに好適には20g/リットル以上である。一方、濃度が150g/リットルを超える場合には、中性のアルカリ金属塩を溶解させるのが困難になるとともにコストも上昇する。好適には100g/リットル以下であり、より好適には60g/リットル以下である。
このように、一定量以上の中性のアルカリ金属塩を溶解させることによって濃色に染めることができる。また、濃色に染色されることによって、同時に堅牢性も改善されることが多い。このような中性のアルカリ金属塩の存在によって染色性が改善される理由は必ずしも明らかではないが、染液中に溶解している比較的大量の塩が、染料分子の会合状態や溶解度などに影響を与えていると思われる。例えば、染料分子の溶解度が低下することによって、溶液中よりも繊維中に染料が分布しやすい方向に平衡が移動することが考えられるし、染料分子が会合することによって一旦繊維に吸収された染料分子が放出されにくくなることなどが考えられるが、そのメカニズムは明確ではない。
天然染料を用いて染色する場合、染液のpHが変化することによって染色性や色相が変化することが多く、染料ごとに、目的に応じて適切なpHに調整して染色する必要がある。したがって、上記中性のアルカリ金属塩に加えて、必要に応じてpH調節剤を使用することも好ましい。酸性側にpHを調節するためのpH調節剤としては、カルボン酸などの有機酸、塩酸や硫酸などの無機酸のいずれも使用可能であるが、装置の腐食や、取り扱いの容易性などを考慮すると、有機酸、特に酢酸に代表されるカルボン酸が好適に使用される。また、アルカリ性側にpHを調節するためのpH調節剤としては、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような塩基性の塩が例示される。これらのpH調節剤を使用して所望のpHに調節することによって、染色性を改善し、所望の色調の染色物を得ることができる。本発明において使用される中性のアルカリ金属塩は、それを大量に加えても染液のpHにほとんど影響を与えないから、pH調節の邪魔にならない。染液のpHは通常3〜12の範囲で調整される。
染色に供される繊維は特に限定されず、各種の繊維を使用することができ、セルロース(綿、麻、レーヨン、竹繊維など)、ポリアミド(ナイロン、絹、羊毛など)、アセテート、ポリエステル、アクリルなどが例示される。しかしながら、草木染め染料の多くは親水性の繊維に対して染色性が良好であり、セルロース又はポリアミドが好適なものとして例示される。中でも、草木染めのニーズの大きいセルロース、特に綿が好適に使用される。繊維は、糸の形態で染色されても構わないが、織布、編地、不織布などの布帛の形態、あるいは縫製加工品の形態で染色されてもよい。布帛の場合には、複数の種類の繊維からなる布帛を使用しても良い。
染色の条件は特に限定されないが、染着性を向上させるためには、染色時の染液を加熱することが好ましい。染液の温度は、好適には40℃以上であり、より好適には70℃以上である。また、加圧条件下(すなわち100℃を超える温度)で染色する方が、染色濃度を向上させやすい。加圧条件下で染色する際の染液の温度は、より好適には105℃以上であり、さらに好適には115℃以上である。一方、染液の温度が高すぎる場合には、染色装置に高度な耐圧性が要求されて設備コストが上昇するとともに、天然染料や染色に供される繊維が劣化するおそれがある。したがって、染液の温度は好適には150℃以下であり、より好適には140℃以下である。
染色時間も特に限定されず、求められる色調などを考慮して適当に設定される。通常5〜300分程度である。染色時間が短すぎる場合には、濃色に染色することが困難になるし、染色ムラも発生しやすいので、好適には10分以上である。一方、染色時間が長すぎる場合には生産性が低下するので、好適には120分以下であり、より好適には60分以下である。本発明の染色方法によれば、比較的短時間で濃色に染色することが可能である。染色回数は特に限定されず、複数回の染色操作によって濃色の染色物を得ることも可能である。しかしながら、比較的短時間で濃色に染色することの可能な本発明の染色方法においては、1回の染色操作のみで染色物を得ることが望ましい。通常、草木染めにおいては、染色操作を繰り返してようやく濃色に染めることができる場合が多いのに対し、本発明の染色方法によれば、比較的短時間の1回のみの染色操作で濃色に染色することも可能である。
天然染料は、必ずしも安定な化合物から構成されていないので、染料によっては、染色操作中に酸化劣化が進行して染色濃度が低下したり色調が変わったりするおそれがある。したがって、染色に際して天然染料の酸化反応を抑制することも重要である。特に温度が高い場合に、酸化劣化の防止措置を講じることが重要である。
そのような酸化劣化を防止するための方法の一つが、染色槽内に存在する空気を不活性ガスで置換してから染色する方法である。この方法によれば、染色時に染液中に溶解する酸素の量を減らすことが可能である。非酸化性ガスは特に限定されず、窒素、炭酸ガス、アルゴン等の希ガスなどを使用することができ、これによって、大気中に含まれている酸素を染色槽内から排除する。染色槽内を非酸化性ガスで置換する方法は特に限定されず、染色槽に非酸化性ガスを導入する配管を設けてもよいし、単に非酸化性ガスを吹きかけてから蓋をしても構わない。染色槽内の空間に存在する酸素の量を低減させることができさえすればよい。
また、上述の酸化劣化を防止するための別の方法は、染色槽の内容積に対して染液の占める体積の割合を50体積%以上にして染色する方法である。この方法によっても染色時に染液中に溶解する酸素の量を減らすことが可能である。染液の占める体積の割合は、より好適には70体積%以上であり、さらに好適には80重量%以上である。
染色操作の前又は後に媒染処理を行うことも好ましい。媒染処理を施すことによって、染料分子を繊維に固定化することができ、堅牢度、特に洗濯堅牢度を向上させることができる。使用できる媒染剤は特に限定されず、金属塩、タンニン、呉汁、シルクプロテインなど、各種の媒染剤が使用可能であり、天然染料の種類などに対応させて適当に選択される。なかでも、金属塩を用いることが好適である。金属塩としてはアルミニウム塩、カルシウム塩、チタン塩、クロム塩、マンガン塩、鉄塩、銅塩、スズ塩などが例示される。またその他に、金属塩の混合物である灰汁などを使用することもできる。このとき、媒染剤と共に酢酸等の有機酸を助剤として併用することもできる。環境に対する負荷などを考慮すると、アルミニウム塩、カルシウム塩及び鉄塩から選択される少なくとも1種の塩の水溶液を用いて媒染処理を行うことが好ましい。好適なアルミニウム塩の具体例としてはミョウバン、酢酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどが挙げられ、好適なカルシウム塩の具体例としては塩化カルシウム、石灰などが挙げられ、好適な鉄塩の具体例としては酢酸鉄(木酢酸鉄など)などが挙げられる。媒染液中の媒染剤の濃度は通常0.1〜10重量%程度である。媒染液の温度は室温でも構わないし、必要に応じて加熱しても構わない。媒染処理の時間は通常1〜60分程度である。
媒染処理は、染液に繊維を浸漬する前に行っても良いし、浸漬した後に行っても良い。濃色に染色するには、その両方の媒染処理操作を行うことも好ましい。染液に繊維を浸漬する前に媒染処理を行う場合には、予め媒染液に繊維を浸漬し、一旦乾かしてから染液に浸漬することが好ましい。こうすることによって、媒染剤が十分に定着した繊維に対して染料分子を吸着させることができる。
一方、染液に繊維を浸漬した後に媒染処理を行う場合には、染液から取り出した繊維を水洗することなく、かつ乾燥させることもなく、媒染液に浸漬することが好ましい。本発明の染色方法においては、中性のアルカリ金属塩の存在によって、繊維表面に染料分子の会合体が付着しているような状態が想定される。このような状態で染液から取り出した繊維を乾燥させると、乾燥時の水の移動に伴って染料の移動も生じ、結果として染色ムラが発生することがわかった。従来の草木染めでは、一旦乾燥させてもこのような染色ムラはあまり問題にならなかったが、本発明の染色方法による場合には、ムラが目立つことが明らかになった。だからと言って、ムラの発生を防止するために一旦水洗したのでは、繊維に弱く吸着されている染料が離脱するためか、染色濃度が大きく低下してしまう。したがって、本発明の染色方法においては、染液から取り出した繊維を水洗することなく、かつ乾燥させることもなく、媒染液に浸漬することが好ましい。
必要に応じて媒染処理を施された繊維は、水洗され、乾燥される。こうして得られた染色物は、天然染料で濃色に染色することができ、堅牢性も改善される場合が多く、衣料などの様々な用途に用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。下記の実施例中、染色濃度については、トータルK/Sを測定した。トータルK/Sは380〜720nmの測定範囲で10nmおきに測定した35波長でのK/S値35個を合計した値であり、倉敷紡績株式会社製色度計AUCOLOR NF(2視野、光源FL40SW)により測定したものである。耐光堅牢度については、JIS L0842に従い、カーボンアーク灯で20時間照射した試料で評価した。また、洗濯堅牢度については、JIS L0844のA−2法に従い評価した。
実施例1(くるみ抽出液を用いた実施例)
硫酸ナトリウム6g(40g/L)及びくるみ抽出液5mL(100%owf)を水に溶解させて150mLの染液を調製した。ここで使用したくるみ抽出液は株式会社田中直染料店製のくるみ液である。中性条件での染色は上記染液をそのまま使用した。アルカリ性条件での染色は、上記染液にさらに炭酸ナトリウム3g(20g/L)を溶解させた染液を使用した。また、酸性条件での染色は、上記染液にさらに酢酸0.5mL(3.3mL/g)を溶解させた染液を使用した。
容量450mLの染色ポットへ綿製の編地5gと上記の中性、アルカリ性及び酸性のいずれかの染液とを投入し、80℃、110℃又は130℃まで昇温して30分間染色した。その後、50℃まで降温し、染色布を取り出し流水で洗浄水に着色が認められなくなるまで濯ぎ、100℃で30分間乾燥した。こうして得られた染色布(中性、アルカリ性及び酸性の各条件につきそれぞれ3種類の温度条件で染色した、合計9試料)について染色濃度(トータルK/S)を測定した。その結果を表1にまとめて示す。また、後述の比較例1の評価結果と対比したグラフを図1に示す。
80℃において、中性、アルカリ性及び酸性の各条件において染色した試料について、耐光堅牢度及び洗濯堅牢度(変退色、綿汚染及び毛汚染)を評価した結果を表2にまとめて示す。また、130℃において、中性、アルカリ性及び酸性の各条件において染色した試料について、耐光堅牢度及び洗濯堅牢度を評価した結果を表3にまとめて示す。
130℃において、中性、アルカリ性及び酸性の各条件において染色した試料について、以下の方法にしたがって媒染処理を行った。染液から取り出した編地を軽く絞り、乾燥することなく、かつ水洗することなく、媒染液に浸漬した。使用した媒染液は、カリミョウバン、木酢酸鉄、塩化カルシウムそれぞれの2%水溶液である。試料の染色布を、いずれかの媒染液中に室温で5分間浸漬した後、脱水し、100℃で30分間乾燥した。得られた染色布について、耐光堅牢度及び洗濯堅牢度を評価した結果を、媒染処理を施さなかった試料の評価結果とともに表3にまとめて示す。なお、いずれの媒染液においても、染液から取り出した後に一旦乾燥してから媒染液に浸漬した場合には、目視で容易に認識される染色ムラが発生した。また、染液から取り出した後に水洗してから乾燥し、媒染液に浸漬した場合には、染色ムラは発生しないものの、染色濃度が大きく低下した。
また、綿製の編地5gの代わりに、綿、ナイロン、アセテート、羊毛、レーヨン、アクリル、絹及びポリエステルの織布を繋いで織られた織布(交織布1号)を5g使用して上記と同様に染色を行った。このときの染料はくるみ液を使用し、その他の薬品の種類や配合量も実施例1と同様である。その結果、硫酸ナトリウムを含有し130℃で染色した織布については、濃淡に差があるものの、中性、酸性、アルカリ性の染液のいずれを使用した場合においても、全ての繊維に対して染色することが可能であった。これらの繊維の中でも、特にポリアミド(ナイロン、羊毛及び絹)が濃色に染色された。ただし、アルカリ性の染液を使用した場合には、羊毛、絹及びアセテートは一部分解して溶解することがわかった。
比較例1(くるみ抽出液を用いた比較例)
実施例1において、中性のアルカリ金属塩として添加した硫酸ナトリウムを使用しなかった以外は実施例1と同様にして綿製の編地に対して染色操作及び媒染操作を行い評価した。その結果をまとめて表1、表2及び表3にまとめて示す。また、前述の実施例1の評価結果と対比したグラフを図1に示す。
Figure 2005200777
Figure 2005200777
Figure 2005200777
表1及び図1からわかるように、くるみ抽出液を用いた場合、中性及びアルカリ性条件で染色した場合には、中性のアルカリ金属塩を配合することによって染色濃度が上昇する傾向が認められた。特に、アルカリ性の染液で染色した場合に高濃度に染色されることがわかった。また、表2及び表3に示されるように堅牢度については、条件に大きく依存するが、例えば、130℃で染色した場合の洗濯堅牢度(変退色)などは大きく改善されていることがわかる。
実施例2(アカネを用いた実施例)
実施例1において、くるみ抽出液5mLを添加する代わりに、アカネ0.5g(10%owf)を添加した以外は、実施例1と同様にして綿製の編地に対して染色操作及び媒染操作を行い評価した。その結果をまとめて表4〜6及び図2にまとめて示す。ここで使用したアカネは株式会社田中直染料店製のアカネ粉末である。
比較例2(アカネを用いた比較例)
実施例2において、中性のアルカリ金属塩として添加した硫酸ナトリウムを使用しなかった以外は実施例2と同様にして綿製の編地に対して染色操作及び媒染操作を行い評価した。その結果をまとめて表4〜6及び図2にまとめて示す。
Figure 2005200777
Figure 2005200777
Figure 2005200777
表4及び図2からわかるように、アカネを用いた場合、中性、アルカリ性及び酸性条件のいずれの条件で染色した場合にも、また、80℃、110℃及び130℃のいずれの温度で染色した場合にも、中性のアルカリ金属塩を配合することによって染色濃度が上昇する傾向が認められた。アルカリ性の染液で染色した場合には、高濃度に染色されるけれども、色相が若干変化した。また、温度が上昇するにしたがって染色濃度は向上するが、130℃で染色した場合には色彩の鮮明さが低下した。また、表5及び表6に示すように堅牢度については、条件に大きく依存するが、例えば、130℃で染色した場合の洗濯堅牢度(変退色)などは、カリミョウバン又は木酢酸鉄による媒染処理によって大きく改善されていることがわかる。
実施例3(柿渋液を用いた実施例)
実施例1において、くるみ抽出液5mLを添加する代わりに、柿渋液5mL(100%owf)を添加した以外は、実施例1と同様にして綿製の編地に対して染色操作及び媒染操作を行い評価した。その結果をまとめて表7〜9及び図3にまとめて示す。ここで、柿渋液は株式会社田中直染料店製の柿渋液である。
比較例3(柿渋液を用いた比較例)
実施例3において、中性のアルカリ金属塩として添加した硫酸ナトリウムを使用しなかった以外は実施例3と同様にして綿製の編地に対して染色操作及び媒染操作を行い評価した。その結果をまとめて表7〜9及び図3にまとめて示す。
Figure 2005200777
Figure 2005200777
Figure 2005200777
表7及び図3からわかるように、柿渋液を用いた場合、中性、アルカリ性及び酸性条件のいずれの条件で染色した場合にも、また、80℃、110℃及び130℃のいずれの温度で染色した場合にも、中性のアルカリ金属塩を配合することによって染色濃度が上昇する傾向が認められた。特に中性及び酸性の染液で染色した場合に高濃度に染色された。また、温度が上昇するにしたがって染色濃度は向上した。表8及び表9に示されるように、堅牢度については条件に大きく依存するが、柿渋液の場合には媒染処理による堅牢度の向上はほとんど認められなかった。
実施例4(ログウッド抽出液を用いた実施例)
実施例1において、くるみ抽出液5mLを添加する代わりに、ログウッド抽出液5mL(100%owf)を添加した以外は、実施例1と同様にして綿製の編地に対して染色操作及び媒染操作を行い評価した。その結果をまとめて表10〜12及び図4にまとめて示す。ここで、ログウッド抽出液は株式会社田中直染料店製のログウッド液である。
比較例4(ログウッド抽出液を用いた比較例)
実施例4において、中性のアルカリ金属塩として添加した硫酸ナトリウムを使用しなかった以外は実施例4と同様にして綿製の編地に対して染色操作及び媒染操作を行い評価した。その結果をまとめて表10〜12及び図4にまとめて示す。
Figure 2005200777
Figure 2005200777
Figure 2005200777
表10及び図4からわかるように、ログウッド抽出液を用いた場合、中性、アルカリ性及び酸性条件のいずれの条件で染色した場合にも、また、80℃、110℃及び130℃のいずれの温度で染色した場合にも、中性のアルカリ金属塩を配合することによって染色濃度が上昇する傾向が認められた。特に中性及び酸性の染液で染色した場合に高濃度に染色された。また、温度が上昇するにしたがって染色濃度は向上した。表11及び表12に示されるように、堅牢度については、条件に大きく依存するが、例えば、130℃で染色した場合の洗濯堅牢度(変退色)などは大きく改善されていることがわかる。
実施例5(酸素の影響;対照試験)
硫酸ナトリウム4g(40g/L)、炭酸ナトリウム2g(20g/L)及びくるみ抽出液5mL(100%owf)を水に溶解させて100mLの染液を調製した。容量450mLの染色ポットへ綿製の編地5gと上記染液を投入した。このときの染色槽内の染液を除いた空間は350mLであった。染色ポットを閉じて130℃まで昇温して30分間染色した。その後、50℃まで降温してから染液から取り出した編地を軽く絞り、乾燥することなく、かつ水洗することなく、媒染液に浸漬した。使用した媒染液は、カリミョウバンの2%水溶液である。媒染液中に室温で5分間浸漬した後、脱水し、100℃で30分間乾燥した。こうして得られた染色布について染色濃度(トータルK/S)を測定したところ73.84であった。
実施例6(酸素の影響;窒素を吹き込んだ例)
実施例5において、染色ポットを閉じる前に、窒素ガスを染色ポット内に吹きかけて、染色ポット内の空間を窒素で充満させてから染色ポットを閉じた以外は、実施例5と同様にして染色操作及び媒染操作を行った。こうして得られた染色布について染色濃度(トータルK/S)を測定したところ104.82であった。すなわち、染色槽内を窒素ガスで置換することによって、置換しなかった場合(実施例5)に比べて大きく染色濃度が上昇することがわかった。これは、染色槽内の酸素量を低減することによって、染色操作中の高温下での染料の酸化分解を抑制できたためであると考えられる。
実施例7(酸素の影響;染液の体積割合を増加させた例)
硫酸ナトリウム16g(40g/L)、炭酸ナトリウム8g(20g/L)及びくるみ抽出液5mL(100%owf)を水に溶解させて400mLの染液を調製した。容量450mLの染色ポットへ綿製の編地5gと上記染液を投入した。このときの染色槽内の染液を除いた空間は50mLであった。染色ポットを閉じて130℃まで昇温して30分間染色した。染色後、実施例5と同様にして媒染処理を施して得られた染色布について染色濃度(トータルK/S)を測定したところ118.78であった。すなわち、染色槽内の空間に存在する空気の量を減少させることによって、実施例5に比べて大きく染色濃度が上昇することがわかった。これは、実施例6と同様に、染色槽内の酸素量を低減することによって、染色操作中の高温下での染料の酸化分解を抑制できたためであると考えられる。
実施例1及び比較例1で得られた染色布のトータルK/Sを比較したグラフである。 実施例2及び比較例2で得られた染色布のトータルK/Sを比較したグラフである。 実施例3及び比較例3で得られた染色布のトータルK/Sを比較したグラフである。 実施例4及び比較例4で得られた染色布のトータルK/Sを比較したグラフである。

Claims (8)

  1. 天然染料を含有する染液に繊維を浸漬して染色する染色方法において、前記染液が中性のアルカリ金属塩を1〜150g/リットルの濃度で含有する水溶液であることを特徴とする染色方法。
  2. 前記染液が、さらにpH調節剤を含有する請求項1記載の染色方法。
  3. 染色温度が40〜150℃である請求項1又は2記載の染色方法。
  4. 加圧条件下で染色する請求項3記載の染色方法。
  5. 染色槽内に存在する空気を非酸化性ガスで置換してから染色する請求項1〜4のいずれか記載の染色方法。
  6. 染色槽の内容積に対して染液の占める体積の割合を50体積%以上にして染色する請求項1〜5のいずれか記載の染色方法。
  7. 前記染液に繊維を浸漬する前又は浸漬した後に媒染処理を行う請求項1〜6のいずれか記載の染色方法。
  8. 前記染液に繊維を浸漬した後に、水洗することなく、かつ乾燥させることもなく、媒染液に浸漬する請求項7記載の染色方法。
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