JP2006200045A - 斑染め布帛の染色方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来にない感性とファション性に優れた二色相の斑染め布帛と、その簡便な染色方法を提供する。
【解決手段】 改質剤としてキトサン酸性溶液を用い、キトサン酸性溶液含浸させた後シワ付けし乾燥することにより布帛を不均一に改質し、次いで、不均一に改質された布帛を反応染料を用いて染色することを特徴とする斑染め染色する。該反応染料として二種以上の染料を用いることによりなだらかな色調変化を有する異色層に斑染めされてなる布帛を得る。

Description

本発明は、改質剤を用いて不均一に改質した布帛を反応染料で染色する染色方法と、なだらかな勾配を有し異色相に斑染めされた布帛とに関する。
繊維製品は、消費者ニ−ズやファション性の観点から、通常染料又は顔料によって色彩が施され製品化されるのが一般的である。その染色方法は浸染と捺染に大別されるが、単一素材を用いる編織物を浸染する場合には単一色相に染色すること、又、異素材の経糸と緯糸からなる交織物を浸染する場合には、経糸と緯糸を異色相に染め分けることが商品価値を決定する重要な指標となっている。
一方、近年消費者ニ−ズの多様化やファション性の向上を目的に人為的に染色斑を発生させ、新しい感性に富んだ商品の開発も行われている。人為的に染色斑を作る方法として、蝋等の物理的防染剤や有機酸等の化学的防染剤を用いる方法や、酸化剤や還元剤で染料分子を分解させる抜染剤を用いる方法が知られている。これらの方法を用いて高品質の製品を得る為には、使用する薬品の濃度や処理温度等の工程管理に細心の注意が必要であり、簡易な新しい方法が求められていた。
そのような方法の一つとして、ポリハロゲノポリアジン化合物、またはスルファトエチルスルフォン化合物を繊維製品の官能基の一部に共有結合させ、その後染色することにより、該化合物と繊維製品の官能基が共有結合した非染色部分と、該化合物と繊維製品の官能基が反応せずその後に染色される染色部分からなり、非染色部分が全くないか、または非染色部分の密度が低い部分が高濃度に染色され、非染色部分の密度が高い部分が低濃度に染色されることにより、色彩の濃淡が自然な斑染めが表現できることが開示されている。(特許文献1参照。)
また、別法の一つとしてセルロ−ス系繊維構造物を、アルカリ共存下セルロ−ス系繊維と共有結合により反応し得る第四級アンモニウム塩基含有化合物を含む処理液を通過せしめ、搾液後、急速に乾燥することにより処理液にマイグレ−ションを起こさせ、その後に起毛して染色する方法、及びセルロ−ス系繊維構造物を起毛した後、同様の処理を行って、繊維製品の立毛の先端部と根本部において染色濃度が異なるセルロ−ス系繊維立毛製品の製造方法が開示されている。(特許文献2参照。)
しかしながら、これらの方法では同一色相の濃淡染色には対応できても、異なる二色相の染色には対応できない欠点を有する。
出願人は、不均一にカチオン化改質した繊維製品を、カチオン化改質部分とカチオン化改質されていない部分を染色する染料とカチオン化改質部分は染色するがカチオン化改質されていない部分は染色しない染料を使用し、二色に夫々染色された部分と、なだらかな濃度勾配を有して斑染めされた部分を有するように染色する方法を発明し、開示した。(特許文献3参照。)また、出願人は疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤と疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤の二種類のカチオン化改質剤を用いて不均一にカチオン化改質した布帛をアニオン染料で異色になだらかな勾配を有する異色相に斑染めした布帛とその染色方法を発明し、特願2003年291482号として出願した。しかしながら、これらの方法ではカチオン化処理後の中和処理と染色後のマスキング処理を省くことはできなかった。
特開平11−81131号公報(第3頁3欄5〜13行) 特開平5−5279号公報(第2頁2欄17〜29行) 特開2004−162197号公報(第3頁36〜42行)
本発明の目的は、従来にない感性とファション性に優れた二色相の斑染め布帛とその簡便な染色方法を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、改質剤にキトサン酸性溶液を用い不均一に改質した布帛を二種以上の反応染料で染色することにより、異色相でなだらかな濃度勾配を有する斑染め布帛の製造が可能となることを見出し本発明に至った。
即ち、本出願の発明は、布帛に改質剤としてキトサン酸性溶液を含浸させた後シワ付けし乾燥することにより布帛を不均一に改質し、次いで、不均一に改質された布帛を反応染料を用いて染色することを特徴とする斑染め布帛の染色方法であり、該反応染料として二種以上の染料を用いることによりなだらかな色調変化を有する異色層に斑染めされてなる布帛を得る。該改質剤であるキトサン酸性溶液の濃度は、0.1〜3.0重量%であることが好ましい。
本発明による、キトサン酸性溶液で不均一に改質して染色する布帛の染色方法によれば、改質処理後、二種以上の反応染料で染色することにより、二色相を有し自然な濃淡に斑染めされた従来にない高い感性とファション性に優れた布帛を得ることができる。本発明では、工程中の中和や染色後のマスキング処理を省くことができる。また、本発明の二色相に斑染めされた布帛は従来の浸染の技術では得られない新しい素材であり、ファッション業界の新製品開発に大いに寄与する効果がある。
本発明に用いられる布帛とは、木綿、麻等の天然セルロース系繊維やレーヨン、ポリノジック、リヨセル等の再生セルロース系繊維及び羊毛等の動物繊維から選ばれる単独又は2種以上の繊維からなる織物、編物、不織布等をいう。また、これらの布帛には,本発明の効果を阻害しない範囲で上記の繊維以外にポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維を混繊、交編織の形で混用してもよいが合成繊維の比率が50%を越えると斑染めが不明瞭になってくるので好ましくない。
本発明ではキトサン酸性溶液をカチオン化改質剤として用いるが、キトサンは脱アセチル化度75%以上のもので、平均分子量が1万から30万の範囲から任意に選択でき、溶媒に用いる酸は蟻酸、酢酸、乳酸、クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸などの有機酸から選ばれるが酢酸、または、蟻酸を用いることが好ましい。上述のキトサンと有機酸を用いて定法に従ってキトサン酸性溶液を得ることができる。
本発明のキトサン酸性溶液を含む処理液中のキトサン濃度は、用いるキトサンの平均分子量にかかわらず0.1〜3.0重量%の範囲で、処理液による改質度が大きく不均一な改質部分と、改質度の小さい部分とにおける染料の所望の染着性差に応じて適宜設定することができる。キトサン濃度が0.1重量%未満では、用いる反応染料の濃度が低くなると、キトサンによる改質度が大きい改質部分と改質度の小さい部分との改質部分の染着性差が小さくなるので、濃度差がなくなり好ましくなく、又、キトサン濃度が3.0重量%より高濃度になると、改質部分の風合が硬化するので好ましくない。
本発明はカチオン化改質剤としてキトサン酸性溶液を布帛に均一に含浸させるが、この溶液の温度は常温から40℃までが好ましい。常温以下の温度にするには余分なエネルギ−を費やすので好ましくなく、40℃を越えると布帛とキトサンの反応が進み、不均一な改質に影響を及ぼすので好ましくない。また、含浸方法としては通常用いられる浸染法、または、パデイング法により含浸率50〜120%にするのが好ましい。次いで、均一に含浸処理された布帛にシワを付与するが、例えば、不定型に折畳む方法、ロ−プ状にした後折畳む方法、ル−ズキャリア等に不定形に詰込む方法等の公知の方法を適宜用いることができる。
次いで、処理後の布帛をシワを付与した状態のまま乾燥するが、80〜110℃の温度で熱風を布帛に吹き付けて乾燥するのが好ましい。乾燥温度が80℃未満であれば乾燥時間が長くなるので好ましくなく、乾燥温度が110℃を超えると改質剤が熱変色し、改質度が大きく不均一に改質した布帛のうち改質度の大きい部分が黄褐変するため、美麗な外観の斑染が得られないので好ましくない。乾燥が終了する間に改質反応は完結する。この乾燥工程で、改質剤が乾燥による水分の移動と共に移動する結果、乾燥の速い部分に濃縮され、逆に乾燥の遅い部分ではカチオン化改質剤が乾燥の速い部分に移動するため濃度が淡くなり、濃度変化が継続する状態で布帛との反応が完結するため、結果として改質度が大きく不均一に改質された部分と改質度が小さい部分を併せ持つ布帛が得られる。改質度が大きく不均一に改質された部分は、乾燥速度の速い部分から遅い部分に改質度が暫減し、なだらかな勾配を具備する布帛となる。また、布帛に残留した有機酸は、続いて実施される染色工程で洗浄されるので、中和や染色後のマスキング処理を省くことができる。
本発明で用いられる反応染料としては、例えば、商品名の染料冠称がスミフィックス(住友化学(株)製)、スミフィックス スプラ(住友化学(株)製)、レマゾ−ル(ダイスター(株)製)、レバフィックス(ダイスター(株)製)、プロシオン(三井BASF染料(株)製)、シバクロン(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)、バシレン(三井BASF染料(株)製)、ドリマレン(クラリアント(株)製)、カヤシオン(日本化薬(株)製)、カヤセロン リアクト(日本化薬(株)製)等が挙げられ、これらから色相の異なる2つ以上の反応染料を同称染料冠称での組合せ、または、異称染料冠称での組合せで適宜選択することができる。本発明では、このような使用を、二種類以上の反応染料を用いて染色すると規定する。
本発明の二色相の斑染布帛は、浸染でこれらの反応染料と染色助剤を用いて染色することにより得られるが、用いる染色助剤は無水芒硝等の中性塩及びソーダ灰等の塩基性触媒を併用、または、ソーダ灰等の塩基性触媒を単独で用いることができる。その使用量は中性塩が無水芒硝の場合には5〜80グラム/リッタ−の範囲で、改質度が大きく不均一な改質部分の色相と改質度の小さい部分の色相との染着差の大小に応じて適宜選択できる。無水芒硝の使用量が5グラム/リッタ−未満の場合には、染色堅牢度が不良となるので好ましくない。また、80グラム/リッタ−は、用いる反応染料の濃度に応じた定法における最大使用量であるので、これ以上の増量は不必要である。塩基性触媒がソーダ灰の場合には3〜20グラム/リッタ−の範囲で選択できる。ソーダ灰の使用量が3グラム/リッタ−未満の場合には染色堅牢度が不良となるので好ましくない。また、20グラム/リッタ−は、用いる反応染料の濃度に応じた定法における最大使用量であるので、これ以上の増量は不必要である。
反応染料と染色助剤を用いて染色する方法は色相の異なる二種以上の反応染料を同浴で用いる1段染色法、色相毎に染色する2段染色法のいずれも採ることができる。1段染色法を用いて染色して得られる被染物、及び、2段染色法を用いて同条件で染色順序を変えて染色して得られる被染物の三者は、いずれも2色相に染め分けすることができるが外観色相は異なるので、求める2色相及び2色相の対比に応じて染色方法を適宜選択することができる。
染色工程が終了した被染物はソ−ピング、樹脂加工、仕上げ油剤処理等の工程に移るが、これらの工程は特に限定されるものではなく一般的に用いられている方法で行うことができる。
以下、本発明について実施例により具体的に説明するが、本発明はこの範囲に限定されるものではない。なお、本実施例中の風合の評価基準は以下の方法に基づいて測定し、色相の表記は以下に従った。
・風合の評価
被験者10人で本発明の二色相に染色された斑染布帛の風合を触感判定し、風合が良いもの1点、悪いもの0点とし、各人に評価してもらいその総点から下記の基準に従い風合を判定した。
○(良好):8〜10点、 △(やや良い):4〜7点、 ×(悪い):0〜3点
・色相の表記
色相は研彩館インタ−ナショナル株式会社発行・販売の日本国内バ−ジョン色見本(SCOTDICR Cotton2300)に基づき、1〜54の範囲の色相、15〜90の範囲の明度、01〜16の範囲の彩度を座標軸とする座標(色相、明度、彩度)と色相名で併記した。
〔実施例1〕
脱アセチル化度80%、平均分子量10,000のキトサンを用いて、キトサン濃度が1.0重量%となるように0.5重量%の酢酸水溶液に溶解してキトサン酢酸水溶液1kgを調製した。このキトサン酢酸水溶液を希釈してキトサン濃度が0.1重量%、0.5重量%、1.0重量%、2.0重量%、3.0重量%、4.0重量%の6水準の改質処理液を用意した。
綿100%、撚数19回/2.5cmの19.68tex単糸を用いて、福原株式会社製 XL−3PA 型編機(19インチ、24ゲージ、1296本針本数)で、編速150m/min にて目付146g/m、引目50mm/50コースの天竺丸編地を1反(約40m/反)編成した後、定法に従い一浴精錬漂白し、その編地を30cm×30cmの大きさに6枚切り取って、試料とした。
6水準の改質処理液に試料を夫々常温で20分間浸漬した後、遠心脱水し、絞り率100%で均一に処理された試料を得、次いで、夫々の試料を不定形に折り畳んでシワを付け、110℃の熱風で乾燥し、不均一に改質した試料1〜6を用意した。
青色反応染料〔商品名;Drimarene Blue X−SGN(クラリアント(株)製)〕0.2%owfと赤色反応染料〔商品名;Kayacelon React Red CN−3B(日本化薬(株)製)〕0.5%owfの混合染色浴を温度40℃に保ち、浴比1:30で試料1〜6を夫々添加し、5分間保持した後無水芒硝30グラム/リッタ−を添加し、次いで、95℃まで昇温し10分間保持した後に、ソ−ダ灰20グラム/リッタ−を添加し20分間染色した後、湯洗、ソ−ピング、水洗、遠心脱水、乾燥し、濃い紫緑色(色相:87、明度:40、彩度:06の近似色)の自然な濃淡に斑染めされた改質度の大きい部分と淡い紫色(色相:89、明度:60、彩度:07の近似色)に斑染めされた改質度の小さい部分の二色相の斑染めされた試料1’〜 6’を得た。二色相に斑染めされた試料の外観濃度は改質処理液のキトサン濃度に比例し、0.1グラム/リッタ−が一番淡く、キトサン濃度の上昇と共に濃くなり、4.0グラム/リッタ−が一番濃く染色されていた。2色相の対比は試料6’が一番大きく、キトサン濃度の減少と共に暫減し小さいものであった。
改質処理液のキトサン濃度と斑染めされた試料の風合の評価の結果を表1に示した。
Figure 2006200045
斑染めされた試料6’の鮮明濃緑色の一番濃い部分は風合が硬く、やや良い、の評価で、試料1’〜5’の風合は良好で問題なかった。
〔実施例2〕
1.0重量%蟻酸水溶液に、脱アセチル化度88%、平均分子量12,000のキトサンを溶解させ、2.5重量%キトサン酸性溶液を用意した。
通常の条件で毛焼・糊抜・精練・漂白・マーセライズした綿100%の平織物(11.81tex×11.81tex/132本/2.54cm×80本/2.54cm)を25cm×100cmの大きさに切り取って、用意した2.5重量%のキトサン酸性溶液の処理液をパディング法により絞り率80%で含浸させた後、ロープ状にし、不定形に折畳みシワを付与し、100℃の熱風乾燥機にて5分間乾燥して、不均一に改質された試料を得て、3分割し夫々試料7〜9とした。
青色反応染料〔商品名;Kayacelon React Blue CN−MG(日本化薬(株)製):以下青色反応染料Aと略称する。〕0.2%owfと黄色反応染料〔商品名;Cibacron Yellow LS−R HC(チバスペシャリティケミカルズ(株)製):以下黄色反応染料Bと略称する。〕0.2%owfの混合染色浴に浴比1:30で不均一に改質された試料を添加し、95℃に昇温した後10分間保持し、ソ−ダ灰3グラム/リッタ−を添加し20分間染色した。次いで、湯洗、ソ−ピング、水洗、遠心脱水、乾燥し、濃い緑色(色相:41、明度:45、彩度:05の近似色)の自然な濃淡に斑染めされた改質度の大きい部分と淡い黄緑色(色相:37、明度:80、彩度:05の近似色)に斑染めされた改質度の小さい部分の二色相の斑染めされ、色相の対比に優れた試料7'を得た。
青色反応染料A0.2%owfの染色浴に浴比1:30で不均一に改質された試料8を添加し、95℃に昇温した後10分間保持し、染色助剤であるソ−ダ灰3グラム/リッタ−を添加し20分間染色した。次いで、湯洗、ソ−ピング、水洗、遠心脱水、乾燥し、濃い青色(色相:65、明度:55、彩度:06の近似色)の自然な濃淡に斑染めされた改質度の大きい部分と淡い青色(色相:66、明度:70、彩度:05の近似色)に斑染めされた改質度の小さい部分の二色相の斑染めされた試料8’を得た。次いで、黄色反応染料B0.2%owfの染色浴に浴比1:30で斑染めされた試料8’を添加し、95℃に昇温した後10分間保持し、ソ−ダ灰3グラム/リッタ−を添加し20分間染色した。次いで、湯洗、ソ−ピング、水洗、遠心脱水、乾燥し、濃い黄緑色(色相:36、明度:50、彩度:05の近似色)の自然な濃淡に斑染めされた改質度の大きい部分と淡い黄緑色(色相:43、明度:70、彩度:04の近似色)に斑染めされた改質度の小さい部分の二色相の斑染めされた試料8”を得た。
黄色反応染料B0.2%owfの染色浴に浴比1:30で不均一に改質された試料9を添加し、95℃に昇温した後10分間保持し、染色助剤であるソ−ダ灰3グラム/リッタ−を添加し20分間染色した。次いで、湯洗、ソ−ピング、水洗、遠心脱水、乾燥し、濃い黄色(色相:23、明度:85、彩度:10の近似色)の自然な濃淡に斑染めされた改質度の大きい部分と淡い黄色(色相:25、明度:85、彩度:09の近似色)に斑染めされた改質度の小さい部分の二色相の斑染めされた試料9’を得た。次いで、青色反応染料A0.2%owfの染色浴に浴比1:30で斑染めされた試料9’を添加し、95℃に昇温した後10分間保持し、ソ−ダ灰3グラム/リッタ−を添加し20分間染色した。次いで、湯洗、ソ−ピング、水洗、遠心脱水、乾燥し、濃い緑色(色相:57、明度:50、彩度:04の近似色)の自然な濃淡に斑染めされた改質度の大きい部分と淡い黄緑色(色相:31、明度:80、彩度:10の近似色)に斑染めされた改質度の小さい部分の二色相の斑染めされ、色相の対比に優れた試料9”を得た。
Figure 2006200045
表2に示したように、同一染料及び同一染色助剤を同量用いて染色することによりいずれの試料も2色相に染め分けすることができたが、染色法の相違により外観色相の対比に差異が生じた。しかしながら、いずれの試料についても風合いに優れた二色相を有する布帛が得られた。
〔実施例3〕
1.0重量%蟻酸水溶液に、脱アセチル化度85%、平均分子量10,000のキトサンを溶解させ、2.5重量%キトサン酸性溶液を用意した。
実施例1と同様の編立条件で綿65%、アクリル30%、ポリウレタン5%の19.68tex単糸を用いて編立した編地を定法に従い一浴精錬漂白した後、30cm×30cmの大きさに2枚切り取って、試料とした。用意した2.5重量%のキトサン酸性溶液の処理液に常温で20分間浸漬処理した後、遠心脱水により絞り率95%の均一に処理された試料を得た。次いで、不定形に折畳みシワを付与し、110℃の熱風にて乾燥して、不均一に改質された試料10及び比較試料11を得た。
次いで、青色反応染料〔商品名;Cibacron Blue F−FGN(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)〕0.3%owfと黄色反応染料〔商品名;Cibacron Yellow F−4G(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)〕0.3%owfの混合染色浴を温度40℃に保ち、浴比1:30で試料10を添加し、5分間保持した後無水芒硝10グラム/リッタ−を添加し、次いで、60℃まで昇温し10分間保持した後に、ソ−ダ灰3グラム/リッタ−を添加し20分間染色した後、湯洗、ソ−ピング、水洗、遠心脱水、乾燥し、鮮明濃緑色(色相:49、明度:60、彩度:06の近似色)の自然な濃淡に斑染めされた改質度の大きい部分と淡い青緑色(色相:59、明度:75、彩度:05の近似色)に斑染めされた改質度の小さい部分の二色相の斑染めされた試料10’を得た。
同様の条件で、芒硝及びソ−ダ灰を用いないで比較試料11を染色し、同様に斑染めされた比較試料11’を得た。
斑染めされた試料10’と比較試料11’の風合の評価の結果とJIS L−0842の紫外線カ−ボンア−ク灯光試験(第3露光法)の結果を表3に示した。
Figure 2006200045
比較試料11’は市場で要求される染色堅牢度を満たすことができなかったが、得られた試料10’の風合は良好で、外観の優れた二色相に斑染めされた綿/アクリル/ポリウレタンの混紡編地が得られた。
〔実施例4〕
2.0重量%酢酸水溶液に、脱アセチル化度88%、平均分子量1.2万のキトサンを溶解させ、2.5重量%キトサン酸性溶液を用意した。JIS L−0803染色堅牢度試験用添付布帛に記載されている添付白布単一繊維布(I)である羊毛100%織物を30cm×30cmの大きさに切り取って、用意した2.5重量%のキトサン酸性溶液の処理液に20分間浸漬した後、絞り率60%で遠心脱水し、不定形に折畳みシワを付与し、100℃の熱風乾燥機にて5分間乾燥して、不均一に改質された試料12を得た。次いで、実施例3と同一の条件で染色し、湯洗、ソ−ピング、水洗、遠心脱水、乾燥し、濃い鮮明緑色(色相:43、明度:55、彩度:09の近似色)の自然な濃淡に斑染めされた改質度の大きい部分と淡い黄緑色(色相:38、明度:65、彩度:08の近似色)に斑染めされた改質度の小さい部分の二色相の斑染めされた試料12’を得た。
斑染めされた試料12’の風合は良好で、外観の優れた二色相に斑染めされた羊毛100%平織物が得られた。
本発明の斑染め染色方法で得られた被染物は、改質度が大きく自然な濃淡に斑染めされた部分と、改質度が小さく自然な濃度にそれぞれ斑染めされた部分とを有して二種類の色相に染め分けられた複雑な外観を有するので、従来にない高い感性とファション性に優れた素材として、ファション業界の新製品開発に大いに寄与できる。

Claims (4)

  1. 布帛に改質剤としてキトサン酸性溶液を含浸させた後、シワ付けした状態で乾燥することにより布帛を不均一に改質し、次いで、不均一に改質された布帛を反応染料を用いて染色することを特徴とする斑染め布帛の染色方法。
  2. 該不均一に改質された布帛を、二種以上の反応染料を用いて染色することを特徴とする請求項1に記載の斑染め布帛の染色方法。
  3. 該キトサン酸性溶液の濃度が0.1〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斑染め布帛の染色方法。
  4. キトサン酸性溶液を含浸後シワ付けした状態で乾燥し、二種以上の反応染料を用いて染色してなる、なだらかな色調変化を有する異色相に斑染めされてなる布帛。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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