JP4058690B2 - 異色相可染交編織物及びその染色方法 - Google Patents

異色相可染交編織物及びその染色方法 Download PDF

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Description

本発明は、二種類のカチオン化改質剤を用いて夫々にカチオン改質化した二種類の紡績糸を用いた異色相可染交編織物、及び該二種類の紡績糸に未改質の紡績糸を加えた三種類の紡績糸を用いた異色相可染交編織物と、それらの交編織物の染色方法に関する。
付加価値の高い繊維製品の創出を目的に、繊維製品に多色相柄表現を施す生産システムの検討は従来から行われている。現在でも、同一素材を用いて多色相柄を表現する生産方式は、紡績糸を目的の色相に染色した後、複数の染色された糸を組合せて交編織する、所謂「先染」の方法が主流となっている。この方法は主としてセルロ−ス系繊維製品に応用されているが、デザイン、配色の決定から繊維製品が完成するまでに多くの時間を要すること、染色済の紡績糸である原材料の長期在庫リスクが増大する等の欠点があり、その改善が古くから求められていた。この問題を解消するために、異種素材を組合せて交編織された繊維製品を、素材の染色性の差を利用して順次あるいは同浴で異種染料を添加して染色する、所謂「後染」の方法が提案されている。
具体的には、木綿繊維とポリエステル繊維、再生セルロ−ス繊維とアクリル繊維、木綿繊維とポリエステル繊維とナイロン繊維等の異素材の組み合せで染色がなされている。しかし、合成繊維等の異種素材とセルロース繊維の組み合せでは、セルロ−ス素材の特徴である自然で柔軟な風合等の特色が充分に実現できない欠点がある。このような観点から、セルロ−ス系繊維のみの組み合せで、カチオン化綿とカチオン化未処理綿又はそれらの糸を用いた編織製品を後染で異染化、霜降り、杢調効果の発現が可能であることが開示されている。(例えば、非特許文献1参照。)しかしながら、これらはセルロ−ス系素材でありながらアニオン染料に対する染色性の差を強調するところが特徴であり、単一素材を用いて二色相以上に表現することは不可能であった。単一素材で二色相以上の多色相表現を可能とするには、更に染色機構を異にし、後染で染色堅牢度の優れた新たなセルロ−ス系繊維との組み合せが必要である。
出願人は、同一のセルロ−ス系素材でありながら繊維そのものを改質することで染色性に差のあるナフト−ル可染改質再生セルロ−ス繊維を発明した。(特許文献1参照。)このナフト−ル可染改質再生セルロ−ス繊維とカチオン化改質セルロ−ス繊維及び通常のセルロ−ス繊維の三種を選定し、これらの三種の繊維を混繊した後、紡績糸を製造し、該紡績糸を用いた交編織物を特定のアニオン染料で染色することで多色相に染め分けすることが可能なことを発明し、特願2002−147495号として出願した。しかしながら、セルロ−ス系素材(同系素材)という大きな分類ではなく完全な単一素材(例えば、木綿繊維)による多色相に染め分け可能な交撚糸は実現出来なかった。
「ビュ−ラインとその展開」(福岡淳一著「繊維加工」増刊捺染手帳24、VOL.38,1986,32頁〜37頁) 特開2003-3322号公報(第2頁、2欄)
本発明は、アニオン染料で染色することにより広範囲の色相と色彩で異色相に染め分け可能な単一素材からなる交編織物とその染色方法を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤と疎水基の構成率の低カチオン化改質剤を用いて夫々にカチオン化改質した紡績糸をアニオン染料で染色すると両者への固着率が顕著に異なることに着目し、これらの単一素材よりなるカチオン化改質糸を用いた交編織物をアニオン染料で染色することにより、これまで困難であった異色相に染め分け可能となることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明の第一の発明は、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸の二種類の紡績糸を用いて交編織してなる異色相可染交編織物であり、第二の発明は疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、未改質の紡績糸の三種類の紡績糸を用いて交編織してなる異色相可染交編織物である。
疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤としては、一般式(1)
Figure 0004058690
(但し、Rは炭素数が8〜18のアルキル基、フェニル基又はフェニルメチル基であり、Xはハロゲン基である。)で示されるカチオン化改質剤を用い、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤としては、一般式(2)
Figure 0004058690
(但し、Rは炭素数が1〜3のアルキル基であり、Xはハロゲン基である。)、あるいは一般式(3)
Figure 0004058690
(但し、Xはハロゲン基であり、nは2〜12の整数を表す。)で示されるカチオン化改質剤を用いる。
上記の疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸の二種類の紡績糸を用いた交編織物、及び、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と未改質の紡績糸よりなる三種類の紡績糸を用いた交編織物は、酸性染料と反応染料で異色相に染め分けることができる。更に、該二種類の紡績糸を用いた交編織物、及び、該三種類の紡績糸を用いた交編織物は、酸性染料と反応染料と直接染料で染色することにより、異色相に染め分けることができる。
二種類のカチオン化改質剤を用いて夫々にカチオン化改質された紡績糸は、酸性染料での染着性に著しい差が生じるので、また、これに未改質の紡績糸を加えることにより、多色相に染色可能な交編織物が得られる。このような糸を使用した編地は、同一素材を使用するので、素材の有する特性を損なわず、一工程の染色により多色相に染色でき、先染めによらず、後染めによって、これまで困難であった多色相の繊維製品を得ることが出来る。
本発明でいう紡績糸の素材とは、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤と反応できる官能基を有する素材であれば特に制限はなく、綿、麻等の植物繊維、羊毛、絹等の動物繊維、ビスコ−スレ−ヨン、銅アンモニアレ−ヨン、溶剤紡糸セルロ−ス繊維等の再生セルロ−ス繊維から選ばれた単一素材を用いることができる。
本発明でいう、カチオン化改質した紡績糸とは、未改質の紡績糸を通常の加工法でカチオン化改質する改質紡績糸でも、原繊をカチオン化改質した後常法により紡績糸とする改質紡績糸でもよく、適宜用いることができる。
本発明でいう、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤は、一般式(1)
Figure 0004058690
(但し、Rは炭素数が8〜18のアルキル基、フェニル基又はフェニルメチル基であり、Xはハロゲン基である。)で示され、例えば、3−クロロ−2−ヒドロキシジメチルドデシルアンモニウムクロライドが挙げられ、商品名としてCDDA[四日市合成(株)製)、HLA(阪本薬品工業(株)製]があり、これらを用いることができる。
処理方法は、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤と反応触媒の混合水溶液をpH10から13.5に調整し、処理対象の原繊又は紡績糸を浴比1:5〜1:30、温度50〜80℃で60分間処理した後、処理対象が原繊の場合は洗浄、中和、洗浄、油剤処理を行った後脱水・乾燥を行った後常法により紡績糸とする。処理対象が紡績糸の場合はカチオン化処理後、洗浄、中和、洗浄、油剤処理を行った後脱水・乾燥を行う。疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤の処理濃度は、特に限定しないが目的とする未改質の紡績糸との間の濃淡差または異色相に染色される他の改質繊維とのコントラストに応じて1.0g/l〜20.0g/lの範囲で適宜設定することができる。処理濃度が1.0g/l未満の場合はカチオン基の導入が少なくなるので未改質の紡績糸との間で同色相の濃淡の差が小さくなり好ましくなく、20.0g/lを超える場合は濃く染色される部分のカチオン化改質剤の反応量が飽和されるのに対して、淡く染色される部分のカチオン化改質剤の反応量が多くなる結果、同色相の濃淡差が小さくなるので好ましくない。
本発明でいう、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤は、一般式(2)
Figure 0004058690
(但し、Rは炭素数が1〜3のアルキル基であり、Xはハロゲン基である。)、あるいは一般式(3)
Figure 0004058690
(但し、Xはハロゲン基であり、nは2〜12の整数を表す。)で示され、一般式(2)の化合物としては、例えば、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが挙げられ、商品名としてカチオンマスターC[四日市合成(株)製]、COPA−60[三菱ガス化学(株)製]、ワイステックスN−50[ナガセケムテックス(株)製]があり、これらを用いることができる。また、一般式(3)の化合物としては、例えば、1,6ビス−(3−クロロ−2−ヒドロキシジメチルアンモニウム)ヘキサンジクロライドが挙げられ、商品名としてカチオノンUK[一方社油脂工業(株)製]があり、これを用いることができる。その処理方法は、一般式(2)あるいは一般式(3)のカチオン化改質剤と反応触媒の混合水溶液をpH10から13.5に調整し、処理対象の原繊又は紡績糸を浴比1:5〜1:30、温度50〜80℃で60分間処理した後、処理対象が原繊の場合は洗浄、中和、洗浄、油剤処理を行った後脱水・乾燥を行った後常法により紡績糸とする方法か、処理対象が紡績糸の場合は洗浄、中和、洗浄、油剤処理を行った後脱水・乾燥を行う方法を採ればよい。
疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤の処理濃度は、特に限定されないが目的とする未処理の紡績糸との間の濃淡差または異色相に染色される他の改質繊維とのコントラストに応じて一般式(2)のカチオン化改質剤の場合は0.3g/l〜8.0g/l、一般式(3)のカチオン化改質剤の場合は1.0g/l〜20.0g/lの範囲で適宜設定することができる。処理濃度が下限の0.3g/lあるいは1.0g/l未満の場合はカチオン基の導入が少なくなるので未改質の紡績糸との間で同色相の濃淡の差が小さくなり好ましくなく、処理濃度が上限の8.0g/lあるいは20.0g/lを超える場合は濃く染色される部分のカチオン化改質剤の反応量が飽和されるのに対して、淡く染色される部分のカチオン化改質剤の反応量が多くなる結果、同色相の濃淡差が小さくなるので好ましくない。
カチオン化改質剤の反応触媒としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属化合物、または、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土金属化合物を用いることができるが、取扱いが容易で、水溶液がアルカリである、アルカリ金属化合物水溶液を用いるのが好ましい。
本発明で用いる疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤と、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤との二種類のカチオン化剤を選択した理由は、酸性染料を含む染色液中で、これらのカチオン化改質した紡績糸または原繊を同浴処理すると、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤で改質した原繊が選択的に酸性染料で染着されることを利用するものである。 その染着差は一般式(1)〜(3)に示される化学式中の疎水基の炭素数の差に比例し、疎水基の炭素数の差が5を超える範囲にあるときその染着差が判然となる。
本発明の異色相可染交編織物は、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸の二種類の紡績糸を用いた交編織物、または、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、未改質の紡績糸の三種類の紡績糸を用いた交編織物であるが、その交編織の方法は常法を用いることができる。
本発明は、アニオン染料を用いてカチオン化改質した紡績糸を異色に染め分けるものであるが、用いるアニオン染料とは酸性染料と反応染料であり、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸は酸性染料で、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸は反応染料で異色相に染め分ける。また更に、直接染料を用いることで疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸を酸性染料と直接染料の重複した色相に、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸を反応染料と直接染料の重複した色相に染め分けることもできる。
本発明で用いられる酸性染料としては、市場で要求される染色堅牢度を満たすものが望ましく、例えば、ハ−フミリング型、ミリング型、金属錯塩型の酸性染料が挙げられる。ハ−フミリング型としては商品の染料冠称がスミノ−ル ファ−スト、カヤノ−ル、サンドランMF等の酸性染料が挙げられ、ミリング型としては商品の染料冠称がスミノ−ル ミリング、カヤノ−ル ミリング、サンドランN等が挙げられ、金属錯塩型としては商品の染料冠称がラニ−ルW、カヤラックス、イソランSが挙げられ、これらから適宜選択することができる。
反応染料としては、例えば、商品名の染料冠称がプロシオンP、カヤシオンP、シバクロンP、ミカシオン、カヤシオンE、プロシロンMあるいはレバフィックスEの反応染料が挙げられ、これらから適宜選択することができる。直接染料としては、例えば、商品名の染料冠称がカヤラス、シリウス、シバフィックス、インドゾ−ル、ソ−ラ−等の直接染料が挙げられ、これらから適宜選択することができる。
本発明の、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸のカチオン化改質の異なる紡績糸を用いた交編織物を、酸性染料と反応染料を用いて異色相に染め分ける染色方法は、酸性染料と反応染料を用いて水酸化ナトリウム等の強塩基性触媒のみを染色助剤として浴比1:10〜1:30、温度50〜100℃で20〜60分間染色する方法、または、酸性染料と反応染料を用いて均染剤のみを染色助剤として浴比1:10〜1:30、温度50〜100℃で20〜60分間染色する方法のいずれかを選択することができる。また、カチオン化改質した繊維の残っている染色座席を封鎖するために正電荷の封鎖剤を適宜用いることができる。酸性染料と反応染料を用いての染色は、二種の染料を同時に用いる一段染色法でも夫々の染料で染色する二段染色法の何れも選択できる。二段染色法を用いる場合には、酸性染料は染料のみで浴比1:10〜1:30、温度80〜100℃で20〜60分間染色する方法、または、酸性染料と均染剤で浴比1:10〜1:30、温度80〜100℃で20〜60分間染色する方法を採り、反応染料は染料と塩基性触媒で浴比1:10〜1:30、温度50〜100℃で20〜60分間染色する方法、または、反応染料と均染剤で浴比1:10〜1:30、温度50〜100℃で20〜60分間染色する方法を組合わせて用いる。また、要求される染色堅牢度に応じて、フィックス剤を使用することができる。
本発明のカチオン化改質の異なる紡績糸と未処理の紡績糸の三種類の紡績糸を用いて交編織した異色相可染交編織物中のカチオン化改質の異なる紡績糸を異色相に染め分けし、未改質の紡績糸をオフホワイトにする染色方法は、酸性染料と反応染料を用いて水酸化ナトリウム等の強塩基性触媒のみを染色助剤として浴比1:10〜1:30、温度50〜100℃で20〜60分間染色する方法、または、酸性染料と反応染料を用いて均染剤のみを染色助剤として浴比1:10〜1:30、温度50〜100℃で20〜60分間染色する方法のいずれかを選択することができる。また、カチオン化改質した紡績糸の残っている染色座席を封鎖するために正電荷の封鎖剤を適宜用いることができる。酸性染料と反応染料を用いての染色は、二種の染料を同時に用いる一段染色法でも夫々の染料で染色する二段染色法の何れも選択できる。また、要求される染色堅牢度に応じて、フィックス剤を使用することができる。
本発明のカチオン化改質の異なる紡績糸と未改質の紡績糸の三種類の紡績糸を用いて交編織された異色相可染交編織物を異色相に染め分けする方法は、酸性染料、反応染料、直接染料の三種の染料と均染剤を染色助剤として調整した染色液中に被染物を投入し、所定の温度まで昇温した後、芒硝等の中性塩を添加し、温度50〜100℃で20〜60分間染色する方法を採ればよい。又、カチオン化改質した紡績糸の残っている染色座席を封鎖するために、正電荷の封鎖剤を適宜用いることができる。染色の手順は三種の染料を同時に用いる一段染色法でも、交編織物を酸性染料と反応染料を用いて異色相に染め分けた後、直接染料と芒硝等の中性塩を染色助剤として染色する方法、または、反応染料と芒硝等の中性塩とソ−ダ灰等の塩基性触媒の染色助剤を用いて染色する方法の二段染色法、あるいは三段染色法の何れも選択できる。また、要求される染色堅牢度に応じて、フィックス剤を使用することができる。
この方法で染色した被染物は、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した部分が、酸性染料で染色した色相に直接染料または反応染料で染色した色相が重なった色相を呈し、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した部分が、反応染料で染色した色相に直接染料または反応染料で染色した色相が重なった色相を呈し、未改質の部分が直接染料または反応染料で染色した色相を呈する。例えば、赤色酸性染料、青色反応染料及び黄色直接染料または黄色反応染料を等量の染料濃度で用いる場合には、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した部分は、酸性染料の赤色相に直接染料または反応染料の黄色相が重なった橙色相を呈し、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した部分は、反応染料の青色相に直接染料または反応染料の黄色相が重なった紺色相を呈し、未改質の部分が直接染料または反応染料の黄色相を呈する。また、この方法で得られる三色相の被染物は夫々の色相が残りの二つの染料により僅かに汚染されるが、外観上の品位は影響を受けない。
染色工程が終了した被染物はソ−ピング、樹脂加工、仕上げ油剤処理等の工程に移るが、これらの工程は特に限定されるものではなく、一般的に用いられている方法で行うことができる。
以下、本発明について実施例により具体的に説明するが、本発明はこの範囲に限定されるものではない。
尚、本実施例中の染色堅牢度は以下の方法に基づいて測定した。
・染色堅牢度の測定方法
耐光堅牢度:JIS L 0843:98 キセノンア−ク灯光に対する染色堅牢度試験方法に準拠し測定した。
〔実施例1〕
14.76texの木綿紡績糸1.0kgをソフト巻した後、試験用チ−ズ染色機〔型式:1LUP−FE、(株)ニッセン製〕に投入し、35%過酸化水素水溶液5g/l、過酸化水素の安定剤〔商品名:IPキレ−トD−40、一方社油脂工業(株)製〕2g/l、48%水酸化ナトリウム水溶液4g/l、精練用浸透剤〔商品名:エスピト−ルBSconc、サン化学(株)製〕0.5g/lを含む処理液で浴比1:10、温度95℃で40分間精練・漂白した後、水洗し酢酸〔商品名:試薬無水酢酸、関東化学(株)製〕1g/lを含む処理浴で、浴比1:10、温度50℃で15分間中和後水洗した。次いで、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤である3−クロロ−2−ヒドロキシジメチルドデシルアンモニウムクロライド〔商品名:CDDA、四日市合成(株)製〕5g/l、反応触媒〔商品名:試薬水酸化ナトリウム、関東化学(株)製〕10g/l、湿潤浸透剤〔商品名:クリ−ンN−15、一方社油脂工業(株)製〕2g/lを含む処理浴で、浴比1:10、温度60℃で60分間反応させた後、十分に水洗し、酢酸〔商品名:試薬無水酢酸、関東化学(株)製〕1g/lを含む処理浴で、浴比1:10、温度50℃で15分間中和した後水洗し、柔軟仕上剤〔商品名:FS−W−200、サン化学(株)製〕20g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で20分間処理後、脱水し、120℃の温風で乾燥して精練・漂白したカチオン化改質木綿紡績糸を製造し、これを試験糸Aとした。
14.76texの木綿紡績糸1.0kgをソフト巻した後、前述と同様の試験用チ−ズ染色機に投入し、前述と同様の35%過酸化水素水溶液5g/l、前述と同様の過酸化水素の安定剤2g/l、48%水酸化ナトリウム水溶液4g/l、前述と同様の精練用浸透剤0.5g/lを含む処理液で浴比1:10、温度95℃で40分間精練・漂白した後、水洗し前述と同様の酢酸1g/lを含む処理浴で、浴比1:10、温度50℃で15分間中和した後水洗した。 次いで、有効成分が40%である疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤である1,6ビス−(3−クロロ−2−ヒドロキシジメチルアンモニウム)ヘキサンジクロライド〔商品名:カチオノンUK、一方社油脂工業(株)製〕20g/l、前述と同様の反応触媒10g/l、前述と同様の湿潤浸透剤2g/lを含む処理浴で、浴比1:10、温度60℃で60分間反応させた後、十分に水洗し、前述と同様の酢酸1g/lを含む処理浴で、浴比1:10、温度50℃で15分間中和した後水洗し、次いで、前述と同様の柔軟仕上剤20g/l含む処理浴で、浴比1:10、温度50℃で20分間処理後、脱水し、120℃の温風で乾燥して精練・漂白したカチオン化改質木綿紡績糸を製造し、これを試験糸B1とした。
14.76texの木綿紡績糸1.0kgをソフト巻した後、前述と同様の試験用チ−ズ染色機に投入し、前述と同様の35%過酸化水素水溶液5g/l、前述と同様の過酸化水素の安定剤2g/l、48%水酸化ナトリウム水溶液4g/l、前述と同様の精練用浸透剤0.5g/lを含む処理液で浴比1:10、温度95℃で40分間精練・漂白した後、水洗し前述と同様の酢酸1g/lを含む処理浴で、浴比1:10、温度50℃で15分間中和した後水洗した後、前述と同様の柔軟仕上剤20g/lを含む処理浴で、浴比1:10、温度50℃で20分間処理した後、脱水し、120℃の温風で乾燥して精練・漂白した未改質の木綿紡績糸を製造し、これを通常糸C1とした。
試験糸A、試験糸B1、通常糸C1を用いて、夫々12本毎に試験糸A、通常糸C1、試験糸B1、通常糸C1を1サイクルとし、交互に引き揃えた経糸とし自動サンプル織機〔型式:SL7900、SUMAGH社製〕を用い、経糸と同様に試験糸A、試験糸B1、通常糸C1を用いて夫々12本毎に試験糸A、通常糸C1、試験糸B1、通常糸C1を1サイクルとし交互に緯糸として打ち込み、格子模様の試作平織物1を作成した。得られた格子模様の試作平織物1を青色の酸性染料〔商品名:Kayacry Sky Blue R、日本化薬(株)製〕0.4%owf、赤色反応染料〔Kayacion Red P−4BN、日本化薬(株)製〕0.4%owfと均染剤〔商品名:UDA−104K、一方社油脂工業(株)製〕1.0g/lを含む染色浴中で浴比1:20、室温で10分間処理した後、90℃迄昇温させ、温度90℃で30分間処理した後、80℃迄降温させた。次いで、水洗後、界面活性剤〔商品名:サンモ−ル120、日華化学(株)製〕2.0g/lを含む処理液中で、浴比1:20、温度80℃で15分間ソ−ピングした後、水洗し、次いで、遠心脱水し、80℃の温風で乾燥して、染色した試料No.1を得た。
染色された試料No.1は経糸と緯糸共に試験糸Aの部分と、経糸と緯糸の一方が試験糸Aで他方が通常糸C1の部分と、経糸と緯糸共に試験糸B1の部分と、経糸と緯糸の一方が試験糸B1で他方が通常糸C1の部分と、経糸と緯糸の一方が試験糸Aで他方が試験糸B1の部分と、経糸と緯糸共に通常糸C1の部分の、以上の外観上6つの部分に夫々が染め分けられた。染め分けられた各部の経糸と緯糸の色相と全体の外観及びキセノンア−ク灯光に対する染色堅牢度を測定した結果を表1に示した。
Figure 0004058690
表1から明らかのように、平織物である試料No.1は、織成上は9つの部分より構成されるが、外観上は6つの部分に染め分けられた。即ち、経糸と緯糸共に試験糸Aで構成される疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は青色酸性染料によって濃青色の単一色相に染色され、経糸と緯糸共に試験糸B1で構成される疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は赤色反応染料によって濃赤色の単一色相に染色され、経糸と緯糸共に通常糸C1で構成される精練・漂白した木綿紡績糸部分はオフホワイトの単一色相に染め残しされた。
経糸と緯糸の一方が試験糸Aで他方が試験糸B1で構成される部分である疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は青色酸性染料によって濃青色に染色され、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は赤色反応染料によって濃赤色に染色されたので、赤糸/青糸交互に交差する平織地となった。経糸と緯糸の一方が試験糸Aで他方が通常糸C1で構成される部分は、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は青色酸性染料によって濃青色に染色され、精練・漂白した木綿紡績糸部分はオフホワイトに染め残しされたので、白糸/青糸交互に交差するシャンブレ−地となった。経糸と緯糸の一方が試験糸B1で他方が通常糸C1で構成される部分は、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は赤色酸性染料によって濃赤色に染色され、精練・漂白した木綿紡績糸部分はオフホワイトに染め残しされたので、白糸/赤糸交互に交差するシャンブレ−地となった。これらの各部のキセノンア-ク灯光に対する染色堅牢度試験の結果は何れも4級以上であり、通常の衣料品に要求される基準を満足していた。染色された試料No.1の外観は先染糸を用いて製織したギンガム生地と区別が付かぬほど優れた品位の平織地に仕上がった。
〔実施例2〕
米国産木綿繊維を、35%過酸化水素水溶液5g/l、実施例1と同一の過酸化水素の安定剤2g/l、48%水酸化ナトリウム水溶液4g/l、実施例1と同一の精練用浸透剤0.5g/lを含む処理液で浴比1:15、温度95℃で40分間精練・漂白した後、水洗し実施例1と同一の酢酸1g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で15分間中和した後水洗した。次いで、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤である3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド〔商品名:カチオンマスタ−C、四日市合成(株)製〕20g/l、実施例1と同一の反応触媒10g/l、実施例1と同一の湿潤浸透剤2g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度60℃で60分間反応させた後、十分に水洗し、実施例1と同一の酢酸1g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で15分間中和した後水洗し、柔軟平滑仕上剤〔商品名:ゾンテスTA−460−15、松本油脂製薬(株)製〕8g/l、紡績油剤〔商品名:テロンLE,松本油脂製薬(株)製〕2g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で20分間処理した後、遠心脱水し、80℃の温風で乾燥して精練・漂白したカチオン化改質木綿繊維(B2)を約1000g製造した。
米国産木綿繊維を約1000g用意して未改質の木綿繊維(C2)とした。
精練・漂白したカチオン化改質木綿繊維(B2)と未改質の木綿繊維(C2)をクイックスピンシステム〔型式:QSS−R20、SDL International LTD製〕を用いて19.68texの紡績糸を製造し、これらを試験糸B3と通常糸C3とした。実施例1の試験糸Aと試験糸B3と通常糸C3を用いて、実施例1と同様に、夫々12本毎に試験糸A、通常糸C3、試験糸B3、通常糸C3を1サイクルとし交互に引き揃えた経糸とし、自動サンプル織機を用いて経糸と同様に試験糸A、試験糸B3、通常糸C3を用いて夫々12本毎に試験糸A、通常糸C3、試験糸B3、通常糸C3を1サイクルとし交互に緯糸として打ち込み、格子模様の試作平織物2を作成した。
得られた格子模様の試作平織物2を、実施例1と同一の35%過酸化水素水溶液5g/l、実施例1と同一の過酸化水素の安定剤2g/l、48%水酸化ナトリウム水溶液4g/l、実施例1と同一の精練用浸透剤0.5g/lを含む処理液で浴比1:15、温度95℃で40分間精練・漂白した後、水洗し実施例1と同一の酢酸1g/lを含む処理浴で、浴比1:15、温度50℃で15分間中和した後、水洗した後、青色の酸性染料〔商品名:Kayacry SkyBlue R、日本化薬(株)製〕0.4%owf、赤色反応染料〔商品名:Kayacion Red P−4BN、日本化薬(株)製〕0.4%owf、黄色直接染料〔商品名:Kayarus Supra Yellow GLS、日本化薬(株)製〕と均染剤〔商品名:UDA−104K、一方社油脂工業(株)製〕1.0g/lを含む染色浴中で浴比1:20、室温で10分間処理した後、90℃迄昇温させた後、芒硝10g/l添加し、温度90℃で30分間処理した後、80℃迄降温させた。次いで、水洗後、実施例1と同一の界面活性剤2.0g/lを含む処理液中で、浴比1:20、温度80℃で15分間ソ−ピングした後、水洗し、次いで、遠心脱水し、80℃の温風で乾燥して、染色した試料No.2を得た。
染色された試料No.2は、経糸と緯糸共に試験糸Aの部分と、経糸と緯糸の一方が試験糸Aで他方が通常糸C3の部分と、経糸と緯糸共に試験糸B3の部分と、経糸と緯糸の一方が試験糸B3で他方が通常糸C3の部分と、経糸と緯糸の一方が試験糸Aで他方が試験糸B3の部分と、経糸と緯糸共に通常糸C3の部分の、以上の外観上6つの部分に夫々が染め分けられた。染め分けられた各部の経糸と緯糸の色相と全体の外観、及びキセノンア−ク灯光に対する染色堅牢度を測定した結果を表2に示した。
Figure 0004058690
表2から明らかのように、織成上は9つの部分より構成されるが、外観上は6つの部分に染め分けられ、経糸と緯糸共に試験糸Aで構成される疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は青色酸性染料によって濃青色の色相に染色されると同時に黄色直接染料によって淡黄色の色相に染色されるので二つの色相が重なった濃紺色の単一色相に染色され、経糸と緯糸共に試験糸B3で構成される疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は赤色反応染料によって濃赤色の色相に染色されると同時に黄色直接染料によって淡黄色の色相に染色されるので二つの色相が重なった濃橙色の単一色相に染色され、経糸と緯糸共に通常糸C3で構成される精練・漂白した未改質の木綿紡績糸部分は黄色直接染料によって淡黄色の単一色相に染色された。
経糸と緯糸の一方が試験糸Aで他方が試験糸B3で構成される部分である疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は、青色酸性染料によって濃青色に染色されると同時に黄色直接染料によって淡黄色の色相に染色されるので二つの色相が重なった濃紺色の単一色相に染色され、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は、赤色反応染料によって濃赤色に染色されると同時に黄色直接染料によって淡黄色の色相に染色されるので二つの色相が重なった濃橙色の単一色相に染色されたので、橙糸/紺糸交互に交差する平織地となった。経糸と緯糸の一方が試験糸Aで他方が通常糸C3で構成される部分は、疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は青色酸性染料によって濃青色に染色されると同時に黄色直接染料によって淡黄色の色相に染色されるので二つの色相が重なった濃紺色に染色され、精練・漂白した未改質の木綿紡績糸部分は黄色直接染料によって淡黄色の色相に染色されるので淡黄色糸/濃紺糸交互に交差するシャンブレ−調となった。経糸と緯糸の一方が試験糸B3で他方が通常糸C3で構成される部分は、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸部分は赤色酸性染料によって濃赤色に染色されされると同時に黄色直接染料によって淡黄色の色相に染色されるので二つの色相が重なった濃橙色に染色され、精練・漂白した未改質の木綿紡績糸部分は黄色直接染料によって淡黄色の色相に染色されるので淡黄色糸/濃橙糸交互に交差するシャンブレ−調となった。これら各部のキセノンア-ク灯光に対する染色堅牢度試験の結果は何れも4級以上であり、通常の衣料品に要求される基準を満足していた。
試料No.2を構成する通常糸C3は、精練・漂白した後染色されたが外観品位に問題なく、カチオン化改質した後で再度精練・漂白した後染色された試験糸A及び試験糸B3も共に外観品位問題なく、三色相に染色された試料No.2は、先染糸を用いて製織したギンガム生地と区別がつかぬほど優れた品位の平織地に仕上がった。
本発明の、単一素材からなるカチオン化改質の異なる紡績糸の交編織物、または、カチオン化改質の異なる紡績糸と未改質の紡績糸の三種類の紡績糸を用いた交編織物は、先染めによらず、後染めによってアニオン染料で異色相に染め分けることが出来る交編織物であって、少量多品種生産を可能にし、衣料分野の発展に大きく寄与するものである。

Claims (6)

  1. 疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸の二種類の紡績糸を用いて交編織してなる異色相可染交編織物。
  2. 疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤を用いてカチオン化改質した紡績糸と、未改質の紡績糸の三種類の紡績糸を用いて交編織してなる異色相可染交編織物。
  3. 疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤が、一般式(1)
    Figure 0004058690
    (但し、Rは炭素数が8〜18のアルキル基、フェニル基又はフェニルメチル基であり、Xはハロゲン基である。)で示されるカチオン化改質剤であり、
    疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤が、一般式(2)
    Figure 0004058690
    (但し、Rは炭素数が1〜3のアルキル基であり、Xはハロゲン基である。)で示されるカチオン化改質剤である請求項1又は請求項2に記載の異色相可染交編織物。
  4. 疎水基の構成率の高いカチオン化改質剤が、一般式(1)
    Figure 0004058690
    (但し、Rは炭素数が8〜18のアルキル基、フェニル基又はフェニルメチル基であり、Xはハロゲン基である。)で示されるカチオン化改質剤であり、
    疎水基の構成率の低いカチオン化改質剤が、一般式(3)
    Figure 0004058690
    (但し、Xはハロゲン基であり、nは2〜12の整数を表す。)で示されるカチオン化改質剤である請求項1又は請求項2に記載の異色相可染交編織物。
  5. 請求項1に記載の異色相可染交編織物、又は請求項2に記載の異色相可染交編織物を、酸性染料と反応染料で染色することにより異色相に染め分けることを特徴とする異色相可染交編織物の染色方法。
  6. 請求項1に記載の異色相可染交編織物、又は請求項2に記載の異色相可染交編織物を、酸性染料と反応染料と直接染料で染色することにより異色相に染め分けることを特徴とする異色相可染交編織物の染色方法。
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