JP2021055232A - 獣毛繊維を含む繊維構造物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】後染めが可能で、メリハリのある濃淡染色ができ、製造コストも安価な獣毛繊維を含む繊維構造物及びその製造方法を提供する。【解決手段】防縮獣毛繊維と非防縮獣毛繊維を含む繊維構造物であって、直接染料によって染色されており、防縮獣毛繊維は非防縮獣毛繊維に比べて相対的に色相が濃色であり、非防縮獣毛繊維の色相は相対的に淡色であり、全体として片染め調の外観を有する。この製造方法は、防縮獣毛繊維を含む糸と非防縮獣毛繊維を含む糸を繊維構造物とし、直接染料によって一浴で染色することにより、防縮獣毛繊維は、非防縮獣毛繊維に比べて相対的に色相が濃色とし、非防縮獣毛繊維の色相は相対的に淡色とし、全体として片染め調の外観とする。【選択図】図1
Description
本発明は、ウールなどの獣毛繊維を含む繊維構造物及びその製造方法に関する。
従来から、異なる色相からなる繊維構造物はそれを構成する糸やワタ段階であらかじめ染色したものを組み合わせるか、またはプリント染色によって具現化されている。例えば、デニム織物では糸染めした経糸と染色していない緯糸を3/1綾織で製織することで、表側はおおむね青色で裏側はおおむね白色になっている。また、ウールのビジネススーツでは色相の異なる糸を組合わせて製織することでピンストライプなどの柄を作成している。さらに、メランジ調のセーターでは、あらかじめ各種色相に染色したウール繊維をトップ段階で混合したカラーミックスの糸を用いている。しかしながら、プリントは製造コストが高いという課題があり、プリント以外の方法、例えばワタ染めや糸染めは、製造期間が長いことや着色原糸やワタの在庫が多くなるという課題があり、また特に、豊富な色相バリエーションの商品展開が難しいので、限定された色数で企画されることが多かった。
特許文献1には、経糸に綿(コットン)糸、緯糸にマルチフィラメント糸とポリアミド繊維と羊毛(ウール)を混紡した複合紡績糸を使用して、デニム織物とすることが提案されている。特許文献2には、エラストマー繊維糸と綿(コットン)糸を使用して、デニム織物とすることが提案されている。
特許文献1には、経糸に綿(コットン)糸、緯糸にマルチフィラメント糸とポリアミド繊維と羊毛(ウール)を混紡した複合紡績糸を使用して、デニム織物とすることが提案されている。特許文献2には、エラストマー繊維糸と綿(コットン)糸を使用して、デニム織物とすることが提案されている。
しかし、従来のデニム織物は糸ロープ染色などの糸染めをしており、製造期間が長く、着色原糸やワタの在庫を多く持たなくてはならず、少量多品種の商品展開が難しいという問題があった。
本発明は前記従来の問題を解決するため、後染めが可能で、メリハリのある濃淡染色ができ、製造コストも安価な獣毛繊維を含む繊維構造物及びその製造方法を提供する。
本発明の繊維構造物は、防縮獣毛繊維と非防縮獣毛繊維を含む繊維構造物であって、前記繊維構造物は直接染料によって染色されており、前記防縮獣毛繊維は、前記非防縮獣毛繊維に比べて相対的に色相が濃色であり、前記非防縮獣毛繊維の色相は相対的に淡色であり、全体として片染め調の外観を有することを特徴とする。
本発明の繊維構造物の製造方法は、前記の獣毛繊維を含む繊維構造物の製造方法であって、防縮獣毛繊維を含む糸と非防縮獣毛繊維を含む糸を繊維構造物とし、前記繊維構造物を直接染料によって一浴で染色することにより、前記防縮獣毛繊維は、前記非防縮獣毛繊維に比べて相対的に色相が濃色とし、前記非防縮獣毛繊維の色相は相対的に淡色とし、全体として片染め調の外観とすることを特徴とする。
本発明の繊維構造物は、防縮獣毛繊維と非防縮獣毛繊維を併存させ、直接染料によって染色することにより、防縮獣毛繊維は濃色に染まり、非防縮獣毛繊維は淡色に染まることを見出し、その結果、一浴染であっても表面と裏面のメリハリのある濃淡染色ができ、後染めが可能で製造コストも安価な獣毛繊維を含む繊維構造物及びその製造方法を提供できる。また本発明の繊維構造物は、基本的にウールで構成されていることにより、温かく、着用感の良好な繊維構造物とすることができる。
獣毛繊維は、ウール、カシミヤ、モヘヤ、キャメル等の毛繊維である。ウールはとくに有用であるが、カシミヤやモヘヤを混合したウールは軽くて色つやもよく、高級素材となる。獣毛繊維の平均繊維長は20〜200mmが好ましく、さらに好ましくは25〜180mmである。獣毛繊維には他の繊維を混合することもできる。その場合は、獣毛繊維60質量%以上100質量%未満、他の繊維は0質量%を超え40質量%以下混合する。他の繊維としては、合成繊維、再生繊維、天然繊維のいずれでもよい。他の繊維は短繊維でもよいし長繊維でもよい。短繊維はコットン、レーヨン、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどが好ましく、長繊維はポリエステル(PETマルチフィラメント糸等)、スパンデックス(ポリウレタン糸等)、エラストマー糸(PBT/PPTコンジュゲート糸等)を使用できる。
防縮処理はいかなる方法であってもよい。例えば下記非特許文献(1)に挙げられる塩素化法、酸化法、塩素化/樹脂法等及び下記非特許文献(2)のオゾン法等が挙げられる。下記文献(3)に記載されている脱スケール処理でもよい。
(1)「染色工業」Vol.41,No.7,350-363頁,1993年,改森道信
(2)「繊維機械学会誌」Vol.55,N0.9,340-344頁,2002年,唐川忠志、梅原亮
(3)「染色工業」Vol.41,No.11,566-569頁,1993年,改森道信
(1)「染色工業」Vol.41,No.7,350-363頁,1993年,改森道信
(2)「繊維機械学会誌」Vol.55,N0.9,340-344頁,2002年,唐川忠志、梅原亮
(3)「染色工業」Vol.41,No.11,566-569頁,1993年,改森道信
好ましい防縮処理は、天然の非防縮獣毛繊維を下記のいずれかの方法で処理されたものである。
(1)塩素ガス又は塩素化合物を用いるクロイハーコセット法
(2)過マンガン酸カリウム−中性塩を用いるCSIRO法
(3)モノ過硫酸を用いるダイラン法
(1)塩素ガス又は塩素化合物を用いるクロイハーコセット法
(2)過マンガン酸カリウム−中性塩を用いるCSIRO法
(3)モノ過硫酸を用いるダイラン法
防縮処理はトップまたは糸段階で行うことが可能であるが、安定した色相再現性を得るには、トップ状態での連続処理が望ましい。特に、クロイハーコセット法は、その費用と効果、並びに、信頼性から防縮羊毛の代名詞といえるほど防縮羊毛の大半を占めており、再現性の観点から望ましい。クロイハーコセット法は、塩素化処理槽(有効塩素1.8%、PH2.0)、脱塩素・中和処理槽(亜硫酸ソーダ0.8%、PH9)、水洗処理槽、樹脂処理槽(樹脂1.5%、PH7.5)、柔軟剤処理槽(0.1%、PH7.5)の各槽からなり、連続して各槽を通過して、その後、乾燥機で乾燥される。樹脂処理の樹脂はカチオン性の水溶性樹脂で、例えば、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂などが好適に用いられ、ポーラミン305SW(東邦化学工業(株)製)が例示できる。
本発明で使用する直接染料は、繊維業界で一般的に使用されているものであり、色相はいかなるものでも使用できる。主に綿(コットン)、レーヨン、紙、パルプなどのセルロース、絹、皮革、ポリエステル/セルロース混紡品等の染色に使用されている。市販品の一例を挙げると、日本化薬社製、商品名”Kayarus”,”Kayarus Supra ,Kayacelon C”,田岡化学社製、商品名”Sumilight”,Archroma社製、商品名”Indosol”, Huntsman社製、商品名”Solophenyl”等の冠名称の商品がある。
防縮獣毛繊維及び非防縮獣毛繊維はともにウールであることが好ましい。ウールは汎用性があり、衣料繊維として様々な長所を有しているからである。また、非防縮獣毛繊維の色相は白色又は白色に近い淡色であってもよい。これによりメリハリのある濃淡染色ができ、見栄えが良好となる。
本発明の繊維構造物は、糸、織物、編物、製品又は組物であることが好ましい。糸は、例えば芯成分を非防縮獣毛繊維、鞘成分を防縮獣毛繊維とした芯鞘複合紡績糸にすると、後染色により鞘成分は濃色に染まり、芯成分は淡色に染まる。この糸で例えばデニム生地を作成し、衣服に縫製した後、生地を擦過すると芯成分の淡色が外に現れ、使い古しのデニムのような外観となる。もちろん使い古しても同様な効果が発現する。
織物、編物、製品は衣料用途等に有用であり、組物は装飾用、インテリヤ用等に有用である。とくに織物の場合は、デニム調とするのが好ましい。ウールデニムは寒い時期の衣料用途等に有用である。この中でも、経糸は防縮獣毛繊維糸、緯糸は非防縮獣毛繊維糸であり、織物組織は綾織り組織であり、デニム調織物が好ましい。従来のデニム調織物は木綿(コットン)を主成分としたものが多かったが、木綿(コットン)は寒い時期の衣服としては好適とは言えない。これに対して本発明の織物は、獣毛繊維のウールで構成しているので、温かく着心地の良い衣服となる。デニム調織物とするには、2/1,3/1,4/1などの綾織りが好ましい。
本発明の獣毛繊維を含む繊維構造物の製造方法は、防縮獣毛繊維を含む糸と非防縮獣毛繊維を含む糸を繊維構造物とし、直接染料によって一浴で染色する。これにより、防縮獣毛繊維糸は非防縮獣毛繊維糸に比べて相対的に色相は濃色となり、非防縮獣毛繊維糸の色相は相対的に淡色となり、全体として片染め調の外観となる。これにより、デニム調、ピンストライプ調、メランジ調等のむら染色物を得ることができる。ここで片染めとは、防縮獣毛繊維と非防縮獣毛繊維の2成分のうち、防縮獣毛繊維を相対的に濃色に染めることをいう。また、染色は反染でも、ズボンなどの製品染でも可能で、製品染の場合は、売れ筋の色相品をよりクイックに提供できる。さらに、直接染料染色と羊毛用酸性染料、羊毛用反応染色を併用することで、異色染色を行うこともできる。
次に図面を用いて説明する。図1Aは本発明の一実施態様の織物の表面写真、図1Bは同織物の裏面写真である。経糸に防縮ウール、緯糸にレギュラーウール(非防縮ウール)を用いた3/1綾織を直接染料で染色したもので、経糸が濃く染まり、緯糸がうすく染まっており、反染めでデニム調に染色できる。一例として、経糸は濃紺色、緯糸は淡青色である。
図2は本発明の一実施態様の織物組織図であり、3/1綾織の例である。この組織図は、経糸と緯糸の交差の仕方を示したもので、方眼の1コマずつを組織点で表している。組織点とは経糸と緯糸の交差点のことで、経糸が緯糸の上になって点(経糸が浮いている)は黒の升目にし、逆に経糸が緯糸の下になっている(経糸が沈んでいる)点は白の升目である。図2Aは表面の組織図を示しており、裏面はこれと反対の図2Bの組織図となる。
以下、実施例を用いてさらに具体的に説明する。本発明の実施例、比較例における測定方法は次のとおりとした。
(1)糸の強伸度
JIS L1095 9.5.1法に従って測定した。
(2)織物強度
JIS L 1096A法、1097D法に従って測定した。
(3)抗ピル性
JIS L 1076A法に従って測定した。
(4)風合い
カトーテック社製KES風合い計測法試験によって測定した。
(5)染色評価試験
染色評価試験の色差ΔEはJIS Z 8730:2009に準じて、国際照明委員会の規定するCIE色差式を用いて表面と裏面のそれぞれのL*値、a*値、及びb*値を求め、L*値、a*値、b*値それぞれの差から、
ΔE={(ΔL*)2 +(Δa*)2+(Δb*)2}1/2 ,(CIE1976L*a*b*式)
の式によって算出する。
ここで、ΔL*=L* 1−L* 2、Δa*=a* 1−a* 2、Δb*=b* 1−b* 2である。ΔL*は明度差を示す。
(6)その他の物性
JISにしたがって測定した。
(1)糸の強伸度
JIS L1095 9.5.1法に従って測定した。
(2)織物強度
JIS L 1096A法、1097D法に従って測定した。
(3)抗ピル性
JIS L 1076A法に従って測定した。
(4)風合い
カトーテック社製KES風合い計測法試験によって測定した。
(5)染色評価試験
染色評価試験の色差ΔEはJIS Z 8730:2009に準じて、国際照明委員会の規定するCIE色差式を用いて表面と裏面のそれぞれのL*値、a*値、及びb*値を求め、L*値、a*値、b*値それぞれの差から、
ΔE={(ΔL*)2 +(Δa*)2+(Δb*)2}1/2 ,(CIE1976L*a*b*式)
の式によって算出する。
ここで、ΔL*=L* 1−L* 2、Δa*=a* 1−a* 2、Δb*=b* 1−b* 2である。ΔL*は明度差を示す。
(6)その他の物性
JISにしたがって測定した。
(実施例1)
(1)ウール紡績糸の製造
経糸:防縮加工ウールはクロイハーコ加工品を使用し、100%使いでリング紡績機により平均メートル番手24番の番手変動紡績糸とし、この紡績糸を双糸とした(2/24と表示)。
緯糸:非防縮ウールとして天然ウールをそのままの状態で使用し、100%使いでリング紡績機によりメートル番手30番の紡績糸とし、この紡績糸を双糸とした(2/30と表示)。
(2)織物製造
前記防縮加工ウール紡績糸を経糸とし、緯糸は非防縮ウールそのままとし、3/1綾組織で織り上げた。得られた織物の単位面積当たりの質量(目付)は401g/m2であった。
(3)反物染色
得られた織物を使用して次の表1に示す直接染料で反物染色をした。表1中、直接染料の単位は%owf(on the weight of fiber)である。
(1)ウール紡績糸の製造
経糸:防縮加工ウールはクロイハーコ加工品を使用し、100%使いでリング紡績機により平均メートル番手24番の番手変動紡績糸とし、この紡績糸を双糸とした(2/24と表示)。
緯糸:非防縮ウールとして天然ウールをそのままの状態で使用し、100%使いでリング紡績機によりメートル番手30番の紡績糸とし、この紡績糸を双糸とした(2/30と表示)。
(2)織物製造
前記防縮加工ウール紡績糸を経糸とし、緯糸は非防縮ウールそのままとし、3/1綾組織で織り上げた。得られた織物の単位面積当たりの質量(目付)は401g/m2であった。
(3)反物染色
得られた織物を使用して次の表1に示す直接染料で反物染色をした。表1中、直接染料の単位は%owf(on the weight of fiber)である。
直接染料以外の添加物及び条件は下記のとおりである。
・染色助剤:ソーダ灰0.1g/L、無水芒硝5g/L
・染色浴比:1:20、
・染色条件:95℃、60分
・染色後処理:水洗後、70℃で15分間湯洗し、ポリアミン系水溶性高分子(スーパーセット31S 大和化学製)1g/L水溶液で70℃、15分間フィックス処理し、その後水洗した。
NO.5の糸及び織物の物性は表2にまとめて示す。
・染色助剤:ソーダ灰0.1g/L、無水芒硝5g/L
・染色浴比:1:20、
・染色条件:95℃、60分
・染色後処理:水洗後、70℃で15分間湯洗し、ポリアミン系水溶性高分子(スーパーセット31S 大和化学製)1g/L水溶液で70℃、15分間フィックス処理し、その後水洗した。
NO.5の糸及び織物の物性は表2にまとめて示す。
表3から明らかなとおり、本実施例の織物は、色差ΔEが9以上あり、一浴染であっても表面と裏面のメリハリのある濃淡染色ができ、後染めが可能であることが確認できた。
(実施例2)
(1)ウール紡績糸の製造
経糸:防縮加工ウールはクロイハーコ加工品を使用し、100%使いでリング紡績機によりメートル番手72番の紡績糸とし、この紡績糸を双糸とした(2/72と表示)。
緯糸:非防縮ウールとして天然ウールをそのままの状態で使用し、100%使いでリング紡績機によりメートル番手72番の紡績糸とし、この紡績糸を双糸とした(2/72と表示)。
(2)織物製造
前記防縮加工ウール紡績糸を経糸とし、緯糸は非防縮ウールそのままとし、3/1綾組織で織り上げた。得られた織物の単位面積当たりの質量(目付)は229g/m2であった。
(3)反物染色
得られた織物を使用して次の表4に示す直接染料で反物染色をした。表4中、直接染料の単位は%owf(on the weight of fiber)である。
(1)ウール紡績糸の製造
経糸:防縮加工ウールはクロイハーコ加工品を使用し、100%使いでリング紡績機によりメートル番手72番の紡績糸とし、この紡績糸を双糸とした(2/72と表示)。
緯糸:非防縮ウールとして天然ウールをそのままの状態で使用し、100%使いでリング紡績機によりメートル番手72番の紡績糸とし、この紡績糸を双糸とした(2/72と表示)。
(2)織物製造
前記防縮加工ウール紡績糸を経糸とし、緯糸は非防縮ウールそのままとし、3/1綾組織で織り上げた。得られた織物の単位面積当たりの質量(目付)は229g/m2であった。
(3)反物染色
得られた織物を使用して次の表4に示す直接染料で反物染色をした。表4中、直接染料の単位は%owf(on the weight of fiber)である。
表6から明らかなとおり、本実施例の織物は、色差ΔEが9以上あり、一浴染であっても表面と裏面のメリハリのある濃淡染色ができ、後染めが可能であることが確認できた。
本発明の繊維構造物は、織物、編物、組物の濃淡染色物とすることができ、デニム調、ピンストライプ調、メランジ調等のむら染色物が得られる。この繊維構造物はスーツ、スラックス、セーター等の衣料用、インテリア用、寝具等に好適である。
Claims (8)
- 防縮獣毛繊維と非防縮獣毛繊維を含む繊維構造物であって、
前記繊維構造物は直接染料によって染色されており、
前記防縮獣毛繊維は、前記非防縮獣毛繊維に比べて相対的に色相が濃色であり、
前記非防縮獣毛繊維の色相は相対的に淡色であり、
全体として片染め調の外観を有することを特徴とする獣毛繊維を含む繊維構造物。 - 前記防縮獣毛繊維及び非防縮獣毛繊維はウールである請求項1に記載の獣毛繊維を含む繊維構造物。
- 前記非防縮獣毛繊維の色相は白色又は白色に近い淡色である請求項1又は2に記載の獣毛繊維を含む繊維構造物。
- 前記繊維構造物は糸、織物、編物、製品又は組物である請求項1〜3のいずれかに記載の獣毛繊維を含む繊維構造物。
- 前記繊維構造物は織物であり、経糸は防縮獣毛繊維糸、緯糸は非防縮獣毛繊維糸であり、織物組織は綾織り組織であり、デニム調である請求項1〜4のいずれかに記載の獣毛繊維を含む繊維構造物。
- 前記繊維構造物は糸であり、芯成分が非防縮獣毛繊維、鞘成分が防縮獣毛繊維からなる芯鞘複合紡績糸である請求項1〜4のいずれかに記載の獣毛繊維を含む繊維構造物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の獣毛繊維を含む繊維構造物の製造方法であって、
防縮獣毛繊維を含む糸と非防縮獣毛繊維を含む糸を繊維構造物とし、
前記繊維構造物を直接染料によって一浴で染色することにより、
前記防縮獣毛繊維は、前記非防縮獣毛繊維に比べて相対的に色相が濃色とし、
前記非防縮獣毛繊維の色相は相対的に淡色とし、
全体として片染め調の外観とすることを特徴とする獣毛繊維を含む繊維構造物の製造方法。 - 防縮獣毛繊維は、天然の非防縮獣毛繊維を下記のいずれかの方法で処理されたものである請求項7に記載の繊維構造物の製造方法。
(1)塩素ガス又は塩素化合物を用いるクロイ法、または、クロイハーコセット法
(2)過マンガン酸カリウム−中性塩を用いるCSIRO法
(3)モノ過硫酸を用いるダイラン法
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JP2019181552A JP2021055232A (ja) | 2019-10-01 | 2019-10-01 | 獣毛繊維を含む繊維構造物及びその製造方法 |
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CN114150409A (zh) * | 2021-12-06 | 2022-03-08 | 鲁泰纺织股份有限公司 | 色纺纱的打样方法 |
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- 2019-10-01 JP JP2019181552A patent/JP2021055232A/ja active Pending
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