JP2005200625A - 水系撥水処理剤及び撥水処理方法 - Google Patents

水系撥水処理剤及び撥水処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005200625A
JP2005200625A JP2004110027A JP2004110027A JP2005200625A JP 2005200625 A JP2005200625 A JP 2005200625A JP 2004110027 A JP2004110027 A JP 2004110027A JP 2004110027 A JP2004110027 A JP 2004110027A JP 2005200625 A JP2005200625 A JP 2005200625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
och
repellent treatment
group
treatment agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004110027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4336974B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Matsumura
和之 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2004110027A priority Critical patent/JP4336974B2/ja
Publication of JP2005200625A publication Critical patent/JP2005200625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4336974B2 publication Critical patent/JP4336974B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

【解決手段】 (A)アルコキシ基含有有機ケイ素化合物100質量部と、
(B)アミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49質量部と、
(C)無機酸化物微粒子0.1〜10質量部及び/又は
(D)ビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物0.1〜20質量部
とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させたものを撥水処理有効成分として含有する水系撥水処理剤、及びホウ素を含む化合物(F)を内部に含有する基材の表面に、上記水系撥水処理剤を塗工することを特徴とする撥水処理方法。
【効果】 本発明の水系撥水処理剤は、優れた水溶性と保存安定性を有し、水に希釈するだけで木材などに対する撥水剤として使用でき、塗布又は含浸して優れた撥水性、寸法安定性効果を与える。
【選択図】 なし

Description

本発明は、基材、特に紙、繊維、煉瓦、及び木材などのリグノセルロース由来物質等の材料に処理することにより、紙などでは水(インクなど)による寸法変化の防止や印字特性を良好にしたり、繊維や木材などのリグノセルロース由来物質では高い撥水性を付与することが可能な水系撥水処理剤及び撥水処理方法に関する。
従来、基材、特に紙製品あるいは繊維製品、また木材、煉瓦などの建築材料などに寸法安定性や撥水性を付与する方法としては、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、エステル系、油脂系の樹脂あるいはモノマーを溶解させたものを材料に塗布・含浸させ、乾燥する方法が知られている。これらの中ではシリコーン系のものが多く使われており、特に溶剤希釈型のシリコーン系撥水剤が主流を占めている。
しかしながら、溶剤希釈型ではその溶剤の環境に対する負の影響が水希釈型よりも一般的に大きく、また地球環境の保護や資源の活用の面からも溶剤を使用しない撥水剤の開発が望まれており、特に高性能の水系撥水剤の開発が強く望まれている。
最近、水系撥水剤としては、特開平1−292089号公報、特開平5−156164号公報、特開平5−221748号公報(特許文献1〜3)にアルキルトリアルコキシシランを水中乳化させた長期安定なエマルジョンが開示されている。しかし、このエマルジョンには加水分解反応の非常に遅いアルコキシシランが使用されているため、材料へ塗布した場合、含浸性はよいものの、材料表面でのシランの揮散が起こり、表面撥水性がなくなり、水濡れ、汚れの付着、凍害によるポップアップなどが生じ、耐久性の面で欠点がある上、外観が乳白色であるなどの問題点もある。
一方、上記のようなエマルジョンタイプのものでない均一水溶液タイプのものが、特開昭61−162553号公報、特開平4−249588号公報、特開平10−81752号公報(特許文献4〜6)に開示されている。
しかし、上記特開昭61−162553号公報(特許文献4)の組成物は、水で希釈すると重合反応が速く進行するため、保存安定性が悪く、希釈後1日以内に使用しなければならず、実使用に耐えない。更に、重合反応が速いので、分子量が大きくなって材料への含浸性が悪くなり、ひいては材料表面に濡れ斑を発生するという欠点がある。
また、特開平4−249588号公報(特許文献5)の組成物は、水溶性アミノ基含有カップリング剤と炭素鎖の短いアルキルトリアルコキシシランからなっており、保存安定性には優れているが、撥水成分としては低級のアルキル基しかないためか、撥水性に劣るという欠点がある。更に、アミノ基含有カップリング剤成分がアルキルアルコキシシラン成分よりも過剰(アルキルアルコキシシラン成分/アミノ基含有カップリング剤成分=0.5〜3/10〜1モル比)なため、材料に濡れ色が残ったり、紙や繊維製品又は木材等の黄変が著しい等の問題点も有している。
更に、特開2000−95868号公報(特許文献7)では、炭素鎖の短いアルキルトリ又はジアルコキシシランとアミノ基含有アルコキシシランをまず部分加水分解し、更に加水分解水と酸を加えて加水分解し、最後に中和剤を加えた組成物の製造方法を開示しているが、この方法では工程が煩雑であることと、最初の工程でアルキルアルコキシシランとアミノ基含有アルコキシシランを混合し、加水分解反応を行う際に、アミノ基含有アルコキシシランの加水分解スピードがアルキルアルコキシシランよりも一般的に早いため、共加水分解がかかりずらく、共加水分解物がうまくできないため、この方法では最終的に良好なものはできず、これを中性基材等に処理した場合、撥水性が悪いなどの問題点があった。
特開平7−150131号公報(特許文献8)には、木材を有機酸又は無機酸と塩基性窒素含有オルガノポリシロキサンとの塩、撥水性作用物質、水を含有する組成物で処理する方法が記載されているが、この組成物は撥水性が不十分であると共に、保存安定性が悪いという問題があった。
また、特開昭55−133466号公報、特開昭55−133467号公報(特許文献9,10)には、アルキルアルコキシシランとアミノ基含有アルコキシシランとエポキシ基含有アルコキシシランと金属・半金属塩を水により加水分解した組成物が開示されている。しかし、この組成物においては、アミノ基とエポキシ基の反応によりアミノ基がブロックされてしまうため、基材に処理した場合、黄変は少なくなるが、水溶性が悪くなってしまい、水系処理剤として使用できないという問題がある。更に基材等への吸着性も悪くなるため、この組成物を基材用処理剤としては使えないなどの問題があった。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく、特開平9−77780号公報(特許文献11)において、炭素原子数7〜18のアルキルアルコキシシランとアルコキシ基含有シロキサンとアミノ基含有アルコキシシランとの共加水分解物からなるものを提案しているが、特に長鎖のアルキルシランを使用しているにも拘らず、撥水性が十分でない場合があり、また紙や繊維製品又は木材等に処理した場合、黄変が生じる場合があった。
また、特開平10−81752号公報(特許文献6)においては、アルカリ性領域で安定なバインダー組成物を提案しているが、この提案は、アミノ基含有アルコキシシランを多く使うため、アルカリ性以外の基材の処理剤としては撥水性がなお十分でなく、材料に濡れ色が残ったり、黄変が生じる場合があった。
更には、上記問題点を解決すべく、特開2002−241744号公報、特開2002−348567号公報(特許文献12,13)において、シロキサンオリゴマーと少量のアミノ基含有アルコキシシランを加水分解させた撥水処理剤を提案している。この撥水処理剤は、吸水性の高い木材など(例えば杉の辺材や早生材であるラジアータパイン材など)に処理した場合、未処理品に比べて低吸水化できるが、年輪の詰まった針葉樹などの低吸水率な木材(ロシアアカマツ、ロシアカラマツなど)などと同等な性能までにはなお至らない場合があった。
従って、更に満足な性能を有する水系撥水処理剤が望まれていた。
特開平1−292089号公報 特開平5−156164号公報 特開平5−221748号公報 特開昭61−162553号公報 特開平4−249588号公報 特開平10−81752号公報 特開2000−95868号公報 特開平7−150131号公報 特開昭55−133466号公報 特開昭55−133467号公報 特開平9−77780号公報 特開2002−241744号公報 特開2002−348567号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、優れた水溶性と保存安定性を有し、基材への含浸性が良好でかつ寸法安定性及び撥水性、撥水耐久性付与効果に優れ、低コストで製造可能な水系撥水処理剤及び撥水処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、
(A)下記平均組成式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物100質量部と、(B)下記一般式(2)
34NR5−SiR6 c(OR23-c (2)
(但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、又は炭素原子数1〜15のアルキル基もしくはアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、cは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49質量部と、(C)無機酸化物微粒子0.1〜10質量部及び/又は(D)下記一般式(3)
(R1n(OR23-nSi−Y−Si(R1n(OR23-n (3)
〔但し、式中R1及びR2は上記と同様であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基又は−R−(Si(R72O)m−Si(R72−R−基(ここで、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、Rは炭素原子数1〜6の2価炭化水素基、mは1〜30である。)であり、nは1,2又は3である。〕
で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物0.1〜20質量部とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させたもの、特に系からアルコールを除きアルコールフリーとすることにより得られる有機ケイ素化合物が、驚くべきことに撥水性が大幅に向上し、吸水率の高い木材に処理した場合でも吸水率を低く抑えることが可能となることを見出した。
即ち、少量のコロイダルシリカを添加することにより、処理面に微細な凹凸ができて撥水性が向上し、またビス(アルコキシシリル)基含有化合物を添加することにより、両末端が反応性のために連結鎖部分の有機基がより撥水性効果を与えるために撥水性が向上し、また、このような添加剤を入れても水溶解時の均一性も悪くなく、単に使用時に水で希釈するだけで利用でき、しかも水で希釈後の保存安定性もよい上、基材への浸透性がよく、撥水耐久性、寸法安定性を向上し得、かつ紙や繊維製品又は木材等の有機質材料に処理した場合もアミノ基含有アルコキシシラン成分が少ないために黄変が低く抑えられること、つまり、基材への含浸性が良好でかつ寸法安定性及び撥水性、撥水耐久性付与効果に優れ、低コストで製造可能なものであることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(A)下記平均組成式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物100質量部と、
(B)下記一般式(2)
34NR5−SiR6 c(OR23-c (2)
(但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、又は炭素原子数1〜15のアルキル基もしくはアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、cは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49質量部と、
(C)無機酸化物微粒子0.1〜10質量部及び/又は
(D)下記一般式(3)
(R1n(OR23-nSi−Y−Si(R1n(OR23-n (3)
〔但し、式中R1及びR2は上記と同様であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基又は−R−(Si(R72O)m−Si(R72−R−基(ここで、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、Rは炭素原子数1〜6の2価炭化水素基、mは1〜30である。)であり、nは1,2又は3である。〕
で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物0.1〜20質量部
とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させたものを撥水処理有効成分として含有することを特徴とする水系撥水処理剤、及びホウ素を含む化合物(F)を内部に含有する基材の表面に、上記水系撥水処理剤を塗工することを特徴とする撥水処理方法を提供する。
本発明の水系撥水処理剤は、優れた水溶性と保存安定性を有し、水に希釈するだけで木材などに対する撥水剤として使用でき、塗布又は含浸して優れた撥水性、寸法安定性効果を与える。特に、吸水率の高い木材に処理した場合でも吸水率を低く抑えることが可能となり、建築材料としてとりわけ有用である。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の水系撥水処理剤を得るための(A)成分は、下記平均組成式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物である。
上記式(1)中のR1は炭素原子数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。
2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基が好ましい。
a,bは上述した正数であり、a+b=4の場合、式(1)の有機ケイ素化合物はシランである。
このようなシランの具体例としては、下記化合物を挙げることができる。
CH3Si(OCH33、CH3Si(OC253
CH3Si(OCH(CH323、CH3CH2Si(OCH33
CH3CH2Si(OC253、CH3CH2Si(OCH(CH323
37Si(OCH33、C37Si(OC253
37Si(OCH(CH323、C49Si(OCH33
49Si(OC253、C49Si(OCH(CH323
511Si(OCH33、C511Si(OC253
511Si(OCH(CH323、C613Si(OCH33
613Si(OC253、C613Si(OCH(CH323
上記シランは、単独で使用してもよいし、2種類以上の混合物を使用してもよいし、混合シランの部分加水分解物を使用してもよい。
この場合、(A)成分としては、上記シラン(上記シラン単独または2種以上が混合した混合シラン)を部分加水分解縮合したアルコキシ基含有シロキサンを用いることが好ましい。この部分加水分解物(シロキサンオリゴマー)のケイ素原子の数は2〜10、特に2〜4であることが好ましい。
更に、該シロキサンは、式(1)において、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3、a+bは0.9<a+b≦4、特に0.95≦a+b<4であることが好ましく、特に好ましくはaは0.8〜1.2、bは0.5〜2.5、a+bは1.3〜3.7である。
なお、(A)成分としては、水中で炭素原子数1〜6のアルキルトリクロロシランとメタノール又はエタノールとの反応により得られるものでもよい。この場合も、このシロキサンオリゴマーのケイ素原子数は2〜6、特に2〜4であることが好ましい。
上記シロキサンオリゴマーとしては、特に[CH3(OR22Si]2Oで表されるシロキサンダイマーが好ましい。この場合、シロキサントリマーやシロキサンテトラマーを含んでいてもよい。
また、25℃で300mm2/s以下の粘度を有しているものが好ましく、特に1〜100mm2/sの粘度を有するものが好適である。
本発明の(B)成分は、下記一般式(2)
34NR5−SiR6 c(OR23-c (2)
(但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、又は炭素原子数1〜15、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4のアルキル基もしくはアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18、好ましくは1〜8、より好ましくは3の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、cは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物である。
上記式(2)中のR3、R4としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル基等が挙げられる。R5としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が挙げられる。R6としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
このような上記式(2)のアミノ基含有アルコキシシランの具体例としては、
2N(CH22Si(OCH33
2N(CH22Si(OCH2CH33
2N(CH23Si(OCH33
2N(CH23Si(OCH2CH33
CH3NH(CH23Si(OCH33
CH3NH(CH23Si(OCH2CH33
CH3NH(CH25Si(OCH33
CH3NH(CH25Si(OCH2CH33
2N(CH22NH(CH23Si(OCH33
2N(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33
CH3NH(CH22NH(CH23Si(OCH33
CH3NH(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33
49NH(CH22NH(CH23Si(OCH33
49NH(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33
2N(CH22SiCH3(OCH32
2N(CH22SiCH3(OCH2CH32
2N(CH23SiCH3(OCH32
2N(CH23SiCH3(OCH2CH32
CH3NH(CH23SiCH3(OCH32
CH3NH(CH23SiCH3(OCH2CH32
CH3NH(CH25SiCH3(OCH32
CH3NH(CH25SiCH3(OCH2CH32
2N(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32
2N(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32
CH3NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32
CH3NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32
49NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32
49NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32
等が挙げられる。
これらの中で、特に、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシランなどが好適に用いられる。
本発明の(C)成分は、無機酸化物微粒子であり、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウムなどが挙げられる。これら無機酸化物微粒子を使用する場合、水又は溶剤等に分散させたものを使用することが好ましく、コストの面、使用しやすさの面から、水又はアルコールにシリカ微粒子を分散させたコロイダルシリカが特に好ましい。
コロイダルシリカは、微粒子状のシリカ粒子を水又はメタノール、エタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール溶媒中でコロイド状分散液としたものであり、例えば、スノーテックスO、スノーテックスO−40、スノーテックスOXS、スノーテックスOS、スノーテックスOL、スノーテックスOUP、メタノールシリカゾル、IPA−ST(以上日産化学工業(株)製)などが挙げられる。
また、無機酸化物微粒子の平均粒径としては、1〜200nmのものが好ましく、特に好ましくは5〜100nmのものである。平均粒径が200nmを超えると基材が白くなったり、撥水性能が悪くなる場合があり、また1nm未満であると処理剤の安定性が悪化する場合がある。また、その粒子形状は特に限定はないが、球状であることが好ましい。なお、この平均粒径は、レーザー散乱回折の測定法による値である。
本発明の(D)成分は、下記一般式(3)で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物である。
(R1n(OR23-nSi−Y−Si(R1n(OR23-n (3)
〔但し、式中R1及びR2は上記と同様であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基又は−R−(Si(R72O)m−Si(R72−R−基(ここで、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、Rは炭素原子数1〜6の2価炭化水素基、mは1〜30である。)であり、nは1,2又は3である。〕
上記式(3)中のR1、R2は、上記式(1)のR1、R2と同様である。また、Yはハロゲン原子を含んでもよい炭素原子数1〜20、特に1〜10の有機基(好ましくはアルキレン基又は−(CH2a(CF2b(CH2c−(aは1〜6、bは1〜10、cは1〜6)で示されるフッ素原子含有アルキレン基)、−(OSi(R72mO−基又は−R−(Si(R72O)m−Si(R72−R−基(ここで、R7は炭素原子数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。Rは炭素原子数1〜6、特に2〜3の2価炭化水素基であり、特にアルキレン基が好ましい。mは1〜30、特に5〜20の整数である。)
を示し、具体的には下記のものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、
−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、
−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、
−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、
−CH248CH2−、−CH2612CH2−、
−(OSi(CH322O−、−(OSi(CH324O−、
−(OSi(CH326O−、−(OSi(CH328O−、
−CH2CH2Si(CH32OSi(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)3Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)5Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)7Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)19Si(CH32CH2CH2−、
−CH2CH2(Si(CH32O)39Si(CH32CH2CH2
nとしては1,2又は3、好ましくは2又は3であり、特に撥水性を高めるにはn=3が好ましい。
これらを満たすビス(アルコキシシリル)基含有化合物の具体例としては、下記のものが例示される。
(CH3O)3SiCH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)2(CH3)SiCH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)3SiCH2CH248CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2612CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2816CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH21020CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH248CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2612CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2816CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH21020CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)3Si(OSi(CH32)OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH322OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH324OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH326OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH328OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH3210OSi(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2Si(CH32OSi(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)3Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)5Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)7Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
これらの中でも、好ましくは、
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
(CH3O)3SiCH2CH248CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2612CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH326OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH328OSi(OCH33
(CH3O)3Si(OSi(CH3210OSi(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)5Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)7Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
などが挙げられる。
上記(A)〜(D)成分の使用割合は、(A)成分100部(質量部、以下同じ)に対して(B)成分0.5〜49部、好ましくは5〜30部である。(B)成分が0.5部未満であると水溶性が弱くなり、水溶液にした時の安定性が悪くなる。また、(B)成分が49部を超えると撥水性、長期吸水防止性が悪くなったり、基材に処理したときに黄変が激しくなる。
(C)成分を使用する場合、その配合量は、(A)成分100部に対して0.1〜10部、好ましくは0.5〜5部である。(C)成分が0.1部未満であると撥水性効果の発現が弱くなる。また、(C)成分が10部を超えるとコスト的に不利になったり、処理剤の安定性が悪くなる。
また(D)成分を使用する場合、その配合量は、(A)成分100部に対して0.1〜20部、好ましくは0.5〜10部である。(D)成分が0.1部未満であると撥水性効果の発現が弱くなる。また、(D)成分が20部を超えるとコスト的に不利になったり、水への溶解性が悪化する。
モル換算としては、(A)+(C)((C)成分がコロイダルシリカの場合のみ、加える)+(D)成分のSi原子1モルに対し、(B)成分のSi原子が0.01〜0.3モル、特に0.05〜0.2モルとなるように用いることが好ましい。
なお、本発明においては、撥水処理有効成分として、上記(A),(B)成分に加えて、(C)成分又は(D)成分、あるいは(C)成分と(D)成分の両方を用いることができるが、(D)成分を用いることが好ましく、(C)成分と(D)成分の両方を用いることがより好ましい。即ち、(A)、(B)、(C)及び(D)成分を用いたものが最も好ましく、次いで(A)、(B)及び(D)成分を用いたものが好ましい。
これら(A)成分と、(B)成分と、(C)成分及び/又は(D)成分とを用いて水系撥水処理剤を製造するには、有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解させればよい。この場合、最初に(A)、(C)、(D)成分を有機酸あるいは無機酸の存在下で共加水分解し、この共加水分解物と(B)成分を混合し、有機酸あるいは無機酸の存在下、更に共加水分解させることが好ましい。
まず、(A)、(C)、(D)成分を共加水分解する際に使用される有機酸及び無機酸としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、シュウ酸及びマレイン酸などから選ばれる少なくとも1種の酸が用いられるが、特に好適なものは酢酸、プロピオン酸である。この酸の使用量は、(A)成分100部に対して2〜40部、特に3〜15部が好適である。
加水分解の際は、適度に溶剤で希釈した状態で行うことが好ましい。溶剤としては、アルコール系溶剤が好適であり、特にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、第三ブチルアルコールが好適である。この溶剤の使用量は、(A)、(C)、(D)成分の合計100部に対して50〜300部、特に70〜200部が好ましい。溶剤の使用量が50部より少ないと、縮合が進んでしまう場合があり、また300部を超えると、共加水分解に時間がかかる場合がある。
また、(A)、(C)、(D)成分を共加水分解させるために加える水量は、(A)、(C)、(D)成分の合計1モルに対し、0.5〜4モル量、特に1〜3モル量が好適である。加える水量が0.5モル量より少ないとアルコキシ基が多く残存してしまう場合があり、4モル量を超えると縮合が進行しすぎる場合がある。また、(C)成分が水中に分散しているコロイダルシリカを用いる場合、その水を共加水分解に用いる水としてもよい。(A)、(C)、(D)成分を共加水分解させる際の反応条件は、反応温度10〜40℃、特に20〜30℃がよく、反応時間は1〜3時間で加水分解反応させるのがよい。
以上で得られた(A)成分と(C)成分及び/又は(D)成分との共加水分解物と、(B)成分とを共加水分解させる。なお、共加水分解させる際の反応条件は、反応温度60〜100℃、反応時間1〜3時間が好ましい。反応終了後は、溶剤の沸点以上まで温度を上げ、アルコール溶剤を留去させる。この場合、系内の全アルコール(反応溶剤としてのアルコール、副生成物としてのアルコール)の含有量を30質量%以下、特に10質量%以下となるように留去させることが好ましい。アルコールが多く含まれていると、水で希釈した場合、白濁したりゲル化したりする場合があり、保存安定性も低下する場合がある。
上記方法で製造できる反応生成物は、毛細管式粘度計による粘度測定法で25℃における粘度が5〜2,000mm2/s、特に50〜500mm2/sであることが好ましい。粘度が高すぎると作業性や保存安定性が低下したり、水への溶解性が低下する場合がある。また、重量平均分子量は500〜5,000、特に800〜2,000の範囲であることが望ましい。
本発明の水系撥水処理剤は、上述した方法で得られる(A)成分と、(B)成分と、(C)成分及び/又は(D)成分との共加水分解・縮合反応生成物からなるものを水で希釈したものであり、水溶液中でうまく親水部(アミノ基、シラノール基)と疎水部(アルキルシリル基)が配向し、溶解あるいはミセル状になるためか、(B)成分が少量でも水溶性が発現する。また、無機酸化物微粒子があるため、微細な凹凸ができるためか、撥水性が良好になる。更に、ビス(アルコキシシリル)基含有化合物により、より一層撥水性が向上する。また、これらの相乗効果により撥水耐久性も向上する。そのため、吸水性の高い基材に処理することにより、簡便に高い撥水性と低い吸水性を付与することが可能となる。
この場合、本発明の水系撥水処理剤には、(E)脂肪族第4級アンモニウム化合物及び/又は(F)ホウ素を含む化合物を添加することが好ましい。
ここで、上記脂肪族第4級アンモニウム化合物(E)としては、下記一般式(4)
[(CH328N(CH23−SiR1 k(OR23-k+- (4)
(但し、式中R1、R2は上記と同様であり、R8は炭素原子数11〜22の1価炭化水素基、特にアルキル基、アルケニル基などである。Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子である。kは0又は1である。)
で示される4級アミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物であることが好ましく、これは木材に処理した場合、木材に防菌性・防黴性を付与させる成分である。
上記式(4)中のR8は、−C1123基、−C1225基、−C1531基、−C1633基、−C1837基、−C2041基、−C2245基等が挙げられる。
このような上記式(4)の4級アミノ基含有アルコキシシランの具体例としては、
[C1225(CH32N(CH23Si(OCH33+Cl-
[C1429(CH32N(CH23Si(OCH2CH33+Cl-
[C1633(CH32N(CH23Si(OCH33+Cl-
[C1633(CH32N(CH23Si(OCH2CH33+Cl-
[C1633(CH32N(CH23SiCH3(OCH32+Cl-
[C1633(CH32N(CH23SiCH3(OCH2CH32+Cl-
[C1837(CH32N(CH23Si(OCH33+Cl-
[C1837(CH32N(CH23Si(OCH2CH33+Cl-
[C1837(CH32N(CH23SiCH3(OCH32+Cl-
[C1837(CH32N(CH23SiCH3(OCH2CH32+Cl-
などが好適に用いられる。
また、上記脂肪族第4級アンモニウム化合物(E)として、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドも使用することができる。
上記(E)成分の添加により、防菌性、防黴性を付与することができ、その配合量は、撥水処理有効成分((A)成分と、(B)成分と、(C)成分及び/又は(D)成分との共加水分解縮合物)100部に対して0.05〜10部、特に0.1〜5部であることが好ましい。少なすぎると防菌性、防黴性が不十分となる場合があり、多すぎると水系撥水処理剤の保存安定性が悪くなる場合がある。
一方、ホウ素を含む化合物(F)としては、ホウ酸化合物が好ましく、具体的には、InBO3、Mg3(BO32などのオルトホウ酸塩;Mg225、Co225などの二ホウ酸塩;NaBO2、KBO2、LiBO2、Ca(BO22などのメタホウ酸塩;Na247などの四ホウ酸塩;KB58などの五ホウ酸塩等が挙げられる。また、オルトホウ酸(H3BO3)、メタホウ酸(HBO2)、四ホウ酸(H247)などのホウ酸;ホウ砂(Na247・10H2O);八ホウ酸二ナトリウム四水和物(Na2813・4H2O)なども挙げられる。
上記(F)成分の添加により防蟻性を付与することができ、その配合量は、撥水処理有効成分((A)成分と、(B)成分と、(C)成分及び/又は(D)成分との共加水分解縮合物)100部に対して0.1〜1,000部、特に2〜500部であることが好ましい。少なすぎると防蟻性が不十分となる場合があり、多すぎると水系撥水処理剤の保存安定性が悪くなる場合がある。
本発明の水系撥水処理剤は、基材、特に紙、繊維、煉瓦、及び木材などのリグノセルロース由来物質等の基材の撥水処理に用いることができる。この場合、リグノセルロース由来物質としては、木材、合板、単板積層材、木粉成形材、木質繊維板等の木質材料のほか、セルロース由来の紙、繊維等が挙げられる。
具体的に本発明の水系撥水処理剤は、寸法安定剤として紙に塗布することにより、水性インク(例えばインクジェット印刷)などによる紙のよれ、しわ、寸法変化を防止でき、更に印字特性も向上するため印字品質も向上する。更に、各種繊維製品、煉瓦、木材、合板、単板積層材や木質繊維板用木質繊維など建築材料などの基材に塗布することができ、また種々の塗料や仕上材のプライマーとしても好適である。
本発明の水系撥水処理剤を上記基材に処理する場合の処理方法としては、撥水処理有効成分が水にて0.5〜50質量%、好ましくは1〜10質量%になるように希釈して使用するのが好ましい。0.5質量%より薄く希釈されると本来の性能が発揮されないだけでなく、多量に塗布しなければならないので乾燥に時間を要する場合があり、また、50質量%よりも濃度が高い場合は、希釈が十分に行われず、粘性が高くなって基材への含浸性が悪くなり、塗り斑や変色が生じる場合がある。
ここで、この水系撥水処理剤を水に希釈した場合、その水溶液のpHは7〜3であることが好ましく、より好ましくは6〜4である。pHが7を超えてアルカリ性となった場合は紙や木材などのセルロース系基材に適用すると、セルロース系基材を壊してしまう危険性がある。またpHが3未満の強酸性下でも基材を痛めたり、処理基材を腐食させたりする問題が発生する場合がある。本発明の方法で合成すれば、上記の範囲に入るものができる。よって当該発明のように中性〜弱酸性レベルの処理液が基材を処理する場合、最も好ましい。
また、水でなく溶剤が使用できる場合には、アルコールや非極性炭化水素化合物等の溶剤に上記水と同様の希釈濃度で希釈して用いてもよい。その溶剤としては、エタノール、メタノール、1−プロパノール、2−プロパノールからなる群、ホワイトスピリッツ、灯油のような非極性溶媒などの群から選ばれる一種以上の有機溶剤が好ましい。
本発明の水系撥水処理剤を水及び/又は溶剤で希釈する際には、防腐剤、防黴剤、防蟻剤、香料、着色剤あるいはカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、水溶性アクリル樹脂、SBRラテックスなどを副次的に添加してもよい。なお、これら任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
また、より基材内部まで深く水系撥水処理剤を浸透させたい場合、その水系撥水処理剤の浸透性をより高めるために界面活性剤を加えてもよい。
用いる界面活性剤に特に限定はないが、従来公知のノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界面活性剤が適用可能である。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーンなどのノニオン系界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルアンモニウムクロライドなどのカチオン系界面活性剤、アルキル又はアルキルアリル硫酸塩、アルキル又はアルキルアリルスルフォン酸塩、ジアルキルスルフォコハク酸塩などのアニオン系界面活性剤、アミノ酸型、ベタイン型などの両性イオン型界面活性剤などを挙げることができる。これらの中でも、特にポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が好ましい。
界面活性剤の添加量は、撥水処理有効成分に対して0.01〜5質量%加えることが好ましく、より好ましくは0.2〜2.5質量%である。その量が0.01質量%未満であると水系撥水処理剤単独処理と殆ど変化がなく、添加効果が得られない場合がある。また5質量%を超える量を加えると吸水防止性や撥水性が弱くなる場合がある。
また、界面活性剤を予め水系撥水処理剤に添加するのでなく、水系撥水処理剤を処理する前に、基材に界面活性剤希釈溶液を前処理した後、水系撥水処理剤にて処理してもよい。その場合、例えば水あるいは有機溶剤に0.01〜5質量%、特に0.1〜2質量%の濃度で界面活性剤を希釈した溶液を調製し、ローラー、刷毛、スプレー等を用い、場合によっては浸漬法によって基材に前処理し、その後、水系撥水処理剤で処理することにより、基材内部まで深く浸透させることができる。
本発明の水系撥水処理剤の水及び/又は溶剤希釈液を上記基材に塗布するには、ローラー、刷毛、スプレー等を用い、場合によっては浸漬法によってもよいし、常圧下、減圧下又は加圧下で注入処理してもよい。更にこの時、処理液を加温して(30〜100℃)処理してもよい。また乾燥方法としては、室温下に放置してもよいし、天日乾燥、加熱乾燥によってもよい。
また、諸外国では防腐・防蟻処理として上記のホウ素を含む化合物(F)を予め内部に注入処理した木材を建材用途に使用しているが、このような基材は雨水により容易にホウ素を含む化合物(F)が溶出してしまうため、外装材として使用できないという問題がある。しかし、本発明の水系撥水処理剤をそのようなホウ素を含む化合物(F)を予め内部に注入処理した処理木材の表面に塗工することにより、表面に優れた撥水性能を付与することが可能となり、内部のホウ素を含む化合物(F)の溶出を抑制することができ、外装材用途にも使用できる。この場合の処理液濃度は上述した通りであり、塗布方法としては、ローラー、刷毛、スプレー等を用いて表面に塗布することが好ましい。また乾燥方法としては、室温下に放置してもよいし、天日乾燥、加熱乾燥によってもよい。
このようにして基材に含浸された本発明の水系撥水処理剤は、加水分解反応、縮合反応により、強固にかつ優れた撥水層を形成する。そのため紙に塗布すると寸法安定性効果が発現する。また、繊維製品に塗布すれば撥水性のよいものができ、更に煉瓦、木材一般また合板、単板積層材などの建築材料に塗布した場合、膨れ、腐食、黴など水に起因する種々の問題点の解決に役立つばかりでなく、種々の塗料や仕上材の下地防水プライマーとしても優れている。また、吸水性の極めて高い木材に処理すれば、簡便に高い撥水性と低い吸水性を付与することが可能となる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において部は質量部を示す。また、下記例において、平均粒径はレーザー散乱式粒度分布測定装置により測定した値を示し、粘度は毛細管式粘度計により測定した25℃における値を示し、重量平均分子量は、GPC測定装置により測定したポリスチレン換算値を示す。
[実施例1]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー199g(ダイマー換算で0.88モル)、メタノール120g及び酢酸11.8gを入れ、撹拌しているところに日産化学工業(株)製スノーテックスO(SiO2含有量20%水溶液、平均粒径10〜20nm)19.8g(水0.88モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン38.9g(0.18モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでアルコールを留去し、粘度460mm2/sの薄黄色透明溶液209gを得た(重量平均分子量1,000)。このものの系内のアルコール残存量(メタノール+エタノール)は2質量%であった(撥水剤1)。
[実施例2]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー199g(ダイマー換算で0.88モル)、日産化学工業(株)製メタノールシリカゾル(SiO2含有量30%メタノール溶液、平均粒径10〜20nm)13.2g、メタノール120g及び酢酸11.8gを入れ、撹拌しているところに水15.8g(0.88モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン38.9g(0.18モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでアルコールを留去し、粘度280mm2/sの薄黄色透明溶液200gを得た(重量平均分子量800)。このものの系内のアルコール残存量(メタノール+エタノール)は2質量%であった(撥水剤2)。
[実施例3]
日産化学工業(株)製メタノールシリカゾル(SiO2含有量30%メタノール溶液、平均粒径10〜20nm)を39.5gとした以外は実施例2と同様に反応を行い、粘度290mm2/sの薄黄色透明溶液210gを得た(重量平均分子量1,100)。このもののアルコール残存量(メタノール+エタノール)は3質量%であった(撥水剤3)。
[実施例4]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー199g(ダイマー換算で0.88モル)、(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH337.5g(0.008モル)、メタノール120g及び酢酸11.8gを入れ、撹拌しているところに水(0.88モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン38.9g(0.18モル)を滴下した。その後、アルコールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでアルコールを留去し、粘度180mm2/sの薄黄色透明溶液206gを得た(重量平均分子量800)。このものの系内のアルコール残存量(メタノール+エタノール)は3質量%であった(撥水剤4)。
[実施例5]
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH337.5gを(CH3O)3Si−C612−Si(OCH335.0g(0.015モル)とした以外は実施例4と同様に反応を行い、粘度170mm2/sの薄黄色透明溶液201gを得た(重量平均分子量700)。このもののアルコール残存量(メタノール+エタノール)は3質量%であった(撥水剤5)。
[実施例6]
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH337.5gを(CH3O)3Si−CH2CH2−C612−CH2CH2−Si(OCH338.9g(0.015モル)とした以外は実施例4と同様に反応を行い、粘度195mm2/sの薄黄色透明溶液213gを得た(重量平均分子量1,000)。このもののアルコール残存量(メタノール+エタノール)は2質量%であった(撥水剤6)。
[実施例7]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー199g(ダイマー換算で0.88モル)、(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH337.5g(0.008モル)、メタノール120g及び酢酸11.8gを入れ、撹拌しているところに日産化学工業(株)製スノーテックスO(SiO2含有量20%水溶液、平均粒径10〜20nm)19.8g(水0.88モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン38.9g(0.18モル)を滴下した。その後、アルコールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでアルコールを留去し、粘度160mm2/sの薄黄色透明溶液210gを得た(重量平均分子量700)。このものの系内のアルコール残存量(メタノール+エタノール)は2質量%であった(撥水剤7)。
[実施例8]
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH337.5gを(CH3O)3Si−C612−Si(OCH335.0g(0.015モル)とした以外は実施例7と同様に反応を行い、粘度200mm2/sの薄黄色透明溶液203gを得た(重量平均分子量700)。このもののアルコール残存量(メタノール+エタノール)は3質量%であった(撥水剤8)。
[実施例9]
(CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH337.5gを(CH3O)3Si−CH2CH2−C612−CH2CH2−Si(OCH338.9g(0.015モル)とした以外は実施例7と同様に反応を行い、粘度250mm2/sの薄黄色透明溶液215gを得た(重量平均分子量900)。このもののアルコール残存量(メタノール+エタノール)は2質量%であった(撥水剤9)。
[比較例1]
アスピレーター、温度計を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシラン136g(1.0モル)、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン222.0g(1.0モル)及び水43.2g(2.4モル)を入れ、加熱撹拌しながらアスピレーターでストリップして60℃にし、薄黄色透明溶液を得た(重量平均分子量900)。このもののメタノール残存量は1質量%であった(撥水剤10)。
[比較例2]
デシルトリメトキシシラン10.5g(0.04モル)、メタノール8.8g、酢酸0.8g及び水2.2g(0.12モル)を混合し、25℃で1時間撹拌し、透明溶液を得た。
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)及びメタノール170gを入れ、撹拌しているところに上記デシルトリメトキシシラン加水分解物を滴下し、25℃で1時間撹拌した。その後、酢酸5.1g及び水6.7g(0.37モル)を投入し、25℃で1時間更に撹拌した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン17.8g(0.08モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでメタノールを留去し、薄黄色透明溶液を得た(重量平均分子量1,300)。このもののメタノール残存量は8質量%であった(撥水剤11)。
[比較例3]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)、メタノール154g及び酢酸5.1gを入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでメタノールを留去し、粘度71mm2/sの薄黄色透明溶液81gを得た(重量平均分子量1,100)。このものの系内のメタノール残存量は5質量%であった(撥水剤12)。
[比較例4]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を入れ、混合撹拌しているところに酢酸5.1gを投入し、25℃で1時間撹拌し、薄黄色透明溶液98gを得た。しかし、この組成物10部を水90部に希釈しようとしたが、希釈した途端にゲル化した。
[比較例5]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)を投入し、60℃で3時間撹拌反応させようとしたが、1時間反応後、反応液がゲル化した。
[比較例6]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた1Lの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシラン150g(1.1モル)と、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン100g(0.41モル)及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン20g(0.09モル)を入れ、撹拌しているところに水100g(5.55モル)とメタノール200gの混合液を30分間で滴下した。更に60℃で1時間撹拌反応させ、薄黄色透明溶液567gを得た。しかし、この組成物10部を水90部に希釈しようとしたが、希釈した途端にゲル化した。
[実施例10]
実施例7で合成した撥水剤7を10部、3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチルアンモニウムを0.5部、ホウ酸を1.5部及び水を88部混合溶解させたものを撥水剤13とした。
[実施例11]
実施例7で合成した撥水剤7を10部、ホウ酸を2部及び水を88部混合溶解させたものを撥水剤14とした。
[実施例12]
実施例7で合成した撥水剤7を10部、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドを0.5部、ホウ酸を1.5部及び水を88部混合溶解させたものを撥水剤15とした。
[実施例13]
実施例7で合成した撥水剤7を1.1部、ホウ酸を2.9部及び水を96部混合溶解させたものを撥水剤16とした。
保存安定性評価
実施例1〜9、比較例1〜3で合成した撥水剤1〜12の10部を水90部で希釈したもの、及び実施例10〜13で得られた撥水剤13〜16をプラスチック容器に入れ、室温下及び40℃下での保存安定性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2005200625
[使用例1]
実施例1〜9、比較例1〜3で得られた撥水剤1〜12の5部を水95部で希釈した処理液、及び実施例10〜12で得られた撥水剤13〜15の50部を水50部で希釈した処理液を各々作製した。このサンプルについての表面変色、撥水性、及び吸水防止性について各性能試験を下記方法で行った。結果を表2に示す。
表面変色、撥水性、吸水防止性能
杉の無垢辺材(45×100×100mm)、ラジアータパイン無垢材(45×100×100mm)及びラジアータパインの単板を積層した集成材(45×100×100mm)の全面に処理液を常温常圧で5分間全面浸漬処理し、その後、室温で7日間養生し、目視にて表面の変色(黄変)を観察した。また撥水性は、木材表面の水に対する接触角測定を行い、評価した。なお、未処理の杉の無垢辺材、ラジアータパイン無垢材及びラジアータパイン集成材についても同様に撥水性を評価した。引き続き、この供試体を水道水中に全面浸漬させ、48時間後に供試体の質量、厚さ及び幅を測定し、吸水率、幅膨張率及び厚さ膨張率を各々算出した。また、同時に未処理比較サンプルとして、ロシアカラマツ材(45×100×100mm)についても測定した。
表面変色性
目視にて、下記評価基準により、評価した。結果を表2に示す。
○:変色なし
△:やや変色あり
×:変色
撥水性(水の接触角測定)
接触角計(協和界面科学(株)製CA−X150型)を用い、静滴法により水の接触角を測定した。1サンプルにつき5箇所測定し、平均値を接触角の値とした。結果を表2に示す。
吸水防止性能
下記式により、吸水率、幅膨張率及び厚さ膨張率を算出した。これらの結果を表3〜5に示す。
吸水率(質量%)=[(Wt−Wo)/Wo]×100
Wt;t時間経過時の試験片の重量(g)
Wo;試験開始前の試験片の重量(g)
幅膨張率(%)=[(WIt−WIo)/WIo]×100
WIt;t時間経過時の試験片の幅(mm)
WIo;試験開始前の試験片の幅(mm)
厚さ膨張率(%)=[(Tt−To)/To]×100
Tt;t時間経過時の試験片の厚さ(mm)
To;試験開始前の試験片の厚さ(mm)
Figure 2005200625
Figure 2005200625
Figure 2005200625
Figure 2005200625
[使用例2]
実施例10、11及び12で得られた撥水剤13,14及び15の25部を水75部で希釈したものを杉材及びラワン材に浸漬養生後、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製し、木材腐朽試験、イエシロアリ死虫率試験についての試験を下記方法で行った。その結果を表6に示す。
(a)白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による木材腐朽試験
防菌・防黴性能の評価のため、日本木材保存協会(JWPA)規格第3号−1992「木質材料の耐久性試験方法」に準拠して無機質複合化木材の腐朽試験を行った。60℃で48時間の乾燥、滅菌の後、ガラス瓶中の培養器で十分生育させた白色腐朽菌カワラタケ(Trametes versicolor)及び褐色腐朽菌オオウズラタケ(Fomitopsis palustris)の菌叢上に調製した試験片を置いた。8週間、室温26℃,相対湿度55〜65%の恒湿室で培養後、試験片を取り出し、試験片表面についた菌を取り除き、試験片の絶乾重量を求めた。予め計っておいた処理前の絶乾重量から腐朽菌による重量減少率(%)を求めた。
(b)埋没試験による腐朽試験
アセトン及び水により、それぞれ24時間ソックスレー抽出した未処理の木材試験片及び撥水剤処理した木材試験片について、無殺菌土壌中(地上より17cm)での9ケ月の埋没試験を行い、試験前の絶乾重量と試験後の絶乾重量から重量減少率を算出して、腐朽の度合いの進行を推定した。
(c)イエシロアリ死虫率試験
イエシロアリ200匹を未処理木材片、撥水剤処理木材片を入れた容器に入れ、20日間放置後のイエシロアリの死虫率を測定した。
Figure 2005200625
[使用例3]
実施例13で得られた撥水剤16の25部を水75部で希釈したものを杉辺材(2×2×1cm)に700kg/m3になるように減圧注入した(シリコーン成分は木材中に2kg/m3、ホウ酸分は木材中に5kg/m3の割合となる)。その後、60℃、16hr養生し、評価用サンプルを作製した。これをJIS K 1571の『木材防腐剤の性能基準及び試験方法』に準拠して木材腐朽試験、イエシロアリ死虫率試験についての試験を下記方法で行った。その結果を表7に示す。
ただし、試験体に対して耐候操作を行ってから下記(d)、(e)の生物試験を行うものとする。その方法は攪拌水中に浸漬8時間による溶脱操作を行い、続いて温度60℃の高温器中で乾燥を行う。この操作を10回繰り返すことによる方法とした。
(d)白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による木材腐朽試験
供試菌として褐色腐朽菌のオオウズラタケ(Fomitopsis palustris)と白色腐朽菌のカワラタケ(Trametes versicolor)を用いた。保存菌株(オオウズラタケFFPRI−0507,カワラタケFFPRI−1030)を液体培地で振とう培養して得た菌糸粒を、マヨネーズびんに石英砂と培養液(グルコース、ペプトン、麦芽抽出液の組成)を入れた培地に振り掛けて静置培養した。
菌叢が十分広がったところで、ガス滅菌した試験体(20×20mm×試験体厚さ)を培養びん中に設置し、26℃の培養室内で3ケ月間腐朽させた。試験体の個数は、それぞれ9個で、腐朽操作の前後、60℃で乾燥させて恒量(W1,W2)を求めた。試験体の質量減少率は、[(W1−W2)/W1]×100で計算した。
(e)イエシロアリ死虫率試験
処理試験体は予め耐候操作に供した。その耐候操作はJIS K 1571と同様に攪拌水中に浸漬8時間による溶脱と、60℃の恒温器中での乾燥を10回繰り返して行った。
試験体をプラスチック容器(直径80mm、長さ60mm)の中に1個ずつおき、イエシロアリの職蟻150頭、兵蟻15頭を投入し、28℃の暗所で3週間にわたり食害試験を行った。プラスチック容器は、底を硬せっこうで固めた後、予め脱脂綿を敷いた容器の中に設置し、脱脂綿には適度な水分を与えておいた。3週間放置後のイエシロアリの食害による質量減少率、イエシロアリの死虫率を測定した。
Figure 2005200625
[使用例4]
ホウ酸塩化合物(Na2813・4H2O)を木材中に6kg/m3含有しているスギ辺材(2×2×1cm)に、実施例4で得られた撥水剤4の10部を水90部で希釈したものを刷毛により表面に塗布し、その後25℃で7日間養生し、評価用サンプルを作製した。これをJIS K 1571の「木材防腐剤の性能基準及び試験方法」に準拠して木材腐朽試験、イエシロアリ死虫率試験についての試験を使用例3と同様に溶脱操作を行ったものについて実施した。その結果を表8に示す。
また、この溶脱操作後の木片中のホウ酸の定量を以下の方法により測定した。その結果も表8に示す。
(f)ホウ酸定量法
木片をテフロンビーカーに入れ、3%硝酸水を50ml加えて200℃/2時間加熱した。冷却後、水を入れて50ml定量した。この操作を5回繰り返し、それぞれの水溶液中のホウ素量をICP分析装置により測定を行い、合計ホウ素量をホウ酸に換算して定量を行った。
Figure 2005200625

Claims (17)

  1. (A)下記平均組成式(1)
    (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
    (但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
    で示される有機ケイ素化合物100質量部と、
    (B)下記一般式(2)
    34NR5−SiR6 c(OR23-c (2)
    (但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、又は炭素原子数1〜15のアルキル基もしくはアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、cは0又は1である。)
    で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49質量部と、
    (C)無機酸化物微粒子0.1〜10質量部及び/又は
    (D)下記一般式(3)
    (R1n(OR23-nSi−Y−Si(R1n(OR23-n (3)
    〔但し、式中R1及びR2は上記と同様であり、Yは2価の有機基、−(OSi(R72mO−基又は−R−(Si(R72O)m−Si(R72−R−基(ここで、R7は炭素原子数1〜6のアルキル基、Rは炭素原子数1〜6の2価炭化水素基、mは1〜30である。)であり、nは1,2又は3である。〕
    で示されるビス(アルコキシシリル)基含有化合物又はその部分加水分解物0.1〜20質量部
    とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合させたものを撥水処理有効成分として含有することを特徴とする水系撥水処理剤。
  2. (A)成分のR1が、メチル基であることを特徴とする請求項1記載の水系撥水処理剤。
  3. (A)成分が、式(1)において、a+bが0.9<a+b<4のシロキサンオリゴマーである請求項1又は2記載の水系撥水処理剤。
  4. (A)成分が、[CH3(OR22Si]2O(但し、R2は上記と同様)で表されるシロキサンダイマーである請求項3記載の水系撥水処理剤。
  5. (B)成分のアミノ基含有アルコキシシランが、
    Figure 2005200625
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の水系撥水処理剤。
  6. (C)成分の無機酸化物微粒子が、コロイダルシリカであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の水系撥水処理剤。
  7. (D)成分のビス(アルコキシシリル)基含有化合物が、
    (CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(OCH33
    (CH3O)2(CH3)SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32
    (CH3O)3Si(OSi(CH326OSi(OCH33
    (CH3O)3Si(OSi(CH328OSi(OCH33
    (CH3O)3Si(OSi(CH3210OSi(OCH33
    (CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)5Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
    (CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)7Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
    (CH3O)3SiCH2CH2(Si(CH32O)9Si(CH32CH2CH2Si(OCH33
    (CH3O)3SiCH2CH248CH2CH2Si(OCH33又は
    (CH3O)3SiCH2CH2612CH2CH2Si(OCH33
    であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の水系撥水処理剤。
  8. 撥水処理有効成分が、有機酸又は無機酸及びアルコールの存在下で(A)成分と、(C)成分及び/又は(D)成分とを共加水分解させ、その後、この共加水分解物と(B)成分とを共加水分解させ、次いでアルコールを系外から除去することにより得られるものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の水系撥水処理剤。
  9. 更に、脂肪族第4級アンモニウム化合物(E)を含有する請求項1乃至8のいずれか1項記載の水系撥水処理剤。
  10. 脂肪族第4級アンモニウム化合物(E)が、下記一般式(4)
    [(CH328N(CH23−SiR1 k(OR23-k+- (4)
    (但し、式中R1、R2は上記と同様であり、R8は炭素原子数11〜22の1価炭化水素基であり、Xはハロゲン原子である。kは0又は1である。)
    で示される4級アミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物である請求項9記載の水系撥水処理剤。
  11. 脂肪族第4級アンモニウム化合物(E)が、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドである請求項9記載の水系撥水処理剤。
  12. 更に、ホウ素を含む化合物(F)を含有する請求項1乃至11のいずれか1項記載の水系撥水処理剤。
  13. ホウ素を含む化合物(F)が、ホウ酸化合物である請求項12記載の水系撥水処理剤。
  14. 水系撥水処理剤を水に希釈し、基材に処理する場合、その水系撥水処理剤水溶液のpHが7〜3の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項記載の水系撥水処理剤。
  15. 処理される基材が、紙、繊維、煉瓦、及び木材などのリグノセルロース由来物質から選ばれる請求項1乃至14のいずれか1項記載の水系撥水処理剤。
  16. 基材が、ホウ素を含む化合物(F)を内部に含有するものである請求項15記載の水系撥水処理剤。
  17. ホウ素を含む化合物(F)を内部に含有する基材の表面に、請求項1乃至11のいずれか1項記載の水系撥水処理剤を塗工することを特徴とする撥水処理方法。

JP2004110027A 2003-06-23 2004-04-02 水系撥水処理剤及び撥水処理方法 Expired - Fee Related JP4336974B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004110027A JP4336974B2 (ja) 2003-06-23 2004-04-02 水系撥水処理剤及び撥水処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003177547 2003-06-23
JP2003420863 2003-12-18
JP2004110027A JP4336974B2 (ja) 2003-06-23 2004-04-02 水系撥水処理剤及び撥水処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005200625A true JP2005200625A (ja) 2005-07-28
JP4336974B2 JP4336974B2 (ja) 2009-09-30

Family

ID=34830934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004110027A Expired - Fee Related JP4336974B2 (ja) 2003-06-23 2004-04-02 水系撥水処理剤及び撥水処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4336974B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006129695A1 (ja) * 2005-05-31 2006-12-07 Nitto Boseki Co., Ltd. 有機シラン化合物とホウ素化合物からなる高分子
JP2008248017A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Kri Inc アンモニウムイオンを有する架橋ポリシロキサンを含むヒドロゲルおよびその製造方法
JP2008274242A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Dic Corp 水性塗料組成物、有機無機複合塗膜、シラン縮合物分散体及びその製造方法
JP2009035704A (ja) * 2007-07-09 2009-02-19 Wacker Asahikasei Silicone Co Ltd 土木建築用吸水防止剤組成物
JP2010510338A (ja) * 2006-11-16 2010-04-02 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト 超疎水性被覆
EP2181140A1 (de) * 2007-08-28 2010-05-05 Evonik Degussa GmbH Voc-arme aminoalkyl-funktionelle siliciumverbindungen enthaltende zusammensetzung für streichfarben zur behandlung von papier oder folie
JP2010209288A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Kagoshima Univ 酸化チタンを含有する水溶性複合材料及びその製造方法
JP2013147573A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 滑水性コーティング組成物及びそれを適用した熱交換器用アルミニウムフィン材並びに熱交換器
JP2018028022A (ja) * 2016-08-18 2018-02-22 石原ケミカル株式会社 撥水性コーティング組成物
JP2020164670A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 信越化学工業株式会社 疎水性セルロースナノファイバー、該疎水性セルロースナノファイバーの有機溶媒分散液、及び疎水性セルロースナノファイバーの製造方法
CN116623435A (zh) * 2023-05-31 2023-08-22 天津工大纺织助剂有限公司 一种基于改性氟硅树脂的织物防水剂及其制备方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006129695A1 (ja) * 2005-05-31 2006-12-07 Nitto Boseki Co., Ltd. 有機シラン化合物とホウ素化合物からなる高分子
US7709597B2 (en) 2005-05-31 2010-05-04 Nitto Boseki Co., Ltd. Polymer made from organosilane compound and boron compound
JP2010510338A (ja) * 2006-11-16 2010-04-02 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト 超疎水性被覆
JP2008248017A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Kri Inc アンモニウムイオンを有する架橋ポリシロキサンを含むヒドロゲルおよびその製造方法
JP2008274242A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Dic Corp 水性塗料組成物、有機無機複合塗膜、シラン縮合物分散体及びその製造方法
JP2009035704A (ja) * 2007-07-09 2009-02-19 Wacker Asahikasei Silicone Co Ltd 土木建築用吸水防止剤組成物
EP2181140A1 (de) * 2007-08-28 2010-05-05 Evonik Degussa GmbH Voc-arme aminoalkyl-funktionelle siliciumverbindungen enthaltende zusammensetzung für streichfarben zur behandlung von papier oder folie
JP2010537017A (ja) * 2007-08-28 2010-12-02 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 紙又はフィルムの処理用コーティング塗料のための、vocに乏しいアミノアルキル官能性ケイ素化合物を含有する組成物
JP2010209288A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Kagoshima Univ 酸化チタンを含有する水溶性複合材料及びその製造方法
JP2013147573A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Sumitomo Light Metal Ind Ltd 滑水性コーティング組成物及びそれを適用した熱交換器用アルミニウムフィン材並びに熱交換器
JP2018028022A (ja) * 2016-08-18 2018-02-22 石原ケミカル株式会社 撥水性コーティング組成物
JP2020164670A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 信越化学工業株式会社 疎水性セルロースナノファイバー、該疎水性セルロースナノファイバーの有機溶媒分散液、及び疎水性セルロースナノファイバーの製造方法
JP7285114B2 (ja) 2019-03-29 2023-06-01 信越化学工業株式会社 疎水性セルロースナノファイバー、該疎水性セルロースナノファイバーの有機溶媒分散液、及び疎水性セルロースナノファイバーの製造方法
CN116623435A (zh) * 2023-05-31 2023-08-22 天津工大纺织助剂有限公司 一种基于改性氟硅树脂的织物防水剂及其制备方法
CN116623435B (zh) * 2023-05-31 2024-01-30 天津工大纺织助剂有限公司 一种基于改性氟硅树脂的织物防水剂及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4336974B2 (ja) 2009-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6916507B2 (en) Aqueous water repellent for substrate treatment, making method, preparation of modified plywood or modified laminated veneer lumber, and preparation of wooden fiberboard
JP4008509B2 (ja) 有機ケイ素組成物
US8481165B2 (en) Agent for providing substrates based on cellulose and/or starch with water repellent and simultaneously antifungal, antibacterial insect-repellent and antialgal properties
JP3841163B2 (ja) 改質合板又は改質単板積層材の製造方法
JP2007051236A (ja) シリコーンエマルジョン組成物及び木材の処理方法
JP4336974B2 (ja) 水系撥水処理剤及び撥水処理方法
JP5720227B2 (ja) 木材の処理方法
JP5111733B2 (ja) 木質系基材処理用水性塗装組成物、それを用いた塗装処理木質系基材の製造法およびそれにより得られる塗装処理木質系基材
JP2007161746A (ja) シリコーンエマルジョン組成物及び木材の処理方法
JP3912520B2 (ja) 改質木材の製造方法
JP3829918B2 (ja) 防菌・防黴・防蟻性木材用水系撥水剤及びその製造方法
JP2006328406A (ja) 基材処理用水系撥水剤及びその製造方法
AU2018229361B2 (en) Sealant composition
WO2012145636A1 (en) Aqueous stable compositions of alkali metal alkyl siliconates with arylsilanes, silsesquioxanes, or fluorinated alkylsilanes, and surface treatment methods using the compositions
RU2389734C1 (ru) Способ получения аминооксиалкиленсодержащего олигоалкоксисилоксана и самоэмульгирующиеся композиции на его основе
JP3981818B2 (ja) 木材用水系撥水剤組成物の製造方法
JP4320636B2 (ja) 改質木材及びその製造方法
KR100508465B1 (ko) 개질된 목질 재료의 제조 방법
JP3564793B2 (ja) 改質木材類および木材類の改質処理剤
JP2010059663A (ja) 撥水性屋根葺き用材
MXPA97009821A (en) Composition repellent to a

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090603

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4336974

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150710

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees