JP2006328406A - 基材処理用水系撥水剤及びその製造方法 - Google Patents

基材処理用水系撥水剤及びその製造方法 Download PDF

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和之 松村
Akira Yamamoto
昭 山本
Hisami Suda
久美 須田
Kenichi Kadota
賢一 門田
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Abstract

【解決手段】(A)下記一般式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)(但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)で示される有機ケイ素化合物を加水分解させた後、この(A)成分の加水分解物と、(B)アミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49重量部とを混合し、有機酸又は無機酸の存在下、更に加水分解させ、系内の全アルコールの含有量を10重量%以下とするようにアルコールを留去させることによって得られたものを含むことを特徴とする基材処理用水系撥水剤。
【効果】水系撥水剤は、優れた水溶性と保存安定性を有し、水に希釈するだけで中性基材に対する撥水剤として使用でき、この中性基材に塗布又は含浸して優れた撥水性、寸法安定性効果を与える。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材、特に紙、繊維、煉瓦、及び、木材などのリグノセルロース由来物質等の材料に処理することにより、紙などでは水(インクなど)による寸法変化の防止や印字特性を良好にしたり、繊維や木材などのリグノセルロース由来物質では撥水性を付与することが可能な水系撥水剤として好適に利用できる基材処理用水系撥水剤及びその製造方法に関する。
従来、基材、特に紙製品あるいは繊維製品、また木材、煉瓦などの建築材料などに寸法安定性や撥水性を付与する方法としては、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、エステル系、油脂系の樹脂あるいはモノマーを溶解させたものを材料に塗布・含浸させ、乾燥する方法が知られている。これらの中ではシリコーン系のものが多く使われており、特に溶剤希釈型のシリコーン系撥水剤が主流を占めている。
しかしながら、溶剤希釈型ではその溶剤の環境に対する負の影響が水希釈型よりも一般的に大きく、また地球環境の保護や資源の活用の面からも溶剤を使用しない撥水剤の開発が望まれており、特に高性能の水系撥水剤の開発が強く望まれている。
最近、水系撥水剤としては、特開平1−292089号公報(特許文献1)、特開平5−156164号公報(特許文献2)、特開平5−221748号公報(特許文献3)にアルキルトリアルコキシシランを水中乳化させた長期安定なエマルジョンが開示されている。しかし、このエマルジョンには加水分解反応の非常に遅いアルコキシシランが使用されているため、材料へ塗布した場合、含浸性はよいものの、材料表面でのシランの揮散が起こり、表面撥水性がなくなり、水濡れ、汚れの付着、凍害によるポップアップなどが生じ、耐久性の面で欠点がある上、外観が乳白色であるなどの問題点もある。
一方、上記のようなエマルジョンタイプのものでない均一水溶液タイプのものが特開昭61−162553号公報(特許文献4)、特開平4−249588号公報(特許文献5)、特開平10−81752号公報(特許文献6)に開示されている。
しかし、上記特開昭61−162553号公報(特許文献4)の組成物は、水で希釈すると重合反応が速く進行するため、保存安定性が悪く、希釈後1日以内に使用しなければならず、実使用に耐えない。更に、重合反応が速いので、分子量が大きくなって材料への含浸性が悪くなり、ひいては材料表面に濡れ斑を発生するという欠点がある。
また、特開平4−249588号公報(特許文献5)の組成物は、水溶性アミノ基含有カップリング剤と炭素鎖の短いアルキルトリアルコキシシランからなっており、保存安定性には優れているが、撥水成分としては低級のアルキル基しかないためか、撥水性に劣るという欠点がある。更に、アミノ基含有カップリング剤成分がアルキルアルコキシシラン成分よりも過剰(アルキルアルコキシシラン成分/アミノ基含有カップリング剤成分=0.5〜3/10〜1モル比)なため、材料に濡れ色が残ったり、紙や繊維製品又は木材等の黄変が著しい等の問題点も有している。
更に、特開2000−95868号公報(特許文献7)では、炭素鎖の短いアルキルトリ又はジアルコキシシランとアミノ基含有アルコキシシランをまず部分加水分解し、更に加水分解水と酸を加えて加水分解し、最後に中和剤を加えた組成物の製造方法を開示しているが、この方法では工程が煩雑であることと、最初の工程でアルキルアルコキシシランとアミノ基含有アルコキシシランを混合し、加水分解反応を行う際に、アミノ基含有アルコキシシランの加水分解スピードがアルキルアルコキシシランよりも一般的に早いため、共加水分解がかかりずらく、共加水分解物がうまくできないため、この方法では最終的に良好なものはできず、これを中性基材等に処理した場合、撥水性が悪いなどの問題点があった。
特開平7−150131号公報(特許文献8)には、木材を有機酸又は無機酸と塩基性窒素含有オルガノポリシロキサンとの塩、撥水性作用物質、水を含有する組成物で処理する方法が記載されているが、この組成物は撥水性が不十分であると共に、保存安定性が悪いという問題があった。
また、特開昭55−133466号(特許文献9)、同55−133467号公報(特許文献10)には、アルキルアルコキシシランとアミノ基含有アルコキシシランとエポキシ基含有アルコキシシランと金属・半金属塩を水により加水分解した組成物が開示されている。しかし、この組成物においては、アミノ基とエポキシ基の反応によりアミノ基がブロックされてしまうため、基材に処理した場合、黄変は少なくなるが、水溶性が悪くなってしまい、水系処理剤として使用できないという問題がある。更に基材等への吸着性も悪くなるため、この組成物を基材用処理剤としては使えないなどの問題があった。
本発明者らは上記問題点を解決すべく、特開平9−77780号公報(特許文献11)において、炭素数7〜18のアルキルアルコキシシランとアルコキシ基含有シロキサンとアミノ基含有アルコキシシランとの共加水分解物からなるものを提案したが、特に長鎖のアルキルシランを使用しているにも拘らず、撥水性は弱く、また紙や繊維製品又は木材等に処理した場合黄変がやや激しいなどの問題があった。
また、特開平10−81752号公報に(特許文献12)おいては、アルカリ性領域で安定なバインダー組成物を提案しているが、この提案は、アミノ基含有アルコキシシランを多く使うため、アルカリ性以外の基材の処理剤としては撥水性が十分でなく、材料に濡れ色が残る、黄変が著しい等の問題点があった。
従って、上記撥水剤は、基材、特に中性(弱酸性〜弱アルカリ性)の基材に対してはいずれも満足な性能を有するとは言い難いものであった。
一方、現在、住宅用部材としては、合板においては耐力壁材、構造床下地材、屋根下地材として使用されるものがあり、また単板積層材においてはツーバイフォー部材、在来木造軸組部材として使用されるものがある。
これまでは、比較的良好な特性をもった木材原料、例えば熱帯産材の中でも有用な木材を選択的に利用し、優れた特性をもつ木材原料から適材適所で合板あるいは単板積層材を製造することができたが、木材資源の枯渇により、必ずしも優れた特性をもつ木材原料のみを使用できなくなる状況が進行しつつある。また、住宅等の品質確保促進法の施行に伴い、住宅部材としての要求品質は高くなってきており、廃棄時の環境負荷の小さい、かつ低コストで物性的に優れた合板あるいは単板積層材の製造が必要となることが予測される。
これらのことは木材資源枯渇化の進行に伴い、必ずしも原料として優れた特性をもつ木材からのみ木質パネルを製造することができなくなってきているということであり、特に代表的な植林木であるラジアータパイン(Pinus Radiata D.DON)を原料とする合板・単板積層材製品においては、その高い吸水性、吸湿性による寸法の変化、反りの発生及び黴の発生が問題となっており、広く普及するには至っていない。
これらの問題を解決するために、エマルジョン化したアクリル系の撥水剤やパラフィン系の撥水剤を塗布する方法が従来からとられているが、これらの撥水剤を適用し、乾燥した後に堆積した際、ブロッキングの問題が発生する場合が多く、実用上において、広く普及されるに至っていない。
また、木質繊維板の製造方法としては、湿式法、乾式法が知られており、いずれの方法においても、抄造乃至フォーミングされた木質繊維のシート状物をホットプレス装置等を用いて加熱加圧成型するのが一般的である。そして、このように加熱加圧成型された繊維板は、ホットプレスから出るとすぐにエレベータ式、ウイケット式等のクーリング装置によって冷却され、堆積される。
このような繊維板の製造方法においては、ユリア・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等のホルムアルデヒドを含む樹脂を単独又は組み合わせた接着剤を使用するのが一般的であり、またその際、繊維板に耐水性を持たせるため、接着剤中にアクリル系、低重合度ポリエチレン又はその酸変成物より合成されるポリエチレン系、一酸化炭素と水素から合成されるフィッシャー・トロプッシュワックス、各種脂肪酸とアンモニア又はアミンから合成されるアミドワックス等のいわゆる合成系ワックスが使用されたり、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス、更にはモンタンワックス、オゾケライト、セレシンなどの鉱物系ワックスが使用されている。
また、木質繊維板は加圧成型されるため、成型後の吸放湿、吸放水による寸法変化が大きく、実際に住宅等に使用した場合に、しばしば問題を生じていた。そのため、木質繊維板の寸法安定性を向上させるべく木質繊維板の耐水性を向上させる方法が研究され、上記のワックスを添加させる例の他に、例えば、耐水性の高いイソシアネート系接着剤を使用したり、高温(150〜200℃)での熱処理、水蒸気処理を実施したり、ホルマール化等の化学処理を行うことが提案されている。
しかしながら、木質繊維板の耐水性を向上させる方法としての上記ワックスの使用は、一般的に繊維板の曲げ強度、内部剥離強度等の強度的性能を劣化させる傾向にある。また、上記イソシアネート系の接着剤の使用が研究・実用化されているが、イソシアネート系接着剤はユリア樹脂、メラミン樹脂等のホルムアルデヒド系接着剤に比べて非常に高価であり、また、強い毒性があるため、その使用に際しては慎重な取り扱いや厳重な管理、更には安全性を担保するための工程の新設あるいは改造が要求されるという欠点がある。
また、耐水性向上策としての上記の耐水性の高いイソシアネート系接着剤の使用は、上述の通り、非常に高価で、使用に際し慎重な取り扱いや厳重な管理が要求されるという問題があり、上記の高温(150〜200℃)での熱処理は、高温を作り出すために非常にコストがかかる等の欠点があり、更に、処理中に絶乾近くなった繊維板の含水率を使用に問題のない程度の含水率(5〜13%)まで上げる工程が必要となる等の問題点がある。また、上記の水蒸気処理は処理設備及びランニングコストが非常に高いという問題があり、上記のホルマール化等の化学処理は処理自体に非常にコストがかかり、また、ホルマール化の場合は、ホルムアルデヒド放出量を増加させる等の問題がある。
更に、特開2001−260104号公報(特許文献13)にみられるように、木質繊維のシート状物の段階でスプレーにより表面改質剤を塗布し、その後、熱圧成型する方法では、製品として仕上げる際、余剰部分をカットするので、木口部分から水が侵入することにより、容易に膨潤する原因となる。
このように、従来の耐水性の向上方法は、ワックスのような薬剤では、コスト的には好ましいが、木質繊維板の強度的性能の低下を引き起こし、上記特定接着剤や熱処理・水蒸気処理や化学処理等は耐水性の向上には有効であっても、コストの増大を招くものが多く、これらの両方を同時に改善することはできず、実用面での問題を有していた。
特開平1−292089号公報 特開平5−156164号公報 特開平5−221748号公報 特開昭61−162553号公報 特開平4−249588号公報 特開平10−81752号公報 特開2000−95868号公報 特開平7−150131号公報 特開昭55−133466号 特開昭55−133467号公報 特開平9−77780号公報 特開平10−81752号公報 特開2001−260104号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、リグノセルロース由来物質等の基材への含浸性、寸法安定性及び撥水性付与効果に優れた基材処理用水系撥水剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、
(A)下記一般式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物100重量部と、
(B)下記一般式(2)
34NR5−SiR6 n(OR23-n (2)
(但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49重量部とを有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解縮合反応させたもの、特に系からアルコールを除きアルコールフリーとすることにより得られる有機ケイ素化合物が、驚くべきことにアミノ基含有アルコキシシラン成分が短鎖アルキルトリアルコキシシランあるいはアルコキシ基含有シロキサンに対して少ないにも拘らず、それ自体が水溶性で水溶解時の均一性に優れ、単に使用時に水で希釈するだけで利用でき、しかも水で希釈後の保存安定性もよい上、基材への浸透性がよく、撥水耐久性、寸法安定性を向上し得、かつ紙や繊維製品又は木材等の有機質材料に処理した場合もアミノ基含有アルコキシシラン成分が少ないため黄変が低く抑えられること、また従来撥水性付与のため必要であった長鎖アルキルシラン成分が不必要なため、これにかかるコストを抑えることが可能なため、経済的にも有利であること、つまり、基材への含浸性が良好でかつ寸法安定性及び撥水性、撥水耐久性付与効果に優れ、低コストで製造可能なものであることを知見した。
また、本発明者らは、原料として要求される特性を十分には満足しない木材からも、優れた合板あるいは単板積層材を製造する方法の開発に鋭意検討した結果、合板あるいは単板積層材の表裏面から最初の接着層、即ち通常、表裏面からそれぞれ表板及び裏板の厚さ方向0.5〜10mmまでの範囲内に上記水系撥水剤を含浸させ、加水分解−重縮合により、廃棄による環境負荷の極めて小さい珪素酸化物(SiO2)を主成分とした無機−有機複合体を木材の細胞空隙内表面に生成−固定させることにより、防蟻性、防腐・防黴性、耐水性、耐湿性、寸法安定性に優れた改質木質パネルを製造する方法を見出した。また同時に、切断面又は切削加工断面にも同じ薬剤を塗布することで、更に優れた改質合板あるいは改質単板積層材を製造する方法をも見出した。
更に、本発明は、上記水系撥水剤を木質繊維に添加したのち、熱圧成型することによって木質繊維板の耐水性を向上させ、なおかつ強度的性能を向上させることの両方を同時に達成できることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(A)下記一般式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物:100重量部、
有機酸又は無機酸:2〜40重量部、
水:(A)成分1モルに対し0.5〜4モル、
溶剤:50〜300重量部
を用いて(A)成分を加水分解させた後、この(A)成分の加水分解物と、
(B)下記一般式(2)
34NR5−SiR6 n(OR23-n (2)
(但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49重量部とを混合し、有機酸又は無機酸の存在下、更に加水分解させ、系内の全アルコールの含有量を10重量%以下とするようにアルコールを留去させることによって得られたものを含むことを特徴とする基材処理用水系撥水剤、及び
(A)下記一般式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物:100重量部、
有機酸又は無機酸:2〜40重量部、
水:(A)成分1モルに対し0.5〜4モル、
溶剤:50〜300重量部
を用いて(A)成分を加水分解させた後、この(A)成分の加水分解物と、
(B)下記一般式(2)
34NR5−SiR6 n(OR23-n (2)
(但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49重量部とを混合し、有機酸又は無機酸の存在下、更に加水分解させ、系内の全アルコールの含有量を10重量%以下とするようにアルコールを留去させることを特徴とする基材処理用水系撥水剤の製造方法
を提供する。
本発明に係る水系撥水剤は、優れた水溶性と保存安定性を有し、水に希釈するだけで中性基材に対する撥水剤として使用でき、この中性基材に塗布又は含浸して優れた撥水性、寸法安定性効果を与える。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の基材処理用水系撥水剤を得るための(A)成分は、下記一般式(1)
(R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
(但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
で示される有機ケイ素化合物である。
上記式(1)のR1は炭素原子数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基である。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられ、特にメチル基が好ましい。
2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられ、メチル基、エチル基が好ましい。
このような式(1)の有機ケイ素化合物の具体例としては、下記化合物を挙げることができる。
CH3Si(OCH33,CH3Si(OC253,CH3Si(OCH(CH323,CH3CH2Si(OCH33,CH3CH2Si(OC253,CH3CH2Si(OCH(CH323,C36Si(OCH33,C36Si(OC253,C36Si(OCH(CH323,C49Si(OCH33,C49Si(OC253,C49Si(OCH(CH323,C511Si(OCH33,C511Si(OC253,C511Si(OCH(CH323,C613Si(OCH33,C613Si(OC253,C613Si(OCH(CH323
このように示される各種シランを単独で使用しても2種類以上の混合物を使用してもよいし、混合シランの部分加水分解物を使用してもよい。
この場合、(A)成分としては、上記シランを部分加水分解縮合したアルコキシ基含有シロキサンを用いることが好ましい。この部分加水分解物(シロキサンオリゴマー)のケイ素原子の数は2〜10、特に2〜4であることが好ましい。更に、(A)成分としては、水中で炭素原子数1〜6のアルキルトリクロロシランとメタノール又はエタノールとの反応により得られるものでもよい。この場合も、このシロキサンオリゴマーのケイ素原子数は2〜6、特に2〜4であることが好ましい。上記シロキサンオリゴマーとしては、特に[CH3(OR22Si]2Oで表されるシロキサンダイマーが好ましい。この場合、シロキサントリマーやシロキサンテトラマーを含んでいてもよい。また、25℃で300mm2/s以下の粘度を有しているものが好ましく、特に1〜100mm2/sの粘度を有するものが好適である。
本発明の(B)成分は、下記一般式(2)
34NR5−SiR6 n(OR23-n (2)
(但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18、好ましくは1〜8、より好ましくは3の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物である。
上記式(2)中のR3、R4としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノブチル基等が挙げられる。R5としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基が挙げられる。R6としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
このような上記式(2)のアミノ基含有アルコキシシランの具体例としては、H2N(CH22Si(OCH33,H2N(CH22Si(OCH2CH33,H2N(CH23Si(OCH33,H2N(CH23Si(OCH2CH33,CH3NH(CH23Si(OCH33,CH3NH(CH23Si(OCH2CH33,CH3NH(CH25Si(OCH33,CH3NH(CH25Si(OCH2CH33,H2N(CH22NH(CH23Si(OCH33、H2N(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33,CH3NH(CH22NH(CH23Si(OCH33,CH3NH(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33,C49NH(CH22NH(CH23Si(OCH33,C49NH(CH22NH(CH23Si(OCH2CH33,H2N(CH22SiCH3(OCH32,H2N(CH22SiCH3(OCH2CH32,H2N(CH23SiCH3(OCH32,H2N(CH23SiCH3(OCH2CH32,CH3NH(CH23SiCH3(OCH32,CH3NH(CH23SiCH3(OCH2CH32,CH3NH(CH25SiCH3(OCH32,CH3NH(CH25SiCH3(OCH2CH32,H2N(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32,H2N(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32,CH3NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32,CH3NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32,C49NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32,C49NH(CH22NH(CH23SiCH3(OCH2CH32等が挙げられる。
これらの中で、特に、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシランなどが好適に用いられる。
上記(A)及び(B)成分の使用割合は、(A)成分100部(重量部、以下同じ)に対して(B)成分0.5〜49部、好ましくは5〜30部である。(B)成分が0.5部未満であると水溶性が弱くなり、水溶液にした時の安定性が悪くなる。また、(B)成分が49部を超えると撥水性、長期吸水防止性が悪くなったり、基材に処理したときに黄変が激しくなる。
モル換算としては、(A)成分のSi原子1モルに対し(B)成分のSi原子が0.01〜0.3モル、特に0.05〜0.2モルとなるように用いることが好ましい。
これら(A)及び(B)成分を用いて水系撥水剤を製造するには、有機酸又は無機酸の存在下で共加水分解させればよい。この場合、最初に(A)成分を有機酸あるいは無機酸の存在下で加水分解し、この(A)成分の加水分解物と(B)成分を混合し、有機酸あるいは無機酸の存在下、更に加水分解させることが好ましい。
まず、(A)成分を加水分解する際に使用される有機酸及び無機酸としては、例えば塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、シュウ酸及びマレイン酸などから選ばれる少なくとも1種の酸が用いられるが、特に好適なものは酢酸、プロピオン酸である。この酸の使用量は、(A)成分100部に対して2〜40部、特に3〜15部が好適である。
加水分解の際は適度に溶剤で希釈した状態で行うのが好ましい。溶剤としては、アルコール系溶剤が好適であり、特にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、第三ブチルアルコールが好適である。この溶剤の使用量は、(A)成分100部に対して50〜300部、特に70〜200部が好ましい。溶剤の使用量が50部より少ないと、縮合が進んでしまう場合があり、また、300部を超えると、加水分解に時間がかかる。
また、(A)成分を加水分解させるために加える水量は、(A)成分1モルに対し0.5〜4モル量、特に1〜3モル量が好適である。加える水量が0.5モル量より少ないとアルコキシ基が多く残存してしまう場合があり、4モル量を超えると縮合が進行しすぎる場合がある。(A)成分を加水分解させる際の反応条件は、反応温度10〜40℃、特に20〜30℃がよく、反応時間は1〜3時間で加水分解反応させるのがよい。
以上で得られた(A)成分の加水分解物と(B)成分とを反応させる。なお、反応条件は、反応温度60〜100℃、反応時間1〜3時間が好ましい。反応終了後は、溶剤の沸点以上まで温度を上げ、アルコール溶剤を留去させる。この場合、系内の全アルコール(反応溶剤としてのアルコール、副生成物としてのアルコール)の含有量を30重量%以下、特に10重量%以下となるように留去させることが好ましい。アルコールが多く含まれていると、水で希釈した場合、白濁したりゲル化したりすることがあり、保存安定性も低下することがある。上記方法で製造できる反応生成物は、25℃における粘度が5〜2000mm2/s、特に50〜500mm2/sであることが好ましい。粘度が高すぎると作業性や保存安定性が低下したり、水への溶解性が低下することがある。また、重量平均分子量は500〜5000、特に800〜2000の範囲であることが望ましい。
本発明の水系撥水剤は、上述した方法で得られる(A)及び(B)成分の共加水分解・縮合反応生成物からなるものであり、水溶液中でうまく親水部(アミノ基、シラノール基)と疎水部(アルキルシリル基)が配向し、溶解あるいはミセル状になるためか、(B)成分が少量でも水溶性が発現する。そのため長鎖アルキルシラン成分がなくても撥水性が良好であり、また浸透性もよくなり、かつ基材に対する配向性のためか、撥水耐久性も向上する。更に、煉瓦などの建築材料に用いた場合、表面での揮散も抑えられるため、水濡れ、汚れの付着、凍害によるポップアップ等が生じ難くなる。また、水に希釈した際も、水中での重合反応が抑えられ、保存安定性も向上する。
この場合、本発明の水系撥水剤には、(C)脂肪族第4級アンモニウム化合物及び/又は(D)ホウ素を含む化合物を添加することが好ましい。
ここで、上記脂肪族第4級アンモニウム化合物(C)としては、下記一般式(3)
[(CH327N(CH23−SiR6 n(OR23-n+- (3)
(但し、式中R2、R6は上記と同様であり、R7は炭素原子数11〜22の1価炭化水素基、特にアルキル基、アルケニル基などである。XはClである。nは0又は1である。)
で示される4級アミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物であることが好ましく、これは木材に処理した場合、木材に防菌性・防黴性を付与させる成分である。
上記式(3)のR7は−C1123基、−C1225基、−C1631基、−C1633基、−C1837基、−C2041基、−C2245基等が挙げられる。
このような上記式(3)の4級アミノ基含有アルコキシシランの具体例としては、
[C1225(CH32N(CH23Si(OCH33+Cl-
[C1429(CH32N(CH23Si(OCH2CH33+Cl-
[C1633(CH32N(CH23Si(OCH33+Cl-
[C1633(CH32N(CH23Si(OCH2CH33+Cl-
[C1633(CH32N(CH23SiCH3(OCH32+Cl-
[C1633(CH32N(CH23SiCH3(OCH2CH33+Cl-
[C1837(CH32N(CH23Si(OCH33+Cl-
[C1837(CH32N(CH23Si(OCH2CH33+Cl-
[C1837(CH32N(CH23SiCH3(OCH32+Cl-
[C1837(CH32N(CH23SiCH3(OCH2CH33+Cl-
などが好適に用いられる。
上記(C)成分の添加により、防菌性、防黴性を付与することができ、その配合量は、水系撥水剤固形分((A)成分と(B)成分の共加水分解縮合物)100重量部に対して0.05〜10重量部、特に0.1〜5重量部であることが好ましい。少なすぎると防菌性、防黴性が不十分の場合があり、多すぎると水系撥水剤の保存安定性が悪くなることがある。
一方、ホウ素を含む化合物としては、ホウ酸化合物が好ましく、具体的には、InBO3、Mg3(BO32などのオルトホウ酸塩;Mg225、Co225などの二ホウ酸塩;NaBO2、KBO2、LiBO2、Ca(BO22などのメタホウ酸塩;Na247などの四ホウ酸塩;KB58などの五ホウ酸塩等が挙げられる。また、オルトホウ酸(H3BO3)、メタホウ酸(HBO2)、四ホウ酸(H247)などのホウ酸;ホウ砂(Na24710H2O)なども挙げられる。
上記(D)成分の添加により防蟻性を付与することができ、その配合量は、水系撥水剤固形分((A)成分と(B)成分の共加水分解縮合物)100重量部に対して0.1〜10重量部、特に2〜8重量部であることが好ましい。少なすぎると防蟻性が不十分となることがあり、多すぎると水系撥水剤の保存安定性が悪くなることがある。
本発明の水系撥水剤は、基材、特に紙、繊維、煉瓦、及び、木材などのリグノセルロース由来物質等の基材の撥水処理に用いられる。この場合、リグノセルロース由来物質としては、木材、合板、単板積層材、木粉成形材、木質繊維板等の木質材料のほか、セルロース由来の紙、繊維等が挙げられる。
具体的に本発明の水系撥水剤は、寸法安定剤として紙に塗布することにより、水性インク(例えばインクジェット印刷)などによる紙のよれ、しわ、寸法変化を防止でき、更に印字特性も向上するため印字品質も向上する。更に、各種繊維製品、煉瓦、木材、合板、単板積層材や木質繊維板用木質繊維など建築材料などの基材に塗布することができ、また種々の塗料や仕上材のプライマーとしても好適である。
本発明の水系撥水剤を上記基材に処理する際は、水にて0.5〜50重量%、好ましくは1〜10重量%に希釈して使用するのがよい。0.5重量%より薄く希釈されると本来の性能が発揮されないだけでなく、多量に塗布しなければならないので乾燥に時間を要する場合があり、また、50重量%よりも濃度が高い場合は、希釈が十分に行われず、粘性が高くなって基材への含浸性が悪くなり、塗り斑や変色が生じる場合がある。
また、この水系撥水剤を水に希釈した場合、その水溶液のpHは7〜3、好ましくは6〜4であることが好ましい。pHが7を超えてアルカリ性となった場合は紙や木材などのセルロース系基材を壊してしまう危険性がある。またpHが3未満の強酸性下でも基材を痛めたり、処理基材を腐食させたりする問題が発生し好ましくない。本発明の方法で合成すれば、上記の範囲に入るものができる。よって当該発明のように中性〜弱酸性レベルの処理液が基材を処理する場合、最も好ましい。
本発明の水系撥水剤を水で希釈する際には、防腐剤、防黴剤、防蟻剤、香料、着色剤あるいはカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、水溶性アクリル樹脂、SBRラテックス、コロイダルシリカなどを副次的に添加してもよい。なお、これら任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
また、より基材内部まで深く水系撥水剤を浸透させたい場合、その水系撥水剤の浸透性をより高めるために界面活性剤を加えてもよい。
用いる界面活性剤に特に限定はないが、従来公知のノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界面活性剤が適用可能である。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコーンなどのノニオン系界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルアンモニウムクロライドなどのカチオン系界面活性剤、アルキル又はアルキルアリル硫酸塩、アルキル又はアルキルアリルスルフォン酸塩、ジアルキルスルフォコハク酸塩などのアニオン系界面活性剤、アミノ酸型、ベタイン型などの両性イオン型界面活性剤などを挙げることができる。これらの中でも、特にポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が好ましい。
界面活性剤の添加量は、水系撥水剤固形分に対して0.01〜5重量%加えることが好ましく、より好ましくは0.2〜2.5重量%である。その量が0.01重量%未満であると水系撥水剤単独処理と殆ど変化がなく、添加する意味がない。また5重量%を超える量を加えると吸水防止性や撥水性が弱くなる場合があるため好ましくない。
また、界面活性剤を予め水系撥水剤に添加するのでなく、水系撥水剤を処理する前に、基材に界面活性剤希釈溶液を前処理した後に、水系撥水剤を処理してもよい。その場合、例えば水あるいは有機溶剤に0.01〜5重量%、特に0.1〜2重量%の濃度で界面活性剤を希釈した溶液を調製し、ローラー、刷毛、スプレー等を用い、場合によっては浸漬法によって前処理し、その後水系撥水剤を処理することにより、基材内部まで深く浸透させることができる。
本発明の水系撥水剤の水希釈液を上記基材に塗布するには、ローラー、刷毛、スプレー等を用い、場合によっては浸漬法によってもよいし、常圧下又は減圧下で処理してもよい。また乾燥方法としては、室温下に放置してもよいし、天日乾燥、加熱乾燥によってもよい。
このようにして基材に含浸された本発明の水系撥水剤は、加水分解反応、縮合反応により、強固にかつ優れた撥水層を形成する。そのため紙に塗布すると寸法安定性効果が発現する。また、繊維製品に塗布すれば撥水性のよいものができ、更に煉瓦、木材などの建築材料に塗布した場合、膨れ、腐食、黴など水に起因する種々の問題点の解決に役立つばかりでなく、種々の塗料や仕上材の下地防水プライマーとしても優れている。
この場合、本発明の水系撥水剤は、改質合板及び改質単板積層材の製造に好適に使用される。即ち、合板又は単板積層材の表裏面より水系撥水剤をそれぞれ含浸、処理するもので、これにより合板及び単板積層材の特徴である平面接着層のために、表裏面からの塗布では容易に接着層を超えて溶液が浸透していかないことを利用して、表裏面からそれぞれの最初の接着層までの範囲内(通常、厚さ方向0.5〜10mm)に選択的に含浸させることで、製品体積当たりの含浸量を抑え、目的とする性能を得るものである。この際、上記合板・単板積層材において、切断面及び/又は切削加工断面にも同じ溶液を塗布含浸することが好ましい。
更に、詳述すると、合板や単板積層材の原料となる木質原料の樹種としては、特に限定されず、それらから合板及び/又は単板積層材を製造するために用いる接着剤樹脂などの種類についても限定されない。
上記水系撥水剤を合板・単板積層材表裏面及び切断面、切削加工断面に塗布含浸させる場合は、合板及び/又は単板積層材の温度は常温でもかまわないが、浸透性を確保するために表面だけでなく、内部も含めて40〜80℃程度の温度を保っていることが望ましい。逆に、合板及び/又は単板積層材を常温での温度とし、水系撥水剤の温度を40〜80℃に加温して使用することもできる。含水率は、合板及び/又は単板積層材の場合は日本農林規格に定める14%以下の基準を満たす範囲に収める必要があるため、その範囲内の塗布となる。
但し、これらの合板及び/又は単板積層材に、水系撥水剤を製造ラインで表裏面塗布する場合、熱による蒸散を考慮して、予め塗布溶液に上記(A),(B)成分の共加水分解縮合物1部に対して10〜100部の水を混入する方法、もしくは塗布直前に予め合板・単板積層材表裏面に水を塗布する方法をとることが好ましい。その場合は、上記(A),(B)成分の共加水分解縮合物1部に対して10〜100部の水になるように、水の塗布量を調整することがよい。
次に、塗布量及び塗布方法について説明する。表面塗布の場合、塗布量は表面から最初の接着層までの距離1mmあたり(A),(B)成分の共加水分解縮合物重量0.1〜20g、好ましくは1〜5gを平方メートル表面積あたり塗布含浸させる。裏面塗布の場合も同様である。切断面、切削加工断面塗布の場合、塗布量は断面表面から1〜5mmの距離まで、1mmあたり(A),(B)成分の共加水分解縮合物重量0.1〜20g、好ましくは1〜5gを平方メートル断面積あたり塗布含浸させる。
塗布方法は、ロールコーターもしくはスポンジロールによる塗布が、塗布量を管理する意味でも望ましいが、スプレーによる塗布、バット浸漬による塗布方法を用いてもかまわない。また浸漬量を増加させるために、2回以上の複数回塗布を繰り返すこともできる。
図1は、合板・単板積層材の表裏含浸部分を示すもので、図中1は単板積層材であり、多数の単板2が接着剤層3を介して積層されているものである。4は、ロールコーター等の塗布装置であり、この塗布装置4により、表裏面側単板2a,2bに選択的に水系撥水剤が塗布、含浸されて、含浸層5が形成される。
また、図2は、合板・単板積層材の木口又は加工面に対する撥水剤含浸部分を示すもので、図2(A),(C)に示すように、それぞれ木口面6又は加工面7に対しスプレー等の塗布装置8にて水系撥水剤が塗布され、図2(B),(D)に示すように、含浸部分9が形成されるものである。
熟成ゲル化について説明すると、本発明に係る熟成ゲル化には、通常、塗布後12〜200時間必要となる。熟成は10〜35℃の気温下で、十分な換気がなされている状態で行われることが望ましい。
上記の製造方法によれば、木材の持つ本来の風合いを損なうことなく、また堆積によるブロッキングを発生させることなく、主要構造部材又は建築内装材として使用できるように、防蟻性、防腐・防黴性、耐水性、耐湿性、寸法安定性に優れた合板・単板積層材を容易かつ確実に製造することができる。
更に、本発明の水系撥水剤は、木質繊維板の製造にも好適に用いられる。この場合、この木質繊維板の製造方法は、木質繊維に上記撥水剤を添加したのち、次に接着剤を加え、その後そのシート状物を熱圧成型して木質繊維板を製造するものであり、この際撥水剤の添加量を全乾木質繊維重量100gに対して0.04〜10gとすることが好ましい。あるいは、この撥水剤を添加した接着剤を用いて、木質繊維のシート状物を熱圧成型して木質繊維板を製造することもでき、この際全乾木質繊維重量100gに対して撥水剤の添加量を0.04〜30gとすることが好ましい。
更に詳述すると、この木質繊維板の製造方法は、木質繊維のシート状物を熱圧成型して木質繊維板を製造する木質繊維板の製造方法である。上記木質繊維のシート状物は、木材を繊維又は繊維束に解繊したものを、湿式法又は乾式法により抄造してシート状乃至板状にしたものであり、解繊の方法は、グラインダを用いる方法、ディスクリファイナーやアトリションミルを用いる方法、爆砕する方法等従来公知の各種の方法を用いることができる。次に、上記水系撥水剤を木質繊維に塗布する方法は、上記の各解繊機の中で塗布するか、各解繊機から木質繊維が出てきたところで実施する。塗布の方法は解繊機によって、使用可能な場合はスプレー乃至は滴下装置により実施することができる。また、熱圧成型前に投入する接着剤中に上記水系撥水剤の必要添加量を加える方法を採用してもよい。なお、抄造の方法としては、ウエットフェルティング法、エアーフェルティング法のいずれであってもよい。
上記熱圧成型は、抄造により得られた上記木質繊維のシート状物を加熱圧締して板状体に成型する工程であり、該熱圧成型の方法としては、ウエットフェルティング法によるウエットシートを多段式ホットプレスで熱圧するウエットプレッシング法、ウエットシートを乾燥してから熱圧するウエットフォーミング・ドライプレッシング法、エアーフェルティング法によるドライシートを多段式ホットプレスで熱圧するドライプレッシング法やセミドライシートを熱圧するセミドライプレッシング法等がある。本発明の木質繊維板の製造方法において、木質繊維のシート状物を熱圧成型して木質繊維からなる板状体(以下、繊維板という)を得るまでの工程については、特に言及しない限り、従来の木質繊維板の製造方法と同様の方法を採用し得る。また、上記繊維板は、インシュレーションボード(IB)、ハードボード(HB)等、その種類に特に制限はないが、好ましくは中質繊維板(MDF)である。
而して、本発明の木質繊維板の製造方法において、上記水系撥水剤の添加量としては、全乾木質繊維100gに対して通常0.04〜10gであり、好ましくは0.2〜7g、より好ましくは0.5〜2gである。上記添加量が0.04g未満であると、熱圧成型後の木質繊維板の耐水性向上効果が不十分となり易く、また10gを超えると木質繊維がカールし、その後の木質繊維に対する接着剤の均一な塗布に影響を与え、更には均一な密度分布を持つシート状物を得られず、耐水性の向上効果はもちろん、強度的性能の低下を起こす等の不都合が生じる場合がある。
一方、接着剤中に添加する撥水剤の添加量としては、全乾木質繊維100gに対して通常0.04〜30gであり、好ましくは5〜25g、より好ましくは15〜20gである。上記添加量が0.04g未満であると、熱圧成型後の木質繊維板の耐水性向上効果が不十分となり易く、また30gを超えると木質繊維に対する接着剤を含めた重量割合が多くなりすぎ、接着剤そのものが持つ接着性に対して阻害の要因となり、上記で述べたように、均一な密度分布を持つシート状物を得ることが困難となり、耐水性の向上効果はもちろん強度的性能の低下を起こす等の不都合が生じる場合がある。また、コスト的にも割高となってくる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において部は重量部を示す。
[実施例1]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)、メタノール154g及び酢酸5.1gを入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでメタノールを留去し、粘度71mm2/sの薄黄色透明溶液81gを得た(重量平均分子量1100)。このものの系内のメタノール残存量は5重量%であった(撥水剤1)。
[実施例2]
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを17.8g(0.08モル)とした以外は実施例1と同様に反応を行い、粘度116mm2/sの薄黄色透明溶液86gを得た(重量平均分子量1200)。このもののメタノール残存量は5重量%であった(撥水剤2)。
[実施例3]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシラン50.3g(0.37モル)、メタノール124g及び酢酸5.1gを入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでメタノールを留去し、粘度65mm2/sの薄黄色透明溶液43gを得た(重量平均分子量1000)。このもののメタノール残存量は6重量%であった(撥水剤3)。
[実施例4]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにプロピルトリメトキシシラン60.6g(0.37モル)、メタノール144g及び酢酸5.1gを入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでメタノールを留去し、粘度65mm2/sの薄黄色透明溶液51gを得た(重量平均分子量800)。このもののメタノール残存量は7重量%であった(撥水剤4)。
[実施例5]
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを3−アミノプロピルトリエトキシシラン17.7g(0.08モル)とした以外は、実施例1と同様に反応を行い、粘度220mm2/sの薄黄色透明溶液90gを得た(重量平均分子量1300)。このもののメタノール残存量は5重量%であった(撥水剤5)。
[比較例1]
アスピレーター、温度計を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシラン136g(1.0モル)、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン222.0g(1.0モル)及び水43.2g(2.4モル)を入れ、加熱撹拌しながらアスピレーターでストリップして60℃にし、薄黄色透明溶液を得た(重量平均分子量900)。このもののメタノール残存量は1重量%であった(撥水剤6)。
[比較例2]
デシルトリメトキシシラン10.5g(0.04モル)、メタノール8.8g、酢酸0.8g及び水2.2g(0.12モル)を混合し、25℃で1時間撹拌し、透明溶液を得た。
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)及びメタノール170gを入れ、撹拌しているところに上記デシルトリメトキシシラン加水分解物を滴下し、25℃で1時間撹拌した。その後、酢酸5.1g及び水6.7g(0.37モル)を投入し、25℃で1時間更に撹拌した。そこに、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン17.8g(0.08モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでメタノールを留去し、薄黄色透明溶液を得た(重量平均分子量1300)。このもののメタノール残存量は8重量%であった(撥水剤7)。
[比較例3]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を入れ、混合撹拌しているところに酢酸5.1gを投入し、25℃で1時間撹拌し、薄黄色透明溶液98gを得た。しかし、この組成物10部を水90部に希釈しようとしたが、希釈した途端にゲル化した。
[比較例4]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン8.9g(0.04モル)を入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)を投入し、60℃で3時間撹拌反応させようとしたが、1時間反応後、反応液がゲル化した。
[比較例5]
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた1Lの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシラン150g(1.1モル)と、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン100g(0.41モル)及びN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン20g(0.09モル)を入れ、撹拌しているところに水100g(5.55モル)とメタノール200gの混合液を30分間で滴下した。更に60℃で1時間撹拌反応させ、薄黄色透明溶液567gを得た。しかし、この組成物10部を水90部に希釈しようとしたが、希釈した途端にゲル化した。
[実施例6]
実施例1で合成した撥水剤1を10部、3−(トリメトキシシリル)プロピルオクタデシルジメチルアンモニウムを0.5部及び水を89.5部混合溶解させたものを撥水剤8とした。
[実施例7]
実施例1で合成した撥水剤1を10部、ホウ酸を2部及び水を88部混合溶解させたものを撥水剤9とした。
保存安定性評価
実施例1〜5、比較例1,2で合成した撥水剤1〜7各10部に水90部で希釈したもの、及び、実施例6,7で得られた撥水剤8,9をプラスチック容器に入れ、室温下及び40℃下での保存安定性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2006328406
[使用例1]
坪量70g/m2の普通紙に実施例1〜5、比較例1,2で得られた撥水剤1〜7の10部を水90部で希釈したものをスプレーにより塗布し、一対の加熱ロール間を通すことにより乾燥させた。撥水剤は普通紙の内部まで含浸していた。得られた処理用紙(サンプルNo.1〜6)はいずれも平滑であり、その中のシロキサン量は4.0g/m2(固形分基準)であった。
各処理用紙に対して、セイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンター(PM−750C)によりカラー印刷を行い、インクが乾燥した後の印刷用紙の変形及び印刷の鮮明度を肉眼により観察した。変形及び鮮明度の評価基準は以下の通りである。結果を表2に示す。
(1)処理用紙変色性
○:変色なし
△:やや変色あり
×:変色
(2)処理用紙の変形
○:凹凸等の変形が全くなかった。
△:若干凹凸が生じた。
×:著しい凹凸が認められた。
(3)印刷の鮮明度
○:非常に鮮明で、滲み等が全くなかった。
△:若干滲みが認められた。
×:著しい滲みが認められた。
Figure 2006328406
[使用例2]
実施例1〜5、比較例1,2で得られた撥水剤1〜7の5部を水95部で希釈し(吸水防止剤1〜7)、レンガに浸漬養生後、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製した。このサンプルについての表面状態、吸水防止性、浸透深さ及び撥水性について各性能試験を下記方法で行った。結果を表3に示す。
また、実施例1〜5、比較例1,2で得られた撥水剤1〜7の5部とポリエーテル変性シリコーン界面活性剤である信越化学工業(株)製KF640 0.5部を水95部で希釈し(吸水防止剤1’〜7’)、レンガに浸漬養生後、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製した。このサンプルについても、表面状態、吸水防止性、浸透深さ及び撥水性について各性能試験を下記方法で行った。結果を表4に示す。
更に、吸水防止剤1〜7を用いて、前処理としてポリエーテル変性シリコーン界面活性剤である信越化学工業(株)製KF640 0.5部を水99.5部で希釈した水溶液にレンガを5分間浸漬処理後、吸水防止剤に浸漬養生し、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製した。このサンプルについても表面状態、吸水防止性、浸透深さ及び撥水性について各性能試験を下記方法で行った。結果を表5に示す。
(a)表面状態、吸水防止性能
レンガ(50×50×25mm)の全面に撥水剤水溶液が100g/m2になるように30秒間浸漬し、50%RHの雰囲気下で7日間養生させた。その後、目視にてこのものの表面状態を観察した。評価基準は下記の通りである。引き続き、この供試体を水道水中に28日間浸漬させ、次式にて吸水率を算出した。
表面状態評価基準
○:濡れ色なし
×:濡れ色あり
吸水率(%)=[{(吸水後のレンガ重量)−(吸水前のレンガ重量)}/(吸水前のレンガ重量)]×100
(b)浸透深さ
上記(a)試験と同様に浸漬養生した供試体を2つに切断(縦断)し、切断面に水をかけて硬化層を見易くし、表面からの浸透深さを測定した。
(c)撥水性
上記(a)試験と同様に浸漬養生した供試体の表面に0.5ccの水滴を落し、状態観察を行った。評価基準は下記の通りである。
評価基準
○:接触角大(撥水性良好)
△:接触角中
×:吸水される
Figure 2006328406
Figure 2006328406
Figure 2006328406
[使用例3]
実施例1〜5、比較例1,2で得られた撥水剤1〜7の2.5部を水97.5部で希釈し(吸収防止剤8〜14)、また実施例6,7で得られた撥水剤8,9の25部を水75部で希釈し(吸収防止剤15,16)、これらを木材に浸漬養生後、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製した。このサンプルについての表面変色、吸水防止性についての試験を下記方法で行った。結果を表6に示す。
また、実施例1〜5、比較例1,2で得られた撥水剤1〜7の2.5部とポリエーテル変性シリコーン界面活性剤である信越化学工業(株)製KF640 0.5部を水97.5部で希釈し(吸水防止剤8’〜14’)、木材に浸漬養生後、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製した。このサンプルについても、表面変色、吸水防止性についての試験を下記方法で行った。結果を表7に示す。
更に、吸水防止剤8〜14を用いて、前処理としてポリエーテル変性シリコーン界面活性剤である信越化学工業(株)製KF640 0.5部を水99.5部で希釈した水溶液に木材を5分間浸漬処理後、吸水防止剤に浸漬養生し、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製した。このサンプルについても、表面変色、吸水防止性についての試験を下記方法で行った。結果を表8に示す。
(a)表面変色、吸水防止性能
スギ材(21×50×50mm)及びラワン材(21×50×50mm)の全面に処理液を常温常圧で24時間浸漬処理し、その後室温で7日間養生後、目視にて表面の変色(黄変)を観察した。評価基準は下記の通りである。引き続き、この供試体を水道水中に24時間全面浸漬させ、次式にて吸水率を算出した。
表面変色性
○:変色なし
△:やや変色あり
×:変色
吸水防止性能(吸水率)
吸水率(%)=[{(吸水後の木片重量)−(吸水前の木片重量)}/(吸水前の木片重量)]×100
Figure 2006328406
Figure 2006328406
Figure 2006328406
[使用例4]
実施例6,7で得られた撥水剤8,9の25部を水75部で希釈したものを木材に浸漬養生後、室温で1週間風乾し、評価用サンプルを作製し、木材腐朽試験、イエシロアリ死虫率試験についての試験を下記方法で行った。その結果を表9に示す。
(a)白色腐朽菌及び褐色腐朽菌による木材腐朽試験
防菌・防黴性能の評価のため、日本木材保存協会(JWPA)規格第3号−1992「木質材料の耐久性試験方法」に準拠して無機質複合化木材の腐朽試験を行った。60℃で48時間の乾燥、滅菌の後、ガラス瓶中の培養器で十分生育させた白色腐朽菌カワラタケ[Coriolus versicolor(L.ex Fr.)Quel](IFO 30340)及び褐色腐朽菌オオウズラタケ[Tyromyces palustris(Berk.et Curk.Murr.)](IFO 303390)の菌叢上に調製した試験片を置いた。8週間、室温26℃,相対湿度55〜65%の恒湿室で培養後、試験片を取り出し、試験片表面についた菌を取り除き、試験片の絶乾重量を求めた。予め計っておいた処理前の絶乾重量から腐朽菌による重量減少率(%)を求めた。
(b)埋没試験による腐朽試験
アセトン及び水により、それぞれ24時間ソックスレー抽出した未処理の木材試験片及び撥水剤処理した木材試験片について、無殺菌土壌中(地上より17cm)での9ケ月の埋没試験を行い、試験前の絶乾重量と試験後の絶乾重量から重量減少率を算出して、腐朽の度合いの進行を推定した。
(c)イエシロアリ死虫率試験
イエシロアリ200匹を未処理木材片、撥水剤処理木材片を入れた容器に入れ、20日間放置後のイエシロアリの死虫率を測定した。
Figure 2006328406
[参考例1]
試験片にニュージーランド産ラジアータパインを原料として製造された、単板積層材に下記方法で撥水剤を塗布含浸し、吸水防止性、寸法安定性について測定した。
単板積層材の製造方法、塗布含浸方法、吸水防止性及び寸法安定性の測定は、下記の方法で行った。
ラジアータパイン単板(3mm厚)を用い、常法により9ply、27mm厚、幅300mm、繊維方向300mmの単板積層材を製造した。7日間養生した後、この試験体1枚から幅100mm×繊維方向300mmの3片にカットした。本試験片を105℃で2時間熱風乾燥した後、撥水剤1を2%含有する水溶液を試験片の全ての面(6面)に刷毛にて塗布含浸させた。その際の含浸量は200g/m2であった。次に、この試験片を更に10日間養生した後、試験例1及び試験例2に示す試験に供した。
[参考比較例1]
ラジアータパイン単板(3mm厚)を用い、常法により9ply、27mm厚、幅300mm、繊維方向300mmの単板積層材を製造した。7日間養生した後、この試験体1枚から幅100mm×繊維方向300mmの3片にカットした。本試験片を105℃で2時間熱風乾燥し、更に10日間養生した後、試験例1及び試験例2に示す試験に供した。
[試験例1]
参考例1及び参考比較例1により製造された単板積層材について、室温水中に32時間浸漬した後、取り出し、40℃で16時間熱風乾燥した。更に24時間室温水中に浸漬した。この間、適時、試験体の重量、厚さ及び幅を測定した後、吸水率、厚さ膨張率及び幅膨張率を各々算出し、図3〜図5の結果を得た。なお、吸水率、厚さ膨張率及び幅膨張率については各々下記の式により求めた。
吸水率(%)=[(Wt−Wo)/Wo]×100
Wt;t時間経過時の試験片の重量(g)
Wo;試験開始前の試験片の重量(g)
厚さ膨張率(%)=[(Tt−To)/To]×100
Tt;t時間経過時の試験片の厚さ(mm)
To;試験開始前の試験片の厚さ(mm)
幅膨張率(%)=[(WIt−WIo)/WIo]×100
WIt;t時間経過時の試験片の幅(mm)
WIo;試験開始前の試験片の幅(mm)
[試験例2]
参考例1及び参考比較例1により製造された単板積層材について、室温水中に30分間浸漬した後、取り出し、8時間試験片中の水分が蒸発しないようにしながら室温中に放置した。更に室温水中に30分間浸漬した後、取り出し、16時間室温中に放置した。この間、適時、試験体の重量、厚さ及び幅を測定した後、吸水率、厚さ膨張率及び幅膨張率を各々算出し、図6〜図8の結果を得た。なお、算出に要する計算式については試験例1中のものと同一である。
[参考例2]
試験片には全層ラジアータパイン合板5ply、12mm厚(単板構成1.8+3.3+1.8+3.3+1.8mm)幅50mm、長さ50mmを用いた。本試験片を予め120℃で2時間熱風乾燥し、乾燥終了直後に重量を測定することによって試験開始前重量とした。またその際に撥水剤1の2%水溶液を塗布量200g/m2で試験片全面に塗布した。10日間養生後、室温水中に32時間浸漬し、その間適時、試験片の重量を測定した。なお、吸水率の算出には以下の計算式を使用した。結果を図9に示す。
吸水率(%)=[(Wt−Wo)/Wo]×100
Wt;t時間経過時の試験片の重量(g)
Wo;試験開始前の試験片の重量(g)
[参考比較例2]
参考例2で使用したものと同様の合板を用い、室温水中に32時間浸漬し、その間適時、試験片の重量を測定した。吸水率については参考例2と同一の式を用いて算出した。結果を図9に示す。
[参考例3]
連続蒸煮高圧解繊機(ディファイブレーター)により得られた木質繊維の全乾重量100gに対して、撥水剤1の0.2g、0.5g、1gが添加されるようにした所定濃度の水溶液をスプレーにより添加し、乾燥させた。その後、汎用の接着剤を用い、通常の条件で熱圧成型して中質繊維板を得た。本繊維板を養生した後、JIS A 5905(繊維板)の試験方法に準拠し、比剥離強さ、比曲げ強さ、比曲げヤング率、吸水厚さ膨張率、及び温水試験(70℃温水中、2時間浸漬後の吸水厚さ膨張率)をそれぞれ算出した。その結果を表10に示す。なお、上記比剥離強さ、比曲げ強さ、比曲げヤング率はそれぞれ剥離強さ、曲げ強さ、曲げヤング率を各々の試験体の比重で除した値である。
[参考比較例3]
参考例3におけると同様の木質繊維を使用し、上記薬剤の代わりに通常使用するアクリル系ワックスを通常所定量加えたものを用い、その後、参考例3と同様の方法で、性能値を算出した。その結果を同様に表10中に示す。
[参考例4]
連続蒸煮高圧解繊機(ディファイブレーター)により得られた木質繊維の全乾重量100gに対して、撥水剤1の10g、15g、20gが添加されるように接着剤中に混合した後、乾燥させた。その後、通常の条件で熱圧成型して中質繊維板を得た。本繊維板を養生した後、JIS A 5905(繊維板)の試験方法に準拠し、比剥離強さ、比曲げ強さ、比曲げヤング率、吸水厚さ膨張率、及び温水試験(70℃温水中、2時間浸漬後の吸水厚さ膨張率)をそれぞれ算出した。その結果を表11に示す。なお、上記比剥離強さ、比曲げ強さ、比曲げヤング率はそれぞれ剥離強さ、曲げ強さ、曲げヤング率を各々の試験体の比重で除した値である。
[参考比較例4]
参考例3におけると同様の木質繊維を使用し、上記薬剤の代わりに通常使用するアクリル系ワックスを通常所定量加えたものを用い、その後、参考例4と同様の方法で、性能値を算出した。その結果を同様に表11中に示す。
上記の結果に示される通り、本発明の参考例3,4に係る木質繊維板は、参考比較例3及び参考比較例4の木質繊維板と比較して、耐水性(寸法安定性)はほぼ同等の値を示しているのに対し、比剥離強さ、比曲げ強さ、比曲げヤング率がいずれも向上したものとなっている。
Figure 2006328406
Figure 2006328406
合板・単板積層材表裏面に対する水系撥水剤含浸状態を説明する断面図である。 合板・単板積層材の切断面、切削加工断面に対する水系撥水剤の塗布態様を説明する断面図で、(A)は木口面に対する撥水剤の塗布状態、(B)は同木口面における撥水剤含浸状態、(C)は加工面に対する撥水剤の塗布状態、(D)は同木口面における撥水剤含浸状態の説明図である。 試験例1での参考例1、参考比較例1における吸水率の経時変化を示すグラフである。 試験例1での参考例1、参考比較例1における厚さ膨張率の経時変化を示すグラフである。 試験例1での参考例1、参考比較例1における幅膨張率の経時変化を示すグラフである。 試験例2での参考例1、参考比較例1における吸水率の経時変化を示すグラフである。 試験例2での参考例1、参考比較例1における厚さ膨張率の経時変化を示すグラフである。 試験例2での参考例1、参考比較例1における幅膨張率の経時変化を示すグラフである。 参考例2、参考比較例2における吸水率の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
1 単板積層材
2 単板
2a 表面側単板
2b 裏面側単板
3 接着剤層
4 塗布装置
5 含浸層
6 木口面
7 加工面
8 塗布装置
9 含浸部分

Claims (20)

  1. (A)下記一般式(1)
    (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
    (但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
    で示される有機ケイ素化合物:100重量部、
    有機酸又は無機酸:2〜40重量部、
    水:(A)成分1モルに対し0.5〜4モル、
    溶剤:50〜300重量部
    を用いて(A)成分を加水分解させた後、この(A)成分の加水分解物と、
    (B)下記一般式(2)
    34NR5−SiR6 n(OR23-n (2)
    (但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
    で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49重量部とを混合し、有機酸又は無機酸の存在下、更に加水分解させ、系内の全アルコールの含有量を10重量%以下とするようにアルコールを留去させることによって得られたものを含むことを特徴とする基材処理用水系撥水剤。
  2. 式(1)の有機ケイ素化合物が、CH3Si(OCH33,CH3Si(OC253,CH3Si(OCH(CH323,CH3CH2Si(OCH33,CH3CH2Si(OC253,CH3CH2Si(OCH(CH323,C36Si(OCH33,C36Si(OC253,C36Si(OCH(CH323,C49Si(OCH33,C49Si(OC253,C49Si(OCH(CH323,C511Si(OCH33,C511Si(OC253,C511Si(OCH(CH323,C613Si(OCH33,C613Si(OC253,C613Si(OCH(CH323から選ばれる1種又は2種以上のシラン又は該シランの部分加水分解物である請求項1記載の基材処理用水系撥水剤。
  3. (A)成分のR1がメチル基であることを特徴とする請求項1記載の基材処理用水系撥水剤。
  4. (A)成分がシロキサンオリゴマーである請求項1,2又は3記載の基材処理用水系撥水剤。
  5. (A)成分が、[CH3(OR22Si]2O(但し、R2は上記と同様)で表されるシロキサンダイマーである請求項4記載の基材処理用水系撥水剤。
  6. (B)成分のアミノ基含有アルコキシシランが、
    Figure 2006328406
    であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  7. (A)成分と(B)成分との共加水分解縮合物の重量平均分子量が500〜5000である請求項1乃至6のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  8. 脂肪族第4級アンモニウム化合物を含有する請求項1乃至7のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  9. 脂肪族第4級アンモニウム化合物が、下記一般式(3)
    [(CH327N(CH23−SiR6 n(OR23-n+- (3)
    (但し、式中R2、R6は上記と同様であり、R7は炭素原子数11〜22の1価炭化水素基である。XはClである。nは0又は1である。)
    で示される4級アミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物である請求項8記載の基材処理用水系撥水剤。
  10. ホウ素を含む化合物を含有する請求項1乃至9のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  11. ホウ素を含む化合物が、ホウ酸化合物である請求項10記載の基材処理用水系撥水剤。
  12. 基材処理用水系撥水剤を水に希釈し、基材に処理する場合、その基材処理用水系撥水剤水溶液のpHが7〜3の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  13. 界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  14. 基材が、紙、繊維、煉瓦、及び、木材などのリグノセルロース由来物質から選ばれる請求項1乃至13のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  15. 基材が、界面活性剤溶液で前処理された紙、繊維、煉瓦、及び、木材などのリグノセルロース由来物質から選ばれる請求項1乃至13のいずれか1項記載の基材処理用水系撥水剤。
  16. 基材がリグノセルロース由来物質である請求項14又は15記載の基材処理用水系撥水剤。
  17. (A)下記一般式(1)
    (R1a(OR2bSiO(4-a-b)/2 (1)
    (但し、式中R1は炭素原子数1〜6のアルキル基、R2は炭素原子数1〜4のアルキル基であり、aは0.75〜1.5、bは0.2〜3で、かつ0.9<a+b≦4を満足する正数である。)
    で示される有機ケイ素化合物:100重量部、
    有機酸又は無機酸:2〜40重量部、
    水:(A)成分1モルに対し0.5〜4モル、
    溶剤:50〜300重量部
    を用いて(A)成分を加水分解させた後、この(A)成分の加水分解物と、
    (B)下記一般式(2)
    34NR5−SiR6 n(OR23-n (2)
    (但し、式中R2は上記と同様であり、R3、R4はそれぞれ互いに同一又は異種の水素原子、炭素原子数1〜15のアルキル基又はアミノアルキル基、R5は炭素原子数1〜18の2価炭化水素基、R6は炭素原子数1〜4のアルキル基である。nは0又は1である。)
    で示されるアミノ基含有アルコキシシラン又はその部分加水分解物0.5〜49重量部とを混合し、有機酸又は無機酸の存在下、更に加水分解させ、系内の全アルコールの含有量を10重量%以下とするようにアルコールを留去させることを特徴とする基材処理用水系撥水剤の製造方法。
  18. 式(1)の有機ケイ素化合物が、CH3Si(OCH33,CH3Si(OC253,CH3Si(OCH(CH323,CH3CH2Si(OCH33,CH3CH2Si(OC253,CH3CH2Si(OCH(CH323,C36Si(OCH33,C36Si(OC253,C36Si(OCH(CH323,C49Si(OCH33,C49Si(OC253,C49Si(OCH(CH323,C511Si(OCH33,C511Si(OC253,C511Si(OCH(CH323,C613Si(OCH33,C613Si(OC253,C613Si(OCH(CH323から選ばれる1種又は2種以上のシラン又は該シランの部分加水分解物である請求項17記載の製造方法。
  19. (A)成分が、[CH3(OR22Si]2O(但し、R2は上記と同様)で表されるシロキサンダイマーである請求項17記載の製造方法。
  20. (A)成分を有機酸又は無機酸及びアルコールの存在下で加水分解させ、その後(B)成分と反応させ、次いでアルコールを系外から除去するようにした請求項17,18又は19項記載の製造方法。
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