JP2005198478A - 電動モータ装置、液圧源装置および液圧ブレーキ装置 - Google Patents

電動モータ装置、液圧源装置および液圧ブレーキ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な回路で、電動モータの特性を3段階で切り換え可能とする。
【解決手段】低速用スイッチ86がONとされて高速用スイッチ88がOFFとされる第1状態において、電動モータ58は低回転高トルク型の特性となり、高速用スイッチ88がONとされて低速用スイッチ86がOFFとされる第2状態において、高回転低トルク型の特性となり、低速用スイッチ86、高速用スイッチ88の両方がONとされる第3状態において、電動モータ58は中回転中トルク型の特性となる。このように、低速用スイッチ86,高速用スイッチ88のON・OFFの切り換えにより、すなわち、簡単な回路で、電動モータ58の特性を3段階に切り換えることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動モータの回転速度を制御可能な電動モータ装置に関するものである。
特許文献1には、ワイパー用の電動モータを制御する電動モータ装置であって、(a)電動モータと、(b)電動モータと低速用スイッチとを含む低速回転用回路と、(c)電動モータと高速用スイッチとを含む高速回転用回路と、(d)低速回転用回路と高速回転用回路とを、前記低速用スイッチがONで前記高速用スイッチがOFFである第1状態と、前記低速用スイッチがOFFで前記高速用スイッチがONである第2状態とに切り換え可能なスイッチ制御部とを含む電動モータ装置が記載されている。
電動モータの特性は、第1状態における場合は第2状態における場合より、起動トルクが大きく、無負荷時の回転速度が小さい特性となる。第1状態においては、低回転高トルク型の特性とされ、第2状態においては、高回転低トルク型の特性となるのである。
特許文献2には、液圧により作動させられるブレーキのブレーキシリンダに高圧の作動液を供給可能な動力式液圧源装置において、ポンプと、そのポンプを駆動する電動モータとを含むものが記載されている。
特開2001−231219号公報 特開2003−205838号公報
本発明の課題は、簡単な構成で電動モータの特性を少なくとも3段階で切り換え可能とすることである。
課題を解決するための手段および効果
請求項1に記載の電動モータ装置は、(a)電動モータと、(b)電動モータと低速用スイッチとを含む低速回転用回路と、(c)電動モータと高速用スイッチとを含む高速回転用回路と、(d)前記低速回転用回路と高速回転用回路とを、前記低速用スイッチがONで前記高速用スイッチがOFFである第1状態と、前記低速用スイッチがOFFで前記高速用スイッチがONである第2状態と、前記低速用スイッチと前記高速用スイッチとの両方がONである第3状態とに切り換えるスイッチ制御部とを含むものとすることによって得られる。
本電動モータ装置においては、電動モータが、第1状態において、起動トルクが大きく無負荷時の回転速度が小さい低回転高トルク型の特性とされ、第2状態において、第1状態における場合より起動トルクが小さく無負荷時の回転速度が大きい高回転低トルク型の特性とされ、第3状態において、起動トルク、無負荷時の回転速度が、第1状態における場合のそれらと第2状態における場合のそれらとの中間の大きさの特性である中回転中トルク型の特性とされる。
このように、スイッチ制御部による低速用スイッチ、高速用スイッチの切り換えにより電動モータの特性を切り換えることができるのであり、簡単な構成で、少なくとも3段階で切り換えることができる。
電動モータがブラシ付き直流モータである場合において、低速回転用回路を、起動トルクが最大となる相対位置関係で設けられた一対の低電位側ブラシおよび高電位側ブラシを含む電動モータと、低速用スイッチと、電源とを含むものとし、高速回路用回路を、起動トルクが低速回転用回路における場合より小さくなる相対位置関係で設けられた一対の低電位側ブラシおよび高電位側ブラシを含む電動モータと、高速用スイッチと、電源とを含むものとすることができる。この場合に、低速回転用回路と高速回転用回路とで、低電位側ブラシおよび高電位側ブラシとのいずれか一方を共通のものとすることができ、そのブラシをコモンブラシと称することができる。
低速回転用回路と高速回転用回路とで、高速回転用回路で駆動される場合の方が、電動モータにおいて有効磁束が小さくなる。一方、起動トルクは、有効磁束が大きい場合より小さい場合の方が小さくなり、無負荷時の回転速度は、有効磁束が大きい場合より小さい場合の方が大きくなる。したがって、第2状態(高速回転用回路によって駆動される場合)は第1状態(低速回転用回路によって駆動される場合)より、起動トルクが小さく無負荷時回転速度が大きい特性となる。
また、低速用スイッチと高速用スイッチとの両方がON状態とされた場合、すなわち、低速回転用回路、高速回転用回路の両方における高電位側ブラシに正極が接続された場合(低電位側のブラシには負極が接続される場合やアースされる場合がある)には、低速回転用回路による場合より無効コイルが増える。一方、起動トルクは、ロータのコイルの長さが短い場合は長い場合より小さくなり、無負荷時の回転速度は、コイルの長さが短い場合は長い場合より大きくなる。そのため、第3状態においては、第1状態における場合より起動トルクが小さく、無負荷時の回転速度が大きくなる。
さらに、第3状態における場合と第2状態における場合とを比較すると、第2状態において、有効磁束が小さくなることに起因する起動トルクの低下量および無負荷時の回転速度の増加量は、第3状態において、コイルが短くなることに起因する起動トルクの低下量、無負荷時の回転速度の増加量より大きい。したがって、第3状態においては、起動トルクも無負荷時の回転速度も、第1状態における場合と第2状態における場合との中間の大きさの特性となる。
特許請求可能な発明
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
以下の各項のうち、(1)項、(2)項が請求項1,2に対応し、(5)項が請求項3に対応する。また、(6)項および(7)項が請求項4に対応し、(8)項、(11)項、(13)項がそれぞれ請求項5〜7に対応し、(14)項、(15)項が請求項8,9に対応する。
(1)電動モータと、
その電動モータと低速用スイッチとを含む低速回転用回路と、
前記電動モータと高速用スイッチとを含む高速回転用回路と、
前記低速回転用回路と高速回転用回路とを、前記低速用スイッチがONで、前記高速用スイッチがOFFである第1状態と、前記低速用スイッチがOFFで、前記高速用スイッチがONである第2状態と、前記低速用スイッチと前記高速用スイッチとの両方がONである第3状態とに切り換えるスイッチ制御部と
を含むことを特徴とする電動モータ装置。
(2)前記スイッチ制御部が、前記電動モータに対する低速回転要求時に前記第1状態とし、高速回転要求時に前記第2状態とし、前記低速回転要求時であって、かつ、前記電動モータに対して電気エネルギを供給する電源の電圧が設定電圧以下である場合に前記第3状態とする通常時スイッチ制御部を含む(1)項に記載の電動モータ装置。
電動モータの特性は、前述のように、第1状態において低回転高トルク型とされ、第2状態において高回転低トルク型とされるため、低速回転要求時に第1状態とし、高速回転要求時に第2状態とすることは妥当なことである。
また、電源電圧が低くなると、電動モータの回転速度が小さくなるが、その場合に、第3状態とすれば、電動モータを、無負荷時回転速度を第1状態における場合より大きくすることができる。その結果、電源電圧の低下に起因する回転速度の低下を抑制することができる。
電源電圧が低下した場合に、第1状態における回転速度が低くなり過ぎることを回避するために、電源電圧が正常な場合の電動モータの回転速度を大きめに制御することが行われるが、本電動モータ装置においては、電源電圧が低下した場合に第3状態に切り換えることにより第1状態における回転速度の不足を補い得るため、電源電圧が正常である場合において、電動モータの回転速度を大きめに制御する必要がなくなり、その分、作動音の低減を図ることができる。
なお、通常時スイッチ制御部は、通常時回転速度要求対応スイッチ制御部と称することができる。
(3)前記スイッチ制御部が、前記電動モータに対する通常回転要求時に前記第1状態とし、高速回転要求時に前記第2状態とし、前記電動モータに対する通常回転要求時であって、かつ、電気エネルギを供給する電源の電圧が設定電圧以下である場合に前記第3状態とする通常時回転速度要求対応スイッチ制御部を含む(1)項または(2)項に記載の電動モータ装置。
電源電圧が設定電圧以下になった場合に第3状態とすれば、通常回転要求時における回転速度の低下を抑制あるいは回避することができる。
(4)前記スイッチ制御部が、前記電動モータに対して、高トルクが要求される場合に前記第1状態とし、高トルクが要求されない場合に前記第2状態とし、高トルクが要求される場合であって、かつ、電気エネルギを供給する電源の電圧が設定電圧以下である場合に前記第3状態とする通常時トルク要求対応スイッチ制御部を含む(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
第3状態においては、第1状態における場合より起動トルクは小さくなるが、無負荷時の回転速度が大きくなる。高トルク要求を満たすことは困難であるが、電源電圧低下時の回転速度の低下を抑制することができる。したがって、電源電圧が低下した場合であって、高トルクが要求される場合に第3状態に切り換えられるようにすることは妥当なことである。
(5)(a)前記電動モータに加えられる電圧を検出する電圧検出部と、(b)前記電動モータに流れる電流を検出する電流検出部との少なくとも一方を含む監視装置と、
少なくとも、前記第3状態における前記監視装置による監視結果に基づいて前記低速回転用回路と前記高速回転用回路との少なくとも一方の異常を検出する異常検出部と
を含む(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
本項に記載の電動モータ装置においては、少なくとも、第3状態における監視結果に基づいて低速回転用回路と高速回転用回路との少なくとも一方の異常が検出される。
従来、低速回転用回路の異常検出は第1状態において行われ、高速回転用回路の異常検出は第2状態において行われていた。そのため、例えば、高速回転用回路の異常を検出する場合に第1状態にある場合には第2状態に切り換えられていた。
それに対して、本項に記載の電動モータ装置においては、少なくとも、異常検出が第3状態における監視装置による監視結果に基づいて行われる。そのため、上述のように、第1状態において高速回転用回路の異常を検出する場合に第3状態に切り換えられる。第1状態から第2状態に切り換える場合には、低速用スイッチをON状態からOFF状態に切り換えるとともに、高速用スイッチをOFF状態からON状態に切り換える必要があるが、第3状態に切り換える場合には、低速用スイッチはON状態のままで、高速用スイッチをOFF状態からON状態に切り換えればよい。その結果、異常検出のために低速用スイッチを切り換える必要がなくなり、その分、低速用スイッチの作動回数を少なくすることができ、寿命を長くすることができる。また、第1状態から第2状態に切り換えるより第3状態に切り換える方が、電動モータの作動状態の変化を小さくすることができる。異常検出時に電動モータの作動状態が大きく変わることは望ましくないのである。さらに、通常制御時スイッチ制御部によって第3状態に切り換えられる場合には、高速回転用回路の異常が第2状態にある場合に限らず第3状態においても検出されることになる。その分、スイッチを切り換えることなく異常検出可能な機会が多くなる。換言すれば、異常検出のためにスイッチの切り換えが必要な機会が少なくなり、それによっても、スイッチの作動回数を少なくすることができる。
同様に、低速回転用回路の異常を検出する場合に第2状態にある場合に、第1状態に切り換えるより第3状態に切り換えた方が、高速用スイッチの寿命を長くすることができ、異常検出時の電動モータの作動状態の変化を小さくすることができる。また、第1状態にある場合と第3状態にある場合との両方において低速回転用回路の異常が検出されるようにすることによってもスイッチの寿命の長くすることができる。
低速回転用回路、高速回転用回路の異常には、例えば、低速用スイッチ、高速用スイッチの作動異常、電源電圧の異常、回路の断線、電動モータの異常等が該当する。
監視装置は、電圧検出部と電流検出部との少なくとも一方を含む。電圧検出部、電流検出部は、低速回転用回路、高速回転用回路のそれぞれに設けても、共通に設けてもよい。電圧検出部は、電動モータに加わる電圧を検出するものであり、低速回転用回路、高速回転用回路に電動モータと並列に設けられる。電圧検出部は、低速回転用回路、高速回転用回路において電動モータに加えられる電圧をそれぞれ検出するものであっても、これらの合成値を検出するものであってもよい。電流検出部についても同様に、低速回転用回路、高速回転用回路に電動モータと直列に設けられる。電流検出部は、低速回転用回路、高速回転用回路のそれぞれに設けても、共通部分に設けてもよい。
例えば、低速回転用回路、高速回転用回路の両方が正常である場合に、第3状態における電流値や電圧値は予め取得することができる。それに対して、低速回転用回路と高速回転用回路との少なくとも一方が異常である場合に第3状態において検出された電流値や電圧値は、両方が正常である場合とは異なる大きさとなる。そのことに基づけば、第3状態において、低速回転用回路や高速回転用回路の異常を検出することができる。
第3状態における異常の検出には、第3状態において監視装置によって検出された電流値と電圧値との少なくとも一方の値の大きさ自体に基づいて検出される場合、第3状態において検出された電流値と電圧値との少なくとも一方と第1状態と第2状態との少なくとも一方において検出された電流値と電圧値との少なくとも一方との両方に基づいて検出される場合等が該当する。
第3状態において実際に検出された電流値と電圧値との少なくとも一方と、低速回転用回路と高速回転用回路とが正常である場合の電流値と電圧値との少なくとも一方との差の絶対値が設定値(異常判定しきい値)より小さい場合に正常であるとし、設定値以上である場合に異常であるとすることができる。
また、第1状態あるいは第2状態において検出された電流値と電圧値との少なくとも一方と第3状態において検出された電流値と電圧値との少なくとも一方との差が適正範囲内にある場合に正常であるとし、適正範囲内にない場合に異常であるとすることができる。低速回転用回路と高速回転用回路とが正常である場合に、第1状態あるいは第2状態にある場合の電流値や電圧値と、第3状態にある場合の電流値や電圧値とは異なる大きさになることが知られている。そのため、第1状態あるいは第2状態にある場合の電流値や電圧値と、第3状態にある場合の電流値や電圧値との差が適正範囲内にない場合に異常であるのである。
(6)前記異常検出部が、前記第1状態と第3状態との少なくとも一方における前記監視装置による監視結果に基づいて、前記低速回転用回路の異常を検出する低速回転用回路異常検出部を含む(5)項に記載の電動モータ装置。
低速用スイッチがON状態にある状態、すなわち、第1状態と第3状態との少なくとも一方において、低速回転用回路の異常が検出される。電動モータは第1状態で作動させられるのが普通であるため、第1状態において低速回転用回路の異常を検出することは妥当なことである。
(7)前記異常検出部が、前記第2状態と第3状態との少なくとも一方における前記監視装置による監視結果に基づいて、前記高速回転用回路の異常を検出する高速回転用回路異常検出部を含む(5)項または(6)項に記載の電動モータ装置。
高速用スイッチがON状態にある状態、すなわち、第2状態と第3状態との少なくとも一方において、高速回転用回路の異常が検出される。
(8)前記異常検出部が、前記第1状態における前記監視装置による監視結果と、前記第3状態における前記監視装置による監視結果とに基づいて、前記高速回転用回路の異常を検出する第1・第3状態対応高速回転用回路異常検出部を含む(5)項ないし(7)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
電動モータに加わる電圧値や電動モータに流れる電流値は、第1状態における場合と第3状態における場合とで異なる。そのため、第1状態と第3状態とのそれぞれにおける電圧値と電流値との少なくとも一方に基づいて異常が検出されるようにしても、第1状態と第3状態との間で切り換えが行われた場合の、電流値や電圧値の変化状態(例えば、変化量、増加したか減少したか等で表すことができる)に基づいて異常が検出されるようにしてもよい。
(9)前記異常検出部が、前記第2状態における前記監視装置による監視結果と、前記第3状態における前記監視装置による監視結果とに基づいて、前記低速回転用回路の異常を検出する第2・第3状態対応低速回転用回路異常検出部を含む(5)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
例えば、第2状態における監視装置による監視結果と第3状態における監視結果とがほぼ同じである場合には、低速回転用回路が異常であるとすることができる。
(10)前記異常検出部が、予め定められた異常検出条件が満たされた時点に前記高速回転用回路と前記低速回転用回路との少なくとも一方の異常を検出する設定タイミング時異常検出部を含む(5)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
設定タイミング時異常検出部は、設定タイミング時高速回転用回路異常検出部と設定タイミング時低速回転用回路異常検出部との少なくとも一方を含むものとすることができる。例えば、低速回転用回路についての異常検出条件が第1設定時間毎に満たされ、高速回転用回路についての異常検出条件が第2設定時間毎に満たされる場合において、第2設定時間は第1設定時間より長くすることができる。第2設定時間は、第1設定時間の複数倍の長さをすることも可能である。高速回転用回路は作動時間が短いため、異常検出頻度が低くても差し支えないのである。
(11)前記異常検出部が、前記高速回転用回路の異常を検出する高速回転用回路異常検出部を含み、前記スイッチ制御部が、予め定められた異常検出条件が満たされ、かつ、前記第1状態にある場合に前記第3状態に切り換える異常検出時スイッチ制御部を含む(5)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
(12)前記異常検出部が、前記高速回転用回路の異常を検出する高速回転用回路異常検出部を含み、前記スイッチ制御部が、予め定められた異常検出条件が満たされ、かつ、前記第1状態にある場合に、前記低速用スイッチをOFFにしない異常検出時スイッチ制御部を含む(5)項ないし(11)項に記載の電動モータ装置。
異常検出時スイッチ制御部は、異常検出条件が満たされ、かつ、第1状態にある場合には、低速用スイッチをOFFにしないで、ONのままとする。そのため、低速用スイッチの作動回数を少なくすることができ、寿命を長くすることができる。
(13)前記異常検出部が、前記第1状態と前記第2状態と前記第3状態との少なくとも1つの状態において前記監視装置によって検出された電圧値と電流値との少なくとも一方と、その状態に対して決められた基準電圧値と基準電流値との少なくとも一方とを比較することによって、当該電動モータ装置の異常を検出する基準値比較型異常検出部を含む(5)項ないし(12)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
電圧検出部、電流検出部によって検出される電圧値、電流値は、第1状態、第2状態、第3状態のそれぞれにおいて互いに異なることが知られている。したがって、低速回転用回路、高速回転用回路がそれぞれ正常である場合の、それぞれ、第1状態、第2状態、第3状態における電圧値、電流値は予めわかる(これら電圧値、電流値をそれぞれ基準電圧値、基準電流値と称する)。例えば、それぞれ、第1状態、第2状態、第3状態において実際に検出された電流値と電圧値との少なくとも一方と、それぞれの状態において予め取得された基準電流値と基準電圧値との少なくとも一方とを比較し、これらの差の絶対値が設定値以下である場合は正常とし、設定値より大きい場合に異常であるとすることができる。
(14)(1)項ないし(13)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置と、前記電動モータにより駆動させられるポンプとを含むことを特徴とする動力式液圧源装置。
本項に記載の動力式液圧源装置においては、電動モータの特性の制御によりポンプから吐出される作動液の状態を制御することができる。
例えば、電動モータが第1状態において作動させられている場合において電源電圧の低下が検出された場合に第3状態に切り換えられるようにすれば、電動モータの回転速度の低下を抑制することができ、ポンプから吐出される作動液の流量の低下を抑制することができる。
(15)(i)液圧により作動させられるブレーキシリンダを備えたブレーキと、(ii)そのブレーキシリンダに高圧の作動液を供給可能な液圧源装置であって、(a)(1)項ないし(13)項のいずれか1つに記載の電動モータ装置と、(b)前記電動モータにより駆動させられるポンプとを含む動力式液圧源装置とを含む液圧ブレーキ装置。
例えば、ブレーキシリンダの液圧が、動力式液圧源装置の電動モータの制御により制御される場合や、動力式液圧源装置とブレーキシリンダとの間に電磁制御弁装置が設けられ、電磁制御弁装置の制御により制御される場合がある。
前者の場合には、電動モータの制御によるポンプの作動状態の制御により、ブレーキシリンダの液圧が制御されるのが普通である。ポンプから吐出される作動液の流量が大きい場合は小さい場合より液圧ブレーキに速やかに作動液を供給することが可能となり、ブレーキの効き遅れを小さくすることができ、ブレーキ液圧の制御における応答性を高めることができる。また、ポンプから吐出される作動液の最高吐出圧が高い場合は低い場合よりブレーキの液圧を高くすることができる。
後者の場合には、動力式液圧源装置がポンプから吐出された作動液が加圧された状態で保たれるアキュムレータを含み、アキュムレータ圧が設定範囲内にあるように電動モータが制御されることが多い。第1状態において電源電圧が低下した場合に第3状態に切り換えれば、電動モータの回転速度の低下を抑制し得、アキュムレータへの作動液の供給流量の低下を抑制することができる。また、アキュムレータが設けられる場合においても、電動モータの回転速度が大きくされて、ポンプから吐出される作動液の流量が大きくされるようにすれば、ブレーキシリンダに大流量で作動液を供給する必要がある場合に、アキュムレータの蓄液量の急速な減少を回避することができる。
(16)前記スイッチ制御部が、前記ブレーキシリンダの液圧の通常制御時に第1状態とし、スリップ制御がブレーキシリンダの液圧の制御により行われる場合に第2状態とし、前記通常制御時において電源電圧が設定電圧以下の場合に第3状態とするブレーキ制御時スイッチ制御部を含む(15)項に記載の液圧ブレーキ装置。
通常制御時においては、実際のブレーキ液圧が運転者による要求液圧となるように制御される。この場合には、高い応答性が要求されることは少ないため、第1状態とし、低回転高トルク型の特性とすることは妥当なことである。
アンチロック制御、トラクション制御等のスリップ制御時においては、高い応答性が要求される。そのため、第2状態とし、高回転低トルク型の特性とすることが望ましい。スリップ制御時は、高応答性要求時である。
通常制御時において電源電圧が低くなった場合には、第3状態とし、中回転中トルク型の特性とされる。それによって、高トルク要求を満たすことは困難であるが、ブレーキの効き遅れを抑制することができる。
また、通常制御時においては、実際のブレーキ液圧が運転者による要求液圧となるように制御される。この場合には、運転者による要求液圧が高くなる可能性がある(電動モータに対して高トルクが要求される可能性がある)。しかし、本ブレーキ装置においては、通常制御時には、電動モータが低回転高トルク型の特性とされるため、要求液圧が高くなっても、その要求を満たすことができる。この意味において、通常制御時は、通常トルク要求時、高トルク要求時と称することができる。
スリップ制御時においては、ブレーキ液圧を高くする要求が生じることが少ない。そのため、高回転低トルク型の特性とされることは妥当なことである。この意味において、スリップ制御時は、低トルク要求時、高トルク不要求時と称することができる。
なお、通常制御時において、ブレーキ操作部材の操作初期に第2状態(低トルク高回転型の特性)とし、ブレーキ液圧が設定液圧以上になった場合に第1状態(高トルク低回転型の特性)とすることができる。このようにすれば、ブレーキの効き遅れを抑制しつつ、ブレーキ液圧を大きくすることができる。また、第1状態と第2状態との少なくとも一方を第3状態とすることもできる。
(17)前記スイッチ制御部が、前記高速回転用回路の異常検出時に前記第1状態にある場合に前記第3状態に切り換える異常検出時スイッチ制御部を含む(15)項または(16)項に記載の液圧ブレーキ装置。
高速回転用回路の異常検出時に第3状態とすれば、第2状態とする場合より、電動モータの作動状態の変化を小さくすることができ、ポンプからの作動液の吐出状態の変化を小さくすることができる。また、異常検出時に生じる作動音の低減を図ることができる。
本発明の一実施例である液圧ブレーキ装置について図面に基づいて詳細に説明する。本液圧ブレーキ装置は動力式液圧源を含み、動力式液圧源は電動モータ装置を含む。
図1に示す液圧ブレーキ装置は、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル10,2つの加圧室を含むマスタシリンダ12,動力により作動させられる動力式液圧源としてのポンプ装置14,左右前後に位置する車輪に対応してそれぞれに設けられたブレーキ16〜19等を含む。ブレーキ16,17が左右前輪のブレーキであり、ブレーキ18,19が左右後輪のブレーキである。ブレーキ16〜19は、ブレーキシリンダ20〜23の液圧により作動させられる液圧ブレーキである。
マスタシリンダ12は、2つの加圧ピストンを含むものであり、2つの加圧ピストンそれぞれの前方の液圧室には運転者によるブレーキペダル10の操作によって、その操作力に応じた液圧が発生させられる。マスタシリンダ12の2つの加圧室には、それぞれ、マスタ通路26,27を介して左右前輪のブレーキシリンダ20,21が接続される。マスタ通路26,27の途中には、それぞれ、マスタ遮断弁29,30が設けられる。マスタ遮断弁29,30は常開の電磁開閉弁である。
また、ポンプ装置14には、4つのブレーキシリンダ20〜23がポンプ通路36を介して接続される。ブレーキシリンダ20〜23には、マスタシリンダ12から遮断された状態でポンプ装置14から液圧が供給されて、液圧ブレーキ16〜19が作動させられる。ブレーキシリンダ20〜23の液圧は液圧制御弁装置38により制御される。
ポンプ装置14は、ポンプ56,ポンプ56を駆動するポンプモータ58を含む。ポンプ56の吸入側は吸入通路60を介してリザーバ62に接続され、吐出側にはアキュムレータ70が接続される。ポンプ56によってリザーバ62の作動液が汲み上げられてアキュムレータ70に供給され、加圧された状態で蓄えられる。
また、ポンプ56の吐出側のアキュムレータ70より下流側(ブレーキシリンダ側)の部分とポンプ56の吸入側の部分とがリリーフ通路74によって接続される。
リリーフ通路74にはリリーフ弁76が設けられる。リリーフ弁76は、高圧側であるアキュムレータ側の液圧が設定液圧を越えると閉状態から開状態に切り換えられる。
ポンプモータ58である電動モータには、図2に示す電動モータ制御回路80が接続される。電動モータ58は、本実施例においては、ブラシ付きの直流モータであり、コモンブラシ82,低速用ブラシ84,高速用ブラシ85を含む。コモンブラシ82は、低電位側のブラシであり、アースされている。低速用ブラシ84,高速用ブラシ85は高電位側のブラシであり、それぞれ、低速用スイッチ86,高速用スイッチ88を介して、並列に電源90に接続される。コモンブラシ82は、高電位側のブラシ84,85に共通に設けられる低電位用のブラシである。
本実施例においては、コモンブラシ82および低速用ブラシ84を含む電動モータ58,低速用スイッチ86,電源90を含む回路が低速回転用回路92であり、コモンブラシ82および高速用ブラシ85を含む電動モータ58,高速用スイッチ88,電源90を含む回路が高速回転用回路94である。
電動モータ58によって出力されるトルクは、式
T=KT・I ・・・(1)
で表される。ここで、KTはトルク定数であり、有効磁束Bと電動モータ58のロータのコイルの長さLとで表され(KT=B・L)、Iはロータのコイルに供給される電流である。
一方、電動モータ58には、式
e=KE・N ・・・(2)
で表される逆起電力eが生じる。ここで、Nはロータの回転速度であり、逆起電力定数KEは、トルク定数KTと1対1の関係にあることが知られている。
電動モータ58を図3に示す回路で表した場合、電動モータ58に加えられる電圧V、ロータに流れる電流Iおよび抵抗R、逆起電力eの間には、式
V=RI+e ・・・(3)
が成立する。
この(3)式に(2)式を代入して整理すれば、ロータの回転速度Nは、式
N=(V−RI)/BL・・・(4)
で表すことができる。
(4)式から、電動モータ58の電圧、電流が同じである場合には、有効磁束Bが小さい場合、コイルの長さLが短い場合は、回転速度Nが大きくなることがわかる。
また、(4)式から求められる電流Iを(1)式に代入すれば、式
T=KT(V−B・L・N)/R ・・・(5)
が得られる。
(5)式において、逆起電力eを0とした場合(回転速度を0とした場合)のトルクである起動トルクは、式
To=KT・V/R ・・・(6)
で表すことができる。この式において、トルク定数KTは、前述のように、B・Lで表すことができるため、それを代入すると、起動トルクToは、式
To=B・L・V/R・・・(7)
で表すことができる。式(7)から、起動トルクは、有効磁束Bが大きい場合は小さい場合より大きくなることがわかる。
(5)式において、トルクTを0とした場合の回転速度である無負荷時の回転速度Noは、式
No=V/(B・L) ・・・(8)
で表すことができる。(8)式から無負荷時の回転速度Noは、有効磁束Bが小さい場合は大きい場合より大きくなり、コイルの長さLが短い場合は長い場合より大きくなることがわかる。
本実施例において、電動モータ58において、低速用ブラシ84は、コモンブラシ82に対して、起動トルクが最大となる相対位置に設けられ、高速用ブラシ85は、低速用ブラシ84に電源90が接続される場合より、起動トルクは小さいが、無負荷時の回転速度が大きくなる相対位置に設けられる。具体的には、コモンブラシ82と低速用ブラシ84とは電気角度が180度隔たった相対位置に設けられ、コモンブラシ82と高速用ブラシ85とは180度とは異なった角度だけ隔たった位置に設けられる。
その結果、高速用スイッチ88がONとされた場合は、低速用スイッチ86がONとされた場合より、電動モータ58の有効磁束Bが小さくなるため、起動トルクが小さく、無負荷時の回転速度が大きくなる。
一方、低速用スイッチ86と高速用スイッチ88との両方がONとされた場合には、無効コイルが増えるため、ロータにおけるコイル全体の長さLが短くなる。
また、低速用スイッチ86と高速用スイッチ88との両方がONとされた場合と、高速用スイッチ88がONとされた場合とでは、高速用スイッチ88がONとされることによって有効磁束が小さくなることに起因する起動トルクの低下量および無負荷時の回転速度の増加量は、両方のスイッチ86,88がONとされることによってコイルが短くなることに起因する起動トルクの低下量、無負荷時の回転速度の増加量より大きい。したがって、低速用スイッチ86と高速用スイッチ88との両方がONとされた場合には、起動トルクToと無負荷時の回転速度Noとが、低速用スイッチ86がONとされた場合と高速用スイッチ88がONとされた場合との中間の大きさとなるのである。
以下、低速用スイッチ86がONとされて高速用スイッチ88がOFFとされた状態(第1状態)における電動モータ58の特性を低回転高トルク型の特性と称し、高速用スイッチ88がONとされて低速用スイッチ86がOFFとされた状態(第2状態)における特性を高回転低トルク型の特性と称し、低速用スイッチ86と高速用スイッチ88との両方がONとされた状態(第3状態)における特性を中回転中トルク型の特性と称する。図4に、低速用スイッチ86がONとされた場合の低回転高トルク型の特性、高速用スイッチ88がONとされた場合の高回転低トルク型の特性、両方のスイッチ86,88がONとされた場合の中回転中トルク型の特性をそれぞれ示す。
コモンブラシ82の低電圧側(例えば、コモンブラシ82とアース側端子104)との間に抵抗RCが設けられるとともに電流検出部としての電流検出装置100が直列に設けられる。電流検出装置100によれば、電動モータ58に流れる電流値を検出することができる。
また、低速用ブラシ84と低速用スイッチ86との間の接続部SL、高速用ブラシ85と高速用スイッチ88との間の接続部SHには、それぞれ、抵抗RL,RHが接続され、これらに共通に電圧検出部としての電圧検出装置102が設けられる。2つの抵抗RL、RHの大きさ(抵抗値)は互いに同じである。電圧検出装置102によれば、低速回転用回路92,高速回転用回路94のそれぞれの電圧の合成値が検出される。
液圧制御弁装置38は、増圧通路としてのポンプ通路36に設けられた増圧リニアバルブ150〜153と、ブレーキシリンダ20〜23とリザーバ62とを接続する減圧通路156に設けられた減圧リニアバルブ160〜163とを含む。これら増圧リニアバルブ150〜153と減圧リニアバルブ160〜163との制御によりブレーキシリンダ20〜23の液圧がそれぞれ別個独立に制御され得る。
増圧リニアバルブ150〜153および前輪側の減圧リニアバルブ160,161は、常閉の電磁制御弁であり、後輪側の減圧リニアバルブ162、163は、常開の電磁制御弁である。これら増圧リニアバルブ150〜153、減圧リニアバルブ160〜163は、ソレノイドと、シーティング弁とを含むものであり、ソレノイドへの供給電流の制御により、前後の差圧を制御することができ、ブレーキシリンダ20〜23の液圧が制御される。
マスタ通路26には、ストロークシミュレータ装置180が設けられる。ストロークシミュレータ装置180は、ストロークシミュレータ182と常閉のシミュレータ用開閉弁184とを含むものであり、シミュレータ用開閉弁184の開閉により、ストロークシミュレータ182がマスタシリンダ12に連通させられる連通状態と遮断される遮断状態とに切り換えられる。本実施例においては、液圧ブレーキ16〜19がポンプ装置14からの作動液により作動させられる場合には開状態とされ、マスタシリンダ12からの作動液により作動させられる場合には閉状態とされる。
当該液圧ブレーキ装置はブレーキECU200の指令に基づいて制御される。ブレーキECU200は、コンピュータを主体とするもので、実行部202,記憶部204,入出力部206等を含む。入出力部206には、電流検出装置100,電圧検出装置102,ブレーキスイッチ211,マスタ圧センサ214,ブレーキ液圧センサ216,車輪速センサ218,液圧源液圧センサ220,電源電圧検出部222等が接続されるとともに、増圧リニアバルブ150〜153,減圧リニアバルブ160〜163,マスタ遮断弁29,30、シミュレータ制御弁184,低速用スイッチ86,高速用スイッチ88等が図示しない駆動回路を介して接続される。
記憶部には、図5のフローチャートで表される通常時スイッチ制御プログラム、図6のフローチャートで表される異常検出・異常検出時スイッチ制御プログラム等が格納される。
通常制動時には、マスタ遮断弁29,30が閉状態とされることによりブレーキシリンダ20〜23がマスタシリンダ12から遮断されて、ポンプ装置14の液圧によりブレーキ16〜19が作動させられる。マスタ圧センサ214によって検出されたマスタ圧等に基づいて運転者の要求制動力が求められ、要求制動力が得られるようにブレーキシリンダ液圧の目標液圧が決定される。実際のブレーキシリンダ液圧が目標液圧と同じになるように、各増圧リニアバルブ150〜153,減圧リニアバルブ160〜163のソレノイドへの供給電流との少なくとも一方が制御される。
また、車輪速センサ218によって検出された車輪速度等に基づいて各車輪の制動スリップ状態が求められ、制動スリップが大きいことが検出された場合には、アンチロック制御が行われる。アンチロック制御においては、各車輪の制動スリップが路面の摩擦係数に対して適正な大きさになるように、各ブレーキシリンダの液圧が、アンチロック制御プログラムの実行に従って、液圧制御弁装置38の制御により別個独立に制御される。アンチロック制御中においてはアンチロック制御フラグがセットされる。そのため、アンチロック制御フラグの状態を見れば、アンチロック制御中であるかどうかがわかる。さらに、駆動スリップが大きい場合には、トラクション制御が行われる。
低速用スイッチ86,高速用スイッチ88は、通常時スイッチ制御プログラムの実行に従って制御される。
電動モータ58は、アキュムレータ圧が設定範囲内にあるように制御される。アキュムレータ圧が第1設定液圧より低い場合に始動させられて、第1設定液圧より大きい第2設定液圧を越えると停止させられる。アキュムレータ圧は液圧源液圧センサ220により検出される。
電動モータ58の作動中においては、アンチロック制御中であるか否か、電源電圧が設定電圧以上であるか否かに基づいて低速用、高速用スイッチ86,88が制御される。
アンチロック制御中には、高速用スイッチ88がONとされて低速用スイッチ86がOFF(第2状態)とされる。アンチロック制御中には、ブレーキシリンダの要求液圧はそれほど高くないが、大流量での作動液の供給が要求される。このように、ポンプ装置14から供給可能なブレーキ作動液の流量を大きくする要求(高速回転要求)が高いため、電動モータ58の特性が高回転低トルク型の特性とされるのであり、それによって、アキュムレータ70の蓄液量の低下を抑制することができる。
通常制動中であって、電源電圧Vが設定電圧Vs以上である場合には、低速用スイッチ86がONとされて高速用スイッチ88がOFF(第1状態)とされる。通常制動時には、応答性を高くする要求はそれほど強くない(低速回転要求)ため、低回転高トルク型の特性とされる。それによって作動音の低減を図ることができる。電源電圧Vが設定電圧Vsより低い場合には、低速用スイッチ86と高速用スイッチ88との両方がON(第3状態)とされる。電動モータ58が中回転中トルク型の特性とされるため、電源電圧が低下しても、回転速度の低下を抑制することができる。第3状態においては、回転速度の低下を抑制することができ、ブレーキシリンダ20〜23あるいはアキュムレータに供給可能な作動液の流量の低下を抑制することができる。また、第2状態とする場合に比較して、作動音の低減を図ることができる。
図5のフローチャートで表される通常時スイッチ制御プログラムは、予め定められた設定時間毎に実行される。ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、アキュムレータ圧が第1設定液圧より小さいか否かが判定され、S2において、電動モータ58が作動中であるか否かが判定され、作動中である場合には、S3において、アキュムレータ圧が第2設定液圧より大きいか否かが判定される。
アキュムレータ圧が第1設定液圧より小さい場合、電動モータ58が作動中であって、アキュムレータ圧が第2設定液圧以下である場合には、S4において、アンチロック制御中であるかどうかが検出され、S5において、電源電圧が設定電圧Vs以上であるかどうかが検出される。
アンチロック制御中である場合には、S6において第2状態とされ、アンチロック制御中でなく、かつ、電源電圧が設定電圧Vs以上である場合には、S7において第1状態とされ、電源電圧が設定電圧Vsより低い場合には、S8において第3状態とされる。
それに対して、アキュムレータ圧が第1設定液圧以上で、かつ、電動モータ58が作動中でない場合には、電動モータ58は非作動状態のままである。
また、電動モータ58の作動中においてアキュムレータ圧が第2設定液圧より大きくなった場合には、S9において、低速用スイッチ86と高速用スイッチ88との両方がOFFとされ、電動モータ58の作動が停止させられる。
このように、本実施例においては、スイッチ86,88の切り換えで電動モータ58の特性を3段階で切り換え可能とすることができる。簡単な回路で、コストアップを抑制しつつ電動モータ58の特性を3段階で切り換え可能とすることができるのである。
また、電源電圧が低くなった場合に、両方のスイッチ86,88がONとされるため、電動モータ58の回転速度の低下を抑制することができる。そのため、ポンプ56から吐出される作動液の流量の低下を抑制することができ、アキュムレータ圧の増加勾配の低下を抑制することができる。さらに、第2状態に切り換える場合より、作動音の低減を図ることができる。
また、低速用スイッチ86がONの場合の回転速度を小さくすることができ、その分、作動音を低減させることができる。すなわち、電源電圧が低下しても、ある程度の流量を確保するため、電源電圧が正常な場合の電動モータの回転速度を大きめに制御することが行われるが、電源電圧の低下時に、第3状態に切り換えられて、回転速度の低下を抑制できれば、電源電圧が正常な場合に回転速度を大きめに制御する必要がなくなるのである。
なお、低速用、高速用スイッチ86,88の制御の態様は、本実施形態におけるそれに限らない。例えば、トラクション制御時にも第2状態とされるようにすることができる。 また、アキュムレータ70を設けることは不可欠ではない。アキュムレータ70を含まない場合には、電動モータ58の制御と電磁制御弁装置38の制御との両方によりブレーキシリンダの液圧が目標液圧に近づけられる。この場合には、ブレーキシリンダにおける液圧の制御要求に応じて第1状態、第2状態、第3状態に切り換えられるようにする。例えば、高トルク要求時に第1状態とし、応答性が要求される場合に第2状態とするとともに、電源電圧の低下が検出された場合に第3状態とすることができる。また、制動開始当初において第2状態とし、その後第1状態とすることができる。さらに、第3状態において、要求ブレーキ液圧が設定液圧Ps以上である場合に、第1状態とすることもできる。
次に低速回転用回路92、高速回転用回路94の異常を検出する場合について説明する。
電圧検出装置100による検出値Vは、キルヒホッフの法則から、抵抗RL、RHの大きさが同じである場合に接続部SL、SHの電圧VL、VHの平均値{(VL+VH)/2}となることが知られている。
この場合において、第1状態、すなわち、低速用スイッチ86がONで、高速用スイッチ88がOFFである状態においては、接続部SLの電圧VLが電源電圧V0となる。接続部SHの電圧VHは、電動モータ58において低速用ブラシ84から高速用ブラシ85への回り込みによる電圧、電動モータ58の誘導起電力に応じた電圧等によって決まる大きさとなると推定される。したがって、第1状態において、電圧検出装置102によって検出される電圧値V1は、式
V1={(電源電圧V0)+(低速用ブラシ84から高速用ブラシ85への回り込みによる電圧+低速用スイッチ86がONである場合の誘導起電力に応じた電圧等)}/2
で表される大きさになると推定される。
低速回転用回路92,高速回転用回路94が正常である場合に、電圧検出装置102によって検出される電圧値が第1状態における基準電圧値V1*である。また、第1状態において、低速回転用回路92,高速回転用回路94が正常である場合に電流検出装置100によって検出される電流値が基準電流値I1*である。
第2状態、すなわち、低速用スイッチ86がOFFで、高速用スイッチ88がONである状態においては、接続部SHの電圧VHが電源電圧V0となり、接続部SLの電圧VLは、上述の場合と同様に、高速用ブラシ85から低速用ブラシ84への回り込みによる電圧と電動モータ58における誘導起電力に応じた電圧とに基づいた大きさとなる。したがって、第2状態において、電圧検出装置102によって検出される電圧値V2は、式
V2={(電源電圧V0)+(高速用ブラシ85から低速用ブラシ84への回り込み電圧+高速スイッチ88がONである場合の誘導起電力に応じた電圧等)}/2
で表される大きさとなると推定される。
第2状態において、低速回転用回路92.高速回転用回路94が正常である場合の電圧値が第2状態における基準電圧値V2*である。また、基準電流値はI2*である。
この場合において、第1状態における接続部SHの電圧VHは、第2状態における接続部SLの電圧VLより小さくなり(第1状態VH<第2状態VL)、第2状態において電圧検出装置102によって検出される電圧値V2は第1状態において検出される電圧値V1より大きくなることが実験等により確かめられている(V2>V1)。したがって、第2状態における基準電圧値は第2状態における基準電圧値より大きい(V2*>V1*)。同様に、基準電流値も第2状態における方が第1状態における場合より大きくなることが実験等により確かめられている(I2*>I1*)。
一方、第3状態、すなわち、低速用スイッチ86も高速用スイッチ88もON状態である場合における接続部SH、SLそれぞれの電圧は、電源電圧V0、電動モータ58の低速用ブラシ84と高速用ブラシ85との間の回り込みによる電圧、電動モータ58の誘導起電力に応じた電圧、低速用ブラシ84と高速用ブラシ85との相対位置関係等によって決まる大きさとなる。低速回転用回路92,高速回転用回路94が正常である場合に電圧検出装置102によって検出される電圧値V3は、(VL+VH)/2で決まる大きさとなるが、低速回転用回路92,高速回転用回路94が正常である場合の検出値である基準電圧値V3は、実験等により、第1状態、第2状態におけるそれぞれの基準電圧値V1*、V2*の中間の値となることが知られている(V2*>V3*>V1*)。基準電流値I3*についても同様であり、実験等により、第1状態、第2状態における基準電流値の中間の大きさとなることが知られている(I2*>I3*>I1*)。
低速回転用回路92,高速回転用回路94は、図6のフローチャートで表される異常検出・異常検出時スイッチ制御プログラムの実行に従って、異常であるか否かが検出される。
低速回転用回路92が異常であるか否かは第1設定間隔毎に検出され、高速回転用回路94が異常であるか否かは第2設定間隔毎に検出される。第1設定間隔は第2設定間隔より短い。
低速回転用回路92については、第1状態において、電圧検出装置102によって検出された電圧値V1と電流検出装置100によって検出された電流値I1との少なくとも一方(これらを、単に検出値と称することができる)が第1状態において定められた基準電圧値V1*と基準電流値I1*との少なくとも一方(これらを、単に基準値と称することができる)と比較され、検出値と基準値との差の絶対値が設定値以下である場合に正常であるとされ、設定値より大きい場合に異常であるとされる。異常であるか否かは、実際に検出された電圧値と基準値とに基づいて検出されても、実際に検出された電流値と基準値とに基づいて検出されても、両方に基づいて検出されてもよい。
高速回転用回路94については、第2状態にある場合における検出値と基準値との差の絶対値が設定値以下である場合に正常であるとされ、設定値より大きい場合に異常であるとされたり、第3状態にある場合における検出値と基準値との差の絶対値が設定値以下である場合に正常であるとされ、設定値より大きい場合に異常であるとされたりする。
また、高速回転用回路94の異常検出タイミングにおいて、第1状態にある場合には、第3状態に切り換えられて、電流値と電圧値との少なくとも一方が検出されて、基準値と比較されることになる。
本プログラムは、予め定められた設定時間毎に実行される。S71において、高速回転用回路異常検出タイミングであるか否かが検出され、S72において、低速回転用回路異常検出タイミングであるか否かが検出される。低速回転用回路異常検出タイミングである場合には、S73において、第1状態にあるか否かが判定され、第1状態にある場合には、S74において、電流値と電圧値との少なくとも一方が検出され、S75において、検出値と基準値とが比較される。検出値と基準値との差の絶対値が設定値より小さい場合には、S76において低速回転用回路92が正常であるとされ、設定値以上である場合には、S77において低速回転用回路92が異常であるとされる。低速回転用回路異常検出タイミングでない場合、低速回転用回路異常検出タイミングであっても第1状態にない場合には、低速回転用回路92の異常が検出されることはない。
高速回転用回路異常検出タイミングである場合には、S78において、第2状態であるか否かが判定される。第2状態である場合には、S79において、電流値と電圧値との少なくとも一方が検出され、S80において、基準値と比較される。上述の場合と同様に、基準値との差の絶対値が設定値より小さい場合にS81において高速回転用回路94が正常であるとされ、設定値以上である場合にはS82において高速回転用回路94が異常であるとされる。
また、第3状態である場合には、S83の判定がYESとなって、S84において、電流値と電圧値との少なくとも一方が検出され、S85において、それぞれ基準値と比較される。第2状態における場合と同様に、基準値との差の絶対値が設定値以下である場合には、S81において高速回転用回路94が正常であるとされ、差の絶対値が設定値より大きい場合にS82において異常であるとされる。
さらに、第1状態にある場合には、S87において、第3状態に切り換えられる。低速用スイッチ86がON状態のままで高速用スイッチ88がOFF状態からON状態に切り換えられる。そして、S84,85において、上述の場合と同様に、電流値と電圧値との少なくとも一方が検出され、検出値と基準値とが比較されて正常であるか異常であるかが検出される。また、第3状態に切り換えられた場合には、図5のフローチャートで表される通常時スイッチ制御プログラムの実行に従って、第1状態に戻される場合や第3状態のままの場合がある。いずれにしても、低速用スイッチ86はON状態のままである。
このように。本実施例においては、高速回転用回路74の異常検出時に、第1状態にある場合には、第1状態から第2状態に切り換えられるのではなく第3状態に切り換えられる。すなわち、低速用スイッチ86がON状態のままとされてOFF状態に切り換えられることがなく、高速用スイッチ88がOFF状態からON状態に切り換えられる。
したがって、低速用スイッチ86の作動回数を少なくすることができ、スイッチの寿命を長くすることができる。また、第1状態に戻される場合についても同様であり、低速用スイッチ86をON状態のままとすることができる。
また、第1状態から第2状態ではなく、第3状態に切り換えられるため、作動音の増加を抑制することができる。さらに、電動モータ58の作動状態の変化を小さくすることができ、ポンプ56からの作動液の吐出状態の変化を小さくすることができる。
このように、本実施例において、電流検出装置102と電圧検出装置100とにより監視装置が構成される。また、ブレーキECU200の図5のフローチャートで表される通常時スイッチ制御プログラムを記憶する部分、実行する部分および図6のフローチャートで表される異常検出・異常検出時スイッチ制御プログラムのS87を記憶する部分、実行する部分等によりスイッチ制御部が構成される。スイッチ制御部のうちの通常時スイッチ制御プログラムを記憶する部分、実行する部分等により通常時スイッチ制御部が構成され、図6のフローチャートの異常検出・異常検出時スイッチ制御プログラムのS87を記憶する部分、実行する部分等により異常検出時スイッチ制御部が構成される。さらに、ブレーキECU200の図6のフローチャートで表される異常検出・異常検出時スイッチ制御プログラムのうちS71〜86を記憶する部分、実行する部分等により異常検出部が構成される。異常検出部のうちのS72〜77を記憶する部分、実行する部分等により低速回転用回路異常検出部が構成され、S71,78〜86を記憶する部分、実行する部分等により高速回転用回路異常検出部が構成される。本異常検出部は、基準値比較型異常検出部、設定タイミング時異常検出部でもある。
なお、第1状態から第3状態に切り換えられてから設定時間が経過した後に、電流値、電圧値が検出されるようにすることもできる。
また、電流検出装置100と電圧検出装置102との両方を設けることは不可欠ではなく、いずれか一方が設けられればよい。
さらに、低速回転用回路92が異常であるか否かは第3状態において検出されるようにすることもできる。このようにすれば、異常検出の機会を多くすることができる。
また、上記実施形態における異常検出は、通常時スイッチ制御部によって第3状態に切り換えられることがない電動モータ装置に適用することもできる。第1状態と第2状態とのいずれか一方に選択的に切り換えられる電動モータ装置にも適用することができるのである。
さらに、上記実施例においては、検出値と基準値とを比較することによって、異常が検出されるようにされていたが、第1状態から第3状態へ切り換えられた場合に、検出値の変化が適正である場合に正常であるとされ、適正でない場合に異常であるとすることもできる。第1状態から第3状態に切り換えられれば、電流値も電圧値も設定値以上大きくなるはずである。そのため、電流値と電圧値との少なくとも一方の変化量が設定値より小さい場合には、異常であるとすることができる。
図7のフローチャートにおいて、高速回転用回路94の異常検出タイミングにおいて、第1状態である場合には、S101において、電流値、電圧値が検出されて、S102において、第3状態に切り換えられる。そして、S103において、電流値と電圧値との少なくとも一方が検出され、S104において、増加量が設定値以上であるか否かが判定される。増加量が設定値以上である場合には正常であるとされ、設定値より小さい場合には異常であるとされる。
このように、本実施例においては、第1状態から第3状態に切り換えられた場合の電流値や電圧値の変化量に基づいて異常が検出される。
なお、S104においては、変化量が適正範囲内にある場合に正常であるとされ、変化量が適正範囲内にない場合に異常であるとされるようにすることもできる。
ブレーキECU200の図7のフローチャートで表される異常検出・異常検出時スイッチ制御プログラムのS101,103,104、81,82を記憶する部分、実行する部分等により第1・第3状態対応高速回転用回路異常検出部が構成される。
なお、第1状態から第3状態に切り換えられた場合に、設定時間が経過した後に電圧値と電流値との少なくとも一方が検出されるようにすることもできる。
また、低速回転用回路92の異常検出タイミング時に第3状態にある場合に、電圧値と電流値との少なくとも一方が検出され、その後、第2状態に切り換えられて、電圧値と電流値との少なくとも一方が検出され、これら第3状態における検出値と第2状態における検出値とに基づいて、低速回転用回路92の異常が検出されるようにすることもできる。第3状態から第2状態に切り換えられた場合に、検出値の減少量が設定値より少ない場合には低速回転用回路92が異常であるとすることができる。
さらに、上記実施例においては、電動モータ装置がブレーキ装置の液圧源に適用されたが、それに限らない。ワイパー装置等に適用したり、電動モータで押圧部材を車輪と一体的に回転可能なブレーキ回転体に押し付ける場合の、電動モータの制御回路に適用したりすることができる。
その他、本発明は、前記記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
本発明の一実施例である液圧ブレーキ装置全体の回路図である。 上記液圧ブレーキ装置に含まれる動力式液圧源の電動モータ装置周辺を概念的に示す図である。 上記動力式液圧源に含まれる電動モータの周辺を概念的に示す図である。 上記電動モータの特性を示す図である。 上記電動モータ装置の制御装置の記憶部に記憶された通常時スイッチ制御プログラムを表すフローチャートである。 上記電動モータ装置の制御装置の記憶部に記憶された異常検出・異常検出時スイッチ制御プログラムを表すフローチャートである。 上記電動モータ装置の制御装置の記憶部に記憶された別の異常検出・異常検出時スイッチ制御プログラムを表すフローチャートである。
符号の説明
58:電動モータ 82:コモンブラシ 84:低速用ブラシ 86:高速用ブラシ 86:低速用スイッチ 88:高速用スイッチ 90:電源 100:電流検出装置 102:電圧検出装置 200:ブレーキECU 222:電源電圧検出部

Claims (9)

  1. 電動モータと、
    その電動モータと低速用スイッチとを含む低速回転用回路と、
    前記電動モータと高速用スイッチとを含む高速回転用回路と、
    前記低速回転用回路と高速回転用回路とを、前記低速用スイッチがONで、前記高速用スイッチがOFFである第1状態と、前記低速用スイッチがOFFで、前記高速用スイッチがONである第2状態と、前記低速用スイッチと前記高速用スイッチとの両方がONである第3状態とに切り換えるスイッチ制御部と
    を含むことを特徴とする電動モータ装置。
  2. 前記スイッチ制御部が、前記電動モータに対する低速回転要求時に前記第1状態とし、高速回転要求時に前記第2状態とし、前記低速回転要求時であって、かつ、前記電動モータに対して電気エネルギを供給する電源の電圧が設定電圧以下である場合に前記第3状態とする通常時スイッチ制御部を含む請求項1に記載の電動モータ装置。
  3. (a)前記電動モータに加えられる電圧を検出する電圧検出部と、(b)前記電動モータに流れる電流を検出する電流検出部との少なくとも一方を含む監視装置と、
    少なくとも、前記スイッチ制御部によって前記第3状態とされた場合における前記監視装置による監視結果に基づいて前記低速回転用回路と前記高速回転用回路との少なくとも一方の異常を検出する異常検出部と
    を含む請求項1または2に記載の電動モータ装置。
  4. 前記異常検出部が、前記第1状態と前記第3状態との少なくとも一方における前記監視装置による監視結果に基づいて前記低速回転用回路の異常を検出する低速回転用回路異常検出部と、前記第2状態と第3状態との少なくとも一方における前記監視装置による監視結果に基づいて前記高速回転用回路の異常を検出する高速回転用回路異常検出部との少なくとも一方を含む請求項3に記載の電動モータ装置。
  5. 前記異常検出部が、前記第1状態における前記監視装置による監視結果と、前記第3状態における前記監視装置による監視結果とに基づいて、前記高速回転用回路の異常を検出する第1・第3状態対応高速回転用回路異常検出部を含む請求項3または4に記載の電動モータ装置。
  6. 前記異常検出部が、予め定められた異常検出条件が満たされた時点に前記高速回転用回路の異常を検出する設定タイミング時異常検出部を含み、前記スイッチ制御部が、前記異常検出条件が満たされ、かつ、前記第1状態にある場合に前記第3状態に切り換える異常検出時スイッチ制御部を含む請求項3ないし5のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
  7. 前記異常検出部が、前記第1状態と前記第2状態と前記第3状態との少なくとも1つの状態において前記監視装置によって検出された電圧値と電流値との少なくとも一方と、その状態に対して決められた基準電圧値と基準電流値との少なくとも一方とを比較することによって、当該電動モータ装置の異常を検出する基準値比較型異常検出部を含む請求項3ないし5のいずれか1つに記載の電動モータ装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の電動モータ装置と、前記電動モータにより駆動させられるポンプとを含むことを特徴とする動力式液圧源装置。
  9. 液圧により作動させられるブレーキシリンダを備えたブレーキと、
    そのブレーキシリンダに高圧の作動液を供給可能な液圧源装置であって、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の電動モータ装置と、前記電動モータにより駆動させられるポンプとを含む動力式液圧源装置と
    を含むことを特徴とする液圧ブレーキ装置。
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