JP2005188050A - 通気層付き断熱複合パネルと外断熱工法 - Google Patents

通気層付き断熱複合パネルと外断熱工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005188050A
JP2005188050A JP2003427731A JP2003427731A JP2005188050A JP 2005188050 A JP2005188050 A JP 2005188050A JP 2003427731 A JP2003427731 A JP 2003427731A JP 2003427731 A JP2003427731 A JP 2003427731A JP 2005188050 A JP2005188050 A JP 2005188050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ventilation layer
heat insulating
composite panel
layer
ventilation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003427731A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4009249B2 (ja
Inventor
Toshio Yoshida
俊雄 吉田
Norio Inada
紀夫 稲田
Yasuyuki Abe
泰之 阿部
Hidefumi Kamibayashi
英文 上林
Suguru Tatewaki
英 舘脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IWAKURA KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
IWAKURA KAGAKU KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IWAKURA KAGAKU KOGYO KK filed Critical IWAKURA KAGAKU KOGYO KK
Priority to JP2003427731A priority Critical patent/JP4009249B2/ja
Publication of JP2005188050A publication Critical patent/JP2005188050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4009249B2 publication Critical patent/JP4009249B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

【課題】従来の通気層付き断熱複合パネルにはない防水性能向上があり、目地部分の防水性能向上を果たした通気層付き断熱複合パネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】通気層付き断熱複合パネル1の通気層5を構成する通気層用突起3に、通気層内に浸入した漏水の移動経路を調整できる突起排水路3Aを設けると共に、通気層付き断熱複合パネル1の四周木口面に現れる通気層用突起3の切断面に、水溜まりを防止する外周排水路6を設けることで、防水性能を向上できるようにするものである。
【選択図】図6

Description

本発明は外断熱工法及び外張断熱工法で使用するに好適な防水性を有する通気層付き断熱複合パネルと、このパネルを用いた通気層工法併用の外断熱工法及び外張断熱工法に関するものである。
詳しくは、断熱板と外装板を、防水性、排水性向上に好適な形状の突起で緊結することを特徴とする、断熱板と外装板の界面に通気層を持つ断熱複合パネルを使用して、建築物の外壁に通気層工法併用の外断熱工事又は外張断熱工事を行い、防水性向上等、施工合理化を図ろうとするものである。
従来、この種のものにあっては、下記のようなものになっている。
建築物の断熱工法には躯体・構造材の屋外側に断熱板を設ける方法がある。
一般に建築物の構造が鉄筋コンクリート造のように熱容量が大きな場合は外断熱工法と呼ばれ、木造や鉄骨造の軸組構造に施される場合は外張断熱工法と呼ばれている。
いずれも躯体・構造材を屋外側から断熱板ですっぽり覆って断熱欠損を抑え、高い断熱性能を発揮すると共に、屋外の温度変動から構造材を保護できるため、構造体の耐久性向上の観点からも、近年、普及している。(以下、外断熱工法、外張断熱工法を合わせて外断熱工法と呼ぶ)。
次に、木造住宅では一般的になっている通気層工法という外装板の施工方法がある。
この工法は外装板裏面にその一部が外気と連続した非密閉型空気層(通気層)を設け、空気層内の空気が屋外空気と循環して壁体内を換気し、室内からの貫流透湿、外装板の隙間から浸入した水分等を屋外に排出して、壁体内の乾燥化を図り、壁体の結露被害を防止する防露性能を有している。
また、通気層工法は、その構成上、自動的に防水工法の基本原理である等圧工法となるため、防水性能が大きく、加えて、外装板に隙間ができ、そこから内部への漏水が発生しても、通気層内に浸入した漏水は通気層を通り、重力で下に落ちる排水性能も有している。
そして、建築物の断熱性向上、耐久性向上に優れた外断熱工法。防露性、防水性、排水性に優れた通気層工法があり、この2つを組み合わせた通気層工法併用外断熱工法が、近年、鉄筋コンクリート造でも急速に行われるようになってきている。
通気層工法併用外断熱工法を行う場合、その施工方法は様々であるが、その中に、主に発泡プラスチック系断熱板、外装板、通気層を一体化した通気層付き断熱複合パネル(以下、在来パネル)を躯体に取り付ける施工方法がある。
この在来パネルは、断熱板又は外装板、若しくは両方に、その隙間が通気層として機能する溝や凹凸等(以下、通気層用突起)を加工し、これらを接着等で貼り合わせて製造される。(図1、図2、図3、図4参照)「特許文献1、特許文献2、特許文献3」参照。 なお、在来パネルの構成の詳細は、図1の在来パネル1Aにおいては、断熱板1A1、外装板1A2、通気層用突起1A3、通気層1A4であり、図2の在来パネル1Bにおいては、断熱板1B1、外装板1B2、通気層用突起1B3、通気層1B4であり、図3の在来パネル1Cにおいては、断熱板1C1、外装板1C2、通気層用突起1C3、通気層1C4であり、図4の在来パネル1Dにおいては、断熱板1D1、外装板1D2、通気層用突起1D3、通気層1D4である。
そして、施工方法は出来上がった構造体にビスや接着剤を使用し構造体に後張りする後張り工法と、鉄筋コンクリート造の場合に型枠材として同時打込で施工する同時打込工法の2種類が行われる。
実開昭61−125423号公報
特開平10−71659号公報
特開平5−209443号公報
背景技術で述べた在来パネルにあっては、下記のような問題点を有していた。
前記した在来パネル(図1、図2、図3、図4参照)は通気層工法を簡単に施工できるように断熱板、外装板、通気層用突起(通気層)を単純に一体化したものでしかない。そのため、通気層を設けたことによって新たに発生する通気層の排水性能に関連する防水性能上の問題点についての考慮がなされておらず、その問題点は下記に示すものである。
1.在来パネルは竣工後も風圧や土圧のような大きな外力が加わり続け、型枠兼用における施工時にはコンクリート側圧が加わる材料である。一般に在来パネルを構成する断熱板は圧縮強度が小さく、通気層を形成する通気層用突起の面積が少ないと前記の外力により断熱板が変形するため、一般に通気層用突起の面積は極端に減らすことができない。
そのため、躯体から羽出した強度の強い金属治具類で外装板を固定し、外装板と躯体の界面に通気層及び断熱層を設けるような分離施工型の外断熱工法と比較して、在来パネルは通気層用突起の面積比率が大きく、その分、外装板の目地等から通気層内に浸入して外装板裏面を伝い落ちる雨水等の漏水が、通気層用突起を伝わって躯体側へ廻る危険性が高くなる。
これは室内への漏水を発生させず、構造体を水から守るという防水工法の基本から外れる問題点である。
2.通気層内に浸入する漏水には、前記1で示した外装板の目地等から浸入するものの他、陸屋根の笠木や外部建具廻り等から浸入し、在来パネルの断熱板表面まで直接廻ってしまうものがある。
この漏水は断熱板表面を伝い落ちるため、そのままでは躯体側へ廻る危険性が高くなる。
これは室内への漏水を発生させず、構造体を水から守るという防水工法の基本から外れると共に、断熱板の材種等によって異なるが、断熱板が濡れて吸水すると断熱性能の低下を引き起こすという問題点が発生する。
3.防水の目的は、室内への漏水を起こさせないと共に、構造体を水から守ることが主である。
しかし、長期耐久性の面から外装板について考えた場合、外装板もできるだけ水に濡れないよう配慮することが望ましい。これは濡れた外装板は冬季間に凍結融解を起こす恐れがあり、凍結融解を繰り返した外装板は著しい強度低下を起こし、破壊を招く危険性が高くなるためである。
よって、外装板の目地から通気層内に浸入した漏水が外装板裏面を伝い続け、その過程で外装板が吸水を起こす状況を作らないよう工夫が必要である。
以上が在来パネル本体が持つ防水上の問題点である。
次に、在来パネルを実際に施工する際に、在来パネル相互の接合部(横目地、縦目地)で発生する防水上の問題点は下記に示すものであり、図1に示した在来パネル1Aを例に、図5を用いて説明する。
4.目地のうち横目地については下記の通りである。
在来パネル1Aの通気層1A4の内部の通気は主に風圧力、外装板1A2の内外の自然温度差によって上下方向に流れ、排水は主に重力によって上から下へと流れる。
そのため、通気層1A4の通気性及び排水性を確保するには上下方向の連続性が必要であるため、在来パネル1Aの横目地においても通気層の連続性を確保しなければならない。
そして、実際に横目地パネルバックアップ材1A5と縦目地パネルバックアップ材1A6を使用して在来パネル1Aを施工していくが、在来パネル1Aの四周は意匠上、割付に応じて任意の位置で切断されるため、在来パネル1Aの四周木口の切断面に現れる通気層用突起1A3の切断面が、横目地においては一定の面積がある水平切断面1A7として現れる。
そのため、通気層1A4の内部の任意の位置から落ちてくる漏水が通気層用突起1A3の水平切断面1A7に溜まる現象が発生する。
この滞留漏水1A8が毛細管現象(毛管力)、風圧又は水圧によって、躯体まで連通した在来パネル1Aの断熱板1A1の横目地を通って躯体側へ廻り、防水性を損なう危険性が発生する。
5.目地のうち縦目地については下記の通りである。
一方、横目地と異なり、在来パネル1Aの縦目地においては、在来パネル1Aの通気層1A4の相互の連続性を必ずしも確保しなくてもよいため、図5に示す、在来パネル1Aの縦目地パネルバックアップ材1A6で通気層1A4を塞いで施工することも可能である。
この縦目地の納まりは、外装板1A2の縦目地に施工するシーリング1A9のバックアップ材として、縦目地パネルバックアップ材1A6を併用することができるため施工を簡素化することができる。
しかし、任意の箇所で切断された在来パネル1Aの左右木口面と縦目地パネルバックアップ材1A6が接合する箇所には、凹部水溜り部1A10が形成される可能性があり、凹部水溜り部1A10には上部からの漏水が溜まってしまう形状となる。
そのため、当該部位に溜まった漏水が毛細管現象(毛管力)、風圧又は水圧によって、躯体まで連通した在来パネル1Aの断熱板1A1の縦目地を通って躯体側へ廻り、防水性を損なう危険性が発生する。
本発明は、従来の技術の有する前記1〜5の問題点に鑑みなされたものであり、外装板、通気層用突起(通気層)、断熱板が一体となった在来パネルにおいて、前記1〜3の問題点を解決するため、外装板と断熱板を繋ぐ通気層用突起を防水上好適な形状とし、且つ、前記4〜5の問題点を解決するため、在来パネルの四周木口面に現れる通気層用突起の切断面を防水上好適な形状とすることで、通気層工法で本来求められる防水性、排水性を向上させる通気層付き断熱複合パネルによる外断熱工法を提供しようとするものである。
請求項1記載の発明は、防水性を向上させるに好適な突起排水路を有する通気層用突起を、断熱板と外装板の界面に配して通気層を構成したことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、通気層用突起を断熱板と外装板の界面に配して通気層を構成したものにおいて、当該断熱板と外装板の四周木口面に現れる通気層用突起の切断面に、防水性を向上させるに好適な外周排水路を設けたことを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、防水性を向上させるに好適な突起排水路を有する通気層用突起を、断熱板と外装板の界面に配して通気層を構成したものにおいて、当該断熱板と外装板の四周木口面に現れる通気層用突起の切断面に、防水性を向上させるに好適な外周排水路を設けたことを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明を用いて、建築物の外壁躯体に通気層付き断熱複合パネルを、当該通気層付き断熱複合パネルにおける相互の通気層の通気及び排水の連続性を保持する状態で張り付けることで防水性能の向上を図るよう構成されていることを特徴とするものである。
本発明は上記の通り構成されており、次に記載する効果を有する。
1.断熱板と外装板の界面に突起類を配し、突起類の相互の空隙部分を通気層として利用する通気層付き断熱複合パネルにおいて、通気層を設けるために利用される突起類を、防水性、排水性向上に好適な形状及び配列とした、突起排水路を加工した通気層用突起に改良することで、従来の通気層付き断熱複合パネルにはない防水性能向上を果たせる通気層付き断熱複合パネルを製造することができる。
2.断熱板と外装板の界面に突起類を配し、突起類の相互の空隙部分を通気層として利用する通気層付き断熱複合パネルを実際に施工する上で、通気層付き断熱複合パネルで必ず発生する四周木口の切断面に生じる突起類の切断面が目地となる場合に、目地部分に水が溜まらないよう機能する外周排水路を施すことで、従来の通気層付き断熱複合パネルにはない目地部分の防水性能向上を果たせる通気層付き断熱複合パネルを製造することができる。
3.外周排水路は特殊な加工器具を必要としない一律で加工が簡単な形状であるため、現場で通気層付き断熱複合パネルを切断してもその切断面に現れた突起類の切断面に外周排水路を現場で施すことは容易であり、現場作業性を向上させることができる。
4.通気層付き断熱複合パネルを実際に施工する場合、外装板の目地にシーリング材を施す施工方法がある。この時、通気層の目地部分に排水目地バックアップ材を使用することで、通気層付き断熱複合パネルの通気層相互の通気及び排水の連続性を確保し、且つ、シーリング材のバックアップ材とすることができる。
5.建築物の外壁に通気層工法併用の外断熱工事を行うに当たり、以上1〜4によって、通気層付き断熱複合パネルがもつ防水上の問題点が解決され、従来の通気層を持たない断熱複合パネルによって広く知られた一般的な外断熱工事と同様の納まり及び施工方法を、通気層付き断熱複合パネルでも可能にすることができる。
本発明は、「発明が解決しようとする課題」 の項の1〜5で指摘した問題点を解決するために、下記に示すように行う。
まず、「発明が解決しようとする課題」 の項の1〜3で指摘した問題点を解決するために、図6に示すような、通気層付き断熱複合パネル1を製造する。この通気層付き断熱複合パネル1は、断熱板2と外装板4の界面に一定の厚さで規則的に配列され、四周側面に防水性能向上に好適な突起排水路3Aの加工を施した通気層用突起3によって通気層5は構成されている。
更に、「発明が解決しようとする課題」 の項の4〜5で指摘した問題点を解決するために、図6に示すような、通気層付き断熱複合パネル1の四周木口の切断面に発生する通気層用突起3の切断面(以下、外周突起切断面)に外周排水路6を施す。
これは当該部位が通気層付き断熱複合パネル1の相互の目地となる場合に、当該部分に水が溜まらないように機能する。なお、外周排水路6を通気層付き断熱複合パネル1の四周に一律に施す理由は、通気層付き断熱複合パネル1のようなボード状建材は実際に施工する際、左右・天地の方向性があると使いにくく、点対称形状であることが望ましいためである。
以上、防水性能向上に好適な突起排水路3Aを施した規則的な配列の通気層用突起3によって通気層5を構成し、且つ、四周木口の外周突起切断面に外周排水路6を施した通気層付き断熱複合パネル1を用いて、鉄筋コンクリート造、組積造、軸組造などの構造の外壁に外断熱工法の工事を行うものである。
そして、通気層付き断熱複合パネル1における外壁への施工方法には、在来パネル1Aと同様に、ビスや接着剤によって外壁に張り付ける後張り工法と、型枠材として通気層付き断熱複合パネル1を用いる同時打込工法がある。
また、外装板4の目地の違いによって、図44に示す、通気層付き断熱複合パネル1の相互の接合部の間に横目地パネルバックアップ材7及び縦目地パネルバックアップ材8を横目地パネルバックアップ材7を勝たせて挟み込み、通気層5の相互の横目地に排水目地バックアップ材10を挿入して、外装板4の相互の目地にシーリング材9を設ける構成の取り付け方法の他、排水目地バックアップ材10は使用しない取り付け方法で、厚さが薄く、断熱板2と同一幅のパネルバックアップ材を用いて、通気層5の相互の連続性を確保すると共に、外装板4の相互の目地をモルタル系外装仕上材で埋めてしまう構成の取り付け方法、外周排水路6を施した外周突起切断面に溝加工を別に加工し、縦・横目地パネルバックアップ材を併用して、その溝加工部分に薄板を挟みながら通気層付き断熱複合パネル1を取り付ける、やといさね継ぎによる方法などがある。
次に、通気層付き断熱複合パネル1の具体的な製造方法は以下のように行う。
まず、通気層用突起3をもつ断熱板2を製造し、外装板4を貼り合わせる製造方法があり、通気層用突起3をもつ断熱板2を製造する方法には、発泡プラスチック断熱板の表面を刃物、ニクロム熱線、ルーター等によって切断又は削り落す方法、熱可塑性樹脂(発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン等)をあらかじめ通気層用突起3の形状が加工された金型内で型内発泡して一体で製造する方法、若しくは、発泡プラスチック断熱板を熱又は薬剤により溶融させる方法がある。
そして、以上のように製造された通気層用突起3を持つ断熱板2の通気層用突起3の表面に外装板4を接着し、通気層5を持つ通気層付き断熱複合パネル1の原板を製造する。 なお、図51を参照して、通気層付き断熱複合パネル1の原板の製造には通気層用突起3の部材を別に製造して、断熱板2に接着して複合化する方法も考えられる。
この場合、通気層用突起3の材種は断熱板2、外装板4の材種と異なってもかまわず、通気層用突起の製造方法も、個々に射出成形する方法や、シート状の樹脂を凹凸のある金型間に挟んで圧縮成形し、多数の通気層用突起が刻設された、図51に示すような樹脂シート17として製造する方法も考えられる。また、断熱板2に通気層用突起3を刻設すると同様に通気層用突起3を外装板4の側に施し、断熱板2に貼り合わせることも可能である。
次に、以上のように製造した通気層付き断熱複合パネル1の原板は、施工する建物の割付図に応じて切断して、幅及び長さが確定した通気層付き断熱複合パネル1とするが、主にこの作業はパネル製造工場で行われるため、工場加工で通気層付き断熱複合パネル1の原板の四周を切断して大きさを決める際に、同時に外周排水路6の加工を行っておけば、現場で外周排水路6の加工を行う必要が無くなり効率が良い。
通気層付き断熱複合パネル1の構成要素である通気層用突起3の形状及び配列は下記に示すように行う。
通気層付き断熱複合パネル1は外力に抗する圧縮強度が必要なため、製品化に際して設定した想定外力と、断熱板2、通気層用突起3の材料圧縮強度の関係から、通気層付き断熱複合パネル1の見付面積に対する通気層用突起3の面積比率をまず求める必要がある。 図8、図9、図10に示すように、通気層用突起3の大きさ及び配列は、通気層用突起3の面積比率が確保されると同時に、各通気層用突起3を規則的なサイコロの5の目状に配列して通気層付き断熱複合パネル1の点対称形状を確保し、通気及び排水層として機能する通気層用突起3の空隙部分に、上から下へ真っ直ぐ貫通した経路を作らず、通気層5の内部を流れ落ちる漏水が通気層用突起3に必ず当たる配列とする。これは、距離3L1と距離3L2において、距離3L1を、距離3L2より小さいものとすることで得られる。
そして、通気層用突起3の正面形状は正方形を角を真上に向けた形状(以下、菱形形状)である。
菱形形状の選定理由には、菱形形状が点対称形状の中でもシンプルな形状で加工しやすいこと、上部から落ちてきた漏水を溜める凹部がないこと、菱形形状の左右の角部(以下、角部3L3)が鋭角であるため、通気層用突起3に当たった漏水が通気層用突起3の上側斜面を左右方向に流れ切った後、角部3L3からほぼ直下に落下させることができる。 これにより、図8に示す、下方に向かって連続的に通気層用突起3に当たっていく漏水の移動経路3L4を明確にすることができ、突起排水路3Aの断面形状を決定する際に必要な、漏水が通気層用突起3の上側斜面の突起排水路3Aを流れるときの最大長さである距離3L5の大きさを特定することができる。
通気層用突起3の四周側面に施す突起排水路3Aの形状と機能を、図11に示す通気層用突起3の斜視図を使って説明する。
通気層用突起3には、点対称形状を保つため四周側面には一定断面の突起排水路3Aが設けられている。突起排水路3Aは通気層用突起3の四周側面に所定寸法の中央溝3A1を刻設し、中央溝3A1に隣接する外方突縁3A2と内方突縁3A3の上面は中央溝3A1に向かって水勾配の斜面に構成されている。
この加工により、断熱板2の表面と外装板4の裏面(以下、垂直面)を流下してきた漏水を、外方突縁3A2と内方突縁3A3の上面に施された水勾配によって中央溝3A1に誘導し、濡らしたくない垂直面から漏水を引き離すと共に、中央溝3A1は集まった漏水を完全に垂直面から分離して正確に左右方向に流すよう機能させることができる。
通気層用突起3の突起排水路3Aの中央溝3A1、外方突縁3A2と内方突縁3A3の寸法は以下のように定める。
図8で示したように、漏水が通気層用突起3の上側斜面の突起排水路3Aを流れるときの最大長さである距離3L5が既知であるため、垂直面を流下してきた漏水を確実に中央溝3A1へ誘導できる、図11に示す、漏水の移動経路3L4を取らせるためには、漏水が外方突縁3A2と内方突縁3A3の上側斜面を左右方向に距離3L5の大きさを流れ切る前に、中央溝3A1へ確実に落とせる大きさの外方突縁3A2及び内方突縁3A3の中央溝3A1に向かって設けられた斜面の水勾配と幅を求める必要がある。
なお、図11で示した漏水の移動経路3L4が単純な幾何学的経路3L6ではなく、曲線である理由は、漏水と垂直面との間に働く吸着力に影響されるもので、この吸着力は垂直面と通気層用突起3の素材によって異なって作用するため、実際に外方突縁3A2及び内方突縁3A3の断面形状を決定する場合は実験等によって適宜求める必要がある。
次に、中央溝3A1の幅の寸法は以下のように定める。
外方突縁3A2及び内方突縁3A3の上面の斜面を、斜面と漏水の間に働く吸着力や摩擦抵抗に抗して流れる漏水には一定以上の大きさがあると共に、水は表面張力によって凝縮しようとする性質も大きいため、中央溝3A1の幅は一定以上の大きさが必要である。 また、中央溝3A1の深さについては、漏水が中央溝3A1から溢れなければよく、菱形形状のように左右方向に大きな水勾配がある場合は、概ね溢れる前に左右方向に流れてしまうことから比較的浅くて済むが、通気層用突起3の素材等によって変化するため、中央溝3A1の幅と深さの選定も、外方突縁3A2及び内方突縁3A3と同様に実験等によって適宜求める必要がある。
以上、通気層付き断熱複合パネル1の構成と、防水性向上に好適な突起排水路3Aを施した、図12、図13、図14に示す通気層用突起3の配列及び形状について説明した。 これにより、予測できない位置から通気層付き断熱複合パネル1の通気層5の内部に浸入した漏水を通気層用突起3が適切に誘導し、「発明が解決しようとする課題」の項の1〜3で指摘した問題点を持たない通気層5を造ることができ、この通気層5をもつ通気層付き断熱複合パネル1を製造することができるようになる。
そこで、上述した防水性向上に好適な突起排水路3Aを施した通気層用突起3の配列及び形状の他の実施例について説明する。これは、「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した1〜3について、状況に応じてすべてを満たす必要が無い場合や、通気層用突起3の正面形状を、通気抵抗がより少ない形状としたい理由などから菱形形状以外としたい場合で用いることができ、以下に示す(1)〜(3) の場合がある。
(1) 第1種突起排水路3Bの場合
水にさらされても支障のない外装板4を通気層付き断熱複合パネル1で使用する場合、防水の基本である「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した1〜2についての機能だけを満たせばよく、外装板4の裏面を流下する漏水を外装板4から引き離す機能が必要無くなるため、菱形形状の通気層用突起3の四周側面に施す突起排水路3Aを、図15、図16、図17に示す、第1種突起排水路3Bに変更することができる。
第1種突起排水路3Bは通気層用突起3の四周側面における内方部分に周方向に突出する突出縁3B1を設け、突出縁3B1の上面は外方に向かって水勾配の斜面に構成されており、突出縁3B1が造る段差が水返しとして機能して、「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した1の要求する機能を満たすことができ、第1種突起排水路3Bを設けた通気層用突起3の配列は、突起排水路3Aを設けた通気層用突起3の通り行えば、「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した2の要求する機能を合わせて満たすことができる。
また、第1種突起排水路3Bを設けた通気層用突起3の断面形状は、外装側から見ると全体が凸形状であるため、断熱板2と一体で金型成形でも製造ができるという利点を有している。
(2) 第2種突起排水路3C、第3種突起排水路3D及び第4種突起排水路3Eの場合
通気層付き断熱複合パネル1の通気層5の内部に浸入する漏水の浸入経路が外装板4の目地に限定され、且つ、水にさらされても支障のない外装板4を通気層付き断熱複合パネル1で使用する場合、通気層5の内部の漏水は外装板4の裏面を伝い落ちる場合だけを想定すればよく、「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した1の要求する機能だけを満たせばよい。
よって、菱形形状の通気層用突起3の四周側面に施す突起排水路3Aの断面形状を、下記に示す、第2種突起排水路3C、第3種突起排水路3D及び第4種突起排水路3Eに変更することができる。
なお、この場合、通気層用突起3の配列は通気層付き断熱複合パネル1の点対称形状を維持する配列である限り、任意とすることができる。
(2)−1 第2種突起排水路3Cの場合
第2種突起排水路3Cは、図18、図19、図20に示すように、菱形形状の通気層用突起3の四周側面における内方部分に周方向に突出する突出縁3C1が刻設されており、突出縁3C1によって造られる段差が水返しとして働き、「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した1の要求する機能を果たすことができる。
(2)−2 第3種突起排水路3Dの場合
第3種突起排水路3Dは、図21、図22、図23に示すように、菱形形状の通気層用突起3の四周側面に所定寸法の周方向に突出する突出縁3D1が刻設されており、突出縁3D1が水返しとして働き、「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した1の要求する機能を果たすことができる。
なお、突出縁3D1の代わりに、菱形形状の通気層用突起3の四周側面に所定寸法の溝を刻設しても同様の効果が得られる。
(2)−3 第4種突起排水路3Eの場合
第4種突起排水路3Eは、図24、図25、図26に示すように、菱形形状の通気層用突起3の四周側面が外方に向かって水勾配の斜面3E1に構成されており、外方に向かって設けられた水勾配によって、「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した1の要求する機能を果たすことができる。
(3) 第2種通気層用突起3Fの場合
通気層用突起3の正面形状(配列も含む)に必要な性質には、まず通気層付き断熱複合パネル1が使用上の方向性を持たないよう点対称形状であることが必要であり、次に「発明が解決しようとする課題」の項で指摘した1〜3の要求する機能のうち、2及び3を果たすためには、図8で示したように、通気層用突起3の左右の角部3L3から漏水が直下に落とせるといった漏水の移動経路が特定しやすい形状であること、が必要である。
よって、菱形以外の無数にある点対称形状の正面形状においても、以上2点を兼ね備えていれば、製造上の難易度は変わるが、菱形形状に代えても支障はない。
例えば、菱形形状以外の点対称形状として、正面形状が円形の通気層用突起を考える場合、図27、図28、図29、図30に示すような、第2種通気層用突起3Fとすることができる。
第2種通気層用突起3Fは、加工自体は複雑になるが、ただの円ではなく、上下左右の端部に水切となる突起3F1を設けており、ただの円形のように左右端部が滑らかな場合に起こる通気層用突起の下半分への廻り込み現象(通気層用突起の素材と水の間の吸着力によって通気層用突起の左右端部で滴下せずに通気層用突起の下半分まで廻り込んでしまう現象)を防止し、漏水の移動経路を明確にすることができる。
このように、通気層用突起3の正面形状を菱形形状以外とする場合には、選択した正面形状の特徴に応じて、図30で示した円形形状の第2種通気層用突起3Fのように、突起3F1を設けるといった、漏水の移動経路を明確にする措置が必要である。
以上、通気層付き断熱複合パネル1の通気層5を構成する防水性能向上に好適な突起排水路3Aを四周側面に設けた通気層用突起3を説明した。
なお、通気層用突起3の形状及び配列、大きさ、厚さ等は、製造方法や通気層付き断熱複合パネル1で設定する外力の大きさや通気性能に応じ、適宜選定されるものであり、図示のものに限定されるものではない。
「発明が解決しようとする課題」の項の4〜5で指摘した問題点を解決するため、下記に示すように行う。
図6に示したように、通気層付き断熱複合パネル1は実際の使用に際して四周を切断され任意の大きさに加工され、その際、通気層付き断熱複合パネル1の四周木口には外周突起切断面が現れるが、当該部分には外周排水路6を加工する。
図32、図33に示すように、外周排水路6は通気層付き断熱複合パネル1の外周突起切断面に所定寸法の排水溝6A1を刻設することで得られ、排水溝6A1に隣接する所定幅の外方突縁6A2及び内方突縁6A3の上面は水平に構成されている。
そして、外周排水路6は通気層付き断熱複合パネル1の点対称形状を確保するため、通気層付き断熱複合パネル1の四周に現れる通気層用突起3の切断面に一律に施されている。
外周排水路6の横目地における防水効果を図31を使って説明する。
通気層用突起3の水平切断面に施された外周排水路6は、排水溝6A1、外方突縁6A2、内方突縁6A3からなり、上部から外周排水路6に至る漏水は、この3つの部位のいずれかに当たる。
この内、問題となる漏水は断熱板2及び外装板4の目地に接する外方突縁6A2及び内方突縁6A3の上面に至る漏水であるが、この漏水が外周排水路6の外方突縁6A2及び内方突縁6A3の上面に溜まろうとしても、漏水の移動経路における摩擦抵抗に抗して水平切断面にまで至った漏水には一定以上の大きさがあるため、漏水の水滴は外方突縁6A2及び内方突縁6A3の上面が水平であっても、外方突縁6A2及び内方突縁6A3の厚さが十分に薄いと外周排水路6の排水溝6A1に滑り落とすことができる。
そして、上部から排水溝6A1に直接滴下する漏水と共に、排水溝6A1の内部に徐々に溜まっていく漏水6A4は表面張力により凝縮して盛り上がろうとするが、高さのある水には重力によって、高さに比例した横方向の水圧がかかるため、通気層用突起3の素材と水との吸着性及び排水溝6A1の幅に対して、排水溝6A1の深さが充分に深ければ、排水溝6A1から外方突縁6A2及び内方突縁6A3の上面に溢れ出ることなく、排水溝6A1の左右端部より下方に向かって排水させることができる。
以上、外周排水路6を設けた通気層用突起3の水平切断面においては、断熱板2及び外装板4の目地と通気層用突起3の水平切断面に至る漏水の絶縁を保つことができ、「発明が解決しようとする課題」の項の4で指摘した問題点を解決することができる。
なお、外周排水路6を構成する排水溝6A1、外方突縁6A2及び内方突縁6A3の寸法は、実験等によって適宜求める必要があり、また、排水溝6A1の中に僅かに漏水が残っても、通気層5の換気効果でいずれ蒸発して問題は生じない。
また、外周排水路6を構成する外方突縁6A2及び内方突縁6A3を、図34、図35に示すように、上面を排水溝6A1に向かって水勾配に構成した第1種外方突縁6A21及び第1種内方突縁6A31とすることで、水平切断面の排水効果をより向上させることができる。
第1種外方突縁6A21及び第1種内方突縁6A31は、上面が水平な外方突縁6A2及び内方突縁6A3に比べて複雑な加工になるが、第1種外方突縁6A21及び第1種内方突縁6A31は一律な断面の加工であるため、工場における通気層付き断熱複合パネル1の四周の切断時に、押しつぶす、削り落とすといった方法で同時に加工することも容易であり、当該部位が現場切断面で発生しても、通気層用突起3の材質が柔らかい場合は、紙やすりで外周排水路6の上をなぞるといった単純な作業で加工することもできる。
次に、外周排水路6の縦目地における防水効果を図31を使って説明する。
通気層付き断熱複合パネル1の四周木口面に一律に外周排水路6が施されていることから、通気層付き断熱複合パネル1を任意の位置で切断した際に、水溜り部6A5が発生しても、排水溝6A1が水溜り部6A5の水抜穴6A6として機能させることができ、「発明が解決しようとする課題」の項の5で指摘した問題点を解決することができる。
以上、通気層付き断熱複合パネル1の相互の目地における外周排水路6の必要性、機能を説明した。
外周排水路6の加工方法は、一定の幅、深さの溝を加工するだけの単純なものであり、型枠大工などの現場作業者の多くが持っている一般的な加工器具の電動丸ノコに同器具付属のガイドを取付け、指定した位置に一定深さのノコ目を入れることで簡単に現場で処理することもできる。
よって、基本的には工場加工で施される通気層付き断熱複合パネル1の外周排水路6を、現場で不意に発生した通気層付き断熱複合パネル1の現場切断箇所に対して容易に行うことができる。
次に、外周排水路6の他の実施例について説明する。
1)第1種外周排水路6Bの場合
通気層5は厚くするほど通気性能を向上させることができる。よって、通気層付き断熱複合パネル1に設定する通気量が大きい場合、通気層用突起3の厚さを厚くして通気層5を厚く造ることも考えられ、この場合には外周排水路6に代えて、図36、図37に示すように、排水溝6B1が2本設けられた第1種外周排水路6Bの形状とすることができる。
横目地における第1種外周排水路6Bの外方突縁6B2及び内方突縁6B3の幅は、排水溝6B1に水を落下させるために一定の薄さが必要であり、現場加工による外周排水路の加工を想定し、現場加工器具を電動丸ノコとすれば、排水溝6B1の幅も電動丸ノコの刃の厚さ程度の薄さにしかできないため、通気層用突起3の厚さを厚くする場合は、中央突縁6B4の幅で調整することになり第1種外周排水路6Bの形状が発生する。
そして、第1種外周排水路6Bの場合、中央突縁6B4の上面に上部の通気層用突起3の中央溝3A1から漏水が滴下して溜まっても、垂直面と離れた位置にあるため防水上の支障が無く、一定量溜まると左右の排水溝6B1に落ちて下方に排水される。
なお、現場加工及び現場加工器具にこだわらない場合はこの限りではなく、中央突縁6B4をすべて削り落とし、図33に示した外周排水路6における排水溝6A1の幅が広くなったものとしてもよい。
また、第1種外周排水路6Bは、外周排水路6と同様の外方突縁6B2、内方突縁6B3を持つため、図34、図35に示した第1種外方突縁6A21及び第1種内方突縁6A31と同様に、外方突縁6B2、内方突縁6B3の上面を排水溝6B1に向かって水勾配に構成してもよい。
2)第2種外周排水路6C、第3種外周排水路6Dの場合
前記した外周排水路6、第1種外周排水路6Bでは、断熱板2に隣接する内方突縁及び外装板4に隣接する外方突縁が設けられており、これは断熱板2及び外装板4から排水溝内の漏水を空間的に分離することを意図していた。
しかし、通気層5の内部の防水の重要性を特に目地部分に置き、外周排水路6、第1種外周排水路6Bのそれぞれの内方突縁及び外方突縁の上部が十分薄く水が溜まり難いとはいえ、ほんの僅かでも溜まることが心配な場合は、それぞれの外周排水路を構成する内方突縁及び外方突縁を省略して、図38、図39に示す、排水溝6C1を断熱板2及び外装板4に隣接して2本設け、2本の排水溝6C1に挟まれた部分を中央突縁6C2とする、第2種外周排水路6Cの形状とすることができる。
この場合、上部の通気層用突起3の機能によって、垂直面から引き離した漏水を再び垂直面に戻してしまうことになるが、水平切断面は躯体まで連通した断熱板2の相互の横目地に接している防水上重要な箇所であることから優先順位が高くこのような加工も必要な場合がある。
また、現場加工及び現場加工器具にこだわらない場合は、第2種外周排水路6Cにおいて、中央突縁6C2をそっくり削り落とした、図40、図41に示す、第3種外周排水路6Dの形状とすることができる。
3)通気層付き断熱複合パネル1の相互の目地をやといさね継ぎとする場合
従来、外装板と断熱板を貼り合わせた断熱複合パネルの目地の納まりには、やといさね継ぎという仕様があり、これは、断熱複合パネルの四周木口面の外装板の裏面に所定寸法の溝加工を刻設し、断熱複合パネル相互の溝加工部分に薄板を挟みながら、断熱複合パネルを施工する方法である。
そして、このやといさね継ぎを通気層付き断熱複合パネル1で行う場合については、外周排水路6を例に取り、下記のように行う。
図42、図43に示すように、やといさね継ぎに用いる薄板6E1を挿入する溝加工6E2を外装板4の裏面に隣接して設けると共に、溝加工6E2に隣接して排水溝6A1、内方突縁6A3を順に設ける断面形状とする。
これは外周排水路6における外方突縁6A2の部分に、やといさね継ぎに用いる薄板6E1を挿入する溝加工6E2を施したものに同様の形状であり、前述した第1種外周排水路6B、第2種外周排水路6C、第3種外周排水路6Dにおいても同様に、外装板4の裏面に隣接して薄板6E1を挿入する溝加工6E2を施せばよく、外周排水路における防水効果に支障は生じない。
以上、通気層付き断熱複合パネル1の相互の横目地及び縦目地における、防水上の問題点を解決する外周排水路6の機能及び加工方法とその他の実施例を示した。
外周排水路による通気層付き断熱複合パネル1における相互の接合部の防水性を確保する方法は、電動丸ノコ程度の器具でできる簡単な溝加工(一律の幅及び深さの溝)を通気層付き断熱複合パネル1の四周に行うことにより、簡単であるが極めて実用的な範囲で「発明が解決しようとする課題」の項の4〜5で指摘した問題点を解決することを基本としており、外周排水路6の加工方法は、図示してきた形状の他にも、それらを組み合わせた異なる形状も容易に想像でき、決して図示のものに限定されるものではない。
以上の通り、通気層付き断熱複合パネル1の通気層5を構成する、防水性能向上に好適な形状の通気層用突起3及び通気層付き断熱複合パネル1の相互の接合部における防水性を担保する外周排水路6について説明した。
これらによって、防水性能を向上させる通気層付き断熱複合パネル1を製造できるようになる。
なお、通気層用突起3及び外周排水路6の加工形状は、前記図1〜図4に示したような従来技術の通気層用突起にも応用できるものである。
また、現在は産業廃棄物の縮減が叫ばれており、リサイクルの観点からも建設廃材の分別解体が進められている状況にあり、通気層付き断熱複合パネル1のように複合化した材料は、施工性には優れていても分別しづらいため敬遠されることもある。
よって、通気層付き断熱複合パネル1を複合化せずに、通気層用突起3及び外周排水路6を加工した断熱板2を単独で、解体時に剥がし易い後張り工法で施工し、その上から外装板4をビス留めするといった分離施工することも、通気層用突起3や外周排水路6が持つ防水効果を阻害するものではないため可能にできる。
実施例1について図45を参照して説明する。
まず、施工に用いる通気層付き断熱複合パネル1を製造する。
通気層付き断熱複合パネル1の製造に当たって断熱板2に厚さ60mm×幅923mm×長さ2740mmのビーズ法ポリスチレンフォーム板状材を用い、側面が凸状のルーターで深さ10mm削り落とし、正面形状が菱形で側面形状が突起排水路3Aの通気層用突起3を断熱板2に加工した。
なお、加工した通気層用突起3及び突起排水路3Aの具体的な形状及び配列は、菱形一辺の長さ75mm、通気層用突起3の総厚さ10mm、突起排水路3Aの中央溝3A1の幅は3.5mm、深さ1mm、外方突縁3A2及び内方突縁3A3の幅は3.25mm、中央溝3A1に向かって施す水勾配角度を17.1度、そして、通気層用突起3の配列は、図8に示す距離3L1を40mmとした。
次に、通気層用突起3の表面に接着剤を塗布し、サイズに伸びを持ち、不燃材で両面が平滑な厚さ13mmの外装板4を貼り付け、プレス機でプレス後、1日養生して、防水性向上に好適形状の通気層用突起3で通気層5を形成する、総厚73mmの通気層付き断熱複合パネル1の原板を製造した。
そして、製造された通気層付き断熱複合パネル1の原板を、施工建物の割付図に応じて寸法決めし、四方をカットしてパネル化したが、そのカット時に、外周排水路6を通気層付き断熱複合パネル1の四周木口に現れる通気層用突起3の切断面に同時に加工した。
これによりこのパネルは天地又は左右の方向性を持たない通気層付き断熱複合パネル1とすることができた。
なお、加工した外周排水路6の具体的な形状は、排水溝6A1の幅を3mm、深さを6mm、外方突縁6A2及び内方突縁6A3の幅を3.5mmとした。
次に、図45に示すように、以上のように製造した通気層付き断熱複合パネル1を外壁型枠の屋外側のせき板代わりに使い、返し型枠は通常の合板型枠として建込み、同時打込工法で施工した。
なお、通気層付き断熱複合パネル1を建込む際、通気層付き断熱複合パネル1の断熱板2の相互の接合部の内、横目地には厚さ5mm、幅50mmの発泡ポリスチレン製の横目地パネルバックアップ材7、縦目地には厚さ5mm、幅50mmの発泡ポリスチレン製の縦目地パネルバックアップ材8をはさんでおり、ベランダのRC片持ち梁部分など、パネル型枠と一般型枠が取り合い、通気層付き断熱複合パネル1における木口の通気層5の内部に打設時のコンクリートが浸入する箇所には、あらかじめテープ処理を行いノロ漏れ防止措置を行っており、建込みに用いた支保工は一般的なものを使用している。
コンクリート養生後、返し型枠、支保工を取り外し、開口部建具額縁の施工後、火災時の脱落防止金物となる長さ130mmのコンクリートアンカーを1m2 当たり3本施工した。
なお、コンクリートアンカー施工に先立ち、ドリルで躯体に深さ40mmの下穴を削穴し、外装板4の表面には座堀ドリルを使用して、深さ3mmのコンクリートアンカーのビス頭の座堀加工を行っている。
そして、外装板4の表面にはモルタル系外装仕上材を左官仕上で施工した。この時、通気層付き断熱複合パネル1の相互の外装板4の目地及びコンクリートアンカーのビス頭部分を合わせて塗りつぶしている。
この結果、通気層工法併用外断熱工法が、通気層付き断熱複合パネル1による同時打込工法で施工できた。
加えて、目地の仕上材が切れ、その隙間からの通気層5の内部への漏水があったが、その漏水は通気層用突起3に施された突起排水路3Aにより、止水されて躯体側へ廻ることなく、同時に通気層付き断熱複合パネル1の相互の横目地も外周排水路6による防水効果が発揮された。
実施例2について図46を参照して説明する。
実施例1で製造した通気層付き断熱複合パネル1を同様に用い、図46に示すように、通気層付き断熱複合パネル1を既存の鉄筋コンクリート外壁12に後張り工法で施工した。
この通気層付き断熱複合パネル1を開口部建具額縁、吸気口水切金物を先行して取り付けた鉄筋コンクリート外壁12に、通気層付き断熱複合パネル1の裏面に1m2 当たり7点、1点当たり30グラムのコンクリートボンド13を点付けで塗布し、通気層付き断熱複合パネル1の断熱板2の相互の接合部の内、横目地には厚さ5mm、幅50mmの発泡ポリスチレン製の横目地パネルバックアップ材7、縦目地には厚さ5mm、幅50mmの発泡ポリスチレン製の縦目地パネルバックアップ材8を挟みながら、長さ130mmのコンクリートアンカー14を1m2 当たり3本施工して、不陸調整を行いながら通気層付き断熱複合パネル1をしっかり留めつけた。
なお、コンクリートアンカー14の施工に先立ち、ドリルで躯体に深さ40mmの下穴を削穴し、外装板4の表面には座堀ドリルを使用して、深さ3mmのコンクリートアンカー14のビス頭の座堀加工を行っている。
そして、外装板4の表面にはモルタル系外装仕上材15を左官仕上で施工した。この時、通気層付き断熱複合パネル1の相互の外装板4の目地及びコンクリートアンカー14のビス頭部分を合わせて塗りつぶしている。
この結果、通気層工法併用外断熱工法が、通気層付き断熱複合パネル1による後張り工法で施工できた。
加えて、目地の仕上材が切れ、その隙間からの通気層5の内部への漏水があったが、その漏水は通気層用突起3に施された突起排水路3Aにより、止水されて躯体側へ廻ることなく、同時に通気層付き断熱複合パネル1の相互の横目地も外周排水路6による防水効果が発揮された。
実施例3について図47、図48を参照して説明する。
施工に先立ち、図44に示した、排水目地バックアップ材10をφ1mmのステンレス線鋼を使用し、外径φ9mm×長さ1820mmのコイル状で製造した。
そして、実施例1で製造した通気層付き断熱複合パネル1を同様に用い、図47、図48に示すように、外壁型枠の屋外側のせき板代わりに使い、返し型枠は通常の合板型枠として同時打込工法で施工した。
なお、通気層付き断熱複合パネル1を建込む際、通気層付き断熱複合パネル1の断熱板2の相互の接合部の内、横目地には厚さ10mm、幅50mmの発泡ポリスチレン製の横目地パネルバックアップ材7を、縦目地には厚さ10mm、幅63mmの発泡ポリスチレン製の縦目地パネルバックアップ材8を、横方向の横目地パネルバックアップ材7を勝たせてはさんでおり、ベランダのRC片持ち梁部分など、通気層付き断熱複合パネル1と一般型枠が取り合い、通気層付き断熱複合パネル1における木口の通気層5の内部に打設時のコンクリートが浸入する箇所には、あらかじめテープ処理を行いノロ漏れ防止措置を行っており、建込みに用いた支保工は一般的なものを使用している。
そして、コンクリート養生後、返し型枠、支保工を取り外し、開口部建具額縁の施工後、火災時の脱落防止金物となる長さ130mmのコンクリートアンカー14を1m2 当たり3本施工した。
なお、コンクリートアンカー14の施工に先立ち、ドリルで躯体に深さ40mmの下穴を削穴し、外装板4の表面には座堀ドリルを使用して、深さ3mmのコンクリートアンカー14のビス頭の座堀加工を行っている。
この後、施工したコンクリートアンカーのビス頭を、二液性エポキシ系パテ材16で補修した。
次に、外装板4の目地に、排水目地バックアップ材10を挿入し、その後、厚さ3mmの片面糊付きの発泡ポリエチレン製のシーリングバックアップ材11を挿入し、外装板4の木口にプライマーを塗り、二液性変性シリコーン系シーリング材9により、10×10mmの目地シーリングを施工した。
続けてシーリング材9の硬化後、外装板4の表面に複層弾性塗材を塗布し外装板4の仕上げとした。
この結果、外装板4の相互の目地にシーリング材9を設ける通気層工法併用外断熱工法が、通気層付き断熱複合パネル1の同時打込工法で施工できた。
加えて、目地シーリングの一部が切れ、その隙間からの通気層5の内部への漏水があったが、その水は通気層用突起3に施された突起排水路3Aにより、止水されて躯体側へ廻ることなく、排水目地バックアップ材10も通気層5の通気及び排水の連続性を阻害せず、同時に通気層付き断熱複合パネル1の相互の目地も外周排水路6による防水効果が発揮された。
実施例4について図49、図50を参照して説明する。
実施例1で製造した通気層付き断熱複合パネル1と実施例3で製造した排水目地バックアップ材10を同様に用い、図49、図50に示すように、通気層付き断熱複合パネル1を既存の鉄筋コンクリート外壁12に後張り工法で施工した。
この通気層付き断熱複合パネル1を開口部建具額縁、吸気口水切金物を先行して取り付けた鉄筋コンクリート外壁12に、通気層付き断熱複合パネル1の裏面に1m2 当たり7点、1点当たり30グラムのコンクリートボンド13を点付けで塗布し、長さ130mmのコンクリートアンカー14を1m2 当たり3本施工して、不陸調整を行いながら通気層付き断熱複合パネル1をしっかり留めつけた。
なお、通気層付き断熱複合パネル1を張ってゆく際、通気層付き断熱複合パネル1の断熱板2の相互の接合部の内、横目地には厚さ10mm、幅50mmの発泡ポリスチレン製の横目地パネルバックアップ材7を、縦目地には厚さ10mm、幅63mmの発泡ポリスチレン製の縦目地パネルバックアップ材8を、横目地パネルバックアップ材7を勝たせてはさんでおり、コンクリートアンカー14の施工に先立っては、ドリルで躯体に深さ40mmの下穴を削穴し、外装板4の表面には座堀ドリルを使用して、深さ3mmのコンクリートアンカー14のビス頭の座堀加工を行っている。
この後、施工したコンクリートアンカー14のビス頭を、二液性エポキシ系パテ材16で補修した。
次に、外装板4の目地に、排水目地バックアップ材10を挿入し、その後、厚さ3mmの片面糊付きの発泡ポリエチレン製のシーリングバックアップ材11を挿入し、外装板4の木口にプライマーを塗り、二液性変性シリコーン系シーリング材9により、10×10mmの目地シーリングを施工した。続けてシーリング材9の硬化後、外装板4の表面に複層弾性塗材を塗布し外装板4の仕上げとした。
この結果、外装板4の相互の目地にシーリング材9を設ける通気層工法併用外断熱工法が通気層付き断熱複合パネルの後張り工法で施工できた。加えて、目地シーリングの一部が切れ、その隙間からの通気層5の内部への漏水があったが、その水は通気層用突起3に施された突起排水路3Aにより、止水されて躯体側へ廻ることなく、排水目地バックアップ材10も通気層5の通気及び排水の連続性を阻害せず、同時に通気層付き断熱複合パネル1の相互の目地も外周排水路6による防水効果が発揮された。
従来の凹凸をもつ断熱板に外装板を貼った通気層付き断熱複合パネルを説明する一部を切欠いた斜視図である。 従来の通気層付き断熱複合パネルを説明する一部を切欠いた斜視図である。 従来の通気層付き断熱複合パネルを説明する一部を切欠いた斜視図である。 従来の凹凸をもつ断熱板に外装板を貼った通気層付き断熱複合パネルを説明する一部を切欠いた斜視図である。 在来パネルの施工上の問題点を説明する一部を切欠いた斜視図である。 通気層付き断熱複合パネルを説明する一部を切欠いた斜視図である。 通気層付き断熱複合パネルの施工状態を説明する一部を切欠いた斜視図である。 通気層用突起の配列を説明する通気層付き断熱複合パネルの一部を切欠いた正面図である。 同上の平面図である。 図8の右側面図である。 通気層用突起における突起排水路を説明する斜視図である。 突起排水路を有する通気層用突起を説明する正面図である。 同上の施工状態を示す平面図である。 図12の施工状態を示す右側面図である。 第1種突起排水路を有する通気層用突起を説明する正面図である。 同上の施工状態を示す平面図である。 図15の施工状態を示す右側面図である。 第2種突起排水路を有する通気層用突起を説明する正面図である。 同上の施工状態を示す平面図である。 図18の施工状態を示す右側面図である。 第3種突起排水路を有する通気層用突起を説明する正面図である。 同上の施工状態を示す平面図である。 図21の施工状態を示す右側面図である。 第4種突起排水路を有する通気層用突起を説明する正面図である。 同上の施工状態を示す平面図である。 図24の施工状態を示す右側面図である。 第2種通気層用突起を説明する正面図である。 同上の施工状態を示す平面図である。 図27の施工状態を示す右側面図である。 図27における要部の斜視図である。 外周排水路の使用状態を説明する一部を切欠いた要部拡大斜視図である。 外周排水路の施工状態を説明する一部を切欠いた要部拡大斜視図である。 同上の縦断面図である。 外周排水路の他の実施例の施工状態を説明する一部を切欠いた要部拡大斜視図である。 同上の縦断面図である。 第1種外周排水路の施工状態を説明する一部を切欠いた要部拡大斜視図である。 同上の縦断面図である。 第2種外周排水路の施工状態を説明する一部を切欠いた要部拡大斜視図である。 同上の縦断面図である。 第3種外周排水路の施工状態を説明する一部を切欠いた要部拡大斜視図である。 同上の縦断面図である。 やといさね継ぎを使用する場合の使用状態を説明する一部を切欠いた要部拡大斜視図である。 同上の縦断面図である。 排水目地バックアップ材を使用する場合の施工状態を説明する一部を切欠いた要部拡大斜視図である。 実施例1の施工方法を説明する縦断面図である。 実施例2の施工方法を説明する縦断面図である。 実施例3の施工方法を説明する縦断面図である。 実施例3の施工方法を説明する横断面図である。 実施例4の施工方法を説明する縦断面図である。 実施例4の施工方法を説明する横断面図である。 通気層付き断熱複合パネルの製造方法の他の実施例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 通気層付き断熱複合パネル
2 断熱板
3 通気層用突起
3A 突起排水路
3A1 中央溝
3A2 外方突縁
3A3 内方突縁
3B 第1種突起排水路
3B1 突出縁
3C 第2種突起排水路
3C1 突出縁
3D 第3種突起排水路
3D1 突出縁
3E 第4種突起排水路
3E1 斜面
3F 第2種通気層用突起
3F1 突起
3L1 距離
3L2 距離
3L3 角部
3L4 漏水の移動経路
3L5 距離
4 外装板
5 通気層
6 外周排水路
6A1 排水溝
6A2 外方突縁
6A21 第1種外方突縁
6A3 内方突縁
6A31 第1種内方突縁
6A4 漏水
6A5 水溜り部
6A6 水抜穴
6B 第1種外周排水路
6B1 排水溝
6B2 外方突縁
6B3 内方突縁
6B4 中央突縁
6C 第2種外周排水路
6C1 排水溝
6C2 中央突縁
6D 第3種外周排水路
6E1 薄板
6E2 溝加工
7 横目地パネルバックアップ材
8 縦目地パネルバックアップ材
9 シーリング材
10 排水目地バックアップ材
11 シーリングバックアップ材
12 鉄筋コンクリート外壁
13 コンクリートボンド
14 コンクリートアンカー
15 モルタル系外装仕上材
16 パテ材
17 樹脂シート

Claims (4)

  1. 防水性を向上させるに好適な突起排水路を有する通気層用突起を、断熱板と外装板の界面に配して通気層を構成したことを特徴とする通気層付き断熱複合パネル。
  2. 通気層用突起を断熱板と外装板の界面に配して通気層を構成したものにおいて、当該断熱板と外装板の四周木口面に現れる通気層用突起の切断面に、防水性を向上させるに好適な外周排水路を設けたことを特徴とする通気層付き断熱複合パネル。
  3. 防水性を向上させるに好適な突起排水路を有する通気層用突起を、断熱板と外装板の界面に配して通気層を構成したものにおいて、当該断熱板と外装板の四周木口面に現れる通気層用突起の切断面に、防水性を向上させるに好適な外周排水路を設けたことを特徴とする通気層付き断熱複合パネル。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の通気層付き断熱複合パネルを用いて、建築物の外壁躯体に通気層付き断熱複合パネルを、当該通気層付き断熱複合パネルにおける相互の通気層の通気及び排水の連続性を保持する状態で張り付けることで防水性能の向上を図るよう構成されていることを特徴とする外断熱工法。
JP2003427731A 2003-12-24 2003-12-24 通気層付き断熱複合パネルと外断熱工法 Expired - Fee Related JP4009249B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003427731A JP4009249B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 通気層付き断熱複合パネルと外断熱工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003427731A JP4009249B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 通気層付き断熱複合パネルと外断熱工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005188050A true JP2005188050A (ja) 2005-07-14
JP4009249B2 JP4009249B2 (ja) 2007-11-14

Family

ID=34786922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003427731A Expired - Fee Related JP4009249B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 通気層付き断熱複合パネルと外断熱工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4009249B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009263958A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Achilles Corp 通気溝付き外断熱パネル
JP2010521604A (ja) * 2007-03-21 2010-06-24 ジェイムズ ハーディー インターナショナル ファイナンス ビー.ブイ. 枠組壁構造及び方法
WO2014134740A1 (en) * 2013-03-08 2014-09-12 0984494 B.C. Ltd. Radon gas mitigation systems and apparatus
KR101501936B1 (ko) * 2013-08-21 2015-03-13 (주)에스앤씨산업 풍도 슬래브와 이의 제작 및 시공방법
KR101619986B1 (ko) * 2014-10-08 2016-05-11 박종서 결로수 배출구조를 갖는 단열재

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010521604A (ja) * 2007-03-21 2010-06-24 ジェイムズ ハーディー インターナショナル ファイナンス ビー.ブイ. 枠組壁構造及び方法
JP2009263958A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Achilles Corp 通気溝付き外断熱パネル
WO2014134740A1 (en) * 2013-03-08 2014-09-12 0984494 B.C. Ltd. Radon gas mitigation systems and apparatus
US9803356B2 (en) 2013-03-08 2017-10-31 Terra Vent Systems Inc. Radon gas mitigation systems and apparatus
US10060121B2 (en) 2013-03-08 2018-08-28 Terra Vent Systems Inc. Radon gas mitigation systems and apparatus
KR101501936B1 (ko) * 2013-08-21 2015-03-13 (주)에스앤씨산업 풍도 슬래브와 이의 제작 및 시공방법
KR101619986B1 (ko) * 2014-10-08 2016-05-11 박종서 결로수 배출구조를 갖는 단열재

Also Published As

Publication number Publication date
JP4009249B2 (ja) 2007-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4241767B2 (ja) 通気性断熱複合パネルを張設した鉄筋コンクリート外断熱建物の外壁構造
JP4009249B2 (ja) 通気層付き断熱複合パネルと外断熱工法
JP5189326B2 (ja) 外断熱用複合パネルおよびこれを用いた目地構造
JPH1193195A (ja) 地下壁用打込式コンクリート型枠
CN110714532A (zh) 墙板与钢梁的装配结构及安装方法
JP2004278224A (ja) 壁面施工アセンブリ,化粧板,化粧板固定部材,目地部材および壁面施工方法
JP3084180U (ja) 外壁用複合パネル
JP4919630B2 (ja) 外壁パネルの製作方法
JP6516141B2 (ja) 固定具およびシート防水構造
JP6711492B2 (ja) 固定具およびシート防水構造
JP6711491B2 (ja) 固定具およびシート防水構造
JP6782079B2 (ja) 断熱下地材、及び断熱下地構造
JP2007218022A (ja) 型枠兼用外断熱パネルおよびこれを用いた外断熱通気工法
JPH025228B2 (ja)
JPH0376375B2 (ja)
JP3891673B2 (ja) 排水用ドレンの取付構造
JP2880085B2 (ja) 断熱躯体構造およびその施工方法
JP4591938B2 (ja) 非構造壁のスリット構造
JP3734967B2 (ja) パネル間の面出し部材及び該部材を用いた地下壁排水構造
JP4959459B2 (ja) コンクリート建築物の構築法及びコンクリート建築物の構造
JP3793195B2 (ja) 通気性外壁に於ける額縁の取付構造
CN203412185U (zh) 墙壁面板及外墙壁构造
JP2016211144A (ja) 縦目地構造及び縦目地の施工方法
JPS6233861Y2 (ja)
JPS5936576Y2 (ja) カ−テンウオ−ル方立本体連結部

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050811

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070517

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070614

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070831

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4009249

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees