図1に示す本発明の第一実施形態の縦目地構造は、隣接する2枚のパネル1の間に形成される縦目地の構造である。本実施形態の縦目地構造は、例えば高層ビル等の外壁を構成する複数枚のパネル1間の縦目地の構造として用いられる。以下では、2枚のパネル1が並ぶ方向を左右方向とし、パネル1の厚み方向を屋内外方向として、各構成について説明する。図1では、矢印X1で示す方向が右方向であり、その反対方向が左方向であり、矢印Y1で示す方向が屋外側であり、その反対方向が屋内側である。また、図2A〜図2Cでは、矢印Z1で示す方向が上方向であり、その反対方向が下方向である。
図2A〜図2Cには、パネル1の一例を示している。パネル1は、本実施形態では、二枚の金属外皮10,11の間に、芯材12、補強材13、耐火材14及び連結部材15を設けて、一体化したサンドイッチパネルである。
金属外皮10,11は、亜鉛めっき鋼板、塗装鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、エスジーエル(登録商標)鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、チタン板などの金属板を、ロール成形加工などで所望の形状に成形したものである。
パネル1の左右の側端面にはそれぞれ、屋外側に位置する金属外皮10の左右の端部を折り曲げて形成した突条部2が設けられている。各突条部2は、パネル1の左右の側端面に上下方向に亘って位置する。各突条部2は、平断面形状が略U字状であり、中空である。突条部2は、屋外側面20と、屋内側面21と、左右方向外側を向く先端面22とを有する。
また、パネル1の左右の側端面には、屋内側に位置する金属外皮11の左右の端部を折り曲げて形成した凸条部23が設けられている。各凸条部23は、平断面形状が略U字状であり、中空である。突条部2と凸条部23は屋内外方向に離れて位置し、パネル1の左右の側端面には、突条部2と凸条部23との間に平坦部24が位置する。
パネル1の上下の端面には、屋外側に位置する金属外皮10の上下の端部を折り曲げて形成した凸条部25が設けられている。各凸条部25は、側断面形状が略U字状であり、中空である。また、パネル1の上下の端面には、屋内側に位置する金属外皮11の上下の端部をL字状に折り曲げて形成した折り曲げ部26が設けられている。各折り曲げ部26は、耐火材14に接している。
芯材12は、ロックウールやグラスウールなどの繊維状無機材料を細長いブロック状(角棒状)に固めて形成した複数本のブロック体120で構成されている。
補強材13は、金属板を平断面略U字状に折り曲げて形成した細長い部材である。パネル1は、補強材13を複数本備える。補強材13の数は、ブロック体120の数と同じである。各補強材13は、各ブロック体120の屋外側の面または屋内側の面に固着させて用いられる。
耐火材14は、芯材12よりも高い耐火性能を有するものであって、例えば、硫酸カルシウム2水和物を主成分とする石膏や珪酸カルシウムなどを用いて矩形板状に形成されたものである。なお、耐火材14は、市販の石膏ボードを所定の大きさに切断して形成したものであってもよい。耐火材14は、正面視にて、芯材12の周囲を囲むように、周方向の全長に亘って設けられている。
連結部材15は、金属板を平断面略L字状に折り曲げ加工することにより形成された短寸部材(ピース状部材)である。連結部材15は、芯材12とその側方に位置する耐火材14との間に設置されるものである。連結部材15には、図3に示すように、金属外皮10のうち突条部2よりも先端側の部位に打ち込まれたねじ等の固定具16が打ち付けられ、且つ金属外皮11のうち凸条部23よりも先端側の部位に打ち込まれたねじ等の固定具16が打ち付けられる。これにより、連結部材15は、金属外皮10と金属外皮11とを強固に一体化させる。
芯材12は、金属外皮10,11に直接または補強材13を介して接着されている。また、耐火材14は、金属外皮10,11に接着されている。
図1に示す本実施形態の縦目地構造は、隣接する2枚のパネル1の間に、パッキン3と、バックアップ材4と、シーリング材5とを備える。隣接する2枚のパネル1は、左側に位置する第一パネル101と、右側に位置する第二パネル102で構成される。以下では、第一パネル101が備える突条部2を、第一突条部201と記載し、第二パネル102が備える突条部2を、第二突条部202と記載する。
本実施形態では、パッキン3は、第一突条部201と第二突条部202の間のスペースのうち屋内側の領域に位置するように配されている。そのため、パッキン3の屋外側面は、突条部201,202の屋外側面20よりも屋内側に位置する。パッキン3は、前記領域を上下方向に亘って埋める。パッキン3は、ゴム製や樹脂製である。
本実施形態では、パッキン3は、第一突条部201の先端面22のうちの屋内側の部分に予め接着された第一パッキン30と、第二突条部202の先端面22のうちの屋内側の部分に予め接着された第二パッキン31とを組み合わせたものである。なお、パッキン3は、第一突条部201と第二突条部202のいずれか一方の先端面22の屋内側の部分に予め接着された1つのパッキンで構成されるものであってもよい。
バックアップ材4は、隣接する2枚のパネル101,102の間において、第一突条部201と第二突条部202の屋外側に配される。詳しくは、バックアップ材4は、第一突条部201の屋外側面20と、第二突条部202の屋外側面20に架け渡して配される。バックアップ材4は、その屋内側面40のうちの左右の端部が、第一突条部201の屋外側面20と、第二突条部202の屋外側面20にそれぞれ、上下方向に亘って当たる。バックアップ材4は、その左右幅が、第一パネル101の右側端面のうちの第一突条部201よりも屋外側の部分と、第二パネル102の左側端面のうちの第二突条部202よりも屋外側の部分との間の距離と略同じ長さのものである。
本実施形態では、バックアップ材4は、上下方向に長尺な帯板状であり、上下方向に直交する方向の断面形状が長方形状である。バックアップ材4は、屋外側を向く面(屋外側面41)と、屋内側を向く面(屋内側面40)とがそれぞれ平坦面であり、互いに平行である。また、バックアップ材4は、第一パネル101側を向く面(左の側端面42)と、第二パネル102側を向く面(右の側端面43)とがそれぞれ平坦面であり、互いに平行である。
バックアップ材4は、エチレン・プロピレン・ターポリマー(EPT)発泡体や発泡ポリウレタンなどの樹脂成形品であり、屋外側面41はシーリング材5が接着しにくい仕様となっている。例えば、バックアップ材4は、その屋外側面41に、離型紙が貼り付けられている。
シーリング材5は、隣接する2枚のパネル101,102の間において、バックアップ材4よりも屋外側のスペースを上下方向に亘って埋める。シーリング材5は、変性シリコーン系、シリコーン系、ポリサルファイド系、ポリイソブチレン系などの樹脂材料のコーキング材である。
本実施形態の縦目地構造は、図3に示すように、2枚のパネル101,102の間のうち、両平坦部24間のスペースに配される耐火部材6をさらに備える。耐火部材6は、上下方向に長い部材であり、両平坦部24間のスペースを上下方向に亘って埋める。
耐火部材6は、耐火芯材60と耐火被覆材61と強化部材62とを有する。耐火芯材60は、石膏(石膏ボード)や珪酸カルシウムなどで形成された角棒状のものである。耐火被覆材61は、ロックウールフェルトなどの繊維状無機材料を用いたフェルトである。強化部材62は、鋼板等の金属板を平断面略U字状に折り曲げた形状のものである。強化部材62は、耐火芯材60の屋内側の面を覆うように耐火芯材60に取り付けられ、耐火被覆材61は、耐火芯材60の左右の側面と屋外側の面とを覆うように耐火芯材60に取り付けられている。
続いて、上述した図1に示す縦目地構造を形成するための縦目地の施工方法について説明する。縦目地の施工方法は、パネル101,102の配置工程と、バックアップ材4の挿入工程と、シーリング材5の充填工程の3つの工程を備える。
パネル101,102の配置工程では、2枚のパネル101,102を、突条部201,202がパッキン30,31を介して突き合うように配置する。例えば、2枚のパネル101,102は、その屋内側の面を、胴縁や下地板等の壁下地に当て、隣接する側端面同士を突き合わせることで、突条部201,202がパッキン30,31を介して突き合うように配置することができる。このように突き合わせた状態で、2枚のパネル101,102は、ねじ等の固定具で壁下地に固定する。
バックアップ材4の挿入工程では、2枚のパネル101,102の間に、屋外側からバックアップ材4を挿入して、バックアップ材4を突条部201,202の屋外側に配する。このとき、バックアップ材4は、その屋内側面40の左右の端部を、突条部201,202の屋外側面20に当てて配する。バックアップ材4は、両突条部201,202の屋外側面20に、上下方向に亘って当たる。
シーリング材5の充填工程では、2枚のパネル101,102の間のうち、バックアップ材4の屋外側のスペースに、シーリング材5を充填する。
上述した3つの工程を順に行うことで、突条部201,202の間のスペースの屋内側の領域に、2つのパッキン30,31で構成されるパッキン3が配され、パッキン3とバックアップ材4との間には、排水用の隙間S1が形成される。排水用の隙間S1は、2枚のパネル101,102間に上下方向に亘って形成される。排水用の隙間S1の下端は、パネル101,102とその下方の基礎等との間の隙間を通じて、屋外側の空間と連通する。
以上のようにして形成される本実施形態の縦目地構造では、シーリング材5とパネル101,102との間に生じた隙間を通じて浸入した雨水を、排水用の隙間S1を通じて下方へ流して、パネル101,102の屋外側へと排水することができる。
また、本実施形態の縦目地の施工方法では、突条部201,202の先端面22の屋内側の部分にパッキン30,31が取り付けられたパネル101,102を用いることで、上述した3つの工程を順に行うだけで、排水用の隙間S1を簡単に形成することができる。
なお、上述した本実施形態の縦目地構造では、パネル101,102として、2枚の金属外皮10,11の間に芯材12等を設けたパネルを用いたが、これに限定されない。パネル101,102は、互いに対向する側端面に突条部201,202を有するパネル体であればよく、例えばALC板であってもよい。
続いて、図4に示す本発明の第二実施形態の縦目地構造について説明する。以下では、第一実施形態の縦目地構造と同様の構成については、図中に同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
第二実施形態の縦目地構造では、第一パネル101は、第一突条部201の屋外側面20に、バックアップ材4に当たる凹凸面7を有し、第二パネル102は、第二突条部202の屋外側面20に、バックアップ材4に当たる凹凸面7を有する。
本実施形態では、各突条部201,202において、凹凸面7のうち凹んだ部分70は、屋外側面20のうちの左右方向の中央部に位置する。そして、各突条部201,202において、凹凸面7のうち突出した部分71は、屋外側面20のうちの左右方向の両端部に位置する。つまり、本実施形態の縦目地構造では、第一突条部201と第二突条部202のそれぞれを、その屋外側面20のうちの左右方向の中央部が屋内側に凹んだ形状となるように設けている。
パネル101,102は、第一実施形態と同様に、サンドイッチパネルやALC板等である。
パネル101,102がサンドイッチパネルである場合、各突条部201,202の凹凸面7は、例えば、金属板をロール成形加工やプレス加工などで所望の形状に成形するときに形成される。なお、各突条部201,202の凹凸面7は、各突条部201,202を成形した後で、各突条部201,202の屋外側面20を加工することで、形成されてもよい。
パネル101,102がALC板等である場合、例えば、各パネル101,102を、各突条部201,202に凹凸面7を有する形状に成形する。なお、各突条部201,202の凹凸面7は、各パネル101,102を成形した後で、各突条部201,202の屋外側面20を加工(切除加工等)することで、形成されてもよい。
凹凸面7の形成は、パネル101,102の製造工場や加工工場にて行われる。そのため、施工現場には、第一突条部201の屋外側面20に凹凸面7を有する第一パネル101と、第二突条部202の屋外側面20に凹凸面7を有する第二パネル102が供給される。
続いて、図4に示す縦目地構造を形成するための縦目地の施工方法について説明する。本実施形態の縦目地の施工方法は、上述した第一実施形態の縦目地の施工方法と同様に、パネル101,102の配置工程と、バックアップ材4の挿入工程と、シーリング材5の充填工程の3つの工程を備える。
本実施形態では、バックアップ材4の挿入工程において、バックアップ材4を突条部201,202の屋外側面20に当てて配したときに、バックアップ材4が突条部201,202の屋外側面20の凹凸面7のうち突出した部分71に当たって位置する。これにより、第一突条部201の屋外側面20の凹凸面7の凹んだ部分70とバックアップ材4との間と、第二突条部202の屋外側面20の凹凸面7の凹んだ部分70とバックアップ材4との間にそれぞれ、排水用の隙間S1が形成される。また、本実施形態では、バックアップ材4とパッキン3との間にも、排水用の隙間S1が形成される。これら3つの排水用の隙間S1はそれぞれ、2枚のパネル101,102間に上下方向に亘って形成される。これらの3つの排水用の隙間S1の下端はそれぞれ、パネル101,102とその下方の基礎等との間の隙間を通じて、屋外側の空間と連通する。
以上のようにして形成される本実施形態の縦目地構造においても、シーリング材5とパネル101,102との間に生じた隙間を通じて浸入した雨水を、排水用の隙間S1を通じて下方へ流して、パネル101,102の屋外側へと排水することができる。
また、本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4と各突条部201,202との間の排水用の隙間S1を通じて排水を行うことで、バックアップ材4の側方から浸入した雨水がパッキン3に接触することを抑制でき、パッキン3の劣化を抑えることができる。
また、本実施形態の縦目地の施工方法では、突条部201,202の屋外側面20に凹凸面7が設けられたパネル101,102を用いることで、上述した3つの工程を順に行うだけで、排水用の隙間S1を簡単に形成することができる。
なお、上述した本実施形態の縦目地構造は、バックアップ材4と第一突条部201の間と、バックアップ材4と第二突条部202の間のうち、一方だけに排水用の隙間S1が形成されるものであってもよい。
また、上述した本実施形態の縦目地構造は、バックアップ材4とパッキン3との間には、排水用の隙間S1が形成されなくてもよい。つまり、パッキン3は、突条部201,202の間のスペースの全体に位置してもよい。
続いて、図5に示す本発明の第三実施形態の縦目地構造について説明する。以下では、第二実施形態の縦目地構造と同様の構成については、図中に同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
第三実施形態の縦目地構造では、各突条部201,202において、凹凸面7のうち突出した部分71は、屋外側面20のうちの左右方向の中央部に位置する。そして、各突条部201,202において、凹凸面7のうち凹んだ部分70は、屋外側面20のうちの左右方向の両端部に位置する。つまり、本実施形態の縦目地構造では、突条部201,202のそれぞれを、その屋外側面20のうちの左右方向の中央部が屋外側に突出した形状となるように設けている。
本実施形態の縦目地構造では、パッキン3は、突条部201,202の間のスペースの全体に位置する。パッキン3は、その屋外側を向く面が、凹凸面7のうちの凹んだ部分70と略面一となる。
なお、図5に示す縦目地構造を形成するための縦目地の施工方法については、上述した第二実施形態の縦目地の施工方法と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態の縦目地構造では、第一突条部201とバックアップ材4との間と、第二突条部202とバックアップ材4との間のそれぞれにおいて、凹凸面7のうちの突出した部分71の左右両側に、排水用の隙間S1が形成される。各排水用の隙間S1は、2枚のパネル101,102間に上下方向に亘って形成される。各排水用の隙間S1の下端は、パネル101,102とその下方の基礎等との間の隙間を通じて、屋外側の空間と連通する。
第一突条部201とバックアップ材4との間の2つの排水用の隙間S1のうちの右側に位置する排水用の隙間S1と、バックアップ材4とパッキン3との間の排水用の隙間S1と、第二突条部202とバックアップ材4との間の2つの排水用の隙間S1のうちの左側に位置する排水用の隙間S1とは、連通している。
以上説明した本実施形態の縦目地構造においても、シーリング材5とパネル101,102との間に生じた隙間を通じて浸入した雨水を、排水用の隙間S1を通じて下方へ流して、パネル101,102の屋外側へと排水することができる。
また、本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4と第一突条部201との間の左側の排水用の隙間S1と、バックアップ材4と第二突条部202との間の右側の排水用の隙間S1のそれぞれを通じて排水を行うことで、バックアップ材4の側方から浸入した雨水がパッキン3に接触することを抑制でき、パッキン3の劣化を抑えることができる。
なお、本実施形態の縦目地構造は、バックアップ材4と第一突条部201の間と,バックアップ材4と第二突条部202の間のうち、一方だけに排水用の隙間S1が形成されるものであってもよい。
また、上述した本実施形態の縦目地構造は、バックアップ材4とパッキン3との間には、排水用の隙間S1が形成されなくてもよい。この場合、パッキン3は、突条部201,202の間のスペースから、バックアップ材4に当たる位置まで屋外側に突出するように配される。
また、本実施形態の縦目地構造は、パッキン3を、突条部201,202の間のスペースのうち屋内側の領域だけに位置するように設けたものであってもよい。
続いて、図6に示す本発明の第四実施形態の縦目地構造について説明する。以下では、第二実施形態の縦目地構造と同様の構成については、図中に同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
第四実施形態の縦目地構造においては、第一突条部201の凹凸面7のうちの凹んだ部分70は、第一突条部201の屋外側面20のうちの左端部に位置する。そして、第一突条部201の凹凸面7のうちの突出した部分71は、第一突条部201の屋外側面20のうちの残りの部分全体に位置する。そして、第二突条部202の凹凸面7のうち凹んだ部分70は、第二突条部202の屋外側面20のうちの右端部に位置する。そして、第二突条部202の凹凸面7のうちの突出した部分71は、第二突条部202の屋外側面20のうちの残りの部分全体に位置する。つまり、本実施形態の縦目地構造では、突条部201,202のそれぞれを、その屋外側面20のうちの左右方向内側の端部が屋内側に凹んだ形状となるように設けている。
本実施形態の縦目地構造では、パッキン3は、突条部201,202の間のスペースの全体に位置する。つまり、パッキン30,31は、突条部201,202の先端面22の全体に接着されている。パッキン3は、その屋外側面が、各突条部201,202の凹凸面7の突出した部分71と略面一となる。
なお、図6に示す縦目地構造を形成するための縦目地の施工方法については、上述した第二実施形態の縦目地の施工方法と同様であるため、説明を省略する。
以上説明した本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4と突条部201,202との間のうち、バックアップ材4の左右の端部の屋内側にそれぞれ、排水用の隙間S1が形成される。
そのため、本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4の側方から浸入した雨水を、この浸入箇所に隣接する位置にある排水用の隙間S1を通じて排水することができ、浸入した雨水がパッキン3に至りにくくなっている。
なお、上述した本実施形態の縦目地構造は、バックアップ材4と第一突条部201の間と、バックアップ材4と第二突条部202の間のうち、一方だけに、排水用の隙間S1が形成されるものであってもよい。
また、上述した本実施形態の縦目地構造は、バックアップ材4とパッキン3の間にも、排水用の隙間S1が形成されてもよい。この場合、パッキン3は、突条部201,202の間のスペースのうち屋内側の領域だけに位置するように設けられる。
続いて、図7に示す本発明の第五実施形態の縦目地構造について説明する。以下では、第一実施形態の縦目地構造と同様の構成については、図中に同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
第五実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4は、その屋内側面40に凹凸面44を有する。本実施形態では、屋内側面40のうちの左右方向の両端部がそれぞれ、屋外側に凹んでいる。つまり、屋内側面40のうちの左右方向の両端部のそれぞれが、凹凸面44のうち凹んだ部分45であり、屋内側面40のうちの残りの部分全体が、凹凸面44のうち突出した部分46である。
本実施形態の縦目地構造では、パッキン3は、突条部201,202の間のスペースの全体に位置する。パッキン3は、その屋外側を向く面が、突条部201,202の屋外側面20と略面一となる。
屋内側面40に凹凸面44を有するバックアップ材4は、例えば、断面長方形の帯板状に成形した後で、屋内側面40を加工(切断加工等)することで形成される。なお、バックアップ材4は、例えば、屋内側面40に凹凸面44を有する形状で成形されるものであってもよい。
凹凸面44の形成は、バックアップ材4の製造工場や加工工場で行われ、施工現場には、屋内側面40に凹凸面44を有するバックアップ材4が供給される。なお、バックアップ材4は加工しやすいため、凹凸面44の形成は、施工現場で行ってもよい。
続いて、図7に示す縦目地構造を形成するための縦目地の施工方法について説明する。本実施形態の縦目地の施工方法は、上述した第一実施形態の縦目地の施工方法と同様に、パネル101,102の配置工程と、バックアップ材4の挿入工程と、シーリング材5の充填工程の3つの工程を備える。
本実施形態では、バックアップ材4の挿入工程において、バックアップ材4の凹凸面44のうちの突出した部分46が、第一突条部201の屋外側面20の右端部と、第二突条部202の屋外側面20の左端部と、パッキン3とに当たって位置する。これにより、バックアップ材4の凹凸面44の凹んだ部分45と突条部201,202それぞれの屋外側面20との間に、排水用の隙間S1が形成される。排水用の隙間S1は、バックアップ材4と突条部201,202それぞれとの間の領域のうち、左右方向外側の端部に位置する。2つの排水用の隙間S1はそれぞれ、2枚のパネル101,102間に上下方向に亘って形成され、2つの排水用の隙間S1の下端はそれぞれ、パネル101,102とその下方の基礎等との間の隙間を通じて、屋外側の空間と連通する。
以上のようにして形成される本実施形態の縦目地構造においても、シーリング材5とパネル101,102との間に生じた隙間を通じて浸入した雨水を、排水用の隙間S1を通じて下方へ流して、パネル101,102の屋外側へと排水することができる。
また、本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4と突条部201,202との間のうち、バックアップ材4の左右の端部の屋内側にそれぞれ、排水用の隙間S1が形成される。そのため、本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4の側方から浸入した雨水を、この浸入箇所に隣接する位置にある排水用の隙間S1を通じて排水することができ、浸入した雨水がパッキン3に至りにくくなっている。
なお、上述した本実施形態の縦目地構造は、バックアップ材4が、屋内側面40のうち左右一方の端部にのみ凹んだ部分45を有するものであってもよい。
また、上述した本実施形態の縦目地構造は、パッキン3が、突条部201,202の間のスペースのうち屋内側の領域に位置するものであってもよい。
続いて、図8に示す本発明の第六実施形態の縦目地構造について説明する。以下では、第五実施形態の縦目地構造と同様の構成については、図中に同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
第六実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4は、屋内側面40のうちの左右方向の中央部が、屋外側に凹んでいる。つまり、屋内側面40のうちの左右方向の中央部が、凹凸面44のうち凹んだ部分45であり、屋内側面40のうちの残りの部分(左右方向の両端部)が、凹凸面44のうち突出した部分46である。
なお、図8に示す縦目地構造を形成するための縦目地の施工方法については、上述した第五実施形態の縦目地の施工方法と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態では、バックアップ材4の挿入工程において、バックアップ材4の凹凸面44のうちの突出した部分46が、第一突条部201の屋外側面20のうちの左端部と、第二突条部202の屋外側面20のうちの右端部とに当たって位置する。これにより、バックアップ材4の凹凸面44の凹んだ部分45とパッキン3との間と、凹んだ部分45と第一突条部201の右端部との間と、凹んだ部分45と第二突条部202の左端部との間のそれぞれに、排水用の隙間S1が形成される。各排水用の隙間S1は、2枚のパネル101,102間に上下方向に亘って形成される。各排水用の隙間S1の下端は、パネル101,102とその下方の基礎等との間の隙間を通じて、屋外側の空間と連通する。バックアップ材4とパッキン3との間に形成される排水用の隙間S1と、バックアップ材4と突条部201,202それぞれとの間に形成される排水用の隙間S1とは連通している。
以上説明した本実施形態の縦目地構造においても、シーリング材5とパネル101,102との間に生じた隙間を通じて浸入した雨水を、排水用の隙間S1を通じて下方へ流して、パネル101,102の屋外側へと排水することができる。
なお、上述した本実施形態の縦目地構造は、パッキン3が、突条部201,202の間のスペースの屋内側の領域にのみ位置するものであってもよい。
続いて、図9に示す本発明の第七実施形態の縦目地構造について説明する。以下では、第一実施形態の縦目地構造と同様の構成については、図中に同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
第七実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4と第一突条部201の間の領域と、バックアップ材4と第二突条部202の間の領域にそれぞれ、排水用の隙間S1を形成するためのスペーサー8が位置する。各スペーサー8は、上下方向を長手方向とする部材であり、例えば、タコ糸である。各スペーサー8は、前述の領域の左右方向の一部に上下方向に亘って位置する。
なお、本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4は、上下方向に直交する方向の断面形状が長方形状であり、屋外側面41と屋内側面40とが平坦面で、互いに平行である。パッキン3は、突条部201,202の間のスペースの全体に位置するものである。
本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4は、スペーサー8を介在させることで、パッキン3及び突条部201,202からスペーサー8の厚み分だけ離れて位置する。これにより、本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4とパッキン3との間の領域と、バックアップ材4と第一突条部201との間の領域と、バックアップ材4と第二突条部202との間の領域のそれぞれに、排水用の隙間S1が形成される。
続いて、図9に示す縦目地構造を形成するための縦目地の施工方法について説明する。本実施形態の縦目地の施工方法は、上述したパネル101,102の配置工程と、バックアップ材4の挿入工程と、シーリング材5の充填工程の3つの工程に加えて、スペーサー8の配置工程を含む。
スペーサー8の配置工程では、第一突条部201とバックアップ材4との間の領域と、第二突条部202とバックアップ材4との間の領域にそれぞれ、スペーサー8を配置する。スペーサー8の配置は、例えば、第一突条部201の屋外側面20のうちの左右方向の一部と、第二突条部202の屋外側面20のうちの左右方向の一部にそれぞれ、スペーサー8を接着などにより取り付けることで行う。なお、スペーサー8の配置は、バックアップ材4の屋内側面40にスペーサー8を接着などにより取り付けることで行ってもよい。また、スペーサー8の配置は、接着などによる取り付けではなく、突条部201,202とバックアップ材4の間にスペーサー8を挟み込むことで行ってもよい。
上述のスペーサー8の配置工程を含むことで、バックアップ材4はスペーサー8を介して突条部201,202の屋外側に配される。これにより、バックアップ材4とパッキン3との間と、バックアップ材4と第一突条部201との間と、バックアップ材4と第二突条部202との間のそれぞれに、排水用の隙間S1が形成される。各排水用の隙間S1の下端は、パネル101,102とその下方の基礎等との間の隙間を通じて、屋外側の空間と連通する。
本実施形態では、第一突条部201とバックアップ材4との間と、第二突条部202とバックアップ材4との間には、スペーサー8の左右にそれぞれ排水用の隙間S1が形成される。バックアップ材4と第一突条部201との間の2つの排水用の隙間S1のうち右側の排水用の隙間S1と、バックアップ材4と第二突条部202との間の2つの排水用の隙間S1のうち左側の排水用の隙間S1と、バックアップ材4とパッキン3との間の排水用の隙間S1とは、連通している。
以上のようにして形成される本実施形態の縦目地構造においても、シーリング材5とパネル101,102との間に生じた隙間を通じて浸入した雨水を、排水用の隙間S1を通じて下方へ流して、パネル101,102の屋外側へと排水することができる。
また、本実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4と第一突条部201との間の左側の排水用の隙間S1と、バックアップ材4と第二突条部202との間の右側の排水用の隙間S1を通じて排水することができ、バックアップ材4の側方から浸入した雨水がパッキン3に至りにくくなっている。
なお、上述した本実施形態の縦目地構造は、スペーサー8が、第一突条部201と第二突条部202のうちの一方とバックアップ材4との間に位置するものであってもよい。また、スペーサー8は、パッキン3とバックアップ材4との間に位置するものであってもよい。つまり、スペーサー8は、バックアップ材4とパッキン3との間と、バックアップ材4と第一突条部201との間と、バックアップ材4と第二突条部202の間のうち、少なくとも1つに、位置するものであればよい。
また、上述した本実施形態の縦目地構造は、パッキン3が、突条部201,202の間のスペースの屋内側の領域に位置するものであってもよい。この場合、スペーサー8は、突条部201,202の少なくとも一方とバックアップ材4との間に配される。
以上、添付図面に基づいて説明したように、本発明の第一乃至第七実施形態の縦目地構造は、下記の構成を備えることを特徴とする。
すなわち、第一乃至第七実施形態の縦目地構造は、隣接する第一パネル101と第二パネル102の間に形成される縦目地構造である。第一パネル101は、第二パネル102に対向する側端面に、上下方向を長手方向とする第一突条部201を有する。第二パネル102は、第一パネル101に対向する側端面に、上下方向を長手方向とする第二突条部202を有する。第一パネル101と第二パネル102の間には、第一突条部201と第二突条部202の間のスペースに配されるパッキン3と、第一突条部201と第二突条部202の屋外側に配されるバックアップ材4と、バックアップ材4よりも屋外側のスペースを埋めるシーリング材5とを備える。第一乃至第七実施形態の縦目地構造は、パッキン3とバックアップ材4の間の領域と、第一突条部201とバックアップ材4の間の領域と、第二突条部202とバックアップ材4の間の領域のうち、少なくとも1つに、排水用の隙間S1を形成している。
上記の構成を備えることで、第一乃至第七実施形態の縦目地構造では、経年劣化等によりシーリング材5とパネル101,102との間に生じる隙間を通じて浸入した雨水を、バックアップ材4の屋内側に形成した排水用の隙間S1を通じて円滑に排水することができる。
さらに、本発明の第一乃至第七実施形態の縦目地構造は、上記の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第一乃至第七実施形態の縦目地構造では、パッキン3は、第一突条部201と第二突条部202の間のスペースのうち屋内側の領域に位置し、パッキン3とバックアップ材4との間に、排水用の隙間S1が形成されている。
上記の付加的な構成を備えることで、第一乃至第七実施形態の縦目地構造では、シーリング材5とパネル101,102との間に生じる隙間を通じて浸入した雨水を、パッキン3とバックアップ材4との間に形成される排水用の隙間S1を通じて円滑に排水することができる。
また、本発明の第二乃至第四実施形態の縦目地構造では、上記の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第二乃至第四実施形態の縦目地構造では、第一突条部201と第二突条部202のうち少なくとも一方は、その屋外側面20に、バックアップ材4に当たる凹凸面7を有する。第二乃至第四実施形態の縦目地構造では、凹凸面7のうち凹んだ部分70とバックアップ材4との間に、排水用の隙間S1が形成されている。
上記の付加的な構成を備えることで、第二乃至第四実施形態の縦目地構造では、シーリング材5とパネル101,102との間に生じる隙間を通じて浸入した雨水を、突条部201,202の屋外側面20の凹凸面7のうち凹んだ部分70とバックアップ材4との間に形成される排水用の隙間S1を通じて、円滑に排水することができる。
また、本発明の第五及び第六実施形態の縦目地構造では、上記の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第五及び第六実施形態の縦目地構造では、バックアップ材4は、第一突条部201と第二突条部202に当たる屋内側面40に、凹凸面44を有し、パッキン3と第一突条部201と第二突条部202のうちの少なくとも1つと、凹凸面44の凹んだ部分45との間に、排水用の隙間S1が形成されている。
上記の付加的な構成を備えることで、第五及び第六実施形態の縦目地構造では、シーリング材5とパネル101,102との間に生じる隙間を通じて浸入した雨水を、バックアップ材4の屋内側面40の凹凸面44の凹んだ部分45と、パッキン3と第一突条部201と第二突条部202のうちの少なくとも1つとの間に形成される排水用の隙間S1を通じて、円滑に排水することができる。
また、本発明の第七実施形態の縦目地構造では、上記の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第七実施形態の縦目地構造では、パッキン3とバックアップ材4の間の領域と、第一突条部201とバックアップ材4の間の領域と、第二突条部202とバックアップ材4の間の領域のうち、少なくとも一つに、排水用の隙間S1を形成するためのスペーサー8が位置する。
上記の付加的な構成を備えることで、第七実施形態の縦目地構造では、シーリング材5とパネル101,102との間に生じる隙間を通じて浸入した雨水を、スペーサー8が介在することで形成される排水用の隙間S1を通じて、円滑に排水することができる。
また、本発明の第一乃至第七実施形態の縦目地の施工方法は、下記の構成を備えることを特徴とする。
すなわち、第一乃至第七実施形態の縦目地の施工方法は、上下方向を長手方向とする第一突条部201を側端面に有する第一パネル101と、上下方向を長手方向とする第二突条部202を側端面に有する第二パネル102とを、第一突条部201と第二突条部202とがパッキン3を介して突き合ように配置し、第一突条部201と第二突条部202の屋外側にバックアップ材4を配し、バックアップ材4の屋外側のスペースにシーリング材5を充填する縦目地の施工方法である。この施工方法では、パッキン3とバックアップ材4の間の領域と、第一突条部201とバックアップ材4の間の領域と、第二突条部202とバックアップ材4の間の領域のうち、少なくとも一つに、排水用の隙間S1を形成する。
上記の構成のように、第一乃至第七実施形態の縦目地の施工方法では、パッキン3と第一突条部201と第二突条部202のうち少なくとも1つとバックアップ材4との間の領域に、排水用の隙間S1を形成することで、シーリング材5とパネル101,102との間に生じる隙間を通じて浸入した雨水を、この排水用の隙間S1を通じて円滑に排水することができる。
さらに、本発明の第一乃至第七実施形態の縦目地の施工方法は、上記の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第一乃至第七実施形態の縦目地の施工方法では、パッキン3は、第一突条部201の先端面22の屋内側の部分に予め接着された第一パッキン30と、第二突条部202の先端面22の屋内側の部分に予め接着された第二パッキン31とを組み合せたものであるか、第一突条部201または第二突条部202の先端面22の屋内側の部分に予め接着されたものである。第一乃至第七実施形態の縦目地の施工方法では、第一突条部201と第二突条部202の間のスペースのうち屋内側の領域にパッキン3が位置することで、バックアップ材4とパッキン3との間に、排水用の隙間S1が形成される。
上記の付加的な構成のように、第一乃至第七実施形態の縦目地の施工方法では、パッキン3が第一突条部201や第二突条部202の先端面22の屋内側の部分に予め接着されたものであるため、突条部201,202を突き合わせるだけで、パッキン3を突条部201,202間のスペースのうち屋内側の領域に位置させることができる。つまり、第一乃至第七実施形態の縦目地の施工方法は、パッキン3を介して突条部201,202を突き合わせてパネル101,102を配置する配置工程と、バックアップ材4を挿入する挿入工程と、シーリング材5の充填する充填工程といった従来と同様の3つの工程で施工するだけで、パッキン3とバックアップ材4との間に、排水用の隙間S1を簡単に形成することができる。
また、本発明の第二乃至第四実施形態の縦目地の施工方法は、上記の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第二乃至第四実施形態の縦目地の施工方法では、第一突条部201と第二突条部202のうち少なくとも一方は、その屋外側面20に凹凸面7を有するものである。第二乃至第四実施形態の縦目地の施工方法では、凹凸面7にバックアップ材4を当てて配することで、凹凸面7の凹んだ部分70とバックアップ材4との間に、排水用の隙間S1が形成される。
上記の付加的な構成のように、第二乃至第四実施形態の縦目地の施工方法では、第一突条部201や第二突条部202が屋外側面20に凹凸面7を有するものであるため、突条部201,202の屋外側にバックアップ材4を配するだけで、バックアップ材4と突条部201,202の間に、排水用の隙間S1を形成することができる。つまり、第二乃至第四実施形態の縦目地の施工方法では、従来と同様の、配置工程と挿入工程と充填工程といった3つの工程で施工するだけで、バックアップ材4と突条部201,202の間に、排水用の隙間S1を簡単に形成することができる。
また、本発明の第五及び第六実施形態の縦目地の施工方法は、上記の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第五及び第六実施形態の縦目地の施工方法では、バックアップ材4は、その屋内側面40に凹凸面44を有するものであり、第一突条部201と第二突条部202にバックアップ材4を当てて配することで、第一突条部201と第二突条部202とパッキン3のうちの少なくとも1つと、凹凸面44の凹んだ部分45との間に、排水用の隙間S1が形成される。
上記の付加的な構成のように、第五及び第六実施形態の縦目地の施工方法では、バックアップ材4は、その屋内側面40に凹凸面44を有するものであるため、突条部201,202にバックアップ材4を当てて配するだけで、バックアップ材4の屋内側に、排水用の隙間S1を形成することができる。つまり、第五及び第六実施形態の縦目地の施工方法では、従来と同様の、上述の配置工程と挿入工程と充填工程といった3つの工程で施工するだけで、バックアップ材4の屋内側に、排水用の隙間S1を簡単に形成することができる。
また、本発明の第七実施形態の縦目地の施工方法は、上記の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
すなわち、第七実施形態の縦目地の施工方法では、第一突条部201と第二突条部202とパッキン3のうち少なくとも1つとバックアップ材4との間にスペーサー8を配することで、排水用の隙間S1が形成される。
上記の付加的な構成のように、第七実施形態の縦目地の施工方法では、スペーサー8を介在させる工程を追加するだけで、排水用の隙間S1を形成することができる。そのため、第七実施形態の縦目地の施工方法では、凹凸面7を有する突条部201,202や、凹凸面44を有するバックアップ材4を用いる必要がなくて、排水用の隙間S1の形成を簡単に行うことができる。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。