JP2005181978A - 半導電性部材及び画像形成装置 - Google Patents

半導電性部材及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導電性弾性層を有する半導電性部材において、環境による抵抗の変化が小さい半導電性部材及び該半導電性部材を備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】 導電性支持体の外周に少なくともゴム組成物で構成される半導電性弾性体層が形成されてなる半導電性部材であって、前記ゴム組成物が、下記の(A)〜(C)成分を必須成分とし、かつ、(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、(C)成分を10〜80質量部の範囲で含有することを特徴とする半導電性部材、及び該半導電性部材を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
(A)エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体
(B)アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)
(C)電子伝導性の導電剤
【選択図】 なし

Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を利用した電子写真装置等に利用し得る半導電性部材、及び該半導電性部材を備える画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用した画像形成装置においては、以下のような方法により画像を得ることができる。まず、像担持体(感光体)上を一様な電位に均一に帯電し、画像信号を変調したレーザー等により静電潜像を形成した後、帯電したトナーで前記静電潜像を現像してトナー像とする。そして、前記トナー像を、中間転写体を介して記録媒体に静電的に転写、或いは直接記録媒体に静電的に転写することにより、記録媒体上にトナー像を形成し、トナー像が形成された記録媒体に熱と圧力を加えることで、記録媒体上に所望の画像を得ることができる。
上述のように電子写真方式を利用した画像形成装置では、像担持体上を一様な電位に均一に帯電する手段や記録媒体等にトナー像を転写する手段としては、従来、コロナ放電を利用した非接触式ものが使用されていた。しかし、高圧電源を必要とし、オゾンが発生する等の問題から、近年ではロールやブレード等の形状をした半導電性部材を像担持体に接触又は近接させて電圧を印加することにより帯電や転写を行う、接触式または近接式のものが用いられている。
上記の半導電性部材は、その所望の電気抵抗値を獲る手段から、電子導電性タイプとイオン伝導性タイプのものがある。
電子伝導性タイプの半導電性部材はカーボンブラックや金属酸化物等の導電性粒子をゴム材料等に配合・分散して所望の抵抗値を獲るが、獲られる抵抗値は導電性粒子の分散状態に大きく依存する。しかし、導電性粒子の分散状態を制御することは難しく、そのため半導電性部材の抵抗の高い部位や低い部位において、画質上に白点や黒点や砂地状の画質欠陥が発生するといった問題や、生産時に不良品が発生しやすく全数の抵抗測定を何箇所も行うことを余儀なくされ、コスト高になるといった問題もある。さらに、導電性粒子により、硬度が高くなるといった問題もある。
上記の事情から、一般的にはイオン伝導性タイプのものが使用されていることがほとんどである。イオン伝導性タイプの半導電性部材は、四級アンモニウム塩等のイオン導電剤をゴム材料等に配合するものや、エチレンオキサイドとエピクロルヒドリンの共重合体やアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等の電気抵抗が低いポリマーからなるものがあるが、これらイオン伝導性タイプのものは抵抗のバラツキが小さく、所望の抵抗値を安定して獲ることができる。
しかしながら、イオン伝導性タイプの場合、低温低湿時に電気抵抗が高くなり高電圧を出力できる電源が必要になり装置が大きくなるといった問題やコストアップするといった問題がある。また、低温低湿で使用した場合、電気抵抗が上昇していき、如いては使用できなくなるといった問題もある。このような問題を解決する方法として、エピクロルヒドリンゴム及びNBRに、イオン導電剤とカーボンブラックを配合させた組成物も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
前記イオン導電剤とカーボンブラックを配合させた組成物は、イオン伝導性が高いエピクロルヒドリンゴムとイオン伝導性の低いNBRに、イオン導電剤とカーボンブラックとを組み合わせることで、所望の電気抵抗値が得られるものである。
しかし、DBP吸油量の多いカーボンブラック(特許文献1の実施例では、DBP吸油量350ml/100gのカーボンブラックを使用している)を単独で用いた場合には、カーボンブッラクにより発現する導電性は、前記したカーボンブッラクの分散不良の問題があり、電気抵抗値のバラツキを低減することはできない。また、このイオン導電剤は、低分子成分であるので、微量であっても、イオン導電剤が分散されている半導電性部材に用いた場合には、像担持体や中間転写体への押圧、長期の放置により帯電ローラの表面上へイオン導電剤がブリードするなどの問題が発生する場合がある。このブリードは像担持体や中間転写体を汚染し、像担持体や中間転写体の変質、画像不良を引き起こす。 また、半導電性部材の表面にもトナーが付着してしまうので、そのトナーの堆積による画質不良を引き起こす等の問題が生じる場合がある。
かかるイオン導電剤のブリードの問題を解決するための手段として、半導電性部材の表面にバリア機能を有する保護層を設けることが考えられる。この保護層は半導電性部材の機能を損なわないよう、薄肉かつ均一で、表面性が良好であることが必要とされる。そのため保護層の形成は、一般的に樹脂を溶剤に希釈し、スプレー塗装やディッピング処理により行われる。
しかしながら、このような手段で保護層を形成した半導電性部材においても、保護層表面からイオン導電剤がブリードし、感光体表面が汚染されてしまうことがあった。この現象は、イオン導電剤の配合量を多くした際に顕著であった。
また、該半導電性部材が転写部材の場合は、紙の裏面汚れを防止するため、最表面に発泡セルが剥き出しになっているものがよく、保護層を形成できないといった問題がある。さらに、コストの面を考慮しても保護層のない半導電性部材が好ましい。
特開2001−214925号公報
そこで、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、半導電性弾性層を有する半導電性部材において、環境による抵抗の変化が小さい半導電性部材及び該半導電性部材を備える画像形成装置を提供することである。
本発明者は、半導電性弾性層を構成するゴム組成物を限定することで、前記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 導電性支持体の外周に少なくともゴム組成物で構成される半導電性弾性体層が形成されてなる半導電性部材であって、前記ゴム組成物が、下記の(A)〜(C)成分を必須成分とし、かつ、(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、(C)成分を10〜80質量部の範囲で含有することを特徴とする半導電性部材である。
(A)エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元共重合体
(B)アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)
(C)電子伝導性の導電剤
<2> 前記(B)成分のムーニー粘度が40以下であることを特徴とする<1>に記載の半導電性部材である。
<3> 前記半導電性弾性体層が、発泡体であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の半導電性部材である。
<4> 前記ゴム組成物が、前記(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、前記(C)成分を30〜70質量部の範囲で含有することを特徴とする<1>〜<3>の何れか1つに記載の半導電性部材である。
<5> 前記ゴム組成物における前記(A)成分と前記(B)成分との配合比が、質量比で、(A)/(B)=80/20〜20/80の範囲であることを特徴とする<1>〜<4>の何れか1つに記載の半導電性部材である。
<6> 前記ゴム組成物における前記(A)成分と前記(B)成分との配合比が、質量比で、(A)/(B)=60/40〜40/60の範囲であることを特徴とする<1>〜<5>の何れか1つに記載の半導電性部材である。
<7> 前記(C)成分がカーボンブラックであることを特徴とする<1>〜<6>の何れか1つに記載の半導電性部材である。
<8> 前記(C)成分が2種類以上の電子伝導性の導電剤からなることを特徴とする<1>〜<7>の何れか1つに記載の半導電性部材である。
<9> 前記(C)成分がDBP吸油量の異なる2種類以上のカーボンブラックからなることを特徴とする<1>〜<8>の何れか1つに記載の半導電性部材である。
<10> 前記DBP吸油量の異なる2種類以上のカーボンブラックのうち、少なくとも、1種がDBP吸油量が250ml/100g以上のカーボンブラックであり、他の1種がDBP吸油量が100ml/100g以下のカーボンブラックであることを特徴とする<1>〜<9>の何れか1つに記載の半導電性部材である。
<11> <1>〜<10>の何れか1つに記載の半導電性部材を備えてなることを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、半導電性弾性層を有する半導電性部材において、環境による抵抗の変化が小さい半導電性部材及び該半導電性部材を備える画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の半導電性部材及び該半導電性部材を備える画像形成装置について説明する。
ここで、本発明における半導電性部材とは、例えば、帯電手段、転写手段、中間転写方式における1次転写手段及び2次転写手段、クリーニング手段、除電手段等として用いられる導電性乃至半導電性の部材(以下、半導電性部材と称する。)であり、その形状は、特に限定されることがなく、例えば、ローラ状であってもよいし、ブレード状であってもよい。
<半導電性部材>
本発明の半導電性部材は、導電性支持体の外周に少なくともゴム組成物で構成される半導電性弾性体層が形成されてなる半導電性部材であり、前記ゴム組成物が、下記の(A)〜(C)成分を必須成分とし、かつ、(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、(C)成分を10〜80質量部の範囲で含有することを特徴とする半導電性部材である。
(A)エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体
(B)アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)
(C)電子伝導性の導電剤
このように、本発明の半導電性部材は、前記(A)〜(C)成分を含むゴム組成物で構成される半導電性弾性体層を有することを必須とする。
本発明のように、イオン伝導性が高いエピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(A成分)と、イオン伝導性の低いNBR(B成分)とを組み合わせを含有するゴム組成物で半導電性弾性体層を構成されていることにより、半導電性弾性体層の導電性は、イオン伝導に支配されており、電気抵抗の電圧依存性が低くなる。そして、このゴム組成物に、電子伝導性の導電剤(C成分)を所定量配合することにより、低温低湿下における電気抵抗が低くなって高温高湿下における電気抵抗に近くなる。その結果、高温高湿下でも低温低湿下でも電気抵抗値が大きく変動しないようになり、温度や湿度等の環境の影響を受けにくくなる、つまり、電気抵抗の環境依存性が小さくなる。
また、本発明の半導電性部材は、(B)成分のムーニー粘度が40以下であることが好ましい。(B)成分のムーニー粘度が40以下であると、電子伝導性の導電剤(C成分)による硬度の上昇を抑えることができる。
一方、前記(B)成分のムーニー粘度が25以上であることがより好ましい。前記(B)成分のムーニー粘度が25以上であると、押出成形等において、押出圧力低減、押出肌の改良効果が期待でき好ましい
ここてムーニー粘度とはJIS K6300−1に規定されている粘度で、本発明においてはML(1+4)100℃の条件で測定したものである。
また、本発明における半導電性弾性体層は発泡体であることが好ましい。一般的に、半導電性弾性体層を発泡体とすることは、硬度が低くなり、像担持体や転写ベルト等とのニップを安定して形成できる点で好ましいが、半導電性弾性体層を発泡体とすることで電気抵抗の環境依存性が大きくなる傾向がある。しかし、本発明におけるゴム組成物に発泡剤を添加して、発泡体の半導電性弾性体層を形成することにより、電気抵抗の環境依存性が小さい発泡体の半導電性弾性体層が得られる。
前記発泡剤としては、ベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンやこれらの混合物等が挙げられる。
本発明におけるゴム組成物は、既述のようにエピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(A成分)とNBR(B成分)を含有するが、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(A成分)とNBR(B成分)とは相溶性が高く、ブレンドした場合均一に分散する。その結果、抵抗ばらつきの小さいゴム組成物となる。
前記エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(A成分)としては、下記構造式で示されるエピクロルヒドリンユニットと下記構造式で示されるアリルグリシジルエーテルユニットを共重合させたものが挙げられ、具体的には、ゼクロン1100(日本ゼオン株式会社製)等が挙げられる。
Figure 2005181978
一方、前記NBR(B成分)としては、Nipol DN211(ムーニー粘度:46、日本ゼオン株式会社製)、Nipol DN212(ムーニー粘度:78、日本ゼオン株式会社製)、Nipol DN215(ムーニー粘度:58、日本ゼオン株式会社製)、Nipol DN219(ムーニー粘度:27、日本ゼオン株式会社製)、Nipol DN223(ムーニー粘度:35、日本ゼオン株式会社製)等が挙げられる。
前記ゴム組成物におけるエピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(A成分)とNBR(B成分)の配合比は、質量比で、(A成分)/(B成分)=80/20〜20/80の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは、(A成分)/(B成分)=60/40〜40/60の範囲である。
前記(A成分)/(B成分)が、20/80未満となると、得られた半導電性部材の初期の電気抵抗が高くなる場合がある、また、前記(A成分)/(B成分)が、80/20を超えると、イオン伝導性が強くなり、電気抵抗の環境依存性が高くなる場合がある。そのため、後述する電子伝導性の導電剤の添加量を多くする必要があり、半導電性部材のロール硬度が高くなるなどの問題が生じる場合がある。
前記ゴム組成物は、構成する素材として、先に述べたように、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(A成分)、NBR(B成分)の他に、後述する電子伝導性の導電剤(C成分)を必須成分とし、かつ、電子伝導性の導電剤(C成分)の含有量は、ゴム成分である前記(A)成分と(B)成分との合計量100質量部(以下、適宜、「部」と略す。)に対して、10〜80部の範囲に設定される。好ましくは、前記電子伝導性の導電剤(C成分)は30〜70部の範囲である。電子伝導性の導電剤(C成分)の含有量が10〜80部であると、得られる半導電性部材の、環境変化及び電圧の変化等に起因する電気抵抗の変動幅を効果的に小さくすることができる。
すなわち、前記電子伝導性の導電剤(C成分)の配合量が10部未満では、前記変動幅に影響を与えるような電子伝導の効果がみられない。一方、80部を超えると、前記半導電性ローラの硬度が硬くなり、転写部でのニップ圧が大きくなる問題が生じてしまう。
前記電子伝導性の導電剤(C成分)としては、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル、銅合金などの金属または合金、酸化錫、酸化亜鉛、チタン酸カリム、酸化錫−酸化インジウムまたは酸化錫−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物などが挙げられるが、これらの中でも、カーボンブラックが好ましい。
電子伝導性の導電剤(C成分)として好適なカーボンブラックは、これを添加したゴム組成物中において連鎖状に結合する性質があり、かかる連鎖結合の長さに応じてゴム組成物の抵抗値が異なったものになる。この連鎖結合が長ければ、半導電性弾性体層の導電性は向上しその抵抗値は低下する。一方、連鎖結合が短ければ、半導電性弾性体層の導電性は低下しその抵抗値は高くなる。すなわち、長い連鎖結合を形成するカーボンブラックを添加した場合は、所望の抵抗値を発現されるためのカーボンブラックの添加量は、短い連鎖結合を形成するカーボンブラックに比べて少なくすることができるが、抵抗値が大きく変化することになるので、半導電性弾性体層内の抵抗値のバラツキを低減することができない場合がある。
また、本発明においては、前記電子伝導性の導電剤(C成分)が2種類以上の電子伝導性の導電剤からなることが好ましい。
更に、前記電子伝導性の導電剤(C成分)としては、2種類以上のカーボンブラックであることがより好ましい。この場合、前記電子伝導性の導電剤(C成分)としては、表面特性等の特性が異なる2種類のカーボンブラックを併用することが更に好ましい。
前記電子伝導性の導電剤(C成分)を用いる場合、上述した連鎖結合の長さは、カーボンブラックの個々の粒子の粒径や表面活性度に依存しているが、これを示す指標の1つとして、DBP(ジブチルフタレート)吸油量がある。本発明におけるDBP吸油量は、ASTM D2414−6TTに定義されたDBP吸油量である。このDBP吸油量は、カーボンブラック100gに吸収されるDBP量(ml)が多いか少ないかを表すものである。このDBP吸油量の多いカーボンブラックほど、長い連鎖結合を形成するものとされている。
本発明においては、前記電子伝導性の導電剤(C成分)に、1種類のカーボンブラックを用いる場合のDBP吸油量は50〜250ml/100gであることが好ましい。
また、DBP吸油量の多いカーボンブラックのみをゴム組成物に添加して、弾性層の抵抗値を調整しようとすると、添加量の僅かな増減でも抵抗値が大きく変化することになる。そのため、カーボンブラックの添加量及び分散状態を厳密に規定しなくては、所定の抵抗値を弾性層に付与することができない場合がある。一方、DBP吸油量の少ないカーボンブラックのみを添加して、弾性層の抵抗値を調整しようとすれば、DBP吸油量の多いカーボンブラックのみを添加した場合よりも、カーボンブラックがゴム組成物中に略均一に分散するので、添加量の増減に伴う抵抗値の変化の割合は小さくなる。しかし、所定の抵抗値を弾性層に付与するためには、DBP吸油量の多いカーボンブラックのみを添加する場合よりも、多量のカーボンブラックを添加する必要となる場合がある。その結果、ゴム組成物中のカーボンブラックの配合割合が高まることから、ゴム組成物をバンバリーミキサー、ニーダー等で混練する際に高粘度となるため加工が困難になる場合がある。また、得られた半導電性弾性体層が高硬度になる問題が発生する場合がある。
したがって、前記電子伝導性の導電剤(C成分)には、DBP吸油量の多いカーボンブラックと、DBP吸油量の少ないカーボンブラック、つまりDBP吸油量の異なる2種以上のカーボンブラックを併用することが特に好ましい。
前記電子伝導性の導電剤(C成分)に用いる吸油量の異なる2種以上のカーボンブラックは、DBP吸油量に差があるものが好ましいが、この差があまりに小さいと、1種類のカーボンブラックを添加した場合と同じような結果を生じることになる。したがって、吸油量の異なる2種以上のカーボンブラックとしては、ある程度DBP吸油量に差のあるものが好ましく、DBP吸油量の多いカーボンブラックとしてDBP吸油量が250ml/100g以上であるカーボンブラックと、吸油量の少ないカーボンブラックとしてDBP吸油量が100ml/100g以下のものを組み合せることが好ましい。また、DBP吸油量の多いカーボンブラックとしては、DBP吸油量が250ml/100g以上であることがより好ましく、吸油量の少ないカーボンブラックとしては、DBP吸油量が100ml/100g以下であることがより好ましい。
具体的には、前記吸油量の多いカーボンブラックとしては、例えば、吸油量447ml/100gのHS−500(旭カーボン(株)製)、吸油量360ml/100gのケッチェンブラック(ライオンアグゾ(株)製)、吸油量288ml/100gの粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製)、吸油量265ml/100gのバルカンXC−72(キャボット社製)等のカーボンブラックなどが挙げられる。また、前記吸油量の少ないカーボンブラックとしては、例えば、吸油量28ml/100gのアサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製)、吸油量35ml/100gのアサヒサーマルMT(旭カーボン(株)製)等のサーマルブラックなどが挙げられる。
前記ゴム組成物には、前記(A)〜(C)成分以外に、架橋剤、充填剤、更に既述のように発泡剤等が、必要に応じて、適宜、配合される。本発明における半導電性弾性体層を構成する成分としては、イオン伝導性の導電剤を含まないことが好ましい。
前記架橋剤としては、特に限定するものではなく、従来公知のもの、例えばチオウレア、トリアジン、イオウ等が挙げられる。前記充填剤としては、シリカ、タルク、クレー、酸化チタン等の絶縁性の充填剤が挙げられ、これらは単独で若しくは併せて用いられる。
本発明の半導電性部材における半導電性弾性体層は、例えば、前記ゴム組成物を構成する各成分を押出機によって均一に溶融混合して製造することができる。この際、予めタンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ローラ等により、予め各成分を混合してから押出機により製造することができる。本発明における半導電性弾性体層の製造においては前記各成分の混合方法、混合の順序は特に限定されることはなく、成分の形状に応じてこれらの成分中の2種以上の溶融混合物に残りの成分を溶融混合する方法を用いることもできる。
以下、本発明の半導電性部材について、詳細に説明する。
本発明の半導電性部材における導電性支持体は、例えば、SUS、SUM等の金属からなることが好ましい。ローラ状の構造を有する半導電性部材であれば、導電性支持体は半導電性部材の軸方向を貫くように配され、半導電性部材の回転軸として機能することも可能である。また、導電性支持体には、外部電源が接続され、所望のバイアスが印加されるため、外部電源と共に半導電性部材への電圧印加手段としても機能する。
前記半導電性弾性体層は、導電性支持体上に形成され、上述のように、前記(A)〜(C)成分を含むゴム組成物で構成され、半導電性部材の用途により合わせ、硬度、表面特性(表面粗さ、摩擦係数)や電気特性(電気抵抗)等が調整される。かかる半導電性弾性体層の電気特性や表面特性等の諸条件を、適宜、調整することで、帯電手段、転写手段(中間転写方式における1次、2次の双方の転写手段も含む)、更には、除電手段等にも好適に用いることができる。
本発明の半導電性部材の好ましい表面特性としては、表面硬度がJIS K−7312に記載されているアスカC硬度で、10°〜70°の範囲に調整されることが好ましく、より好ましくは、帯電手段として用いる場合には、20°〜70°の範囲であり、転写手段として用いる場合には、10°〜50°の範囲である。
電気特性としては、半導電性弾性体層の体積抵抗値が103〜1010Ωの範囲に調整されていることが好ましく、より好ましくは、帯電手段として用いる場合105〜108Ωの範囲に調整されていることであり、転写手段として用いる場合106〜1010Ωの範囲に調整されていることである。
なお、半導電性弾性体層の体積抵抗値(R)は、ローラ状の半導電性部材を金属板などの上において、半導電性部材の両端部に各500gの荷重をかけて、半導電性部材に1.0kV(V)の電圧を印加して、10秒後の電流値I(A)を読み取り、以下の式により計算することにより求められる。
R=V/I
また、半導電性弾性体層の厚みとしては、一般的に、およそ2〜12mmに設定されることが好ましく、より好適な範囲は3〜5mmである。
更に、半導電性弾性体層は、用途に応じて、表面特性や電気特性等が調整されていれば、その構成は限定されず、単層からなってもよいし、複数層からなってもよい。
<画像形成装置>
以下、本発明の導電性部材を備える画像形成装置(本発明の画像形成装置)の1例を図を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるわけではない。図1は、本発明の画像形成装置の1例を示す概略構成図である。図1に示すように、画像形成装置110は、静電潜像が形成される感光体ドラム(像担持体)101と、帯電手段としての帯電ローラ102と、レーザー光或いは原稿の反射光等の露光103と、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104と、帯電ローラ102に電圧を印加するための電源105と、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する、転写手段としての転写ローラ106と、給紙部から搬送されてきた記録紙107と、感光体ドラムをクリーニングするクリーニング装置108とからなる。帯電ローラ102や転写ローラ106は、画像形成装置に使用される帯電手段、転写手段として最も一般的なものであり、これらのローラ102及び106として上述した本発明の半導電性部材が好適に用いられる。
以上のように構成された画像形成装置における基本的な作像動作について説明する。
まず、感光体ドラム101の表面を、該感光体ドラム101に接触し、かつ、所定の電圧を高圧電源105から給電されている帯電ローラ102によって一様に高電位に帯電させる。
その直後、感光体ドラム101の表面に画像光(露光103)が照射されると、照射された部分は電位が低下することになる。画像光は画像の黒/白に応じた光量の分布であるため、画像光の照射によって感光体ドラム101の表面に記録画像に対応する電位分布、すなわち静電潜像が形成される。
そして、静電潜像が形成された部分が、現像ローラ104との接触部分を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電潜像を可視像化したトナー像が形成される。
更に、トナー像が形成された部分に、所定のタイミングでレジストローラにより記録紙107が搬送され、前記トナー像に重なる。
このトナー像が、転写ローラ106によって記録紙107に転写された後、該記録紙107は、感光体ドラム101から分離される。分離された記録紙は搬送経路を通って搬送され、定着ユニットによって、熱加圧定着されたあと、機外へ排出される。
また、前記転写終了後、感光体ドラム101の表面は、クリーニング装置108によりクリーニング処理され、次回の作像処理に備える。
このような画像形成装置において、上述した本発明の半導電性部材を帯電ローラ及び/又は転写ローラとして用いると、電界依存性や環境依存性の少ない、優れた電気的特性のため、高品質な画像を安定して供給することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(転写ローラとしての半導電性部材R−1の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−1を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)50質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)10質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)35質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加え、オープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−1を得た。
得られた半導電性部材R−1の硬度について測定した結果、前記JIS K−7312に記載されるアスカC硬度は35°であった。また、半導電性部材R−1の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を既述の方法で測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めたところ8.40(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−1について、(1)実機評価(転写性)、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表1に示す。
(1)転写性評価
転写性は、図1に示す画像形成装置を作製(転写ローラ106に得られた半導電性部材を用いた)し、実際に印刷を行って評価した。高温高湿環境(28℃、85%RH)、常温・常湿環境(22℃、55%RH)、及び低温低湿環境(10℃、15%RH)のそれぞれの環境で、転写ローラに印加する電圧を上げていき、トナーを転写することができる電流の下限を下限の電流値とし、リトランスファーや異常放電等によるディフェクトの発生がない電流の上限を上限の電流値とし、その差を求め転写電流の範囲とした。評価指標は以下の通りである。
◎:転写電流の範囲が7μA以上(転写性あり)
○:転写電流の範囲が5μA以上7μA未満(転写性あり)
△:転写電流の範囲が2.5μA以上5μA未満(転写性あり)
×:転写電流の範囲が2.5μA未満
(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)
半導電性部材R−1の体積抵抗値(R)の面内バラツキは以下の方法により求めた。
まず、ローラ状の半導電性部材R−1を周方向に60分割、軸方向に10分割して、計600ポイントに体積抵抗値を測定した。具体的には、半導電性部材100を30rpmで回転させながら、荷重50gで、幅3.5mm、外径10mmの電極50と半導電性部材100の導電性支持体10との間に電圧500V(V)を印加しながら、電流値(I)を読み取り、R=V/Iの関係より、体積抵抗値を求めた。そして、求められた体積抵抗値の常用対数値の最大値と最小値の差を面内バラツキの指標とした。なお、面内バラツキは、1.0(logΩ)以内であることが好ましい。
(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)
半導電性部材R−1の低温低湿環境(10℃、10%RH)及び高温高湿環境(28℃、85%RH)における体積抵抗値を、上述した測定方法により測定し、その体積抵抗値の常用対数値の差を求め、環境変動幅の指標とした。なお、環境変動幅が1.0(logΩ)以内であることが好ましい。
[実施例2]
(転写ローラとしての半導電性部材R−2の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−2を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)50質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)8質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)42質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−2を得た。
得られた半導電性部材R−2の硬度について実施例1と同様の方法により測定した。その結果、アスカC硬度は36°であった。また、半導電性部材R−2の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様の方法により測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めたところ8.21(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−2について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例3]
(転写ローラとしての半導電性部材R−3の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−3を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)60質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)40質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)8質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)34質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−3を得た。
得られた半導電性部材R−3の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は37°であった。また、半導電性部材R−3の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.39(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−3について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例4]
(転写ローラとしての半導電性部材R−4の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−4を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)40質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)60質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)10質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)50質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−4を得た。
得られた半導電性部材R−4の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は32°であった。また、半導電性部材R−4の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.06(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−4について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例5]
(転写ローラとしての半導電性部材R−5の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−5を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)50質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)13質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)14質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−5を得た。
得られた半導電性部材R−5の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は37°であった。また、半導電性部材R−5の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.42(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−5について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例6]
(転写ローラとしての半導電性部材R−6の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−6を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN219、ムーニー粘度:27)50質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)5質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)70質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−6を得た。
得られた半導電性部材R−6の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は39°であった。また、半導電性部材R−6の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.36(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−6について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例7]
(転写ローラとしての半導電性部材R−7の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−7を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)60質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN211、ムーニー粘度:46)40質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)10質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)50質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加え、オープンローラーを用いて混練した。その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で、加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの導電性部材R−7を得た。
得られた半導電性部材R−7の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は55°であった。また、半導電性部材R−7の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.10(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−7について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例8]
(転写ローラとしての半導電性部材R−8の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−8を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製DN211、ムーニー粘度:46)50質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)10質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)33質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加え、オープンローラを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−8を得た。
得られた半導電性部材R−8の硬度について測定した結果、前記アスカC硬度は40°であった。また、半導電性部材R−8の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を既述の方法で測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めたところ、8.46(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−8について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例9]
(転写ローラとしての半導電性部材R−9の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−9を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製DN211、ムーニー粘度:46)50質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)8質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)47質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−9を得た。
得られた半導電性部材R−9の硬度について実施例1と同様の方法により測定した。その結果、アスカC硬度は44°であった。また、半導電性部材R−9の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様の方法により測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めたところ、8.28(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−9について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値のの環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例10]
(転写ローラとしての半導電性部材R−10の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−10を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)60質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製DN211、ムーニー粘度:46)40質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)8質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)34質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径は19mmの半導電性部材R−10を得た。
得られた半導電性部材R−10の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は42°であった。また、半導電性部材R−10の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.39(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−10について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表1に示す。
[実施例11]
(転写ローラとしての半導電性部材R−11の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−11を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)40質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製DN211、ムーニー粘度:46)60質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)10質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)50質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−11を得た。
得られた半導電性部材R−11の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は43°であった。また、半導電性部材R−11の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.01(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−11について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表2に示す。
[実施例12]
(転写ローラとしての半導電性部材R−12の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−12を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製DN211、ムーニー粘度:46)50質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)13質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)15質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−12を得た。
得られた半導電性部材R−12の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は41°であった。また、半導電性部材R−12の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.40(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−12について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表2に示す。
[実施例13]
(転写ローラとしての半導電性部材R−13の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−13を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製DN211、ムーニー粘度:46)50質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)5質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)70質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−13を得た。
得られた半導電性部材R−13の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は55°であった。また、半導電性部材R−13の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を、実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.36(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−13について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表2に示す。
[比較例1]
(転写ローラとしての半導電性部材R−14の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−14を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)60質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)40質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、アサヒサーマルMT(旭カーボン(株)製:吸油量35ml/100g)100質量部と、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加え、オープンローラーで混練した。その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で、加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの導電性部材R−14を得た。
得られた半導電性部材R−14の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は60°であった。また、半導電性部材R−14の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.44(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−14について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表2に示す。
[比較例2]
(転写ローラとしての半導電性部材R−15の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に半導電性発泡弾性層を形成した。転写ローラとしての半導電性部材R−15を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)50質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)50質量部とを混合し、イオン伝導性の導電剤として、過塩素酸アンモニウム5.5質量部と、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で、加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの導電性部材R−15を得た。
得られた半導電性部材R−15の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は30°であった。また、半導電性部材R−15の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.00(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−15について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表2に示す。
[比較例3]
(転写ローラとしての半導電性部材R−16の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上にを半導電性発泡弾性層を形成し、転写ローラとしての半導電性部材R−16を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン3101)60質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)40質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、電子伝導性の導電剤として、粒状アセチレンブラック(電気化学(株)製:吸油量288ml/100g)10質量部、及び、アサヒサーマルFT(旭カーボン(株)製:吸油量28ml/100g)35質量部を併用し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で加硫・発泡させた後研磨し、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径が19mmの半導電性部材R−16を得た。
得られた半導電性部材R−16の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は34°であった。また、半導電性部材R−16の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、7.80(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−16について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表2に示す。
[比較例4]
(転写ローラとしての半導電性部材R−17の作製)
ステンレススチール製の芯軸(8mmφの導電性支持体)上に、半導電性発泡弾性層を形成した、転写ローラとしての半導電性部材R−17を作製した。
具体的には、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体(日本ゼオン株式会社製ゼクロン1100)60質量部とアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製 Nipol DN223、ムーニー粘度:35)40質量部とを混合し、電子伝導性の導電剤として、ケッチェンブラック(ライオンアグゾ(株)製:吸油量360ml/100g)4質量部を添加し、更に、加硫剤として、硫黄(鶴見化学工業社製、200メッシュ)1質量部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製、ノクセラ−M)1.5質量部と、発泡剤として、ベンゼンスルホニルヒドラジド6質量部とを加えオープンローラーを用いて混練し、その混練した混合物を芯軸に巻き付け、160℃で20分間加硫缶で、加硫・発泡させ、5.5mm厚の半導電性弾性体層を形成し、外径は19mmの半導電性部材R−17を得た。
得られた半導電性部材R−17の硬度について実施例1と同様に測定した。その結果、アスカC硬度は31°であった。また、半導電性部材R−17の常温・常湿環境(22℃、55%RH)での体積抵抗値を実施例1と同様に測定し、体積抵抗値の常用対数値を求めた。その結果、8.09(logΩ)であった。
(評価)
得られた半導電性部材R−17について、実施例1と同様の方法及び条件で、(1)転写性評価、(2)体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキの幅(logΩ)、(3)体積抵抗値の常用対数値の環境変動幅(logΩ)の評価を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2005181978
Figure 2005181978
表1及び2から明らかなように、実施例1〜13の半導電性部材R−1〜R−13は、転写ロ−ラとして用いた場合に、アスカC硬度が低く、転写部で安定したニップ幅を確保することができるため、転写性が良好であるものと推測される。また、常温・常湿環境(N/N環境)での体積抵抗値も転写ローラとして好ましい範囲である。更に、体積抵抗値の常用対数値の環境変動が1.0(log値)以内と少なく、面内バラツキは、1.0(log値)以内であり、良好な結果が得られた。一方、比較例1の導電性部材R−14は、ローラ硬度(アスカC硬度)が硬いために転写部で安定したニップ幅を確保することができず、いずれの環境においても転写性が悪いと推測される。比較例2の半導電性部材R−15、及び比較例3の半導電性部材R−16は、体積抵抗値の常用対数値の環境変動が大きく、低温・低湿環境下での安定した転写性が得られなかった。また、比較例4の半導電性部材R−17は、体積抵抗値の常用対数値の面内バラツキが大きいために転写性が悪いと推測される。
本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
101 感光体ドラム(像担持体)
102 帯電ローラ(帯電手段)
103 露光
104 現像ローラ
105 電源
106 転写ローラ(転写手段)
107 記録紙(転写材)
108 クリーニング装置
110 画像形成装置

Claims (6)

  1. 導電性支持体の外周に少なくともゴム組成物で構成される半導電性弾性体層が形成されてなる半導電性部材であって、
    前記ゴム組成物が、下記(A)〜(C)成分を必須成分とし、かつ、(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、(C)成分を10〜80質量部の範囲で含有することを特徴とする半導電性部材。
    (A)エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル2元系共重合体
    (B)アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)
    (C)電子伝導性の導電剤
  2. 前記(B)成分のムーニー粘度が40以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導電性部材。
  3. 前記半導電性弾性体層が、発泡体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導電性部材。
  4. 前記ゴム組成物が、前記(A)成分と(B)成分との合計量100質量部に対して、前記(C)成分を30〜70質量部の範囲で含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の半導電性部材。
  5. 前記ゴム組成物における前記(A)成分と前記(B)成分との配合比が、質量比で、(A)/(B)=80/20〜20/80の範囲であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の半導電性部材。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の半導電性部材を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
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