JP2014062977A - 転写装置、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写部材に印加する電圧が大きくなるのを抑制することができる転写装置及び画像形成装置を得る。
【解決手段】一次転写ロール33と感光体ドラム21との間に規定値の電流を流そうとした場合に、所謂表面電極として、かつ、ロール部位33Bにイオン導電剤及び電子導電剤を含有せれることで、ロール部位33Bにイオン導電剤だけを含有させる場合と比して、一次転写ロール33に印加する電圧が大きくなるのが抑制される。つまり、一次転写ロール33の電気抵抗が上昇するのを抑制した上で、一次転写ロール33に印加する電圧が大きくなるのが抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、転写装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1に記載の画像形成装置の感光体ドラムには電子写真プロセスによって形成されたトナー画像が担持され、転写ロールは感光体ドラムと転写ニップ部で接触して、転写ロールに転写バイアス電流が供給されて転写ニップ部に送られる転写材にトナー画像を転写する。この転写ロールは導電性軸芯と導電性軸芯の外周面に配置されたイオン導電材とを有し、給電ロールは切替スイッチを介して転写バイアス電源に接続され、導電性軸芯は給電路及び切替スイッチを介して転写バイアス電源に接続されている。また、制御装置は、例えば、温湿度に応じて切替スイッチを切替制御して、転写バイアス電源を選択的に給電ロール又は給電路に接続するようになっている。
特開2006−084731号公報
本発明の課題は、転写部材に印加する電圧が大きくなるのを抑制することである。
本発明の請求項1に係る転写装置は、イオン導電剤及び電子導電剤を含有した半導電層を有し、トナー画像を保持する像保持部材との間で被転写部材を挟んで回転することで前記トナー画像を被転写部材に転写する転写部材と、前記転写部材の表面に接触しながら前記転写部材に電圧を印加する電圧印加部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る転写装置は、請求項1に記載の転写装置において、前記転写部材が被転写部材に前記トナー画像を転写する転写位置に対して前記転写部材を挟んで反対側の反対位置に対して、前記電圧印加部材は、前記転写部材の回転方向の下流側又は上流側に配置されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る転写装置は、請求項2に記載の転写装置において、前記電圧印加部材は、前記反対位置に対して、前記回転方向の下流側に配置されていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る転写装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載の転写装置において、前記転写部材の周方向において、前記電圧印加部材を取り付ける取付構造が複数箇所に形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る画像形成装置は、トナー画像を保持する像保持部材と、前記像保持部材に保持されたトナー画像を被転写部材に転写する請求項1〜4の何れか1項に記載の転写装置と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項1の転写装置によれば、転写部材の半導電層がイオン導電剤のみを含有する場合と比して、転写部材に印加する電圧が大きくなるのを抑制することができる。
本発明の請求項2の転写装置によれば、転写位置に対して転写部材を挟んで反対側の反対位置に、転写部材が配置されている場合と比して、転写部材に印加する電圧が大きくなるのを抑制することができる。
本発明の請求項3の転写装置によれば、反対位置に対して転写部材の回転方向の上流側に、転写部材が配置されている場合と比して、転写部材に印加する電圧が大きくなるのを抑制することができる。
本発明の請求項4の転写装置によれば、転写部材の周方向において、電圧印加部材を取り付ける取付構造が一箇所しか形成されていない場合と比して、電圧印加部材の取り付け位置を変えることで、トナー画像を被転写部材に転写する転写電圧を変えることができる。
本発明の請求項5の画像形成装置によれば、請求項1〜4の何れか1項に記載の転写装置を備えていない場合と比して、画像形成装置の消費電力の増加を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る転写装置と感光体ドラム等を示した側面図である。 本発明の実施形態に係る転写装置を示した斜視図である。 本発明の実施形態に係る転写装置のロール部位に用いられる材料の電気特性をグラフで示した図面である。 (A)(B)(C)本発明の実施形態に係る転写装置に用いられる電極ローラの配置位置のバリエーションを示した側面図である。 (A)(B)(C)本発明の実施形態に係る転写装置に用いられる電極ローラの配置位置のバリエーションを示した側面図である。 本発明の実施形態に係る転写装置の評価に用いられた評価装置を示した側面図である。 本発明の実施形態の実施例に係る転写装置及び比較例に係る転写装置の評価結果を表で表した図面である。 本発明の実施形態の実施例に係る画像形成装置のトナー画像形成部を示した側面図である。 本発明の実施形態の実施例に係る画像形成装置の画像形成部及び転写装置を示した側面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。
本発明の実施形態に係る転写装置の一例及びこの転写装置を備えた画像形成装置の一例を図1〜図10に従って説明する。なお、各図に示す矢印Hは鉛直方向を示し、矢印Wは、水平方向であって装置幅方向を示す。
<画像形成装置の全体構成>
図10は、画像形成装置10を正面側から見た全体構成を示す概略図である。この図に示される如く、画像形成装置10は、電子写真方式により記録媒体としてのシート部材Pに画像を形成する画像形成部12と、シート部材Pを搬送する媒体搬送装置50と、画像が形成されたシート部材Pに対する後処理等を行う後処理部60と、を含んで構成されている。
さらに、画像形成装置10は、上記各部及び後述の電源部80の制御を行う制御部70、及び制御部70を含む上記各部に電力を供給する電源部80を含んで構成されている。
また、画像形成部12は、トナー画像を形成するトナー画像形成部20と、トナー画像形成部20で形成されたトナー画像をシート部材Pに転写する転写装置30と、シート部材Pに転写されたトナー画像をシート部材Pに定着する定着装置40と、を含んで構成されている。
媒体搬送装置50は、画像形成部12にシート部材Pを供給する媒体供給部52と、トナー画像が形成されたシート部材Pを排出する媒体排出部54と、を含んで構成されている。また、媒体搬送装置50は、シート部材Pの両面に画像を形成させる際に用いられる媒体戻し部56と、後述する中間搬送部58と、を含んで構成されている。
後処理部60は、画像形成部12でトナー画像が転写されたシート部材Pを冷却する媒体冷却部62と、シート部材Pの湾曲を矯正する矯正装置64と、シート部材Pに形成された画像を検査する画像検査部66と、を含んで構成されている。後処理部60を構成する各部は、媒体搬送装置50の媒体排出部54中に配置されている。
画像形成装置10は、媒体搬送装置50の媒体排出部54を構成する排出媒体受け部541を除き、各部が筐体90内に収容されている。この実施形態における筐体90は、装置幅方向に隣り合う第1筐体91及び第2筐体92より成る2分割構造とされている。これにより、画像形成装置10の搬送単位が装置幅方向に小型化されている。
第1筐体91には、後述する定着装置40を除く画像形成部12の主要部と、媒体供給部52とが収容されている。第2筐体92には、画像形成部12を構成する定着装置40と、排出媒体受け部541を除く媒体排出部54と、媒体冷却部62と、画像検査部66と、媒体戻し部56と、制御部70と、電源部80とが収容されている。第1筐体91と第2筐体92とは、一例として図示しないボルト・ナット等の締結手段によって結合されている。この結合状態で第1筐体91と第2筐体92との間には、画像形成部12の後述する転写ニップNTから定着ニップNFへのシート部材Pの連絡開口部90C1、及び媒体戻し部56から媒体供給部52へのシート部材Pの連絡路90C2が形成されている。
(画像形成部)
画像形成部12は、上記の通りトナー画像形成部20と、転写装置30と、定着装置40と、を含んで構成されている。トナー画像形成部20は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。この実施形態では、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計6色のトナー画像形成部20が設けられている。図10に示す(V)、(W)、(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色を示している。転写装置30は、6色分のトナー画像が重畳して一次転写された転写ベルト31から、転写ニップNTにおいてシート部材Pに6色分のトナー画像を転写するようになっている(詳細は後述)。
なお、本実施例では、一例として、第1特別色(V)は、他の色に比して頻繁に使用されるユーザ特有のコーポレートカラーとされ、第2特別色(W)は、出力画像に光沢を付加する透明色とされている。
〔トナー画像形成部〕
各色のトナー画像形成部20は、用いるトナーの色を除き基本的に同様に構成されている。したがって、以下、各色の画像形成ユニット14について、特に区別することなく説明する。トナー画像形成部20の画像形成ユニット14は、像保持体の一例である感光体ドラム21と、帯電器22と、露光装置23と、現像器の一例である現像装置24と、清掃装置25と、除電装置26とを含んで構成されている。
[感光体ドラム]
図8に示されるように、感光体ドラム21は、円筒状に形成されて接地されている、図示しない駆動手段によって自軸周りに回転駆動されるようになっている。感光体ドラム21の表面には、一例として負の帯電極性を呈する感光層が形成されている。図10に示される如く、各色の感光体ドラム21は、正面視で装置幅方向に沿って直線状に並べて配置されている。
[帯電器]
帯電器22は、図8に示されるように、感光体ドラム21の表面(感光層)を負極性に帯電させるようになっている。この実施形態では、帯電器22は、コロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器とされている。
[露光装置]
露光装置23は、感光体ドラム21の表面に静電潜像を形成するようになっている。具体的には、制御部70を構成する画像信号処理部71から受け取った画像データに応じて、変調した露光光Lを帯電器22により帯電された感光体ドラム21の表面に照射するようになっている。この露光装置23による露光光Lの照射によって、感光体ドラム21の表面には静電潜像が形成される。
[現像装置]
現像装置24は、トナーを含む現像剤Gで感光体ドラム21の表面に形成された静電潜像を現像することで、感光体ドラム21の表面にトナー画像を形成するようになっている。
[清掃装置]
清掃装置25は、転写装置30へのトナー画像の転写後に感光体ドラム21の表面に残留したトナーを感光体ドラム21の表面から掻き取るブレード状とされている。
[除電装置]
除電装置26は、転写後の感光体ドラム21に光を照射して除電を行う。これにより、感光体ドラム21の表面の帯電履歴がキャンセルされるようになっている。
〔転写装置〕
転写装置30は、各色の感光体ドラム21のトナー画像を転写ベルト31に重畳して一次転写し、該重畳されたトナー画像をシート部材Pに二次転写するようになっている。以下、具体的に説明する。
[転写ベルト]
転写ベルト31は、図9に示されるように、無端状を成し、複数のロール32に巻き掛けられて姿勢が決められている。この実施形態では、転写ベルト31は、正面視で装置幅方向に長い逆鈍角三角形状の姿勢とされている。複数のロール32のうち、図9に示すロール32Dは、図示しないモータの動力により転写ベルト31を矢印A方向に周回させる駆動ロールとして機能する。
また、複数のロール32のうち、図9に示すロール32Tは、転写ベルト31に張力を付与する張力付与ロールとして機能する。複数のロール32のうち、図9に示すロール32Bは、後述する二次転写ロールの対向ロールとして機能する。ロール32Bには、上記の通り逆さ鈍角三角形状の姿勢とされた転写ベルト31の鈍角を成す下端側の頂部が巻き掛けられている。この転写ベルト31は、上記した姿勢で装置幅方向に延びる上辺部において、各色の感光体ドラム21に下方から接触している。
[一次転写ロール]
この転写ベルト31の内側には、各感光体ドラム21のトナー画像を転写ベルト31に転写させる転写部材の一例である一次転写ロール33が配置されている。各一次転写ロール33は、転写ベルト31を挟んで対応する色の感光体ドラム21に対して対向配置されている。また、一次転写ロール33は、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この転写バイアス電圧の印加により、感光体ドラム21に形成されたトナー画像が転写ベルト31に転写される構成である。
なお、一次転写ロール33の構成及びこの一次転写ロール33への転写バイアス電圧の給電方法については詳細を後述する。
[二次転写ロール]
また、転写装置30は、転写ベルト31に重畳されたトナー画像をシート部材Pに転写する二次転写ロール34を備えている。二次転写ロール34は、ロール32Bとの間に転写ベルト31を挟むように配置され、転写ベルト31との間に転写ニップNTを形成している。この転写ニップNTには、媒体供給部52から適時にシート部材Pが供給されるようになっている。二次転写ロール34は、図示しない給電部によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この転写バイアス電圧の印加により、転写ニップNTを通過するシート部材Pに、転写ベルト31からシート部材Pにトナー画像が転写されるようになっている。
[清掃装置]
さらに、転写装置30は、二次転写後に転写ベルト31を清掃する清掃装置35を備えている。清掃装置35は、転写ベルト31の周回方向において、二次転写が行われる部分(転写ニップNT)の下流側で、かつ一次転写が行われる部分の上流側に配置されている。清掃装置35は、転写ベルト31の表面に残留したトナーを転写ベルト31の表面から掻き取るブレード351を備えている。
〔定着装置〕
定着装置40は、転写装置30においてトナー画像が転写されたシート部材Pに、該トナー画像を定着させるようになっている。この実施形態では、定着装置40は、複数のロール413に巻き掛けられた定着ベルト411と加圧ロール42とで形成される定着ニップNFにおいてトナー画像を加熱しつつ加圧することで、トナー画像をシート部材Pに定着する構成とされている。なお、ロール413Hは、内部に例えばヒータを備えると共に図示せぬモータから伝達される駆動力により回転する加熱ロールとされている。これにより、定着ベルト411が矢印R方向に周回するようになっている。
(媒体搬送装置)
図10に示されるように、媒体搬送装置50は、媒体供給部52と、媒体排出部54と、媒体戻し部56と、中間搬送部58と、を含んで構成されている。
〔媒体供給部〕
媒体供給部52は、シート部材Pが積載して収容される収容器521を備えている。この実施形態では、収容器521は、転写装置30に対して下方で装置幅方向に沿って2つ並べて配置されている。
各収容器521から二次転写位置である転写ニップNTまでには、複数の搬送ロール対522及び図示しないガイド等によって媒体供給経路52Pが形成されている。媒体供給経路52Pは、2箇所の折返部52P1、52P2において装置幅方向に折り返されて上昇しつつ転写ニップNTに至る形状(略「S」字状)を成している。
そして、各収容器521の上側には、収容器521に積載された最上位のシート部材Pを送り出す送出ロール523が配置されている。複数の搬送ロール対522のうち、シート部材Pの搬送方向の最上流側の搬送ロール対522Sは、送出ロール523によって収容器521から重なって送り出されたシート部材Pを一枚ずつに分離する分離ロールとして機能する。また、複数の搬送ロール対522のうち、シート部材Pの搬送方向において転写ニップNTの直上流に位置する搬送ロール対522Rは、転写ベルト31上のトナー画像の移動タイミングとシート部材Pの搬送タイミングを合わせるように動作されるようになっている。
また、媒体供給部52は、予備搬送経路52Prを備えている。予備搬送経路52Prは、第1筐体91の第2筐体92側とは反対側の開口部91Wから発し、媒体供給経路52Pの折返部52P2に合流している。予備搬送経路52Prは、第1筐体91の開口部91W側に隣接して配置されるオプションの記録媒体供給装置(図示省略)から送り出されたシート部材Pを画像形成部12に送り込む際の搬送経路とされている。
〔中間搬送部〕
図9に示されるように、中間搬送部58は、転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFまでの間に配置され、ロールに巻き掛けられた無端状の搬送ベルトを備えたベルト搬送部材581を複数備えている。
搬送部材581の内側から空気を吸引(負圧吸引)してシート部材Pを搬送ベルトの表面に吸い付けながら搬送ベルトが周回してシート部材Pを搬送するようになっている。
〔媒体排出部〕
図10に示されるように、媒体排出部54は、画像形成部12の定着装置40でトナー画像が定着されたシート部材Pを、第2筐体92における第1筐体91側とは反対側の端部に形成された排出口92Wから筐体90の外部に排出するようになっている。
媒体排出部54は、排出口92Wから排出されたシート部材Pを受ける排出媒体受け部541を備えている。
この媒体排出部54は、定着装置40(定着ニップNF)から排出口92Wまでにシート部材Pを搬送する媒体排出経路54Pを有する。媒体排出経路54Pは、ベルト搬送部材543、複数のロール対542、及び図示しないガイド等によって形成されている。そして、複数のロール対542のうち、シート部材Pの排出方向の最下流に配置されたロール対542Eは、シート部材Pを排出媒体受け部541上に排出する排出ロールとして機能する。
〔媒体戻し部〕
媒体戻し部56は、複数のロール対561を備えている。複数のロール対561は、両面に画像を形成する要求がある場合に、画像検査部66を通過したシート部材Pが送り込まれる反転経路56Pを形成している。反転経路56Pは、分岐パス56P1と、搬送パス56P2と、反転パス56P3とを有する。分岐パス56P1は、媒体排出経路54Pから分岐されている。搬送パス56P2は、分岐パス56P1から受け取ったシート部材Pを媒体供給経路52Pに送り込むようになっている。反転パス56P3は、搬送パス56P2の途中に設けられ、搬送パス56P2を搬送されるシート部材Pの搬送方向を逆向きに折り返すことで(スイッチバック搬送させて)表裏を反転させるようになっている。
(後処理部)
後処理部60を構成する媒体冷却部62、矯正装置64、及び画像検査部66は、媒体排出部54の媒体排出経路54P上における分岐パス56P1の分岐部分に対するシート部材Pの排出方向の上流側に、排出方向の上流側からこの順で配置されている。
〔媒体冷却部〕
媒体冷却部62は、シート部材Pの熱を吸収する吸熱装置621と、シート部材Pを吸熱装置621に押し付ける押付装置622とを備えている。吸熱装置621は、媒体排出経路54Pに対する上側に配置され、押付装置622は、媒体排出経路54Pに対する下側に配置されている。
吸熱装置621は、無端状の吸熱ベルト6211と、吸熱ベルト6211を支持する複数のロール6212と、吸熱ベルト6211内に配置されたヒートシンク6213と、ヒートシンク6213を冷却するためのファン6214とを含んで構成されている。
吸熱ベルト6211は、外周面においてシート部材Pと熱交換可能に接触する。複数のロール6212のうち、ロール6212Dは、吸熱ベルト6211に駆動力を伝達する駆動ロールとして機能する。ヒートシンク6213は、媒体排出経路54Pに沿った定められた範囲で吸熱ベルト6211の内周面に摺動可能に面接触されている。
押付装置622は、無端状の押付ベルト6221と、押付ベルト6221を支持する複数のロール6222とを備えている。押付ベルト6221は、複数のロール6222に巻き掛けられている。押付装置622は、シート部材Pを吸熱ベルト6211(ヒートシンク6213)へ押し付けながら、吸熱ベルト6211とでシート部材Pを搬送するようになっている。
〔矯正装置〕
媒体排出部54における媒体冷却部62の下流側には、矯正装置64が設けられている。矯正装置64は、媒体冷却部62から受け取ったシート部材Pの湾曲(カール)を矯正するようになっている。
〔画像検査部〕
媒体排出部54における矯正装置64の下流側には、画像検査部66の主要部を成すインラインセンサ661が配置されている。インラインセンサ661は、シート部材Pに照射しシート部材Pから反射された光に基づいて、定着されたトナー画像のトナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等の有無や程度を検出するようになっている。
<画像形成装置の画像形成動作(作用)>
次に、画像形成装置10によるシート部材Pへの画像形成工程、及び、その後処理工程の概要を説明する。
図10に示されるように、画像形成指令を受けた制御部70は、トナー画像形成部20、転写装置30、定着装置40を作動させる。これにより、図9に示されるように、各色の画像形成ユニット14の感光体ドラム21、現像装置24の現像ロール242が回転され、転写ベルト31が周回される。また、加圧ロール42が回転されると共に、定着ベルト411が周回される。さらに、これらの動作に同期して、制御部70は、媒体搬送装置50等を作動させる。
これにより、各色の感光体ドラム21は、回転されながら帯電器22によって帯電される。また、制御部70は、画像信号処理部で画像処理が施された画像データを、各露光装置23に送る。各露光装置23は、画像データに応じて各露光光Lを出射して、帯電した各感光体ドラム21に露光する。すると、各感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム21に形成された静電潜像は、現像装置24から供給される現像剤によって現像される。これにより、各色の感光体ドラム21には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のうち、対応する色のトナー画像が形成される。
各色の感光体ドラム21に形成された各色のトナー画像は、各色の一次転写ロール33を通じた転写バイアス電圧の印加によって、周回する転写ベルト31に順次転写される。これにより、転写ベルト31には、6色分のトナー画像が重畳された重畳トナー画像が形成される。この重畳トナー画像は、転写ベルト31の周回によって転写ニップNTに搬送される。
この転写ニップNTには、図10に示されるように、媒体供給部52の搬送ロール対522Rによって重畳トナー画像の搬送にタイミングを合わせてシート部材Pが供給される。この転写ニップNTにおいて転写バイアス電圧が印加されることで、転写ベルト31から重畳トナー画像がシート部材Pに転写される。
トナー画像が転写されたシート部材Pは、中間搬送部58によって転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFに向けて、搬送される。定着装置40は、定着ニップNFを通過するシート部材Pに熱及び加圧力を付与する。これにより、シート部材Pに転写されたトナー画像が定着される。
定着装置40から排出されたシート部材Pは、媒体排出部54によって装置外の排出媒体受け部541に向けて搬送されつつ、後処理部60により処理が施される。定着工程により加熱されたシート部材Pは、先ず媒体冷却部62において冷却される。次いで、シート部材Pは、矯正装置64によって湾曲が矯正される。さらに、シート部材Pに定着されたトナー画像は、画像検査部66によって、トナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等の有無や程度が検出される。そして、シート部材Pは、媒体排出部54に排出される。
一方、シート部材Pの画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)、制御部70は、画像検査部66の通過後のシート部材Pの搬送経路を、媒体排出部54の媒体排出経路54Pから媒体戻し部56の分岐パス56P1に切り替える。これによりシート部材Pは、反転経路56Pを経由して表裏反転されて媒体供給経路52Pに送り込まれる。このシート部材Pの裏面には、前述した表面への画像形成工程と同様の工程で画像が形成(定着)される。このシート部材Pは、前述した表面への画像成形後の処理工程と同様の工程を経て、媒体排出部54によって装置外の排出媒体受け部541に排出される。
<要部構成>
次に、一次転写ロール33の構成及びこの一次転写ロール33への給電方法について説明する。
図1に示されるように、一次転写ロール33は、外径φ8〔mm〕のフローティングされた金属シャフト33Aと、金属シャフト33Aの外周面に固定され、半導電性のゴムを発泡させることで形成された外径φ28〔mm〕の半導電層の一例であるロール部位33Bと、を備えている。なお、半導電層とは、半導電性の帯電層であって、半導電性とは例えば体積抵抗率が10Ωcm以上1013 Ωcm以下を意味する。
金属シャフト33Aは、後述する支持フレーム96(図2参照)に回転可能に支持されており、一次転写ロール33は、前述した感光体ドラム21とで転写ベルト31を挟むようになっている。そして、一次転写ロール33は、矢印A方向に周回する転写ベルト31とロール部位33Bの外周面で接触することで従動回転するようになっている。
さらに、一次転写ロール33を挟んで感光体ドラム21の反対側には、回転する一次転写ロール33の外周面と接触して従動回転する電圧印加部材の一例としての金属製の電極ロール94が配置されている。電源部80(図10参照)からこの電極ロール94に電圧が印加されることで、この電極ロール94を介して一次転写ロール33に転写バイアスが印加されるようになっている。このように、電極ロール94は、一次転写ロール33の外周面と接触して一次転写ロール33に電圧を印加する所謂表面電極とされている。
また、この電極ロール94は、図2に示されるように、一次転写ロール33と接触する外径φ10〔mm〕の本体部位94Aを備えている。さらに、電極ロール94は、本体部位94Aにおける電極ロール94の回転軸方向(以下単に「ロール軸方向」と記載する)の両端部(図2では片側だけを示す)からロール軸方向の外側へ突出すると共に本体部位94Aに対して小径化された軸部位94Bを備えている。そして、電極ロール94は、電極ロール94のロール軸方向の外側に配置された支持フレーム96に回転可能に支持されている。
具体的には、支持フレーム96に、軸部位94Bを支持する円孔96Aが形成されており、この円孔96Aに軸部位94Bが差し込まれることで、電極ロール94が支持フレーム96に回転可能に支持されるようになっている。
さらに、この支持フレーム96には、電極ロール94を支持する円孔96Aが複数形成されおり、本実施形態に係る電極ロール94は、複数の位置で、支持フレーム96によって支持されるようになっている。
図1に示す電極ロール94は、一次転写ロール33が感光体ドラム21に形成されたトナー画像を転写ベルト31に転写する一次転写位置T1(転写ベルト31にトナー画像が形成される位置)に対して一次転写ロール33を挟んで反対側の反対位置に配置されている。換言すれば、図1に示す電極ロール94は、一次転写位置T1に対して一次転写ロール33を一次転写ロール33の回転方向(以下単に「ロール回転方向」と記載する)の下流側に180〔°〕回転させた際の一次転写ロール33の外周面と対向するように配置されている。そして、他の円孔96Aに一次転写ロール33を支持させることで、電極ロール94は、一次転写位置T1を基準として一次転写ロール33をロール回転方向の下流側に90〔°〕、120〔°〕、150〔°〕、210〔°〕、240〔°〕、270〔°〕回転させた一次転写ロール33の外周面と対向するようになっている(図4、図5参照)。
ここで、前述した一次転写ロール33のロール部位33Bの材質について説明する。ロール部位33Bは、ゴム材料に電子導電剤、及びイオン導電剤の2種類の導電剤を含有した半導電性とされている。
電子導電剤としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。
イオン導電剤としては、例えば、エピクロロヒドリンゴム、四級アンモニウム塩(例えばラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エトサルフェート塩、ハロゲン化ベンジル塩(臭化ベンジル塩、塩化ベンジル塩等)等)、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩、各種ベタイン、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。
<要部構成の作用>
次に、要部構成の作用について説明する。
前述したように、電極ロール94が表面電極とされている。これにより、電極ロール94に図示せぬ電源から電圧が印加されることで、図1に示されるように、電気は、電極ロール94からロール部位33Bの内部を通って金属シャフト33Aへ流れる(矢印G参照)。さらに、電気は、金属シャフト33Aからロール部位33Bの内部を通って転写ベルト31を介して感光体ドラム21に向けて流れる(矢印J参照)。
これにより、ロール部位33Bの外周層に対する電気の流れ方向は、一次転写位置T1(感光体ドラム21と対向する位置)と、電極ロール94と対向する位置と、で逆になる。具体的には、一次転写位置T1では、電気はロール部位33Bの内部から外部へ流れ、電極ロール94と対向する位置では、ロール部位33Bの外部から内部へ流れる。
ここで、ロール部位33Bには、イオン導電剤が含有されている。このため、一次転写位置T1で生じたプラスイオン及びマイナスイオンの偏在が、電極ロール94と対向する位置でキャンセルされる。これにより、ロール部位33Bにおける電気抵抗の上昇が抑制される。
また、一次転写ロール33のロール部位33Bには、前述したように、電子導電剤が含有されている。このため、一次転写位置T1で生じた一次転写ロール33の外周層の部分的な帯電が、電極ロール94と対向する位置でキャンセルされる(除電される)。これにより、一次転写ロール33の帯電が抑制される。
一方、図3には、導電剤としてイオン導電剤だけを含有させたゴム部材と、イオン導電剤及び電子導電剤を含有させたゴム材料と、に夫々同様に電圧を印加した場合の電流値〔i〕と時間〔t〕との関係がグラフで示されている。このグラフの縦軸が電流値とされ、横軸が時間とさている。そして、イオン導電剤だけを含有させたゴム材料の場合が点線で示され、イオン導電剤及び電子導電剤を含有させたゴム材料の場合が実線で示されている。なお、両方の線が重なっている箇所については、実線で示されている。
このグラフから分かるように、電圧を印加した直後の電流値については、イオン導電剤及び電子導電剤を含有させたゴム材料の場合が、イオン導電剤だけを含有させたゴム材料の場合に比して、大きいことが分かる。そして、この初期の立ち上がりの電流値(初期電流:図3の範囲K)は、時間が経過してゴム材料の帯電状態が定常化した電流値(図3の範囲L)よりも大きいことが分かる。
なお、時間が経過した場合には、イオン導電剤だけを含有させたゴム部材と、イオン導電剤及び電子導電剤を含有させたゴム材料と、で電流値には差が見られないことが分かる。
前述したように、本実施形態では、表面電極を用いることで、ロール部位33Bの帯電が抑制される。また、前述の説明からも分かるように、規定の電圧を一次転写ロール33に印加した場合には、帯電が抑制されているロール部位33Bを流れる電流値は、ロール部位33Bが帯電してしまった場合と比して、大きくなる。さらに、イオン導電剤及び電子導電剤が含有されたロール部位33Bを流れる初期の電流値は、イオン導電剤だけが含有されている際の初期の電流値と比して、大きくなる。
これにより、一次転写ロール33と感光体ドラム21との間に規定値の電流を流そうとした場合に、所謂表面電極として、かつ、ロール部位33Bにイオン導電剤及び電子導電剤を含有せれることで、ロール部位33Bにイオン導電剤だけを含有させる場合と比して、一次転写ロール33に印加する電圧が大きくなるのが抑制される。
つまり、本実施形態では、一次転写ロール33の電気抵抗が上昇するのを抑制した上で、一次転写ロール33に印加する電圧が大きくなるのが抑制される。
<評価>
次に、本実施形態の実施例に係る一次転写ロール33と、比較例に係る一次転写ロールとを用いて、一次転写ロールの電圧降下について評価した。
表面電極を用いる場合に、感光体ドラム21と一次転写ロール33との間の電圧は、電極ロール94によって一次転写ロール33に印加され、一次転写ロール33を通ることで降下(電圧降下)した電圧である。
この電圧降下を評価することで、規定の電圧を一次転写ロールに印加した場合に、感光体ドラム21と一次転写ロール33との間の電圧の大小、換言すれば、電流の大小を評価することができる。
〔実施例〕
前述したように、一次転写ロール33の金属シャフト33Aを外径φ8〔mm〕し、一次転写ロール33のロール部位33Bを外径φ28〔mm〕とした。さらに、一次転写ロール33のロール部位33Bには、ニトリルゴム(NBR)とエピクロロヒドリンゴム(ECO:イオン導電剤)とのブレンドゴムにカーボンブラック(電子導電剤)を規定の含有させることで半導電性とした材料を発砲させたものを用いた。詳細には、特許第4534693号の実施例1(特許第4534693号の段落〔0044〕に記載)に記載された材料を用いた。
また、前述したように、電極ロール94については、金属製で外径φ10〔mm〕のものを用いた。
〔比較例〕
一次転写ロールのロール部位には、ニトリルゴム(NBR)とエピクロロヒドリンゴム(ECO:イオン導電剤)とをブレンドさせることで半導電性とした材料を発砲させたものを用いた。ロール部位には、電子導電剤は含有されていない。他の仕様については、実施例と同様とした。
〔評価方法〕
本評価においては、図6に示されるように、感光体ドラム21と一次転写ロール33とを接触させ、さらに一次転写ロール33と電極ロール94を接触させた。この感光体ドラム21として、接地された外径φ50〔mm〕の金属パイプを用いた。そして、感光体ドラム21を図示せぬモータにより周速度850〔mm/s〕で回転させた。一次転写ロールについては、この感光体ドラム21の外周面に9.8〔N〕(1〔kgf〕)の荷重で押し当てた。
実施例、比較例において、電源98を用いて電極ロール94に電圧を印加して電源98から電極ロール94へ流れる電流を105〔μA〕とした(定電流制御)。
その際の、電源98と電極ロール94との間の電位と、感光体ドラム21と接地部との間の電位と、の差(電位差:表面電極時の電位差)を測定した。
さらに、実施例、比較例において、一次転写ロール33の金属シャフト33Aに電圧を印加した際の、電源98と金属シャフト33Aとの間の電圧(図6点線参照)と、感光体ドラム21と接地部との間の電圧と、の差(電位差:シャフト給電時の電位差)を測定した。なお、シャフト給電時も表面電極時と同様で、電源98から金属シャフト33Aへ流れる電流を105〔μA〕とした(定電流制御)。
そして、シャフト給電時の電位差を表面電極時の電位差で除した値(以下この値を「電圧比」と記載する)を求めた。この電圧比が、小さい程一次転写ロールによる電圧降下が小さいことになる。
評価の際の電極ロール94の配置位置については、一次転写位置T1を基準としてロール回転方向の下流側に90〔°〕回転した90度位置(図4(A)参照)と、ロール回転方向の下流側に120〔°〕回転した120度位置(図4(B)参照)と、ロール回転方向の下流側に150〔°〕回転した150度位置(図4(C)参照)と、ロール回転方向の下流側に180〔°〕回転した180度位置(図6参照:前述した反対位置)と、ロール回転方向の下流側に210〔°〕回転した210度位置(図5(A)参照)と、ロール回転方向の下流側に240〔°〕回転した240度位置(図5(B)参照)と、ロール回転方向の下流側に270〔°〕回転した270度位置(図5(C)参照)と、した。
〔評価結果〕
図7には、実施例及び比較例についての評価結果が記載されている。各項目の中で、カッコ内に記載されている数字が、電圧比である。
この図から分かるように、180度位置において、実施例の電圧比が、比較例の電圧比に対して小さくなっている。
また、実施例において、90度位置、120度位置、150度位置、210度位置、240度位置、及び270度位置の電圧比が、180度位置の電圧比に比して小さくなっている。つまり、電極ロール94を180度位置に対してロール回転方向の上流側又は下流側に配置することで、電圧比が、180度位置の電圧比に比して小さくなることが分かる。
さらに、実施例において、210度位置、240度位置、及び270度位置の電圧比が、90度位置、120度位置、及び150度位置の電圧比に比して小さくなっている。つまり、電極ロール94を180度位置に対してロール回転方向の下流側に配置することで、電圧比が、電極ロール94を180度位置に対してロール回転方向の上流側に配置する場合と比して小さくなるのが分かる。
以上の評価結果で説明したように、180度位置において、実施例の電圧比が、比較例の電圧比に対して小さくなっている。つまり、一次転写ロール33と感光体ドラム21との間に規定値の電流を流そうとした場合に、ロール部位33Bにイオン導電剤及び電子導電剤を含有させて半導電性とするとで、ロール部位33Bにイオン導電剤のみを含有させて半導電性とする場合と比して、一次転写ロール33に印加する電圧が大きくなるのが抑制される。
また、一次転写ロール33に印加する電圧が大きくなるのが抑制されることで、画像形成装置10の消費電力の増加が抑制される。
また、電極ロール94を支持する支持フレーム96には、180度位置で電極ロール94を支持する円孔96Aの他に、一次転写ロール33の周方向に電極ロール94の配置位置を変えて電極ロール94を支持する円孔96Aが複数形成されている。前述の評価からも分かるように、電極ロール94の配置位置を変えることで、トナー画像をシート部材Pに転写する転写電圧が変わる。例えば、画像形成ユニット14Kと画像形成ユニット14Yとで、転写電圧を変えたい場合に、電極ロール94K、94Yに印加する電圧を変えることなく電極ロール94の配置位置を変えることで転写電圧が変えられる。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態の一例を説明する上で、図1では電極ロール94を180度位置に配置した場合を示したが、180度位置に対して、ロール回転方向の下流側又は上流側に電極ロール94を配置してもよい。
この場合には、前述の評価結果でも説明したように、180度位置に電極ロール94を配置する場合と比して、電圧比が小さくなる。つまり、一次転写ロール33と感光体ドラム21との間に規定値の電流を流そうとした場合に、電極ロール94を180度位置に配置する場合に比して、電極ロール94をロール回転方向の下流側又は上流側に配置することで、一次転写ロール33に印加する電圧が大きくなるのが抑制される。
また、上記実施形態では、上記実施形態の一例を説明する上で、図1では電極ロール94を180度位置に配置した場合を示したが、180度位置に対して、ロール回転方向の下流側に電極ロール94を配置してもよい。
この場合には、前述の評価結果でも説明したように、ロール回転方向の上流側に電極ロール94を配置する場合と比して、電圧比が小さくなる。つまり、一次転写ロール33と感光体ドラム21との間に規定値の電流を流そうとした場合に、電極ロール94を180度位置に対してロール回転方向の上流側に配置する場合に比して、電極ロール94を180度位置に対してロール回転方向の下流側に配置することで、一次転写ロール33に印加する電圧が大きくなるのが抑制される。
また、上記実施形態では、感光体ドラム21に形成されたトナー画像を転写ベルト31に転写する一次転写ロール33のロール部位33Bにイオン導電剤及び電子導電剤を含有させた場合を例にとって説明したが、例えば、転写ベルト31上のトナー画像をシート部材Pに転写する二次転写ロール34のロール部位にイオン導電剤及び電子導電剤を含有させてもよい。
10 画像形成装置
21 感光体ドラム(像保持体の一例)
30 転写装置
33 一次転写ロール(転写部材の一例)
33B ロール部位(半導電層の一例)
94 電極ロール(電圧印加部材の一例)
96A 円孔(取付構造の一例)

Claims (5)

  1. イオン導電剤及び電子導電剤を含有した半導電層を有し、トナー画像を保持する像保持部材との間で被転写部材を挟んで回転することで前記トナー画像を被転写部材に転写する転写部材と、
    前記転写部材の表面に接触しながら前記転写部材に電圧を印加する電圧印加部材と、
    を備えた転写装置。
  2. 前記転写部材が被転写部材に前記トナー画像を転写する転写位置に対して前記転写部材を挟んで反対側の反対位置に対して、前記電圧印加部材は、前記転写部材の回転方向の下流側又は上流側に配置されている請求項1に記載の転写装置。
  3. 前記電圧印加部材は、前記反対位置に対して、前記回転方向の下流側に配置されている請求項2に記載の転写装置。
  4. 前記転写部材の周方向において、前記電圧印加部材を取り付ける取付構造が複数箇所に形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の転写装置。
  5. トナー画像を保持する像保持部材と、
    前記像保持部材に保持されたトナー画像を被転写部材に転写する請求項1〜4の何れか1項に記載の転写装置と、
    を備える画像形成装置。
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