JP6108820B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式のカラー画像形成装置として、各種方式の装置が提案されている。例えば、中間転写ベルトの周囲に複数の画像形成ユニットを直列に配置し、像担持体と、中間転写ベルトと、一次転写部材からなる画像形成部を複数有するインライン方式の装置が知られている。これらの画像形成装置においては、環境変動・耐久変動により中間転写ベルト、転写部材の抵抗が大きく変動する。それに伴い、画像形成時に印加すべき最適な転写電圧が変動する。
この環境変動、及び耐久変動に関わらず、画像形成時に常に最適な転写電圧を印加するため、画像形成を行う前に、各画像形成部における抵抗を検知し、その検知結果に基づき、画像形成中の転写電圧を決定する必要がある。例えば、特許文献1では、各ステーションに流れる電流をある目標電流に一定に保つように定電流制御をし、その際の電圧を検知することで各画像形成部における抵抗を検知し、その結果に基づき、画像形成時に印加する定電圧値を決定する制御が開示されている。
特開2001−125338号公報
図10(a)に示すように、近年は装置の小型化、コストダウンのため、高圧電源70及び電流検知回路71が複数の画像形成部A1、A2、A3、A4で共通化されている。複数の画像形成部A1、A2、A3、A4で高圧電源70が共通化されていると、高圧電源70が共通化されている複数の画像形成部A1、A2、A3、A4の抵抗R1、R2、R3、R4には同一の電圧Vが印加される。その結果、図10(b)の等価回路に示すように、各画像形成部には、各画像形成部の抵抗R1、R2、R3、R4に応じた電流I1=V/R1、I2=V/R2、I3=V/R3、I4=V/R4が流れる。
電流検知回路71が複数の画像形成部において共通化されていると、電流検知回路71は各画像形成部に流れる電流を合算した電流、すなわち、Itotal=I1+I2+I3+I4を検知する。すなわち、各画像形成部の抵抗の平均値Raveを計算式Rave=(4×V)/(I1+I2+I3+I4)より算出することは出来るものの、各画像形成部の抵抗R1、R2、R3、R4を個別に算出することが出来ない。そのため、各画像形成部の各種状況に応じた転写バイアスを選択することが出来ないという課題があった。
例えば、印刷画像におけるあるステーションの色の比率が低い画像が継続して印刷された場合、前記ステーション以外のステーションのトナーが消費されるため、前記ステーション以外のステーションでは、新品のユニットと交換される。一方で、前記ステーションのトナー消費量は少ないため、前記ステーションのユニットは交換されない。その場合、前記ステーションで回収される廃トナー量が多くなるため、Sdステーションの廃トナーボックスから、廃トナーが漏れ出してしまうリスクがある。このリスクをCPUが印刷画像データを解析することで感知していた場合であっても、前記ステーションの個別の抵抗が分からなかった。そのため、前記ステーションに最適な電圧を印加し、転写効率を上げ、廃トナー量を減らすことで、廃トナーが漏れ出してしまうリスクを下げるといったことが出来なかった。
また、例えば、上流ステーションのトナー像が下流ステーションを通過する際に、下流
ステーションにおける電圧が適正電圧よりも大きい場合に、トナー像が放電を受け、トナーの極性が反転(正極性)してしまう。その結果、極性が反転したトナーが中間転写ベルト6の外周面上から、下流ステーションの感光ドラム1に逆転写され、画像濃度が低下してしまう現象が発生してしまう虞があった。その場合であっても、ステーションの個別の抵抗が分からないために、下流ステーションに最適な電圧を印加することで、その現象を抑制するといったことが出来なかった。
そこで、上記課題を鑑みて、本発明は、転写電圧を印加する高圧電源(電圧印加手段)が共通化された画像形成装置において、転写効率を上げることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、
複数の像担持体と、
前記複数の像担持体に対向して設けられ、前記像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写位置と、転写しない非転写位置との間を移動可能に設けられる複数の転写手段と、
前記複数の転写手段のそれぞれに同じ大きさの電圧を印加する共通化された一つの電圧印加手段と、
前記電圧印加手段が印加する電圧を制御可能な制御手段と
前記電圧印加手段によって前記転写手段に電圧が印加されることによって前記転写手段に流れる電流値を検知する検知手段と、
を有する画像形成装置において、
前記制御手段は
画像形成時に、前記複数の転写手段のうち一の転写手段である第1転写手段のみが前
記転写位置にある状態で、前記電圧印加手段が電圧を印加したときに前記検知手段が検知した第1電流値とその時の印加電圧値から得られる第1抵抗値に基づいて、
画像形成時に前記第1転写手段に流れる電流値が所定の値となる第1電圧値を決定し、
非画像形成時に、前記第1転写手段以外の第2転写手段のみが前記転写位置にある状態で、前記電圧印加手段が電圧を印加したときに前記検知手段が検知した第2電流値とその時の印加電圧値から得られる第2抵抗値に基づいて、
画像形成時に前記第2転写手段に流れる電流値が所定の値となる第2電圧値を決定し、
画像形成時に前記複数の転写手段に印加する電圧値を、
前記第1抵抗値と、前記第2抵抗値との差に基づいて、前記第1電圧値と前記第2電圧値との間の電圧値とすることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明は、
トナー像を担持する第1の像担持体と、
トナー像を担持する第2の像担持体と、
前記第1の像担持体に対向して設けられ、前記第1の像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写位置と、転写しない非転写位置との間を移動可能に設けられる第1転写手段と、
前記第2の像担持体に対向して設けられ、前記第2の像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写位置と、転写しない非転写位置との間を移動可能に設けられる第2転写手段と、
前記第1転写手段と前記第2転写手段それぞれに同じ大きさの電圧を印加する共通化された一つの電圧印加手段と、
前記電圧印加手段が印加する電圧を制御可能な制御手段と、
前記電圧印加手段によって電圧が印加されることによって流れる電流値を検知する検知手段と、
を有する画像形成装置において、
前記制御手段は、
非画像形成時に、前記第1転写手段のみが前記転写位置にある状態で、前記電圧印加手段が電圧を印加したときに前記検知手段が検知した第1の電流値とその時の第1の印加電圧値から第1抵抗値を算出し、前記第1転写手段と前記第2転写手段の両方が前記転写位置にある状態で、前記電圧印加手段が電圧を印加したときに前記検知手段が検知した第2の電流値とその時の第2の印加電圧から第2抵抗値を算出し、
画像形成時に前記第1転写手段と前記第2転写手段に印加する電圧値を、前記第1抵抗値と前記第2抵抗値に基づいて、決定することを特徴とする。
本発明によれば、転写電圧を印加する高圧電源(電圧印加手段)が共通化された画像形成装置において、転写効率を上げることができる。
本実施例に係るカラー画像形成装置の全体構成を示す概略断面図 本実施例において検知される電流値を説明するための図 実施例1に係る一次転写ブラシの当接離間機構について説明するための図 実施例1におけるATVCシーケンスのフローチャート図 実施例1において検知される電流値を説明するための図 実施例2における一次転写ブラシの当接離間機構の構成を示す図 実施例2におけるATVCシーケンスのフローチャート図 実施例2において検知される電流値を説明するための図 実施例3におけるATVCシーケンスのフローチャート図 従来例において検知される電流値を説明するための図
以下、図面を参照して本実施例の形態を例示する。ただし、本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲を以下の実施形態に限定する趣旨のものではない。
(カラー画像形成装置の全体構成)
まず、図1を用いて、本実施例に係るカラー画像形成装置の全体構成について説明する。図1は、本実施例に係るカラー画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。本実施例に係るカラー画像形成装置100は、電子写真方式のフルカラーレーザビームプリンタであって、タンデム型の中間転写方式を採用している。すなわち、カラー画像形成装置100は、複数色成分に分解された画像情報に従って形成した各色のトナー像を中間転写ベルト6上に順次重ね合わせて一次転写した後、転写材としてのシート材Pに一括して二次転写することでカラー画像を得る。
本実施例に係るカラー画像形成装置100は、複数の画像形成部として、第1、第2、第3、第4のステーションSa、Sb、Sc、Sdを有する。本実施例において、第1〜第4のステーションSa〜Sdは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成するためのものであり、トナー残量が無くなった際には、新品のユニットと交換可能な構成となっている。各ステーションSa〜Sdの構成及び動作については共通する部分が多いため、以下、区別を要しない場合には、添え字a、b、c、dは省略して説明する。
カラー画像形成装置100は、ステーションS内に、感光ドラム(像担持体)1を有する。感光ドラム1は、駆動手段(不図示)によって図1中の矢印R1方向(反時計回り)に回転駆動される。感光ドラム1の表面は、帯電ローラ(帯電手段)2により一様に帯電される。なお、本実施例に係る画像形成装置は、帯電ローラ2に帯電電圧を印加可能な不図示の第2電圧印加手段を備えている。
次いで、露光装置(露光手段)3より画像情報に従ったレーザ光Lが感光ドラム1に照射され、静電潜像が形成される。更に、感光ドラム1の表面が図1中の矢印R1方向に進むと、現像装置(現像手段)4により現像され、感光ドラム1上に形成された静電潜像がトナー像として可視化される。現像装置4は、一様に帯電された感光ドラム1上の画像部(露光部)に、感光ドラム1の帯電極性(負極性)と同極性に帯電したトナー(負極性)を付着させて現像を行う。感光ドラム1の表面のうち現像装置4によってトナーが供給される位置を現像位置という。
図1中の矢印R1で示す感光ドラム1の表面の移動方向において、現像位置より下流側には中間転写ベルト(被転写体)6が配置されている。中間転写ベルト6は、駆動ローラ61、二次転写対向ローラ62及びテンションローラ63の3個のローラに張架された円筒、且つ無端状のフィルムである。中間転写ベルト6は、駆動ローラ61が図1中の矢印R2方向(時計回り)に回転駆動されることによって、感光ドラム1の表面の移動速度と略同じ速度で、図1中の矢印R3方向(時計回り)に回転可能に設けられている。
中間転写ベルト6を挟んで感光ドラム1と対向する位置には、一次転写ブラシ(転写手段)5が配置されている。感光ドラム1及び中間転写ベルト6の回転に伴い、感光ドラム1上(像担持体上)に形成されたトナー像は、電圧印加手段としての一次転写電源50から一次転写ブラシ5に印加される転写電圧の作用により、中間転写ベルト6の外周面上に一次転写される。一次転写電源50によって供給される転写電流は、検知手段としての一次転写電流検知回路(以下、単に電流検知回路という)51により検知される。また、本実施例に係るカラー画像形成装置100は制御部としてのCPUを備えている。CPUは、電流検知回路51からの電圧信号、プロセス速度情報、環境情報、廃トナーカウント情報等を基に一次転写電源50を制御可能なワンチップマイクロコンピュータである。
本実施例の一次転写ブラシ5は後述する当接離間機構により、中間転写ベルト6に対し
当接離間可能な構成となっている。当接状態時は台座10上に保持されたブラシ繊維11が、中間転写ベルト6の裏面を押し上げ、中間転写ベルト6の外周面が感光ドラム1表面と400gfの当接圧で当接するような構成となっている。一方で、離間状態時には一次転写ブラシ5は中間転写ベルト6に対し、離間するとともに、中間転写ベルト6に対し、感光ドラム1は離間する構成となっており、その結果電流経路が遮断される。一次転写工程において中間転写ベルト6に転写されずに感光ドラム1上に残留した転写残トナーは、感光ドラムクリーニングブレード7によりクリーニングされ、廃トナーボックスに収容される。
以上のような帯電、露光、現像、転写工程を、中間転写ベルト6外周面の移動方向上流側から順番に、第1〜第4のステーションSa〜Sdで各色について行う。これにより、中間転写ベルト6上に4色のトナー像が重なったフルカラー画像が形成される。
また、図1に示すように、二次転写ローラ8が、中間転写ベルト6を介して転写対向ローラ62に押圧されて設けられている。中間転写ベルト6上に形成されたトナー像は、二次転写電圧電源80から二次転写ローラ8に印加される電圧の作用により、シート材P上に一括して二次転写される。カセット30に収容されているシート材Pは、供給ローラ22により送り出された後、レジストローラ23により中間転写ベルト6と二次転写ローラ8で形成されるニップ部(二次転写位置)に所定のタイミングで供給される。それと同時に、二次転写ローラ8には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(正極性)の二次転写電圧が、二次転写電圧電源80から印加される。
中間転写ベルト6を挟んで駆動ローラ61と対向する位置には、クリーニングブレード64が配置され、二次転写工程においてシート材P上に転写されずに中間転写ベルト6上に残留した転二次写残トナーを転写材トナーボックス65に収容する。二次転写されたシート材Pのトナー像は、定着ローラ41と加圧ローラ42で形成される定着ニップにおいて、熱と圧力により定着される。その後、シート材Pは不図示の搬送ローラにより図1中の矢印R4の向きに機外に搬送される。なお、本実施例においては、被転写体として中間転写ベルト6を用いて一括してトナー像を二次転写する構成を採用したが、中間転写ベルトを用いず、感光ドラム1に形成されたトナー像を直接にシート材に転写する構成でもよい。
<ATVC制御>
本実施例のカラー画像形成装置100では、中間転写ベルト6の材質として、イオン導電性を有するPEN(ポリエチレンナフタレート)を用いている。従って、環境変動により、中間転写ベルト6の抵抗が大きく変動する。また、転写手段として一次転写ブラシ5を用いており、耐久によりブラシ繊維11と中間転写ベルト6の内周面との間に付着物が付着するため、使用するに従って抵抗上昇する。このような、環境変動・耐久変動下においても画像形成時に最適な転写電圧(転写バイアス)値を選択出来るように、画像形成前、すなわち、非画像形成時に画像形成部の抵抗値を算出する。その結果に基づいて画像形成中の印加バイアスを決定するATVC(Active Transfer Voltage Control)制御を一次転写制御として採用している。本実施例においては、ATVC制御は、非画像形成時としての画像形成動作前の前回転時に画像形成毎に行なわれる。詳細な制御方法に関しては、シーケンスの項で後述する。
<高圧電源>
次に、図2を用いて、本実施例において検知される電流値について説明する。図2(1a)、図2(2a)は、一次転写ブラシの当接離間状態を示す拡大概略図である。図2(2a)、図2(2b)は、図2(1a)、図2(2a)の状態における電流検知回路を示す図である。
本実施例では、低コスト化、装置の小型化のため、一次転写ブラシ5a、5b、5c、5dに電力供給を行う電圧印加手段としての一次転写電源50が4つのステーションで共通化されている。従って、各ステーションの一次転写ブラシ5a、5b、5c、5dにはそれぞれ同じ大きさの一次転写電圧Vが印加される。その結果、図2(1a)の拡大概略図に示すように、一次転写ブラシ5a、5b、5c、5dが当接状態の時には、図2(1b)に示すように、各ステーションには各画像形成部の抵抗Ra、Rb、Rc、Rdに応じた電流Ia、Ib、Ic、Idが流れる。なお、一次転写電源50は、画像形成装置に設けられる制御手段としてのCPU(不図示)によって制御されている。そして、一次転写電源50により電圧が印加されたときに流れる電流値は、画像形成装置に設けられる検知手段としての電流検知回路51によって検知される。
電流検知回路51も同様に、全ステーションSa、Sb、Sc、Sdで共通化されているため、各ステーションSa、Sb、Sc、Sdに流れる電流値を合算した電流値Iall=Ia+Ib+Ic+Idが電流検知回路51で検知される。一方で、例えば、図2(
2a)に示すように、一次転写ブラシ5aを離間した状態の場合には、ステーションSaに流れる電流経路は遮断されるため、ステーションSaには電流は流れない。電流は図2(b)に示すように、当接状態のステーションSb、Sc、Sdのみに流れ、それらの電流を合算した電流値Iall=Ib+Ic+Idが電流検知回路51にて検知される。
(実施例1)
<実施例1:当接離間機構>
以下、実施例1について説明する。まず、図3を用いて、実施例1における一次転写ブラシの当接離間機構について説明する。図3(a)は、実施例1における一次転写ブラシの当接状態を示す拡大概略図であって、図3(b)は、実施例1における一次転写ブラシの離間状態を示す拡大概略図である。
偏心カム21が回転すると、偏心カム21による揺動アーム53の押し下げが解除され、揺動アーム53は揺動軸54を中心に回転する。図3(a)に示すように、偏心カム21による揺動アーム53への押圧が解除されると、一次転写ブラシ5は押圧バネ9の押圧力により中間転写ベルト6を押し上げ、中間転写ベルト6の外周面が感光ドラム1に400gfの当接圧で当接する。この状態を以下、当接状態と呼び、当接状態における一次転写ブラシ5の位置を当接位置(転写位置)とする。揺動軸54と押圧バネ9はフレーム55に支持されている。
当接状態から更に偏心カム21が回転すると、図3(b)に示すように、偏心カム21により、揺動アーム53が押し下げられる。揺動アーム53が押し下げられると、一次転写ブラシ5が中間転写ベルト6から3mm離間するとともに、中間転写ベルト6が感光ドラム1から1mm離間する。この状態を以下、離間状態と呼び、離間状態における一次転写ブラシ5の位置を離間位置(非転写位置)とする。
偏心カム21は不図示のクラッチが連結されている場合には、二次転写対向ローラと同軸上に取り付けられた不図示のギアから伝達される動力によって回転する。ここで、クラッチは所定のタイミングでCPUにより連結・解除される。画像形成終了後は全ステーションが離間状態で、プリント動作を終了する。すなわち、次回のプリント動作の開始時は全ステーションが離間状態から開始される。このプリント動作開始時の当接離間状態をホームポジションと呼ぶ。以上述べたように、実施例1の一次転写ブラシ5は、当接位置と離間位置との間を移動可能に設けられている。
<実施例1:ATVCシーケンス>
次に、実施例1の特徴的構成であるATVCシーケンスについて説明する。実施例1においては、前回転時等の非画像形成時に、第1転写手段としての一次転写ブラシ5dのみが当接位置にある状態で定電流制御を行う。この時、電流検知回路51で検知される電流値を第1電流値とする。この第1電流値は、一次転写ブラシ5dの使用状態、すなわち抵抗値によって決まるものである。第1電流値と、この時の印加電圧値とによって得られる抵抗値を第1抵抗値とする。この第1抵抗値に基づいて、画像形成時に一次転写ブラシ5dに流れる電流値が転写不良等が生じにくい所定の値となるような転写電圧である第1電圧値が決定される。実施例1においては、この第1電圧値を基準として、画像形成時に、転写電源50が、全ての一次転写ブラシ5a〜5dに印加する電圧値が決定されることとなる。
また、非画像形成時に、第1転写手段以外の第2転写手段としての一次転写ブラシ5a〜5cのそれぞれが個別に当接位置にある状態で定電流制御を行う。この時、電流検知回路51で検知される電流値を第2電流値とする。この第2電流値は、一次転写ブラシ5a〜5cの使用状態、すなわちそれぞれの抵抗値によって決まるものである。第2電流値と、この時の印加電圧値とによって得られる抵抗値を第2抵抗値とする。この第2抵抗値に基づいて、画像形成時に一次転写ブラシ5a〜5cに流れる電流値が所定の値となるような転写電圧である第2電圧値が決定される。なお、一次転写ブラシ5a〜5cのうちいずれか1つの一次転写ブラシの第2抵抗値に基づいて、第2電圧値を決定するとよい。たとえば、複数の一次転写ブラシの第2抵抗値の平均をとり、その平均との差が最も大きい第2抵抗値に基づいて第2電圧を決定するとよい。
そして、CPUが、画像形成時に一次転写電源50が全ての一次転写ブラシ5に印加する電圧値Vpを、第1抵抗値と第2抵抗値との差に基づいて、第1電圧値を第2電圧値に近づくように増減させた電圧値となるように制御している。すなわち、電圧値Vpは、第1電圧値と第2電圧値との間の電圧値となる。なお、本実施例においては、第1抵抗値と第2抵抗値との差に基づいて、第1電圧値を第2電圧値に近づくように増減させた電流値を全ての一次転写ブラシ5に印加する制御を行ったが、全ての一次転写ブラシに第1電圧値を印加してもよい。すなわち、一次転写ブラシ5dの状態のみに基づいて画像形成時の転写電圧値を決定することによって第1電圧値=転写電圧値Vpとしてもよい。
ここで、第1転写手段は、複数の感光ドラムのなかで最後にトナー像が中間転写ベルト6に転写される感光ドラムに対向して設けられる一次転写ブラシであることが好ましい。また、第1転写手段は、ブラックのトナー像を中間転写ベルト6に転写する一次転写ブラシ5であることが好ましい。したがって、実施例1においては、第1転写手段を、一次転写ブラシ5dとし、第2転写手段を一次転写ブラシ5a〜5cとした。
さらに、図4、図5を用いて、実施例1におけるATVCシーケンスについて、より具体的に説明する。図4は、実施例1におけるATVCシーケンスのフローチャート図である。図5(1a)〜(5a)は、実施例1における一次転写ブラシの当接離間状態を示す図であり、図5(2b)〜(5b)は、その際の等価回路を示す図である。
実施例1におけるカラー画像形成装置100が、不図示のパーソナルコンピュータ等のホスト情報機器からプリント信号を受け取ると、カラー画像形成装置100はプリント動作を開始し、各種モータ、バイアスの立ち上げ動作を行う(ステップ1)。CPUは不図示のクラッチを連結することで偏心カム21aを回転させて、図5(2a)に示すように、一次転写ブラシ5aを当接位置とする(ステップ2)。そして、図5(2b)に示す等価回路の状態で、目標電流Itで定電流制御することによって(ステップ3)、一次転写ブラシ5aに一次転写電圧を印加する。この時に電流検知回路51で検知される電流値が上述した第2電流値である。そして、CPUが、定電流制御時の一次転写電源50の発生
電圧値Vatを所定時間、記憶し、演算を行うことで抵抗値Raを計算式Ra=Vat/Itより算出する(ステップ4)。抵抗値の算出終了後、CPUは一次転写電源50の電流供給を終了する(ステップ5)。CPUは不図示のクラッチaを連結することで偏心カム21aを更に回転させ、一次転写ブラシ5aを離間状態とする。
さらに、不図示のクラッチbを連結し、偏心カム21bを回転させ、図5(3a)に示すように、一次転写ブラシ5bを当接状態とする(ステップ6)。そして、図5(3b)に示す等価回路の状態で、目標電流Itで定電流制御することによって(ステップ7)、一次転写ブラシ5bに一次転写電圧を印加する。この時に電流検知回路51で検知される電流値が上述した第2電流値である。そして、CPUが、定電流制御時の発生電圧値Vbtを所定時間、記憶し、演算することでステーションSbの抵抗値Rbを算出する(ステップ8)。抵抗値算出終了後、CPUは一次転写電源50の電流供給を終了する(ステップ9)。
以下、ステーションSc、Sdについても同様のシーケンスを行い、ステーションSc、Sdの抵抗値Rc、Rdを算出する(ステップ10〜17)。一次転写ブラシ5dに一次転写電圧を印加し、この時に電流検知回路51で検知される電流値が上述した第1電流値であり、この時の印加電圧値とによって得られる抵抗値Rdが第1抵抗値である。また、Ra〜Rcのいずれかを第2抵抗値とする。
さらに、CPUは、不図示のクラッチa、b、cを連結し、偏心カム21a、21b、21cを回転させ、一次転写ブラシ5a、5b、5cを当接させ、図5(6a)、(6b)で示す全当接状態とする(ステップ18)。CPUはステーションSa、Sb、Sc、Sdの抵抗値Ra、Rb、Rc、Rdと各種情報を鑑み、すなわち第1抵抗値と第2抵抗値とに鑑み、画像形成時に全ての一次転写ブラシ5に印加する画像形成電圧Vpを決定する(ステップ19)。そして、画像形成時に、前記画像形成電圧Vpを所定のタイミングで印加し、感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト6の外周面上に転写させる(ステップ20)。
感光ドラム1d上のトナー像を中間転写ベルト6の外周面へ転写した終えた後、画像形成電圧Vpの印加を終了する(ステップ21)。このように各ステーションSa、Sb、Sc、Sdの抵抗値Ra、Rb、Rc、Rdを個別に算出することで、各ステーションの状況を考慮した適切な画像形成電圧Vpを選択することが可能となる。
例えば、印刷画像におけるSdステーションの色の比率が低い画像が継続して印刷された場合、Sdステーション以外のステーションのトナーが消費されるため、Sdステーション以外のステーションでは、新品のユニットと交換される。一方で、Sdステーションのトナー消費量は少ないため、Sdステーションのユニットは交換されない。その場合、Sdステーションで回収される廃トナー量が多くなるため、Sdステーションの廃トナーボックスから、廃トナーが漏れ出してしまうリスクがある。しかし、実施例1においては、このリスクをCPUが印刷画像データを解析することで感知し、Sdステーションに最適な転写電圧Vpを印加することで、Sdステーションにおいて、回収される廃トナー量を減らすことが可能となる。その結果、Sdステーションにおける廃トナー量を減らし、Sdステーションにおける廃トナーパンクリスクを低減することが出来る。
≪比較結果≫
以下に実施例の制御を用いて、廃トナーパンクリスクを低減した場合の廃トナーパンクリスクと、従来の制御を用いた比較例における廃トナーパンクリスクの測定結果を示す。測定は、各ステーションの抵抗値がそれぞれ以下のケース1〜3の場合について行った。(ケース1)Ra=50MΩ、Rb=50MΩ、Rc=50MΩ、Rd=50MΩ
(ケース2)Ra=50MΩ、Rb=50MΩ、Rc=50MΩ、Rd=70MΩ
(ケース3)Ra=50MΩ、Rb=50MΩ、Rc=50MΩ、Rd=30MΩ
比較例では、従来例と同様に、フル当接状態のみで、抵抗検知を行い、全ステーションの平均抵抗値に基づいて、画像形成電圧を決定する制御を採用している。そのため、ステーションSdに最適化した転写電圧を選択することが出来ないといった点が、実施例と異なる。ここで、廃トナーパンクリスクとは廃トナーボックス容量に対する廃トナー容量の百分率で定義する。また、ステーションSa、Sb、Scの画像印字率を10%に対し、ステーションSdの画像印字率を0.1%として印字を2万枚印刷した後に、全ステーションの画像印字率を10%にして、ステーションSdの残トナー量が3%を切るまで印刷を行った。その際の廃トナーパンクリスクを測定結果として、下記の表1に示す。また、表1に、その際のステーションSdの感光ドラム1dの表面電位と中間転写ベルト6の表面電位間の電圧値も記す。
表1に示すように、ケース1の場合には、Sdステーションにおける感光ドラム1dの表面電位と中間転写ベルト6の表面電位間の電圧値は最適化されるため、実施例と比較例で、値に差はほぼ無い。ケース2の場合には、ステーションSa、Sb、Scに対し、ステーションSdの抵抗が高い。そのため、Sdステーションにおける感光ドラム1dの表面電位と中間転写ベルト6の表面電位間の電圧値、すなわち、Sdステーションにおける転写電界が比較例の場合には、最適値より小さくなる。そのため、転写不良が発生し、一次転写残トナー量が増えるため、パンクリスクが大きくなった。また、ケース3の場合には、ステーションSa、Sb、Scに対し、ステーションSdの抵抗が低い。そのため、Sdステーションにおける感光ドラム1dの表面電位と中間転写ベルト6の表面電位間の電圧値、すなわち、Sdステーションにおける転写電界が比較例の場合、最適値より大きくなる。そのため、再転写が悪化し、逆転写量が増えるため、パンクリスクが高い結果となったと推定される。
Figure 0006108820
また、本実施例では、上流ステーションのトナー像が下流ステーションを通過する際に、下流ステーションにおける電圧が適正電圧よりも大きい場合に、トナー像が放電を受け、トナーの極性が反転(正極性)してしまう。その結果、極性が反転したトナーが中間転写ベルト6の外周面上から、下流ステーションの感光ドラム1に逆転写され、画像濃度が低下してしまう現象(以下、再転写と記載する)が生じる虞がある。これに対し、下流ステーションの抵抗は算出されているため、下流ステーションに最適な電圧を印加することで、抑制するといったことが可能となる。
また、各ステーションの抵抗値が大きく異なる場合、抵抗値の高いステーションに最適化した転写電圧Vpを選択することで、他ステーションにおける転写電界が大きくなり過ぎてしまい、再転写が悪化してしまう場合がある。しかし、全ステーションにおける抵抗値Ra、Rb、Rc、Rdが算出されていることで、事前に前記再転写性の悪化を予期す
ることが可能である。従って、前記再転写性の悪化が予期された場合には、転写電圧値を
最適値と対し、若干低い値に選択することで、前記再転写性の悪化を抑制・防止することが出来る。
以上説明したように、実施例1によれば、各ステーションSa〜Sdにおける抵抗値Ra〜Rdを算出することで、各ステーションの状況を考慮した上で、最適な転写バイアス(転写電圧Vp)を選択することが可能となる。すなわち、各ステーションの抵抗値の差を考慮して、所定の転写電圧を選択することが出来る。その結果、転写効率を上げることができ、転写不良や再転写の発生を抑制することができる。さらには、廃トナー容器のパンクリスクを低減することが出来る。
(実施例2)
実施例2の画像形成装置101は、当接離間機構と、シーケンスの点で、実施例1の画像形成装置100と異なる。その他の構成に関しては同様であるため、説明を省略する。図6は、実施例2における一次転写ブラシの当接離間機構の構成を示す図である。図6(a)は一次転写ブラシ5dの当接離間機構を示す拡大概略図であり、図6(b)、図6(c)は、一次転写ブラシ5a〜5cの当接離間機構を示す拡大概略図である。
<実施例2:当接離間機構>
図6(a)に示すように、実施例2のカラー画像形成装置101は、実施例1のカラー画像形成装置100と異なり、ステーションSdが当接離間機構を持たない。すなわち、ステーションSdは、常に、押圧バネ9dにより、400gfの当接圧で中間転写ベルト6の外周面が感光ドラム1dの表面に当接する。
図6(b)、(c)に示すように、一次転写ブラシ5a、5b、5cの当接離間機構の構成は同様のため、添え字a〜cは省略する。各ステーションSa、Sb、Scに取り付けられた偏心カム211は不図示のリンク機構により、ステーションSa、Sb、Sc間で結合され、二次転写対向ローラと同軸上に取り付けられた不図示のギアから伝達される動力によって同一の位相で回転する。
不図示のCPUはステーションSa、Sb、Scに共通の不図示のクラッチを所定のタイミングで連結・解除することで、偏心カム211の回転を制御する。
偏心カム211が回転すると、図6(b)に示すように、偏心カム211による揺動アーム53の押し下げが解除される。偏心カム211による揺動アーム53への押圧が解除されると、一次転写ブラシ5a、5b、5cは押圧バネ9の押圧力により中間転写ベルト6を押し上る。そして、中間転写ベルト6の外周面が感光ドラム1に400gfの当接圧で当接し、4つのステーション全てが当接の状態となる。この状態を以下、フル当接状態と呼ぶ。
当接状態から更に偏心カム211が回転すると、図6(c)に示すように、偏心カム211により、揺動アーム53が押し下げられる。揺動アーム53が押し下げられると、実施例1と同様に、一次転写ブラシ5a、5b、5cが中間転写ベルト6から3mm離間するとともに、中間転写ベルト6が感光ドラム1から1mm離間し、一次転写ブラシ5dのみが当接した状態となる。この状態を以下、モノ当接状態と呼ぶ。尚、本実施例のカラー画像形成装置101においては、モノ当接状態をホームポジションとする。また、モノクロ印字を行う場合には、モノ当接状態で画像形成を行う。
<実施例2:ATVCシーケンス>
図7は、実施例2におけるATVCシーケンスのフローチャート図である。また、図8(1a)、図8(2a)に一次転写ブラシ5の当接離間状態を示す。更に、図8(1b)、図8(2b)に、その当接離間状態時の等価回路を示す。
まず、本実施例におけるカラー画像形成装置101が、不図示のパーソナルコンピュータ等のホスト情報機器からプリント信号を受け取る。そして、カラー画像形成装置101はプリント動作を開始し、図8(1a)に示すように一次転写ブラシ5dのみを当接状態とし、各種モータ、バイアスの立ち上げ動作を行う(ステップ1)。立ち上げ動作終了後、CPU1は図8(1b)に示す等価回路の状態で一次転写電源50を目標電流Itで定電圧制御する(ステップ2)。この時に電流検知回路51で検知される電流値を第1電流値とする。CPUは定電流制御時の一次転写電源50の発生電圧値Vdを所定時間、記憶し、平均電圧値Vaveを算出するとともに、下記計算式(式1)により、ステーションSdの抵抗値(第1抵抗値)Rdを算出する(ステップ3)。
Figure 0006108820
ステーションSdの抵抗値Rdを算出終了後、CPUは一次転写電源50の電流供給を終了する(ステップ4)。CPUは不図示のクラッチ2を連結することで偏心カム211を回転させ、一次転写ブラシ5a、5b、5cを同時に全て当接状態とし、フル当接状態とする(ステップ5)。この状態を図8(2a)に示す。CPU1は図8(2b)に示す等価回路の状態で一次転写電源50を電圧値Vaveで定電圧制御する(ステップ6)。CPUは前記定電圧制御時に電流検知回路51で検知される電流Iallを所定時間、記憶し、平均電流値Iallaveを算出する。そして、ステーションSa、Sb、Scに流れる電流値Ia、Ib、Icの合算値Iabc=Ia+Ib+Icを下記計算式(2)より算出する(ステップ7)。
Figure 0006108820
また、上記電流値Iabcと電圧値Vaveより、ステーションSa、Sb、Scの抵抗の平均値(平均抵抗値)Rabcを下記計算式(式3)より算出する(ステップ8)。
Figure 0006108820
平均抵抗値Rabcの算出終了後、CPUは一次転写電源50の電流供給を終了させる(ステップ9)。CPUはステーションSa、Sb、Scにおける抵抗平均値Rabcと、ステーションSdにおける抵抗値(第1抵抗値)Rdと、各種情報を鑑み、画像形成電圧Vpを決定する(ステップ10)。
そして、前記画像形成電圧Vpを所定のタイミングで印加し(ステップ11)、感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト6の外周面上に転写させる。感光ドラム1d上のトナー像を中間転写ベルト6の外周面へ転写した終えた後、画像形成電圧Vpの印加を終了する(ステップ12)。
このように、モノ当接状態と、フル当接状態の2つのポジションのみ有する構成であっても、2つのポジションを利用して、モノ当接状態時に流れる電流値(第1電流値)Itと、フル当接状態時に流れる電流値Iallとを、電流検知回路51により検知できる。そして、ステーションSa、Sb、Scに流れる電流値Iabcを算出することで、ステ
ーションSa、Sb、Scにおける抵抗の平均値Rabc、及び電流値Iabcの平均値を算出可能となる。その結果、ステーションSdの抵抗値Rdだけでなく、ステーションSa、Sb、Scにおける平均抵抗値Rabcの両者を考慮して、画像形成電圧Vpを選択することが可能となる。
本実施例のカラー画像形成装置101では、モノカラー印字の際には、ステーションSdにおける一次転写ブラシ5dのみが当接したモノ当接状態で印字を行う。そのため、モノカラー印字のみが継続された際には、一次転写ブラシ5a、5b、5cに比べ、一次転写ブラシ5dの抵抗値が上昇する。その結果、ステーションSdの一次転写ブラシ5dにおける分担電圧が大きくなる問題がある。しかし、本実施例のカラー画像形成装置101では、ステーションSdの抵抗値Rdが算出されるため、ステーションSdに最適化した転写電圧(第1電圧値)Vpを選択することが出来る。
ここで、抵抗の高いステーションSdに最適化した転写電圧Vpを選択することで、ステーションSa、Sb、Scにおける転写電界が大きくなり過ぎてしまい、再転写が悪化してしまう場合がある。しかし、本実施例においては、全ステーションにおける抵抗値Ra、Rb、Rc、Rdが算出されていることで、ステーションSa、Sb、Scにおける前記再転写性の悪化を事前に予期することが可能である。従って、前記再転写性の悪化が予期された場合には、転写電圧値Vpを最適値(第1電圧値)と対し、ステーションSa、Sb、Scにおける最適値(第2電圧値)に近づくように、若干低い値に選択することで、前記再転写性の悪化を抑制・防止することが出来る。
(実施例3)
本実施例のカラー画像形成装置102は、実施例1、実施例2の画像形成装置と異なり、各ステーションの抵抗値の算出結果を転写バイアスだけでなく、転写バイアスと帯電バイアスの両者に反映させる点が異なる。画像形成装置の構成に関しては実施例2のカラー画像形成装置101と同様のため、説明は省略する。
<実施例3:ATVCシーケンス>
図9に本実施例のATVCの工程を示す。実施例2のカラー画像形成装置101とステップ9までは同一のため省略する。ステップ9の後、CPU1は、帯電ローラ2dが備えられるステーションSdにおける分担電圧Vdを下記計算式(式4)より算出する。また、第2帯電手段としての帯電ローラ2a、2b、2cが備えられるステーションSa、Sb、Scにおける分担電圧の平均値Vabcを下記計算式(式5)より算出する(ステップ10)。
Figure 0006108820
CPU1は上記算出値より、ステーションSa、Sb、Scにおける帯電電圧値Vpabcを下記計算式(6)より、算出する(ステップ11)。
Figure 0006108820
ここで、Vpdは画像形成中にステーションSdの帯電ローラ2dに印加する所定の帯電電圧値であり、抵抗検知中は全てのステーションに印加されている帯電電圧値である。
画像形成時において、前記画像形成電圧Vpと、帯電電圧値Vpabc、Vpdを所定のタイミングで印加し、感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト6の外周面上に転写させる(ステップ12)。感光ドラム1d上のトナー像を中間転写ベルト6の外周面へ転写し終えた後、画像形成電圧Vp、Vpabc、Vdの印加を終了する(ステップ13)。
このように、ステーションSdの分担電圧と、ステーションSa、Sb、Scの分担電圧を算出し、その差分を埋めるように、第1抵抗値と平均抵抗値との差に基づいて、ステーションSa、Sb、Scに第2電圧印加手段が印加する帯電電圧値を決定する。そのため、モノ印字モードが継続し、ステーションSdの一次転写ブラシ5dの抵抗が上昇した場合であっても、各ステーションに最適な転写電界を形成し、画像不良のない、画像の提供を可能とする。
以下、詳細に説明する。実施例3のカラー画像形成装置102では、実施例2の画像形成装置101と同様に、モノカラー印字の際には、ステーションSdにおける一次転写ブラシ5dのみが当接したモノ当接状態で印字を行う。そのため、モノカラー印字のみが継続された際には、一次転写ブラシ5a、5b、5c、5dに比べ、一次転写ブラシ5dの抵抗値が上昇する。その結果、ステーションSdの一次転写ブラシ5dにおける分担電圧が大きくなるため、ステーションSa、Sb、Scにおける転写電界に比べ、ステーションSdにおける転写電界が、小さくなってしまうという課題がある。
上記課題に対し、実施例2の画像形成装置では、ステーションSdの転写性を優先する場合には、算出されたステーションSdの抵抗値(第1抵抗値)Rdを考慮して、ステーションSdにおける最適な画像形成電圧Vpを選択した。そのため、ステーションSdの転写性を確保することが可能である。しかしながら、その場合、ステーションSa、Sb、Scに対しては電界が強いため、程度によっては、再転写や放電系の画像不良が発生してしまう。
一方で、ステーションSa、Sb、Scの転写性を優先し、ステーションSa、Sb、Scを考慮して、画像形成電圧を選択することで、ステーションSa、Sb、Scの転写性を確保することは可能である。しかし、ステーションSdにとっては電界が弱いため、程度によっては、転写不良や、放電系の画像不良が発生してしまう。また、ステーションSdの転写性、ステーションSa、Sb、Scの転写性の両者を考慮し、両者に最適なバイアス値の中間値を取ることで、大きな再転写、転写不良、及び放電系の画像不良を、防止することは出来る。しかし、抵抗上昇量の程度によっては、軽微に再転写、転写不良、及び放電系の画像不良が発生してしまうという課題があった。
これに対し、実施例3のカラー画像形成装置102では、帯電ローラ2d(第1帯電手段)に印加する帯電電圧をVpdとし、帯電ローラ2a〜2c(第2帯電手段)に印加する帯電電圧をVpabc=Vpd+(Rd−Rabc)×Itと設定する。そのため、ステーションSa、Sb、ScとステーションSdとの分担電圧の差分を相殺することが出来る。その結果、ステーションSdにおける画像形成部の転写電界と、ステーションSa、Sb、Scの転写電界の平均値を近づけることや等しくすることが可能となる。
以上説明したように、実施例3のカラー画像形成装置102では、実施例2と同様に、ステーションSdにおける抵抗値(第1抵抗値)Rdと、ステーションSa、Sb、Scにおける抵抗値Ra、Rb、Rc(平均抵抗値)とを算出する。そして、検知回路51で検知された電流値に基づいて、分担抵抗の差(第1抵抗値と平均抵抗値の差)を算出し、その差分に基づいて、ステーションSa、Sb、Scにおける帯電電圧値を(負方向に)小さくする。すなわち、画像形成時に一次転写ブラシ5a〜5cに印加される転写電圧と、第2電圧印加手段によって感光ドラム(第2像担持体)1を通じて一次転写ブラシ5a
〜5cに印加される電圧と、の重畳電圧値が第2電圧値に近づくように、帯電電圧値を増減している。その結果、モノ印字モードが継続し、ステーションSdの一次転写ブラシ5dの抵抗が上昇した場合であっても、各ステーションに最適な転写電界を形成し、画像不良のない、画像の提供を可能とする。
尚、実施例1〜3では中間転写方式のカラー画像形成装置に対して記載したものの、直接転写方式においても本発明を適応することが可能なことは言うまでもない。また、上記各実施例は、可能な限り互いに組み合わせた構成を採用することができる。
感光ドラム…1、中間転写ベルト…6、一次転写ブラシ…5、転写電源…50、電流検知回路…51、カラー画像形成装置…100

Claims (7)

  1. 複数の像担持体と、
    前記複数の像担持体に対向して設けられ、前記像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写位置と、転写しない非転写位置との間を移動可能に設けられる複数の転写手段と、
    前記複数の転写手段のそれぞれに同じ大きさの電圧を印加する共通化された一つの電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段が印加する電圧を制御可能な制御手段と
    前記電圧印加手段によって前記転写手段に電圧が印加されることによって前記転写手段に流れる電流値を検知する検知手段と、
    を有する画像形成装置において、
    前記制御手段は
    画像形成時に、前記複数の転写手段のうち一の転写手段である第1転写手段のみが前記転写位置にある状態で、前記電圧印加手段が電圧を印加したときに前記検知手段が検知した第1電流値とその時の印加電圧値から得られる第1抵抗値に基づいて、
    画像形成時に前記第1転写手段に流れる電流値が所定の値となる第1電圧値を決定し、
    非画像形成時に、前記第1転写手段以外の第2転写手段のみが前記転写位置にある状態で、前記電圧印加手段が電圧を印加したときに前記検知手段が検知した第2電流値とその時の印加電圧値から得られる第2抵抗値に基づいて、
    画像形成時に前記第2転写手段に流れる電流値が所定の値となる第2電圧値を決定し、
    画像形成時に前記複数の転写手段に印加する電圧値を、
    前記第1抵抗値と、前記第2抵抗値との差に基づいて、前記第1電圧値と前記第2電圧値との間の電圧値とすることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像を担持する第1の像担持体と、
    トナー像を担持する第2の像担持体と、
    前記第1の像担持体に対向して設けられ、前記第1の像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写位置と、転写しない非転写位置との間を移動可能に設けられる第1転写手段と、
    前記第2の像担持体に対向して設けられ、前記第2の像担持体上に形成されたトナー像
    を被転写体に転写する転写位置と、転写しない非転写位置との間を移動可能に設けられる第2転写手段と、
    前記第1転写手段と前記第2転写手段それぞれに同じ大きさの電圧を印加する共通化された一つの電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段が印加する電圧を制御可能な制御手段と、
    前記電圧印加手段によって電圧が印加されることによって流れる電流値を検知する検知手段と、
    を有する画像形成装置において、
    前記制御手段は、
    非画像形成時に、前記第1転写手段のみが前記転写位置にある状態で、前記電圧印加手段が電圧を印加したときに前記検知手段が検知した第1の電流値とその時の第1の印加電圧値から第1抵抗値を算出し、前記第1転写手段と前記第2転写手段の両方が前記転写位置にある状態で、前記電圧印加手段が電圧を印加したときに前記検知手段が検知した第2の電流値とその時の第2の印加電圧から第2抵抗値を算出し、
    画像形成時に前記第1転写手段と前記第2転写手段に印加する電圧値を、前記第1抵抗値と前記第2抵抗値に基づいて、決定することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記第1転写手段は、前記被転写体の移動方向において、前記第2転写手段よりも下流側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1転写手段は、ブラックのトナー像を前記被転写体に転写する転写手段であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記被転写体は、シート材であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記被転写体は、回転可能に設けられる無端状の中間転写ベルトであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1転写手段と前記第2転写手段の前記非転写位置は、前記中間転写ベルトから離間した位置であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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