JP2005180688A - 車輪用軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内方部材の軌道面間にリング状被検出部材を嵌合させながら、組立工数が少なくコスト低減が可能で、被検出部材の嵌合時の異常検出や嵌合に伴い発生するごみの除去が容易な車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】 内周に複列の軌道面4を有する外方部材1と、これら軌道面4に対向する軌道面5を有する内方部材2と、対向する軌道面4,5間に介在した複列の転動体3とを設ける。内方部材2を構成するハブ輪2Aおよび軌道面形成部材2Bに各列の軌道面5を形成する。内方部材2の両列の軌道面5間の外周にリング状被検出部材9を嵌合させる。このリング状被検出部材9を検出するセンサ10を、上記外方部材1における両列の軌道面4間に設ける。上記リング状被検出部材9の外径は、上記外方部材1の軌道面4に組み付けた転動体3の列の内接円径よりも小さくする。リング状被検出部材9とセンサ10とは回転検出器11を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 内周に複列の軌道面4を有する外方部材1と、これら軌道面4に対向する軌道面5を有する内方部材2と、対向する軌道面4,5間に介在した複列の転動体3とを設ける。内方部材2を構成するハブ輪2Aおよび軌道面形成部材2Bに各列の軌道面5を形成する。内方部材2の両列の軌道面5間の外周にリング状被検出部材9を嵌合させる。このリング状被検出部材9を検出するセンサ10を、上記外方部材1における両列の軌道面4間に設ける。上記リング状被検出部材9の外径は、上記外方部材1の軌道面4に組み付けた転動体3の列の内接円径よりも小さくする。リング状被検出部材9とセンサ10とは回転検出器11を構成する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、回転検出器等の各種センサを設けた車輪用軸受装置に関する。
この種の車輪用軸受装置の従来例として、図14(A)に示すように、外方部材31および内方部材32の複列の軌道面34,35間に転動体33が介在し、回転側部材である内方部材32の両列の軌道面35間の外周にリング状のパルサリング39を嵌合させ、このパルサリング39を検出する磁気センサ40を固定側部材である外方部材31における両列の軌道面34間に設けたものが知られている(例えば特許文献1,2)。この車輪用軸受装置は、内方部材32が、片列の軌道面35を外周に有するハブ輪32Aと、外周にもう片列の軌道面35を有し上記ハブ輪32Aのインボード側端の外周に嵌合する内輪32Bとでなる第3世代に分類されるものである。パルサリング39および磁気センサ40は、車速を検知してブレーキの制動を制御するアンチロックブレーキシステム等における回転検出器を構成するものであり、パルサリング39はその外周に歯を形成しているものが多く、それだけ厚みが大きくなる。そのため、図14(B)に拡大して示すように、パルサリング39の外径B1は、外方部材31の軌道面34に組み付けた転動体33の列の内接円径A1よりも大きくなる。
このことから、この車輪用軸受装置の組立は、図15〜図17に示す以下の手順で行われる。
(1) 先ず、外方部材31のアウトボード側の軌道面34に保持器36で保持された転動体33を挿入する(図15(A))。
(2) 外方部材31内周のアウトボード側にグリースを封入する(図15(B))。 (3) 外方部材31内周のアウトボード側端にシール37を圧入する(図15(C))。 (4) ハブ輪32Aを外方部材31の内周側に挿入する(図16(A))。
(5) ハブ輪32Aの外周にパルスリング39を圧入する(図16(B))。
(6) 外方部材31のインボード側の軌道面34に保持器36で保持された転動体33を挿入する(図16(C))。
(7) 外方部材31の内周のインボード側にグリースを封入する(図17(A))。 (8) 内輪32Bをハブ輪32A外周のインボード側端に圧入する(図17(B) )。 (9) 外方部材31内周のインボード側端にシール38を圧入する(図17(C))。
特開昭62−249069号公報
実用新案登録2567498号公報
(1) 先ず、外方部材31のアウトボード側の軌道面34に保持器36で保持された転動体33を挿入する(図15(A))。
(2) 外方部材31内周のアウトボード側にグリースを封入する(図15(B))。 (3) 外方部材31内周のアウトボード側端にシール37を圧入する(図15(C))。 (4) ハブ輪32Aを外方部材31の内周側に挿入する(図16(A))。
(5) ハブ輪32Aの外周にパルスリング39を圧入する(図16(B))。
(6) 外方部材31のインボード側の軌道面34に保持器36で保持された転動体33を挿入する(図16(C))。
(7) 外方部材31の内周のインボード側にグリースを封入する(図17(A))。 (8) 内輪32Bをハブ輪32A外周のインボード側端に圧入する(図17(B) )。 (9) 外方部材31内周のインボード側端にシール38を圧入する(図17(C))。
このように、上記構成の車輪用軸受装置では、組立に多くの工程が必要でコスト増となる。また、ハブ輪32Aにパルサリング39を圧入するときに(図16(B))、その圧入部に隣接するアウトボード側にグリースの封入された転動体33があるため、圧入時のごみが軌道面34,35に付着する。さらに、外方部材31で囲まれた部分に被検出部材であるパルサリング39を圧入するので、圧入によるパルスリング39の割れ・変形などの検出が困難である。
この発明の目的は、内方部材の軌道面間にリング状被検出部材を嵌合させながら、組立工数が少なくコスト低減が可能で、被検出部材の嵌合時の異常検出や嵌合に伴い発生するごみの除去が容易な車輪用軸受装置を提供することである。
この発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面を有する外方部材と、これら軌道面に対向する軌道面を有する内方部材と、対向する軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、上記内方部材が、車輪取付用のハブフランジを外周に有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側端の外周に嵌合した軌道面形成部材とでなり、これらハブ輪および軌道面形成部材に各列の軌道面を形成した車輪用軸受装置において、上記内方部材の両列の軌道面間の外周にリング状被検出部材を嵌合させ、このリング状被検出部材を検出するセンサを上記外方部材における両列の軌道面間に設け、上記リング状被検出部材の外径を、上記外方部材の軌道面に組み付けた転動体の列の内接円径よりも小さくしたことを特徴とする。 この構成によると、内方部材の両列の軌道面間の外周に嵌合させるリング状被検出部材の外径を、外方部材の軌道面に組み付けた転動体の列の内接円径よりも小さくしているので、転動体を組み付け済みの外方部材の内周に、リング状被検出部材の嵌合済のハブ輪を挿入することができる。そのため、従来例に比べて組立工程を少なくすることができて、設備費・工数を削減でき、コストを低減できる。また、外方部材への組立前のハブ輪にリング状被検出部材を嵌合させるので、嵌合時にリング状被検出部材に割れ・変形等の異常が生じた場合でも、これを容易に検出することができる。さらに、嵌合で発生するごみも容易に除去できる。
この発明において、上記リング状被検出部材は、円周方向に磁気特性を異ならせたパルサリングであり、上記センサが磁気センサであり、これらパルサリングと磁気センサとで回転検出器を構成するものであっても良い。
この構成の場合、内方部材と一体に回転するパルサリングの磁気特性の変化を磁気センサで検出することにより、車輪の回転を検出することができる。
この構成の場合、内方部材と一体に回転するパルサリングの磁気特性の変化を磁気センサで検出することにより、車輪の回転を検出することができる。
また、この発明において、上記リング状被検出部材が磁歪材で形成されたものであり、上記センサが、上記リング状被検出部材の磁気的特性の変化を検出することで作用トルクを検出するトルク検出部であっても良い。
この構成の場合、車輪を支持する内方部材への作用トルクを検出することができる。
この構成の場合、車輪を支持する内方部材への作用トルクを検出することができる。
この発明において、上記軌道面形成部材は、例えば軌道面を形成するための専用部材となる内輪であっても良い。
また、この発明において、上記軌道面形成部材は等速ジョイントの外輪であって良い。その場合、上記内方部材はハブ輪の内周に等速ジョイント外輪の軸部を嵌合させ、この等速ジョイント外輪の上記軸部の基端の外周面および上記ハブ輪の外周面に、上記複列の軌道面における各列の軌道面を設けても良い。
上記軌道面形成部材が、上記内輪および上記等速ジョイント外輪のいずれの場合も、リング状被検出部材の外径を、外方部材に組み付けた転動体列の内接円径よりも小さくすることで、上記の組立性向上等の効果が得られる。
また、この発明において、上記軌道面形成部材は等速ジョイントの外輪であって良い。その場合、上記内方部材はハブ輪の内周に等速ジョイント外輪の軸部を嵌合させ、この等速ジョイント外輪の上記軸部の基端の外周面および上記ハブ輪の外周面に、上記複列の軌道面における各列の軌道面を設けても良い。
上記軌道面形成部材が、上記内輪および上記等速ジョイント外輪のいずれの場合も、リング状被検出部材の外径を、外方部材に組み付けた転動体列の内接円径よりも小さくすることで、上記の組立性向上等の効果が得られる。
この発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面を有する外方部材と、これら軌道面に対向する軌道面を有する内方部材と、対向する軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、上記内方部材が、車輪取付用のハブフランジを外周に有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側端の外周に嵌合した軌道面形成部材とでなり、これらハブ輪および軌道面形成部材に各列の軌道面を形成した車輪用軸受装置において、上記内方部材の両列の軌道面間の外周にリング状被検出部材を嵌合させ、このリング状被検出部材を検出するセンサを上記外方部材における両列の軌道面間に設け、上記リング状被検出部材の外径を、上記外方部材の軌道面に組み付けた転動体の列の内接円径よりも小さくしたため、リング状被検出部材をハブ輪の外周に設けながら、組立工数が少なくコスト低減が可能で、被検出部材の嵌合時の異常検出や嵌合に伴い発生するごみの除去が容易となる。
この発明の第1の実施形態を図1〜図5と共に説明する。この実施形態は、内輪回転タイプの第3世代型で、かつ駆動輪支持用の車輪用軸受装置に適用した例である。図1に示すように、この車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面4を有する外方部材1と、これら軌道面4にそれぞれ対向する軌道面5を有する内方部材2と、これら複列の軌道面4,5間に介在させた複列の転動体3とを備える。この車輪用軸受装置は、複列のアンギュラ玉軸受とされていて、各軌道面4,5は断面円弧状であり、両軌道面4,5は接触角が背面合わせとなるように形成されている。転動体3はボールからなり、各列毎に保持器6で保持されている。内外の部材2,1間の環状空間のアウトボード側およびインボード側の各開口端部は、それぞれ接触式のシール7,8で密封されている。
外方部材1は車体(図示せず)に取付けられる固定側の部材となるものであって、全体が一体の部材とされている。
内方部材2は、回転側の部材となるものであって、車輪取付用のハブフランジ2aを外周に有するハブ輪2Aと、このハブ輪2Aに嵌合した軌道面形成部材2Bとでなる。ハブ輪2Aの外周には片列の軌道面5が形成されている。軌道面形成部材2Bは、もう片列の軌道面5を外周に形成するための専用部材となる内輪であり、ハブ輪2Aのインボード側端の外周に嵌合する。ハブ輪2Aの内周には、等速ジョイント外輪12の軸部12bがスプライン嵌合する。等速ジョイント外輪12は、カップ部12aと軸部12bとが一体に形成された部材であって、その軸部12bがハブ輪2Aの内周に挿通され、軸部12bの先端に螺合したナット13によりハブ輪2Aに締め付け固定される。この等速ジョイント外輪12のカップ部12aに連続する大径の軸部基端12baが上記軌道面形成部材(内輪)2Bのインボード側幅面に押し当てられることで、軌道面形成部材2Bがハブ輪2Aに対して軸方向に固定される。ハブフランジ2aはハブ輪2Aのアウトボード側端部に位置しており、このハブフランジ2aにブレーキロータを介して車輪(いずれも図示せず)がボルト20で取付けられる。
内方部材2は、回転側の部材となるものであって、車輪取付用のハブフランジ2aを外周に有するハブ輪2Aと、このハブ輪2Aに嵌合した軌道面形成部材2Bとでなる。ハブ輪2Aの外周には片列の軌道面5が形成されている。軌道面形成部材2Bは、もう片列の軌道面5を外周に形成するための専用部材となる内輪であり、ハブ輪2Aのインボード側端の外周に嵌合する。ハブ輪2Aの内周には、等速ジョイント外輪12の軸部12bがスプライン嵌合する。等速ジョイント外輪12は、カップ部12aと軸部12bとが一体に形成された部材であって、その軸部12bがハブ輪2Aの内周に挿通され、軸部12bの先端に螺合したナット13によりハブ輪2Aに締め付け固定される。この等速ジョイント外輪12のカップ部12aに連続する大径の軸部基端12baが上記軌道面形成部材(内輪)2Bのインボード側幅面に押し当てられることで、軌道面形成部材2Bがハブ輪2Aに対して軸方向に固定される。ハブフランジ2aはハブ輪2Aのアウトボード側端部に位置しており、このハブフランジ2aにブレーキロータを介して車輪(いずれも図示せず)がボルト20で取付けられる。
内方部材2の両列の軌道面5間の外周には、リング状被検出部材9が嵌合させてある。この実施形態では、上記リング状被検出部材9の嵌合部をハブ輪2Aの外周としてあり、その嵌合部はアウトボード側の軌道面5から段差をなして同軌道面5より小径となる第1の嵌合面2bとされている。上記軌道面形成部材2Bが嵌合するハブ輪2Aのインボード側端の外周は上記第1の嵌合面2bから段差をなして同嵌合面2bより小径となる第2の嵌合面2cとされている。上記リング状被検出部材9は、図3に上半部を破断した正面図で示すように、円周方向に磁気特性を異ならせたパルサリングであり、具体的には円周方向に磁極N,Sを交互に並べた多極の磁石からなる。リング状被検出部材9は、多極磁石の代わりに、外周にギヤ状の凹凸を設けた磁性体であっても良い。一方、このリング状被検出部材9を検出するセンサ10が外方部材1における両列の軌道面4間に設けられている。このセンサ10はホール素子などからなる磁気センサとされている。上記リング状被検出部材9とセンサ10とで、内方部材2の回転つまり車輪の回転を検出する回転検出器11が構成されている。図2に図1のC部を拡大した断面図で示すように、ハブ輪2Aの第1の嵌合面2bに嵌合されるリング状被検出部材9の外径Bは、外方部材1の軌道面4に組み付けた転動体3の列の内接円径Aよりも小さくされている。
この車輪用軸受装置の組立手順を図4,図5を参照して以下に説明する。
(1)先ず、ハブ輪2Aの第1の嵌合面2bにリング状被検出部材9を圧入嵌合させる(図4(A))。このように外方部材1への組込み前のハブ輪2Aにリング状被検出部材9を嵌合させることにより、圧入によるリング状被検出部材9の割れ・変形等を容易に検出することができる。
(2)外方部材1の両列の軌道面4に保持器6で保持した転動体3を挿入する(図4(B))。
(3)外方部材1の内周のアウトボード側およびインボード側にグリースを封入する(図4(C))。
(4)外方部材1の内周のアウトボード側端にシール部材7を圧入する(図4(D) )。 (5)ハブ輪2Aを外方部材1の内周側に挿入する(図5(A))。
(6)軌道面形成部材(内輪)2Bをハブ輪2A外周のインボード側端(第2の嵌合面)2cに圧入する(図5(B))。
(7)外方部材1の内周のインボード側端にシール部材8を圧入する(図5(C))。
(1)先ず、ハブ輪2Aの第1の嵌合面2bにリング状被検出部材9を圧入嵌合させる(図4(A))。このように外方部材1への組込み前のハブ輪2Aにリング状被検出部材9を嵌合させることにより、圧入によるリング状被検出部材9の割れ・変形等を容易に検出することができる。
(2)外方部材1の両列の軌道面4に保持器6で保持した転動体3を挿入する(図4(B))。
(3)外方部材1の内周のアウトボード側およびインボード側にグリースを封入する(図4(C))。
(4)外方部材1の内周のアウトボード側端にシール部材7を圧入する(図4(D) )。 (5)ハブ輪2Aを外方部材1の内周側に挿入する(図5(A))。
(6)軌道面形成部材(内輪)2Bをハブ輪2A外周のインボード側端(第2の嵌合面)2cに圧入する(図5(B))。
(7)外方部材1の内周のインボード側端にシール部材8を圧入する(図5(C))。
この構成の車輪用軸受装置によると、このように、内方部材2の両列の軌道面5間の外周に嵌合させるリング状被検出部材(パルサリング)9の外径Bを、外方部材1の軌道面4に組み付けた転動体3の列の内接円径Aよりも小さくしているので、内方部材2を構成するハブ輪2Bの外周にリング状被検出部材9を嵌合させてから、転動体3を組み付け済みの外方部材1の内周にハブ輪2Bを挿入することができる。そのため、従来例に比べて組立工程を2工程少なくすることができる。その結果、設備費・工数を削減でき、コストを低減できる。また、組立前のハブ輪2Aにリング状被検出部材2Bを圧入嵌合させるので、圧入時にリング状被検出部材2Bに割れ・変形等の異常が生じた場合でも、これを容易に検出することができる。さらに、圧入で発生するごみも容易に除去できる。
図6は第2の実施形態を示す。この車輪用軸受装置は、図1に示す第1の実施形態において、ハブ輪2Aのインボード側端にフランジ状の加締部2dを設け、この加締部2dにより軌道面形成部材(内輪)2Bをハブ輪2Aに対して軸方向に固定している。その他の構成は第1の実施形態と同じである。
図7は第3の実施形態を示す。この実施形態は従動輪支持用の車輪用軸受装置に適用した例を示す。この車輪用軸受装置では、図1に示す第1の実施形態において、ハブ輪2Aが内径穴を有してないのもとされている。軌道面形成部材(内輪)2Bは、ハブ輪2Aのインボード側端に設けたフランジ状の加締部2dでハブ輪2Aに対して軸方向に固定している。その他の構成は第1の実施形態と同じである。
図8は第4の実施形態を示す。この車輪用軸受装置は、図1に示す第1の実施形態において、軌道面形成部材2Bの外周における軌道面5よりアウトボード側の部分が、リング状被検出部材9の嵌合面2eとされており、この嵌合面2eは隣接する軌道面5から段差をなして同軌道面5より小径とされている。これにより、この嵌合面2eに嵌合されるリング状被検出部材9は両列の軌道面5の間で軸方向に固定される。軌道面形成部材2Bは内輪であり、リング状被検出部材9はパルサリングである。その他の構成は第1の実施形態と同じである。
図9は第5の実施形態を示す。この車輪用軸受装置は、図8に示す第4の実施形態において、ハブ輪2Aのインボード側端にフランジ状の加締部2dを設け、この加締部2dにより軌道面形成部材2Bをハブ輪2Aに対して軸方向に固定している。その他の構成は図8に示した第4の実施形態と同じである。
図10は第6の実施形態を示す。この実施形態は従動輪支持用の車輪用軸受装置に適用した例を示す。この車輪用軸受装置では、図8に示す第4の実施形態において、ハブ輪2Aが内径穴を有しないものとされている。軌道面形成部材2Bは、ハブ輪2Aのインボード側端に設けたフランジ状の加締部2dでハブ輪2Aに対して軸方向に固定している。その他の構成は第4の実施形態と同じである。
図11は第7の実施形態を示し、第4世代の車輪用軸受装置に適用したものである。この実施形態は、図1に示す第1の実施形態において、内方部材2を構成する軌道面形成部材2Bを、ハブ輪2Aの外周に嵌合される内輪に代えて、ハブ輪2Aの内径面に軸部12bを嵌合させた等速ジョイント外輪12で兼用している。内方部材2のインボード側列の軌道面5は、等速ジョイント外輪12の軸部12bのカップ部12aに連続する大径の軸部基端12baの外周に形成されている。インボード側のシール8は、外方部材1の内周にシール8を圧入した後に、ハブ輪2Aの内径面に等速ジョイント外輪12の軸部12bをスプライン嵌合させることで、等速ジョイント外輪12の軸部基端12ba外周と外方部材1の内周との間に装着される。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
このように軌道面形成部材2Bが等速ジョイント外輪12で兼用される場合も、内輪の場合と同様に、リング状被検出部材2bの外径を、外方部材1に組み付けた転動体3の列の内接円径よりも小さくすることで、上記の組立性向上等の効果が得られる。
なお、上記各実施形態では、リング状被検出部材9をパルサリングとし、外方部材1に設けるセンサ10として磁気センサを設けて、車輪の回転を検出する回転検出器11を構成した場合つき説明したが、リング状被検出部材9は、回転検出に限らず、荷重や、トルク、歪等の各種の検出対象項目の検出のために設けられたものであっても良い。
例えば、図12に示すように、リング状被検出部材9として、磁歪材からなる円筒状体14に、軸方向に対して所定の傾斜角度θだけ傾斜して延びる複数の傾斜溝15を円周方向に複数個並べて形成したものを用い、センサ10として、上記円筒状体14の磁気特性の変化を検出するコイル等からなるトルク検出部を用いて、内方部材2の作用トルクを検出するトルク検出器16を構成しても良い。
例えば、図12に示すように、リング状被検出部材9として、磁歪材からなる円筒状体14に、軸方向に対して所定の傾斜角度θだけ傾斜して延びる複数の傾斜溝15を円周方向に複数個並べて形成したものを用い、センサ10として、上記円筒状体14の磁気特性の変化を検出するコイル等からなるトルク検出部を用いて、内方部材2の作用トルクを検出するトルク検出器16を構成しても良い。
また、例えば図1に示す第1の実施形態において、図13に示すように、内方部材2に設けるリング状被検出部材9として発電機17のロータを用い、外方部材1に設けるセンサ10として発電機17のステータを用いることにより、車輪の回転を検出する回転検出器を兼ねる発電機17としても良い。
1…外方部材
2…内方部材
2A…ハブ輪
2B…軌道面形成部材
2a…ハブフランジ
3…転動体
4,5…軌道面
9…リング状被検出部材
10…センサ
11…回転検出器
12…等速ジョイント外輪
12b…軸部
12ba…軸部基端
2…内方部材
2A…ハブ輪
2B…軌道面形成部材
2a…ハブフランジ
3…転動体
4,5…軌道面
9…リング状被検出部材
10…センサ
11…回転検出器
12…等速ジョイント外輪
12b…軸部
12ba…軸部基端
Claims (5)
- 内周に複列の軌道面を有する外方部材と、これら軌道面に対向する軌道面を有する内方部材と、対向する軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、上記内方部材が、車輪取付用のハブフランジを外周に有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側端の外周に嵌合した軌道面形成部材とでなり、これらハブ輪および軌道面形成部材に各列の軌道面を形成した車輪用軸受装置において、
上記内方部材の両列の軌道面間の外周にリング状被検出部材を嵌合させ、このリング状被検出部材を検出するセンサを上記外方部材における両列の軌道面間に設け、上記リング状被検出部材の外径を、上記外方部材の軌道面に組み付けた転動体の列の内接円径よりも小さくしたことを特徴とする車輪用軸受装置。 - 請求項1において、上記リング状被検出部材は、円周方向に磁気特性を異ならせたパルサリングであり、上記センサが磁気センサであり、これらパルサリングと磁気センサとで回転検出器を構成した車輪用軸受装置。
- 請求項1において、上記リング状被検出部材が磁歪材で形成されたものであり、上記センサが、上記リング状被検出部材の磁気的特性の変化を検出することで作用トルクを検出するトルク検出部である車輪用軸受装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、上記軌道面形成部材が、軌道面を形成する専用部材となる内輪である車輪用軸受装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、上記軌道面形成部材が等速ジョイントの外輪であり、上記内方部材は上記ハブ輪の内周に上記等速ジョイント外輪の軸部を嵌合させ、この等速ジョイント外輪上記軸部の基端の外周面および上記ハブ輪の外周面に、上記複列の軌道面における各列の軌道面を設けた車輪用軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007051962A (ja) * | 2005-08-19 | 2007-03-01 | Nsk Ltd | 荷重測定装置 |
WO2015194609A1 (ja) * | 2014-06-17 | 2015-12-23 | 日本精工株式会社 | 回転支持装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1172501A (ja) * | 1997-06-27 | 1999-03-16 | Nippon Seiko Kk | 回転速度検出装置付転がり軸受ユニットとその組立方法 |
JP2001289720A (ja) * | 2000-04-06 | 2001-10-19 | Ntn Corp | トルク検出装置 |
-
2004
- 2004-11-22 JP JP2004337793A patent/JP2005180688A/ja active Pending
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