JP4178312B2 - 転がり軸受装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転がり軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、従動輪側の車軸に用いられる転がり軸受装置は、車体側に非回転に支持される外輪部材50と、この外輪部材50の径方向内方に複列の玉51a,51bを介して軸心回りに回転自在に支持される内輪部材52とを有する。この内輪部材52は、ブレーキディスクおよびタイヤホイールを取付けるためのハブホイール53と、車軸55とを有する。ハブホイール53はその外周面に、一方列の玉51aの内輪軌道面を有する。車軸55はその外周面に、他方列の玉51bの内輪軌道面を有する。
【0003】
外輪部材50は、その内周面に、両列の玉51a,51bの外輪軌道面を有する。車軸55は、熱間鍛造によって中実断面に形成され、ハブホイール53の中心穴に挿通される軸部54を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の転がり軸受装置では、車軸55は中実断面であり、また熱間鍛造によって形成されている。従ってその製造に際しては、大圧力を加えるためのプレス機を必要とするなど、高価で大掛かりな設備を必要とする。また、熱間鍛造で製作した車軸55は、製品精度が確保しにくいので、旋削、研磨などの後加工が多く必要であり、工程数が増加してしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の転がり軸受装置は、軸心回りに回転自在な第1、第2内輪部材と、前記第1、第2内輪部材に対して径方向外側で同心に配置されて車体側に非回転に支持される外輪部材と、前記外輪部材と各内輪部材との間に介装される複数列の転動体とを含み、前記外輪部材、前記第1内輪部材は管状の素材を冷間鍛造により中空円筒状に形成されており、前記第2内輪部材は、前記第1内輪部材の挿入が可能な中心穴を有し、前記第2内輪部材の中心穴に挿入される第1内輪部材の端部が、前記第2内輪部材の端面にかしめられ、前記第1内輪部材の軸方向一端部に、第1内輪部材の開口部を覆って第1内輪部材と回転一体なカバーが設けられ、前記カバーの内側面に、環状の回転信号発信部材が設けられ、前記カバーは、前記開口部に内嵌嵌着される筒状の嵌着部と、前記嵌着部よりも大径かつブレーキディスクおよびタイヤホイールを前記外輪部材に取り付ける際のガイドとなるガイド部を備え、前記外輪部材側に、前記第1内輪部材の回転数を、回転信号発信部材からの信号に基づいて検出する検出器が設けられている。
【0007】
上記各構成のように、外輪部材、前記第1、第2内輪部材のうち第1内輪部材を管状の素材から中空円筒状に形成することによれば、転がり軸受装置の製造に際して、大掛かりな設備を必要としない。また転動体の軌道面を必要な精度とするための研磨加工時間を短縮することができる。このため、製品の製造が容易になるとともに、製造コストが低減される。
また内輪部材、外輪部材が軸心回りに回転する場合、その回転トルクが軽減されることになる。さらに、回転信号発信部材および検出器は、軸受内部に配置され、外部からの影響を受けにくくなり、従って、回転速度検出のための信頼度が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る転がり軸受装置を、図面を参照して説明する。図では、転がり軸受装置を、従動輪側の車軸用転がり軸受装置に適用させている。図1は本発明の第1の実施形態に係る転がり軸受装置の全体構成を示す断面図である。図示のように、この転がり軸受装置1は、筒状の外輪部材2と、転動体として2列の玉3,4と、筒状の内輪部材5とを有する。
【0009】
外輪部材2は、その内周面に複列の外輪軌道面を有する。この外輪部材2は、取付けフランジ6を有する。この取付けフランジ6は、外輪部材2の軸心方向一端側、すなわち車両アウタ側に、径方向外向きに突出して形成される。この取付けフランジ6に、ブレーキディスク7およびタイヤホイール8が重ねて取付けられる。
【0010】
このような外輪部材2は、平板状の素材から冷間鍛造によって一体的に形成される。取付けフランジ6には、円周方向等配位置に挿通孔9が形成され、これら挿通孔9にハブボルト10が圧入されている。ブレーキディスク7およびタイヤホイール8は、これらハブボルト10を挿通して取付けフランジ6に取付けられる。
【0011】
内輪部材5は、それぞれ外輪部材2と同心に配置される第1内輪部材11と第2内輪部材12とから構成される。第1内輪部材11は、外輪部材2の径方向内方に配置される軸部13と、他端側すなわち車両インナ側に設けられて車体側に非回転に取付けられる固定フランジ14とを有する。この第1内輪部材11の軸部13は、その車両アウタ側に小径部13aを有し、その外周には環状の凹部15が形成されている。この第1内輪部材11は、平板状の素材から冷間鍛造によって一体的に形成される。この凹部15に、前記第2内輪部材12が嵌着されている。なお、この第2内輪部材12は、熱間鍛造によって形成されて、軌道面が研磨加工によって仕上げられる。
【0012】
第1内輪部材11の軸部13の外周面に、他方の外輪軌道面に対応する内輪軌道面が形成され、第2内輪部材12の外周面に一方の外輪軌道面に対応する内輪軌道面が形成されている。第1内輪部材11はまた、その車両アウタ側端部に、第2内輪部材12の端面に対してかしめられたかしめ部16を有する。
【0013】
外輪部材2の車両アウタ側開口18を覆うカバー17が、外輪部材2の開口18に内嵌嵌着され、このカバー17の内面に、環状の回転信号発信部材としてのパルサーリング19が固着されている。カバー17は、外輪部材2の開口18に内嵌嵌着される筒状の嵌着部17aと、ブレーキディスク7およびタイヤホイール8を取付けフランジ6に取付ける際のガイドとなる、嵌着部17aよりも大径のガイド部17bとを有する。パルサーリング19は、図2に示すように、環状の平板に、円周方向等配位置に多数の開口20を形成してなる。
【0014】
第1内輪部材11の小径部13a内周面に、車両アウタ側に突出して拡径する取付け部材21が固定され、この取付け部材21のパルサーリング19対向部に、外輪部材2の回転数を、パルサーリング19からの信号に基づいて検出する検出器22が埋設するように取付けられている。取付け部材21には、検出器22に接続される配線23が導出され、この配線23の先端には、ハーネス24が接続されている。図の25は、外輪部材2と第1内輪部材11の間の環状空間を車両インナ側で密封するシール装置を示す。
【0015】
上記構成の転がり軸受装置1の製造手順を説明する。まず、外輪部材2に各列の玉3,4を、冠形保持器3a,4aに保持させた状態で組付ける。続いて第1内輪部材11を車両インナ側から外輪部材2に挿入するように組付けるとともに、第2内輪部材12を車両アウタ側から組付ける。このとき、第1内輪部材11の小径部13aが、第2内輪部材12の中心穴12aに対して円滑に挿通されるように、両内輪部材11,12を径方向位置で位置合わせする。
【0016】
第1内輪部材11の小径部13aが、第2内輪部材12の中心穴12aに挿通された状態で、第1内輪部材11の端面を拡径するようにして第2内輪部材12の端面に対してかしめ、第1内輪部材11にかしめ部16を形成する。このように、第1内輪部材11の端面を第2内輪部材12の端面に対してかしめることで、第2内輪部材12は、第1内輪部材11から抜止めされ、両内輪部材11,12が軸心回りに回転一体とされるとともに、両列の玉3,4に対して所定の予圧が付与される。
【0017】
その後、取付け部材21の基部を第1内輪部材11の小径部13aに嵌込み、予めパルサーリング19を固定してあるカバー17を外輪部材2の車両アウタ側開口18に嵌着するようにして転がり軸受装置1を製造する。
【0018】
なお、ブレーキディスク7およびタイヤホイール8は、それぞれの中心穴7a,8aに、カバー17のガイド部17bを挿通するようにし、かつハブボルト10を挿通して取付けフランジ6に重ねるようにして取付け、ハブボルト10に不図示のナットを螺着して固定する。このようにして製造した転がり軸受装置11では、車両が走行すると、不図示の車輪の回転とともに、外輪部材2が軸心回りに回転する。
【0019】
ところで、外輪部材2、および内輪部材5(第1内輪部材11)は、管状の素材を用いてこれを所定の断面形状を有する中空円筒状に形成しているので、内輪部材5を従来のように中実断面に形成する場合に比べて重量が軽くでき、従動輪として、回転トルクの低減が可能となる。
【0020】
また、外輪部材2および内輪部材5は、管状の素材を用いてこれを所定の断面形状を有する中空円筒状に形成しているので、従来のように内輪部材5を熱間鍛造によって形成する場合に比べて、小規模で安価な設備であっても対応でき、しかも高精度に外輪部材2および第1内輪部材11を形成することができる。
【0021】
すなわち熱間鍛造の場合は製品の表面精度も低く、特に玉3,4の内輪軌道面を必要な精度とするための研磨加工時間を長く必要とし、場合によっては内輪軌道面以外の部分も研磨加工を必要としていた。これに対して、管状の素材を用いて冷間鍛造によって外輪部材2および第1内輪部材11を形成する場合は、製品の精度がよいので、外輪軌道面および内輪軌道面を必要な精度とするための研磨加工時間が短縮でき、外輪軌道面および内輪軌道面以外の部分の研磨加工をほとんど必要としない。これによって、製造コストを大幅に低減し得ることになる。
【0022】
また従来、ハブホイール53の軌道部、ハブフランジおよびガイド部材は、熱間鍛造によって一体に形成されていたため、上記と同様製造に際して大掛かりな装置が必要であった。しかしこの実施形態のように、ガイド部17bを有するカバー17を、外輪部材2および内輪部材5と別部材として冷間鍛造によって形成することで、熱間鍛造部分の容量が小さくなり、従来に比べて安価で小規模な装置で製造することができる。また、このカバー17は、第1内輪部材11のかしめ部16を被覆する機能を有しているため、第2内輪部材12の端面とかしめ部16の間から泥水等が侵入するのを防止する機能を有する。
【0023】
さらに、パルサーリング19および検出器22を転がり軸受装置1内部に配置した構成により、外部に露出することがないので、車速の検出精度を向上させることができるとともに、検出器22に付設するハーネス24を第1内輪部材11の中心穴から引出せ、かつその取回しが容易になる。
【0024】
次に、図3に基づいて、本発明の第2の実施形態を説明する.この転がり軸受装置1は、筒状の外輪部材2と、転動体として2列の玉3,4と、筒状の内輪部材5とを有する。
【0025】
外輪部材2は、その内周面に複列の外輪軌道面を有する。この外輪部材2は、固定フランジ14を有する。この固定フランジ14は、外輪部材2の軸心方向他端側、すなわち車両インナ側に、径方向外向きに突出して形成される。この固定フランジ14は、車体側に非回転に取付けられる。このような外輪部材2は、平板状の素材から冷間鍛造によって一体的に形成される。
【0026】
内輪部材5は、それぞれ外輪部材2と同心に配置される第1内輪部材11と第2内輪部材12とから構成される。第1内輪部材11は、外輪部材2の径方向内方に配置される軸部13と、その車両アウタ側に設けられてブレーキディスク7およびタイヤホイール8が重ねて取付けられる取付けフランジ6を有する。
【0027】
この第1内輪部材11の軸部13は、その車両インナ側に小径部13aを有し、その外周には環状の凹部15が形成されている。この第1内輪部材11は、平板状の素材から冷間鍛造によって一体的に形成される。この凹部15に、第2内輪部材12が嵌着されている。なお、この第2内輪部材12は、熱間鍛造によって形成され、軌道面が研磨加工によって仕上げられる。
取付けフランジ6には、円周方向等配位置に挿通孔9が形成され、これら挿通孔9にハブボルト10が圧入されている。ブレーキディスク7およびタイヤホイール8は、これらハブボルト10を挿通して取付けフランジ6に取付けられる。
【0028】
第1内輪部材11の軸部13の外周面に、一方の外輪軌道面に対応する内輪軌道面が形成され、第2内輪部材12の外周面に他方の外輪軌道面に対応する内輪軌道面が形成されている。第1内輪部材11はまた、その車両インナ側端部に、第2内輪部材12の端面に対してかしめられるかしめ部16を有する。
【0029】
第1内輪部材11の車両アウタ側開口30を覆うカバー31が、第1内輪部材11の開口30に内嵌嵌着され、このカバー31の内面に、回転信号発信部材としてのパルサーリング19が固着されている。カバー31は、第1内輪部材11の開口30に内嵌嵌着される筒状の嵌着部31aと、ブレーキディスク7およびタイヤホイール8を取付けフランジ6に取付ける際のガイドとなる、嵌着部31aよりも大径のガイド部31bとを有する。パルサーリング19の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
【0030】
第1内輪部材11の内空部に、車両アウタ側に突出して拡径する取付け部材21が挿通され、この取付け部材21のパルサーリング19対向部に、外輪部材2の回転数を、パルサーリング19からの信号に基づいて検出する検出器22が埋設するように取付けられている。取付け部材21の車両インナ側端部は第1内輪部材11から車両インナ側に突出し、この突出部分が、外輪部材2の車両インナ側開口33を覆う別のカバー34に挿通してこれに保持されている。取付け部材21の車両インナ側から、検出器22に接続される配線23が導出され、この配線23の先端には、ハーネス24が接続されている。図の25は、外輪部材2と第1内輪部材11の間の環状空間を車両アウタ側で密封するシール装置を示す。
【0031】
上記構成の転がり軸受装置1の製造手順を説明する。まず、外輪部材2に各列の玉3,4を、冠形保持器3a,4aに保持させた状態で組付ける。続いて第1内輪部材11を車両アウタ側から外輪部材2に挿入するように組付けるとともに、第2内輪部材12を車両インナ側から組付ける。このとき、第1内輪部材11の小径部13aが、第2内輪部材12の中心穴12aに対して円滑に挿通されるように、両内輪部材11,12を径方向位置で位置合わせする。
【0032】
第1内輪部材11の小径部13aが、第2内輪部材12の中心穴12aに挿通された状態で、第1内輪部材11の端面を拡径するようにして第2内輪部材12の端面に対してかしめ、第1内輪部材11にかしめ部16を形成する。このように、第1内輪部材11の端面を第2内輪部材12の端面に対してかしめることで、第2内輪部材12は、第1内輪部材11から抜止めされ、両内輪部材11,12が軸心回りに回転一体とされるとともに、両列の玉3,4に対して所定の予圧が付与される。
【0033】
その後、取付け部材21を第1内輪部材11の車両アウタ側からその内空部に挿入するとともに、カバー31を、第1内輪部材11の開口30に嵌着させ、取付け部材21の端部を、外輪部材2の車両インナ側開口33を覆うカバー34に挿通してこれに位置保持させる。このとき、パルサーリング19と検出器22との軸心方向間距離が所定の値となるように確保し、転がり軸受装置1を製造する。
【0034】
なお、ブレーキディスク7およびタイヤホイール8は、それぞれの中心穴7a,8aに、カバー31のガイド部31bを挿通するようにし、かつハブボルト10を挿通して取付けフランジ6に重ねるようにして取付け、ハブボルト10に不図示のナットを螺着して固定する。このようにして製造した転がり軸受装置11では、車両が走行すると、不図示の車輪の回転とともに、内輪部材5が軸心回りに回転する。
【0035】
ところで、外輪部材2、および内輪部材5(第1内輪部材11)は、管状の素材を用いてこれを所定の断面形状を有する中空円筒状に形成しているので、内輪部材5を従来のように中実断面に形成する場合に比べて重量が軽くでき、従動輪として、回転トルクの低減が可能となる。
【0036】
また、外輪部材2および特に第1内輪部材11は、管状の素材を用いてこれを所定の断面形状を有する中空円筒状に形成しているので、従来のように内輪部材5を熱間鍛造によって形成する場合に比べて、小規模で安価な設備であっても対応でき、しかも高精度に外輪部材2および第1内輪部材11を形成することができる。
【0037】
すなわち熱間鍛造の場合は製品の表面精度も低く、特に玉3,4の内輪軌道面を必要な精度とするための研磨加工時間を長く必要とし、場合によっては内輪軌道面以外の部分も研磨加工を必要としていた。これに対して、管状の素材を用いて冷間鍛造によって外輪部材2および第1内輪部材11を形成する場合は、製品の精度がよいので、外輪軌道面および内輪軌道面を必要な精度とするための研磨加工時間が短縮でき、外輪軌道面および内輪軌道面以外の部分の研磨加工をほとんど必要としない。これによって、製造コストを大幅に低減し得ることになる。
【0038】
また従来、ハブホイール53の軌道部、ハブフランジおよびガイド部材は、熱間鍛造によって一体に形成されていたため、上記と同様製造に際して大掛かりな装置が必要であった。しかしこの実施形態のように、ガイド部31bを有するカバー31を、外輪部材2および内輪部材5と別部材として冷間鍛造によって形成することで、熱間鍛造部分の容量が小さくなり、従来に比べて安価で小規模な装置で製造することができる。また、このカバー31は、内輪部材5内に泥水等が侵入するのを防止する機能を有する。
【0039】
さらに、パルサーリング19および検出器22を転がり軸受装置1内部に配置した構成により、車速の検出制度を向上させることができるとともに、検出器22に付設するハーネス24を第1内輪部材11の中心穴から引出せ、かつその取回しが容易になる。
【0040】
なお、上記各実施形態においてパルサーリング19は、カバー17,31の内側面にカバー17,31とは別部材として固定するようにしたが、図4に示すように、カバー17,31と一体としてもよい。この場合、カバー17,31の内側面外周部に多数の凸部35を形成するようにすれば、カバー17,31が軸心回りに回転することにより、回転信号が検出器22に出力される。
【0041】
また、上記各実施形態において、第2内輪部材12は熱間鍛造によって形成したが、これに限定されるものではなく、外輪部材2、内輪部材5と同様に平板状または円筒状の素材を冷間鍛造によって形成してもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によれば、高価で大掛かりな設備が不要となるばかりでなく、内輪部材あるいは外輪部材に対して転動体の軌道面を必要な精度とするための研磨加工あるいは旋削加工などの後加工時間を短縮もしくは省略でき、もって製造コストの低減を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る転がり軸受装置の全体断面図である。
【図2】 同じくパルサーリングの単体斜視図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態に係る転がり軸受装置の全体断面図である。
【図4】 別のパルサーリングの実施形態を示す斜視図である。
【図5】 従来の転がり軸受装置の全体断面図である。
【符号の説明】
1 転がり軸受装置
2 外輪部材
10 ハブフランジ
11 第1内輪部材
12 第2内輪部材
16 かしめ部
Claims (1)
- 軸心回りに回転自在な第1、第2内輪部材と、前記第1、第2内輪部材に対して径方向外側で同心に配置されて車体側に非回転に支持される外輪部材と、前記外輪部材と各内輪部材との間に介装される複数列の転動体とを含み、
前記外輪部材、前記第1内輪部材は管状の素材を冷間鍛造により中空円筒状に形成されており、
前記第2内輪部材は、前記第1内輪部材の挿入が可能な中心穴を有し、
前記第2内輪部材の中心穴に挿入される第1内輪部材の端部が、前記第2内輪部材の端面にかしめられ、
前記第1内輪部材の軸方向一端部に、第1内輪部材の開口部を覆って第1内輪部材と回転一体なカバーが設けられ、
前記カバーの内側面に、環状の回転信号発信部材が設けられ、
前記カバーは、前記開口部に内嵌嵌着される筒状の嵌着部と、前記嵌着部よりも大径かつブレーキディスクおよびタイヤホイールを前記外輪部材に取り付ける際のガイドとなるガイド部を備え、
前記外輪部材側に、前記第1内輪部材の回転数を、回転信号発信部材からの信号に基づいて検出する検出器が設けられている、
ことを特徴とする転がり軸受装置。
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