JP2001289720A - トルク検出装置 - Google Patents

トルク検出装置

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JP2001289720A
JP2001289720A JP2000104925A JP2000104925A JP2001289720A JP 2001289720 A JP2001289720 A JP 2001289720A JP 2000104925 A JP2000104925 A JP 2000104925A JP 2000104925 A JP2000104925 A JP 2000104925A JP 2001289720 A JP2001289720 A JP 2001289720A
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torque
sleeve
shaft
outer diameter
transmission shaft
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JP2000104925A
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English (en)
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Kazuhiko Hozumi
和彦 穂積
Kenichi Iwamoto
憲市 岩本
Takashi Koike
孝誌 小池
Kazuyuki Iguchi
和幸 井口
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクを検出する軸にスリーブを装着する構
造で、その軸に対するスリーブの滑りを防止し得るトル
ク検出装置を提供することにある。 【解決手段】 外周に複数の帯状の磁歪材を軸線に対し
て傾斜させて形成した磁歪材パターン5a,5bを有す
るスリーブ4と、このスリーブ4に内嵌し、外径に凹凸
部3を形成したトルク伝達軸1と、前記スリーブ4のト
ルク検出部に外挿された検出コイルとからなり、前記ト
ルク伝達軸1に中空部2を形成し、その中空部2でトル
ク伝達軸1の内径を拡径することによりトルク伝達軸1
とスリーブ4とを塑性結合させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトルク検出装置に関
し、例えば、自動車のドライブシャフトやステアリング
シャフト等の軸に加わる捩りトルクを検出するためのト
ルク検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車では、走行制御の適正化を
図るべく、ドライブシャフトの回転トルクをリアルタイ
ムで検出できる機能を搭載したものが開発されつつあ
る。このように軸のトルクを検出することにより、例え
ば、雪道、豪雨走行中の各車輪への駆動トルクの最適配
分や、減速時の各車輪の制動トルク制御(ブレーキ制
御)などに活用することができ、車両安定性の向上に寄
与することができる。
【0003】この種のトルク検出装置としては、トルク
検出対象である軸の捩れによる磁気的歪みにより検出コ
イルに生じた電圧からトルクを測定する磁歪式のものが
ある。この磁歪式のトルク検出装置は、軸の表面に±4
5°方向に溝を形成したり、その溝に高透磁率の磁性材
を溶射して埋め込んだり、軸表面に磁歪材をパターニン
グしたり、あるいは、±45°方向に窓を多数開けたア
モルファス合金薄帯を軸に接着固定することにより構成
したトルク検出部を設け、このトルク検出部を周回する
ように検出コイルを配置した構造を具備する。
【0004】ここで、前述した溶射とは、一般的に、酸
素ガスとアセチレン、プロパン等の可燃性ガスによる燃
焼炎あるいはアーク等の電気エネルギーを用いて材料を
溶融させ、これを吹き飛ばして基材表面に付着・積層さ
せて皮膜を形成する技術を意味する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来のトルク検出装置では、トルクを検出する軸に磁性材
を直接的に溶射する場合、トルク検出感度を向上させる
ために溶射後に熱処理を実施することが多い。その場
合、軸が焼入れ材であれば、この熱処理によって軸の強
度が低下してしまうという問題があった。
【0006】この問題を解消するため、トルクを検出す
る軸を熱処理することなく、その軸とは別体のスリーブ
を使用する手段が考えられる。つまり、円筒状のスリー
ブ外表面に溶射などにより磁性材をパターニングした
後、トルク検出感度を向上させるための熱処理を行って
から、そのスリーブを軸に圧入した構造とすればよい。
【0007】しかしながら、前述したスリーブ構造で
は、98N・m程度の低トルクで使用する際には問題な
いが、それ以上の高トルクで使用する場合には、スリー
ブと軸との接合面に滑りが生じて正確なトルク測定が困
難であった。
【0008】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、トルクを検出
する軸にスリーブを装着する構造で、その軸に対するス
リーブの滑りを防止し得るトルク検出装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段として、請求項1に係る発明は、外周に複
数の帯状の磁歪部を軸線に対して傾斜させて形成したト
ルク検出部を有するスリーブと、このスリーブに内嵌
し、外径にトルク伝達手段を有するトルク伝達軸と、前
記スリーブのトルク検出部に外挿された検出コイルとか
らなり、前記トルク検出部の透磁率の変化によりトルク
を検出することを特徴とする。
【0010】この請求項1に記載された発明では、トル
ク伝達軸の外径に形成されたトルク伝達手段により前記
トルク伝達軸とスリーブとを機械的に結合させ、この強
固な結合構造でもってトルク伝達軸に対するスリーブの
滑りを防止する。
【0011】請求項1に記載した前記トルク伝達手段の
具体的構造およびトルク伝達軸とスリーブとの結合構造
は、以下のものが実現容易である。前記トルク伝達軸
の外径に凹凸部を形成し、前記スリーブ外径を縮径する
ことにより、トルク伝達軸とスリーブの両者を塑性結合
した構造(請求項2)。なお、この場合、スリーブの内
径のうち、トルク検出部と対応する部分を大きくするこ
とが、縮径時の塑性歪みを受けることがなくなる点で望
ましい(請求項3)。前記トルク伝達軸のうち、少な
くとも前記スリーブを嵌合する部分に中空部を形成し、
その外径に凹凸部を形成すると共に、軸内径を拡径する
ことにより、トルク伝達軸とスリーブの両者を塑性結合
した構造(請求項4)。前記トルク伝達軸の外径にセ
レーションを形成し、そのトルク伝達軸の外径に前記ス
リーブを圧入した構造(請求項5)。前記トルク伝達
軸のスリーブを嵌合する部分の外径を断面多角形とし、
そのトルク伝達軸の外径に前記スリーブを圧入した構造
(請求項6)。
【0012】請求項7に係る発明は、前記トルク伝達軸
のうち、少なくとも前記スリーブを嵌合する部分の外径
の表面硬さを、前記スリーブ内径よりも高くしたことを
特徴とする。このようにしてトルク伝達軸の外径がスリ
ーブ内径を塑性変形させながら食い込むことにより、ト
ルク伝達軸とスリーブとの強固な機械的結合を実現でき
る。
【0013】請求項8に係る発明は、前記スリーブのト
ルク検出部が、磁歪材を溶射により形成した磁歪材パタ
ーンであることを特徴とする。このように磁歪材のパタ
ーニングを溶射により形成することによりトルク検出部
としたことによって、そのトルク検出部を容易に形成す
ることができる。
【0014】請求項9に係る発明は、前記スリーブがマ
ルエージング鋼により形成されていることを特徴とす
る。このマルエージング鋼は、無炭素で多量のニッケ
ル、コバルト、モリブデン、チタンを含有した組成で、
マルテンサイトから金属間化合物を均一微細に析出させ
て、高強度高靭性にした超強力鋼である。この鋼は、金
属間化合物による強化を利用して靭性向上を図った鋼
で、また焼入れ状態で軟らかいマルテンサイトが生成す
るため優れた加工性能を有する。
【0015】なお、本発明に係るトルク伝達軸として
は、等速自在継手の外輪ステム部(請求項10)やステ
アリングシャフト(請求項11)を適用することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係るトルク検出装置の実
施形態を以下に詳述する。以下の実施形態で説明するト
ルク検出装置は、トルク検出対象である軸の捩れによる
磁気的歪みにより検出コイルに生じた電圧からトルクを
測定する磁歪式のものである。
【0017】図1に示す実施形態のトルク検出装置は、
円筒状のスリーブ4とそのスリーブ4に内嵌されたトル
ク伝達軸1(以下、単に軸と称す)とを機械的に結合さ
せた構造を具備する。この実施形態における軸1は中空
部2を有し、その軸1の中空部2の外周面に凹凸部3を
形成し、その上で軸1全体または凹凸部3のみを焼入れ
等により硬化処理させている。
【0018】一方、スリーブ4は生材であり、その外周
面にスリーブ4の軸中心に対して45°方向の溝5a,
5bが形成されている。この溝は軸方向に離隔して二列
に形成され、各列の傾斜角はその傾斜方向を逆にして例
えば±45°に設定されている。その溝内には、例えば
Fe−Ni系合金やFe−Co系合金などの磁歪材を溶
射して埋め込んだりすることも可能であり、この場合、
トルク検出感度を向上させるために調質などの熱処理を
施すことが望ましい。ここで、調質とは、一般的に、鋼
の結晶粒を微細にして材質を均質化し、延性や靭性を向
上させ性質の改善を図る操作を意味する。また、スリー
ブとして磁歪材であるマルエージング鋼を使用し、その
表面に軸中心に対して45°方向の溝のみを形成するよ
うにしてもよい。なお、溝を形成せず、軸1の外周面に
磁歪材をパターニングすることも可能である。以下、こ
れら磁歪材によりスリーブ4の外周面に形成されたもの
を磁歪材パターン5a,5bと称する。
【0019】このトルク検出装置は、前述した軸1にス
リーブ4を挿入または圧入した上で、その軸1の中空部
2の内径側から外径側に拡径させて加締めることによ
り、軸1の外周に形成された凹凸部3をスリーブ4の内
径面6に食い込ませ、これにより軸1とスリーブ4とを
塑性結合させている。
【0020】図2は前述した軸1を拡径させる具体的手
段である加締め治具7を使用する場合を示す。この加締
め治具7は、軸1の中空部2の内径よりも大きな外径を
有する。加締め治具7を図中矢印方向に移動させること
で軸1の中空部2に圧入され、これにより、軸1の中空
部2をその内径側から外径側へ拡径させる。この軸1の
拡径により、軸1の凹凸部3がスリーブ4の内径面6に
食い込み、軸1とスリーブ4の両者が塑性結合される。
【0021】図3は軸1の外周に形成された凹凸部3の
具体例を示す。同図(a)は綾目ローレット3a、同図
(b)はセレーション3b、同図(c)はねじ3cを形
成した場合である。これらの形状、寸法などはその仕様
に応じて適宜設計すればよい。また、軸1の中空部2の
肉厚やスリーブ4の肉厚についても、その仕様に応じて
適宜設計することが可能である。
【0022】前述した実施形態では、軸1に中空部2を
設け、その軸1の中空部2をその内径側から外径側へ拡
径させるようにして加締めた場合について説明したが、
軸1が中実の場合には、図4に示すように加締めればよ
い。
【0023】この場合、図示しないが、スリーブ4の外
径よりも小さな内径を備えた加締め治具を用意し、軸1
にスリーブ4を挿入または圧入した上で、前記加締め治
具をスリーブ4の外径に圧入する。これにより、スリー
ブ4は図中矢印方向、つまり、軸1の凹凸部3側に塑性
変形して縮径され、結果的に軸1の凹凸部3にスリーブ
4の内径面が食い込み、軸1とスリーブ4とが塑性結合
される。なお、前記加締め治具は、半割り構造などのよ
うに二つ割り以上の構造のものを使用することが可能
で、その場合、径方向に圧縮力をかけて塑性変形させる
ようにすればよい。
【0024】前述のようにスリーブ4を縮径させて加締
める場合、溝5a,5bを形成していないスリーブ4を
予め軸1に加締めた後に、溝5a,5bの形状を転写す
るための治具によりスリーブ4の外周に溝を形成するよ
うにしてもよい。また、半割り構造などのように二つ割
り以上の構造の加締め治具を使用する場合には、その加
締め治具の内径面に溝形状と対応した突起を形成してお
き、この加締め治具によりスリーブ4の外周を縮径する
と同時に突起によりスリーブ4の外周面に溝5a,5b
を塑性加工で成形することが可能である。なお、図5に
示すようにスリーブ4の溝5a,5bと対応する内径部
17を大きくすることにより、スリーブ4の縮径時に溝
5a,5bが形成された部分が塑性歪みを受けることが
なくなり、ヒステリシスが大きくなることを防止するこ
とができる。
【0025】以上の実施形態では、軸1の拡径あるいは
スリーブ4の縮径により軸1とスリーブ4とを塑性結合
させるようにしたが、軸1とスリーブ4とを拡径または
縮径させることなく、スリーブ4を軸1に塑性結合させ
ることが可能である。
【0026】すなわち、図6に示すように軸1の外周に
セレーション3bを形成し、そのセレーション3bの形
成部分または軸1全体を焼入れ硬化処理している。一
方、スリーブ4は生材であり、その外周面には、軸方向
に離隔して相互に傾斜方向を逆にして例えば±45°の
傾斜角を持つ二列の磁歪材パターン5a,5bが形成さ
れている。
【0027】スリーブ4の内径は、軸1のセレーション
3bの外接円径よりも若干小さく設定されている。この
軸1のセレーション3bにスリーブ4を図中矢印方向に
治具(図示せず)などにより圧入すると、軸1のセレー
ション3bが型となってスリーブ4の内径が塑性変形を
起こしながら圧入嵌合されるので、図7に示すように軸
1とスリーブ4とを塑性結合させることができる。
【0028】軸1の外周にセレーション3bを形成する
以外にも、例えば図8に示すように軸1に断面が多角形
の部分3dを形成することでも、スリーブ4を軸1に塑
性結合させることが可能である。この場合、前述のセレ
ーション3bの場合と同様、多角形部分3dまたは軸1
全体を焼入れ硬化処理する。一方、スリーブ4は生材で
あり、その外周面には、前述した磁歪材パターン5a,
5bが形成されている。
【0029】軸1の多角形部分3dの外接円よりも若干
小さな内径を有するスリーブ4を軸1の多角形部分3d
に図中矢印方向に治具(図示せず)などにより圧入すれ
ば、軸1の多角形部分3dが型となってスリーブ4の内
径が塑性変形を起こしながら圧入嵌合されるので、軸1
とスリーブ4とを塑性結合させることができる。
【0030】図9は前述した各実施形態で説明した軸1
とスリーブ4との塑性結合を自動車のドライブシャフト
8に適用し、前記スリーブ4を等速自在継手のステム部
9に塑性結合させた使用例を示す。このドライブシャフ
ト8のトルクを検出することにより、トラクションコン
トロールのためのエンジン制御やATトランスミッショ
ンの制御、電子制御LSD等の走行制御などに利用する
ことができる。この軸1とスリーブ4との塑性結合は、
前記ドライブシャフト8以外にも、ステアリングシャフ
トに適用することも可能であり、そのステアリングジョ
イントの一部にトルク検出用のスリーブを接合すれば、
ステアリングのトルク検出が可能となり、電動パワース
テアリングのモータ制御に利用することが可能となる。
【0031】以上の各実施形態において、外周に磁歪材
パターン5a,5bが形成されたスリーブ4を塑性結合
させた軸1のトルク検出は、図10に示すようにスリー
ブ4の磁歪材パターン5a,5bを周回するように検出
コイル10a,10bをスリーブ4の外周に配置する。
この軸1に捩りトルクが加わると、磁歪材パターン5
a,5bを構成する磁歪材に引張り応力または圧縮応力
が作用する。例えば、一方の磁歪材パターン5aの磁歪
材の透磁率が増加すれば、他方の磁歪材パターン5bの
磁歪材の透磁率が減少する。この透磁率の変化を図11
に示す検出回路11により検知することにより、軸1の
捩りトルクを測定することができる。
【0032】この検出回路11は、所定の周波数および
振幅を有する交流電圧を生成する発振器12と、プラス
入力およびマイナス入力の信号入力に基づいてトルク信
号を出力する差動増幅器13との間に、抵抗14a,1
4bを介して、発振器12の交流電圧を整流平滑して直
流電圧を生成する整流回路部15a,15b、およびそ
の整流回路部15a,15bの直流電圧からノイズを除
去するフィルタ部16a,16bを介挿してそのフィル
タ回路部16a,16bの出力を差動増幅器13のプラ
ス入力およびマイナス入力にそれぞれ接続し、それぞれ
の抵抗14a,14bおよび整流回路部15a,15b
間に検出コイル10a,10bを接地接続した構成を具
備する。
【0033】軸1に捩りトルクが発生していない状態で
は、両磁歪材パターン5a,5bの透磁率が等しく、検
出コイル10a,10bのインダクタンスが等しくなっ
ているため、検出回路11では、整流回路部15a,1
5bからの出力電圧が等しくなっているので、差動増幅
器13の出力電圧が零となる。
【0034】一方、軸1に捩りトルクが発生すると、一
方の磁歪材パターン5aに引張り応力が作用すると共に
他方の磁歪材パターン5bに圧縮応力が作用し、両磁歪
材パターン5a,5bの透磁率がそれぞれ増大および減
少する。これにより、検出コイル10a,10bのイン
ダクタンスがそれぞれ増大および減少し、両整流回路部
15a,15bの出力電圧に差が生じ、差動増幅器13
の出力電圧が現出し、その出力電圧の大きさは、検出コ
イル10a,10bのインピーダンスの差、つまり、軸
1の捩りトルクに比例する。したがって、この差動増幅
器13からトルク信号として出力される電圧の正負およ
び大きさにより、軸1に発生した捩りトルクの方向およ
び大きさが判明する。
【0035】
【発明の効果】請求項1に係る発明は、トルク検出部を
有するスリーブとトルク伝達軸とをそのトルク伝達軸の
外径に形成したトルク伝達手段により機械的に結合させ
たことによって、軸に高トルクが加わってもその強固な
結合構造でもってトルク伝達軸に対するスリーブの滑り
を防止できるので、軸のトルクを正確に測定することが
できる。
【0036】また、トルク伝達手段の具体的構造および
トルク伝達軸とスリーブとの結合構造を、請求項2で
は、前記トルク伝達軸の外径に凹凸を形成し、前記スリ
ーブ外径を縮径することにより、両者を塑性結合した構
造とし、請求項4では、前記トルク伝達軸のうち、少な
くとも前記スリーブを嵌合する部分を中空とし、前記ト
ルク伝達手段としてトルク伝達軸の外径に凹凸を形成す
ると共に、軸内径を拡径することにより両者を塑性結合
した構造とし、請求項5では、前記トルク伝達手段とし
て前記トルク伝達軸の外径にセレーション又はスプライ
ンを形成し、前記スリーブを圧入した構造とし、請求項
6では、前記トルク伝達軸の外径を多角形に形成し、前
記スリーブを圧入した構造としたことにより、簡単なト
ルク伝達手段およびトルク伝達軸とスリーブとの結合構
造を実現できる。
【0037】なお、請求項3に係る発明のように、前記
スリーブの内径のうち、トルク検出部と対応する部分を
大きくすれば、スリーブの縮径時にトルク検出部分が塑
性歪みを受けることがなくなり、ヒステリシスが大きく
なることを防止することができる。
【0038】請求項7に係る発明のように、前記トルク
伝達軸外径の表面硬さを、前記スリーブ内径よりも高く
すれば、トルク伝達軸とスリーブとの強固な機械的結合
を実現できる。
【0039】請求項8に係る発明のように、前記スリー
ブのトルク検出部が、磁歪材のパターニングを溶射によ
り形成すれば、トルク検出部を容易に形成することがで
きる。
【0040】請求項9に係る発明のように、前記スリー
ブをマルエージング鋼により形成すれば、磁歪材のパタ
ーニングが必要なくなり、トルク検出部を容易に形成す
ることができる。
【0041】請求項10および11に係る発明のように
トルク伝達軸として、等速自在継手の外輪ステム部やス
テアリングシャフトを適用することができて、汎用性に
優れたトルク検出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で、軸の中空部を拡径させる
ことにより軸とスリーブとを塑性結合させた構造例を示
す一部断面部分を含む正面図である。
【図2】図1の構造を実現するために加締め治具を挿入
した状態を示す断面図である。
【図3】(a)は外径に綾目ローレットによる凹凸部を
形成した軸を示す正面図、(b)は外径にセレーション
による凹凸部を形成した軸を示す正面図、(c)は外径
にねじによる凹凸部を形成した軸を示す正面図である。
【図4】本発明の他の実施形態で、中実の軸にスリーブ
を縮径させることにより軸とスリーブとを塑性結合させ
た構造例を示す一部断面部分を含む正面図である。
【図5】本発明の他の実施形態で、溝と対応する内径部
を大きくしたスリーブを示す一部断面部分を含む正面図
である。
【図6】本発明の他の実施形態で、軸にセレーションを
形成し、そのセレーションによりスリーブを軸に塑性結
合させる構造例の組立前を示す正面図と、軸およびスリ
ーブのAA断面図およびBB断面図である。
【図7】セレーションによりスリーブを軸に塑性結合さ
せる構造例の組立後を示す正面図と、そのCC断面図で
ある。
【図8】本発明の他の実施形態で、軸に断面多角形部を
形成し、その多角形部によりスリーブを軸に塑性結合さ
せる構造例の組立前を示す正面図と、軸およびスリーブ
のDD断面図およびEE断面図である。
【図9】本発明における軸とスリーブの塑性結合構造を
ドライブシャフトの等速自在継手に適用した構造例を示
す一部断面部分を含む正面図である。
【図10】本発明における軸とスリーブの塑性結合構造
によるトルク検出装置を示す断面図である。
【図11】図10の検出コイルによる検出回路を示す回
路図である。
【符号の説明】 1 トルク伝達軸 2 中空部 3 凹凸部 3b セレーション 4 スリーブ 5a,5b トルク検出部(磁歪材パターン) 10a,10b 検出コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 孝誌 静岡県磐田市東貝塚1578番地 エヌティエ ヌ株式会社内 (72)発明者 井口 和幸 静岡県磐田市東貝塚1578番地 エヌティエ ヌ株式会社内 Fターム(参考) 2F051 AA01 AB05 BA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に複数の帯状の磁歪部を軸線に対し
    て傾斜させて形成したトルク検出部を有するスリーブ
    と、このスリーブに内嵌し、外径にトルク伝達手段を有
    するトルク伝達軸と、前記スリーブのトルク検出部に外
    挿された検出コイルとからなり、前記トルク検出部の透
    磁率の変化によりトルクを検出することを特徴とするト
    ルク検出装置。
  2. 【請求項2】 前記トルク伝達軸の外径に凹凸部を形成
    し、前記スリーブ外径を縮径することにより、トルク伝
    達軸とスリーブの両者を塑性結合したことを特徴とする
    請求項1に記載のトルク検出装置。
  3. 【請求項3】 前記スリーブの内径のうち、トルク検出
    部と対応する部分を大きくしたことを特徴とする請求項
    2に記載のトルク検出装置。
  4. 【請求項4】 前記トルク伝達軸のうち、少なくとも前
    記スリーブを嵌合する部分に中空部を形成し、その外径
    に凹凸部を形成すると共に、軸内径を拡径することによ
    り、トルク伝達軸とスリーブの両者を塑性結合したこと
    を特徴とする請求項1に記載のトルク検出装置。
  5. 【請求項5】 前記トルク伝達軸の外径にセレーション
    を形成し、そのトルク伝達軸の外径に前記スリーブを圧
    入したことを特徴とする請求項1に記載のトルク検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記トルク伝達軸のスリーブを嵌合する
    部分の外径を断面多角形とし、そのトルク伝達軸の外径
    に前記スリーブを圧入したことを特徴とする請求項1に
    記載のトルク検出装置。
  7. 【請求項7】 前記トルク伝達軸のうち、少なくとも前
    記スリーブを嵌合する部分の外径の表面硬さを、前記ス
    リーブ内径よりも高くしたことを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれかに記載のトルク検出装置。
  8. 【請求項8】 前記スリーブのトルク検出部が、磁歪材
    を溶射により形成した磁歪材パターンであることを特徴
    とする請求項1乃至7のいずれかに記載のトルク検出装
    置。
  9. 【請求項9】 前記スリーブがマルエージング鋼により
    形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいず
    れかに記載のトルク検出装置。
  10. 【請求項10】 等速自在継手の外輪ステム部に前記ト
    ルク検出部を有することを特徴とする請求項1乃至9の
    いずれかに記載のトルク検出装置。
  11. 【請求項11】 前記ステアリングシャフトに前記トル
    ク検出部を有することを特徴とする請求項1乃至9のい
    ずれかに記載のトルク検出装置。
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