JP2023037318A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内輪のクリープ防止、組立性の向上、軸受予圧の保持を可能とした上で、内輪の軌道面の変形及び円周方向の引張応力を抑制することができる車輪用軸受装置を提供する。【解決手段】車輪用軸受装置は、外側軌道面を有する外方部材と、小径段部3aを有するハブ輪3、及び小径段部3aに固定された内輪4からなり、ハブ輪3にアウター側の内側軌道面を有し、内輪4にインナー側の内側軌道面4aを有する内方部材と、外方部材と内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体とを備える。内輪4は、インナー側の内側軌道面4aに沿って焼入れされた焼入れ部41を有する。内輪4とハブ輪3とは、プレスカット接合および締め代が0.005mm以上0.020mm以下の締り嵌めにより固定されている。プレスカット接合は、小径段部3aの外周面に形成され焼入れされたセレーション32と、内輪4の未焼入れのインナー側内周面との接合である。【選択図】図2

Description

本発明は車輪用軸受装置に関する。
車輪用軸受装置には、外輪と、外周に小径段部を有するハブ輪と、小径段部に固定された内輪と、転動体とを備えた、いわゆる第3世代と称呼されるものがある。第3世代の車輪用軸受装置において、小径段部に内輪を固定する手法としては、内輪のクリープ防止、組立性の向上、軸受予圧の保持の観点から、一般的には強タイト嵌合(特許文献1参照)又はハブ輪端部の加締め加工(特許文献2参照)が用いられている。
特開2008-57717号公報 特開2006-105343号公報
しかしながら、強タイト嵌合や加締め加工により内輪を固定すると、内輪の軌道面が変形したり、円周方向の引張応力が過大となったりして、車輪用軸受装置の耐久性が低下するという問題がある。
本発明は、内輪のクリープ防止、組立性の向上、軸受予圧の保持を可能とした上で、内輪の軌道面の変形及び円周方向の引張応力を抑制することができる車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
本発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、外周に軸方向に延びる小径段部を有するハブ輪、及び前記ハブ輪の小径段部に固定された内輪からなり、前記ハブ輪にアウター側の前記外側軌道面に対向するアウター側の内側軌道面を有し、前記内輪にインナー側の前記外側軌道面に対向するインナー側の内側軌道面を有する内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、を備え、前記内輪は、前記インナー側の内側軌道面に沿って焼入れされた焼入れ部を有し、前記内輪と前記ハブ輪とは、プレスカット接合および締め代が0.005mm以上0.020mm以下の締り嵌めにより固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、車輪用軸受装置において、内輪のクリープ防止、組立性の向上、軸受予圧の保持を可能とした上で、内輪の軌道面の変形及び円周方向の引張応力を抑制することができる。その結果、車輪用軸受装置の耐久性を向上させることができる。
一実施形態の駆動輪用の車輪用軸受装置の断面図である。 内輪とハブ輪との接合形態を説明する図であり、(a)は接合前の内輪及びハブ輪の小径段部周辺を示す図であり、(b)は接合途中の内輪及びハブ輪の小径段部周辺を示す図であり、(c)は接合後の内輪及びハブ輪の小径段部周辺を示す図である。 内輪とハブ輪との他の接合形態を説明する図であり、(a)は接合前の内輪及びハブ輪の小径段部周辺を示す図であり、(b)は接合途中の内輪及びハブ輪の小径段部周辺を示す図であり、(c)は接合後の内輪及びハブ輪の小径段部周辺を示す図である。 一実施形態の従動輪用の車輪用軸受装置の断面図である。
[車輪用軸受装置の全体構成]
図1を用いて、車輪用軸受装置1の全体構成について説明する。なお、以下の説明において、インナー側とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車体側を表し、アウター側とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車輪側を表す。軸方向とは、車輪用軸受装置1の回転軸Aに沿った方向を表す。
図1に示すように、車輪用軸受装置1は、自動車等の車両の懸架装置において車輪を回転自在に支持する。車輪用軸受装置1は、外輪2と、ハブ輪3と、内輪4と、転動体5と、インナー側シール部材6と、アウター側シール部材7とを備えている。
外方部材である外輪2は、ハブ輪3と内輪4とを支持している。外輪2のインナー側端部2gにおける内周面には、インナー側シール部材6を嵌合するインナー側嵌合面2bが設けられている。外輪2のアウター側端部2fにおける内周面には、アウター側シール部材7を嵌合するアウター側嵌合面2cが設けられている。外輪2の外周面2eには、図示しない懸架装置のナックルに取り付けるための車体取り付けフランジ2dが一体に設けられている。外輪2の内周面には、そのインナー側及びアウター側に複列の外側軌道面2a・2aが周方向に設けられている。
内方部材は、ハブ輪3と内輪4とによって構成されている。ハブ輪3は、図示しない車両の車輪を回転自在に支持する。ハブ輪3の外周面におけるインナー側端部には、軸方向に延びる縮径された小径段部3aが設けられている。ハブ輪3のアウター側端部には、車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジ3bが一体的に設けられている。車輪取り付けフランジ3bには、ハブ輪3と車輪又はブレーキ装置とを締結するためのハブボルト3cが圧入されている。なお、車輪取り付けフランジ3bにハブボルトを締結する為のタップ穴が設けられていてもよい。また、ハブ輪3のアウター側の外周面には、アウター側の外側軌道面2aに対向する内側軌道面3dが設けられている。つまり、内方部材のアウター側には、ハブ輪3によって内側軌道面3dが構成されている。ハブ輪3における車輪取り付けフランジ3bの基部側には、アウター側シール部材7が摺接する摺接面3eが設けられている。
内輪4は、ハブ輪3の小径段部3aに固定されている。内輪4は、転動体5に予圧を付与している。内輪4の外周面には、インナー側の外側軌道面2aに対向する内側軌道面4aが設けられている。つまり、内方部材のインナー側には、内輪4によって内側軌道面4aが構成されている。また、内輪4のインナー側端部4cにおける外周面には、インナー側シール部材6を嵌合する嵌合面4bが設けられている。
転動体5はボールで構成されている。インナー側の転動体5とアウター側の転動体5とは、それぞれ保持器51によって保持されている。インナー側の転動体5は、内輪4の内側軌道面4aと、外輪2のインナー側の外側軌道面2aとの間に転動自在に挟まれている。アウター側の転動体5は、ハブ輪3の内側軌道面3dと、外輪2のアウター側の外側軌道面2aとの間に転動自在に挟まれている。つまり、インナー側の転動体5とアウター側の転動体5とは、外方部材と内方部材との両軌道面間に転動自在に収容されている。このように、車輪用軸受装置1においては、外輪2と、ハブ輪3及び内輪4と、複列の転動体5とによって複列アンギュラ玉軸受が構成されている。なお、車輪用軸受装置1は複列アンギュラ玉軸受に替えて複列円錐ころ軸受を構成していてもよい。
インナー側シール部材6及びアウター側シール部材7は、外方部材と内方部材とによって形成された環状空間Sの開口端を塞ぐシール部材である。インナー側シール部材6は、環状空間Sのうち外輪2と内輪4との間に形成されたインナー側開口端に装着されている。一方、アウター側シール部材7は、環状空間Sのうち外輪2とハブ輪3との間に形成されたアウター側開口端に装着されている。
[内輪の固定構造]
内輪4は、ハブ輪3の小径段部3aにプレスカット接合および締め代が0.005mm以上0.020mm以下の締り嵌めにより固定されている。プレスカット接合は、例えば、小径段部3aの外周面に形成され焼入れされたセレーションと、内輪4の未焼入れの内周面との接合により実施することができる。
図2は、内輪4とハブ輪3との接合形態を説明する図であり、(a)は接合前の内輪4及びハブ輪3の小径段部3a周辺を示す図であり、(b)は接合途中の内輪4及びハブ輪3の小径段部3a周辺を示す図であり、(c)は接合後の内輪4及びハブ輪3の小径段部3a周辺を示す図である。
図2(a)に示すように、内輪4は、インナー側の内側軌道面4aに沿って焼入れされた焼入れ部41と、内周面におけるインナー側に位置するインナー側内周面42と、内周面におけるアウター側に位置するアウター側内周面43とを有している。
焼入れ部41は、熱処理工程において内側軌道面4aに沿って部分焼入れされることで形成される。熱処理工程においては、高周波焼入れなど、焼入れ深さを設定可能な手法を用いて焼入れする。焼入れ部41により内側軌道面4aの表面硬度及び強度が向上し、内側軌道面4aの転動疲労寿命が向上する。
一方、インナー側内周面42及びアウター側内周面43をはじめとする内輪4の焼入れ部41以外の部分は未焼入れである。したがって、素材が有する冷間加工性や靭性等の機械的強度を維持することができる。インナー側内周面42はアウター側内周面43よりも小径である。アウター側内周面43の軸方向の長さL1は、インナー側内周面42におけるセレーション32(後述)に対向する部分の軸方向の長さL2よりも長く形成されている。
ハブ輪3は、小径段部3aに沿って焼入れされた焼入れ部31と、小径段部3aの外周面におけるインナー側に形成されたセレーション32と、小径段部3aの外周面におけるアウター側に位置するアウター側外周面33とを有している。
焼入れ部31は、熱処理工程において小径段部3aに沿って部分焼入れされることで形成される。熱処理工程においては、高周波焼入れなど、焼入れ深さを設定可能な手法を用いて焼入れする。焼入れ部31により小径段部3aの表面硬度及び強度が向上する。
セレーション32は、熱処理工程の前に形成され、熱処理工程により焼入れされる。セレーション32の外径はアウター側外周面33よりも小径である。セレーション32の外径は内輪4のインナー側内周面42よりもやや大径である。これにより、内輪4のインナー側内周面42はセレーション32に接合可能となっている。セレーション32の軸方向の長さL2は、軸受予圧が付与された状態で、プレスカット接合された内輪4が抜け落ちない耐力を有する長さであればよい。
アウター側外周面33は、内輪4のアウター側内周面43よりもやや大径である。これにより、内輪4のアウター側内周面43はアウター側外周面33に締り嵌め可能となっている。この締り嵌めは、軸受予圧が付与された状態で内輪4が抜け落ちない嵌合力を有する強さであればよい。具体的には、締め代が0.005mm以上0.020mm以下であることが好ましい。これにより、内輪4のクリープ防止、組立性の向上、軸受予圧の保持を可能とした上で、内輪4の内側軌道面4aの変形及び円周方向の引張応力を抑制することができる。その結果、車輪用軸受装置の耐久性を向上させることができる。
アウター側外周面33の軸方向の長さL1は、アウター側内周面43の軸方向の長さL1と同一であり、セレーション32の軸方向の長さL2よりも長く形成されている。
内輪4のハブ輪3への組み付けは、図2(a)から図2(c)に示すように、内輪4をハブ輪3に対してインナー側からアウター側へ移動させることにより行われる。詳しくは、図2(a)の状態から内輪4を小径段部3aに挿入すると、図2(b)に示すように、最初に内輪4のアウター側内周面43のアウター側端部が小径段部3aのアウター側外周面33のインナー側端部に当接する。これは、上述したようにL1>L2となっているからである。これにより、内輪4は小径段部3aのアウター側外周面33に案内されながら挿入される。よって、内輪4の回転軸とハブ輪3の回転軸とが精度よく一致する。
内輪4が図2(b)の状態からさらに挿入されると、内輪4のインナー側内周面42のアウター側端部がセレーション32のインナー側端部に当接する。その後、内輪4のインナー側内周面42が、セレーション32によって切削されながらセレーション32に嵌合する。そして、図2(c)のように、内輪4がハブ輪3に接合される。
プレスカット接合および締り嵌めの形態は上記の他にも、図3の形態により実現することができる。図3は、内輪4とハブ輪3との他の接合形態を説明する図であり、(a)は接合前の内輪4及びハブ輪3の小径段部3a周辺を示す図であり、(b)は接合途中の内輪4及びハブ輪3の小径段部3a周辺を示す図であり、(c)は接合後の内輪4及びハブ輪3の小径段部3a周辺を示す図である。
図3(a)に示すように、内輪4は、インナー側の内側軌道面4aに沿って焼入れされた焼入れ部41と、内周面におけるインナー側に沿って焼入れされた焼入れ部45と、内周面におけるインナー側に形成されたセレーション46と、内周面におけるアウター側に位置するアウター側内周面47とを有している。
焼入れ部45は、熱処理工程において内周面におけるインナー側に沿って部分焼入れされることで形成される。焼入れ部45はセレーション46を含んでいる。一方、内輪4の焼入れ部41、45以外の部分は未焼入れである。したがって、素材が有する冷間加工性や靭性等の機械的強度を維持することができる。
セレーション46は、熱処理工程の前に形成され、熱処理工程により焼入れされる。セレーション46の内径はアウター側内周面47よりも小径である。セレーション46の内径はハブ輪3のインナー側外周面36よりもやや小径である。これにより、内輪4のセレーション46はハブ輪3のインナー側外周面36に接合可能となっている。セレーション46におけるハブ輪3のインナー側外周面36に対向する部分の軸方向の長さL4は、軸受予圧が付与された状態で、プレスカット接合された内輪4が抜け落ちない耐力を有する長さであればよい。アウター側内周面47の軸方向の長さL3は、ハブ輪3のインナー側外周面36の軸方向の長さL4よりも長く形成されている。
ハブ輪3は、小径段部3aのアウター側部分に沿って焼入れされた焼入れ部35と、小径段部3aの外周面におけるインナー側に位置するインナー側外周面36と、小径段部3aの外周面におけるアウター側に位置するアウター側外周面37とを有している。
焼入れ部35は、熱処理工程において部分焼入れされることで形成される。焼入れ部35により小径段部3aのアウター側部分の表面硬度及び強度が向上する。一方、インナー側外周面36及びアウター側外周面37のインナー側部分は未焼入れである。したがって、素材が有する冷間加工性や靭性等の機械的強度を維持することができる。
インナー側外周面36はアウター側外周面37よりも小径である。アウター側外周面37は、内輪4のアウター側内周面47よりもやや大径である。これにより、内輪4のアウター側内周面47はアウター側外周面37に締り嵌め可能となっている。上記の形態と同様に、締め代は0.005mm以上0.020mm以下であることが好ましい。アウター側外周面37の軸方向の長さL3は、アウター側内周面47の軸方向の長さL3と同一であり、インナー側外周面36の軸方向の長さL4よりも長く形成されている。
内輪4のハブ輪3への組み付けは、図3(a)から図3(c)に示すように、内輪4をハブ輪3に対してインナー側からアウター側へ移動させることにより行われる。詳しくは、図3(a)の状態から内輪4を小径段部3aに挿入すると、図3(b)に示すように、最初に内輪4のアウター側内周面47のアウター側端部が小径段部3aのアウター側外周面37のインナー側端部に当接する。これは、上述したようにL3>L4となっているからである。これにより、内輪4は小径段部3aのアウター側外周面37に案内されながら挿入される。よって、内輪4の回転軸とハブ輪3の回転軸とが精度よく一致する。
内輪4が図3(b)の状態からさらに挿入されると、内輪4のセレーション46のアウター側端部が小径段部3aのインナー側外周面36のインナー側端部に当接する。その後、セレーション46が、小径段部3aのインナー側外周面36を切削しながらインナー側外周面36に嵌合する。そして、図3(c)のように、内輪4がハブ輪3に接合される。
このように、ハブ輪3と内輪4とのプレスカット接合および締り嵌めによる固定は、トルク伝達に供するものでななく、内輪4のクリープ防止及び軸受予圧の保持を目的としているため、内輪4が抜け落ちない耐力を有していればよい。これにより、内輪4の内側軌道面4aの変形及び円周方向の引張応力を抑制することができる。その結果、車輪用軸受装置の耐久性を向上させることができる。また、プレスカット接合および締り嵌めによる固定を用いることにより、強タイト嵌合又はハブ輪端部の加締め加工よりも組立性の向上が向上する。さらに、プレスカット接合および締り嵌めによる固定を用いることにより、ハブ輪端部の加締め加工よりも軽量化することができる。また、プレスカット接合および締り嵌めによる固定を用いることにより、強タイト嵌合のように締め代の管理が不要となる。
[内輪の材料]
内輪4は、炭素当量が0.64以上1.15以下である冷間加工に供される軸受用鋼で構成される。炭素当量(C当量)は、C当量=C+1/7Si+1/5Mn+1/9Crで表される値である。冷間加工に供される軸受用鋼において、炭素当量が0.64以上である材料としてはS53Cがあり、炭素当量が1.15以下である材料としては特許第3374006号に例示される材料がある。これらの材料を用いることにより、内輪4に部分焼入れし易く、低コスト化することができる。
なお、上記の実施形態においては駆動輪用の車輪用軸受装置1について説明したが、本発明は、従動輪用の車輪用軸受装置にも適用することができる。図4は、一実施形態の従動輪用の車輪用軸受装置10の断面図である。車輪用軸受装置10において、内輪4のハブ輪3に対する固定には、一例として図3に示したプレスカット接合を用いている。車輪用軸受装置10において、上記の車輪用軸受装置1と同機能の部材には同符号を付してその詳細な説明を省略する。
車輪用軸受装置10は、外輪2と、ハブ輪3と、内輪4と、転動体5と、アウター側シール部材7と、エンコーダリング8と、キャップ9とを備えている。
外輪2のインナー側端部2gにおける内周面には、キャップ9を嵌合するインナー側嵌合面2bが設けられている。内輪4のインナー側端部4cにおける外周面には、エンコーダリング8を嵌合する嵌合面4bが設けられている。
エンコーダリング8は、支持部材81と磁気エンコーダ82とを備えている。支持部材81は、例えば鋼板製の円環体であり、内輪4の嵌合面4bに嵌合されている。磁気エンコーダ82は、磁性が周方向に交互に変化するように磁極(N極・S極)を周方向に交互に配列した合成ゴム等であり、加硫接着等によって支持部材81のインナー側の面に接合されている。磁気エンコーダ82は、磁気センサである回転速度センサ(不図示)によって検出される。
キャップ9は、外輪2のインナー側開口端を塞ぐとともに、回転速度センサを支持する部材である。キャップ9は、外輪2のインナー側嵌合面2bに嵌合されている。キャップ9は、外部から泥水等の異物の入り込みを防止し、エンコーダリング8を保護する。
このような車輪用軸受装置10によれば、内輪4とハブ輪3とがプレスカット接合および締り嵌めにより固定されているため、従来のようにハブ輪端部を加締め加工する必要がない。したがって、組立性が向上するとともに、軽量化することができる。
上記の実施形態は、本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 車輪用軸受装置
2 外輪(外方部材)
2a 外側軌道面
3 ハブ輪(内方部材)
3a 小径段部
3d 内側軌道面
4 内輪(内方部材)
4a 内側軌道面
5 転動体
32、46 セレーション
41 焼入れ部

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、
    外周に軸方向に延びる小径段部を有するハブ輪、及び前記ハブ輪の小径段部に固定された内輪からなり、前記ハブ輪にアウター側の前記外側軌道面に対向するアウター側の内側軌道面を有し、前記内輪にインナー側の前記外側軌道面に対向するインナー側の内側軌道面を有する内方部材と、
    前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、を備え、
    前記内輪は、前記インナー側の内側軌道面に沿って焼入れされた焼入れ部を有し、
    前記内輪と前記ハブ輪とは、プレスカット接合および締め代が0.005mm以上0.020mm以下の締り嵌めにより固定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記内輪は、炭素当量が0.64以上1.15以下である冷間加工に供される軸受用鋼からなることを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記プレスカット接合は、前記小径段部の外周面に形成され焼入れされたセレーションと、前記内輪の未焼入れの内周面との接合であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記プレスカット接合は、前記内輪の内周面に形成され焼入れされたセレーションと、前記小径段部の未焼入れの外周面との接合であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記締り嵌めにより固定されている部分の軸方向の長さが、前記プレスカット接合により固定されている部分の軸方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の車輪用軸受装置。
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